JPH05288229A - 車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】制動反力によるモーメントを複数の連結ボルト
へ極力均等に分散して、過負荷による連結ボルトやボル
ト孔の損傷をなくす。これによって、連結ボルトの抜差
しやねじ回しを良好にする。キャリパボディの分割や再
組付け作業を簡便に行なう。分割ピースや連結ボルトの
耐久性を向上する。 【構成】同径のシリンダ孔９ａ，９ｂ，９ｃを、ディス
ク半径方向線Ｌ１に対称に配置する。分割ピース４ａ，
４ｂをつなぐ連結ボルト７ａ，７ｂ，７ｃのうち、中央
の連結ボルト７ｂをディスク半径方向線Ｌ１上に配置す
る。両側の連結ボルト７ａ，７ｃを、両側のシリンダ孔
９ａ，９ｃの中心Ｃ２，Ｃ３を通るディスク半径方向線
Ｌ１と平行な線Ｌ２，Ｌ３上に配置する。ディスク半径
方向線Ｌ１と平行線Ｌ２，Ｌ３上で組合わせたシリンダ
孔９ａ〜９ｃと連結ボルト７ａ〜７ｃの中心Ｃ１−Ｂ
１，Ｃ２−Ｂ２，Ｃ３−Ｂ３の距離Ｐ１，Ｐ２，Ｐ３
を、全て同一とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車や自動二輪車等
の車両に搭載されるディスクブレーキの分割型キャリパ
ボディであって、詳しくは、複数の分割ピースを連結ボ
ルトでつなぐ構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両用ディスクブレーキに用いられるキ
ャリパボディには、異種材料との組合わせや、ピストン
等のパーツの組付け性、鋳造成型後の切削加工等の必要
から、複数のピースを連結して構成される分割型キャリ
パボディがある。この分割型キャリパボディは、ディス
クロータの外側を跨ぐブリッジ部から２〜３のピースに
分断され、ブリッジ部に複数の連結ボルトをディスク軸
方向に通して一体に連結される（例えば、特公昭５５−
１４２９４号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような分割型のキ
ャリパボディにあっては、ディスクロータの側面に摩擦
パッドを挟んで対面する分割ピースが、ディスクロータ
から摩擦パッドを介して伝達される制動反力によって外
側へ押され、キャリパボディは全体として、ブリッジ部
を支点にハの字状に開くように変形し、更に各連結ボル
トにも、制動反力によるモーメントが、引張りや圧縮の
曲げ荷重として作用する。

【０００４】このモーメントは、連結ボルトに作用する
大きさが取付け位置によってそれぞれに異なり、平均以
上の負荷を受ける連結ボルトでは、軸部の曲げやねじ山
の潰れ等の損傷によって、ボルト孔への抜差しやねじ回
しに困難を来たし、キャリパボディの分割や再組付けを
阻害する虞がある。

【０００５】摩擦パッドを通して伝達される制動反力
は、周知の如く、シリンダ孔に内挿されたピストンや反
力爪からの推力に対する反作用として、この推力と同じ
大きさで発生する。そこで、この制動反力を、ピストン
や反力爪による推力に置き換えてみると、各連結ボルト
にかかるモーメントは、ピストンが内挿されるシリンダ
孔から連結ボルトまでの距離や、シリンダ孔の口径によ
って大きく影響されることが解る。即ち、このモーメン
トは推力×距離であるから、例えば、シリンダ孔から連
結ボルトまでの距離が長かったり、シリンダ孔が大径で
あると、連結ボルトに作用するモーメントも大きくな
り、逆にシリンダ孔から連結ボルトまでの間距離が短か
ったりシリンダ孔が小径であれば、モーメントも小さく
なる。

【０００６】また反力爪の推力は、ピストンのパッド押
圧力によって決定されるため、シリンダ孔から連結ボル
トまでの距離や、シリンダ孔の口径等の条件を、全体の
モーメントが複数の連結ボルトへ分散して平均的にかか
るように設定すれば、一部の連結ボルトに曲げ荷重が集
中しにくくなる。

【０００７】本発明は、このような実情を背景にしてな
されたもので、その目的とするところは、制動反力によ
るモーメントを各連結ボルトで極力均等に担うようにし
て、過負荷による変形を極力防止することにより、全体
的な耐久性の向上を図った車両用ディスクブレーキの分
割型キャリパボディを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、第１の発明では、ディスクロータの外側を跨ぐブリ
ッジ部から複数個に分けられた分割ピースを、前記ブリ
ッジ部にディスク軸方向へ挿通される連結ボルトにて連
結し、前記ディスクロータの側面と対面する少なくとも
一つの分割ピースに、ピストンが収容される複数のシリ
ンダ孔をディスク周方向に並設すると共に、これらシリ
ンダ孔を同径に形成した車両用ディスクブレーキの分割
型キャリパボディにおいて、前記複数のシリンダ孔を、
前記ディスクロータの回転中心を通るディスク半径方向
線を挟んで対称に配置し、該ディスク半径方向線と平行
で且つ前記シリンダ孔の中心を通るそれぞれの線上に、
前記連結ボルトを配置すると共に、これらの線上に組合
わせされたシリンダ孔と連結ボルトとの距離を同一長さ
に設定している。

【０００９】また第２の発明では、ディスクロータの外
側を跨ぐブリッジ部から複数個に分けられた分割ピース
を、前記ブリッジ部にディスク軸方向へ挿通される連結
ボルトにて連結し、前記ディスクロータの側面と対面す
る少なくとも一つの分割ピースに、ピストンが収容され
る複数のシリンダ孔をディスク周方向に並設すると共
に、これらシリンダ孔を異径に形成した車両用ディスク
ブレーキの分割型キャリパボディにおいて、前記連結ボ
ルトを、前記各シリンダ孔の外側にそれぞれ対応して設
け、該シリンダ孔と連結ボルトの組合わせを、前記ディ
スクロータの回転中心を通るディスク半径方向線を挟ん
で対称に配置すると共に、これら組合わせされたシリン
ダ孔と連結ボルトとの距離を、シリンダ孔の口径と反比
例に設定している。

【００１０】

【作用】上記両発明では、連結ボルトを必要充分な本数
で、モーメントが負担できるよう、シリンダ孔と同数と
している。

【００１１】そして、第１の発明では、制動反力による
モーメントが各連結ボルトへ均等に分散されるように設
定されるから、それぞれの連結ボルトが担う負担は、全
体のモーメントをボルト本数で割った平均的なものにな
り、一部の連結ボルトに過負荷がかからない。

【００１２】また、第２の発明では、全体のモーメント
を各連結ボルトへ極力均等的に分散するようにしてお
り、一部の連結ボルトに過負荷がかかりにくくなる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の第１実施例を図１乃至図６に
基づいて説明する。

【００１４】ディスクブレーキ１は、矢印Ａ方向へ回転
するディスクロータ２の一側部で車体に固設されるキャ
リパブラケット３に、キャリパボディ４が、スライドピ
ン５，６を介して、ディスク軸方向へ移動可能に支持さ
れている。

【００１５】上記キャリパボディ４は、ブリッジ部４ｃ
の反作用部側を分断してディスクロータ２の両側部に配
置される作用部側及び反作用部側の分割ピース４ａ，４
ｂを、３本の連結ボルト７ａ，７ｂ，７ｃにて連結した
分割型キャリパボディで、これら分割ピース４ａ，４ｂ
の間には、一対の摩擦パッド８，８が、ディスクロータ
２を挟んで対向配置されている。

【００１６】作用部側の分割ピース４ａには、同径のシ
リンダ孔９ａ，９ｂ，９ｃが、また反作用部側の分割ピ
ース４ｂには、通称ベタ板と呼ばれる反力爪４ｄがそれ
ぞれディスク周方向に並設されている。シリンダ孔９
ａ，９ｂ，９ｃは、両側部のシリンダ孔９ｂ，９ｃを連
通路９ｄでつないで、両側のピストン１０ｂ，１０ｃを
用いる液圧経路と、中央のシリンダ孔９ａのピストン１
０ａを単独で用いる液圧経路との２系統に分けられてい
る。

【００１７】また、この作用部側の分割ピース４ａに
は、ブリッジ部４ｃの全体が一体形成されるほか、一対
のインレットポート４ｅ，４ｆとブリューダボス部４
ｇ，４ｈとが、シリンダ孔９ａ，９ｂ，９ｃに連通して
設けられている。インレットポート４ｅ，４ｆからは、
昇圧した作動液が上述の各液圧経路に供給され、これら
液圧経路や作動液中のエアを、ブリューダボス部４ｇ，
４ｈから排出するようにしている。

【００１８】分割ピース４ａのディスク回入側内周部と
ディスク回出側外周部とには、取付け腕４ｉ，４ｊが延
設されている。ディスク回入側の取付け腕４ｉには、キ
ャリパブラケット３に突設された一方のスライドピン５
が挿通され、ディスク回出側の取付け腕４ｊには、キャ
リパブラケット３のキャリパ支持腕３ａへ挿通される他
方のスライドピン６が突設されており、前記キャリパボ
ディ４は、このように取付けられた双方のスライドピン
５，６によって、ディスク軸方向への移動を案内され
る。分割ピース４ａ，４ｂのディスク回入側には、突出
腕４ｋ，４ｍがあって、これら突出腕４ｋ，４ｍには、
摩擦パッド８，８のディスク回入側を保持するハンガー
ピン１１が、ディスクロータ２の外周を跨いで横架され
る。

【００１９】摩擦パッド８，８は、ディスクロータ２の
側面と摺接するライニング１２と、キャリパブラケット
３及びキャリパボディ４とに保持される裏板１３とから
なっている。裏板１３のディスク回入には吊下げ腕１３
ａが、またディスク回出側にはトルク受け腕１３ｂがそ
れぞれ突出していて、各摩擦パッド８は、ディスク回入
側の吊下げ腕１３ａを上述のハンガーピン１１に吊持さ
れ、ディスク回出側のトルク受け腕１３ｂを、キャリパ
支持腕３ａのトルク受け凹部３ｂに係合して、ディスク
軸方向へ移動可能に支持される。

【００２０】３つのシリンダ孔９ａ，９ｂ，９ｃは、前
述のように同径に形成され、これらの中心Ｃ１，Ｃ２，
Ｃ３は、ディスクロータ２の回転中心を支点とするいわ
ゆるディスク有効半径Ｒ１上に配置されている。更に、
中央のシリンダ孔９ａは、ディスクロータ２の回転中心
とキャリパボディ４の本体中心とを結ぶディスク半径方
向線Ｌ１上に位置しており、外側の２つのシリンダ孔９
ｂ，９ｃは、このディスク半径方向線Ｌ１を挟んで対称
に配置される。また、ベタ板の反力爪４ｄも、このディ
スク半径方向線Ｌ１を挟んで対称形に形成されている。

【００２１】双方の分割ピース４ａ，４ｂをつなぐ前記
３本の連結ボルト７ａ，７ｂ，７ｃは、上述のシリンダ
孔９ａ〜９ｃの外側へブリッジ部４ｃを貫通して設けら
れる。このうち、中央の連結ボルト７ａは、中心Ｃ１が
ディスク半径方向線Ｌ１上に配置され、更に両側の連結
ボルト７ｂ，７ｃは、両側のシリンダ孔９ｂ，９ｃの中
心Ｃ２，Ｃ３を通るディスク半径方向線Ｌ１と平行な線
Ｌ２，Ｌ３上に配置される。

【００２２】また、連結ボルト７ａ，７ｂ，７ｃの中心
をそれぞれＢ１，Ｂ２，Ｂ３とした場合に、シリンダ孔
９ａ〜９ｃと連結ボルト７ａ〜７ｃは、ディスク半径方
向線Ｌ１と平行線Ｌ２，Ｌ３上に組合わせされた３組の
中心Ｃ１−Ｂ１，Ｃ２−Ｂ２，Ｃ３−Ｂ３の距離Ｐ１，
Ｐ２，Ｐ３が、全て同一長さとなっている。

【００２３】本実施例はこのように、３つの同径なシリ
ンダ孔９ａ，９ｂ，９ｂが、ディスク半径方向線Ｌ１に
対して対称に配置され、該シリンダ孔９ａ，９ｂ，９ｂ
の外側に、これと同数の連結ボルト７ａ，７ｂ，７ｃ
が、ディスク半径方向線Ｌ１と平行線Ｌ２，Ｌ３上にそ
れぞれ対応して設けられると共に、これらの線Ｌ１，Ｌ
２，Ｌ３上に組合わされたシリンダ孔９ａ〜９ｃと連結
ボルト７ａ〜７ｃの３組の中心間距離Ｐ１，Ｐ２，Ｐ３
が、全て同一長さに設定されている。

【００２４】このような構成から、作用部側の分割ピー
ス４ａでは、３つのピストン１０ａ，１０ｂ，１０ｃか
らの推力を合計した制動反力を受け、また反作用部側の
分割ピース４ｂでも、作用部側の分割ピース４と同じ大
きさの制動反力を受ける。そして、これらの制動反力
（推力）に距離を乗じたモーメントが、連結ボルト７
ａ，７ｂ，７ｃに作用する。

【００２５】更に、ピストン１０ａ〜１０ｃから連結ボ
ルト７ａ〜７ｃのそれぞれにかかるモーメントを、作用
部側の分割ピース４ａで分けてみると、ピストン１０ａ
〜１０ｃは同径であるから推力は同じ大きさで発生し、
またこの推力中心となるシリンダ孔９ａ〜９ｃの中心Ｃ
１，Ｃ２，Ｃ３から各連結ボルト７ａ〜７ｃの中心Ｂ
１，Ｂ２，Ｂ３までの距離Ｐ１，Ｐ２，Ｐ３が同一長さ
であるため、ピストン１０ａ〜１０ｃから各連結ボルト
７ａ〜７ｃに作用するモーメント＝制動反力（推力）×
距離で、全て同一の大きさとなる。

【００２６】本実施例このようにして、制動反力による
モーメントが、３本の連結ボルト７ａ〜７ｃへ均等に分
散されるので、一部の連結ボルトやボルト孔にモーメン
トが集中して、曲げや潰れ等の損傷を与えることがなく
なるので、連結ボルト７ａ〜７ｃの抜差しやねじ回しが
良好になり、摩擦パッド８の交換等のメンテナンスの際
には、キャリパボディ４の分割や再組付け作業を簡便に
行なうことができる。また、分割ピース４ａ，４ｂや連
結ボルト７ａ〜７ｃの耐久性が向上し、繰返しの使用に
もよく堪えるから、経済的効果も高い。

【００２７】図７は、本発明の第２実施例を示すもの
で、作用部側の分割ピース４ａに形成される３つのシリ
ンダ孔９ｄ，９ｅ，９ｆは、中央のシリンダ孔９ｄが両
側のシリンダ孔９ｅ，９ｆよりも小径となっている。

【００２８】各シリンダ孔９ｄ〜９ｆの外側に対応して
設けられる３本の連結ボルト７ｄ，７ｅ，７ｆは、中央
の連結ボルト７ｄが、第１実施例と同様に、シリンダ孔
９ｄと同じディスク半径方向線Ｌ１上に配設されるが、
両側の連結ボルト７ｅ，７ｆが、両側のシリンダ孔９
ｅ，９ｆの中心Ｃ５，Ｃ６を通るディスク半径方向線Ｌ
１と平行な線Ｌ２，Ｌ３よりもやや外側に配置した点で
異なっている。

【００２９】３つのシリンダ孔９ｄ〜９ｆと３本の連結
ボルト７ｄ〜７ｇは、このようにして、ディスク内外周
方向に３組に組合わせされる。中央に組合わせされるシ
リンダ孔９ｄの中心Ｃ４と連結ボルト７ｄの中心Ｂ４ま
での距離Ｐ４と、両側のシリンダ孔９ｅ，９ｆの中心Ｃ
５，Ｃ６から、対応する各連結ボルト７ｅ，７ｆの中心
Ｂ５，Ｂ６までを平行線Ｌ２，Ｌ３方向にとった距離Ｐ
５，Ｐ６との関係は、距離Ｐ４＞距離Ｐ５＝距離Ｐ６と
なっている。

【００３０】即ち本実施例では、中央のシリンダ孔９ｄ
を、両側のシリンダ孔９ｅ，９ｆよりも小径にして推力
が小さくなった分、連結ボルト７ｄまでの距離Ｐ４を反
比例させて長く設定することにより、中央の連結ボルト
７ｄと両側の連結ボルト７ｅ，７ｆとにかかるモーメン
トを極力均等に分散するようにしている。

【００３１】尚本考案は、２つ以上の複数のシリンダ孔
を備えるキャリパボディに適用が可能である。また、シ
リンダ孔がディスク有効半径からズレている場合でも、
連結ボルトとの距離をこれに合わせて設定すればよい。
更にディスクロータの両側に、複数のシリンダ孔を対向
させたピストン対向型のキャリパボディに適用が可能で
ある。

【００３２】

【発明の効果】本発明の分割型キャリパボディは、以上
に説明したように構成されているから、制動反力による
モーメントが、必要にして充分な本数の連結ボルトへ極
力均等に分散され、一部の連結ボルトやボルト孔に、引
張りや圧縮力の曲げ荷重として作用しなくなる。これに
より、連結ボルトの抜差しやねじ回しが良好になり、摩
擦パッドの交換等のメンテナンスの際には、キャリパボ
ディの分割や再組付け作業を簡便に行なうことができ
る。また、分割ピースや連結ボルトの耐久性が向上し、
繰返しの使用にもよく堪えるから、経済的効果も高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】図５のＩ−Ｉ断面図

【図２】本発明の第１実施例を示すディスクブレーキの
部分断面平面図

【図３】図２の正面図

【図４】図３のIVーIV断面図

【図５】キャリパボディのみを示す断面側面図

【図６】図２の背面図

【図７】本発明の第２実施例を示すキャリパボディの断
面側面図

【符号の説明】

１…ディスクブレーキ ２…ディスクロータ ３…キャリパブラケット ４ａ…作用部側の分割ピース ４ｂ…反作用部側の分割ピース ４ｃ…作用部側の分割ピース４ａに一体形成されたブリ
ッジ部 ４ｄ…反力爪 ７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅ，７ｆ…連結ボルト ８…摩擦パッド ９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄ，９ｅ，９ｆ…シリンダ孔 １０ａ，１０ｂ，１０ｃ…ピストン Ａ…ディスクロータ２の回転方向 Ｂ１…連結ボルト７ａの中心 Ｂ２…連結ボルト７ｂの中心 Ｂ３…連結ボルト７ｃの中心 Ｂ４…連結ボルト７ｄの中心 Ｂ５…連結ボルト７ｅの中心 Ｂ６…連結ボルト７ｆの中心 Ｃ１…シリンダ孔９ａの中心 Ｃ２…シリンダ孔９ｂの中心 Ｃ３…シリンダ孔９ｃの中心 Ｃ４…シリンダ孔９ｄの中心 Ｃ５…シリンダ孔９ｅの中心 Ｃ６…シリンダ孔９ｆの中心 Ｌ１…ディスクロータ２の回転中心とキャリパボディ４
の本体中心とを結ぶディスク半径方向線 Ｌ２，Ｌ３…シリンダ孔９ａ，９ｃの中心Ｃ２，Ｃ３を
通るディスク半径方向線Ｌ１と平行な線 Ｐ１…シリンダ孔９ａの中心Ｃ１と連結ボルト７ａの中
心Ｂ１との距離 Ｐ２…シリンダ孔９ｂの中心Ｃ２と連結ボルト７ｂの中
心Ｂ２との距離 Ｐ３…シリンダ孔９ｃの中心Ｃ３と連結ボルト７ｃの中
心Ｂ３との距離 Ｐ４…シリンダ孔９ｄの中心Ｃ４と連結ボルト７ｄの中
心Ｂ４との距離 Ｐ５…シリンダ孔９ｅの中心Ｃ５と連結ボルト７ｅの中
心Ｂ５との距離 Ｐ６…シリンダ孔９ｆの中心Ｃ６と連結ボルト７ｆの中
心Ｂ６との距離 Ｒ１…ディスク有効半径

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスクロータの外側を跨ぐブリッジ部か
   ら複数個に分けられた分割ピースを、前記ブリッジ部に
   ディスク軸方向へ挿通される連結ボルトにて連結し、前
   記ディスクロータの側面と対面する少なくとも一つの分
   割ピースに、ピストンが収容される複数のシリンダ孔を
   ディスク周方向に並設すると共に、これらシリンダ孔を
   同径に形成した車両用ディスクブレーキの分割型キャリ
   パボディにおいて、前記複数のシリンダ孔を、前記ディ
   スクロータの回転中心を通るディスク半径方向線（Ｌ
   １）を挟んで対称に配置し、該ディスク半径方向線（Ｌ
   １）と平行で且つ前記シリンダ孔の中心（Ｃ１），（Ｃ
   ２），（Ｃ３）を通るそれぞれの線（Ｌ１），（Ｌ
   ２），（Ｌ３）上に、前記連結ボルトを配置すると共
   に、これらの線（Ｌ１），（Ｌ２），（Ｌ３）上に組合
   わせされたシリンダ孔と連結ボルトとの距離（Ｐ１），
   （Ｐ２），（Ｐ３）を同一長さに設定したことを特徴と
   する車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ。
2. 【請求項２】ディスクロータの外側を跨ぐブリッジ部か
   ら複数個に分けられた分割ピースを、前記ブリッジ部に
   ディスク軸方向へ挿通される連結ボルトにて連結し、前
   記ディスクロータの側面と対面する少なくとも一つの分
   割ピースに、ピストンが収容される複数のシリンダ孔を
   ディスク周方向に並設すると共に、これらシリンダ孔を
   異径に形成した車両用ディスクブレーキの分割型キャリ
   パボディにおいて、前記連結ボルトを、前記各シリンダ
   孔の外側にそれぞれ対応して設け、該シリンダ孔と連結
   ボルトの組合わせを、前記ディスクロータの回転中心を
   通るディスク半径方向線（Ｌ１）を挟んで対称に配置す
   ると共に、これら組合わせされたシリンダ孔と連結ボル
   トとの距離（Ｐ４），（Ｐ５），（Ｐ６）を、シリンダ
   孔の口径と反比例に設定したことを特徴とする車両用デ
   ィスクブレーキの分割型キャリパボディ。