JPH05295698A - 模様紙 - Google Patents

模様紙

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JPH05295698A
JPH05295698A JP9507592A JP9507592A JPH05295698A JP H05295698 A JPH05295698 A JP H05295698A JP 9507592 A JP9507592 A JP 9507592A JP 9507592 A JP9507592 A JP 9507592A JP H05295698 A JPH05295698 A JP H05295698A
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JP
Japan
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paper
strawberries
pattern
pattern paper
pulp
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Pending
Application number
JP9507592A
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English (en)
Inventor
Kanako Mizuno
香奈子 水野
Kiyouko Mori
鏡子 森
Kazunami Wakui
千波 涌井
Rie Sasaki
理恵 佐々木
Ryuji Ouchi
龍二 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抄紙原料として未利用であった藺草の模様紙
への応用が可能となった。 【構成】 350mlCSFに叩解したN、L混合晒パ
ルプ100部に対して、白土処理された藺草を0.8〜
5mmに断裁し、フリーネスを550mlに調整後、
5.0部混合して坪量100g/m2の模様紙を抄造し
た。得られた紙は緑色の藺草が紙中に多数点在する風合
いの豊かな芳香を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外観および風合いに優
れた新規な模様を有し、さらにほのかな芳香を有する紙
に関するものであり、更に詳しくは本発明は、模様紙を
利用する装飾、包装、印刷等の産業および製紙産業にお
いて利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、模様紙の製造方法としては、染色
による方法、種々の型付けによる方法特殊形状物又は着
色物質を抄込む方法、特殊な抄紙技術を応用した方法な
ど多くの方法が知られている。抄き込み紙としては、種
々の染色セルロース繊維を晒パルプに配合した模様紙、
あるいはパルプ化工程からのスクリーン粕を晒パルプ、
又は未晒パルプに混抄した模様紙が知られている(特公
昭53−45412号公報)。また粉砕された綿実殻を
紙中に含有する模様紙(特開昭62−125099号公
報)、木材もしくは籾殻などの粉砕された細片が紙また
は板紙中に分散している模様紙(特開昭64−6159
7号公報)、粉砕されたイネ科穀物の種子殻またはふす
まを紙中に含有する模様紙(特開平−162899号公
報)。
【0003】焙煎コーヒー豆および/またはその抽出残
渣を紙中に含有する模様紙(特開平4ー82999号公
報)が知られている。
【0004】本願発明者らは製紙工業に未利用の植物資
源に着目し、その模様紙への応用について多角的に検討
を行い、色彩やかで芳香を有しながら、従来は主に畳お
もて、花筵等敷物のみにしか用途を有しない藺草(Ju
ncus effususL. var.decipi
ens Buch.藺草科(Juncus)に属する)
に着目した。
【0005】本発明で用いる藺草について概説すると、
東南アジア及び北米に産し欧州にも近似のものがあ
り、山地、原野、田畑等至る所の湿地、河辺に生ずる多
年生草本で地下茎は横に伸び、その上に密に針金形の花
茎を生ずる。高さ80〜100cmで先端に短柄のある
オリーブ褐色を帯びた花穂が略球状についた多年生草本
で梅雨の時期に敷物用として収穫される。藺草の作付け
面積は全国で8090ヘクタール(平成2年度)、この
うち熊本県が主産地で約6000ヘクタール作付けされ
ている。
【0006】また、藺草の生産量は86200トン(平
成2年度)であり、中国などからも輸入されている。
藺草をかり取ったままでは敷物に供することができず、
かり取った藺草は一旦、淡路島産や広島産のどろ(白
土)につけて処理し、さらに数10日、一般的には50
日程度乾燥することによってはじめてよく知られるさわ
やかな緑色が出て、さらに日本人に喜ばれる独特の芳香
を有する藺草となる。
【0007】処理された藺草の緑色はある程度耐光性を
有している。芳香の成分(主成分は8種類)は水に可溶
性を有しているので、白土処理次いで乾燥処理後の藺草
の取扱いには注意を払う必要がある。(藺草の芳香の成
分は高級脂肪酸エステル、6,10,14−トリメチル
−2−ペンタデカノンなどである。1984年10月
「第28回香料、テルペン精油化学に関する討論会」予
稿集による) 藺草の需要は住宅着工件数、家屋の風水害の件数によっ
て大きく左右され過去の実績から6〜7年周期で需要期
と不需要期が訪れているのが実状であり、需要期に備え
常に冷暗所に藺草が在庫保管されている。
【0008】しかし、最近家屋の風水害の件数は河川の
整備に伴って減少しており、藺草の在庫量は過剰になり
がちなのが実状である。従って供給量に不安がなく、畳
おもてなどの敷物としてのみ用途を有するこの藺草が見
ためにさわやかで新鮮な緑色系の色彩を有し、さらにそ
の色彩が色あせづらく、自然でこころよい日本人に喜ば
れる心休まる芳香を有していることに着目し藺草の有効
利用に想至した。
【0009】なお、藺草の増殖に関しては、株分け法に
よって栄養繁殖するのが通常であるが、ウイルスフリー
の幼菌を得る目的で茎頂培養法が提案されている(特開
平4−104742号公報、特開平4−104743号
公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、日本
の伝統的な家屋の敷物である畳の表面をなす藺草を利用
して、従来から知られている模様紙とは異なった心休ま
る芳香を有する装飾用、壁紙用、包装用または印刷用の
新規な模様紙を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、藺草を0.3
〜20mmに断裁し、次いでフリーネス100〜650
mlCSF(カナダ標準フリーネス、以下CSFとい
う。)に調整し、調整後の藺草を紙中に含有することを
特徴とする模様紙に存する。
【0012】本発明に使用する藺草は畳おもてに用途を
有し、畳おもて用に白土処理された藺草である。藺草は
長さが0.3〜20mmに断裁されるが、好ましくは
0.5〜15mmである。0.3mm未満では模様紙と
しての美感が失われ、20mmを越えると断裁された藺
草を叩解し使用しても紙面から藺草がはがれ、著しく製
品価値をそこねる。藺草を長さ0.3〜20mmに断裁
後、叩解して模様紙へ使用するが、叩解後のフリーネス
は100〜650mlCSF、好ましくは200〜55
0mlCSFである。
【0013】フリーネスが100mlCSF未満では藺
草の繊維がばらばらになり、模様紙としての美感が失わ
れ、650mlCSFを越えると模様紙面から藺草が剥
離しやすくなる。
【0014】模様紙中における藺草の含有量は0.1〜
30重量%、好ましくは0.3〜20重量%で紙の用
途、あるいは使用目的に応じて適宜選択される。
【0015】藺草の叩解は、ダブルデスクレファイナ
ー、デラックスファイナー、ジョルダンなど製紙業界で
一般に使用され、公知となっている叩解機を用いて叩解
する方法であればいずれも好適である。
【0016】また、藺草の芳香の成分は水に可溶である
ため、叩解等の藺草処理で使用した水を抄紙用の水(マ
シン白水)として用いると一層芳香の強い、また持続性
のある芳香を有する模様紙となる。藺草の断裁方法は刃
を有する装置を用いて行い、刃と刃にかかる圧力によっ
て藺草を切断する装置であれば装置の型式等とわない。
【0017】模様紙の抄紙原料を構成するパルプ及び/
または繊維は次の通りである。断裁次いで叩解処理した
藺草及び製紙用原料パルプとして普通に使用できる木材
パルプ、脱墨パルプ(DIP)のほか、リンターパル
プ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、竹、ワラ等の
非木材繊維パルプの何れでもよく、その他ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の合成パルプ、レーヨン、ポリビ
ニルアルコール系繊維、ポリエステル、ポリアクリロニ
トリル等の合成繊維、ロックウール、ガラス繊維等の無
機繊維等も適宜使用可能である。柔軟で嵩高の模様紙を
製造する場合にはリンターパルプを使用するのが好まし
く、堅い感じの模様紙を製造する場合には木材パルプを
主体とするのが好ましく、用途に応じて適宜配合するの
が好ましい。またパルプは未晒パルプ、晒パルプのいず
れでもよく、これらの混合物であってもよく、晒パルプ
は染色されていてもよい。
【0018】なお、白土処理されていない藺草は、色
彩、香りとも満足のいくものではなく、本発明の模様紙
に用いることは好ましくない。
【0019】本発明の模様紙は、紙用の各種添加剤を配
合することができる。例えば、内添サイズ剤としては酸
性サイズ剤、中性サイズ剤のいずれでも使用可能であ
る。
【0020】また、藺草の脱落防止等のため、各種合成
樹脂やデンプン、変性デンプンなどの紙力増強剤を使用
することが好ましい。
【0021】さらにサイズプレス等で表面サイズを施す
と印刷適性の良い模様紙が得られるので好ましい。
【0022】また、白土、タルク、炭酸カルシウム、シ
リカ、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バ
リウム、酸化チタン、カオリン等の無機顔料、尿素−ホ
ルマリン樹脂、スチレン樹脂などの有機填料を単独また
は混合して加えても良く、染料や顔料を添加すると着色
模様紙が得られる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されないこと
はいうまでもない。なお、部および%は特にことわらな
い限り重量基準である。
【0024】実施例1 350mlCSFに叩解したN、L混合晒木材パルプ
(BKP)100部に対して、畳おもて用に白土処理さ
れた藺草を0.8〜5mmに断裁し、タブルディスクレ
ファイナーでフリーネス550mlCSFに調整後、藺
草を5.0部混合した。混合は抄紙直前の回流式チェス
トで行い、晒パルプと叩解後の藺草及び藺草が有する水
を充分混合した。さらにロジンサイズ剤(サイズパイン
E、荒川化学社製)を0.3%、カチオンデンプン系紙
力増強剤(ケートF、王子ナショナル社製)を2.0%
添加した。サイズ液として酸化デンプンの7%濃度のも
のを使用して表面サイジングを行い、坪量100g/m
2の模様紙を抄造した。抄造した紙は、緑の美しい藺草
が紙中に多数点在して風合いの豊かなものであり、均質
で表面状態のむらもなく、また藺草は紙中に一体的に結
合されて抄紙されており、剥離することはない。この模
様紙をローランド印刷機でオフセット印刷したところ、
藺草はブランケットで取られることもなく、しかも美麗
な仕上がりであり、印刷適性は良好であった。また、紙
から15cm離れても藺草の芳香が充分感じられた。
【0025】実施例2 白土処理された藺草を6〜16mmに断裁しフリーネス
250mlCSFに叩解する以外実施例1と同じ紙を製
造した。紙には大型で繊維の一部が解繊された藺草が点
在し、柔らかな風合いの豊かな模様紙であった。実施例
1と同様に印刷適性が良好であった。芳香も同様の強さ
が感じられた。
【0026】上記実施例1、2で得られた模様紙は引張
強度や表面強度などの紙力も充分であり、実用性の高い
ものである。また抄紙後180日経過した本発明の模様
紙は藺草の緑があざやかで、やや藺草独特の芳香がうす
れたものの充分香りを保っていた。
【0027】実施例3 実施例1の配合において、N、L混合晒木材パルプ(B
KP)100部に対し、更に粉砕後150メッシュのふ
るいにかけた藺草処理用の白土を20部加えた。抄造し
た紙はやわらかく、不透明性に優れ一層藺草の緑がはえ
た高級感あふれたものであった。また、印刷適性も問題
なかった。
【0028】さらに、紙中の白土の効果で藺草の緑色は
あせる褐色しづらく、藺草の芳香も実施例1、2に比較
し減衰しづらかったことは言うまでもなく、一層価値の
高い紙であった。
【0029】比較例1 白土処理及び乾燥処理をしていない刈り取ったままのい
ぐさを0.8〜5mmに断裁しダブルディスクレファイ
ナーでフリーネス550mlCSFに調整し実施例3と
同じ方法で模様紙を抄造した。
【0030】実施例1及び比較例1で抄造した模様紙を
シリカゲルの入ったデジケーターに入れ日光の当たる場
所で30日間放置したところ、実施例1の模様紙の藺草
の緑色は多少色あせていたが充分あざやかな緑色を保っ
ていた。比較例1の模様紙の藺草は茶色に変色してい
た。また実施例1の模様紙は充分芳香を保っていたが比
較例1の模様紙は全く香りを発していなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明により、従来は抄紙原料として未
利用であった畳おもてなど敷物用にのみの用としかなか
った藺草が模様紙の原料として使用可能となり、自然で
心休まる色調及び芳香を有する落ち着いた模様紙の提供
が可能となり、紙を利用する装飾、包装、印刷等の広い
分野に新素材を提供することが可能となった
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 理恵 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社研究センター内 (72)発明者 大内 龍二 愛知県春日井市王子町1番地 王子製紙株 式会社春日井工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.3〜20mmに断裁された藺草を紙
    中に含有することを特徴とする模様紙。
JP9507592A 1992-04-15 1992-04-15 模様紙 Pending JPH05295698A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9507592A JPH05295698A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 模様紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9507592A JPH05295698A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 模様紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05295698A true JPH05295698A (ja) 1993-11-09

Family

ID=14127857

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9507592A Pending JPH05295698A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 模様紙

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JP (1) JPH05295698A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2357092A (en) * 1999-12-06 2001-06-13 Domtar Inc Base sheet for wall covering

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2357092A (en) * 1999-12-06 2001-06-13 Domtar Inc Base sheet for wall covering

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