JPH05285684A - カライドスコープを用いたレーザ加工装置 - Google Patents

カライドスコープを用いたレーザ加工装置

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JPH05285684A
JPH05285684A JP4092855A JP9285592A JPH05285684A JP H05285684 A JPH05285684 A JP H05285684A JP 4092855 A JP4092855 A JP 4092855A JP 9285592 A JP9285592 A JP 9285592A JP H05285684 A JPH05285684 A JP H05285684A
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JP
Japan
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kaleidoscope
laser
exit side
lens
incident
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Pending
Application number
JP4092855A
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English (en)
Inventor
Akishi Hongo
晃史 本郷
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
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Publication of JPH05285684A publication Critical patent/JPH05285684A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属材料の表面熱処理に適した、より均一な大
出力のレーザビームが得られるレーザ加工装置を提供す
る。 【構成】少なくとも一部をレーザ光の波長において吸収
損失の小さな誘電体薄膜でコートされた金属壁からなる
カライドスコープの、出射側の先端が微小振動すること
を特徴とするもので、損失が極めて小さく、そのため複
雑な冷却機構を必要とせず、さらに、カライドスコープ
の出射側の先端を微小振動させることにより、レーザビ
ームの均一化を図るとともに、出射側集光系のパワー密
度を低くして破損を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の対象】本発明は、レーザ光のパワー分布を均一
にするための装置、特にCO2 レーザ光による金属材料
の表面処理に有用なカライドスコープを用いたレーザ加
工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光による表面処理の実用化のため
には、ビーム強度をいかに長時間安定に均一化するかが
重要な開発課題である。ビーム強度を均一にするための
光学系としては従来より種々の提案されている。
【0003】図2は、ビーム振動法と呼ばれているもの
で、レーザからの入射ビーム21を集光ミラー22で反
射させ、2つのオシレータ23で振動(走査)すること
によって、照射ビーム24の見かけ上の強度分布を均一
にするものである。しかし、このビーム振動法は可動部
分が多く、アライメントが困難で且つ狂いやすいという
欠点がある。
【0004】図3はビーム細分重畳法と呼ばれるもの
で、レーザからの入射ビーム31をセグメントミラー3
2で細分し、その細分化されたビームを重ね合わせるも
のである。これは静止形でアライメントが容易であり、
レーザのビームモードが多少悪くとも細分化し、重ね合
わせるため、良好なビームが得られる。しかし、ビーム
径が小さいほど困難で、また集光深度が浅く凹凸面には
不適である。さらにセグメントミラーと呼ばれる分割さ
れたミラー32は製作が難しく高価なものである。
【0005】これに対し、図4に示すような矩形の断面
を有するカライドスコープ43を用いる光学系は、レー
ザからの入射ビーム41に対する入射レンズ42と、カ
ライドスコープ43と、出射レンズ44とで構成でき、
構造が簡単で、ビームサイズが可変でき、また分布の端
部にだれがないなどの特長があるため、最近注目されて
いる。一般のカライドスコープは、4枚の帯状の反射鏡
より構成されるもので、レーザ光は、これらの反射鏡で
囲まれた空間を多重反射しながら伝搬していく。これま
でに報告されたカライドスコープには、熱伝導率が良好
な銅を用いたものや、あるいは銅の表面上に化学反応を
受けにくい金をコートしたものが検討されている。現在
までに3×3×75mmあるいは4×2×90mmのC
2 レーザのカライドスコープが試作されており、その
損失は15%程度である(第25回レーザ熱加工研究会
論文集 p189,1991)。通常金属表面の熱処理
では、CO2 レーザ光のエネルギーで5〜10kW程度
が使用される。このとき15%の損失すなわちは0.7
5〜1.5kWはカライドスコープ内で熱に変換され
る。エネルギーの利用効率及び複雑な冷却機構を必要と
する点で、このような金属壁のみで囲まれたカライドス
コープは、不利な点が多く、前記したその他のビーム強
度を均一にするための光学系同様、広く普及していると
は言い難い。
【0006】一方、カライドスコープとは別の目的で、
単にCO2 レーザ光の伝送路として、金属の表面にレー
ザ光の発振波長で吸収の小さな薄膜を内装した誘電体内
装金属中空導波路が提案され、その低損失性が実証され
た(A.Hongo et al.,"Trans-mission of 1kW-class CO2
laser light through circular hollow waveguidefor
material processing,"Appl.Phys.Lett.,vol.58,p1582,
1991)。これは円形の導波路であるが、矩形構造の導波
路でも同様に、金属の内壁に適当な厚さの吸収の小さな
薄膜を内装すると、損失が大幅に低減される。その結
果、前記金属のみで囲まれたカライドスコープと同等の
寸法で、損失を1%程度に低減できる。この提案によ
り、カライドスコープに複雑な冷却機構を付加せず、エ
ネルギー利用効率の高いカライドスコープの実現性が高
まった。
【0007】
【従来技術の問題点】ところで、前記したカライドスコ
ープは、一般に長さが長いほど、すなわちカライドスコ
ープの内壁におけるレーザ光の反射の回数が多くなるほ
ど出射ビームはより均一になる。しかし、カライドスコ
ープを長くすると損失が大きくなり、さらに光学系全体
が長くなるので十分なスペースを確保できない所では実
用的でない。したがってカライドスコープの長さには制
限があり、完全に均一なビームを得ることが困難な場合
が生じる。また、図4のカライドスコープを用いた光学
系においては、出射レンズ44上のレーザ光のパワー密
度がかなり大きくなり、長時間の連続使用によっては出
射レンズが破損する危険性がある。金属のレーザ加工に
必要なエネルギーはCO2 レーザの場合、切断で0.5
〜1kW、溶接で3〜5kW、表面処理で5〜10kW
必要で、表面処理の場合には特に出射集光系の耐パワー
性が問題となる。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、前記した従来技術の問
題点を解消し、金属材料の表面熱処理に適した、より均
一な大出力のレーザビームが得られるレーザ加工装置を
提供することにある。
【0009】
【発明の要点】本発明は、少なくとも一部をレーザ光の
波長において吸収損失の小さな誘電体薄膜でコートされ
た金属壁からなるカライドスコープにおいて、出射側の
先端が微小振動することを特徴とするものである。前記
したように、誘電体薄膜を金属壁にコートしたカライド
スコープは、損失が極めて小さく、そのため複雑な冷却
機構を必要としない。このようなカライドスコープにお
いては、薄い金属板を組合わせて構成でき、カライドス
コープの長さが短くとも、その出射側先端を微小変動さ
せる程度の可とう性を持たせることは容易である。入射
側は、入射集光系とともに固定されているので、前記し
たミラー系からなるビーム振動法のように、アライメン
トが困難ということはない。カライドスコープの出射側
先端を微小変動することで、空間的ばかりでなく時間的
にも、金属表面に照射されるレーザエネルギーは均一化
することができる。
【0010】さらに、本発明によれば、カライドスコー
プの出射側の先端を微小振動させることにより、レーザ
ビームの均一化を図るとともに、出射側集光系のパワー
密度を低くして破損を防止することができる。
【0011】
【発明の実施例】以下、本発明の一実施例を図1を用い
て説明する。
【0012】図1のカライドスコープ13は、セレン化
亜鉛薄膜16をコートした厚さ0.5mmの長さ100
mmの4枚の無酸素銅板17からなり、断面寸法が2×
3mmの矩形構造をしている。無酸素銅は熱伝導率が通
常の銅よりも良好で、また薄膜との付着力に優れてい
る。本実施例のカライドスコープ全体の重量は320g
と極めて軽い。このセレン化亜鉛薄膜16の膜厚は、
0.7μmとした。このときカライドスコープの内壁に
入射されるレーザ光は壁面に対してP偏光でも、S偏光
でもともに大きな反射率で反射される。すなわちカライ
ドスコープに入射されるレーザ光が、円偏光あるいはラ
ンダム偏光の場合でも、カライドスコープを通過する際
の損失は小さい。金属面にレーザ光がすれすれの角度で
入射する場合には、S偏光のレーザ光に対しては大きな
反射率で反射され、P偏光のレーザ光に対しては小さな
反射率で反射される。したがって入射レーザ光が直線偏
光の場合には、P偏光をうける金属壁面のみセレン化亜
鉛薄膜16をコートすれば十分である。なお本実施例で
は、内装する誘電体薄膜として、セレン化亜鉛を用いた
が、ゲルマニウムでも同様な低損失の効果を得ることが
できる。
【0013】この様な構造のカライドスコープの入射側
は、入射レンズ12とともに固定されており、出射側の
み微小振動する。振動の振幅は1mmとした。これによ
り、カライドスコープが静止しているときよりも、金属
表面に照射されるレーザエネルギーは均一化される。図
1の実施例では、出射側レンズ14は固定されている。
カライドスコープの出射側と出射側レンズ14とを一体
化させて出射側のレンズ共々振動させても、被加工物に
照射されるレーザエネルギーは均一となる。しかし、出
射側レンズ14は、振動するカライドスコープからのレ
ーザ光を十分受光できる面積をもち、固定されている方
が有利である。なぜならば、出射側のレンズの同一箇所
のみに長時間レーザ光が照射されると、レーザ光のパワ
ーが大きい場合には、熱暴走によりレンズが破損する危
険性がある。これをカライドスコープの出射側を振動さ
せることによって、出射側レンズ上のビームを振らせ、
パワー密度を減少させれば、レンズが破損する危険性を
なくすことができる。
【0014】図1の実施例では、入出射集光系としてレ
ンズを用いた。10kW近いレーザパワーを使用するに
は、入出射集光系として放物面鏡を用いた方が耐パワー
性の点で有利である。この場合にも本発明は有効に適用
できる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カライドスコープの出射端を微小振動させることによ
り、従来のカライドスコープを用いたレーザ加工装置よ
りも、さらに被加工物に照射されるレーザエネルギーは
均一となる。また同時に出射側集光系上のパワー密度を
減少させることができるので、長時間使用しても出射側
集光系が破損する恐れが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカライドスコープを用
いたレーザ加工装置の概略図。
【図2】ビーム強度を均一にするための従来例であるビ
ーム振動法の概略図。
【図3】ビーム強度を均一にするための従来例であるビ
ーム細分重畳法の概略図。
【図4】従来のカライドスコープを用いたレーザ加工装
置の概略図。
【符号の説明】
11,21,31,41 レーザからの入射ビーム 12,42 入射レンズ 13 薄膜が内装されているカライドスコープ 14,44 出射レンズ 15,24,33,45 照射ビーム 16 セレン化亜鉛薄膜 17 無酸素銅板 22 集光ミラー 23 オシレータ 32 セグメントミラー 43 カライドスコープ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一部をレーザ光の波長において
    吸収損失の小さな誘電体薄膜でコートされた金属壁で囲
    まれる断面が正方形あるいは長方形の矩形構造をなすカ
    ライドスコープと入出射集光部からなり、カライドスコ
    ープの入射側及び入出射集光部は固定され、カライドス
    コープの出射側の先端が微小振動するよう構成されたこ
    とを特徴とするカライドスコープを用いたレーザ加工装
    置。
JP4092855A 1992-04-13 1992-04-13 カライドスコープを用いたレーザ加工装置 Pending JPH05285684A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008147643A (ja) * 2006-11-17 2008-06-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd ビームホモジナイザ、レーザ照射装置およびレーザ照射方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008147643A (ja) * 2006-11-17 2008-06-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd ビームホモジナイザ、レーザ照射装置およびレーザ照射方法

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