JPH05297052A - 電力ケーブルの事故点標定方法 - Google Patents

電力ケーブルの事故点標定方法

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JPH05297052A
JPH05297052A JP4101296A JP10129692A JPH05297052A JP H05297052 A JPH05297052 A JP H05297052A JP 4101296 A JP4101296 A JP 4101296A JP 10129692 A JP10129692 A JP 10129692A JP H05297052 A JPH05297052 A JP H05297052A
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JP
Japan
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power cable
accident
optical fiber
sensor
optical
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Application number
JP4101296A
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English (en)
Inventor
Shoji Tomioka
詔二 富岡
Hiroichi Take
博一 武
Masaki Matsuki
正基 松木
Yoshio Maruyama
義雄 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 事故の検出信号を伝送する伝送路として、少
なくとも1本の光ファイバを用いた簡単なシステムで事
故点を標定することができ、且つ、センサの取り付け位
置に比較的制約の少ない事故点標定方法を提供するこ
と。 【構成】 電力ケーブル1もしくはその接続部3,4
で、絶縁破壊事故が発生すると、大きな音響信号が発生
する。センサ6はこの音響信号を検出して光変調手段
7,8に与える。光変調手段7,8はセンサ6の出力信
号により、光ファイバ10上を伝播する光信号を変調す
る。光ファイバ10上の光信号は判定手段11に与えら
れ、電力ケーブルの事故点が標定される。電力ケーブル
1に沿って少なくとも一本の光ファイバを架設すればよ
いので、システムの構成を簡単にすることができる。な
お、センサ6までの音響信号到達時間差を利用すること
により、センサ6から事故点までの距離を求めることも
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力ケーブルの運転時の
絶縁破壊事故点の標定方法に関するものであり、特に、
活線状態にある電力ケーブルの絶縁劣化の監視システム
に適用するに好適な電力ケーブルの事故点標定方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】絶縁破壊事故が発生した場合に迅速にそ
の位置を知ることは、早期復旧のため重要である。従
来、実用化されている電力ケーブルの事故点もしくは事
故区間の検出方法としては、例えば、ケーブルに沿って
複数個の光センサもしくはCTなどの電流センサを設置
し、それらから得られる電流情報を基に事故の発生区間
を標定したり、あるいは、ケーブルの絶縁接続部に光磁
界センサを設置し、事故電流に起因して生ずる磁界を検
出し、その事故電流の位相や大きさの情報より事故区間
を標定方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の事故点標定方法においては、センサ、増幅器、判定
器などの数多くの機器を使用する必要があり、また、複
雑な判定アルゴリズムを必要とし、システムが複雑、且
つ、大がかりなものとなってしまうという問題点があっ
た。
【0004】したがって、上記した事故点標定装置は1
54kV級以上の線路にしか適用されにくく、従来か
ら、廉価なシステムが望まれていた。さらに、上記した
従来の事故点標定方法においては、センサの取り付け位
置が、事実上、ケーブル接続部に限定され、特に、光磁
界センサを用いる方式においては、検出感度の点からセ
ンサの取り付け位置が絶縁接続部に限定されるという問
題点があった。
【0005】本発明は、上記した従来技術の欠点に鑑み
なされたものであって、事故の検出信号を伝送する伝送
路として、少なくとも1本の光ファイバを用いた簡単な
システムで事故点を標定することができ、且つ、センサ
の取り付け位置に比較的制約の少ない事故点標定方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1の発明は、運転状態にある電力ケ
ーブルもしくはその近傍にセンサを取付け、センサによ
り電力ケーブルの絶縁破壊時に発生する音響振動あるい
は超音波振動を検出し、センサ出力に接続された光変調
手段により電力ケーブルに沿って配設された光ファイバ
上を伝播する光信号を光変調し、変調された光信号を判
定手段に伝送することにより、電力ケーブルの事故点を
標定するようにしたものである。
【0007】本発明の請求項2の発明は、運転状態にあ
る電力ケーブルもしくはその近傍に複数のセンサを取付
けるとともに、電力ケーブルに流れる電流を検出する電
流センサを設け、複数のセンサにより電力ケーブルの絶
縁破壊時に発生する音響振動あるいは超音波振動を検出
し光変調手段により光ファイバ上を伝播する光信号を光
変調して判定手段に伝送するとともに、電流センサの出
力を判定手段に伝送し、判定手段において、電流センサ
により検出された事故発生時刻と、光ファイバより伝送
された光変調信号の到達時刻との差により電力ケーブル
の事故点を標定するようにしたものである。
【0008】本発明の請求項3の発明は、請求項1の発
明において、センサを電力ケーブルの接続部もしくはそ
の近傍に取り付けたものである。本発明の請求項4の発
明は、請求項1,2または請求項3の発明において、複
数のセンサにより検出された信号を1本の光ファイバで
伝送するようにしたものである。
【0009】本発明の請求項5の発明は、請求項4の発
明において、複数のセンサにより検出された信号を各セ
ンサごとに異なった周波数帯域で変調し、光ファイバに
より伝送するようにしたものである。本発明の請求項6
の発明は、請求項1,2,3,4または請求項5の発明
において、センサとしてマイクロホンを、光変調手段と
して圧電素子を用いたものである。
【0010】本発明の請求項7の発明は、請求項1,
2,3,4,5または請求項6の発明において、電力ケ
ーブルが地中に布設されているものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明において、電力ケーブルもしく
はその接続部で、絶縁破壊事故が発生すると、大きな音
響信号が発生する。センサはこの音響信号を検出して光
変調手段に与える。光変調手段はセンサの出力信号によ
り、光ファイバ上を伝播する光信号を変調する。
【0012】光ファイバ上の光信号は判定手段に与えら
れ、電力ケーブルの事故点が標定される。請求項1の発
明においては、センサ出力に接続された光変調手段によ
り電力ケーブルに沿って配設された光ファイバ上を伝播
する光信号を光変調し、変調された光信号を判定手段に
伝送するので、光電気変換器や判定手段の数が少なくて
すみ、また、電力ケーブルに沿って少なくとも一本の光
ファイバを架設すればよいので、システムの構成を簡単
にすることができ、比較的廉価なシステムを提供するこ
とが可能となる。
【0013】請求項2の発明において、電力ケーブルも
しくはその接続部で、絶縁破壊事故が発生すると、大き
な音響信号が発生する。この音響信号は事故発生点とセ
ンサの距離に応じた時間後にセンサに到達する。センサ
はこの音響信号を検出して光変調手段に与える。光変調
手段はセンサの出力信号により、光ファイバ上を伝播す
る光信号を変調する。
【0014】一方、絶縁破壊事故が発生すると地絡電流
が電力ケーブルに流れ、電流センサはこの地絡電流を検
出する。光ファイバ上を伝播する光信号および電流セン
サの出力信号は判定手段に伝送され、判定手段におい
て、電流センサにより検出された事故発生時刻と、光フ
ァイバより伝送された光変調信号の到達時刻との差によ
り電力ケーブルの事故点が標定される。
【0015】請求項2の発明においては、音響信号の伝
播時間を利用してセンサから事故発生地点までの距離を
求めているので、センサの設置間隔が広い場合において
も、事故発生地点を標定することができ、センサの数を
減少させることが可能となる。また、本発明の請求項3
の発明のように、センサを電力ケーブルの接続部もしく
はその近傍に取り付けることにより、比較的絶縁破壊事
故が発生しやすい接続部における事故を検出することが
可能となる。
【0016】さらに、本発明の請求項4の発明のよう
に、複数のセンサにより検出された信号を1本の光ファ
イバで伝送することにより、光ファイバ、光電気変換器
などの数を減少ざせることができ、システム構成を簡単
にすることができる。またさらに、本発明の請求項5の
発明のように、複数のセンサにより検出された信号を各
センサごとに異なった周波数帯域で変調し光ファイバに
より伝送することにより、事故発生地点を光ファイバの
光信号の周波数により弁別することが可能となる。
【0017】また、本発明の請求項6の発明のように、
センサとしてマイクロホンを、光変調手段として圧電素
子を用いたり、あるいは、本発明の請求項7の発明のよ
うに、本発明を地中送電路に適用することができる。
【0018】
【実施例】電力ケーブルの絶縁破壊事故において接続部
がその原因となる割合が非常に多い。これは、ケーブル
本体においては、現地布設前に工場内でその健全性検査
のための種々の試験がなされるのに対して、ケーブル接
続部は現地で接続するため、事故要因の入り込む余地が
多いのと、その健全性をチェックする方法が少ないため
である。
【0019】図1は本発明の第1の実施例を示す図であ
り、本実施例は、上記したケーブル接続部の問題点に鑑
み、ケーブルの接続部にセンサを取り付けた実施例を示
したものである。同図において、1はケーブル、2はケ
ーブル終端部、3は絶縁接続部、4は普通接続部、5は
クロスボンド線、6はマイクロホン、7は増幅器/変調
器、8は圧電素子、9はレーザ光源、10は光ファイ
バ、11はマスター・ステーション、11aは光電気変
換器、11bは増幅器/復調器、11cはコンパレー
タ、11dはプロセッサ、11eは判定結果表示器であ
る。
【0020】同図において、絶縁接続部3および普通接
続部4もしくはその近傍には、接続部あるいはケーブル
の絶縁破壊時に発生する音波もしくは超音波信号を検出
するマイクロホン6が取り付けられている。また、マイ
クロホン6の出力は増幅器/変調器7を介して光ファイ
バ10に取り付けられた圧電素子8に接続されている。
【0021】本実施例においては、マイクロホン6は絶
縁接続部3もしくは普通接続部4の直近で、絶縁破壊時
のサージ電圧による破損をさけるため、防食層上に取り
付けられているが、少し離れた所に取り付けることもで
きる。増幅器/変調器7はマイクロホン6の出力を増幅
するとともに、検出箇所に応じて異なった周波数の1M
Hz程度の周波数の電気信号に変調する手段であり、そ
の出力は圧電素子8に与えられる。
【0022】圧電素子8は増幅器/変調器7が出力する
1MHz程度の周波数の電気信号に応じて光ファイバ1
0を機械的に振動させ、光ファイバ10上の光信号に偏
波面振動を発生させる手段である。レーザ光源9は例え
ば、波長1.3μmの半導体レーザ(以下、LDレーザ
という)であり、その出力は複数の圧電素子8が設けら
れた光ファイバ10を介して、マスター・ステーション
11に送られる。
【0023】光ファイバ10はシングル・モードであ
り、基本的には1本の光ファイバで数カ所の検出箇所を
分担する。なお、1本の光ファイバで何箇所の検出箇所
を分担できるかは、送信される光強度や、光ファイバの
減衰特性により定まる。マスター・ステーション11に
おいて、光電気変換器11aは光ファイバ10の光信号
を電気信号に変換する手段であり、その出力は増幅器/
復調器11bに与えられる。
【0024】増幅器/復調器11bは光電気変換器11
aが出力する電気信号の周波数を判別し、アドレス信号
を出力するとともに、光電気変換器11aの出力を増幅
する手段であり、その出力はコンパレータ11cに与え
られる。コンパレータ11cは増幅器/復調器11bの
出力と数レベルの設定値を比較する手段であり、増幅器
/復調器11bの出力の大きさが設定値を越えると出力
を発生する。
【0025】プロセッサ11dはコンパレータの出力と
アドレス信号より最終的な絶縁破壊事故発生の有無を判
定するとともに、上記アドレス信号より事故発生箇所の
特定を行う手段である。次に、図1の実施例による絶縁
事故検出動作について説明する。電力ケーブル1あるい
はその接続部3,4で絶縁破壊事故が発生すると、その
傷損の発生時大きな音響振動が発生する。
【0026】この音響振動はマイクロホン6により音の
振動としてとらえられ、増幅器/変調器7により増幅さ
れるとともに、マイクロホン6の設置場所に応じた周波
数で変調され、圧電素子8に加えられる。圧電素子8は
増幅器/変調器7が変調信号を発生すると、その変調信
号の周波数に応じて機械的に振動し、光ファイバ10を
振動させ、光ファイバ10上の光信号を光変調する。
【0027】圧電素子8により変調された光ファイバ1
0上の光信号は光ファイバ10を介して、マスター・ス
テーション11に伝送され、マスター・ステーション1
1の光電気変換器11aにおいて電気信号に変換され、
増幅器/復調器11bに与えられる。増幅器/復調器1
1bは光電気変換器11aの出力信号を復調し、その周
波数より事故を検出したマイクロホン6の設置箇所を求
め、アドレス信号としてプロセッサ11dに出力すると
ともに、光電気変換器11aの出力信号を増幅して、コ
ンパレータ11cに与える。
【0028】コンパレータ11cは前記したように数レ
ベルの設定値をもっており、増幅器/復調器11bの出
力信号と数レベルの設定値を比較して、増幅器/復調器
11bの出力がどのレベルの設定値を越えたかを弁別し
て、プロセッサ11dに与える。プロセッサ11dは上
記アドレス信号と、コンパレータ11cの出力より絶縁
事故発生の有無の判断とその場所の特定を行い、判定結
果表示器11eにその結果を表示する。
【0029】以上のように、本実施例においては、接続
部あるいはその近傍で発生した絶縁破壊事故により生ず
る音響信号を機械的振動として少なくとも1本の光ファ
イバに与えて光変調をおこない、光ファイバの出力をマ
スター・ステーションに伝送して事故発生箇所の判別を
行っているので、光電気変換器や判定手段の数が少なく
てすみ、また、電力ケーブルに沿って少なくとも一本の
光ファイバを架設すればよいので、システムの構成を簡
単にすることができ、比較的廉価なシステムを提供する
ことが可能となる。
【0030】なお、上記実施例においては、増幅器/変
調器7により変調された信号の周波数により、絶縁破壊
事故の発生箇所の標定をおこなっているが、これに加え
て、事故点とマスター・ステーションの距離による光フ
ァイバ10上を伝播する光信号の伝播時間差を併用し、
事故点の標定を行うこともできる。また、上記実施例に
おいては、音響信号を検出する手段として、安価で入手
しやすいという点からマイクロホンを用いているが、本
発明においては、電力ケーブルの絶縁破壊事故時に発生
する音響信号を検出する手段として、周知な他の手段用
いることができる。
【0031】図2(a),(b)はケーブルの絶縁破壊
時に発生する音響信号を光ファイバ10に伝達する他の
実施例を示す図である。同図(a),(b)において、
図1に示したものと同様な手段には同一の符号が付され
ており、1は電力ケーブル、3は絶縁接続部、6は振動
体、6’は圧電素子、7は増幅器/変調器、8は圧電素
子、10は光ファイバである。
【0032】同図の(a)は圧電素子を用いたマイクロ
ホンと同様に原理により、絶縁接続部3における絶縁破
壊事故により発生する音響信号を電気信号に変換して圧
電素子8に与えるものであるが、同図における振動体6
は設置箇所により異なった共振周波数を持っている。こ
のため、絶縁破壊事故発生時、その設置箇所により振動
体6は異なった周波数で振動し、圧電素子6’は異なっ
た周波数の電気信号を発生する。
【0033】したがって、本実施例によれば、図1の実
施例に示したように、増幅器/変調器を用いることな
く、設置箇所に応じて異なった周波数で光ファイバ10
に機械的な振動を与えことができる。なお、振動体6が
設置箇所に応じて異なった共振周波数を持つようにする
ため、振動体6はその他の任意の形状、構造とすること
ができる。
【0034】図2(b)は絶縁接続部3に圧電素子6’
を接触させ、接続部3の絶縁破壊時に発生する音響信号
により圧電素子6’を、直接、振動させるものであり、
本実施例によれば、絶縁破壊時に生ずる振動を直接、圧
電素子に伝達することができるので、大きな電気信号を
発生させることができ、増幅器/変調器7の利得を小さ
くすることが可能となる。
【0035】図3は、本発明を地中送電線路に適用した
第2の実施例を示す図であり、本実施例においては、音
響信号を検出する手段を、第1の実施例に示したように
接続部だけでなく、接続部も含めたケーブルに沿った任
意の場所に設置するとともに、ケーブル上で発生した絶
縁破壊事故発生箇所を、光電流センサの出力信号と音響
信号を検出する手段の出力信号の時間差から、特定でき
るように構成したものである。
【0036】また、同図(a)は全体の構成を示す図で
あり、同図(b)は絶縁破壊事故発生箇所を特定するた
めの原理を説明する図である。同図(a)において、3
1は地中に設置された電力ケーブル、32はケーブル終
端部、33は光電流センサ、34はマイクロホン、35
は増幅器/変調器、36は偏波面外部変調器、37は第
1の光ファイバ、38は第2の光ファイバ、39はレー
ザ光源、40はマスター・ステーション、40aは光電
気変換器、40bは増幅器/復調器、40cは光電流検
出器、40dは判定部である。
【0037】同図において、マイクロホン34は前述し
たように、ケーブルの絶縁破壊事故時に発生する音響信
号などの機械的振動を検出する手段であり、地中送電線
路に沿って所定の間隔で設置されており、その出力は増
幅器/変調器35に与えられる。増幅器/変調器35は
マイクロホン34の出力を増幅するとともに、検出箇所
に応じて異なった周波数の1MHz程度の周波数の電気
信号に変調する手段であり、その出力は偏波面外部変調
器36に与えられる。
【0038】偏波面外部変調器36は、前述したよう
に、圧電素子などから構成されており、増幅器/変調器
35が出力する1MHz程度の周波数の電気信号に応じ
て光ファイバ37を機械的に振動させ、光ファイバ37
上の光信号に偏波面振動を発生させる手段である。レー
ザ光源39は例えば、前記したLDレーザであり、その
出力は複数の偏波面外部変調器36が設けられた光ファ
イバ37を介して、マスター・ステーション40に送ら
れる。
【0039】第1の光ファイバ37はシングル・モード
であり、基本的には1本の光ファイバで数カ所の検出箇
所を分担する。光電流センサ33はケーブル1に流れる
電流を検出する手段であり、ケーブル1のケーブル終端
部32付近にそれぞれ1つずつ設けられており、その出
力は第2の光ファイバ38を介してマスター・ステーシ
ョン40に送られる。
【0040】マスター・ステーション40において、光
電気変換器40aは第1の光ファイバ37の光信号を電
気信号に変換する手段であり、その出力は増幅器/復調
器40bに与えられる。増幅器/復調器40bは光電気
変換器40aが出力する電気信号の周波数を判別し、ア
ドレス信号を出力するとともに、光電気変換器40aの
出力を増幅する手段であり、その出力は判定部40dに
与えられる。
【0041】光電流検出器40cは光電流センサ33に
より検出され光信号で伝送される電流検出信号を電気信
号に変換する手段であり、その出力は判定器40dに与
えられる。判定器40dは、図1に示したように、例え
ば、プロセッサから構成されており、増幅器/復調器4
0b出力より最終的な絶縁破壊事故発生の有無を判定す
るとともに、上記とアドレス信号および光電流検出器の
出力信号より事故発生箇所の特定を行う手段である。
【0042】図3(b)は横軸に時間をとり、縦軸に光
電流検出器40cの出力および増幅器/復調器40bの
出力を示した図であり、同図において、,は図3に
示した光電流センサ33より検出された電流信号を示
し、また、AないしDは図3のAないしD点において検
出された音響信号を示す。次に、図3により本実施例の
絶縁破壊事故検出動作について説明する。
【0043】図3に示す電力ケーブル31のF点で絶縁
破壊事故が発生すると、その傷損の発生時大きな音響振
動が発生する。この音響振動は地中を伝播してB点、C
点、A点、D点に設置されたマイクロホン34により音
の振動としてとらえられ、増幅器/変調器35により増
幅されるとともに、マイクロホン34の設置場所に応じ
た周波数で変調され、偏波面外部変調器36に加えられ
る。
【0044】偏波面外部変調器36は増幅器/変調器7
が変調信号を発生すると、その変調信号の周波数に応じ
て第1の光ファイバ37を振動させ、第1の光ファイバ
37上の光信号を光変調する。偏波面外部変調器36に
より変調された第1の光ファイバ37上の光信号は、マ
スター・ステーション40に伝送され、マスター・ステ
ーション40の光電気変換器40aにおいて電気信号に
変換され、増幅器/復調器40bに与えられる。
【0045】一方、光電流センサ33はケーブルの絶縁
破壊事故時に発生する地絡電流を検出し、第2の光ファ
イバ38を介して、マスター・ステーション40の光電
流検出器40cに伝送する。増幅器/復調器40bは光
電気変換器40aの出力信号を復調し、その周波数より
事故を検出したマイクロホン34の設置箇所を求め、ア
ドレス信号として判定器40dに出力するとともに、光
電気変換器11aの出力信号を増幅して、判定器40d
に与える。
【0046】ここで、事故が図3のF点で発生した場
合、光電流センサ33の出力を、で示し、図3のA
ないしD点に設置されたマイクロホンにより検出された
音響信号をそれぞれ、A,B,C,Dで示すと、判定器
40dに入力される上記信号の時間関係は図3(b)に
示すようになる。すなわち、事故が図3のF点で発生す
ると、その事故により発生する音響信号は、地中を伝播
してAないしD点に設置されたマイクロホン34に達す
るため、その伝播時間差により、その検出順序は事故地
点との距離により、B,C,A,Dの順序となる。
【0047】また、その事故により発生する地絡電流は
光電流センサ33により検出されて、直ちに判定部40
dに伝送される。その検出信号が判定部40dに達する
時刻は、事故発生点から判定器40dまでの第2の光フ
ァイバによる伝送遅れだけであるから、その伝送遅れは
無視でき、図3(b)に示すように、地絡事故発生とほ
ぼ同時刻となる。
【0048】ここで、図3に示すように、B点から事故
点Fまでの距離をM、B点からC点までの距離をLとす
ると、事故点Fは下式で算出することができる。 M=L×t1 /(t1 +t2 ) 判定器40dは、増幅器/復調器40bが出力するアド
レス信号により、事故発生地点に最も近いマイクロホン
の設置箇所B点を求めるとともに、増幅器/復調器40
bの出力および光電流検出器40cの出力に基づき上記
計算を行って、B点から事故発生地点までの距離を求め
る。
【0049】判定器40dにより求めた事故発生地点
は、図示しない表示器などに表示される。以上説明した
ように、本実施例によれば、地中を伝播する音響信号の
伝播時間を利用して事故発生地点を求めているので、簡
単な手段により事故発生地点を検出することができ、マ
イクロホンの設置間隔が長い場合においても、容易に事
故発生地点を標定することができ、マイクロホンの数を
減少させることが可能となる。
【0050】また、事故発生位置を音響信号の伝播時間
の比により算出しているので、気温などにより伝播速度
の変化の影響を受けにくい。さらに、音の伝播は相対的
に遅いため、高い分解能の位置標定を行うことができ
る。なお、上記実施例においては、音響信号を検出する
手段として、安価で入手しやすいという点からマイクロ
ホンを用いる例を示したが、本実施例においても、第1
の実施例と同様、電力ケーブルの絶縁破壊事故時に発生
する機械的な振動を検出する手段として、周知なその他
の手段用いることができる。
【0051】また、上記実施例においては、電流を検出
する手段として光電流センサを用いる例を示したが、電
流センサとしては、周知のCTなどを用いることもでき
る。さらに、上記第1および第2の実施例に示した音響
等の機械的振動を検出する手段以外に、例えば、アコー
スチック・エミッション・センサ(AEセンサ)などの
超音波センサにより絶縁破壊事故時に発生する超音波信
号を検出する方法も有効であると考えられる。なお、こ
の場合でも、少し離れた場所で検出できるようにするた
め、集音器や共鳴板などと併用するとより効果が得られ
る。
【0052】またさらに、上記上記第1および第2の実
施例においては、光ファイバ10に偏波面変動を与える
手段として、圧電素子を使用する例を示したが、圧電素
子に換え、例えば、スピーカなどの電気信号を機械的な
信号に変換する他の手段を用いることができる。また、
上記第1および第2の実施例においては、検出信号を一
か所のマスター・ステーションに伝送し絶縁破壊事故の
判定を行うようにしているが、複数のローカル・ステー
ションを設け、ローカル・ステーションにおいて絶縁破
壊事故の予備判定を行い、その結果をマスター・ステー
ションに伝送して、最終的な判定を行うように構成する
こともできる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明においては、絶縁破壊事故により発生する音響信
号などの機械的振動を検出して、その検出信号により光
ファイバに偏波面変動を与えることにより、絶縁破壊事
故を検出するように構成したので、光ファイバ1本の伝
送路を用いた簡単なシステムで事故点を標定することが
でき、比較的廉価なシステムを実現することができる。
【0054】また、音響信号の伝播時間差を用いること
により、センサ設置箇所から事故発生地点までの距離を
求めることができるので、現場での事故位置確認を容易
におこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】事故時に発生する音響信号を検出する手段を示
す図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1、31 ケーブル 2、32 ケーブル終端部 3 絶縁接続部 4 普通接続部 5 クロスボンド線 6、34 マイクロホン 7、35 増幅器/変調器 8 圧電素子 9、39 レーザ光源 10、37、38 光ファイバ 11、40 マスター・ステーション 11a、40a 光電気変換器 11b、40b 増幅器/復調器 11c コンパレータ 11d プロセッサ 11e 判定結果表示器 33 光電流センサ 36 偏波面外部変調器 40c 光電流検出器 40d 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 義雄 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転状態にある電力ケーブルもしくはそ
    の近傍にセンサを取付け、 センサにより電力ケーブルの絶縁破壊時に発生する音響
    振動あるいは超音波振動を検出し、 センサ出力に接続された光変調手段により電力ケーブル
    に沿って配設された光ファイバ上を伝播する光信号を光
    変調し、 変調された光信号を判定手段に伝送することにより、電
    力ケーブルの事故点を標定するようにしたことを特徴と
    する電力ケーブルの事故点標定方法。
  2. 【請求項2】 運転状態にある電力ケーブルもしくはそ
    の近傍に複数のセンサを取付けるとともに、電力ケーブ
    ルに流れる電流を検出する電流センサを設け、 複数のセンサにより電力ケーブルの絶縁破壊時に発生す
    る音響振動あるいは超音波振動を検出し光変調手段によ
    り光ファイバ上を伝播する光信号を光変調して判定手段
    に伝送するとともに、 電流センサの出力を判定手段に伝送し、 判定手段において、電流センサにより検出された事故発
    生時刻と、光ファイバより伝送された光変調信号の到達
    時刻との差により電力ケーブルの事故点を標定するよう
    にしたことを特徴とする電力ケーブルの事故点標定方
    法。
  3. 【請求項3】 センサが電力ケーブルの接続部もしくは
    その近傍に取り付けられていることを特徴とする請求項
    1の電力ケーブルの事故点標定方法。
  4. 【請求項4】 複数のセンサにより検出された信号を1
    本の光ファイバで伝送することを特徴とする請求項1,
    2または請求項3の電力ケーブルの事故点標定方法。
  5. 【請求項5】 複数のセンサにより検出された信号を各
    センサごとに異なった周波数帯域で変調し、光ファイバ
    により伝送することを特徴とする請求項4の電力ケーブ
    ルの事故点標定方法。
  6. 【請求項6】 センサとしてマイクロホンを、光変調手
    段として圧電素子を用いることを特徴とする請求項1,
    2,3,4または請求項5の電力ケーブルの事故点標定
    方法。
  7. 【請求項7】 電力ケーブルが地中に布設されているこ
    とを特徴とする請求項1,2,3,4,5または請求項
    6の電力ケーブルの事故点標定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000037925A1 (en) * 1998-12-18 2000-06-29 Future Fibre Technologies Pty Ltd Apparatus and method for monitoring a structure using a counter-propagating signal method for locating events

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