JPH05293061A - 壁面または窓ガラスの清掃装置 - Google Patents

壁面または窓ガラスの清掃装置

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JPH05293061A
JPH05293061A JP12125892A JP12125892A JPH05293061A JP H05293061 A JPH05293061 A JP H05293061A JP 12125892 A JP12125892 A JP 12125892A JP 12125892 A JP12125892 A JP 12125892A JP H05293061 A JPH05293061 A JP H05293061A
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Kanji Kawano
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 横方向に移動するための真空吸盤と縦方向に
移動するための真空吸盤とが夫々シリンダを介して本体
に設けられた清掃装置において、清掃時に装置が安定し
てガラス面等に吸着できる装置を提供する。 【構成】 一対の清掃用吸盤の周縁部をナイフエッジに
すると共に、夫々の清掃用真空吸盤の内部に被清掃面と
の接触抵抗を自在に低減する抵抗低減駆動手段を設け
る。それと共に、清掃用真空吸盤の外側に洗浄液をスプ
レーするノズルを設ける。さらに、一対の補助吸盤を伸
縮自在に本体に取りつける。そして、一対の真空吸盤と
少なくとも一方の補助吸盤とを被清掃面に吸着させた状
態で、何れか一方の清掃用真空吸盤の抵抗低減駆動手段
を働かせつつ、そのシリンダの伸縮動作により一方の清
掃用真空吸盤のみを被清掃面に滑動させるように構成し
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として窓ガラス等の極
めて平滑な垂直面または傾斜面を清掃する清掃装置にか
かり、そのガラス面等に吸着する真空吸盤を有するもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の真空吸盤を有する窓ガラスの清掃
装置は、清掃装置の本体を平面円形の吸盤で吸着しつ
つ、本体に取付られた別個の移動手段と清掃用具によっ
て、ガラス面を清掃するものであった。窓ガラスに吸着
する清掃装置は垂直面に保持されるものであるから、可
能な限りその重量の小さいものが好ましい。そのために
構造が簡単で且つ確実にガラス面を清掃できるものが望
まれていた。そこで、本発明者は既に構造が簡単で軽量
化するため、方形の真空吸盤自体がガラス面の清掃部品
と移動手段を兼用するものを提案した。それにより、吸
盤がガラス面に確実に接触しつつ清掃が行われるように
した。即ち、一対の方形の真空吸盤の縁をナイフエッジ
に夫々形成し、一方の真空吸盤と窓ガラスとの接触抵抗
を他方のそれよりも強くし、他方の真空吸盤をシリンダ
により伸縮させつつ洗浄水をガラス面にスプレーし、吸
盤自体が自動車用ワイパーのように水膜を取り除きつつ
移動し、ガラス面を清掃するものであった。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】先に本発明者が提案し
た清掃装置は、二つの真空吸盤でガラス面を吸着しつ
つ、一方の真空吸盤の接触抵抗を弱くさせながら、それ
を移動する方法をとっていた。そのため、清掃中に装置
が蛇行することがあった。これは、一方の真空吸盤の吸
着力が接触抵抗の低下によって他方の真空吸盤の吸着力
よりも小さくなるため、装置全体にかかる重力の作用に
よって吸着力の大きい吸盤を中心に、他方の吸盤側が下
方に回転するモーメントが働くものであることが実験の
結果判明した。又、このような蛇行を防止するには、清
掃用真空吸盤の伸長距離を短くせざるを得ず、その場合
には移動動作が小刻みになる為に清掃時間が長くなる欠
点がある。なお、清掃中の蛇行防止をするため、夫々の
真空吸盤の吸着力を高める方法も考えられるが、そのよ
うな構造をとると請求項1における前記第一シリンダの
大型化を招くなど装置が大きくなり、小回りが効かなく
なる欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するため、本発明の装置は次の構成をとる。本発明の清
掃装置は被清掃面に着脱自在に吸着される一対の清掃用
吸盤を有し、それらが伸縮自在な駆動用第一シリンダを
介して本体に連結される。この清掃用真空吸盤はその吸
着面の周縁にナイフエッジが設けられると共に、内部に
吸盤と被清掃面との接触抵抗を自在に低減する抵抗低減
駆動手段が設けられたものである。そして、第一シリン
ダに直交する方向に伸縮自在な第二シリンダを介して一
対の補助真空吸盤が前記本体に連結され、被清掃面に着
脱自在に吸引する。さらに、清掃用真空吸盤の外側に配
置されて被清掃面に洗浄液をスプレーするノズルが設け
られる。そして、一対の清掃用真空吸盤と少なくとも一
方の前記補助真空吸盤とを被清掃面に吸着された状態
で、何れか一方の清掃用真空吸盤の抵抗低減駆動手段を
働かせつつ、前記第一シリンダの伸縮動作により前記一
方の清掃用真空吸盤のみが被清掃面を滑動するように構
成したことを特徴とする。
【0005】
【作用】本清掃装置によれば、一方の真空吸盤のみが被
清掃面を滑動して清掃するとき、他方の清掃用真空吸盤
及び少なくも一方の補助真空吸盤がガラス面等に吸着さ
れているから、清掃中に清掃装置が蛇行することなく、
安定して確実に清掃を行うことができる。又、清掃中の
ガラス面への吸着保持力が強いため、摺接移動する吸盤
をより遠くまで引き伸ばすことが可能となり、清掃を迅
速に行い得る。即ち、より遠くまで清掃用真空吸盤を伸
ばしても、装置本体は安定して複数の他の吸盤により保
持させることが可能となる。そのため、一動作でより大
きな清掃面を得る。
【0006】
【実施例】次に図面に基づいて本発明の清掃装置の一実
施例につき説明する。図1は本発明の清掃装置の平面図
であり、図2は同正面図、図3は図1の III− III矢視
断面図、図4はその清掃用真空吸盤の一部破断斜視図、
図5は同底面図である。この実施例の清掃装置は図1及
び図2に示す如く、本体2の横方向の両側に配置された
一対の矩形の清掃用真空吸盤5、5aと、縦方向に配置
された一対の矩形の補助真空吸盤7とが設けられ、それ
らがエアーシリンダのピストンロッド又はピストンの可
動体を介して本体2に連結されている。即ち、左右の清
掃用真空吸盤5、5aは本体2に設けられた夫々一対の
エアーシリンダからなる第一シリンダ1のピストンロッ
ド12に連結されている。又、一対の補助真空吸盤7も本
体2に設けられた第二シリンダ6を介して、図1におい
て上下方向に相対移動するように構成されている。な
お、一対の補助真空吸盤7は、夫々図2の如くその上面
が吸盤昇降シリンダ14により連結され、この吸盤昇降シ
リンダ14が第二シリンダ6の可動部に連結されている。
【0007】次に、清掃用真空吸盤5、5aはウレタン
ゴムの成形体からなり、図3〜図5の如く中央に細長い
欠切部を有する矩形状に形成され、下面縁部が突出する
と共に、そこにナイフエッジ3が形成されている。この
ナイフエッジ3は清掃用真空吸盤5の全周縁にわたり形
成されている。なお、ナイフエッジ3のコーナー部は円
弧状に形成され、それにより本体2がガラス面上を円滑
に摺接移動できるように構成している。このような清掃
用真空吸盤5は下端開口の箱状に形成された吸盤支持体
10の下端内フランジ部に締結具17を介して固定されてい
る。即ち、清掃用真空吸盤5の矩形欠切部18縁部が補強
板21及び吸盤支持体10のフランジ部を介し、締結具17に
より締結固定されている。なお、この矩形欠切部18の縁
部は他の部分よりも厚肉に形成されているが、これは清
掃用真空吸盤5内部を負圧にしたとき、それがガラス面
に当接し、清掃用真空吸盤5が矩形欠切部18の厚肉部以
上変形しないようにするためである。次に、清掃用真空
吸盤5を保持する吸盤支持体10内には昇降する車輪から
なる抵抗低減駆動手段4が上下動自在に配置されてい
る。即ち、清掃用真空吸盤5の矩形欠切部18内に車輪が
図3及び図5の如く配置されている。この車輪は空圧式
のアクチュエータを利用した車輪昇降機構9により上下
動自在に構成されている。そして、この車輪昇降機構9
で車輪下面をガラス面に接触させたり、ガラス面より離
脱させることにより抵抗低減駆動手段4を構成する。
【0008】次に、吸盤支持体10には第一シリンダ1の
ピストンロッド12の先端が支柱11を介して固定されてい
る。又、吸盤支持体10の縁部にはノズル8ならびに図1
の如く複数のセンサー13が突設固定されている。このセ
ンサー13は窓枠等の障害物を検知するものであり、その
検知信号により速やかに第一シリンダの動作を停止し
て、清掃用真空吸盤5が障害物に衝突するのを防止する
ものである。上記の説明は図1の右側の清掃用真空吸盤
5について述べたが、左側の清掃用真空吸盤5aも同様
の構造を有する。このような清掃用真空吸盤5、5a内
は真空発生装置により内部が負圧にされる。この実施例
の清掃装置の真空発生装置は図示しないエジェクターを
利用している。即ち、清掃装置本体と別に配置された図
示しない圧縮空気源と本体との間がエアーホースで接続
されている。このエアーホースの端部には吸盤の数だけ
図示しないエジェクターが本体上に設けられている。そ
して、夫々のエジェクターの図示しないディフューザー
の絞り部に近接し、図示しない空気ノズル先端が配置さ
れ、その空気ノズルの側面に対向し、図示しない吸引管
の端部がディフューザーに連通する。この吸引管が図示
しない逆止弁を介して清掃用真空吸盤5、5a、補助真
空吸盤7の内部に夫々連通し、内部を負圧にするもので
ある。このようなディフューザーは公知のものである。
そして、各清掃用真空吸盤5、5a、補助真空吸盤7の
昇降動作及び横移動並びに縦移動はすべて図示しない制
御装置により制御される。
【0009】そこで、次に本装置の制御方法につき説明
する。先ず、図1において本装置の最上端の孔20にワイ
ヤ又はロープの一端を固定して装置を吊り上げる。そし
て、同図においては図示しないコンプレッサと本体2と
の間をエアーホースで連結する。それと共に、各種制御
ケーブルにより図示しない制御装置と本体2との間をコ
ネクターを介して電気的に接続する。さらに、洗浄水用
ホースを本体2に接続する。このような準備の後にコン
プレッサを駆動し、図示しないエジェクタを介して夫々
一対づつの清掃用真空吸盤5、5a、補助真空吸盤7、
7の内部を夫々負圧にし、それらを垂直な被清掃面16に
吸着させる。なお、図2では補助真空吸盤7が上昇した
状態を示すが、清掃をする際には一対の補助真空吸盤7
も被清掃面16に吸着される。図7〜図12はその清掃状態
を示す正面的略図であり、図7a〜図12aはその底面的
略図である。
【0010】先ず、図7及び図7aにおいて、一対の清
掃用真空吸盤5、5a並びに一対の補助真空吸盤7は夫
々被清掃面16に吸着された状態にある。このとき、清掃
用真空吸盤5、5aの抵抗低減駆動手段4はいずれも働
かない状態即ち、その車輪が被清掃面16から離れた位置
にある。次に、この状態で清掃用真空吸盤5を左方に移
動させるには、図8及び図8aの如く清掃用真空吸盤5
内部の抵抗低減駆動手段4を働かせる。即ち、車輪を被
清掃面16に接触させ、清掃用真空吸盤5と被清掃面16と
の接触抵抗を小さくする。このとき清掃用真空吸盤5a
の抵抗低減駆動手段4は非動作状態にあり、その吸盤5
aと被清掃面16との接触面は先の吸盤5のそれよりも大
きく変形して吸着されている。そこで、清掃用真空吸盤
5に接続された前記第一シリンダのピストンロッドを伸
長すると、接触面が小さく抵抗の小さなその清掃用真空
吸盤5のみが図9、図9aの如く右方に移動する。次
に、一対の補助真空吸盤7を図10、図10aの如く上昇さ
せ、それを被清掃面16から離反させる。そのためには図
2における吸盤昇降シリンダ14のピストンロッドを収縮
させればよい。このとき、清掃用真空吸盤5、5aの夫
々の抵抗低減駆動手段4は非動作状態にある。
【0011】次に、図11、図11aの如く清掃用真空吸盤
5側のピストンロッドを縮小すると共に、吸盤5a側の
ピストッロッドを伸長する。すると、本体2が右方に移
動する。次に、図12〜図12aの如く補助真空吸盤7を下
降させ、それを被清掃面16に接触して吸引させると共
に、吸盤5aの抵抗低減駆動手段4を働かせ、その吸盤
5aと被清掃面16との接触抵抗を小さくする。そこで、
次に吸盤5a側のピストンロッドを縮小することによ
り、吸盤5aを右方に移動することができる。そして、
元の図7、図7aの状態に戻る。これらを繰り返すこと
により清掃装置を順次右方に移動することができる。こ
のとき、ノズル8から洗浄水が噴射し、図6の如く清掃
用真空吸盤5のナイフエッジ3により水膜19及びそれに
含まれた汚れが清掃される。即ち、車のワイパーと同一
の原理により被清掃面16表面が清掃される。次に、本清
掃装置を上下方向に移動するには、一対の補助真空吸盤
7を被清掃面16に吸着させた状態で一対の清掃用真空吸
盤5、5aを被清掃面16から離反させる。そして、第二
シリンダ6を駆動することにより本体2を上下方向に移
動させることが可能となる。
【0012】
【発明の効果】本発明の装置は一方の清掃用吸盤を摺接
移動して清掃が行われるとき、他方の清掃用真空吸盤及
び少なくとも一方の補助真空吸盤が被清掃面に吸引され
た状態にあるから、滑動する真空吸盤以外に少なくとも
二つの真空吸盤が互いに異なった位置でガラス面等に確
実に吸着保持されていることになり、清掃中に清掃装置
が蛇行することがない。それと共に、少なくとも二つの
移動しない真空吸盤で確実に清掃装置を保持しているた
め、ガラス面等に摺接して移動する真空吸盤のリーチ、
即ち一回の移動距離をより長くすることが可能となる。
その結果、清掃を迅速に行い得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の清掃装置の平面図。
【図2】本清掃装置の正面図。
【図3】図1の III− III矢視断面拡大図。
【図4】本清掃装置に用いられる清掃用真空吸盤5の一
部破断斜視図。
【図5】同清掃用真空吸盤5の底面図。
【図6】清掃用真空吸盤5の清掃状態を示す説明図。
【図7】本装置の使用状態の第一段階を示す正面説明
図。
【図7a】同底面図。
【図8】本清掃装置の使用状態の第二段階を示す正面説
明図。
【図8a】同底面説明図。
【図9】本清掃装置の第三段階を示す正面説明図。
【図9a】同底面説明図。
【図10】本清掃装置の第四段階を示す正面説明図。
【図10a】同底面説明図。
【図11】本清掃装置の第五段階を示す正面説明図。
【図11a】同底面図。
【図12】本清掃装置の第六段階を示す正面説明図。
【図12a】同底面図。
【符号の説明】
1 第一シリンダ 2 本体 3 ナイフエッジ 4 抵抗低減駆動手段 5 清掃用真空吸盤 6 第二シリンダ 7 補助真空吸盤 8 ノズル 9 車輪昇降機構 10 吸盤支持体 11 支柱 12 ピストンロッド 13 センサー 14 吸盤昇降シリンダ 16 被清掃面 17 締結具 18 矩形欠切部 19 水膜 20 孔 21 補強板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮自在な駆動用第一シリンダ(1)を
    介して本体(2)に連結され、夫々吸着面の周縁にナイ
    フエッジ(3)が設けられると共に、夫々の内部に吸盤
    と被清掃面との接触抵抗を自在に低減する抵抗低減駆動
    手段(4)が設けられて前記被清掃面に着脱自在に吸着
    される一対の清掃用真空吸盤(5)(5a)と、前記第
    一シリンダ(1)に直交する方向に伸縮自在な第二シリ
    ンダ(6)を介して前記本体(2)に連結され、前記被
    清掃面に着脱自在に吸着する一対の補助真空吸盤(7)
    と、前記清掃用真空吸盤(5)の外側に配置されて前記
    被清掃面に洗浄液をスプレーするノズル(8)と、を具
    備し、一対の前記清掃用真空吸盤(5)(5a)と少な
    くとも一方の前記補助真空吸盤(7)とを前記被清掃面
    に吸引させた状態で、いずれか一方の前記清掃用真空吸
    盤の前記抵抗低減駆動手段(4)を働かせつつ、前記第
    一シリンダ(1)の伸縮動作により、前記一方の清掃用
    真空吸盤のみが前記被清掃面を滑動するように構成した
    ことを特徴とする壁面または窓ガラスの清掃装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記一方の清掃用真
    空吸盤が滑動するとき、一対の前記補助真空吸盤が共に
    前記被清掃面に吸引するように構成された清掃装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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