JPH05286071A - 接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板 - Google Patents

接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板

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JPH05286071A
JPH05286071A JP11673692A JP11673692A JPH05286071A JP H05286071 A JPH05286071 A JP H05286071A JP 11673692 A JP11673692 A JP 11673692A JP 11673692 A JP11673692 A JP 11673692A JP H05286071 A JPH05286071 A JP H05286071A
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JP
Japan
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steel plate
resin
layer
steel sheet
resin layer
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Pending
Application number
JP11673692A
Other languages
English (en)
Inventor
Fuminori Mukohara
文典 向原
Masaji Murase
正次 村瀬
Kenjiro Tokunaga
賢次郎 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 二枚の鋼板間に粘弾性樹脂層を介在させてな
る樹脂複合型制振鋼板において、耐食性と通常のプレス
成形では剥離しない接着性を附与する。 【構成】 スキン鋼板の樹脂層側に平均粗さRaが 0.2〜
0.5μm の合金化溶融亜鉛めっき鋼板1を用い、さらに
その上に塗布型クロメート処理層を有する樹脂複合型制
振鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動減衰性能を有する
合成樹脂層を2枚の鋼板の間に介在させた接着性の良好
な複合型制振鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、騒音に対する規制が強化されつつ
あり、静粛性を人々が追求するようになり、自動車、家
電、機械器具、建材等に用いられる鋼材に、振動減衰性
能を有する粘弾性樹脂を中間層として用いた複合型制振
鋼板が広く使用されるようになった。かかる複合型制振
鋼板の耐食性を向上させる方法として、溶融亜鉛めっ
き、電気亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき等を施した
表面処理鋼板をスキン鋼板として用いる方法がある。
【0003】なかでも、特公昭 54-2911号公報に開示さ
れている合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、その優れた耐食
性から広汎に使用されている。しかしながら芯材として
用いる粘弾性物質に対しての接着強度が不十分でプレス
加工時に芯材樹脂剥離が生じたり、端面耐食性に劣る欠
点があった。また合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、外気そ
の他に対する環境条件に対してさらに塗装が施されて使
用される場合が多く、この場合めっき表面の微視的凹凸
を制御するために、ショットダルロール、ブライトロー
ル等によりめっき鋼板の表裏面にスキンパス処理がなさ
れているが、表面の凹凸がスキンパス処理によって大き
く変動しやすいため、中間層に用いる粘弾性物質に対す
る接着強度の安定性が不十分であった。
【0004】また、さらに端面耐食性の向上のために特
開昭 60-225748号公報に開示されているめっき表面に塗
布型クロメート処理を施す方法があるが、前記のスキン
パス処理による表面の凹凸の変動による接着強度の安定
性が不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合金
化亜鉛めっき鋼板をスキン鋼板として用い、間に粘弾性
樹脂層を介在させてなる樹脂複合型制振鋼板の密着性
を、通常の鋼板のプレス作業に耐え得る程度に改善する
とともに、端面の耐食性をも併せて改善した制振鋼板を
提案することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、二枚の鋼板間
に粘弾性樹脂層を介在させてなる樹脂複合型制振鋼板に
おいて、前記樹脂層に接する側の鋼板内面に表面の平均
粗さRaが 0.2〜 0.5μm の範囲の合金化溶融亜鉛めっき
層を、かつその上に塗布型クロメート処理層を有するこ
とを特徴とする接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板であ
り、また粘弾性樹脂層に導電性粒子を含ませることもで
きる。
【0007】
【作用】本発明者らは、合金化溶融亜鉛めっきに対する
粘弾性樹脂の接着強度を向上させる方法を鋭意検討した
結果、二枚の鋼板間に導電性粒子を含む、あるいは含ま
ない粘弾性樹脂層を介在させてなる樹脂複合型制振鋼板
において、鋼板の合成樹脂層に接する側の内面に塗布型
クロメート処理し、表面の平均粗さが 0.2〜0.5μm 範
囲の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を用いることにより、粘
弾性樹脂に対する接着強度が著しく向上し、プレス加工
時の樹脂剥離や端面耐食性を改善できることを見出し
た。
【0008】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に用いられる粘弾性樹脂層としては、酸変性ポリエ
チレン、酸変性ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂とイソシアネート系多官能性架橋剤との混合
樹脂、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、熱硬化性ポ
リエステル等の熱硬化性樹脂である。これらの樹脂は、
単独で、あるいは熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを混合
して、それぞれ単独樹脂の場合より広い温度範囲で安定
した硬さが得られる混合樹脂として用いることもでき
る。
【0009】また粘弾性樹脂には、溶接性を付与する目
的で、ニッケル粉、鉄粉、SUS粉、銅粉等の各種金属
および合金粉、金属繊維、またはカーボンブラック、グ
ラファイト等の導電性粒子を樹脂に対し0.1 〜 10vol%
添加するのが好ましい。また、上記導電性粒子、樹脂、
鋼板との接着性を高める目的で、各種シラン系またはチ
タン系カップリング剤を樹脂に添加してもよい。
【0010】図1は、本発明の1実施例を示す複合鋼板
の断面図で、2枚の合金化溶融亜鉛めっき鋼板1の各1
方の面にクロメート処理層2を有し、この両クロメート
処理層2の間に導電性フィラー4を有する粘弾性樹脂層
が挟装されている。粘弾性樹脂の塗布方法としては、熱
可塑性樹脂ではあらかじめフィルム状に成形したものを
熱ロール等で鋼板に圧着するか、あるいは押出機等によ
り直接鋼板表面に溶融押出しで熱圧着する方法がある。
または熱可塑性樹脂を溶剤に溶解し、ロールコート、ス
リットコート、スプレーコート等で鋼板上に塗布乾燥
後、熱圧着することもできる。熱硬化型樹脂では、溶液
状で同様に塗装し圧着する。
【0011】クロメート処理層の形成法は、鋼板の片面
のみに処理することが容易な方法によって処理液を塗布
し乾燥するのが良く、塗布方法として具体的にはロール
コートが最も実用的であるが、スプレー法(付着量は、
ロール絞りまたは気体ワイプ等で制御)等の塗布方法を
使用してもよい。本発明に用いるクロメート処理液は、
Cr3+含有クロム酸水溶液でこれに気相シリカあるいはシ
リカゾル等のシリカあるいはリン酸系化合物あるいは水
溶性の有機樹脂を添加したものを用いてもよい。
【0012】クロメート付着量は、金属クロム換算で20
〜150mg/m2が適当である。前記付着量が20mg/m2 未満で
は、クロメート処理層が完全に鋼板表面層を覆うことが
できず、プレス加工時に樹脂層の剥離を起こしやすい。
また150mg/m2超ではクロメート層内での剥離が起こり易
くなり好ましくない。
【0013】また合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、溶融亜
鉛めっきした鋼板を熱処理することにより生成される。
例えば亜鉛めっき浴を用いてめっきした亜鉛鉄板全面を
連続的に 430℃から 800℃までに加熱し、その表面層を
再溶解し毎分 200℃以上の冷却速度で 400℃まで冷却す
る等の方法がある。この後ショットダルロール、ブライ
トロール、レーザーダルロール等により表面をスキンパ
ス処理してもよい。
【0014】合金化溶融めっき鋼板の表面粗度は平均粗
さで 0.2〜 0.5μm の範囲に限定される。平均粗さが
0.2μm 未満だと粘弾性樹脂に対する微視的凹凸の効果
が少なく接着強度が低下する。また平均粗さが 0.5μm
超だと微視的凹凸が大きすぎて粘弾性樹脂のぬれ性が低
下し接着強度が低下する。なお、本発明における表面の
平均粗さはJIS B 0601による平均粗さRaを示す。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき具体的に示す
が、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜3 樹脂は、加熱硬化性のイソシアネート硬化結晶性ポリエ
ステル樹脂およびイソシアネート硬化非晶性ポリエステ
ル樹脂を用いた。導電性フィラーは、平均粒径65μm の
ニッケル粉を用い、樹脂に対し3vol %添加した。合金
化溶融亜鉛めっき鋼板は、厚さ0.4mm とし脱脂して使用
した。めっき表面の平均粗さを、ロールの表面粗度を変
えることにより、 0.2〜0.5 μm の範囲でかえた。
【0016】前記二枚の鋼板の樹脂挟装面にロールコー
ターで塗布型クロメート液を塗布し、付着量を50mgCr/m
2 とし加熱乾燥した。その後導電性フィラー入りのポリ
エステル樹脂をあわせて40μm の樹脂膜厚になるように
両方の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の塗布型クロメート処
理面に塗布した。上記2枚の鋼板の樹脂塗布面同士を重
ね、180 ℃の圧着温度で熱ロール圧着し、ついで冷却し
た。
【0017】得られた各制振鋼板試料につき、そのまま
Tピール強度を測定するとともに、1部試料を図2に示
すビード引き抜き試験装置にて、引き抜き試験後にビー
ド引き抜き部のTピール強度を測定した。なお図2での
ロール間隙は0.85mmである。評価は、ビード引き抜き部
のTピール強度が1kgf/in以下になった時のビード高さ
を限界ビード高さとした。なお通常のプレス作業に耐え
る限界ビード高さは 4.0mmである。評価結果を表1に示
す。
【0018】実施例5〜8 樹脂として、フィルムタイプの酸変性ポリエチレン、酸
変性ポリプロピレン、および熱可塑性ポリエステル、液
状樹脂タイプのポリウレタン樹脂を用いた以外は、実施
例2と全く同様に試験片を作製した。
【0019】比較例1〜7 合金化溶融亜鉛めっき表面の平均粗さを0.2 μm 未満あ
るいは0.5 μm 超または、塗布型クロメート処理をしな
かった以外は実施例1〜8と全く同様に試験片を作製し
た。本発明例は、いずれも合金化溶融亜鉛めっき表面の
平均粗さが 0.2〜 0.5μm の範囲の鋼板に塗布型クロメ
ート処理を施したスキン材の両挟装面に、各種の樹脂を
塗布した圧着した制振鋼板であり、ビード引き抜き試験
での限界ビード高さは、合金化溶融亜鉛めっきの表面の
平均粗さが 0.2μm 未満あるいは0.5 μm 超、または塗
布型クロメート処理なしに比較して 1.0〜 2.5mm増加し
ており、Tピール強度も同一芯材樹脂で1.13〜1.66倍大
きい。
【0020】さらに塩水噴霧 1000h後の端面錆侵入も、
本発明のものは合金化溶融亜鉛めっきの表面の平均粗さ
が 0.2μm 未満あるいは 0.5μm 超、または塗布型クロ
メート処理なしに比較して、錆侵入が全くなく優れてい
る。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の制振鋼板は、以上説明したよう
に、樹脂と鋼板との結合強度を表すTピール強度が大き
く、ビード通過を伴うプレス加工において接着強度が低
下しない大きな限界ビード高さがあり、プレス加工性に
優れるという効果を奏する。また端面からの錆の侵入に
対しても塩水噴霧1000h後にも錆の侵入が全くなく耐食
性に優れる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す合金化溶融亜鉛めっき
鋼板を、スキン鋼板として用いた制振鋼板の断面図であ
る。
【図2】ビード引き抜き試験装置のビード引き抜き部の
断面図である。
【符号の説明】
1 合金化溶融亜鉛めっき鋼板 2 クロメート処理層 3 樹脂層 4 導電性フィラー 5 制振鋼板 6 限界ビード高さ 7 ビード形状

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の鋼板間に粘弾性樹脂層を介在させ
    てなる樹脂複合型制振鋼板において、前記樹脂層に接す
    る側の鋼板内面に表面の平均粗さRaが 0.2〜0.5 μm の
    範囲の合金化溶融亜鉛めっき層を、かつその上に塗布型
    クロメート処理層を有することを特徴とする接着性に優
    れた樹脂複合型制振鋼板。
  2. 【請求項2】 粘弾性樹脂層に導電性粒子を含むことを
    特徴とする、請求項1記載の接着性に優れた樹脂複合型
    制振鋼板。
JP11673692A 1992-04-10 1992-04-10 接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板 Pending JPH05286071A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11673692A JPH05286071A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板

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JP11673692A JPH05286071A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板

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JPH05286071A true JPH05286071A (ja) 1993-11-02

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ID=14694521

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JP11673692A Pending JPH05286071A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 接着性に優れた樹脂複合型制振鋼板

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JP (1) JPH05286071A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113825640A (zh) * 2019-05-24 2021-12-21 日本制铁株式会社 镀敷钢板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113825640A (zh) * 2019-05-24 2021-12-21 日本制铁株式会社 镀敷钢板

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