JPH05296599A - 吸着式蓄熱装置及びその蓄熱運転制御方法 - Google Patents

吸着式蓄熱装置及びその蓄熱運転制御方法

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JPH05296599A
JPH05296599A JP12563292A JP12563292A JPH05296599A JP H05296599 A JPH05296599 A JP H05296599A JP 12563292 A JP12563292 A JP 12563292A JP 12563292 A JP12563292 A JP 12563292A JP H05296599 A JPH05296599 A JP H05296599A
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Japan
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adsorbent
circulation system
heating
temperature
refrigerant
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JP12563292A
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English (en)
Inventor
Yasuo Yonezawa
泰夫 米澤
Toshiya Onishi
敏哉 大西
Shinichi Okumura
信一 奥村
Akiyoshi Sakai
章義 酒井
Hiroki Nakano
博樹 中野
Masayoshi Hata
正佳 秦
Masao Matsushita
昌生 松下
Toshio Miyanishi
俊夫 宮西
Atsushi Morikawa
淳 森川
Motoji Yoshihara
基司 吉原
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NISHIYODO KUUCHIYOUKI KK
NISHODO KUCHOKI KK
Original Assignee
NISHIYODO KUUCHIYOUKI KK
NISHODO KUCHOKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸着式蓄熱器に圧縮式冷凍機を併設してなる
吸着式冷凍装置において、蓄熱運転時の加熱量を制御可
能とする。 【構成】 蓄熱器1側の吸着剤熱交換器4と冷凍機2側
の凝縮器8とを接続する吸着剤加熱冷却循環系16に、
流量調整手段28を介して冷却塔を設け、また吸着剤加
熱冷却循環系16の凝縮器8出口側の検出温度にもとづ
いて流量調整手段28を調整し、加熱量を一定に制御す
る。冷媒凝縮蒸発循環系15の蒸発器10出口側の検出
温度にもとづいて流量調整手段28を調整し、吸着剤加
熱昇温時の制御を行う。さらに、冷媒凝縮蒸発循環系1
5と吸着剤加熱冷却循環系16の間を熱交換器32で接
続し、冷媒凝縮蒸発循環系15の蒸発器10出口側の検
出温度にもとづいて、その交換熱量を調整することによ
り、冷媒脱着終了間際の蓄熱運転を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸着式蓄熱装置とその
蓄熱運転制御方法に係り、特に圧縮式冷凍機を吸着式蓄
熱器に併設した吸着式蓄熱装置と、その蓄熱運転時の制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸着式蓄熱装置は、従来の氷蓄熱等に比
し、極めて大きな蓄熱量が得られる蓄熱装置であり、吸
着剤を内蔵した吸着剤熱交換器と凝縮器兼蒸発器を備え
て構成され、吸着剤に吸着された冷媒を、凝縮器兼蒸発
器で凝縮させることで蓄熱を行う。その場合の蓄熱運転
方法を具体的に述べれば、吸着剤熱交換器内の吸着剤を
例えば40℃程度に加熱し、同時に凝縮器兼蒸発器を例
えば5℃程度に冷却して、吸着剤から冷媒を脱着させ、
この冷媒を凝縮器兼蒸発器に凝縮させる方法が一般的で
ある。
【0003】ところで、この一連の運転作業を、簡単
に、どこででも行えるようにする目的で、従来、吸着式
蓄熱器に圧縮式冷凍機を併設することが行われている。
即ち、吸着式蓄熱器の吸着剤熱交換器と圧縮式冷凍機の
凝縮器とを、熱媒体の循環する吸着剤加熱冷却循環系で
接続し、さらに吸着式蓄熱器の凝縮器兼蒸発器と圧縮式
冷凍機の蒸発器とを、熱媒体の循環する冷媒凝縮蒸発循
環系により接続して構成した吸着式蓄熱装置がそれであ
る。この装置の場合、吸着剤は冷凍機側の凝縮熱により
加熱され、凝縮器兼蒸発器は冷凍機側の蒸発潜熱により
冷却されるため、蓄熱運転時の駆動熱源は、別途設ける
必要なく、装置全体のコンパクト化がはかれると共に、
例えば夜間電力の利用による蓄熱運転が可能となる。特
に、この夜間電力が利用できるという点は、エネルギー
利用の平滑化が求められる現在、大いに意義あるところ
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような吸
着式蓄熱装置において、その蓄熱運転は、単に圧縮式冷
凍機を駆動するだけで終わるのが通常であった。即ち、
その間、何らかの制御を行い、これによって効率的な蓄
熱運転を行おうとする試みは、従来なされていなかっ
た。特に吸着剤加熱量を任意の値に保持するような制御
は全く行われず、従って、この種蓄熱装置において蓄熱
量に過不足が生じることがしばしばあり、他にも以下の
ような問題が生じていた。即ち、圧縮式冷凍機を駆動し
てしばらくは、吸着剤が脱着所定温度に向かって昇温す
る課程であるが、このときこの昇温を制御しないため、
圧縮式冷凍機の側において、凝縮温度の高い状態が続
き、その結果、C.O.Pが低下して効率的な冷媒脱着
がなされないという問題があった。また、その後吸着剤
が脱着所定温度に達してからは、その温度を保持するこ
とが困難となり、その結果、蓄熱量に過不足が生じた
り、あるいは、冷凍機の凝縮器側の温度が上昇して、高
圧停止機構が作動したりする問題等があった。さらに、
冷媒脱着も終了間近になると、負担の軽くなった冷凍機
側の蒸発器から、必要以上に低温の冷熱が生成されて、
凝縮器兼蒸発器の凝縮冷媒が凍結したり、圧縮式冷凍機
の低温防止停止機構が作動したりする等の問題もあっ
た。
【0005】本発明は、かかる実状に対処して、前記の
如き吸着式蓄熱装置において、蓄熱運転の制御手段を設
けると共に、そのときの制御方法を開示して、吸着式蓄
熱装置の蓄熱運転を効率的なものとすることを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明の特徴は、所定量の冷媒と共に吸着剤を内蔵し
た吸着剤熱交換器と、凝縮器兼蒸発器とを冷媒流通可能
な冷媒配管により連結してなる吸着式蓄熱器に、圧縮式
冷凍機を併設し、前記吸着剤熱交換器と圧縮式冷凍機の
凝縮器とを、熱媒体が循環する吸着剤加熱冷却循環系に
より接続すると共に、前記凝縮器兼蒸発器と圧縮式冷凍
機の蒸発器を、さらに熱媒体が循環する冷媒凝縮蒸発循
環系により接続した吸着式蓄熱装置において、前記吸着
剤加熱冷却循環系に、熱媒体冷却手段を接続せしめて吸
着式蓄熱装置を構成したことにある。そして、請求項2
記載の方法は、上記装置において、蓄熱運転の初期等、
吸着剤を所定温度に昇温させようとするときの昇温制御
に適用する方法である。即ち、前記吸着式蓄熱装置の吸
着剤加熱冷却循環系に熱媒体流量調整手段を介した熱媒
体冷却手段、及び冷媒凝縮蒸発循環系に温度検出手段を
設け、脱着工程時、冷媒凝縮蒸発循環系内の熱媒体温度
を検出し、該検出温度にもとづき流量調整手段を調整し
て、吸着剤加熱冷却循環系を冷却する量を変化させ、吸
着剤加熱量を調整しながら昇温させる制御方法である。
また、請求項3記載の方法は、概ね蓄熱運転全域にわた
って適用される制御方法である。即ち、前記吸着式蓄熱
装置の吸着剤加熱冷却循環系に熱媒体流量調整手段を介
した熱媒体冷却手段、及び温度検出手段を設け、脱着工
程時、吸着剤加熱冷却循環系内の熱媒体温度を検出し、
該検出温度にもとづき流量調整手段を調整して、吸着剤
加熱冷却循環系を冷却する量を調整することにより、吸
着剤加熱冷却循環系内の熱媒体温度を調整し、吸着剤加
熱量を制御する方法である。さらに、蓄熱運転中、冷媒
の略脱着終了間近の加熱量制御については、別の構成及
び方法が適用される。即ち、装置は、請求項4に記載し
たもので、前記吸着式蓄熱装置において、冷媒凝縮蒸発
循環系に熱媒体加熱手段を接続した構成とする。そし
て、そのときの制御方法は、請求項5に記載した方法を
適用して、吸着剤加熱冷却循環系と冷媒凝縮蒸発循環系
とを熱媒体流量調整手段を介して熱交換器に接続するこ
とによる冷媒凝縮蒸発循環系熱媒体の加熱手段と、冷媒
凝縮蒸発循環系に温度検出手段を設け、脱着工程時、冷
媒凝縮蒸発循環系内の熱媒体温度を検出し、該検出温度
にもとづき流量調整手段を調整して、冷媒凝縮蒸発循環
系と吸着剤加熱冷却循環系間での交換熱量の調整を行な
い、凝縮器兼蒸発器に入る熱媒体温度を調整することに
より冷媒凝縮温度を制御する。
【0007】
【作用】しかして、請求項1記載の如く装置を構成する
ことにより、吸着剤を加熱冷却する吸着剤加熱冷却循環
系の温度を、熱媒体冷却手段によって制御することが可
能となる。その場合、吸着剤加熱当初、即ち、吸着剤が
加熱され、昇温する過程では、前記した如く請求項2記
載の制御方法を適用して、冷媒凝縮蒸発循環系内の熱媒
体温度にもとづき流量調整手段を調整する。これによ
り、吸着剤は徐々に昇温して、効率的な冷媒脱着が可能
となる。なお、請求項3記載の制御方法を適用すれば、
流量調整手段が、吸着剤加熱冷却循環系に設けた温度検
出手段の検出値にもとづき調整されるため、吸着剤加熱
冷却循環系の温度を任意の温度に保持することが可能と
なり、これにより、蓄熱量の過不足が防止され、かつ、
圧縮式冷凍機が停止するに至る等の事態が阻止される。
また、請求項4記載の装置において、請求項5記載の制
御方法を適用するときは、熱交換器により、冷媒凝縮蒸
発循環系と吸着剤加熱冷却循環系の各熱媒体同志の熱交
換がなされ、それを調整することにより、凝縮器兼蒸発
器に入る熱媒体温度を任意の温度に保持することができ
る。そしてその結果、脱着工程終了間際における凝縮冷
媒の凍結や、冷凍機側の低温防止機構作動による圧縮機
停止等の事態を避けることが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづき説明
する。なお、図1,図2,図3は、本発明吸着式蓄熱装
置の配管構成図であり、実際は同一の装置であるが、説
明の都合上、制御手段及び制御方法を3つの場合に分
け、夫々の場合について、各図に示してある。
【0009】まず、本発明に係る吸着式蓄熱装置の基本
的な構成は、図1に示す通り、吸着式蓄熱器部(1)
と、圧縮式冷凍機部(2)からなる。このうち、吸着式
蓄熱器部(1)は、凝縮器兼蒸発器(3)と、吸着剤熱
交換器(4)とが、開閉弁(5)を介して冷媒配管
(6)により接続されて構成され、圧縮式冷凍機部
(2)は、圧縮機(7)、凝縮器(8)、膨張弁(9)
及び蒸発器(10)が冷媒配管(11)により接続され
て構成されている。吸着式蓄熱器部(1)において、凝
縮器兼蒸発器(3)及び吸着剤熱交換器(4)は、共
に、真空容器(12)内に伝熱面(13)が配された構
成で、吸着剤熱交換器(4)に関しては、さらに所定量
の吸着剤(例えば、シリカゲル、ゼオライト等)が真空
容器(12)内に充填され、前記伝熱面(13)によっ
て加熱される構造となっている。なお、吸着剤には所定
量の冷媒(例えば、水、アルコール等)が吸着されてい
る。
【0010】各真空容器(12),(12)内の各伝熱
面(13),(13)には、夫々伝熱管(14),(1
4)が添着されており、それら各伝熱管(14),(1
4)は、夫々真空容器(12),(12)内から、圧縮
式冷凍機部(2)側まで延びて、一方は蒸発器(10)
に、他方は凝縮器(8)に接続され、夫々、冷媒凝縮蒸
発循環系(15),吸着剤加熱冷却循環系(16)とな
っている。各循環系(15),(16)内には、熱媒体
が夫々封入されており、系(15),(16)途中に介
設された送液ポンプ(17),(17)により圧送され
て、夫々系(15),(16)内を循環し、蒸発器(1
0)で生成された冷熱を凝縮器兼蒸発器(3)に伝達
し、あるいは、凝縮器(8)で生成された温熱を吸着剤
熱交換器(4)の伝熱面(13)に伝達して、前記した
蓄熱運転がなされる。
【0011】なお、各循環系(15),(16)には夫
々開閉弁(18),(18)が介設され、また冷媒凝縮
蒸発循環系(15)の蒸発器(10)出口側には、前記
開閉弁(18)をはさんで、一方に冷水入口側配管(1
9)と排熱入口側配管(20)が、他方に排熱出口側配
管(21)と冷水出口側配管(22)が、夫々合流接続
されている。さらに吸着剤加熱冷却循環系(16)の凝
縮器(8)出口側には、前記開閉弁(18)をはさん
で、温水入口側配管(23)と温水出口側配管(24)
が、合流接続されている。これら開閉弁(18),(1
8)や、各種配管(19)〜(24)の操作は、冷温熱
を取り出す利用運転の際に必要となるが、ここで説明す
る蓄熱運転の場合には操作する必要がなく、以降の状態
については、各系(15),(16)の開閉弁(1
8),(18)が共に開放され、各配管(19)〜(2
4)は、各設けられた開閉弁(25)が全て閉鎖されて
いるものとする。
【0012】以上の基本的構成に加えて、この場合、吸
着剤加熱冷却循環系(16)に流量調整手段(28)を
介して、冷却塔(26)が並列接続される。接続位置
は、吸着剤加熱冷却循環系(16)の凝縮器(8)出口
側が好ましい。凝縮器(8)出口側伝熱管(14)に分
岐配管(27)を接続し、該分岐配管(27)に、電子
制御弁等の流量調整手段(28)を介設し、この流量調
整手段(28)の下流側に冷却塔(26)入口側を接続
し、さらに冷却塔(26)出口側を、開閉弁(29)を
介して吸着剤加熱冷却循環系(14)に合流接続する。
【0013】また、冷媒凝縮蒸発循環系(15)の蒸発
器(10)出口側に温度検出手段(30A)が設置され
る。さらに、これら流量調整手段(28)と温度検出手
段(30A)との間に制御装置(31A)が、介設され
る。この制御装置(31A)については、マイクロコン
ピュータ等が適用されており、前記温度検出手段(30
A)における基準温度値が設定可能で、温度検出手段
(30A)より逐次入力される検出値を、この基準値と
比較し、比較の結果、検出値が基準値以下であれば、流
量調整手段(28)を閉鎖方向に作動させ、基準値以上
であれば開放方向に作動させるプログラムが設定されて
いる。従って、基準値として例えば5℃の温度値が設定
されているとすると、温度検出手段(30A)から入力
される検出値が、この5℃以上であれば流量調整手段
(28)を開放し、5℃以下であれば閉鎖するよう、出
力側がプログラムされる。
【0014】その結果、図1で示される昇温制御は、以
下の通りなされることになる。圧縮式冷凍機部(2)が
起動され、吸着剤が例えば40℃を目標に加熱され始め
て、今、30℃まで昇温したとする。このとき、吸着剤
からは30℃の加熱温度に見合った量の冷媒が脱着され
る。そしてそれだけの冷媒が凝縮器兼蒸発器(3)の伝
熱面(13)に凝縮されると、凝縮器兼蒸発器(3)と
吸着剤熱交換器(4)との温度バランスが均衡し、その
結果、蒸発器(10)側の負担が軽減され、それが冷媒
凝縮蒸発循環系(15)の蒸発器(10)出口側の温度
低下となって現れてくる。即ち、温度検出手段(30
A)の検出温度が5℃以下を示すことになる。
【0015】従って、制御装置(31A)は、これに呼
応して流量調整手段(28)を閉鎖方向に作動させ、吸
着剤加熱冷却循環系(16)における冷却塔(26)に
流れる熱媒体量を減少させる。このため、吸着剤加熱冷
却循環系(16)全体の温度が上昇して、吸着剤は、前
記30℃以上に加熱昇温され、新たな冷媒をさらに脱着
することとなる。勿論、反対に、冷媒凝縮に伴い、蒸発
器(10)の負担が大きくなり、それが、温度検出手段
(30A)の検出温度上昇となって現れ、5℃以上を検
出した場合は、制御装置(31A)が、流量調整手段
(28)を開放方向に作動させ、吸着剤加熱冷却循環系
(16)を流れる熱媒体の温度を下げて、吸着剤の昇温
を遅らせる。かくして、吸着剤の昇温時は、これがくり
返されて、吸着剤は効率的な冷媒脱着と共に、徐々に昇
温することになり、圧縮式冷凍機部(2)の凝縮器
(8)は、低い温度状態を長く保ち得て、効率的な吸着
剤加熱がなされる。
【0016】ところで、上記制御方法は、蓄熱運転当初
のように、吸着剤がまだ所定温度に向かって昇温してい
る場合の制御である。一方、吸着剤加熱温度を一定に保
持するための制御については、図2に示した蓄熱装置が
適用される。この場合、吸着剤加熱冷却循環系(16)
の凝縮器(8)出口側に、温度検出手段(30B)が設
置される。そして制御装置(31B)に基準値として、
50℃の温度値が設定されているとすると、蓄熱運転
時、吸着剤加熱冷却循環系(16)の熱媒体温度は、検
出手段(30B)部分で50℃になるよう制御され、そ
の結果、吸着剤熱交換器(4)においては、吸着剤加熱
温度が、例えば40℃に保持されて、この温度のもと
で、吸着剤が加熱され、冷媒が脱着されることになる。
【0017】なおこの間、冷凍機部(2)側の凝縮温度
も、当然一定に保たれるため、冷凍機部(2)側におい
て高圧停止機構が作動すること等は避けられる。このよ
うに、図2の場合では吸着剤加熱温度が、制御装置(3
1B)における設定基準温度と同一温度になるので、予
め、基準温度を任意の値に設定しておけば、吸着剤加熱
量を調整でき、所望の蓄熱量を得ることも容易である。
なお、以上説明した加熱量制御と、前記図1について説
明した昇温制御との制御結果をグラフにして、図4に示
す。
【0018】図のグラフにおいて、縦軸は、吸着剤熱交
換器(4)及び凝縮器兼蒸発器(3)内の各熱媒体の温
度を示し、横軸は時間を示す。蓄熱運転当初からの様子
に従って、さきに昇温制御(a部分)を記載し、それに
続いて加熱量制御(b部分)を記載している。図中、破
線が本発明制御方法による吸着剤熱交換器(4)内の熱
媒体温度であり、実線は、吸着剤加熱量制御のみの場合
の温度変化の一例である。同図、a部分において、吸着
剤熱交換器(4)内の温度が、従来に比して極めて緩や
かに上昇していることが理解される。
【0019】次に、こうして吸着剤加熱量が制御され、
冷媒の脱着が略終了すると、冷凍機部(2)側の負担が
軽くなる。これは、図4のグラフでいえば、b部分の右
端に相当する部分で生ずる。この場合は、これまでの冷
却塔(26)を使用した制御方法ではなく、図3に示す
構成による制御方法が適用される。即ち、前記蓄熱装置
において、冷媒凝縮蒸発循環系(15)と吸着剤加熱冷
却循環系(16)との間に水熱交換器(32)を設け
る。そして冷媒凝縮蒸発循環系(15)に流量調整手段
(33)を設けて、水熱交換器(32)に流入する冷媒
凝縮蒸発循環系(15)の熱媒体を、調整可能とする。
なお、流量調整手段(33)を、吸着剤加熱冷却循環系
(16)の側に設け、同循環系(16)の熱交換器(3
2)に対する流入量を調整するようにしてもよい。さら
に、冷媒凝縮蒸発循環系(15)の蒸発器(10)出口
側近傍に温度検出手段(30C)を設け、制御装置(3
1C)には前記同様、基準値として5℃の温度値を設定
し、温度検出手段(30C)の検出値が5℃以下であれ
ば、流量調整手段(33)を開放し、5℃以上であれば
閉鎖するよう、制御装置の出力側を設定する。
【0020】これにより、凝縮器兼蒸発器(3)に入る
熱媒体温度を任意の温度に保持することができ、脱着工
程終了間際における凝縮冷媒の凍結や、冷凍機側の低温
防止機構作動による圧縮機停止等の事態を避けることが
可能となり、圧縮式冷凍機部(2)の円滑な運転が続行
される。以上のように本発明においては、図1〜図3の
各制御手段を併せもつことで、終始、極めて効率的な蓄
熱運転が可能となるが、勿論、場合によっては、必要な
制御手段だけを装備することも、また可能であり、それ
相応の効果が期待できる。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、吸着式
蓄熱器に圧縮式冷凍機を併設してなる吸着式蓄熱装置に
おいて、その蓄熱運転時の吸着剤加熱温度を制御可能と
したものであり、請求項1記載の発明においては、冷凍
機側の凝縮器と蓄熱器側の吸着剤熱交換器とを接続する
吸着剤加熱冷却循環系に、熱媒体冷却手段を接続せしめ
たものであるから、冷却手段に流れる熱媒体流量を変化
させて、吸着剤熱交換器内の吸着剤加熱量を制御でき
る。その場合、請求項2に記載の如く、冷媒凝縮蒸発循
環系の蒸発器出口側に温度検出手段を設け、この検出値
にもとづき、流量調整手段を調整して、吸着剤を加熱昇
温させる制御を行うと、吸着剤を徐々に昇温させること
できるため、吸着剤昇温時における圧縮式冷凍機に対す
る負荷が軽減され、極めて効率的な冷媒脱着が可能とな
る。
【0022】また、請求項3に記載した制御方法によ
り、吸着剤加熱冷却循環系の凝縮器出口側に温度検出手
段を設け、この検出値にもとづいて、流量調整手段を開
閉させる制御を行うと、吸着剤の加熱温度を一定に保持
することができ、これによって蓄熱器においては、蓄熱
量の過不足を防ぐ効果が奏され、また冷凍機において
は、高圧停止の生じない、円滑な運転が可能となる。さ
らに請求項4記載の如く、冷媒凝縮蒸発循環系に熱媒体
加熱手段を接続した構成にした場合は、冷媒脱着終了間
近において、蓄熱状態を円滑に保持できる効果が奏され
る。そのためには、請求項5に記載したように、吸着剤
加熱冷却循環系と冷媒凝縮蒸発循環系とを熱媒体流量調
整手段を介して熱交換器に接続することによる、冷媒凝
縮蒸発循環系熱媒体加熱手段と、冷媒凝縮蒸発循環系の
蒸発器出口側に温度検出器を設け、この検出値にもとづ
き、熱交換器への熱媒体流入量を調整して、熱交換量を
制御する方法が有効で、この制御方法により冷媒凝縮蒸
発循環系の温度が保持され、冷媒凝縮蒸発循環系の温度
低下に起因する前記凝縮冷媒の連結や冷凍機側での低温
防止機構作動等の事態が避けられ、円滑な蓄熱運転が最
後まで果たされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明吸着式蓄熱装置の配管系統図である。
【図2】本発明吸着式蓄熱装置の配管系統図である。
【図3】本発明吸着式蓄熱装置の配管系統図である。
【図4】本発明吸着式蓄熱装置の蓄熱運転時における作
動状況を示すグラフである。
【符号の説明】
(3) 凝縮器兼蒸発器 (4) 吸着剤熱交換器 (8) 凝縮器 (10) 蒸発器 (15) 冷媒凝縮蒸発循環系 (16) 吸着剤加熱冷却循環系 (28) 流量調整手段 (30A)温度検出手段 (30B)温度検出手段 (30C)温度検出手段 (32) 水熱交換器 (33) 流量調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 博樹 寝屋川市松屋町19−1−1037 (72)発明者 秦 正佳 大阪市城東区永田2−15−13 (72)発明者 松下 昌生 寝屋川市松屋町13−8−1108 (72)発明者 宮西 俊夫 八幡市八幡源氏垣外37−4−405 (72)発明者 森川 淳 八幡市男山八望2−C15−402 (72)発明者 吉原 基司 枚方市大字津田2586−43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定量の冷媒と共に吸着剤を内蔵した吸
    着剤熱交換器と、吸着剤から脱着した冷媒を凝縮し、か
    つ蒸発させる凝縮器兼蒸発器とを冷媒配管により連結し
    てなる吸着式蓄熱器に、圧縮式冷凍機を併設し、前記吸
    着剤熱交換器と圧縮式冷凍機の凝縮器とを、熱媒体が循
    環する吸着剤加熱冷却循環系により接続すると共に、前
    記凝縮器兼蒸発器と圧縮式冷凍機の蒸発器を、さらに熱
    媒体が循環する冷媒凝縮蒸発循環系により接続した吸着
    式蓄熱装置において、前記吸着剤加熱冷却循環系に、熱
    媒体冷却手段を接続せしめたことを特徴とする吸着式蓄
    熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の吸着式蓄熱装置の吸着剤
    加熱冷却循環系に熱媒体流量調整手段を介した熱媒体冷
    却手段、及び冷媒凝縮蒸発循環系に温度検出手段を設
    け、脱着工程時、冷媒凝縮蒸発循環系内の熱媒体温度を
    検出し、該検出温度にもとづき流量調整手段を調整し
    て、吸着剤加熱冷却循環系を冷却する量を変化させ、吸
    着剤加熱量を調整しながら昇温させることを特徴とする
    吸着式蓄熱装置の蓄熱運転制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の吸着式蓄熱装置の吸着剤
    加熱冷却循環系に熱媒体流量調整手段を介した熱媒体冷
    却手段、及び温度検出手段を設け、脱着工程時、吸着剤
    加熱冷却循環系内の熱媒体温度を検出し、該検出温度に
    もとづき流量調整手段を調整して、吸着剤加熱冷却循環
    系を冷却する量を調整することにより、吸着剤加熱冷却
    循環系内の熱媒体温度を調整し、吸着剤加熱量を制御す
    ることを特徴とする吸着式蓄熱装置の蓄熱運転制御方
    法。
  4. 【請求項4】 所定量の冷媒と共に吸着剤を内蔵した吸
    着剤熱交換器と、吸着剤から脱着した冷媒を凝縮し、か
    つ蒸発させる凝縮器兼蒸発器とを冷媒配管により連結し
    てなる吸着式蓄熱器に、圧縮式冷凍機を併設し、前記吸
    着剤熱交換器と圧縮式冷凍機の凝縮器とを、熱媒体が循
    環する吸着剤加熱冷却循環系により接続すると共に、前
    記凝縮器兼蒸発器と圧縮式冷凍機の蒸発器を、さらに熱
    媒体が循環する冷媒凝縮蒸発循環系により接続した吸着
    式蓄熱装置において、前記冷媒凝縮蒸発循環系に熱媒体
    加熱手段を接続せしめたことを特徴とする吸着式蓄熱装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の吸着式蓄熱装置におい
    て、前記吸着剤加熱冷却循環系と前記冷媒凝縮蒸発循環
    系とを熱媒体流量調整手段を介して熱交換器に接続する
    ことによる、冷媒凝縮蒸発循環系熱媒体加熱手段、及び
    冷媒凝縮蒸発循環系に温度検出手段を設け、脱着工程
    時、冷媒凝縮蒸発循環系内の熱媒体温度を検出し、該検
    出温度にもとづき流量調整手段を調整して冷媒凝縮蒸発
    循環系と吸着剤加熱冷却循環系間での交換熱量の調整を
    行ない、凝縮器兼蒸発器に入る熱媒体温度を調整するこ
    とにより冷媒凝縮温度を制御することを特徴とする吸着
    式蓄熱装置の蓄熱運転制御方法。
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