JPH05290845A - リチウム電池 - Google Patents

リチウム電池

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JPH05290845A
JPH05290845A JP3291606A JP29160691A JPH05290845A JP H05290845 A JPH05290845 A JP H05290845A JP 3291606 A JP3291606 A JP 3291606A JP 29160691 A JP29160691 A JP 29160691A JP H05290845 A JPH05290845 A JP H05290845A
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JP
Japan
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lithium
composite oxide
nickel composite
battery
positive electrode
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Application number
JP3291606A
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English (en)
Inventor
Yuji Yamamoto
祐司 山本
Toshiyuki Noma
俊之 能間
Hiroshi Kurokawa
宏史 黒河
Sanehiro Furukawa
修弘 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【構成】LiX NiO2 (ただし、0<x≦1.2)を
主材とする正極と、Li、リチウム合金又はLiを吸蔵
放出可能な物質を主材とする負極とを備えたリチウム電
池であって、前記LiX NiO2 は、線源にCuKαを
用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θ=44.4
°±1.0°における回折線のピーク強度I44.4°と、
2θ=18.8°±1.0°における回折線のピーク強
度I18.8°との比の値I44.4°/I18.8°が、0.75
以上、2.5以下の範囲内にあるものである。 【効果】正極材料として、粉末X線回折パターン(線
源:CuKα)におけるI 44.4°/I18.8°が、0.7
5以上、2.5以下の範囲内にあるリチウム・ニッケル
複合酸化物が用いられているので、同種の従来のリチウ
ム電池に比し大きな放電容量を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウム電池に係わ
り、詳しくはリチウム・ニッケル複合酸化物を主材とす
る正極と、Li、リチウム合金又はLiを吸蔵放出可能
な物質を主材とする負極とを備えるリチウム一次及び二
次電池についての、正極材料たるリチウム・ニッケル複
合酸化物の改良に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
リチウム一次電池及び二次電池の正極材料の主材として
は、LiNiO 2 が、負極に対して4V程度の高い放電
電位を示し、しかも高エネルギー密度の非水系二次電池
を得ることができることから、広く実用されている。こ
の従来使用されているLiNiO2 は、たとえば炭酸リ
チウム(Li2 CO3 )と炭酸ニッケル(NiCO3
とのLi:Ni原子比1:1の混合物を850°C前後
の高温で焼成するなどの方法により作製されていた。
【0003】しかしながら、上記従来使用のLiNiO
2 には、高率放電を行った場合に放電容量が低下すると
いう問題があった。この問題を解消すべく、粉末X線回
折法を用いて種々のリチウム・ニッケル複合酸化物の結
晶構造を鋭意検討した結果、本発明者らは、特定の2個
の格子面の回折線のピーク強度(なお、本明細書におい
ては、回折線のピーク高さをピーク強度と称する)の比
の値と、放電容量、特に高率放電容量との間に、密接な
相関関係が存在するとの知見を得た。本発明はかかる知
見に基づきなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、放電容量、特に高率放電時の放電容量が大きなリ
チウム電池を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明に係るリチウム電池は、LiX
iO2 (ただし、0<x≦1.2)を主材とする正極
と、Li、リチウム合金又はLiを吸蔵放出可能な物質
を主材とする負極とを備えたリチウム電池であって、前
記LiX NiO2 は、線源にCuKαを用いた粉末X線
回折パターンにおいて、2θ=44.4°±1.0°に
おける回折線のピーク強度I44.4°と、2θ=18.8
°±1.0°における回折線のピーク強度I18.8°との
比の値I44 .4°/I18.8°が、0.75以上、2.5以
下の範囲内にあるものであることを特徴とする。
【0005】また、請求項2記載の発明に係るリチウム
電池は、LiX Ni1-y y 2 (ただし、0<x≦
1.2、0<y≦0.3、MはTi、V、Cr、Mn、
Fe、Al、Co、Cu、Zn及びMoよりなる群から
選ばれた少なくとも一種の金属元素)を主材とする正極
と、Li、リチウム合金又はLiを吸蔵放出可能な物質
を主材とする負極とを備えたリチウム電池であって、前
記LiX Ni1-y y 2 は、線源にCuKαを用いた
粉末X線回折パターンにおいて、2θ=18.8°±
1.0°、2θ=36.7°±1.0°、2θ=38.
1°±1.0°、2θ=38.3°±1.0°、2θ=
44.4°±1.0°、2θ=48.0°±1.0°、
2θ=58.0°±1.0°、2θ=64.5°±1.
0°、2θ=64.8°±1.0°、2θ=68.2°
±1.0°、2θ=76.9°±1.0°、2θ=7
7.6°±1.0°のそれぞれに回折線のピークを有
し、且つ、前記2θ=44.4°±1.0°における回
折線のピーク強度I44.4°と、前記2θ=18.8°±
1.0°における回折線のピーク強度I18.8°との比の
値I 44.4°/I18.8°が0.75以上、2.5以下の範
囲内にあるものであることを特徴とする。
【0006】本発明においては、正極材料として、粉末
X線回折パターン(線源:CuKα)において、上記特
定の2θのそれぞれに回折線のピークを有するLiNi
2を代表とするリチウム・ニッケル複合酸化物が使用
される。ここに、2θは一次X線と回折X線とのなす角
であり、被検粉末試料に対するX線の入射角θと回折角
θ(これらの両角は常に等しい)との和である。
【0007】上記特定の2θのそれぞれに回折線のピー
クを有するリチウム・ニッケル複合酸化物としては、L
X NiO2 (0<x≦1.2)の他に、Niの一部が
他の特定の金属で置換されてなるLiX Ni1-y y
2 (ただし、0<x≦1.2、0<y≦0.3、MはT
i、V、Cr、Mn、Fe、Al、Co、Cu、Zn及
びMoよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金属元
素である)が挙げられる。LiX Ni1-y y 2 にお
いて、金属MによるNiの置換量yの値が0.3を越え
ると、粉末X線回折パターンにおける各回折線のピーク
が上記各2θ位置からシフトし、後述する本発明者らが
見いだした特定の2個の回折線のピーク強度の比の値と
電池の放電容量との間の相関が希薄になる。本発明にお
いて、yの値が、0<y≦0.3の範囲に規制される所
以である。
【0008】さらに、本発明におけるリチウム・ニッケ
ル複合酸化物は、上述した特定の2θのそれぞれに回折
線のピークを有するものであることの他、2θ=44.
4°±1.0°における回折線のピーク強度I44.4°
と、2θ=18.8°±1.0°における回折線のピー
ク強度I18.8°との比の値I44.4°/I18.8°が0.7
5以上、2.5以下の範囲内にあるものである。これ
は、上記各2θのそれぞれに回折線のピークを有するリ
チウム・ニッケル複合酸化物について、I44.4°/I
18.8°と放電容量との関係を調べたところ、I44.4°/
18.8°が0.75以上、2.5以下の範囲内にあるも
のは、全て優れた放電特性を発現することを見い出した
ことによるものである。何故、I44.4°/I18.8°と放
電特性との間にかかる相関が存在するのかについては、
現在のところ本発明者らにおいても必ずしも定かではな
いが、格子面(003)面の回折線のピーク強度が格子
面(104)面の回折線のピーク強度に比し相対的に大
きいところのI44.4°/I18.8°が0.75未満のもの
は、六方晶系のLiNiO2 の結晶化度が高くて表面積
が小さく、一方格子面(003)面の回折線のピーク強
度が格子面(104)面の回折線のピーク強度に比し相
対的に小さいところのI44.4°/I18.8°が2.5を越
えるものは結晶化度が低くて表面積が大きいことなどか
らして、結晶構造の相違が微妙にLiX NiO2 又はL
X Ni1-y y 2 の充放電特性に影響しているので
はなかろうかと推察される。
【0009】本発明における上記特定のリチウム・ニッ
ケル複合酸化物は、たとえば炭酸リチウム等のリチウム
塩又は水酸化リチウムと、炭酸ニッケル等のニッケル塩
又は水酸化ニッケルとからなる混合物(Niの一部を金
属Mで置換したものを得る場合には、さらに金属Mの炭
酸塩又は水酸化物を配合する必要がある)を空気中にお
いて500〜700°C程度の温度範囲で熱処理するこ
とにより得られるが、I44.4°/I18.8°が0.75以
上、2.5以下の範囲内にあるものを得るためには、各
原料の混合比及び焼成条件を、後述の実施例に示すよう
に、適宜調整することが必要となる。本発明におけるリ
チウム・ニッケル複合酸化物は、常法に従い、これをア
セチレンブラック、カーボンブラック等の導電剤、及
び、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフ
ッ化ビニリデン(PFV)等の結着剤と混練し、正極合
剤とする。
【0010】本発明における負極材料としては、Liや
リチウム合金が挙げられるが、その他Liを吸蔵放出可
能な物質であれば特に制限なく用いることができる。か
かるLiを吸蔵放出可能な物質としては、炭素材料が例
示される。炭素材料としては、コークス、好ましくは純
度99%以上の精製コークス、セルロース等を焼成して
なる有機物焼成体、黒鉛、及び、グラッシーカーボン
(ガラス状カーボン)が例示される。なお、これらの多
孔質炭素材料は一種単独を用いてもよく、必要に応じて
2種以上を併用してもよい。炭素材料を用いる場合は、
これをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ
フッ化ビニリデン(PFV)等の結着剤と混練して負極
合剤とする。
【0011】本発明におけるセパレータとしては、イオ
ン導電性に優れたポリエチレン製又はポリプロピレン製
の微孔性薄膜など、従来リチウム電池用として使用され
ている種々のものを用いることができる。
【0012】本発明における電解液としては、プロピレ
ンカーボネートとジメトキシエタンとの混合溶媒に過塩
素酸リチウムを1モル/リットル程度溶かしたものな
ど、従来リチウム電池用として使用されている種々のも
のを用いることができる。ヨウ化リチウム(LiI)等
の固体電解質を用いれば、これをセパレータに兼用する
ことができるため、電池のエネルギー密度を高めること
ができるとともに、オールソリッドステート化により、
液漏れのない、メンテナンスフリーのリチウム電池が得
られるので、信頼性の点で有利である。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例により何ら限定され
るものではなく、その要旨を変更しない範囲において適
宜変更して実施することが可能なものである。
【0014】(実施例1) 〔正極の作製〕水酸化リチウム(LiOH)と水酸化ニ
ッケル(Ni(OH)2 )とのLi:Niの原子比1:
1の混合物を600°Cで20時間熱処理して、リチウ
ム・ニッケル複合酸化物粉末LiNiO2 を得た。この
LiNiO2 と、導電剤としてのアセチレンブラック
と、結着剤としてのフッ素樹脂粉末とを、90:6:4
の重量比で混合して正極合剤を得た。この正極合剤を2
000Kg/cm2 の圧力で直径20mmの円板状に加
圧成形し、得られた成形品を250〜350°Cで2時
間熱処理して正極を作製した。
【0015】図1は、本実施例で得たリチウム・ニッケ
ル複合酸化物粉末LiNiO2 の、線源にCuKα(特
性X線波長=1.5418Å)を用いた粉末X線回折パ
ターンを示し、図中aで示す回折線のピーク高さは2θ
=18.8°±1.0°における回折線のピーク強度I
18.8°を表し、また図中bで示す回折線のピーク高さは
2θ=44.4°±1.0°における回折線のピーク強
度I44.4°を表わす。因みに、I18.8°は格子面(00
3)面の回折X線の強度に対応し、またI44.4°は格子
面(104)面の回折X線の強度に対応する。図示の粉
末X線回折パターンは、ASTM9−63に規定される
LiNiO2の回折X線データカードに示されるものと
一致しており、このことからLiNiO2 が得られたこ
とが分かる。このLiNiO2 のI44.4°/I18.8°を
求めたところ、1.3であった。
【0016】〔負極の作製〕リチウム圧延板を直径20
mmの円板状に打ち抜いて負極を作製した。
【0017】〔電解液の調製〕プロピレンカーボネート
とジメトキシエタンとの体積比50:50の混合溶媒
に、溶質としてのLiClO4 を1モル/リットル混合
して電解液を調製した。
【0018】〔扁平形リチウム電池の作製〕以上の正負
両極、電解液及びポリプロピレン製の微孔性薄膜からな
るセパレータを用いて直径24.0mm、厚さ3.0m
mの扁平形の本発明に係るリチウム二次電池を作製し
た。
【0019】図2は、本実施例で作製したリチウム電池
BA1の半断面図であり、電池BA1は、正極1、負極
2、これら両電極を離隔するセパレータ3、正極缶4、
負極缶5、フェライト系ステンレス鋼(SUS430)
製の正極集電体6、それと同じ材料からなる負極集電体
7及びポリプロピレン製の絶縁パッキング8などからな
る。正極1及び負極2は、非水系電解液を含浸したセパ
レータ3を介して対向して正負両極缶4、5が形成する
電池ケース内に収容されており、正極1は正極集電体6
を介して正極缶4に、また負極2は負極集電体7を介し
て負極缶5に接続され、電池BA1内部で生じた化学エ
ネルギーを正極缶4及び負極缶5の両端子から電気エネ
ルギーとして外部へ取り出し得るようになっている。
【0020】(実施例2)熱処理温度を500°Cに変
えたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウム・ニッ
ケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニッケル複合酸
化物のI44.4°/I18.8°を求めたところ、2.5であ
った。次いで、実施例1と同様にして本発明に係る電池
BA2を作製した。
【0021】(実施例3)熱処理温度を700°Cに変
えたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウム・ニッ
ケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニッケル複合酸
化物のI44.4°/I18.8°を求めたところ、0.92で
あった。次いで、実施例1と同様にして本発明に係る電
池BA3を作製した。
【0022】(実施例4)水酸化リチウムと水酸化ニッ
ケルとの混合物として、Li:Niの原子比0.9:1
のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてリ
チウム・ニッケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニ
ッケル複合酸化物のI44.4°/I18.8°を求めたとこ
ろ、2.2であった。次いで、実施例1と同様にして本
発明に係る電池BA4を作製した。
【0023】(実施例5)水酸化リチウムと水酸化ニッ
ケルとの混合物として、Li:Niの原子比1.2:1
のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてリ
チウム・ニッケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニ
ッケル複合酸化物のI44.4°/I18.8°を求めたとこ
ろ、0.75であった。次いで、実施例1と同様にして
本発明に係る電池BA5を作製した。
【0024】(実施例6)水酸化リチウムと水酸化アル
ミニウム(Al(OH)3 )と水酸化ニッケルとからな
るLi:Al:Niの原子比1:0.3:0.7の混合
物を、600°Cで20時間焼成してリチウム・ニッケ
ル複合酸化物を得た。このリチウム・ニッケル複合酸化
物のI44.4°/I18.8°を求めたところ、2.4であっ
た。次いで、実施例1と同様にして本発明に係る電池B
A6を作製した。
【0025】(比較例1)熱処理温度を400°Cに変
えたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウム・ニッ
ケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニッケル複合酸
化物のI44.4°/I18.8°を求めたところ、4.3であ
った。次いで、実施例1と同様にして比較電池BC1を
作製した。
【0026】(比較例2)熱処理温度を800°Cに変
えたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウム・ニッ
ケル複合酸化物を得た。この比較電池BC2のI44.4°
/I18.8°を求めたところ、3.4であった。次いで、
実施例1と同様にして比較電池BC2を作製した。
【0027】(比較例3)水酸化リチウムと水酸化ニッ
ケルとの混合物として、Li:Niの原子比0.8:1
のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてリ
チウム・ニッケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニ
ッケル複合酸化物のI44.4°/I18.8°を求めたとこ
ろ、4.4であった。次いで、実施例1と同様にして比
較電池BC3を作製した。
【0028】(比較例4)水酸化リチウムと水酸化ニッ
ケルとの混合物として、Li:Niの原子比1.5:1
のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてリ
チウム・ニッケル複合酸化物を得た。このリチウム・ニ
ッケル複合酸化物のI44.4°/I18.8°を求めたとこ
ろ、0.67であった。次いで、実施例1と同様にして
比較電池BC4を作製した。
【0029】(比較例5)水酸化リチウムと水酸化アル
ミニウムと水酸化ニッケルとからなるLi:Al:Ni
の原子比1:0.4:0.6の混合物を、600°Cで
20時間焼成してリチウム・ニッケル複合酸化物を得
た。このリチウム・ニッケル複合酸化物のI 44.4°/I
18.8°を求めたところ、3.6であった。次いで、実施
例1と同様にして比較電池BC5を作製した。
【0030】(比較例6)炭酸リチウム(Li2
3 )と炭酸ニッケル(NiCO3 )とからなるLi:
Niの原子比1:1の混合物を、850°Cで20時間
焼成してリチウム・ニッケル複合酸化物を得た。このリ
チウム・ニッケル複合酸化物のI44.4°/I18 .8°を求
めたところ、4.0であった。次いで、実施例1と同様
にして比較電池BC6を作製した。
【0031】表1に、上記実施例1〜6及び比較例1〜
6においてリチウム・ニッケル複合酸化物を作製した際
のLi:Niの原子比及び熱処理温度、並びに、得られ
たリチウム・ニッケル複合酸化物のI44.4°/I18.8°
をまとめて示す。表1には、1mAの定電流で4.3V
まで充電した後、3mAの定電流で終止電圧2.0Vに
至るまで放電したときの各電池BA1〜6及びBC1〜
BC6の正極の放電容量(mAh/g)も併記されてい
る。
【0032】
【表1】
【0033】表1より、リチウム・ニッケル複合酸化物
の熱処理温度については、概ね500〜600°C程度
が好ましく、またLi:Niの原子比については、概ね
0.9〜1.2程度が好ましいことが分かる。
【0034】図3は、本発明に係る電池BA1〜BA6
及び比較電池BC1〜BC6について、各電池の正極の
放電容量と、使用したリチウム・ニッケル複合酸化物の
44 .4°/I18.8°との関係を、縦軸に正極の放電容量
(mAh/g)を、また横軸にI44.4°/I18.8°をと
って示したグラフである。図3より本発明に係る電池B
A1〜BA6は比較電池BC1〜BC6に比し、格段優
れた放電容量を有していることが分かる。
【0035】叙上の実施例では本発明を扁平型の二次電
池に適用する場合の具体例について説明したが、電池の
形状や一次か二次については特に制限はなく、本発明
は、広く円筒形、角形、水平断面瓢箪形など、種々の形
状のリチウム一次及び二次電池に適用し得るものであ
る。
【0036】
【発明の効果】正極材料として、粉末X線回折パターン
(線源:CuKα)におけるI44.4°/I18.8°が、
0.75以上、2.5以下の範囲内にあるリチウム・ニ
ッケル複合酸化物が用いられているので、本発明に係る
リチウム電池は、同種の従来のリチウム電池に比し大き
な放電容量を有するなど、本発明は優れた特有の効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製したリチウム・ニッケル複合酸
化物の粉末X線回折パターンである。
【図2】実施例1で作製したリチウム電池BA1の半断
面図である。
【図3】正極の放電容量とI44.4°/I18.8°との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
BA1 実施例1で作製した電池 1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 正極缶 5 負極缶 6 正極集電体 7 負極集電体 8 絶縁パッキング
フロントページの続き (72)発明者 古川 修弘 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】LiX NiO2 (ただし、0<x≦1.
    2)を主材とする正極と、Li、リチウム合金又はLi
    を吸蔵放出可能な物質を主材とする負極とを備えたリチ
    ウム電池であって、前記LiX NiO2 は、線源にCu
    Kαを用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θ=4
    4.4°±1.0°における回折線のピーク強度I44.4
    °と、2θ=18.8°±1.0°における回折線のピ
    ーク強度I18.8°との比の値I44.4°/I18.8°が、
    0.75以上、2.5以下の範囲内にあるものであるこ
    とを特徴とするリチウム電池。
  2. 【請求項2】LiX Ni1-y y 2 (ただし、0<x
    ≦1.2、0<y≦0.3、MはTi、V、Cr、M
    n、Fe、Al、Co、Cu、Zn及びMoよりなる群
    から選ばれた少なくとも一種の金属元素)を主材とする
    正極と、Li、リチウム合金又はLiを吸蔵放出可能な
    物質を主材とする負極とを備えたリチウム電池であっ
    て、前記LiX Ni1-y y 2 は、線源にCuKαを
    用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θ=18.8
    °±1.0°、2θ=36.7°±1.0°、2θ=3
    8.1°±1.0°、2θ=38.3°±1.0°、2
    θ=44.4°±1.0°、2θ=48.0°±1.0
    °、2θ=58.0°±1.0°、2θ=64.5°±
    1.0°、2θ=64.8°±1.0°、2θ=68.
    2°±1.0°、2θ=76.9°±1.0°、2θ=
    77.6°±1.0°のそれぞれに回折線のピークを有
    し、且つ、前記2θ=44.4°±1.0°における回
    折線のピーク強度I44.4°と、前記2θ=18.8°±
    1.0°における回折線のピーク強度I18.8°との比の
    値I44.4°/I18.8°が0.75以上、2.5以下の範
    囲内にあるものであることを特徴とするリチウム電池。
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