JPH05138800A - プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板 - Google Patents

プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板

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JPH05138800A
JPH05138800A JP3307928A JP30792891A JPH05138800A JP H05138800 A JPH05138800 A JP H05138800A JP 3307928 A JP3307928 A JP 3307928A JP 30792891 A JP30792891 A JP 30792891A JP H05138800 A JPH05138800 A JP H05138800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
steel sheet
composite type
vibration damping
steel plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP3307928A
Other languages
English (en)
Inventor
Fuminori Mukohara
文典 向原
Masaji Murase
正次 村瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP3307928A priority Critical patent/JPH05138800A/ja
Publication of JPH05138800A publication Critical patent/JPH05138800A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造コストまたは成形加工コストを著しく高
めることなく、樹脂と鋼板との結合強度が大きく、ビー
ド加工を伴うプレス加工において接着強度が低下しな
い、プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板を提供す
る。 【構成】 第1の発明は、二枚の鋼板間に粘弾性樹脂層
を介在させてなる樹脂複合型制振鋼板において、すくな
くとも前記鋼板の前記合成樹脂層に接する側の内面にCr
換算で付着量50〜150mg/m2 の塗布型クロメート処理し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動減衰性能を有する
合成樹脂層を2枚の鋼板の間に介在させた複合型制振鋼
板において、通常の鋼板のプレス加工性とほぼ同じ加工
性で成形をすることのできるプレス加工性に優れた複合
型制振鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、騒音に対する規制が強化されつつ
あり、静粛性を人々が追求するようになり、それには、
自動車,家電,機械器具,建材等の鋼材を使用する部位
に振動減衰性能を有する中間層として粘弾性樹脂を用い
た複合型制振鋼板が有効であり、広く使用されるように
なった。
【0003】ところが、この複合型制振鋼板は、単に板
材としてそのまま使用する場合には、所期の優れた効果
を発揮するが、成形加工すると、鋼板の剛性に対して中
間層の粘弾性樹脂の変形に対する回復力が勝り、層間に
剥離やずれが生じ、本来の性能を十分に発揮しない問題
を有し、未だ完全な成形技術が確立されておらず、成形
方法に苦慮しているのが現状である。
【0004】これに対して、特開昭63-72534〜72537 号
公報、特開昭 63-153126〜153128号公報に開示されてい
る中心の軟質樹脂の両側の鋼板と接する側に硬質の樹脂
を用いた多層樹脂を用いる方法、特開昭63-72533号公報
に開示されている芯材樹脂に接する鋼板の粗度を特定範
囲にする方法、特開昭57-39041号公報に開示されている
室温より低温で成形加工する方法等の改善策が示されて
いるが、これらは何れも制振鋼板の製造コストまたは成
形加工コストを著しく高めるものであり、有効な改善方
法とはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このように
製造コストまたは成形加工コストを著しく高めることな
く、樹脂と鋼板との結合強度が大きく、ビード加工を伴
うプレス加工において接着強度が低下しない、プレス加
工性に優れた樹脂複合型制振鋼板を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
は、二枚の鋼板間に粘弾性樹脂層を介在させてなる樹脂
複合型制振鋼板において、すくなくとも前記鋼板の前記
合成樹脂層に接する側の内面に、Cr換算で付着量50〜15
0mg/m2 の塗布型クロメート処理したことを特徴とする
プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板である。
【0007】本出願に係る第2の発明は、二枚の鋼板間
に導電性粒子を含む粘弾性樹脂層を介在させてなる樹脂
複合型制振鋼板において、すくなくとも前記鋼板の前記
合成樹脂層に接する側の内面に、Cr換算で付着量50〜15
0mg/m2 の塗布型クロメート処理したことを特徴とする
プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板である。
【0008】
【作 用】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に用
いられる鋼板は、冷延鋼板,熱延鋼板,亜鉛めっき鋼
板,合金化亜鉛めっき鋼板,Zn,Ni,Fe,Al,Mgの何れか2
種の合金系,Al系,Cr系,Ni系,Sn系の金属めっき鋼
板,ステンレス鋼板である。本発明に用いられる粘弾性
樹脂層としては、酸変性ポリエチレン,酸変性ポリプロ
ピレン,熱可塑性ポリエステル,ポリ塩化ビニル等の熱
可塑性樹脂,エポキシ,ポリウレタン,アクリル,熱硬
化性ポリエステル等の熱硬化性樹脂である。これらの樹
脂は、単独で、あるいは熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂と
を混合して、それぞれ単独樹脂の場合より広い温度範囲
で安定した硬さが得られる混合樹脂として用いることも
できる。
【0009】また粘弾性樹脂には、溶接性を付与する目
的で、ニッケル粉,鉄粉,ステンレス鋼粉,銅粉等の各
種金属および合金粉,金属繊維,またはカーボンブラッ
ク,グラファイト等の導電性粒子を樹脂に対し 0.1〜 1
0vol%添加するのが好ましい。また、上記導電性粒子,
樹脂,鋼板との接着性を高める目的で、各種シラン系ま
たはチタン系カップリング剤を樹脂に添加してもよい。
【0010】図1は、本発明の一実施例を示す複合鋼板
の断面図で、2枚の鋼板1の各一方の面にクロメート処
理層2を有し、この両クロメート処理層2の間に導電性
フィラー4を有する粘弾性樹脂層3が挟装されている。
粘弾性樹脂の塗布方法としては、熱可塑性樹脂ではあら
かじめフィルム状に成形したものを熱ロール等で鋼板に
圧着するか、あるいは押出機等により直接鋼板表面に溶
融押出しで熱圧着する方法がある。または熱可塑性樹脂
を溶剤に溶解し、ロールコート,スリットコート,スプ
レーコート等で鋼板上に塗布乾燥後、熱圧着することも
できる。熱硬化型樹脂では、溶液状で同様に塗装し圧着
する。
【0011】本発明のクロメート処理層の形成法は、す
くなくとも鋼板の樹脂と接する側の面に処理することが
容易な方法によって処理液を塗布し乾燥するのが良く、
塗布方法として具体的にはロールコートが最も実用的で
あるが、スプレー法(付着量は、ロール絞りまたは気体
ワイプ等で制御)等の塗布方法を使用してもよい。本発
明に用いるクロメート処理液は、Cr3+含有クロム酸水溶
液で、これに気相シリカあるいはシリカゾル等のシリカ
あるいはリン酸系化合物あるいは水溶性の有機樹脂を添
加したものを用いてもよい。
【0012】本発明におけるクロメート付着量は、金属
クロム換算で50〜150mg/m2 が適当である。前記付着量
が 50mg/m2 未満では、クロメート処理層が完全に鋼板
表面層を覆うことができず、プレス加工時に樹脂層の剥
離を起こしやすい。また150mg/m2 超ではクロメート層
内での剥離が起こり易くなり好ましくない。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜11)樹脂は、加熱硬化性のイソシアネート
硬化結晶性ポリエステル樹脂およびイソシアネート硬化
非晶性ポリエステル樹脂を用いた。導電性フィラーは、
平均粒径65μmのニッケル粉を用い、樹脂に対し3vol
%添加した。鋼板は、厚さ0.4mmとし、一部については
調質圧延し、脱脂して使用した。
【0014】前記鋼板にロールコーターで二枚の鋼板の
樹脂挟装面に塗布型クロメート液を塗布し、付着量をCr
換算で50〜150mg/m2 と種々にかえた後加熱乾燥した。
その後導電性フィラー入りまたはフィラーなしのポリエ
ステル樹脂をあわせて40μmの樹脂膜厚になるように両
方の鋼板の塗布型クロメート処理面に塗布した。上記2
枚の鋼板の樹脂塗布面同士を重ね(図1参照)、180 ℃
の圧着温度で熱ロール圧着し、ついで冷却した。
【0015】塗布型クロメート処理条件を変えて得られ
た各制振鋼板試料につき、図2に示すビード引き抜き試
験装置にて引き抜き試験後に、ビード引き抜き部のTピ
ール強度を測定した。評価はビード引き抜き部のTピー
ル強度が1kgf/inch以下になった時のビード高さを限界
ビード高さとした。評価結果を表1に示す。 (実施例12〜15)樹脂として、フィルムタイプの酸変性
ポリエチレン,酸変性ポリプロピレン,および熱可塑性
ポリエステル,液状樹脂タイプのポリウレタン樹脂を用
いた以外は、実施例2と全く同様に試験片を作製した。
評価結果は表1に示した。 (比較例1〜14)塗布型クロメート付着量をCr換算で 50
mg/m2 未満または150mg/m2 超とした以外は実施例1
〜15と全く同様に試験片を作製した。
【0016】本発明例は、いずれも塗布型クロメート付
着量が、Cr換算で50〜150mg/m2 の塗布型クロメート処
理を施した鋼板の両挟装面に、各種の樹脂を塗布し圧着
した制振鋼板であり、ビード引き抜き試験での限界ビー
ド高さは、塗布型クロメート処理なしまたは付着量がCr
換算で 50mg/m2 のものに比較して 1.5〜 2.5mm増加し
ている。評価結果は表2に示した。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の制振鋼板
は樹脂と鋼板との結合強度が大きく、ビード通過を伴う
プレス加工において、接着強度が低下しない大きな限界
ビード高さがあり、プレス加工性に優れるという効果を
奏する。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す冷延鋼板をスキン鋼板
として用いた制振鋼板の断面図である。
【図2】ビード引き抜き試験装置のビード引き抜き部の
断面図である。
【符号の説明】 1 鋼板 2 クロメート処理層 3 樹脂層 4 導電性フィラー 5 制振鋼板 6 限界ビード高さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の鋼板間に粘弾性樹脂層を介在させ
    てなる樹脂複合型制振鋼板において、すくなくとも前記
    鋼板の前記合成樹脂層に接する側の内面に、Cr換算で付
    着量50〜150mg/m2 の塗布型クロメート処理したことを
    特徴とするプレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板。
  2. 【請求項2】 二枚の鋼板間に導電性粒子を含む粘弾性
    樹脂層を介在させてなる樹脂複合型制振鋼板において、
    すくなくとも前記鋼板の前記合成樹脂層に接する側の内
    面に、Cr換算で付着量50〜150mg/m2 の塗布型クロメー
    ト処理したことを特徴とするプレス加工性に優れた樹脂
    複合型制振鋼板。
JP3307928A 1991-11-22 1991-11-22 プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板 Pending JPH05138800A (ja)

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JP3307928A JPH05138800A (ja) 1991-11-22 1991-11-22 プレス加工性に優れた樹脂複合型制振鋼板

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JPH05138800A true JPH05138800A (ja) 1993-06-08

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ID=17974861

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JP (1) JPH05138800A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0780988A (ja) * 1993-09-10 1995-03-28 Nkk Corp 電気抵抗溶接性に優れた積層鋼板
KR100655904B1 (ko) * 2004-12-27 2006-12-08 주식회사 제일테크노쎌 하드디스크 드라이브 케이스용 댐퍼커버의 제조장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0780988A (ja) * 1993-09-10 1995-03-28 Nkk Corp 電気抵抗溶接性に優れた積層鋼板
KR100655904B1 (ko) * 2004-12-27 2006-12-08 주식회사 제일테크노쎌 하드디스크 드라이브 케이스용 댐퍼커버의 제조장치

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