JPH05294259A - キッキングプレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数を減少し、組み付け作業の容易化を
図り、コストダウンを実現する。 【構成】 断面Ｌ字状の金属プレート１１の上側面１１
Ａの裏面に長手方向に沿って凹溝１３を形成する。凹溝
１３にはロケートピン１２の頭部１２Ａを溶接固定す
る。金属プレート１１の表裏はゴム製の被覆材１４に覆
われ、金属プレート１１の上側壁１１Ａの内側縁には被
覆材１４によりシールリップ１６を形成し、金属プレー
ト１１の外側壁１１Ｂの下端縁にはドアパネル１８に密
接するウェザーストリップ１９を形成する。上記金属プ
レート１１と被覆材１４とウェザーストリップ１９とが
押し出しにより一体成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、車両のサイドシルに
固定されるキッキングプレートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、自動車のドア取り付
け開口部１の下辺を構成するサイドシル２に、キッキン
グプレート３が設けられているものがある。このキッキ
ングプレート３は、図３に示すようにゴムあるいは樹脂
等から形成され、ビス４によってサイドシル２の上側面
に取り付けられ、サイドシル２の上側面から外側面に至
る部分を覆うものである。

【０００３】キッキングプレート３は、車室内側におい
てはトリム材５を押え、車室外側においては、サイドシ
ル２の外側面にクリップ６によって固定されたウェザー
ストリップ７の取付部７Ａを覆っている。ここでウェザ
ーストリップ７はドア閉時においてドアパネル８に密接
するものである（この種の構造としては、例えば実開平
３−８３１４４号公報にに示されている）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造にあっては、組み付け作業の際にウェザーストリ
ップ７をクリップ６によって固定しキッキングプレート
３をビス４によって取り付ける構成となっていたため、
部品点数が多く組付け作業に手間がかかってしまうとい
う問題がある。

【０００５】また、部品点数が多いため製造コストが高
くなってしまうという問題もある。

【０００６】そこで、この発明は、部品点数を少なくし
て組付作業性を向上し、コストダウンを図ることができ
るキッキングプレートを提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】サイドシルの上側面から
外側面に亘ってサイドシルを覆うキッキングプレートに
おいて、断面略Ｌ字形状に形成された金属プレートと、
金属プレートを部分的に被覆するゴム材等の被覆材と、
ドア閉時にドアパネルに密接するリップ部とが押し出し
により一体成形されている。

【０００８】

【作用】金属プレートによって強度を確保し、金属プレ
ートと被覆部とシール部とを一体成形して組み付けの容
易化を図りコストダウンを実現する。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面と共に説明
する。

【００１０】図２に示すように、サイドシル９の上側面
９Ａから外側面９Ｂに至る部位に断面Ｌ字状のキッキン
グプレート１０が取り付けられている。

【００１１】キッキングプレート１０は断面Ｌ字形状の
金属プレート１１を備え、金属プレート１１の上側壁１
１Ａの裏面には、長手方向に沿って後述するロケートピ
ン１２の頭部１２Ａを受容する凹溝１３が形成されてい
る。金属プレート１１の外側壁１１Ｂの表裏面及び上側
壁１１Ａの表面はゴム製（あるいは樹脂製でも良い）の
被覆材１４で覆われており、金属プレート１１の上側壁
１１Ａの被覆材１４上には滑り止め用の溝１５が、長手
方向に沿って４箇所形成されている。また、上記被覆材
１４は金属プレート１１の上側壁１１Ａの内縁部におい
て車室内側に延びシールリップ１６として形成され、サ
イドシル９の上側面９Ａに密接配置されている。

【００１２】そして、金属プレート１１の上側壁１１Ａ
の裏面の凹溝１３の両側は前記被覆材１４で覆われ、そ
の更に両側にサイドシル９の上側面９Ａに接着される両
面テープ１７が接着されている。

【００１３】一方、金属プレート１１の外側壁１１Ｂの
下端縁には、サイドシル９の外側面９Ｂに密着するリッ
プ１９Ａを備え、かつドアパネル１８に密着するシール
材としての中空ウェザーストリップ１９が取り付けられ
ている。ここで、上記金属プレート１１と被覆材１４と
ウェザーストリップ１９とは押し出しによって一体成形
されている。

【００１４】そして、金属プレート１１の前記凹溝１３
には、ロケートピン１２の頭部１２Ａが溶着され、この
ロケートピン１２がサイドシル９の上側面９Ａに形成さ
れた各位置決め孔２０に挿入されるようになっている。

【００１５】上記実施例構造によれば、キッキングプレ
ート１０は金属プレート１１と被覆材１４とウェザース
トリップ１９とが押し出しによって一体で成形されたも
のであるため、部品点数が少なく、コストダウンを図る
ことができる。また、サイドシル９に組み付ける際には
ロケートピン１２をサイドシル９の位置決め孔２０に挿
入すれば所定の位置に取り付けができ、かつ両面テープ
１７によって接着する簡単な作業で良いため、作業が行
ない易い。

【００１６】また、ロケートピン１２の頭部１２Ａを溶
接する凹溝１３は、金属プレート１１の長手方向に沿っ
て補強用のリブとして機能するため、強度、剛性を高め
ることができる。

【００１７】そして、ロケートピン１２が外側からは見
えないため、ビス頭部が露出していた従来に比較して外
観品質を高めることができる。

【００１８】また、ウェザーストリップ１９は金属プレ
ート１１と一体となっているため、ウェザーストリップ
１９のクリップ取付孔を必要としていた従来に比較し
て、サイドシル９に取付孔が必要なく、したがって、サ
イドシル９の強度、剛性を高めることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明によれ
ば、金属プレートと被覆材とリップ部とが押し出しによ
り一体成形されていることにより、リップ部を別体で成
形していた従来に比較して部品点数が少なくなり、した
がって、組み付け作業が容易となり、コストダウンを図
ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の図２のＡ−Ａ線に沿う組
み付け状態断面図。

【図２】この発明の一実施例の斜視説明図。

【図３】従来技術の図４のＢ−Ｂ線に沿う断面図。

【図４】車両の斜視図。

【符号の説明】

９…サイドシル ９Ａ…上側面 ９Ｂ…下側面 １０…キッキングプレート １１…金属プレート １４…被覆材 １８…ドアパネル １９…ウェザーストリップ（リップ部）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サイドシルの上側面から外側面に亘って
   サイドシルを覆うキッキングプレートにおいて、断面略
   Ｌ字形状に形成された金属プレートと、金属プレートを
   部分的に被覆するゴム材等の被覆材と、ドア閉時にドア
   パネルに密接するリップ部とが押し出しにより一体成形
   されていることを特徴とするキッキングプレート。