JPH05292371A - ビデオカメラ等のグリップベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオカメラを操作するときに、遊端が長く
垂れ下るような長尺のベルトや締め具を用いないで、し
っかりカメラボディを掴んで安定したグリップ保持が行
えるようにするとともに、ボディの面に邪魔物が突出し
ないようにして軽量、コンパクトを図り、操作性の優れ
たグリップベルトを提供することを目的としている。 【構成】 偏平薄形の鞘状を呈するベルト本体のトンネ
ルガイドに抜き差し可能に挿入されるスライドベルト体
の両外端部を所定の間隔をおいてボディに枢支固定する
ようになし、プッシュボタンを押しながら下から手を押
し込んで手の甲を膨らますようにして操作することを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ハンディタイプのビデ
オカメラや、その他の機器等のボディに取付けられるグ
リップ補助用としての、又はカバン等に取付けられる把
持用としてのグリップベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】ハンディタイプのビデオカメラ等のボデ
ィには、ロッド状に突出するグリップ体を設けたグリッ
プロッド形式と、ボディを直かに把持するためグリップ
ロッドを有しないグリップレス形式があるが、何れの形
式もグリップ補助用のグリップベルトを必要とし夫々ベ
ルトが装備されている（例えば実開昭５８−８６６３５
号公報、実公昭５３−４２１１０号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のグリ
ップベルトは、長さを調節する必要があるために、長尺
のベルトが用いられ、そのベルトの一端をボディの一部
に固定し、他端（遊端）を締め具に通して適当な位置で
締結し又はフリーとなすものである。

【０００４】したがって、このようなグリップベルトで
は、遊端が長く垂れ下るような長尺ものを必要とし、ま
た締め具を用いて調節しなければならず、その為調節操
作に手間を要し、ワンタッチで簡単確実に操作できない
とともに、ボディ側にもベルトを通す孔等を加工しなけ
ればならず、また、より一層小型化の傾向にあるハンデ
ィタイプのものが、ベルトや締め具等の突出物によって
嵩が大きくなるといつた問題点を有していた。

【０００５】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、遊端が長く垂れ下るような長尺のベルトや締め
具を必要としないで簡単確実にワンタッチで調節を行う
ことができ、而もボディの面に面一に揃うように形成で
きる為嵩高にならず、また手に触れる感触もソフトで手
に馴染み易く、コンパクトでコスト的にも有利なビデオ
カメラ等のグリップベルトを提供しようとするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるグリップベルトは、ビデオカメラ等
のボディのグリップ部となる平面部に、両端固定式に取
付けられるグリップ補助用のグリップベルトであって、
一端にベルト挿入口を開口したトンネルガイドを有する
鞘状のベルト本体と、このベルト本体に伸縮自在に嵌挿
され表面にピン孔を長手方向に列設してなるスライドベ
ルト体と、スライドベルト体のピン孔に抜差自由に嵌止
されるように内向きに突出した係止ピンを一体に有し嵌
入方向にばね圧を附勢したプッシュボタン、及び前記ト
ンネルガイドの一部を構成し且つ前記プッシュボタンの
取付部となる嵌置部が表面に露出するようにベルト本体
内に一体成形により埋入されたインナフレームとよりな
り、前記プッシュボタンは中間の枢支部を支点にシーソ
式に揺動するように前記嵌置部においてインナフレーム
に取付けるとともに、プッシュボタンの係止ピンを、イ
ンナフレームの底部を貫通して前記スライドベルト体の
係止孔に嵌止してなるものである。

【０００７】そして、プッシュボタンをベルト本体の外
表面と揃うようにベルト本体の嵌置部に嵌入することが
好ましい。

【０００８】また、ベルト本体の端部の取付部を内方へ
屈曲可能な構成とすることもできる。

【０００９】

【実施例】図１は、ハンディタイプの小型ビデオカメラ
のボディに本発明を実施した場合の例であり、カメラボ
ディ２０の側面の下側からグリップベルトの内側へ手を
挿し入れてその手でボディ全体を掴むようになす。

【００１０】ベルト本体１とスライドベルト体２は、可
撓性の物質、例えばポリウレタンのような弾性樹脂の成
形品としてつくられるが、ベルト本体１には、図４に示
すようにその成形時にインナフレーム３をインサート
し、一体に埋入する。図２〜３に示すようにベルト本体
１は偏平薄形の鞘状に形成してトンネルガイド１ａに一
端の挿入口１ｂからスライドベルト体２を抜き差し可能
に挿入する。

【００１１】図６〜７に示すようにスライドベルト体２
は一定幅の板状を呈する板部２ａと、固定部となる基端
部２ｂとを一体に形成してなり、その板部２ａの板面に
中央に長手方向に沿って一定のピッチ間隔でピン孔１０
を形成する。

【００１２】図８〜１１に示すように、インナフレーム
３は、ポリカーボネートのような硬質樹脂により形成
し、又は場合によっては軽金属のような金属で形成す
る。このインナフレーム３は、板状の物体からなり、そ
の下面にスライドベルト体２の板部２ａを嵌挿してスラ
イド案内するガイド溝３ａを有し、上面にプッシュボタ
ン４を取付ける浅い窪みからなる嵌置部５を有する。

【００１３】また嵌置部５の中央の左右両側に、プッシ
ュボタン４をシーソ式に枢支する取付部６・６を一体成
形し、プッシュボタン４の下面の左右両側に突出した突
軸４ａ・４ａを強制圧入で係止させて抜止状態で枢支さ
せるようになす。

【００１４】ベルト本体１にインナフレーム３をインサ
ートにより埋入させるときは図４に示すように前記の嵌
置部が窪みのまま表面に露出するように形成し、プッシ
ュボタン４の表面がベルト本体１の外表面と一致して揃
うように形成する。

【００１５】プッシュボタン４の先端の下面部には、下
向きに突出するように１本の係止ピン７を一体形成す
る。プッシュボタン４の他端部の下面にはＵ字形の板ば
ねからなるスプリング８を介装して上向きの弾力を附勢
し、その結果係止ピン７は常にピン孔１０に嵌止しよう
とする力が働らいている。係止ピン７は図４に示すよう
に、後方傾斜に形成されてインナフレーム３の底部の透
孔３ａを貫通して下方へ突出させ、その突出部をピン孔
１０に嵌止させている。

【００１６】グリップベルトはカメラボテイの側面に図
１のように取付けるが、その取付方法は、ベルト本体１
の端部を屈曲自在に形成して図３のように内方へ直角に
折り曲げボデイ側の取付部にピン２１を差し込んで枢着
状に固定し、他端は、スライドベルト体の基端部２ｂを
ボデイの面に当てがって止ねじ２２で固定するものとす
る。

【００１７】ベルト本体１の内面側には、ソフトタッチ
のパッド１１を貼着して取付ける。このパッド１１は表
皮１１ａとその内部に充填された緩衝材１１ｂとよりな
る。また、このパッド１１によりベルト本体１の内面の
開放部を密閉するものである。

【００１８】

【作用】グリップベルトを伸長又は短縮させる場合は、
プッシュボタン４の後部４ａを指で押す。すると、プッ
シュボタン４はスプリング８の附勢に抗して先端部が上
方へ引上げられる為係止ピン７がスライドベルト体２の
ピン孔１０から抜ける。係止ピンがピン孔から抜ける
と、スライドベルト体２は自由になるからこの状態でス
ライドベルト体を伸長方向又は短縮方向へ押動させれば
自由にスライドする。必要な位置でプッシュボタン４の
押入を解除させると、スプリング８の復元弾力によりプ
ッシュボタン４は枢支部を支点に右回動して係止ピン７
が再びスライドベルト体２のピン孔１０に嵌入する為そ
の位置でロックされて一体の非伸縮性グリップベルトと
なる。

【００１９】このような操作は、ベルト本体１の内面に
手を差し入れたまま、手の甲でパッド１１の面を押上げ
るようにすると、グリップベルト全体が凸彎状に彎曲し
ながらその分量だけスライドベルト体２はベルト本体１
のトンネルガイド１ａから抜け出ることになり両ベルト
１・２は伸長する。

【００２０】

【発明の効果】本発明は、一端にベルト挿入口を開口し
たトンネルガイドを有する鞘状のベルト本体と、このベ
ルト本体に伸縮自在に嵌挿され表面にピン孔を長手方向
に列設してなるスライドベルト体と、スライドベルト体
のピン孔に抜差自由に嵌止されるように内向きに突出し
た係止ピンを一体に有し嵌入方向にばね圧を附勢したプ
ッシュボタン、及び前記トンネルガイドの一部を構成し
且つ前記プッシュボタンの取付部となる嵌置部が表面に
露出するようにベルト本体内に一体成形により埋入され
たインナフレームとよりなり、前記プッシュボタンは中
間の枢支部を支点にシーソ式に揺動するように前記嵌置
部においてインナフレームに取付けるとともに、プッシ
ュボタンの係止ピンを、インナフレームの底部を貫通し
て前記スライドベルト体の係止孔に嵌止するように構成
したので、カメラボディの側面に手を添えるようにグリ
ップベルトの内側に下から差し込んでその手でボディを
掴み、ベルトの長さ調整をするときは、ベルト本体の表
面の一部に嵌置したプッシュボタンを押すと係止ピンが
外れてスライドベルト体をフリーにすることができるも
のであり、従ってグリップベルトの伸縮調整がワンタッ
チで簡単迅速に、且つ正確に行われ、而もプッシュボタ
ンはベルト本体の表面と面一に揃うように嵌置部に嵌合
されている為に、突出物が大きく張り出すように邪魔に
ならず、外観もスマートで体裁がよく、また、インナフ
レームはベルト本体の樹脂成形時にインサートされて一
体に埋入されるので、インナフレームが分離したり脱落
するようなおそれもなく、構造も簡単で耐久性があり、
安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すもので、ビデオカメラの
ボディにグリップベルトを装着した状態の斜視図であ
る。

【図２】本発明グリップベルトの平面図である。

【図３】同上の正面図である。

【図４】図２におけるＡーＡ線矢視の拡大断面図であ
る。

【図５】図２におけるＢ−Ｂ線矢視の拡大断面図であ
る。

【図６】スライドベルト体の平面図である。

【図７】図６におけるＣーＣ線矢視の断面図である。

【図８】インナフレームの平面図である。

【図９】同上の正面図である。

【図１０】図８におけるＤーＤ線矢視の断面図である。

【図１１】図９におけるＥーＥ線矢視の断面図である。

【符号の説明】

１ ベルト本体 ２ スライドベルト体 ３ インナフレーム ４ プッシュボタン ５ 嵌置部 ６ 取付部 ７ 係止ピン ８ スプリング １０ ピン孔

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビデオカメラ等のボディのグリップ部と
   なる平面部に、両端固定式に取付けられるグリップ補助
   用のグリップベルトであって、一端にベルト挿入口を開
   口したトンネルガイドを有する鞘状のベルト本体と、こ
   のベルト本体に伸縮自在に嵌挿され表面にピン孔を長手
   方向に列設してなるスライドベルト体と、スライドベル
   ト体のピン孔に抜差自由に嵌止されるように内向きに突
   出した係止ピンを一体に有し嵌入方向にばね圧を附勢し
   たプッシュボタン、及び前記トンネルガイドの一部を構
   成し且つ前記プッシュボタンの取付部となる嵌置部が表
   面に露出するようにベルト本体内に一体成形により埋入
   されたインナフレームとよりなり、前記プッシュボタン
   は中間の枢支部を支点にシーソ式に揺動するように前記
   嵌置部においてインナフレームに取付けるとともに、プ
   ッシュボタンの係止ピンを、インナフレームの底部を貫
   通して前記スライドベルト体の係止孔に嵌止してなるこ
   とを特徴とするビデオカメラ等のグリップベルト。
2. 【請求項２】 プッシュボタンをベルト本体の外表面と
   揃うようにベルト本体の嵌置部に嵌入してなる請求項１
   記載のビデオカメラ等のグリップベルト。
3. 【請求項３】 ベルト本体の端部の取付部を内方へ屈曲
   可能な構成としてなる請求項１記載のビデオカメラ等の
   グリップベルト。