JPH0529526U - 止血用絆創膏 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人工透析や採血等による穿刺部を保護すると
同時に、血液等を吸収しないようにして穿刺部を圧迫し
止血効果を高める止血用絆創膏を提供する。 【構成】 粘着テープ２の粘着面の略々中央部に吸収繊
維体５を貼着し、更にその略々中央部に血液が浸透しに
くい素材例えばナイロン、ポリエステル等の合成樹脂繊
維フェルト乃至不織布等を圧縮加工してなる非吸収性パ
ッド６を接着し、該粘着テープ２の粘着側全体を離型紙
７によって被覆してなり、非吸収性パッド６が流血する
穿刺部を直接圧迫する。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

【０００１】 本考案は、人工透析や採血、点滴等による穿刺部を保護すると同時に止血に効 果的な絆創膏に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、貼着面に粘着剤層を形成したテープの粘着面中央部に、止血用パッドを 直接貼着し、或いは繊維集合片（不織布、繊維面層、プラスチックフィルムを順 次積層し布被覆した構成等）を介装してその中央部に止血用パッドを貼着してな る止血用絆創膏が知られている。これら止血用パッドは、薄繊維層を積層し或い は繊維素材を圧縮しているが、いずれも血液、リンパ液、薬液等を吸収し、場合 によっては膨張するように意図されたものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、吸収作用は止血作用とは相反するものであることに鑑みれば、 さらに止血効果を高め得ると同時に保護効果を担保し得る絆創膏の提供が望まれ るところである。 本考案は、このような着眼からなしたものであり、止血と保護緩衝効果を同時 に発揮し得る止血用絆創膏を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、粘着テープの粘着面略々中央部に繊維 体好ましくは吸収性と緩衝性を有した繊維体を貼着し、更にその略々中央部に血 液が浸透しにくい素材例えばナイロン、ポリエステル等の合成樹脂繊維フェルト 乃至不織布等を圧縮加工してなる非吸収性パッドを接着してなる構成を有して止 血用絆創膏となしたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】 穿刺部や創傷部等に非吸収性パッドが直接圧接し、流血を阻止して止血効果を 得ると共に、吸収性繊維体で周囲を被覆し緩衝保護する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面によって説明する。 本考案の止血用絆創膏１は、粘着テープ２の表面略々中央部に吸収繊維体５を 貼着し、該吸収繊維体５の略々中央部に非吸収性パッド６を接着し、粘着テープ ２の表面側全体を被覆するように離型紙７，７を重合してなっている。

【０００７】 粘着テープ２は、不織布乃至プラスチックフィルム或いは紙等のテープ基材３ の表面に粘着剤４を塗布し、必要に応じてテープに通気孔を形成してなり、例え ばサージカル粘着テープとして知られている適宜構成を有している。

【０００８】 吸収繊維体５は、適度な厚みを有し柔らかさと吸収性を有する繊維体からなり 、例えば適度な厚さの不織布をくずれないようにポリエチレンネットで表装して ある。

【０００９】 非吸収性パッド６は、血液が浸透しにくい素材例えばナイロン、ポリエステル 、ポリプロピレン等の合成樹脂繊維フェルト乃至不織布等をより浸透しにくくす ると同時に穿刺部を指で軽く圧迫し得ると同程度の硬さを有するように強く圧縮 加工してなり、単層乃至は任意素材の積層体としてある。

【００１０】 上記一例として、ナイロン繊維を複数枚例えば３〜４枚重合して厚み１．５〜 ２．５mm程度のフェルトとし、目付約５００〜７００g/ｍ² 、見掛密度約０．２ ５〜０．３ｇ／ｃｍ² 、圧縮剛さ約０．４〜０．５、圧縮回復率約５０〜５５％ として製造してなる非吸収性パッド６は、ＪＩＳ−Ｌ−１０９６，１０１８、吸 水性私見方法（Ｂ法バイレック法）によれば、吸水率略々０のものとして提供で きる。

【００１１】 離型紙７，７は、上記粘着テープ２の粘着面各半分部分に重合すると共に、吸 収繊維体５及び非吸収性パッド６を被覆保護し、中央部において重なり、この重 なり部から剥離しやすいような任意構成としてなっている。 また、上記構成の止血用絆創膏１は、必要に応じて任意袋内に１個乃至複数個 を密封して市販に供される。

【００１２】 上記止血用絆創膏１は、離型紙７を剥がし、注射針を抜いた後の穿刺部に非吸 収性パッド６が圧接するようにして当てがいつつ、粘着テープ２を皮膚に貼着す ればよい。粘着テープ２の張りによって非吸収性パッド６が穿刺部等を無理なく 安定して軽く圧迫し、血液や体液の吸収乃至流出を抑制しつつ該部を塞ぐことが でき、血液等の凝固及び止血を促進させることができる。 血液等は非吸収性パ ッド６によって流出を抑止されるが、漏れ出ることのある血液等は非吸収性パッ ド６周囲の吸収繊維体５に吸収されるので、その外側部を汚すおそれがない。

【００１３】

【考案の効果】

このように、本考案によれば、穿刺部を非吸収性パッド部で圧迫することによ り、血液等を吸収することなく止血効果を高め、これにより当該部をより衛生的 に維持し保護しかつ緩衝し得る止血用絆創膏を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例止血用絆創膏を一部分離状態で示
した断面図である。

【図２】図１の止血用絆創膏の一部切断平面図である。

【符号の説明】

１ 止血用絆創膏 ２ 粘着テープ ５ 吸収繊維体 ６ 非吸収性パッド ７ 離型紙

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 粘着テープの粘着面略々中央部に繊維体
   を貼着し、更にその略々中央部に血液が浸透しにくい素
   材を圧縮加工してなる非吸収性パッドを接着してなる構
   成を有する止血用絆創膏。