JPH05296119A - エマルジョン燃料エンジン - Google Patents

エマルジョン燃料エンジン

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JPH05296119A
JPH05296119A JP4096578A JP9657892A JPH05296119A JP H05296119 A JPH05296119 A JP H05296119A JP 4096578 A JP4096578 A JP 4096578A JP 9657892 A JP9657892 A JP 9657892A JP H05296119 A JPH05296119 A JP H05296119A
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light oil
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Taizo Shimada
泰三 嶋田
Akiharu Yamada
陽春 山田
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 噴射管へのエマルジョン燃料の注入特性を安
定化させることができ、常に適正かつ効率のよい運転を
可能とするエマルジョン燃料エンジンを提供する。 【構成】 タンク1の軽油とタンク11の水とをミキサ
13で混合し、エマルジョン燃料を作る。このエマルジ
ョン燃料を気筒の噴射ノズル8につながる噴射管7の中
途部に注入する。注入したエマルジョン燃料を噴射ポン
プ4の噴射圧力によって噴射ノズル8に送り込む。噴射
ポンプ4の噴射口4bに等圧弁50を設けてあり、噴射
ポンプ4の非噴射時に噴射管7内の燃料の圧力Pfが上
昇しようとすると、噴射管7内の燃料が等圧弁50を通
って噴射ポンプ4側に逃げ、圧力Pfは一定値以上には
上昇しない。エマルジョン燃料の注入圧力もある値に一
定であり、よって注入特性が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エマルジョン燃料を
使用するディーゼルエンジンいわゆるエマルジョン燃料
エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】排気ガス(NOx、スモークなど)の減
少および燃費の改善を図るために、エマルジョン燃料を
使用するディーゼルエンジン、いわゆるエマルジョン燃
料エンジンが知られている。エマルジョン燃料とは、た
とえば、水と軽油、水と重油、メタノールと軽油という
ように、互いに不溶性の2種類の燃料を混合し、乳化さ
せたものである。
【0003】このエマルジョン燃料は、気筒の噴射ノズ
ルにつながる噴射管の中途部に注入され、その噴射管に
加えられる噴射ポンプの噴射圧力を受けて噴射ノズルに
送り込まれる。
【0004】噴射ポンプは、カムシャフトの回転を受け
て上下運動するプランジャを有しており、そのプランジ
ャの下降時にエマルジョン燃料の元である一方の燃料た
とえば軽油を吸込み、その吸込んだ軽油をプランジャの
上昇によって噴射管に噴射する。噴射ポンプの噴射口に
はデリバリブルブが設けられ、噴射ポンプへの燃料の逆
流が防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】噴射ノズルに対するエ
マルジョン燃料の送り込みに、カムシャフトによって駆
動される噴射ポンプの噴射圧力を利用しているため、エ
ンジンの回転数や負荷の変動が噴射管内の燃料の圧力変
化となって現われる。この影響で、噴射管へのエマルジ
ョン燃料の注入が不安定となり、適正な運転が困難にな
るという心配がある。
【0006】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、噴射管へのエマルジョン燃料
の注入特性を安定化させることができ、常に適正かつ効
率のよい運転を可能とするエマルジョン燃料エンジンを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のエマルジョン
燃料エンジンは、第1の燃料を収容する第1タンクと、
第2の燃料を収容する第2タンクと、この第1タンクお
よび第2タンクの燃料を混合するミキサと、気筒に設け
られた噴射ノズルと、この噴射ノズルに燃料を供給する
ための噴射管と、この噴射管の中途部に上記ミキサで混
合される燃料を注入する手段と、上記第1タンクまたは
第2タンクの燃料を上記噴射管に噴射する噴射ポンプ
と、この噴射ポンプの噴射口に設けられた等圧弁とを備
える。
【0008】
【作用】第1の燃料と第2の燃料とがミキサで混合さ
れ、エマルジョン燃料が作られる。このエマルジョン燃
料が気筒の噴射ノズルにつながる噴射管の中途部に注入
される。注入されたエマルジョン燃料は、噴射ポンプの
噴射圧力を受けて噴射ノズルに送り込まれる。噴射ポン
プの非噴射時は、等圧弁の働きで、噴射管内の燃料の圧
力が一定値以上にはならない。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。
【0010】図1に示すように、第1タンク1があり、
その中に第1の燃料たとえば軽油が収容される。このタ
ンク1の軽油はポンプ2によってフィルタ3に送られ、
そこから噴射ポンプ4に送られる。
【0011】噴射ポンプ4は、燃料を取込んだり余分な
燃料を排出するための給排孔4a、燃料を噴射するため
の噴射口4b、カムシャフト5に取付けられているカム
5aの回転による変位を受けて上下動するプランジャ4
c、このプランジャ4cの上面から側面にかけて内部を
貫通して形成された連通孔4dなどを有している。
【0012】つまり、プランジャ4cが下降するとき、
そのプランジャ4cの上面が給排孔4aの位置より下が
ったところで、給排孔4aを通した軽油の吸入が開始さ
れる。次に、プランジャ4cが上昇するとき、そのプラ
ンジャ4cの上面が給排孔4aの位置より上がったとこ
ろで、プランジャ4cの上方に存する軽油が噴射口4b
から噴射される。そして、プランジャ4cの側面におけ
る連通孔4dの開口が給排孔4aに重なったところで、
プランジャ4cの上方に存する軽油が連通孔4dを通し
て給排孔4aに流れ、軽油の噴射が終了するようになっ
ている。給排孔4aに流れた軽油の余り分は、返送管6
を介してタンク1に戻されるようになっている。
【0013】この噴射ポンプ4の噴射口4bに等圧弁5
0が設けられ、その等圧弁50に噴射管7が接続され
る。この噴射管7は、噴射される軽油や後述するエマル
ジョン燃料を噴射ノズル8に供給するためのものであ
る。ここで、等圧弁50の具体的な構成を図2および図
3に示す。
【0014】等圧弁50は、噴射ポンプ4の噴射口4b
に取付けられる筒状の弁座51と、この弁座51に同軸
的に連設された筒状体52とで外観が構成される。内部
には上下動自在な棒状の弁体53があり、その弁体53
が弁座51の内孔51aに摺動可能に嵌め込まれる。ま
た、内部にスプリング54が設けられ、そのスプリング
54によって弁体53に下方向への変倚力が常時与えら
れる。
【0015】弁体53の軸心部分に連通孔53aが形成
され、その連通孔53aに上下動自在な球状の弁体55
が設けられる。また、連通孔53aにスプリング56が
設けられ、そのスプリング56によって弁体55に上方
向への変倚力が常時与えられる。
【0016】つまり、噴射ポンプ4から噴射される軽油
は、図2の実線矢印で示すように、弁座51の内孔を上
昇してスプリング54の変倚力に抗しながら弁体53を
押し上げ、筒状体52内に流入する。流入した軽油は噴
射管7に流れ込む。
【0017】噴射ポンプ4の噴射が止まると、スプリン
グ54の変倚力で弁体53が下降し、弁座51の内孔が
閉塞される。これにより、噴射管7から噴射ポンプ4へ
の軽油の逆流が防止される。
【0018】噴射ポンプ4の噴射が止まっているとき、
噴射管7内の軽油の圧力が一定値以上に上昇しようとす
ると、図3に破線矢印で示すように、噴射管7側の軽油
が弁体53の連通孔53aに流入してスプリング56の
変倚力に抗しながら弁体55を押し下げる。これによ
り、噴射管7側の軽油が連通孔53aを通って噴射ポン
プ4側に流れ、噴射管7内の軽油の圧力が一定値以上に
はならない。
【0019】上記噴射ノズル8は、下部に形成された噴
射口8a、この噴射口8aを上下動により開閉するプラ
ンジャ8b、このプランジャ8bに下降方向への変倚力
を与えるスプリング8c、噴射管7から供給される燃料
を噴射口8aに供給するための給油路8dなどを有す
る。
【0020】つまり、給油路8dに燃料が供給される
と、その圧力でプランジャ8bが上昇し、噴射口8aが
開いて燃料が噴射される。そして、給油路8bへの燃料
の供給が止まると、プランジャ8bが下降し、噴射口8
aが閉塞されて燃料の噴射が終了するようになってい
る。
【0021】なお、噴射ノズル8は各気筒に設けられる
分の複数個が用意されており、それに対応して噴射ポン
プ4、返送管6、等圧弁50、および噴射管7の系統も
複数設けられている。噴射ノズル8で噴射されなかった
燃料の余り分は、返送管9を介して分離器10に戻され
るようになっている。
【0022】また、第2タンク11があり、その中に第
2の燃料たとえば水が収容される。このタンク11の水
はポンプP2 および電磁式の二方弁12を介してミキサ
13に供給される。このミキサ13には、タンク11の
水の他に、タンク1の軽油がポンプP1 および電磁式の
二方弁14を介して供給される。
【0023】ミキサ13は、ポンプP1 ,P2 および二
方弁12,14を介して供給される2種類の燃料を超音
波振動子の超音波振動によって混合し、乳化させるもの
である。つまり、エマルジョン燃料が作られる。ミキサ
13で作られるエマルジョン燃料はポンプ15および供
給管16によって噴射管7の中途部に送られる。
【0024】噴射管7の中途部には供給管16との接続
部7aがあり、その接続部7aに逆止弁17が設けられ
る。この逆止弁17は、供給管16側への燃料の流入を
阻止する働きをする。
【0025】噴射管7には接続部7aよりも噴射ポンプ
4側に支管7bがあり、その支管7bに電磁式の二方弁
18および返送管19を介して上記分離器10が接続さ
れる。この分離器10は、返送管9,19を介して返送
される燃料を軽油と水に分離する機能を有する。分離器
10で分離される軽油は返送管21を介してタンク1に
戻される。分離器10で分離される水は返送管22を介
してタンク11に戻される。ここで、ミキサ13の具体
的な構成を図4に示す。
【0026】ミキサ13は、予混合室31、この予混合
室31に並設された主混合室32、この主混合室32の
内部に壁面を通して振動部が入り込んだ超音波振動子3
3、この超音波振動子33の周面と主混合室32の壁面
との隙間をシールするためのOリング34などからな
る。
【0027】予混合室31の壁面に、二方弁12からの
水を導入するための導入口31aと二方弁14からの軽
油を導入するための導入口31bが形成される。また、
予混合室31と主混合室32との境界をなす壁面に導入
口31cが形成される。そして、主混合室32の壁面
に、導出口32aが形成される。この導出口32aはポ
ンプ15に接続される。すなわち、超音波振動子33に
高周波電圧Vが印加されると、その超音波振動子33が
図示破線矢印で示すように超音波振動する。また、二方
弁12,14から供給される水と軽油が予混合室31に
導入され、それが導入口31cを通して主混合室32に
入る。主混合室32に入った水と軽油は超音波振動子3
3の超音波振動によって混合され、導出口32aから流
出する。
【0028】一方、40は制御部である。この制御部4
0に、ポンプ2、ポンプP1 ,P2、二方弁12、ミキ
サ13、二方弁14、ポンプ15、および二方弁18が
接続される。
【0029】制御部40は、ポンプ2、ポンプP1 ,P
2 、二方弁12、ミキサ13、二方弁14、ポンプ1
5、および二方弁18の動作をそれぞれ制御する機能手
段を有するが、主な機能手段として、ポンプP1 ,P2
を動作させながら二方弁12,14を交互に開き、タン
ク11の水とタンク1の軽油とをミキサ13に所定の比
率で交互に供給する機能手段を有している。つぎに、上
記の構成において作用を説明する。まず、軽油のみで運
転する場合について述べる。この場合、二方弁12,1
4が閉じられるとともに、ミキサ13およびポンプ
1 ,P2 ,15の動作が停止される。噴射ポンプ4の
プランジャ4cが、カムシャフト5の回転に基づくカム
5aの変位を受けて上下に往復運動する。
【0030】プランジャ4cが下降するとき、そのプラ
ンジャ4cの上面が給排孔4aの位置より下がったとこ
ろで、給排孔4aを通した軽油の吸入が開始される。こ
のとき、等圧弁50により、噴出管7から噴射ポンプ4
への燃料の逆流が防止される。
【0031】プランジャ4cが上昇するとき、そのプラ
ンジャ4cの上面が給排孔4aの位置より上がったとこ
ろで、プランジャ4cの上方に存する軽油が等圧弁50
を開いて噴射口4bから噴射される。噴射される軽油
は、噴射管7を介して噴射ノズル8に供給される。
【0032】プランジャ4cの上昇時、そのプランジャ
4cの側面における連通孔4dの開口が給排孔4aに重
なったところで、プランジャ4cの上方に存する軽油が
連通孔4dを通して給排孔4aに流れ、軽油の噴射が終
了する。給排孔4aに流れた軽油の余り分は、返送管6
を介してタンク1に戻される。
【0033】噴射ノズル8では、噴射管7から供給され
る軽油が給油路8dを通って噴射口8aに供給される。
このとき、軽油の供給圧力でプランジャ8bが上昇し、
噴射口8aが開き、気筒内の燃焼室に軽油が噴射され
る。
【0034】噴射管7からの軽油の供給が止まると、プ
ランジャ8bが下降して噴射口8aが閉塞され、軽油の
噴射が終了する。噴射ノズル8で噴射されなかった軽油
の余り分は、返送管9を介して分離器10に戻され、そ
こから返送管21を通ってタンク1に戻される。こうし
て、ディーゼルエンジンが軽油により運転される。次
に、エマルジョン燃料で運転する場合について述べる。
【0035】この場合、ポンプP1 ,P2 が動作し、さ
らに図5に示すように二方弁12,14が交互に開か
れ、タンク11の水およびタンク1の軽油がミキサ13
に交互に供給される。ミキサ13に供給された水および
軽油は超音波振動子33の超音波振動によって混合さ
れ、乳化される。これにより、エマルジョン燃料が作ら
れる。ミキサ13で作られたエマルジョン燃料は、ポン
プ15の動作により供給管16に送られ、そこから噴射
管7の中途部の接続部7aに送られる。
【0036】噴射ポンプ4の非噴射時、噴射管7内の燃
料の圧力が接続部7aに送られるエマルジョン燃料の圧
力よりも低くなると、そのエマルジョン燃料が噴射管7
に注入される。
【0037】また、この非噴射時は、二方弁18が所定
時間だけ開き、噴射管7の支管7bに残っている燃料と
上記注入されるエマルジョン燃料とが返送管19に引き
込まれる。
【0038】二方弁18が閉じたとき、支管7bにはエ
マルジョン燃料のみが残り、図1に斜線で示すように、
支管7bの位置がエマルジョン燃料と軽油との境界点と
して設定される。噴射管7に注入されたエマルジョン燃
料は、すぐに噴射ポンプ4の噴射圧力を受けて噴射ノズ
ル8へと送り込まれる。
【0039】この噴射時は噴射管7内の軽油が支管7b
の位置を越えて噴射ノズル8側に浸入するが、その軽油
は非噴射時の二方弁18の開放により、すぐにまた返送
管19へと引き込まれる。
【0040】噴射ノズル8に送り込まれるエマルジョン
燃料は、給油路8dを通って噴射口8aに供給される。
このとき、エマルジョン燃料の圧力でプランジャ8bが
上昇し、噴射口8aが開き、燃焼室にエマルジョン燃料
が噴射される。
【0041】噴射ポンプ4の噴射が止まると、エマルジ
ョン燃料の送り込みが終わり、プランジャ8bが下降し
て噴射口8aが閉塞され、エマルジョン燃料の噴射が終
了する。噴射ノズル8で噴射されなかったエマルジョン
燃料の余り分は、返送管9を介して分離器10に戻され
る。
【0042】分離器10に戻されたエマルジョン燃料
は、そこで元の水と軽油に分離される。分離された軽油
は返送管21によりタンク1に戻され、水は返送管22
によりタンク11に戻される。こうして、ディーゼルエ
ンジンがエマルジョン燃料により運転される。
【0043】ところで、噴射ポンプ4から噴射管7に噴
射される軽油の量はエンジンの回転数や負荷に応じて変
化する。この噴射量の変化は、噴射管7内に残る燃料の
圧力変動となって現われる。
【0044】噴射ポンプ4の非噴射時、噴射管7内の燃
料の圧力が一定値以上に上昇しようとすると、図3に破
線矢印で示したように、噴射管7側の燃料(軽油)が等
圧弁50を通って噴射ポンプ4側に流れる。したがっ
て、非噴射時は、圧力上昇が押さえられ、図6に示すよ
うに、噴射管7内の燃料の圧力Pfが一定以上にはなら
ない。
【0045】これに対し、噴射管7に対するエマルジョ
ン燃料の注入圧力もある値に一定であるため、噴射管7
に対するエマルジョン燃料の注入特性が安定化する。よ
って、常に適正かつ効率のよい運転が可能となる。
【0046】なお、噴射ポンプ4の噴射が終わった後、
図6に破線で示すように、噴射管7内の圧力Pfに噴射
ノズル8からの反射波が生じる。噴射ポンプ4の近くの
燃料中には噴射のオン,オフに伴なう空気の泡が多数存
在しており、その泡に上記の反射波が加わると、泡がつ
ぶれる。この泡のつぶれは、噴射管7の内周面を損傷
し、噴射管7にいわゆる虫喰い現象を生じさせる。この
虫喰い現象が続くと、そのうちに噴射管7の破壊に至っ
てしまう。ただし、この反射波も等圧弁50によって押
さえられ、泡のつぶれが防止される。よって、噴射管7
の耐久性が向上する。
【0047】また、ミキサ13で作られるエマルジョン
燃料は、超音波振動によって混合されるので、均一な径
の水の粒子が軽油中に多数存在する状態となり、乳化が
安定する。
【0048】しかも、乳化が安定しているので、乳化剤
(界面活性剤)を使用する必要がなく、よって分離器1
0に戻されたエマルジョン燃料を水と軽油に分離するの
が容易かつ迅速であり、分離器10として特別の構造の
ものを採用する必要がない。これは、コストの低減につ
ながる。また、超音波振動子33の駆動電力は小さいの
で、消費電力が低減して省エネルギ効果が得られる。
【0049】なお、上記実施例では、ミキサ13で作ら
れるエマルジョン燃料をポンプ15によって噴射管7に
直接的に注入する構成としたが、図4に示すように、ミ
キサ13で作られるエマルジョン燃料をタンク61に蓄
え、そのタンク61のエマルジョン燃料をポンプ15の
動作と電磁式の二方弁62の開放とで噴射管7に注入す
る構成としても同様に実施可能である。この場合、二方
弁62の開時間によってエマルジョン燃料の注入量を調
節することができる。
【0050】この注入量の調節により、エマルジョン燃
料と軽油との境界点を所望の位置に設定することが可能
であり、よって第1実施例の支管7b、二方弁18、返
送管19が不要となる。
【0051】噴射ノズル8で噴射されなかった余ったエ
マルジョン燃料は返送管9によってタンク61に戻され
る。したがって、第1実施例の分離器10および返送管
21,22も不要となる。
【0052】この場合、注入箇所にある逆止弁17の流
量係数をμ、逆止弁17の開口面積をA、エマルジョン
燃料の注入圧力をPe、二方弁62が開いている時間を
teとすれば、エマルジョン燃料の注入量Qeは次式で
表わされる。 Qe=μ・A・(Pf−Pe)1/2 ・te つまり、μ、A、Pf、Peはそれぞれ一定であるか
ら、teのみでQeを正確に調節することができる。ま
た、上記実施例では、燃料として水および軽油を用いた
が、他の燃料を用いる場合にも同様に実施可能である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、エ
マルジョン燃料を噴射管の中途部に注入し、それを噴射
ポンプの噴射圧力によって噴射ノズルに送り込むととも
に、噴射ポンプの非噴射時は等圧弁によって噴射管内の
燃料の圧力を一定値に保つ構成としたので、噴射管への
エマルジョン燃料の注入特性を安定化させることがで
き、常に適正かつ効率のよい運転を可能とするエマルジ
ョン燃料エンジンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成図。
【図2】同実施例の等圧弁の構成および噴射時の動きを
断面して示す図。
【図3】同実施例の等圧弁の構成および非噴射時の動き
を断面して示す図。
【図4】同実施例のミキサの具体的な構成を断面して示
す図。
【図5】同実施例の二方弁の動作を示すタイムチャー
ト。
【図6】同実施例の噴射管内の燃料の圧力変化を示す
図。
【図7】同実施例の変形例の構成図。
【符号の説明】
1…第1タンク、4…噴射ポンプ、7…噴射管、8…噴
射ノズル、11…第2タンク、12…二方弁、13…ミ
キサ、14…二方弁、15…ポンプ、17…逆止弁、4
0…制御部、50…等圧弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 37/00 341 H 7049−3G 55/02 350 E 9248−3G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の燃料を収容する第1タンクと、第
    2の燃料を収容する第2タンクと、この第1タンクおよ
    び第2タンクの燃料を混合するミキサと、気筒に設けら
    れた噴射ノズルと、この噴射ノズルに燃料を供給するた
    めの噴射管と、この噴射管の中途部に上記ミキサで混合
    される燃料を注入する手段と、上記第1タンクまたは第
    2タンクの燃料を上記噴射管に噴射する噴射ポンプと、
    この噴射ポンプの噴射口に設けられた等圧弁とを備えた
    ことを特徴とするエマルジョン燃料エンジン。
JP4096578A 1992-04-16 1992-04-16 エマルジョン燃料エンジン Expired - Lifetime JP2806137B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006312657A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Moo Town:Kk 駆動体に搭載式のエタノール混合燃料調整装置

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