JPH05291868A - 弾性表面波フィルター - Google Patents
弾性表面波フィルターInfo
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- JPH05291868A JPH05291868A JP4009088A JP908892A JPH05291868A JP H05291868 A JPH05291868 A JP H05291868A JP 4009088 A JP4009088 A JP 4009088A JP 908892 A JP908892 A JP 908892A JP H05291868 A JPH05291868 A JP H05291868A
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- weighting
- electrode
- surface acoustic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 異なる周波数に複数のピークを有するフィル
ター特性が得られる弾性表面波フィルターにおいて、或
いは異なる周波数にピークを有する複数種類のフィルタ
ー特性を一つの共通の出力端子から選択的に取り出すこ
とが出来る弾性表面波フィルターに於いて、素子サイズ
の小型化及び帯域外抑圧度の向上を図る。 【構成】 圧電基板1上に、入力側には交差長の変化す
る複数の重み付け電極2、3を併設すると共に、出力側
には前記重み付け電極の夫々に対向する交差長一定の複
数の正規型電極4、5を併設し、前記複数の重み付け電
極2、3は互いに並列に電気接続され、その両端部に対
して、或いは選択された1つの重み付け電極に対して入
力信号が印加され、前記複数の正規型電極4、5は互い
に並列に接続され、その両端部から出力信号が取り出さ
れる。
ター特性が得られる弾性表面波フィルターにおいて、或
いは異なる周波数にピークを有する複数種類のフィルタ
ー特性を一つの共通の出力端子から選択的に取り出すこ
とが出来る弾性表面波フィルターに於いて、素子サイズ
の小型化及び帯域外抑圧度の向上を図る。 【構成】 圧電基板1上に、入力側には交差長の変化す
る複数の重み付け電極2、3を併設すると共に、出力側
には前記重み付け電極の夫々に対向する交差長一定の複
数の正規型電極4、5を併設し、前記複数の重み付け電
極2、3は互いに並列に電気接続され、その両端部に対
して、或いは選択された1つの重み付け電極に対して入
力信号が印加され、前記複数の正規型電極4、5は互い
に並列に接続され、その両端部から出力信号が取り出さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン(TV)受
像機、ビデオテープレコーダ(VTR)、CATV等に用
いられる弾性表面波(SAW)フィルターに関するもので
ある。
像機、ビデオテープレコーダ(VTR)、CATV等に用
いられる弾性表面波(SAW)フィルターに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】TV受像機等の音声回路に用いられる弾
性表面波フィルターに於いては、そのフィルター特性が
図8に示す様に、映像信号と音声信号に対応する2つの
周波数f1とf2に通過帯域のピークを有し、両周波数f
1、f2間では可及的に減衰量が大きいことが要求され
る。
性表面波フィルターに於いては、そのフィルター特性が
図8に示す様に、映像信号と音声信号に対応する2つの
周波数f1とf2に通過帯域のピークを有し、両周波数f
1、f2間では可及的に減衰量が大きいことが要求され
る。
【0003】この様な要求に対し、従来は図5の如く、
圧電基板(1)上に、入力側には交差長が変化する重み付
け電極(7)を配置し、出力側には交差長が一定の正規型
電極(8)を配置すると共に、両電極(7)(8)の間にはシ
ールド電極(61)を配置した弾性表面波フィルターが用い
られている。
圧電基板(1)上に、入力側には交差長が変化する重み付
け電極(7)を配置し、出力側には交差長が一定の正規型
電極(8)を配置すると共に、両電極(7)(8)の間にはシ
ールド電極(61)を配置した弾性表面波フィルターが用い
られている。
【0004】この場合、出力側の正規型電極は、図9の
如くその通過帯域の中心周波数が前記2つの周波数f1
とf2の中間値f0となるような電極ピッチに形成すると
共に、入力側の重み付け電極は図5の如く、所望の特性
が得られるように交差長を変化させるのである。
如くその通過帯域の中心周波数が前記2つの周波数f1
とf2の中間値f0となるような電極ピッチに形成すると
共に、入力側の重み付け電極は図5の如く、所望の特性
が得られるように交差長を変化させるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
弾性表面波フィルターにおいては、正規型電極の特性が
図9の如く前記周波数f0にピークを有する周波数特性
となっている為、図8の如き所望のフィルター特性を得
る為には、重み付け電極のみの構成によって、周波数f
0の近傍を大きく抑圧する必要がある。
弾性表面波フィルターにおいては、正規型電極の特性が
図9の如く前記周波数f0にピークを有する周波数特性
となっている為、図8の如き所望のフィルター特性を得
る為には、重み付け電極のみの構成によって、周波数f
0の近傍を大きく抑圧する必要がある。
【0006】これによって、重み付け電極(7)の本数が
増加して、素子サイズが大きくなる上、弾性表面波伝播
方向とは直交する方向の電極長さ、即ち交差長の短い電
極部分が増大する。このように電極本数が増加したり、
交差長の短い電極部分が増えることによって、弾性表面
波の電極反射や回析等の2次効果の影響が大きくなり、
図3にL1、L2、L3で示す帯域外の特性は、理論計算
値との一致度が悪くなるばかりでなく、それらの抑圧度
が不十分となる問題がある。
増加して、素子サイズが大きくなる上、弾性表面波伝播
方向とは直交する方向の電極長さ、即ち交差長の短い電
極部分が増大する。このように電極本数が増加したり、
交差長の短い電極部分が増えることによって、弾性表面
波の電極反射や回析等の2次効果の影響が大きくなり、
図3にL1、L2、L3で示す帯域外の特性は、理論計算
値との一致度が悪くなるばかりでなく、それらの抑圧度
が不十分となる問題がある。
【0007】又、従来、図10(a)、(b)で示されるよ
うに異なる周波数f1、f2にピークを有する2種類のフ
ィルター特性を実現する場合、一般に入力側の電極構成
としては、実現せんとする2種類のフィルター特性毎の
2つの重み付け電極を共通の圧電基板上に併設すると共
に、出力側の電極構成としては、前記2つの重み付け電
極からの弾性表面波を受信し得る幅広の1つの正規型電
極を設けて、前記2つ重み付け電極に対して選択的に入
力信号を印加することが行なわれている。
うに異なる周波数f1、f2にピークを有する2種類のフ
ィルター特性を実現する場合、一般に入力側の電極構成
としては、実現せんとする2種類のフィルター特性毎の
2つの重み付け電極を共通の圧電基板上に併設すると共
に、出力側の電極構成としては、前記2つの重み付け電
極からの弾性表面波を受信し得る幅広の1つの正規型電
極を設けて、前記2つ重み付け電極に対して選択的に入
力信号を印加することが行なわれている。
【0008】しかし、この場合も同様に、出力側の正規
型電極は、図9に示す如くf0にピークを有する周波数
特性となり、図10(a)或いは(b)に示す所望のフィル
ター特性を得るために、入力側に配置した各重み付け電
極のみの構成によって周波数f0の部分を抑圧していた
から、図10(a)或いは(b)に示すフィルター特性にお
ける帯域外L1、L2の抑圧度が悪く、素子サイズも大き
くなる問題がある。
型電極は、図9に示す如くf0にピークを有する周波数
特性となり、図10(a)或いは(b)に示す所望のフィル
ター特性を得るために、入力側に配置した各重み付け電
極のみの構成によって周波数f0の部分を抑圧していた
から、図10(a)或いは(b)に示すフィルター特性にお
ける帯域外L1、L2の抑圧度が悪く、素子サイズも大き
くなる問題がある。
【0009】特にTV受像機やVTR等に使用する弾性
表面波フィルターにおいては、前述の如き帯域外抑圧度
の優劣は、妨害信号の抑制に大きく影響し、深刻な問題
となる。また、素子サイズが大きくなることは、今後益
々小型化及び低コスト化が要望される映像機器用の部品
として、実用上の問題を招来する。
表面波フィルターにおいては、前述の如き帯域外抑圧度
の優劣は、妨害信号の抑制に大きく影響し、深刻な問題
となる。また、素子サイズが大きくなることは、今後益
々小型化及び低コスト化が要望される映像機器用の部品
として、実用上の問題を招来する。
【0010】本発明の目的は、図8の如く異なる周波数
に複数のピークを有するフィルター特性を得る弾性表面
波フィルターにおいて、或いは図10(a)、(b)の如く
異なる周波数にピークを有する複数種類のフィルター特
性を一つの共通の出力端子から選択的に取り出す弾性表
面波フィルターに於いて、素子サイズの小型化及び帯域
外抑圧度の向上を図ることである。
に複数のピークを有するフィルター特性を得る弾性表面
波フィルターにおいて、或いは図10(a)、(b)の如く
異なる周波数にピークを有する複数種類のフィルター特
性を一つの共通の出力端子から選択的に取り出す弾性表
面波フィルターに於いて、素子サイズの小型化及び帯域
外抑圧度の向上を図ることである。
【0011】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る第1の弾性表
面波フィルターは、圧電基板(1)上に、入力側には交差
長の変化する複数の重み付け電極(2)(3)を併設すると
共に、出力側には前記重み付け電極の夫々に対向する交
差長一定の複数の正規型電極(4)(5)を併設する。
面波フィルターは、圧電基板(1)上に、入力側には交差
長の変化する複数の重み付け電極(2)(3)を併設すると
共に、出力側には前記重み付け電極の夫々に対向する交
差長一定の複数の正規型電極(4)(5)を併設する。
【0012】ここで、入力側の各重み付け電極(2)(3)
は従来と同様、所望の周波数特性に応じた電極ピッチと
電極本数に形成され、これらが互いに並列に接続され
る。一方、出力側の各正規型電極(4)(5)は、夫々の中
心周波数が図8に示す通過帯域の周波数f1、f2に対応
する様、互いに異なる所定の電極ピッチに形成されると
共に、電極本数は図8の通過周波数帯域幅W1、W2に対
応して選ばれ、これらが並列に接続される。
は従来と同様、所望の周波数特性に応じた電極ピッチと
電極本数に形成され、これらが互いに並列に接続され
る。一方、出力側の各正規型電極(4)(5)は、夫々の中
心周波数が図8に示す通過帯域の周波数f1、f2に対応
する様、互いに異なる所定の電極ピッチに形成されると
共に、電極本数は図8の通過周波数帯域幅W1、W2に対
応して選ばれ、これらが並列に接続される。
【0013】又、本発明に係る第2の弾性表面波フィル
ターにおいては、入力側の各重み付け電極(2)(3)は従
来と同様、所望の周波数特性に応じた電極ピッチと電極
本数に形成され、これらが並列に接続される。一方、出
力側の各正規型電極(4)(5)は、夫々の中心周波数が図
10(a)(b)に示す通過帯域の周波数f1、f2に対応す
る様、互いに異なる所定の電極ピッチに形成されると共
に、電極本数は図10(a)(b)の通過周波数帯域幅
W1、W2に対応して選ばれ、これらが並列に接続され
る。
ターにおいては、入力側の各重み付け電極(2)(3)は従
来と同様、所望の周波数特性に応じた電極ピッチと電極
本数に形成され、これらが並列に接続される。一方、出
力側の各正規型電極(4)(5)は、夫々の中心周波数が図
10(a)(b)に示す通過帯域の周波数f1、f2に対応す
る様、互いに異なる所定の電極ピッチに形成されると共
に、電極本数は図10(a)(b)の通過周波数帯域幅
W1、W2に対応して選ばれ、これらが並列に接続され
る。
【0014】
【作用】上記第1の弾性表面波フィルターにおいては、
複数の重み付け電極(2)(3)の両端部に入力信号が印加
され、複数の正規型電極(4)(5)の両端部から出力信号
が取り出されることにより、互いに対向して一対となる
重み付け電極と正規型電極毎に別個のフィルター作用が
得られ、全体としては、これらのフィルター作用が合成
されて、互いに重なり合わない複数の通過帯域を有する
所望のフィルター特性が実現される。
複数の重み付け電極(2)(3)の両端部に入力信号が印加
され、複数の正規型電極(4)(5)の両端部から出力信号
が取り出されることにより、互いに対向して一対となる
重み付け電極と正規型電極毎に別個のフィルター作用が
得られ、全体としては、これらのフィルター作用が合成
されて、互いに重なり合わない複数の通過帯域を有する
所望のフィルター特性が実現される。
【0015】又、上記第2の弾性表面波フィルターにお
いては、実現せんとするフィルター特性に応じた1つの
重み付け電極が選択されて、該電極に対して入力信号が
印加され、複数の正規型電極(4)(5)の両端部から出力
信号が取り出されることにより、前記選択された重み付
け電極と、これに対向して一対となる正規型電極とによ
って所望のフィルター特性が得られる。
いては、実現せんとするフィルター特性に応じた1つの
重み付け電極が選択されて、該電極に対して入力信号が
印加され、複数の正規型電極(4)(5)の両端部から出力
信号が取り出されることにより、前記選択された重み付
け電極と、これに対向して一対となる正規型電極とによ
って所望のフィルター特性が得られる。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る弾性表面波フィルターにお
いては、出力側の正規型電極(4)(5)が夫々図11
(a)、(b)に示す様に、周波数f1、f2にピークを有す
る周波数特性を発揮することとなり、図9に示す従来の
弾性表面波フィルターの如く周波数f0にピークを有す
ることはない。
いては、出力側の正規型電極(4)(5)が夫々図11
(a)、(b)に示す様に、周波数f1、f2にピークを有す
る周波数特性を発揮することとなり、図9に示す従来の
弾性表面波フィルターの如く周波数f0にピークを有す
ることはない。
【0017】従って、帯域外L1、L2、L3の振幅レベ
ルは正規型電極によって大きく抑圧され、これに応じ
て、入力側の重み付電極に対する抑圧度の負担は軽減さ
れる。この結果、良好な帯域外抑圧度を有する所望のフ
ィルター特性が実現される。
ルは正規型電極によって大きく抑圧され、これに応じ
て、入力側の重み付電極に対する抑圧度の負担は軽減さ
れる。この結果、良好な帯域外抑圧度を有する所望のフ
ィルター特性が実現される。
【0018】即ち、電極本数が減小し、且つ電極交差長
の短い部分が削減されることにより、表面波の電極反射
や回析等の2次効果の影響が少なくなり、周波数特性は
設計時の理論計算値との一致度が向上し、素子サイズも
従来に比べて小形化される。
の短い部分が削減されることにより、表面波の電極反射
や回析等の2次効果の影響が少なくなり、周波数特性は
設計時の理論計算値との一致度が向上し、素子サイズも
従来に比べて小形化される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明に係る弾性表面波フィルターの電極構成は、図1に
示す如く圧電基板(1)上に、入力側には交差長の変化す
る第1及び第2の重み付け電極(2)(3)を併設すると共
に、出力側には前記重み付け電極の夫々に対向する交差
長一定の第1及び第2の正規型電極(4)(5)を併設して
いる。
発明に係る弾性表面波フィルターの電極構成は、図1に
示す如く圧電基板(1)上に、入力側には交差長の変化す
る第1及び第2の重み付け電極(2)(3)を併設すると共
に、出力側には前記重み付け電極の夫々に対向する交差
長一定の第1及び第2の正規型電極(4)(5)を併設して
いる。
【0020】第1及び第2重み付け電極(2)(3)は中央
部の入力ボンディングパッド(20)にて互いに並列に接続
されており、これらの電極の両端部には夫々入力ボンデ
ィングパッド(21)(31)が形成されている。
部の入力ボンディングパッド(20)にて互いに並列に接続
されており、これらの電極の両端部には夫々入力ボンデ
ィングパッド(21)(31)が形成されている。
【0021】一方、第1及び第2正規型電極(4)(5)は
連結電極帯(43)(53)によって互いに並列に接続されてお
り、これらの電極の両端部には夫々出力ボンディングパ
ッド(41)(51)が形成されている。
連結電極帯(43)(53)によって互いに並列に接続されてお
り、これらの電極の両端部には夫々出力ボンディングパ
ッド(41)(51)が形成されている。
【0022】又、両重み付け電極(2)(3)と両正規型電
極(4)(5)の間にはシールド電極(6)が形成されてい
る。
極(4)(5)の間にはシールド電極(6)が形成されてい
る。
【0023】上記弾性表面波フィルターを用いて、図8
に示す様なフィルター特性を得る場合は、図2に示す如
く、入力側の第1及び第2重み付け電極(2)(3)両端部
の入力ボンディングパッド(21)(31)を互いに連結して、
該連結点と中央部の入力ボンディングパッド(20)の間に
入力信号を印加し、出力側の第1及び第2正規型電極
(4)(5)両端部の出力ボンディングパッド(41)(51)から
出力信号を取り出す。
に示す様なフィルター特性を得る場合は、図2に示す如
く、入力側の第1及び第2重み付け電極(2)(3)両端部
の入力ボンディングパッド(21)(31)を互いに連結して、
該連結点と中央部の入力ボンディングパッド(20)の間に
入力信号を印加し、出力側の第1及び第2正規型電極
(4)(5)両端部の出力ボンディングパッド(41)(51)から
出力信号を取り出す。
【0024】この場合、一対となる第1重み付け電極
(2)と第1正規型電極(4)によって図8に示す周波数f
1にピークを有するフィルター作用が得られると同時
に、一対となる第2重み付け電極(3)と第2正規型電極
(5)によって図8に示す周波数f2にピークを有するフ
ィルター作用が得られ、全体としては、前記2つのフィ
ルター作用が合成されて、図8の如く2つのピークを有
するフィルター特性が実現されることになる。
(2)と第1正規型電極(4)によって図8に示す周波数f
1にピークを有するフィルター作用が得られると同時
に、一対となる第2重み付け電極(3)と第2正規型電極
(5)によって図8に示す周波数f2にピークを有するフ
ィルター作用が得られ、全体としては、前記2つのフィ
ルター作用が合成されて、図8の如く2つのピークを有
するフィルター特性が実現されることになる。
【0025】図10(a)に示すフィルター特性を選択的
に得る場合は、図3に示す如く中央部の入力ボンディン
グパッド(20)と一方の入力ボンディングパッド(21)の間
に入力信号を印加し、両出力ボンディングパッド(41)(5
1)から出力信号を取り出す。又、図10(b)に示すフィ
ルター特性を選択的に得る場合は、図4に示す如く中央
部の入力ボンディングパッド(20)と他方の入力ボンディ
ングパッド(31)の間に入力信号を印加し、両出力ボンデ
ィングパッド(41)(51)から出力信号を取り出す。
に得る場合は、図3に示す如く中央部の入力ボンディン
グパッド(20)と一方の入力ボンディングパッド(21)の間
に入力信号を印加し、両出力ボンディングパッド(41)(5
1)から出力信号を取り出す。又、図10(b)に示すフィ
ルター特性を選択的に得る場合は、図4に示す如く中央
部の入力ボンディングパッド(20)と他方の入力ボンディ
ングパッド(31)の間に入力信号を印加し、両出力ボンデ
ィングパッド(41)(51)から出力信号を取り出す。
【0026】この場合、入力信号が印加された重み付け
電極とこれに対向する正規型電極は励振するが、他方の
重み付け電極とこれに対向する正規型電極は励振しない
状態となり、所望のフィルター特性が得られる。
電極とこれに対向する正規型電極は励振するが、他方の
重み付け電極とこれに対向する正規型電極は励振しない
状態となり、所望のフィルター特性が得られる。
【0027】但し、非励振状態の電極対に於いても、弾
性表面波の再励起等の影響により微小な漏れ信号が現わ
れる為、これを避ける為に、非励振状態となるべき重み
付け電極のボンディングパッドは図3或いは図4の如く
接地することが望ましい。
性表面波の再励起等の影響により微小な漏れ信号が現わ
れる為、これを避ける為に、非励振状態となるべき重み
付け電極のボンディングパッドは図3或いは図4の如く
接地することが望ましい。
【0028】図6(a)の実線は、図2に示す弾性表面波
フィルターの特性の一例、具体的にはPAL/BG T
Vシステムの音声チャンネル用に構成したフィルターの
特性を示している。これは、図示の如く映像信号38.
9MHzと音声信号33.4MHzを取り出して、音声
検波を行なうQuasi−Parallel方式のフィ
ルター特性であって、38.9MHzと33.4MHzの
2ヵ所に通過帯域のピークを有している。
フィルターの特性の一例、具体的にはPAL/BG T
Vシステムの音声チャンネル用に構成したフィルターの
特性を示している。これは、図示の如く映像信号38.
9MHzと音声信号33.4MHzを取り出して、音声
検波を行なうQuasi−Parallel方式のフィ
ルター特性であって、38.9MHzと33.4MHzの
2ヵ所に通過帯域のピークを有している。
【0029】一方、図6(b)の実線は、図3に示す弾性
表面波フィルターの特性の一例を示している。これは、
音声信号のみをフィルターで取り出して、音声検波を行
なうSplit Carrier方式のフィルター特性
であって、33.4MHzの1ヵ所にピークを有してい
る。
表面波フィルターの特性の一例を示している。これは、
音声信号のみをフィルターで取り出して、音声検波を行
なうSplit Carrier方式のフィルター特性
であって、33.4MHzの1ヵ所にピークを有してい
る。
【0030】TV受像機の音声チャンネル用の弾性表面
波フィルターとしては、上述の如くIC回路の検波方式
により、図6(a)或いは(b)のいずれかの特性のものが
採用されるされるが、この場合でも、図1に示す電極構
成によれば、図2或いは図3の如く入力ボンディングパ
ッド結線を行なうことによって、何れの方式にも対応出
来る。
波フィルターとしては、上述の如くIC回路の検波方式
により、図6(a)或いは(b)のいずれかの特性のものが
採用されるされるが、この場合でも、図1に示す電極構
成によれば、図2或いは図3の如く入力ボンディングパ
ッド結線を行なうことによって、何れの方式にも対応出
来る。
【0031】尚、図6(a)の破線は、図5に示す従来の
弾性表面波フィルターについての周波数特性を示してお
り、実線で示す本発明の弾性表面波フィルターと比較す
ると、帯域外の減衰量は約10dBも悪いものとなって
いる。この比較において使用した圧電基板材料はいずれ
も128゜Yカット−X伝播のニオブ酸リチウム(Li
NbO3)であって、素子サイズは本発明の場合、1.9m
m×9.0mmに対して、従来例の場合は1.9mm×9.8mm
と、従来の方が大きくなっている。
弾性表面波フィルターについての周波数特性を示してお
り、実線で示す本発明の弾性表面波フィルターと比較す
ると、帯域外の減衰量は約10dBも悪いものとなって
いる。この比較において使用した圧電基板材料はいずれ
も128゜Yカット−X伝播のニオブ酸リチウム(Li
NbO3)であって、素子サイズは本発明の場合、1.9m
m×9.0mmに対して、従来例の場合は1.9mm×9.8mm
と、従来の方が大きくなっている。
【0032】また、挿入損失は本発明では10dBに対
して、従来例では16dBと、本発明の方が6dB少な
くなった。これは、従来例では出力側の正規型電極の周
波数特性のピークが、33.4MHzと38.9MHzの
中間36.15MHzにあり、33.4MHz及び38.
9MHzの付近では、図9のように減衰した特性となっ
ていることに起因している。
して、従来例では16dBと、本発明の方が6dB少な
くなった。これは、従来例では出力側の正規型電極の周
波数特性のピークが、33.4MHzと38.9MHzの
中間36.15MHzにあり、33.4MHz及び38.
9MHzの付近では、図9のように減衰した特性となっ
ていることに起因している。
【0033】以上のことから、帯域外特性の抑圧度、挿
入損失、素子サイズのいずれにおいても、本発明の電極
構成が従来より優れていると言える。
入損失、素子サイズのいずれにおいても、本発明の電極
構成が従来より優れていると言える。
【0034】図7(a)、(b)の実線は、TV受像機にお
けるCCIR IF(映像周波数38.9MHz)のシ
ステムに本発明の弾性表面波フィルターを採用した場合
のフィルター特性を示しており、具体的には、フランス
SECAM方式の音声L−チャンネルとL'−チャンネ
ルに用いるフィルターの特性を示している。
けるCCIR IF(映像周波数38.9MHz)のシ
ステムに本発明の弾性表面波フィルターを採用した場合
のフィルター特性を示しており、具体的には、フランス
SECAM方式の音声L−チャンネルとL'−チャンネ
ルに用いるフィルターの特性を示している。
【0035】この場合、図7(a)の特性はL−チャンネ
ルの音声用であり、図3に示す弾性表面波フィルターに
よって実現され、図7(b)はL'−チャンネルの音声用
であり、図4に示す弾性表面波フィルターによって実現
される。
ルの音声用であり、図3に示す弾性表面波フィルターに
よって実現され、図7(b)はL'−チャンネルの音声用
であり、図4に示す弾性表面波フィルターによって実現
される。
【0036】図中の破線は従来の弾性表面波フィルター
の特性を示しており、帯域外特性の減衰量は、本発明の
場合に比べて約10dBも悪くなっている。尚、この比
較において使用した圧電基板材料は両者とも128゜Y
カット−X伝播のニオブ酸リチウム(LiNbO3)であ
る。
の特性を示しており、帯域外特性の減衰量は、本発明の
場合に比べて約10dBも悪くなっている。尚、この比
較において使用した圧電基板材料は両者とも128゜Y
カット−X伝播のニオブ酸リチウム(LiNbO3)であ
る。
【0037】挿入損失は、本発明では図7(a)に示すL
−チャンネルで12dB、図7(b)に示すL'−チャン
ネルで8dBとなっているのに対して、従来例では前者
が18dB、後者が16dBと、6〜8dB大きくなっ
ている。また、素子サイズも本発明の場合が1.9mm×
9.4mmに対して、従来例では1.9mm×10.2mmと大
きく、いずれの点においても、本発明の方が優れている
と言える。
−チャンネルで12dB、図7(b)に示すL'−チャン
ネルで8dBとなっているのに対して、従来例では前者
が18dB、後者が16dBと、6〜8dB大きくなっ
ている。また、素子サイズも本発明の場合が1.9mm×
9.4mmに対して、従来例では1.9mm×10.2mmと大
きく、いずれの点においても、本発明の方が優れている
と言える。
【0038】これは、従来の場合は、出力側の正規型電
極の周波数特性が図9のようにf1(32.4MHz)とf
2(40.4MHz)の中間f0にピークを有し、f1及びf
2の近傍では減衰した特性となっているのに対して、本
発明の場合には、出力側の各正規型電極が、図7(a)、
(b)のように32.4MHzと40.4MHzでピークと
なるように各々の電極ピッチが選定される共に、帯域幅
も40dB減衰点にて約3MHzとなる様に各々の電極
本数が選定されていることによるものである。
極の周波数特性が図9のようにf1(32.4MHz)とf
2(40.4MHz)の中間f0にピークを有し、f1及びf
2の近傍では減衰した特性となっているのに対して、本
発明の場合には、出力側の各正規型電極が、図7(a)、
(b)のように32.4MHzと40.4MHzでピークと
なるように各々の電極ピッチが選定される共に、帯域幅
も40dB減衰点にて約3MHzとなる様に各々の電極
本数が選定されていることによるものである。
【0039】上述の如く本発明に係る弾性表面波フィル
ターによれば、素子サイズの点では約10%の小型化が
可能であり、特性面では帯域外特性の減衰量が約10d
B向上し、更に挿入損失は約6dB減小させることが可
能である。
ターによれば、素子サイズの点では約10%の小型化が
可能であり、特性面では帯域外特性の減衰量が約10d
B向上し、更に挿入損失は約6dB減小させることが可
能である。
【0040】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。
【0041】例えば、実施例では、通過帯域の重ならな
い中心周波数の異なる2種類のフィルター特性を一つの
出力端子から合成して、或いは選択的に個別に取り出す
例を示したが、2種類に限らず、3種類以上のフィルタ
ー特性についても同様な構成が可能である。
い中心周波数の異なる2種類のフィルター特性を一つの
出力端子から合成して、或いは選択的に個別に取り出す
例を示したが、2種類に限らず、3種類以上のフィルタ
ー特性についても同様な構成が可能である。
【図1】本発明に係る弾性表面波フィルターの構成を示
す平面図である。
す平面図である。
【図2】該弾性表面波フィルターの電極結線状態を示す
平面図である。
平面図である。
【図3】該弾性表面波フィルターの他の電極結線状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図4】該弾性表面波フィルターの更に他の電極結線状
態を示す平面図である。
態を示す平面図である。
【図5】従来の弾性表面波フィルターの構成を示す平面
図である。
図である。
【図6】本発明に係る弾性表面波フィルターによって得
られる周波数特性の波形図である。
られる周波数特性の波形図である。
【図7】本発明に係る弾性表面波フィルターによって得
られる周波数特性の他の波形図である。
られる周波数特性の他の波形図である。
【図8】実現せんとする所望の周波数特性を示す波形図
である。
である。
【図9】従来の出力側正規型電極の周波数応答を示す波
形図である。
形図である。
【図10】異なる周波数特性を別個に得る場合の所望の
周波数特性を示す波形図である。
周波数特性を示す波形図である。
【図11】本発明における出力側正規型電極の周波数応
答を示す波形図である。
答を示す波形図である。
(1) 圧電基板 (2) 第1重み付け電極 (3) 第2重み付け電極 (4) 第1正規型電極 (5) 第2正規型電極
Claims (2)
- 【請求項1】 圧電基板(1)上に、入力側には交差長の
変化する複数の重み付け電極(2)(3)を併設すると共
に、出力側には前記重み付け電極の夫々に対向する交差
長一定の複数の正規型電極(4)(5)を併設し、前記複数
の重み付け電極(2)(3)は互いに並列に電気接続され、
その両端部に入力信号が印加され、前記複数の正規型電
極(4)(5)は互いに並列に接続され、その両端部から出
力信号が取り出されて、互いに重なり合わない複数の通
過帯域を有するフィルター特性が得られることを特徴と
する弾性表面波フィルター。 - 【請求項2】 圧電基板(1)上に、入力側には交差長の
変化する複数の重み付け電極(2)(3)を併設すると共
に、出力側には前記重み付け電極の夫々に対向する交差
長一定の複数の正規型電極(4)(5)を併設し、前記複数
の重み付け電極(2)(3)は互いに並列に電気接続され、
これらの重み付け電極(2)(3)の内、任意の重み付け電
極に対して選択的に入力信号が印加され、前記複数の正
規型電極(4)(5)は互いに並列に接続され、その両端部
から出力信号が取り出されて、入力信号が印加された重
み付け電極毎に複数種類のフィルター特性が選択的に得
られることを特徴とする弾性表面波フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4009088A JPH05291868A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 弾性表面波フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4009088A JPH05291868A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 弾性表面波フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05291868A true JPH05291868A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=11710867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4009088A Pending JPH05291868A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 弾性表面波フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05291868A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7170372B2 (en) * | 2001-07-24 | 2007-01-30 | Epcos Ag | Converter for surface waves with improved suppression of interfering excitation |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6481517A (en) * | 1987-08-19 | 1989-03-27 | Samsung Electronics Co Ltd | Elastic surface wave filter for eliminating ground to ground interference of sattelite communication |
-
1992
- 1992-01-22 JP JP4009088A patent/JPH05291868A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6481517A (en) * | 1987-08-19 | 1989-03-27 | Samsung Electronics Co Ltd | Elastic surface wave filter for eliminating ground to ground interference of sattelite communication |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7170372B2 (en) * | 2001-07-24 | 2007-01-30 | Epcos Ag | Converter for surface waves with improved suppression of interfering excitation |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19971118 |