JPH05292877A - 魚貝類の品質改良処理法 - Google Patents

魚貝類の品質改良処理法

Info

Publication number
JPH05292877A
JPH05292877A JP4125495A JP12549592A JPH05292877A JP H05292877 A JPH05292877 A JP H05292877A JP 4125495 A JP4125495 A JP 4125495A JP 12549592 A JP12549592 A JP 12549592A JP H05292877 A JPH05292877 A JP H05292877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shellfishes
fish
fishes
quality
freezing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4125495A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Deguchi
勝彦 出口
Yutaka Nakamura
裕 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARON WORLD KK
Alone World KK
Original Assignee
ARON WORLD KK
Alone World KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ARON WORLD KK, Alone World KK filed Critical ARON WORLD KK
Priority to JP4125495A priority Critical patent/JPH05292877A/ja
Publication of JPH05292877A publication Critical patent/JPH05292877A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生鮮魚貝類を冷蔵又は冷凍保存した場合に生
ずる組織の劣化を抑制するために、蛋白質の変性を生ず
ることのない2000kg/cm2 以下の加圧領域を食品の
改質に利用し、長期の保存にもかかわらず新鮮な感覚に
より摂取できることを可能とした魚貝類の品質改良法を
目的とする。 【構成】 保蔵中の魚貝類の肉質組織の軟化を抑制する
ための手段として、冷凍保蔵または冷凍流通の前段階に
おける生鮮魚貝類、もしくは凍結状態にある冷凍保蔵中
の魚貝類に対し、品質改良剤としての食品添加物を加え
て、250乃至2000kg/cm2 の圧力により加圧処理
することを特徴とする。食品添加物として、メタリン酸
ナトリウム,ポリリン酸ナトリウム,およびフィチン酸
などの重合リン酸塩、或いは乳酸ナトリウム,乳酸カル
シウムなどの乳酸誘導体,及びアルカリ性のイオン水等
が使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生鮮魚貝類を冷蔵又
は冷凍保存した場合に生ずる組織の劣化を抑制し、長期
の保存にもかかわらず新鮮な感覚により摂取できること
を可能とした魚貝類の品質改良法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より知られるように、魚貝類を冷蔵
保存しても、経時的にその肉質組織は軟化することにな
る。また、凍結保存の場合であっても、緩慢な速度によ
り凍結処理した場合には、これらの凍結保存品を解凍し
た際に、肉質組織がスポンジ状に変化して食感を害する
ような凍結障害を生ずる。この凍結障害は、生体組織中
の蛋白質と共存する水分子中の水クラスターが、食品の
冷凍によって氷晶核となり、この氷晶核が逐次他の氷晶
核と連鎖的に集合したり、或いは増大成長して食品組織
中に粗大氷晶として存在することとなり、解凍時にこの
粗大氷晶の跡が組織中に空洞状に残存することによって
発生する。
【0003】一般的に、上記のような凍結障害は、凍結
状態がゆっくりと行われる緩慢凍結の場合に多く発生す
るが、凍結状態が急速に行われる急速凍結の場合では、
水クラスターが微細状で分散した状態の氷晶核となるの
で、氷晶核自体があまり粗大化せず、そのため緩慢凍結
の場合のような程度の大きい凍結障害を防止することが
できる。そのため最近における肉類、特に魚肉等魚貝類
の凍結処理は急速凍結により行われることが常識となっ
ている。
【0004】しかしながら、この急速凍結処理も、言わ
ばあくまで凍結障害を極力少なくするための一つの手段
であって、いかに急速凍結により魚肉を凍結処理したと
しても、凍結される魚肉の種類によっては生体組織が相
違するので、全ての魚肉が急速凍結に適するというわけ
ではなく、冷凍処理には適さない魚肉も存在する。ま
た、いかに急速凍結処理とはいえ、生体組織中に含まれ
る同じ量の水を凍結することに変わりはないのであるか
ら、凍結処理されるかぎり、組織中に存在する水クラス
ターがそのまま氷晶核となることには変わりはなく、従
って、解凍する際に凍結障害が生ずることを確実に阻止
することはできない。
【0005】一方、前記のような凍結処理による肉質組
織の軟化という問題以外にも、他の原因で起生する肉質
組織の軟化という問題もある。その意味で、従来より常
法として施されている加熱処理を伴う方法、或いは強力
な食品添加物による方法等が知られているが、これらの
方法はむしろ前記の「他の原因で起生する肉質組織の軟
化」に対する効果を得ているものと解釈することができ
る。従って、従来では魚貝類の生鮮状態を維持したまま
で、凍結障害に起因する軟化及び前記の他の原因による
軟化という問題に適確に対応する効果的な方法は未だ知
られていないと言える。
【0006】
【発明が解決すべき課題】上記の凍結処理、或いは加熱
処理等以外の方法としては、加圧によって食品を処理す
る技術が知られており、既に数多くの知見が公表され出
願されているが、それらの殆どは、加圧力2000kg/
cm2 以上の領域で起生する蛋白質の変性と、それに伴う
酵素失活、殺菌等の利用技術に関するものである。確か
に従来の加圧による食品の処理技術として、加圧力を2
000kg/cm2 以上の領域まで高めることは、それなり
の結果が得られることは明らかであるが、食品産業の面
からみた場合、このような高圧力を利用する方法では、
高額な設備費を必要とするというだけでなく、蛋白質の
変性による肉の白濁化、不透明化、クラスチャーの変化
等の問題点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による処理法は、
上記の従来法の問題点に鑑み、蛋白質の変性を生ずるこ
とのない2000kg/cm2 以下の加圧領域を、食品の改
質に利用することを目的としたものであり、保蔵中の魚
貝類の肉質組織の軟化を抑制する手段として、魚貝類に
品質改良剤としての食品添加物を加えて250乃至20
00kg/cm2 により加圧処理することを特徴とするもの
である。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の方法により
生鮮魚貝類を冷凍保蔵または冷凍流通の前段階で処理す
ることを特徴とし、請求項3の発明は、請求項1の方法
により冷凍中の魚貝類を凍結状態のままで処理すること
を特徴とするものである。
【0009】請求項4の発明は、請求項1の方法に使用
する食品添加物が、メタリン酸ナトリウム,ポリリン酸
ナトリウム,およびフィチン酸などの重合リン酸塩であ
ることを特徴とし、請求項5の発明は、請求項1の方法
に使用する食品添加物が乳酸ナトリウム,乳酸カルシウ
ムなどの乳酸誘導体であることを特徴とするものであ
る。
【0010】更に、請求項6の発明は、電気分解法によ
って生成したpHがアルカリ域である水を浸透させるこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【作用】加圧された水は臨界状態(約250kg/cm2
上)にある場合、その水分子クラスターが分散してゆく
こと、或いは有機溶媒に似た挙動を示す事などが知られ
ている。また、分子のクラスターが小さくなっている水
は、肉質組織に対する浸透性が良いことも知られてい
る。
【0012】更に、含浸液としての食品添加物が溶け込
んだ水の中に、被処理物である生鮮魚貝類の肉質組織が
置かれて加圧されると、上記のように水分子クラスター
が分散してゆくことや、分子のクラスターが小さくなっ
ている水は、肉質組織に対する浸透性が良いこと等の理
由により、被処理物の組織内に包含されていた水と、そ
の水と共存していた各種の成分は、含浸液としての水と
その水に溶けていた食品添加物成分と良好な相溶状態と
なると共に、疏水性を示していた蛋白質や脂質等と食品
添加物成分の水和状態が良好となる。
【0013】更に、前記の加圧処理後において、被処理
物の組織内に残された水は、加圧によって水分子クラス
ターが小さくなり、そのクラスターの間に相溶した各種
の成分が存在することになるので、前記の加圧力が開放
された後においてクラスターの再集合が抑制され、その
結果、凍結に際して発生する粗大な氷晶核も少なくなっ
て、キメの細かな氷晶を持つ凍結となり、解凍後に生ず
るスポンジ化現象も軽減することとなる。
【0014】また、含浸液としての水に溶けていた食品
添加物の成分は、少量でも効率よく被処理物の組織内各
部に行きわたり、その効果を発揮することとなる。この
場合、重合リンサン塩類は、従来より食品の強化剤とし
て魚肉ねり製品の加工時に使用されているが、難水溶性
で更に特有の渋味等のため多量に使用することに差し支
えが生ずるという問題があるが、本発明の処理法によれ
ば、少量でその効果を発揮できるので、メタリン酸ナト
リウム,ポリリン酸ナトリウム,或いはフィチン酸等の
混合物を使用することも可能となる。
【0015】更に、乳酸誘導体である乳酸ナトリウム
は、pH緩衝効果、保水効果、凍結抑制効果等を備えて
おり、同じく誘導体の乳酸カルシュウムは、水に対する
溶解性が良いので、流出し易い水溶性蛋白質やその他の
ゲル生成成分の維持保留に役立てられる。また、電気分
解法等によって作り出されている「アルカリ性のイオン
水」は、薬事法によりその器具の製造が承認されてお
り、家庭用、工業用として広く行きわたって、その効果
の一つである「煮魚の身を引き締めること」は既に知ら
れていることであり、それに加えて、処理する魚貝類の
包含水分のpHをアルカリ側に傾けることにより、組織
軟化の原因の一つである有機酸の自生を抑制することも
期待することができる。
【0016】被処理の対象としての生鮮魚貝類が持つ肉
質組織等は、その種類、生育度、漁獲時期、魚体形状、
寸法、その他数多くの条件が複雑に絡み合っているの
で、適合する含浸液の処方は一律には論じ得るものでは
ないが、その実情に応じて、前記の品目中より選定され
た単一種又は混合種を適当濃度で使用することが好まし
い。
【0017】この場合、被処理物の組織中に浸透した食
品添加物の実効成分量は、極く微量でありながら顕著な
効果を発揮することができる。これは、後に述べる実施
例の備考に示すように、この食品添加物の実効成分量と
いうのは、含浸液として使用した当該食品添加物の「濃
度」と、被処理物中に浸透した当該含浸液の「割合」の
「積」であるからである。
【0018】加圧された水は、500kg/cm2 では−4
℃,1000kg/cm2 では−8℃,2000kg/cm2
は−20℃でも凍結しないことが知られている。このこ
とから、凍結保蔵中の生鮮魚貝類を解凍状態として、本
発明による処理を施すことは、当然のことながら、何ら
支障を来すものではない。一方、凍結保蔵中の生鮮魚貝
類に対して、解凍状態になるまで品温を上昇させること
なく、前記の加圧力に対応した品温の凍結状態のままで
加圧処理を施すと、凍結は解除され、前記の機序に基づ
いて含浸液中の改質物質が被処理物内に浸透して行く。
【0019】その際、処理装置を低温環境下に設置すれ
ば、処理中に被処理物の品温の上昇は防止することがで
きるので、その後圧力を開放すれば、浸透処理済のもの
を凍結状態で取り出せることになる。従って、この操作
により被処理物は、凍結状態を維持したままで当処理を
施すことができるので、「融解〜凍結」の繰り返しで生
ずるスポンジ化の累積を的確に防止することが可能とな
る。また、解凍の際に失われる凍結の潜熱という大きな
熱エネルギーの損失を防ぐことにもなる。
【0020】
【実施例】別紙記載の各実施例に示した試料を作成する
ために使用したテスト装置を図1に示す。この加圧装置
は、油圧シリンダ6により所定の圧力を加えることので
きる油圧プレス機1(最大出力30TON,ストローク
120mm)と、この油圧プレス機1内に配置された内径
50mm,深さ330mm,肉厚33mmのフランジ付有底シ
リンダからなる含浸用耐圧容器2と、前記油圧シリンダ
6によりこの容器内に挿入された被処理物に圧力を加え
るための外径50mm弱,長さ100mmからなる加圧用プ
ランジャ3とから構成されている。
【0021】上記加圧装置による加圧処理は、まず、容
量350ml,厚さ0.07mmのポリエチレンの袋4内に
被処理物である生鮮魚貝類の個体または裁断片を収納す
ると共に、同袋4内に、前記被処理物全体が沈む程度の
量からなる食品添加物を加えた含浸液を充填して、被処
理物が含浸液中に浸漬された状態とし、内部空気を追い
出してから口部を封止する。
【0022】次いで、前記袋4を耐圧容器2内に収納し
たのち、該耐圧容器2内に水道水を注入して前記袋4の
周囲に水が充填された状態としてから、前記耐圧容器2
の口部に加圧用プランジャ3を嵌合する。次に手動油圧
ポンプ5を用いてプレス機1の油圧シリンダ6を作動
し、油圧押し出しプランジャ7により前記加圧用プラン
ジャ3を加圧する。この加圧用プランジャ3による加圧
に際しては、前記耐圧容器2に設けたバルブを瞬間的に
開放して該容器2内の空気を放出する。なお、加圧によ
る水の体積収縮は、1000kg/cm2 前後で約4%を示
すので、前記耐圧容器2で空気抜き処理を施した後、更
に加圧プランジャ3を押し込み1000kg/cm2 前後に
加圧しても支障が生ずることはなかった。
【0023】実験例1 次に各種の実施例を実施するに先立って、前記の装置を
使用して、実際に2000kg/cm2 以下の加圧力により
含浸液が被処理物中に浸透することを実証するために、
表1に示すように、含浸液として赤色の色素からなる水
溶液を使用して、この水溶液が生えび(ブラックタイガ
ー)身肉中にどのように浸透するかを実験した。
【0024】
【表1】
【0025】表1の備考として、この実験において使用
した含浸液としての色素水溶液は、ベニコウジ色素(ル
ビルカG−田辺製薬製45%のもの)を水で100倍に
希釈したものを使用した。また、被処理物としての試料
は、市販品を家庭用冷蔵庫の凍結室で−6℃に調整した
まま約24時間静置し、品温が−6℃であることを確認
した。また、加圧処理中における品温の上昇による試料
の融解を避けるため、加圧容器,加圧水等を4℃前後に
冷却した。
【0026】上記の実験の結果により得られた知見によ
ると、i)加圧により含浸された水による一時的な重量
の増加が認められたが、暫くして減少して行った。ii)
当含浸液中に存在していた色素は、試料中に移行し浸透
の状況を明確に示していた。iii )肉質の変化は未処理
品の肉質と比較して官能的にはその差異を判別し得られ
なかった。また、処理済の試料を凍結したものについて
もその変化は未処理品の肉質と比較して官能的にはその
差異を判別し得られなかった。iv)含浸液の浸透につい
ては、加圧力が大きい程、また加圧時間が長い程浸透の
程度が高くなった。v )肉質の変化については明確に認
め得られず、加圧力、加圧時間との相関は把握すること
ができなかった。
【0027】実験例2 前記と同様に、前記装置を使用して、表2に示すよう
に、含浸液として水道水および4%食塩水を使用して、
この含浸液がマグロ切り身中にどの程度の量が浸透する
かを実験した。
【0028】
【表2】
【0029】表1の備考として、被処理物の体積測定
は、水を充填したメスシリンダー内に当該品を沈めた場
合の水の増加体積をもってこれに代えた。重量増加は、
処理後の重量から処理前の重量を差引き、この数値を処
理前の重量で徐した数値により表現した。この重量増加
は、含浸液の含浸率と解釈してもよいが、食塩水の場合
の「実効の含浸率」は0.24%(=6%×4%)とな
ることを留意すべきである。
【0030】上記の実験の結果により得られた知見によ
ると、浸透の程度と、色合い、肌の変化を相関的なもの
として解釈すれば、i)圧力の伝播は、外面(外周)よ
り内部に及び、その中心点では極少となっている。ii)
常識的であるが食塩水の浸透は、水道水よりも良好とな
っている。iii )高粘度のキトサン水溶液(約1000
CP)を含浸液としたが、殆ど浸透しなかった。iv)従
って、含浸液としては、浸透性の高いものが必要である
ことが判明した。v )浸透の度合いは、当然に加圧力と
相関するものであるが、加圧力を一定とした場合、体積
(≒重量)に対して表面積の大きいもの程浸透は良くな
っている。
【0031】次に、実際に被処理物としての各種の魚貝
類に各種の含浸液を加圧により浸透させ、未処理のもの
と比較した場合の実施例を示す。
【0032】実施例1
【0033】
【表3】
【0034】実施例2
【0035】
【表4】
【0036】実施例3
【0037】
【表5】
【0038】実施例4
【0039】
【表6】
【0040】実施例5
【0041】
【表7】
【0042】実施例6
【0043】
【表8】
【0044】実施例7
【0045】
【表9】
【0046】実施例8
【0047】
【表10】
【0048】実施例3乃至10の備考として、含浸液の
種類・濃度等は予備テストにおいて検討した結果、処理
済み品の呈味に異常を来さない範囲のものとした。ま
た、各表中に表示した△1乃至△5の各符号としては、
△1:メタリン酸ナトリウムの5%水溶液、△2:ポリ
リン酸ナトリウムと30%フィチン酸の混合液を5%水
溶液としたもの、△3:乳酸ナトリウム(純度50%も
の)の8%水溶液、△4:乳酸カルシウムの5%水溶
液、△5:イオン水(pH9.5)〔市販のイオン水生
成器「トリムT1−4000型」にて造ったもの〕であ
る。含浸液が被処理物に浸透して添加された実効成分
は、微量で実質的には計測できなかった。
【0049】
【発明の効果】既に述べたように、従来より食品を高圧
処理すると、殺菌、自己消化酵素の失活等の効果が得ら
れることは知られているが、一方、蛋白質の変性による
肉質の白濁化とか不透明化、テクスチャーの変化等の不
都合な現象の生ずることも知られており、このような不
都合な現象は、概して加圧力を2000kg/cm2 以上と
した場合に発生することも知られている。
【0050】このような従来の加圧処理法に対し、本発
明による加圧処理法は、上記のように、加圧力を約20
00kg/cm2 を境として、それ以下の圧力範囲内で処理
するので、このような圧力状態下に存在する「水相に生
ずる変化」の現象を利用することができ、従って極く微
量の食品添加物等を効率よく魚貝類の肉質中に浸透させ
ることができ、その結果、冷蔵及び冷凍保存中に生ずる
肉質組織の軟化を抑制して、優れた食感を維持すること
ができる。
【0051】また、処理に使用する加圧力が2000kg
/cm2 以下の比較的扱い易い範囲であるため、工場生産
に適しており、従来のような変性や変質の起生しない良
質な製品を低コストで処理加工できるという実益を有す
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚貝類に品質改良剤としての食品添加物
    を加えて250乃至2000kg/cm2 により加圧処理す
    ることを特徴とする魚貝類の品質改良処理法。
  2. 【請求項2】 生鮮魚貝類を冷凍保蔵または冷凍流通の
    前段階で処理する請求項1の魚貝類の品質改良処理法。
  3. 【請求項3】 冷凍中の魚貝類を凍結状態のままで処理
    する請求項1の魚貝類の品質改良処理法。
  4. 【請求項4】 食品添加物がメタリン酸ナトリウム,ポ
    リリン酸ナトリウム,およびフィチン酸などの重合リン
    酸塩である請求項1および2もしくは3の魚貝類の品質
    改良処理法。
  5. 【請求項5】 食品添加物が乳酸ナトリウム,乳酸カル
    シウムなどの乳酸誘導体である請求項1および2もしく
    は3の魚貝類の品質改良処理法。
  6. 【請求項6】 電気分解法によって生成したpHがアル
    カリ域である水を浸透させる請求項1および2もしくは
    3の魚貝類の品質改良処理法。
JP4125495A 1992-04-20 1992-04-20 魚貝類の品質改良処理法 Pending JPH05292877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4125495A JPH05292877A (ja) 1992-04-20 1992-04-20 魚貝類の品質改良処理法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4125495A JPH05292877A (ja) 1992-04-20 1992-04-20 魚貝類の品質改良処理法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05292877A true JPH05292877A (ja) 1993-11-09

Family

ID=14911520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4125495A Pending JPH05292877A (ja) 1992-04-20 1992-04-20 魚貝類の品質改良処理法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05292877A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103431023A (zh) * 2013-08-12 2013-12-11 浙江大学 一种提高生鲜鱼片品质和延长其货架期的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103431023A (zh) * 2013-08-12 2013-12-11 浙江大学 一种提高生鲜鱼片品质和延长其货架期的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chao et al. Cryoprotective effects of trehalose, alginate, and its oligosaccharide on quality of cooked‐shrimp (Litopenaeus vannamei) during frozen storage
US3219461A (en) Process for partially dehydrating, impregnating and freezing food products
GB2526494A (en) Method for improving, by using power-variable ultrasonic waves, frozen fish fillets treated by means of salt-water immersion process
Beilken et al. Effect of High Pressure during heat Treatment on the Wamer‐Bratzler Shear Force Values of Selected Beef Muscles
US5645880A (en) Protein-polysaccharide complex composition and method of use
CA2328971A1 (en) Low-temperature, high-pressure processing method for fish meat and/or fish-mixed paste product
US4336274A (en) Whole blue crab freezing process
US20070141228A1 (en) Substantially sodium nitrate/nitrite free pork products and method for producing same
NO330467B1 (no) Preserveringsmidler for krepsdyr samt fremgangsmater for preservering av slike krepsdyr
JP5156747B2 (ja) 魚肉処理方法
JPH05292877A (ja) 魚貝類の品質改良処理法
EP0554572B1 (en) A process of treating fresh meat and for enhancing its durability
CN108013118B (zh) 一种超高压与ε-聚赖氨酸耦合应用用于保存鲣鱼鱼肉的方法
WO2005046341A1 (en) Reduction of black bone defects in meat
Sharefiabadi et al. Application of vacuum impregnation in muscle foods
RU2738475C1 (ru) Способ посола деликатесных рыб
Cheftel et al. High Pressure—Low Temperature Processing of Foods: A Review
JP3523852B2 (ja) サケ・マス肉を用いたハム様食品の製造方法
CN108783372A (zh) 一种黄鱼鲞腌制剂及其应用
US2933398A (en) Method of preserving protein foods
RU2197154C2 (ru) Композиция для приготовления пастеризованного продукта из икры морских ежей
JPH0195747A (ja) まぐろの加工方法
Ismail et al. Effect of pre-treatment on physical properties and sensory attributes of gelatin extracted from sutchi catfish (Pangasius sutchi) Skin
FI59525B (fi) Foerfarande foer framstaellning av en koettprodukt
US2676107A (en) Method of preserving meat