JPH05287685A - セルロース系繊維の染色方法 - Google Patents

セルロース系繊維の染色方法

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JPH05287685A
JPH05287685A JP4081142A JP8114292A JPH05287685A JP H05287685 A JPH05287685 A JP H05287685A JP 4081142 A JP4081142 A JP 4081142A JP 8114292 A JP8114292 A JP 8114292A JP H05287685 A JPH05287685 A JP H05287685A
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dyeing
water
formula
soluble polymer
cellulosic fiber
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JP4081142A
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Naotake Shioji
尚武 塩路
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セルロース系繊維を染色性向上剤を用いて染
色する際に、以下の式 【化4】 で表される構造を側鎖に有する水溶性重合体を含有する
染色性向上剤を用いる染色方法。 【効果】 染色性を大幅に高めることができる上に、硬
度の高い用水を使用しても繊維を所望の色相へ均一に染
色することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木綿や麻などのセルロ
ース系繊維を染色する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりセルロース系繊維を染色するに
際し、均一な染色性を得るため染色性向上剤が使用され
ている。染色性向上剤として要求される性能には、染料
の可溶化能,分散能や、用水中のカルシウムイオン,マ
グネシウムイオン,鉄イオン,アルミニウムイオン,マ
ンガンイオンなどの各種多価金属イオンに対するキレー
ト能などがある。
【0003】セルロース系繊維の染色には、直接染料、
硫化染料、スレン染料、ナフトール染料、反応性染料、
塩基性染料、酸性染料などが染色剤として用いられてい
る。そして、直接染料、酸性染料、反応性染料などには
クロム,銅,コバルト,鉄,アルミニウムなどの金属を
含有する型の染料が多用されているが、このような金属
含有染料は特に浴への可溶性や分散性が悪いために、均
一な染色が得られないという問題点を有していた。
【0004】また、セルロース系繊維の染色に多用され
ているスレン染料は、2個以上のカルボニル基を有する
水に不溶の化合物からなるため、その染色はアルカリ剤
及び還元剤を用いてスレン染料中のカルボニル基を水溶
性ナトリウムロイコ塩の形にして行われ、染色後に水溶
性ナトリウムロイコ塩をキノン体へ酸化し再び水不溶性
とすることにより定着されている。しかし、染色時に使
用される水の硬度が高い場合には、水の硬度成分が染料
と結合して染料2量体を形成し、これが水に不溶であり
セルロース系繊維との親和力をもたないために、用いた
染料濃度から得られるはずの色濃度が得られないという
問題点を有していた。
【0005】これらの問題を克服すべく、染色工程にお
いてエチレンジアミンテトラ酢酸,ジエチレントリアミ
ンペンタ酢酸,ヒドロキシエチレンジアミントリ酢酸,
ニトリロトリ酢酸などのアミノカルボン酸系や、トリポ
リリン酸,ヘキサメタリン酸,ピロリン酸などの縮合リ
ン酸系の染色性向上剤が用いられてきた。
【0006】しかし、アミノカルボン酸系の向上剤は、
例えば金属含有染料を用いて染色する場合、染料の可溶
化能や分散能が劣るため均一な染色が困難であった。更
に、アミノカルボン酸系の向上剤は、染料中の発色基と
しての金属と錯塩を形成する作用が強く発揮されるた
め、染料と金属との配位結合のバランスがくずれて、染
上り布の色相が用いた染料から得られるはずの色相とず
れてしまうという致命的な問題点を有していた。また、
縮合リン酸系の向上剤は加水分解を受けやすいため、比
較的多量の添加量を必要としていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなアミノカル
ボン酸系および縮合リン酸系の染色性向上剤が有する欠
点を解消すべく、特開昭59−211688号、特開昭
59−216987号、特開昭60−162882号、
特開昭61−266683号、特開昭62−90382
号などに(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの不飽和
カルボン酸系単量体の1種または2種以上を用いる
(共)重合体の使用が提案されている。
【0008】しかし、これらの(共)重合体は、用水中
の多価金属イオンと結合して不溶化しやすいため、その
効果を発現するには多量の向上剤を添加する必要があっ
た。また、これらの(共)重合体は、染料の可溶化能や
分散能が充分でないため、均一に染色することが困難で
あるなど抜本的な解決には至っていないのが現状であ
る。
【0009】また、特開昭61−289186号にオレ
フィンとエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物との共重
合体の水溶性塩の使用が提案されているが、これらの共
重合体も上記(メタ)アクリル酸やマレイン酸系(共)
重合体と同様の問題点を有している。
【0010】また、特開昭60−162882号に不飽
和カルボン酸系単量体とポリオキシアルキレンモノアリ
ルエーテル系単量体との共重合体の使用が提案されてい
る。しかし、この共重合体は、染色性向上剤の具備すべ
き性能の1つであるキレート能は比較的良好であるが、
染料に対する可溶化能及び分散能が充分でないため均一
な染色を達成する上でなお問題の残るものであった。
【0011】更に、特開平1−250481号に特定の
不飽和カルボン酸系単量体と特定の不飽和アルコール系
単量体との共重合体が、特開平1−260074号に特
定の不飽和カルボン酸系単量体と特定の不飽和(メタ)
アリルエーテル系単量体との共重合体が提案されてい
る。これらの共重合体は比較的良好な評価を得てはいる
が、用水中のカルシウムイオン,マグネシウムイオン,
鉄イオンなどの各種多価金属イオン濃度が極めて高い場
合、染色性が低下するなどの問題点を有している。
【0012】本発明の目的は、染料の浴への可溶性およ
び分散性を高め且つ用水中の各種多価金属イオンの悪影
響を除去することにより、低添加量でも繊維を所望の色
相へ均一に染色する染色方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の染色方法は、上
記の課題を解決するために、セルロース系繊維を染色性
向上剤を用いて染色する際に、以下の式 (式中、R1 及びR2 は水素又は、炭素を含む置換基を
表し、R1 及びR2 のうち少なくとも1つが、−CH2
COOX1 ,−CH2 CH2 COOX2 れ、X1 〜X11はそれぞれ独立に又は一緒に水素、1価
金属、2価金属、無機又は有機のアンモニウム基を表す
と共に、a及びbは1〜7の整数を表す)で表される構
造単位(I)を側鎖に有する水溶性重合体を含有する染
色性向上剤を用いることを特徴としている。
【0014】構造単位(I)を側鎖に有する上記水溶性
重合体を得る方法については特に制限はなく広い方法を
採用することができる。
【0015】例えば、ポリ(メタ)アリルグリシジルエ
ーテル,ポリグリシジル(メタ)アクリレート等のエポ
キシ基を含む重合体及びポリ無水マレイン酸等の酸無水
物系重合体等をイミノジ酢酸(塩),イミノジプロピオン
酸(塩),イミノジコハク酸(塩),カルボキシメチルイミ
ノコハク酸(塩),ヒドロキシイミノジコハク酸(塩),N
−メチルグリシン(塩),ジチオカルバミン酸(塩),チオ
尿素等の第1または第2アミンを原料として用いて開環
付加することにより得られる。
【0016】また、(メタ)アリルグリシジルエーテ
ル,グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を
含む単量体及び無水マレイン酸等の酸無水物系単量体等
を上記第1または第2アミンで開環付加して得られた単
量体を(共)重合することにより得ることも勿論可能で
ある。
【0017】 側鎖に有する重合体とホルマリン及び亜リン酸を原料と
して導くことができる。或いは−NH−を側鎖に有する
単量体と上記原料を用いて得られた単量体から導くこと
も勿論可能である。
【0018】その他、脱塩酸化反応、エステル化反応等
により重合体及び単量体より構造単位(I)を側鎖に有
する水溶性重合体を製造することができる。
【0019】構造単位(I)中のR1 及びR2 の少なく
とも1つが上記官能群(A)の中から選ばれることが必
要であるが、中でも −CH2 COOX1 (官能基群(B))の中から選ぶことが、得られた水溶
性重合体の各種多価金属イオンに対するキレート力が向
上するため好ましい。
【0020】また、官能基群(B)は水溶性重合体中へ
容易に導入でき、従って安価な水溶性重合体を得るため
にも好ましい。
【0021】そして、R1 及びR2 の両方を官能基群
(B)の中から選ぶことが得られた水溶性重合体のキレ
ート力が更に向上するため一層好ましいものである。
【0022】構造単位(I)を側鎖に有する上記水溶性
重合体としては前述の如く種々のものがあるが、中でも
以下の式
【0023】
【化3】
【0024】 に、R1 及びR2 はそれぞれ独立に又は一緒に−CH2
COOX1 からなるグループより選ばれ、X1 〜X6 は前記意味を
表す)で表される構造単位(II)を含むことが染料の可
溶性及び分散性を高めるため好ましい。
【0025】中でもZ1 が水素でZ2 が−CH2 −であ
る水溶性重合体が、安価に製造できかつ極めて過酷(高
温、高アルカリ等)な条件下でも使用し得るため更に好
ましい。
【0026】水溶性重合体中の構造単位(II)の比率は
特に制限はないが、Z2 が−CH2 %が好ましい。この比率範囲を外れた水溶性重合体は染
色性が低下する傾向がある。
【0027】構造単位(II)を含む水溶性重合体が共重
合体である場合、そのコモノマー成分としては特に制限
はなく、広い範囲のモノマーを使用することができる。
例えば、一般式 (式中、A1 及びA2 はそれぞれ独立に水素,メチル基
又は−COOX13を表し、且つA1 及びA2 は同時に−
COOX13となることはなく、A3 は水素,メチル基又
は−CH2 COOX14を表し且つA3 が−CH2 COO
14の場合にはA1 及びA2 はそれぞれ独立に水素又は
メチル基を表し、X12,X13およびX14はそれぞれ独立
に又は一緒に水素,1価金属,2価金属,アンモニウム
基又は有機アミン基を表す)で表される不飽和カルボン
酸系単量体(III)(このような不飽和カルボン酸系単量
体(III)としては、アクリル酸,メタクリル酸,クロト
ン酸あるいはこれらの1価金属,2価金属,アンモニ
ア,有機アミンによる部分中和物や完全中和物、(無
水)マレイン酸,イタコン酸,フマール酸,シトラコン
酸あるいはこれらの1価金属,2価金属,アンモニア,
有機アミンによる部分中和物や完全中和物などをあげる
ことができる。1価金属としてはナトリウム,カリウム
等があげられ、2価金属としては、カルシウム,マグネ
シウム等があげられる。また、有機アミンとしてはモノ
メチルアミン,ジメチルアミン,トリメチルアミン,モ
ノエチルアミン,ジエチルアミン,トリエチルアミン等
のアルキルアミン類、モノエタノールアミン,ジエタノ
ールアミン,トリエタノールアミン,モノイソプロパノ
ールアミン,ジメチルエタノールアミン等のアルカノー
ルアミン類、ピリジン等をあげることができる。なかで
も安価かつ工業的に入手しやすいナトリウムが最も好ま
しい);(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)
アクリルアミドなどのアミド系単量体;(メタ)アクリ
ル酸エステル、スチレン、2−メチルスチレン、酢酸ビ
ニルなどの疎水性単量体;ビニルスルホン酸、アリルス
ルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、
スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシスルホプロピル
(メタ)アクリレート、スルホエチルマレイミドあるい
はそれらの1価金属、2価金属、アンモニア、有機アミ
ンによる部分中和物や完全中和物などの不飽和スルホン
酸系単量体;3−メチル−3−ブテン−1−オール(イ
ソプレノール)、3−メチル−2−ブテン−1−オール
(プレノール)、2−メチル−3−ブテン−2−オール
(イソプレンアルコール)、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノイソプ
レノールエーテル、ポリプロピレングリコールモノイソ
プレノールエーテル、ポリエチレングリコールモノアリ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエー
テル、グリセロールモノアリルエーテル、α−ヒドロキ
シアクリル酸、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ビニルア
ルコールなどの水酸基含有不飽和単量体;ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミドなどのカチオン性単量体;
(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル系単量体;エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、α−
アミレン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−
ブテン(α−イソアミレン)、1−ヘキセン、1−ヘプ
テンなどのα−オレフィン系単量体などを挙げることが
できる。
【0028】中でも不飽和カルボン酸系単量体(III)の
使用が好ましい。
【0029】水溶性重合体の分子量については、特に制
限はないが、重量平均分子量として500〜10000
00が特に好ましい。重量平均分子量が500未満の場
合、キレート力が低下する傾向がある。また重量平均分
子量が1000000を越えた場合、多価金属イオンに
より水溶性重合体がゲル化しやすくなるため染色性が低
下する傾向がある。
【0030】水溶性重合体としては酸型, 塩型いずれも
使用できる。塩型としては、1価金属塩, 2価金属塩,
無機又は有機のアンモニウム塩を挙げることができる。
【0031】1価金属塩としては例えばナトリウム塩,
カリウム塩,リチウム塩等を挙げることができる。2価
金属塩としては例えばカルシウム塩,マグネシウム塩な
どを挙げることができる。無機又は有機のアンモニウム
塩としては、アンモニウム塩,モノメチルアミン塩,ジ
メチルアミン塩,トリメチルアミン塩,モノエチルアミ
ン塩,ジエチルアミン塩,トリエチルアミン塩等のアル
キルアミン塩類、モノエタノールアミン塩,ジエタノー
ルアミン塩,トリエタノールアミン塩,モノイソプロパ
ノールアミン塩,ジメチルエタノールアミン塩等のアル
カノールアミン塩類、ピリジン塩等をあげることができ
る。なかでも安価かつ工業的に入手しやすいナトリウム
塩が最も好ましい。
【0032】また、重合体を水溶性にするために、2価
金属塩は全カルボン酸基に対して10モル%以下である
ことが好ましい。
【0033】本発明における水溶性重合体を用いれば優
れた染色性を示す理由は明確ではないが、重合体中の特
定の側鎖官能基構造が染料の可溶化及び分散化を促進
し、かつ各種多価金属イオンに対する優れたキレート能
を有するためであろうと考えられている。
【0034】水溶性重合体の使用量については特に制限
はないが通常、染色液1リットル当り0.1g〜5gが賞
用される。染色液1リットル当り0.1g未満量の使用量
の場合染色性が低下する傾向がある。また、5gを越え
て用いても増量に見合った効果は得られないものであ
る。
【0035】好適に染色することのできるセルロース系
繊維としては、例えば木綿,麻などのセルロース系天然
繊維や、レーヨン,キュポラなどのセルロース系再生繊
維の他に、これらとナイロン,ポリエステル,アクリル
などの合成繊維との混合繊維、更にはアセテートなどの
半合成繊維との混合繊維などがあり、染色する時の形態
も繊維,糸,チーズ,織物,編物,不織布、更には衣
服,寝装商品などの最終繊維製品などのいずれの形態で
あっても差支えない。
【0036】また、染色性向上剤として従来より使用さ
れてきたアミノカルボン酸系,縮合リン酸系,アクリル
酸およびマレイン酸などの不飽和カルボン酸系単量体の
(共)重合体、糖アルコール類,アルドン酸類,単環式
もしくは多環式芳香族化合物のスルホン化物などを水溶
性重合体と併用することも勿論可能である。
【0037】本発明における水溶性重合体を用いて、吸
尽法、パッド法、捺印法等公知の染色方法によりセルロ
ース系繊維が効率的に染色できるようになった。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの例によって限定されるものでは
ない。また、例中特にことわりのない限り、部は全て重
量部、%は全て重量%を表すものとする。
【0039】水溶性重合体1の製造方法 攪拌機及びコンデンサーを備えた容量2リットルのガラ
ス製反応器にイオン交換水433.8部、48%水酸化ナ
トリウム429.6部及びイミノジ酢酸342.9部を仕込
んだ。攪拌下65℃を保ちながら、アリルグリシジルエ
ーテル293.7部を滴下ノズルより60分で滴下した。
滴下終了後、同温度に30分間保ち反応を完結させた。
【0040】主として濃度50%の化学式 で表されるイミノジ構造を有するモノマー(a)を得
た。
【0041】撹拌機及びコンデンサーを備えた容量2リ
ットルのガラス製反応器に、上記のモノマー(a)50
%水溶液573部及びイオン交換水449.5部を仕込み
95℃まで昇温した。攪拌下80%アクリル酸水溶液3
54.4部及び20%過硫酸ナトリウム水溶液123.1部
を各々別々の滴下ノズルより60分間で滴下し、同温度
に10分間保持することにより重合を完結した。
【0042】主としてモノマー(a)/アクリル酸=2
/8(モル比)共重合体からなる水溶性重合体1を得
た。水溶性重合体1の全重合率は99モル%であった。
また、水系GPCにより重量平均分子量を測定し、その
結果を表1に示した。
【0043】水溶性重合体2〜25 水溶性重合体1と同様の方法により水溶性重合体2〜2
5を得た。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】〔実験例1〕染色性向上剤として上記のよ
うにして得られた水溶性重合体1を1g/リットル用
い、木綿ツイル織物に対し下記の条件にて染色を行なっ
た。その結果を表7に示した。
【0051】 (染色条件) 使用水の硬度 50°DH 染料 Kayarus Supra Blue 4BL conc. 1% owf (金属含有型直接染料 日本化薬株式会社製) 硫酸ナトリウム10水塩 10% owf 浴比 1:30 温度 95℃ 時間 30分 なお、染色後常法によりソーピングした。 (評価)染色した布をSMカラーコンピュータSM−3
型(スガ試験機株式会社製)により測色し、Hue値
(マンセル色相環上の値)を求めることにより色相の尺
度とした。また、部分的な濃色むらを肉眼判定で測定す
ることにより均染性の尺度とした。更に、硬度50°D
Hの水、染料(0.1%)および染色性向上剤(0.1%)
の混液(染色液)を300g作成し、24時間放置後に
ろ紙(東洋濾紙株式会社製:5C)を用いてろ過し、ろ
過残渣の状態を肉眼判定して染料分散性の尺度とした。
【0052】〔実験例2〜36〕染色性向上剤として、
水溶性重合体1の代わりにそれぞれ表1〜表6に示した
水溶性重合体2〜36を用いた他は、実験例1と同様に
して染色を行なった。得られた結果を表7及び表8に示
した。
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】〔比較例1〜8〕表9に示した染色性向上
剤を用いた他は、それぞれ実験例1と同様にして染色を
行なった。得られた結果を表9に併せて示した。
【0056】〔比較例9〕染色性向上剤を用いなかった
他は、実験例1と同様にして染色を行なった。得られた
結果を表9に示した。
【0057】
【表9】
【0058】〔実験例37〕染色性向上剤として水溶性
重合体1を2g/リットル用い、木綿ツイル織物に対し
下記の条件の下に染色を行なった。得られた結果を表1
0に示した。
【0059】 (染色条件) 使用水の硬度 50°DH 染料 Mikethren Blue RSN s/f 1% owf (スレン染料 三井東圧化学株式会社製) ハイドロサルファイトナトリウム 4g/リットル 水酸化ナトリウム 5g/リットル 温度 70℃ 時間 20分 なお、染色後常法により酸化、次いでソーピングした。 (評価)染色した布をSMカラーコンピュータSM−3
型(スガ試験機株式会社製)により測色し、C* 値を求
めて色濃度の尺度とした。また、部分的な濃色むらを肉
眼判定で測定することにより均染性の尺度とした。
【0060】〔実験例38〜72〕染色性向上剤として
水溶性重合体1の代わりに、それぞれ水溶性重合体2〜
36を用いた他は実験例37と同様にして染色を行なっ
た。得られた結果を表10及び表11に示した。
【0061】
【表10】
【0062】
【表11】
【0063】〔比較例10〜17〕表12に示した染色
性向上剤をそれぞれ用いた他は、実験例37と同様にし
て染色を行なった。得られた結果を表12に併せて示し
た。
【0064】〔比較例18〕染色性向上剤を用いなかっ
た他は実験例37と同様にして染色を行なった。得られ
た結果を表12に示した。
【0065】
【表12】
【0066】
【発明の効果】本発明の水溶性重合体を含有する染色性
向上剤を用いた染色方法によれば、金属含有染料やスレ
ン染料等あらゆる染料を用いてセルロース系繊維を染色
するに際し、従来の染色性向上剤を用いる方法に比べ染
色性を大幅に高めることができる上に、硬度の高い用水
を使用しても繊維を所望の色相へ均一に染色することが
できるという効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース系繊維を染色性向上剤を用いて
    染色する染色方法において、 上記染色性向上剤が、以下の式 (式中、R1 及びR2 は水素又は、炭素を含む置換基を
    表し、R1 及びR2 のうち少なくとも1つが、−CH2
    COOX1 ,−CH2 CH2 COOX2 れぞれ独立に又は一緒に水素、1価金属、2価金属、無
    機又は有機のアンモニウム基を表すと共に、a及びbは
    1〜7の整数を表す)で表される構造を側鎖に有する水
    溶性重合体を含有することを特徴とするセルロース系繊
    維の染色方法。
  2. 【請求項2】上記水溶性重合体が、以下の式 【化1】 と共に、R1 及びR2 は前記意味を表す)で表される構
    造単位を含むことを特徴とする請求項1に記載のセルロ
    ース系繊維の染色方法。
  3. 【請求項3】上記水溶性重合体の式におけるR1,R2
    うち少なくとも1つが、 ばれることを特徴とする請求項1または2に記載のセル
    ロース系繊維の染色方法。
  4. 【請求項4】上記水溶性重合体の式におけるR1,R2
    それぞれ独立に又は一緒に、 ばれることを特徴とする請求項3に記載のセルロース系
    繊維の染色方法。
  5. 【請求項5】上記水溶性重合体の式において、Z1 が水
    素でZ2 が−CH2 −であることを特徴とする請求項4
    に記載のセルロース系繊維の染色方法。
  6. 【請求項6】 徴とする請求項4に記載のセルロース系繊維の染色方
    法。
  7. 【請求項7】上記水溶性重合体が、以下の式 【化2】 (式中、A1 及びA2 はそれぞれ独立に水素、メチル基
    又は−COOX13を表し、且つA1 及びA2 は同時に−
    COOX13となることはなく、A3 は水素、メチル基又
    は−CH2 COOX14を表し且つA3 が−CH2 COO
    14の場合にはA1 及びA2 はそれぞれ独立に水素又は
    メチル基を表し、X12、X13及びX14はそれぞれ独立に
    又は一緒に水素、1価金属、2価金属、無機又は有機の
    アンモニウム基を表すとともに、R1,R2 は請求項5に
    記載の意味を表し、n/mは20/80〜98/2であ
    る)で表される共重合体であることを特徴とする請求項
    5に記載のセルロース系繊維の染色方法。
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