JPH0528814B2 - - Google Patents

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JPH0528814B2
JPH0528814B2 JP59278965A JP27896584A JPH0528814B2 JP H0528814 B2 JPH0528814 B2 JP H0528814B2 JP 59278965 A JP59278965 A JP 59278965A JP 27896584 A JP27896584 A JP 27896584A JP H0528814 B2 JPH0528814 B2 JP H0528814B2
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JP
Japan
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reading
radiation
stimulable phosphor
phosphor sheet
image
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JP59278965A
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Nobuaki Azuma
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄
積性蛍光体シートに励起光を照射し、それによつ
て該蓄積性蛍光体シートから発せられた輝尽発光
光を光電的に検出して上記放射線画像情報を読み
取る放射線画像情報読取装置に関し、特に詳細に
は可視像再生のための本読みに先行して、予め蓄
積記録情報の概要を把握するための先読みを行な
うようにした放射線画像情報読取装置に関するも
のである。
(発明の技術的背景および先行技術) ある種の蛍光体に放射線(X線、α線、β線、
γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、この放
射線エネルギーの一部が蛍光体中に蓄積され、こ
の蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示
すことが知られており、このような性質を示す蛍
光体は蓄積性蛍光体と呼ばれる。
この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被写体
の放射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシートに
記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザ光等の
励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られ
た輝尽発光光を光電的に読み取つて画像信号を
得、この画像信号に基づき写真感光材料等の記録
材料、CRT等の表示装置に被写体の放射線画像
を可視像として出力させる放射線画像情報記録再
生システムが本出願人によりすでに提案されてい
る。(特開昭55−12429号、同56−11395号など。) このシステムは、従来の銀塩写真を用いる放射
線写真システムと比較して極めて広い放射線露出
域にわたつて画像を記録しうるという実用的な利
点を有している。すなわち、蓄積性蛍光体におい
ては、放射線露光量に対して蓄積後に励起によつ
て輝尽発光する発光光の光量が極めて広い範囲に
わたつて比例することが認められており、従つて
種々の撮影条件により放射線露光量がかなり大幅
に変動しても、蓄積性蛍光体シートより放射され
る輝尽発光光の光量を読取ゲインを適当な値に設
定して光電変換手段により読み取つて電気信号に
変換し、この電気信号を用いて写真感光材料等の
記録材料、CRT等の表示装置に放射線画像を可
視像として出力させることによつて、放射線露光
量の変動に影響されない放射線画像を得ることが
できる。
またこのシステムによれば、蓄積性蛍光体シー
トに蓄積記録された放射線画像情報を電気信号に
変換した後に適当な信号処理を施し、この電気信
号を用いて写真感光材料等の記録材料、CRT等
の表示装置に放射線画像を可視像として出力させ
ることによつて、観察読影適性(診断適性)の優
れた放射線画像を得ることができるというきわめ
て大きな効果も得ることができる。
このように蓄積性蛍光体シートを使用する放射
線画像システムにおいては、読取ゲインを適当な
値に設定して輝尽発光光を光電変換し、可視像と
して出力することができるので、放射線源の管電
圧又はMAS値の変動による放射線露光量の変動、
蓄積性蛍光体シートの感度のバラツキ、光検出器
の感度のバラツキ、被写体の条件による露光量の
変化、あるいは被写体によつて放射線透過率が異
なる等の原因により蓄積性蛍光体に蓄積される蓄
積エネルギーが異なつても、更には放射線の被ば
く量を低減させても、これらの因子の変動により
影響を受けない放射線画像を得ることが可能とな
る。
しかしながら、このように撮影条件の変動によ
る影響をなくし、あるいは観察読影適性の優れた
放射線画像を得るためには、蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録された放射線画像情報の記録状態、あ
るいは胸部、腹部などの被写体の部位、単純撮
影、造影撮影などの撮影方法等によつて決定され
る記録パターン(以下、これらを総称する場合に
は、「蓄積記録情報」という。)を観察読影のため
の可視像の出力に先立つて把握し、この把握した
蓄積記録情報に基づいて読取ゲインを適当な値に
調節し、また、記録パターンのコントラストに応
じて分解能が最適化されるように収録スケールフ
アクターを決定し、さらに読取画像信号に対して
階調処理等の画像処理が行なわれる場合には、画
像処理条件を最適に設定することが必要である。
このように可視像の出力に先立つて放射線画像
の蓄積記録情報を把握する方法として、特開昭58
−67240号に開示された方法が知られている。こ
の方法は、観察読影のための可視像を得る読取り
操作(以下、「本読み」という。)の際に照射すべ
き励起光よりも低いレベルの励起光を用いて、前
記本読みに先立つて予め蓄積性蛍光体シートに蓄
積記録されている放射線画像の蓄積記録情報を把
握するための読取り操作(以下、「先読み」とい
う。)を行ない、放射線画像の蓄積記録の概要を
把握し、本読みを行なうに際して、この先読み情
報に基づいて読取ゲインを適当に調節し、収録ス
ケールフアクターを決定し、あるいは画像処理条
件を決定するものである。この方法は、例えば特
開昭58−67242号、同58−67243号に示されるよう
に、放射線画像情報が蓄積記録されている蓄積性
蛍光体シートに励起光を照射する励起光照射手
段、上記蓄積性蛍光体シートの移送手段、および
励起光照射により蓄積性蛍光体シートから発する
放射線画像情報を担つた輝尽発光光を光電的に読
み取る光検出手段からなる本読み読取系と、放射
線画像情報の可視像を得るための本読みに先立つ
て、該本読みにおいて用いられる励起光のエネル
ギーよりも低いエネルギーの励起光を用いて先読
みを行なう先読み読取系とを備えるとともに、上
記先読みによつて得られたシートの蓄積記録情報
に基づいて上記本読みの読取条件および/または
画像処理条件を設定する制御手段を備えた放射線
画像情報読取装置によつて実施されうる。
なお、ここで先読みに用いられる励起光が本読
みに用いられる励起光よりも低レベルであると
は、先読みの際に蓄積性蛍光体シートが単位面積
当りに受ける励起光の有効エネルギーが本読みの
際のそれよりも小さいことを意味する。先読みの
励起光を本読みの励起光よりも低レベルとする方
法として、レーザー光源等の励起光光源の出力を
小とする方法、光源より放射された励起光をその
光路においてNDフイルタ、AOM等によつて減
衰させる方法、および先読み用の光源と本読み用
の光源とを別個に設け、前者の出力を後者の出力
よりも小とする方法が挙げられ、さらには励起光
のビーム径を大とする方法、励起光の走査速度を
大とする方法、蓄積性蛍光体シートの移送速度を
大とする方法等が挙げられる。
上記の方法によれば、蓄積性蛍光体シートに蓄
積記録されている放射線画像情報の記録状態およ
び記録パターンを本読みの前に予め把握すること
ができるので、格別に広いダイナミツクレンジを
有する読取系を使用しなくとも、この記録情報に
基づいて読取ゲインを適当に調節し、収録スケー
ルフアクターを決定し、またこの記録パターンに
応じた信号処理を読取り後の電気信号に対して施
すことにより、観察読影適性に優れた放射線画像
を得ることが可能になる。
一方例えば特開昭58−197193号明細書に示され
るように、上述のような放射線画像情報記録再生
システムにおいて、放射線画像情報記録時(放射
線撮影時)に放射線照射野を所望の大きさに絞る
ことも提案されている。すなわち前記の蓄積性蛍
光体シートは一般に、何種類かの定形サイズに形
成されるが、定形サイズのシートを使用していれ
ば、例えば胸部の放射線画像を記録できるような
大サイズの蓄積性蛍光体シートに掌やあるいは極
小な病巣の放射線画像を記録するようなことも
往々にして生じる。このように不必要に大きなシ
ートに記録を行なうと、画像読取り時に、実際に
再生して観察したい部位以外の大きな余白や周囲
部分が読み取られることになり、画像読取時間が
いたずらに長くなつてしまう。また、人体の小さ
な病巣を放射線撮影して記録するような場合に
は、上述のように画像読取時間が長くなる不具合
の他に、余計な組織に放射線を曝射するという健
康上の問題も生じる。そこで被写体の大きさに応
じて放射線照射野を絞れば、上述の問題が解消さ
れるのである。
ところが上記のように放射線照射野を絞つた場
合、蓄積性蛍光体シートの照射野の周囲部分に散
乱放射線が照射されるため、前述の先読みによる
読取条件あるいは画像処理条件が不適切に設定さ
れてしまうという問題が生ずる。すなわち従来装
置において、前記先読み読取系は蓄積性蛍光体シ
ートの全域について画像読取りを行ない、その読
取情報はすべて前述の制御手段に入力されるよう
になつているので、上記散乱放射線が照射された
部分についての読取情報も、上記制御手段におい
て読取条件あるいは画像処理条件の決定のために
利用されてしまうのである。例えば、絞られた放
射線照射野内の画像についての画像信号ヒストグ
ラムが第6図に実線で示すようなものである場
合、上記照射野外の散乱放射線が照射された部分
も含め蓄積性蛍光体シート全域について画像信号
ヒストグラムが作成されると、そのヒストグラム
は第6図の破線表示のようなものとなる。つまり
放射線照射野外部分のために、照射野内画像が実
際よりも低濃度域が多いように判別されてしま
う。このように放射線照射野内画像の蓄積記録情
報を正しく反映していないヒストグラムに基づい
て読取条件あるいは画像処理条件が決定されれ
ば、それらの条件に従つて再生された放射線画像
は、観察読影適性(診断性能)が劣つたものとな
つてしまう。
(発明の目的) 本発明は上記のような事情に鑑みてなされたも
のであり、放射線照射野が絞られた場合でも、照
射野内画像に関する読取条件あるいは画像処理条
件を適切に設定することができる放射線画像情報
読取装置を提供することを目的とするものであ
る。
(発明の構成) 本発明の放射線画像情報読取装置は、前述した
ような本読み読取系と、先読み読取系と、先読み
によつて得られた蓄積性蛍光体シートの蓄積記録
情報に基づいて本読みの読取条件および/または
画像処理条件を設定する制御手段とを備えた放射
線画像情報読取装置において、上記先読み読取系
が得た画像信号に基づいて被写体の放射線画像を
表示するモニタ手段と、このモニタ手段に表示さ
れた放射線画像内の領域を指定する領域指定手段
と、前記先読みによつて得られた蓄積記録情報の
うち、上記領域指定手段によつて指定された領域
のみについての蓄積記録情報を前記制御手段に入
力させる信号選択手段とが設けられたことを特徴
とするものである。
上記先読み読取系は例えば特開昭58−67242号
に示されるように本読み読取系とは別個に設けら
れてもよいし、あるいは例えば特開昭58−67243
号に示されるように励起光照射手段、蓄積性蛍光
体シートの移送手段、および光検出手段を本読み
読取系と共用するとともに、先読み時における励
起光のエネルギーを本読み時における励起光のエ
ネルギーよりも小さく設定する調整手段が設けら
れて構成されてもよい。
(作用) 上記構成の放射線画像情報読取装置にあつて
は、前述のように放射線照射野が絞られた放射線
画像を再生する際に、領域指定手段によつて放射
線照射野内領域を指定すれば、この照射野内のみ
についての蓄積記録情報に基づいて読取条件およ
び/または画像処理条件が決定される。したがつ
てこれらの条件は、放射線照射野内画像に対して
適切に設定されるようになる。
(実施態様) 以下、図面を参照して本発明の実施態様を詳細
に説明する。
第1図は本発明の第1実施態様による放射線画
像情報読取装置を示すものである。X線等の放射
線が人体等の被写体を介して照射され、この被写
体に関する放射線画像情報を蓄積記録した蓄積性
蛍光体シート1は、第1図に示される読取装置に
移送される。通常この読取装置においては、移送
された蓄積性蛍光体シート1に対してまず先読み
が行なわれる。レーザ光源2から発せられたレー
ザ光3は、ビームエクスパンダー4を通過させて
そのビーム径が厳密に調整される。その後このレ
ーザ光3はNDフイルター5、プリズム6、凹レ
ンズ7に通され、その強度の減小、ビーム径の拡
大がなされる。そして該レーザ光3はガルバノミ
ラー等の光偏向器8によつて偏向され、平面反射
鏡9を介して蓄積性蛍光体シート1上に入射し、
該シート上を直線的に走査する。光偏向器8と平
面反射鏡9との間にはfθレンズ10が配され、蛍
光体シート1上を走査するレーザ光3のビーム径
が均一化される。ここでレーザ光源2は、レーザ
光3の波長域が蓄積性蛍光体シート1からの輝尽
発光光の波長域と重複しないように選択される。
他方、蓄積性蛍光体シート1はエンドレスベルト
等のシート移送手段11によつて矢印Aの方向に
移送されて副走査がなされ、その結果、蛍光体シ
ート1の全面にわたつてレーザ光3が照射され
る。蓄積性蛍光体シート1のレーザ光3が照射さ
れた箇所は、蓄積記録されている放射線エネルギ
ーに対応した光量の輝尽発光光を発し、この発光
光は導光性シート12に入射する。この導光性シ
ート12は、その入射面が直線状をなし、蓄積性
蛍光体シート1上の走査線に対向するように配置
され、射出面は円環状をなし、フオトマル等の光
検出器13の受光面に密着されている。この導光
性シート12は、アクリル系樹脂等の透明熱可塑
性樹脂シートを加工して形成されたもので、入射
面より入射した光がその内部を全反射しつつ射出
面へ伝達されるよう構成されており、蓄積性蛍光
体シート1から発せられた輝尽発光光はこの導光
性シート12内を導かれ、射出面から射出して光
検出器13によつて受光される。なお導光性シー
ト12の好ましい形状、材質等は特開昭55−
87970号、同56−11397号等に開示されている。
光検出器13の受光面には、輝尽発光光の波長
域の光のみを透過し、励起光としてのレーザ光3
の波長域の光をカツトするフイルター(図示せ
ず)が貼着されており、輝尽発光光のみを検出し
うるようになつている。光検出器13の出力はス
イツチ20を介して先読み用増幅器21に入力さ
れ、該先読み用増幅器21で増幅されA/D変換
器22によりデイジタル化されてコンピユータ2
3に入力される。なお上記先読み用増幅器21の
読取ゲインは一定の値a′に固定され、またA/D
変換器22の収録スケールフアクターも一定の値
b′に固定されている。
上記コンピユータ23は領域指定手段の一部
と、信号選択手段を構成するものであり、キーボ
ード24によつて操作され、前記A/D変換器2
2の出力信号に基づいて、すなわち光検出器13
の出力に基づいて、モニタ手段としてのCRT2
5に画像を表示させる。前述したように光検出器
13の出力は、蓄積性蛍光体シート1の蓄積記録
情報を担持する輝尽発光光を検出して得られたも
のであり、したがつて上記CRT25には蓄積性
蛍光体シート1に記録された被写体の放射線画像
が表示される。この放射線画像は、被写体を透過
させた放射線が蓄積性蛍光体シート1の全域に亘
つて照射されて放射線画像情報記録(放射線撮
影)がなされた場合には例えば第2図に示される
ようなものとなるが、一方、蓄積性蛍光体シート
1において放射線照射野を絞つて放射線画像情報
記録がなされた場合には例えば第3図、第4図に
示されるようなものとなる。第3図および第4図
において、放射線照射野Bの周囲の領域Cは、散
乱放射線が照射された領域である。オペレータは
上記のようにCRT25に表示されたモニタ画像
を観察して、その放射線画像が第2図図示のよう
なもの、すなわち蓄積性蛍光体シート12の全域
に放射線が照射されて形成されたものである場合
には、キーボード24の操作によりコンピユータ
23に信号非選択を指示する。それにより該コン
ピユータ23からは、A/D変換器22から出力
された信号すべてが本読み制御回路26に送られ
る。
一方CRT25に表示されたモニタ画像が第3
図、第4図に示されるように放射線照射野が絞ら
れて形成されたものである場合、オペレータはキ
ーボード24の操作によりコンピユータ23に信
号選択を指示するとともに、例えばキーボード2
4のカーソル操作によりモニタ画像における放射
線照射野Bを指定する。このように領域指定を行
なうには従来から一般に行なわれているように、
例えばモニタ画像が第3図図示のようなものであ
る場合には4点S1、S2、S3、S4を指定すればよ
いし、モニタ画像が第4図図示のようなものであ
る場合には、中心Oの位置と半径rを指定すれば
よい。またこのような領域指定はキーボード24
のカーソル操作による他、例えばライトペン等に
よつて行なうことも勿論可能である。
制御回路26は上記のようにコンピユータ23
を介して入力されたA/D変換器22の出力(前
記の通り蓄積性蛍光体シート1の蓄積記録情報を
担うものである)に応じて最適な読取ゲイン設定
値a、収録スケールフアクター設定値b、再生画
像処理条件設定値cを求める。
なお上述したレーザ光源2や光偏向器8等の励
起光照射手段、光検出器13やスイツチ14等の
光検出手段、およびシート移送手段11の作動は
図示しない公知の作動制御装置によつて制御され
るようになつている。
以上説明のようにして先読みが終了するとシー
ト移送手段11が逆転され、蓄積性蛍光体シート
1は読取開始位置17へもどされ、その後本読み
が開始される。本読みにおいても、前記先読みと
同様にレーザ光源2からレーザ光3が射出される
が、本読みの場合にはNDフイルター5、プリズ
ム6および凹レンズ7は光路からはずれるように
矢印18方向に移動されるため、該レーザ光3
(励起光)のエネルギーレベルは、前記先読み時
の励起光のエネルギーレベルよりも高くなる。こ
こで励起光のエネルギーとは、蓄積性蛍光体シー
ト1が単位面積当りに受ける励起光の有効エネル
ギーを言う。なお先読みの励起光エネルギーと本
読みのそれとの比が1に近ければ近いほど、本読
みの際に蛍光体シート1に残存蓄積している放射
線エネルギー量は少なくなるが、この比が1未満
であれば、読取ゲインの値を適当に調節すること
により、観察読影適性を備えた放射線画像が得ら
れることが判明している。しかし、観察読影適性
の優れた放射線画像を得るためには、先読みと本
読みの励起光のエネルギーの比は小である程望ま
しく、50%以下、好ましくは10%以下、更に好ま
しくは3%以下が望ましい。この比の下限値は、
先読みの輝尽発光光の検出系の精度によつて決定
される。
このレーザ光3はビームエクスパンダー4によ
りビーム径が厳密に調整された後、光偏向器8に
入射し、平面反射鏡9を介して、蓄積性蛍光体シ
ート1上に一次元的に偏向されて入射する。他
方、蓄積性蛍光体シート1は矢印Aの方向に一定
速度で移送されて副走査がなされ、その結果、蓄
積性蛍光体シート1の全面にレーザ光3が照射さ
れる。レーザ光3の照射を受けた蓄積性蛍光体シ
ート1は、蓄積記録されている放射線画像情報に
応じたレベルの輝尽発光光を発し、この輝尽発光
光は、先読みの場合と全く同様にして導光性シー
ト12に入射し、その内部を伝達して光検出器1
3によつて検出される。光検出器13の出力はス
イツチ20を介して本読み用増幅器27に入力さ
れ、前記読取ゲイン設定値aに基づいて感度設定
されたこの本読み用増幅器27により、適正レベ
ルの電気信号に増幅される。増幅された電気信号
はA/D変換器28に入力され、前記収録スケー
ルフアクター設定値bに基づいて、信号変動幅に
適したスケールフアクター(ラチチユード)でデ
イジタル信号に変換されて信号処理回路29に入
力される。この信号処理回路29は前記再生画像
処理条件設定値cに基づいて、観察読影適性の優
れた放射線画像が得られるように上記デイジタル
信号に対して信号処理(画像処理)を施し、この
信号処理されたデイジタル信号は、放射線画像を
可視像として出力する画像再生装置19へ伝送さ
れる。なお上記信号処理回路29において行なわ
れる信号処理としては、特開昭55−87970号、同
56−11038号、同56−75137号、同56−75139号、
同56−75141号、同56−104645号等に開示されて
いる周波数処理、特開昭55−116339号、同55−
116340号、同55−88740号等に開示されている階
調処理などがあげられる。
再生装置19は、信号処理回路29から送られ
た画像信号に基づいて放射線画像の再生を行な
う。再生方法としては、レーザ光を感光材料上を
走査させて記録する方法、CRT等に電子的に表
示する方法、CRT等に表示された放射線画像を
ビデオプリンタ等に記録する方法、熱線を用いて
感熱記録材料上に記録する方法など種々の記録方
法を用いることができる。
本放射線画像情報読取装置においては、前述し
たように先読みによつて予め蓄積性蛍光体シート
1の蓄積記録情報を把握し、それに基づいて決定
した最適な読取ゲイン設定値a、収録スケールフ
アクター設定値bによつて画像読取りを行ない、
また最適な再生画像処理条件設定値cによつて画
像処理を行なうようにしているので、上記画像再
生装置19において再生される放射線画像は、観
察読影適性(診断性能)に優れたものとなる。
また本放射線画像情報読取装置においては、蓄
積性蛍光体シート1に放射線照射野が絞られて記
録された放射線画像情報を読み取る際には、上記
読取ゲイン設定値a、収録スケールフアクター設
定値b、再生画像処理条件設定値cを決定するた
めに、放射線照射野内の蓄積記録情報のみを利用
することがでるので、上記照射野外の散乱放射線
の影響を無くし、照射野内画像を正しく把握して
上記各条件a,b,cを適切に設定することが可
能になる。
なお先読みにおけるレーザ光3のエネルギーレ
ベルを、本読みにおけるそれよりも低くする調整
手段としては、レーザ光3を減衰させる前記ND
フイルター5や、ビーム径を拡大させる凹レンズ
7等の他、本読み用レーザ光源と、これよりも低
出力の先読み用レーザ光源を選択的に切り換えて
使用する光源切換手段や、光偏向器8の周期を変
えてレーザ光3の主走査速度を高める手段、ある
いはシート移送手段11のシート移送速度を変え
て副走査速度を高める手段等が使用されてもよ
い。
次に本読み読取系と先読み読取系が別個に設け
らた本発明の別の実施態様について説明する。第
5図は本発明の第2実施態様措置を備えた放射線
画像情報読取再生システムを示すものである。こ
の放射線画像情報読取再生システムは基本的に、
先読み用読取部30、本読み用読取部40、およ
び画像再生部50から構成されている。先読み用
読取部3において先読み用レーザ光源201から
発せられたレーザ光202は、このレーザ光20
2の励起によつて蓄積性蛍光体シート103から
発せられる輝尽発光光の波長領域をカツトするフ
イルター203を通過した後、ガルバノメータミ
ラー等の光偏向器204により直線的に偏向さ
れ、平面反射鏡205を介して蓄積性蛍光体シー
ト103上に入射する。ここでレーザ光源201
は、励起光としてのレーザ光202の波長域が、
蓄積性蛍光体シート103が発する輝尽発光光の
波長域と重複しないように選択されている。他
方、蛍光体シート103は移送ローラ等のシート
移送手段210により矢印206の方向に移送さ
れて副走査がなされ、その結果、蛍光体シート1
03の全面にわたつてレーザ光202が照射され
る。ここで、レーザ光源201の発光強度、レー
ザ光202のビーム径、レーザ光202の走査速
度、蓄積性蛍光体シート103の移送速度は、先
読みの励起光(レーザ光202)のエネルギー
が、後述する本読み用読取部40で行なわれる本
読みのそれよりも小さくなるように選択されてい
る。
上述のようにレーザ光202が照射されると、
蓄積性蛍光体シート103は、それに蓄積記録さ
れている放射線エネルギーに対応した光量の輝尽
発光光を発し、この発光光は先読み用導光性シー
ト207に入射する。輝尽発光光はこの導光性シ
ート207内を導かれ、射出面から射出してフオ
トマル等の光検出器208によつて受光される。
該光検出器208の受光面には、輝尽発光光の波
長域の光のみを透過し、励起光の波長域の光をカ
ツトするフイルターが貼着されており、輝尽発光
光のみを検出し得るようになつている。検出され
た輝尽発光光は蓄積記録情報を担持する電気信号
に変換され、増幅器209により増幅される。増
幅器209から出力された信号はA/D変換器2
11によりデイジタル化され、コンピユータ23
を介して本読み用読取部40の本読み制御回路3
14に入力される。この本読み制御回路314
は、得られた蓄積記録情報に基づいて、読取ゲイ
ン設定値a、収録スケールフアクター設定値b、
再生画像処理条件設定値cを決定する。上記コン
ピユータ23およびこれに接続されたキーボード
24、CRT25は、前述した第1実施態様にお
けるものと同様のものである。
以上のようにして先読みを完了した蓄積性蛍光
体シート103は本読み用読取部40へ移送され
る。本読み用読取部40において本読み用レーザ
光源301から発せられたレーザ光302は、こ
のレーザ光302の励起によつて蓄積性蛍光体シ
ート103から発せられる輝尽発光光の波長領域
をカツトするフイルター303を通過した後、ビ
ームエクスパンダー304によりビーム径の大き
さが厳密に調整され、ガルバノメータミラー等の
光偏向器305によつて直線的に偏向され、平面
反射鏡306を介して蓄積性蛍光体シート103
上に入射する。光偏向器305と平面反射鏡30
6との間にはfθレンズ307が配され、蓄積性蛍
光体シート103上を走査するレーザ光302の
ビーム径が均一となるようにされている。他方、
蓄積性蛍光体シート103は移送ローラなどのシ
ート移送手段320により矢印308の方向に移
送されて副走査がなされ、その結果、蓄積性蛍光
体シート103の全面にわたつてレーザ光が照射
される。このようにレーザ光302が照射される
と、蓄積性蛍光体シート103はそれに蓄積記録
されている放射線エネルギーに対応した光量の輝
尽発光光を発し、この発光光は本読み用導光性シ
ート309に入射する。本読み用導光性シート3
09の中を全反射を繰返しつつ導かれた輝尽発光
光はその射出面から射出され、フオトマル等の光
検出器310によつて受光される。光検出器31
0の受光面には、輝尽発光光の波長域のみを選択
的に透過するフイルターが貼着され、光検出器3
10が輝尽発光光のみを検出するようになつてい
る。
蓄積性蛍光体シート103に記録されている放
射線画像を示す輝尽発光光を光電的に検出した光
検出器310の出力は、前記制御回路314が決
定した読取ゲイン設定値aに基づいて読取ゲイン
が設定された増幅器311により適性レベルの電
気信号に増幅される。増幅された電気信号はA/
D変換器312に入力され、収録スケールフアク
ター設定値bに基づいて、信号変動幅に適した収
録スケールフアクターでデイジタル信号に変換さ
れて信号処理回路313に入力される。上記デイ
ジタル信号は、この信号処理回路313におい
て、観察読影適性の優れた放射線画像が得られる
ように再生画像処理条件設定値cに基づいて信号
処理(画像処理)され、出力される。
信号処理回路313から出力された画像信号
は、画像再生部50の光変調器401に入力され
る。この画像再生部50においては、記録用レー
ザ光源402からのレーザ光403が光変調器4
01により、上記信号処理回路313から入力さ
れる画像信号に基づいて変調され、走査ミラー4
04によつて偏向されて写真フイルム等の感光材
料405上を走査する。そして感光材料405は
上記走査の方向と垂直の方向(矢印406)に走
査と同期して移送され、感光材料405上に、上
記画像信号に基づく放射線画像が出力される。放
射線画像を記録する方法としては、このような方
法の他、前述した種々の記録方法を用いることが
できる。
以上説明した第2実施態様装置においても、先
読み用読取部30において読み取つた蓄積性蛍光
体シート103の蓄積記録情報に基づいて読取ゲ
イン設定値a、収録スケールフアクター設定値
b、および再生画像処理条件設定値cを最適に設
定することにより、観察読影適性に優れた再生放
射線画像を得ることができる。また放射線照射野
が絞られて記録された放射線画像情報を読み取る
際には、前記第1実施態様におけるのと同様にコ
ンピユータ23とキーボード24およびCRT2
5を用い、照射野外の散乱放射線の影響を排除し
て上記各条件a,b,cを適切に設定することが
可能となる。
なお以上説明した2つの実施態様においては、
いずれも先読みに基づいて読取条件(読取ゲイン
と収録スケールフアクター)と画像処理条件の双
方が設定されるようになつているが、本発明は勿
論、先読みに基づいて読取条件のみを設定する放
射線画像情報読取装置、あるいは先読みに基づい
て画像処理条件のみを設定する放射線画像情報読
取装置に対しても同様に適用されうる。
また本発明の放射線画像情報読取装置によれ
ば、前述のように放射線照射野外の領域の読取画
像信号が読取条件あるいは画像処理条件の決定に
関与して、これらの条件が不適切なものになつて
しまうことを防止する他、蓄積性蛍光体シート全
域に放射線が照射されて形成された放射線画像の
読取りに際しても、例えば放射線画像中の一部特
定領域のみを診断に利用しその他の領域には関心
が持たれない場合には、その一部特定領域を領域
指定手段によつて指定し、再生放射線画像におい
てこの指定領域の観察読影適性が特に優れるよう
に読取条件および/または画像処理条件を設定す
ることも可能である。
(発明の効果) 以上詳細に説明した通り本発明の放射線画像情
報読取装置によれば、先読みを行なつて再生放射
線画像の診断適性を改善することができ、また放
射線照射野外領域等の不要領域のために読取条件
あるいは画像処理条件が不適切なものとなつてし
まうことも防止できるので、診断適性が特に優れ
た再生放射線画像を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の第1実施態様を示す概略
図、第2,3および4図は本発明装置において得
られるモニタ画像の例を示す概略図、第5図は本
発明装置の第2実施態様を示す概略図、第6図は
本発明に係る、読取画像信号のヒストグラムの例
を示すグラフである。 1,103……蓄積性蛍光体シート、2……レ
ーザ光源、3……レーザ光、4……ビームエクス
パンダー、5……NDフイルター、6……プリズ
ム、7……凹レンズ、8……光偏向器、11,2
10,320……シート移送手段、13……光検
出器、19……画像再生装置、21,27,20
9,311……増幅器、22,28,211,3
12……A/D変換器、23……コンピユータ、
24……キーボード、25……CRT、26,3
14……本読み制御回路、29,313……信号
処理回路、30……先読み用読取部、40……本
読み用読取部、50……画像再生部、201……
先読み用レーザ光源、202……先読み用レーザ
光、204……先読み用光偏向器、208……先
読み用光検出器、220……先読み制御回路、3
01……本読み用レーザ光源、302……本読み
用レーザ光、305……本読み用光偏向器、31
0……本読み用光検出器、a……読取ゲイン設定
値、b……収録スケールフアクター設定値、c…
…再生画像処理条件設定値。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 被写体の放射線画像情報が蓄積記録されてい
    る蓄積性蛍光体シートに励起光を照射する励起光
    照射手段、前記蓄積性蛍光体シートの移送手段、
    および励起光照射により前記蓄積性蛍光体シート
    から発する放射線画像情報を担つた輝尽発光光を
    光電的に読み取る光検出手段からなる本読み読取
    系と、前記放射線画像情報の可視像を得るための
    本読みに先立つて、該本読みにおいて用いられる
    励起光のエネルギーよりも低いエネルギーの励起
    光を用いて先読みを行なう先読み読取系と、前記
    先読みによつて得られた前記シートの蓄積記録情
    報に基づいて前記本読みの読取条件および/また
    は画像処理条件を設定する制御手段とを備えた放
    射線画像情報読取装置において、前記先読み読取
    系が得た画像信号に基づいて前記被写体の放射線
    画像を表示するモニタ手段と、このモニタ手段に
    表示された放射線画像内の領域を指定する領域指
    定手段と、前記先読みによつて得られた蓄積記録
    情報のうち、前記領域指定手段によつて指定され
    た領域のみについての蓄積記録情報を前記制御手
    段に入力させる信号選択手段とが設けられたこと
    を特徴とする放射線画像情報読取装置。
JP59278965A 1984-12-28 1984-12-28 放射線画像情報読取装置 Granted JPS61156250A (ja)

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