JPH05285250A - ガリウム粒子含有樹脂組成物および滑走具用滑走面材 - Google Patents

ガリウム粒子含有樹脂組成物および滑走具用滑走面材

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JPH05285250A
JPH05285250A JP11810192A JP11810192A JPH05285250A JP H05285250 A JPH05285250 A JP H05285250A JP 11810192 A JP11810192 A JP 11810192A JP 11810192 A JP11810192 A JP 11810192A JP H05285250 A JPH05285250 A JP H05285250A
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JP
Japan
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particles
gallium
sliding surface
surface material
resin
Prior art date
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Application number
JP11810192A
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English (en)
Inventor
Kentaro Sugimura
健太郎 杉村
Masashi Hashimoto
昌司 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Holdings Co Ltd
Original Assignee
Dowa Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 すべり性、撥水性および耐磨耗性のすべてに
おいて優れた、主として滑走具用の滑走面材の提供。 【構成】 合成樹脂中に金属ガリウム粒子またはガリウ
ム合金粒子0.001〜30wt%と炭素粒子0.01
〜20wt%とを均一に混合分散させた樹脂を滑走面材
として用いて滑走具を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末状で得られる金属
ガリウム粒子またはガリウム合金粒子と炭素粒子または
ガリウム合金粒子とを合成樹脂中に均一に混合せしめた
ガリウム粒子含有樹脂組成物およびこれを用いた雪また
は氷上滑走具用滑走面材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂に金属あるいは非金属を
混合させた複合材は種々のものが知られており、充填材
として種々な種類の金属および非金属が単独あるいは組
み合わせて用いられている。
【0003】一方、スキー用滑走面材は、近年木製品か
らプラスチック材への移行が顕著であり、雪が板に付着
せずかつ、スピードの出るものが市販されるようになっ
た。これに伴って改良されたスキー用表面材製造のため
の研究もしきりに進められ、幾つかの特許出願がなされ
ている。
【0004】例えば、特開昭58−4573号公報「ス
キー用表面材」には、ワックス、パラフィンまたはこれ
らの混合物のサイクロデキストリン類包接化合物をプラ
スチックスに混練したことを特徴とするスキー用表面材
が開示されており、更に特開昭62−217980号公
報「スキー用滑走面材とその製造方法」には、超高分子
ポリオレフィン系樹脂の顆粒を、高分子ポリオレフィン
系樹脂内に均一に分散させたスキー用滑走面シートが開
示されている。
【0005】更に本出願人による特開平3−73177
号公報「ガリウム粒子含有合成樹脂組成物およびそのス
キー用滑走面材その他への利用」には、合成樹脂中に金
属ガリウム粒子またはガリウム合金粒子を均一に混合分
散させたものからなるガリウム粒子含有合成樹脂組成物
が開示されているように、撥水性や耐磨耗性に優れた材
質が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように本出願人
の発明によるガリウム粒子含有樹脂組成物は、撥水性や
耐磨耗性の優れた材質であるが、特にスピードを競うス
キー競技においては更にすべり特性の優れた材質の開発
が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決するため鋭意研究していたところ、金属ガリウム
またはガリウム合金粒子を一種類だけ合成樹脂中に均一
に分散せしめたものより、他の物質との混合物を均一分
散せしめたもののほうがすべり特性が向上することを見
い出し本発明法を提供することができたものである。
【0008】すなわち本発明の目的は、第一に、合成樹
脂中に金属ガリウム粒子またはガリウム合金粒子0.0
01〜30wt%と炭素粒子0.01〜20wt%とを
均一に混合分散させたものからなるガリウム粒子含有樹
脂組成物を提供することであり、第二に、合成樹脂中に
金属ガリウム粒子またはガリウム合金粒子0.001〜
30wt%と炭素粒子0.01〜20wt%とを均一に
混合分散させた合成樹脂成形体からなる滑走具用滑走面
材を提供することである。
【0009】
【作用】本発明において使用できる合成樹脂としては、
金属ガリウム微粒子や炭素微粒子が均一に混合できる材
質であればよく、そのような樹脂の典型的な例を示す
と、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸および
その塩またはエステル、例えばポリメタククリル酸メチ
ル、ポリアクリルアミドまたはその誘導体、例えばその
四塩化物またはN−メチロール誘導体、ポリエチレンお
よびポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレンス
ルフィド、ポリブタジエン、ポリイソプレンおよびポリ
クロロプレン等の天然および合成ゴム、およびスチレン
/ブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエン/ス
チレンゴム等のほか、これらを含めて上記重合体の構成
員である単量体と他の共重合体の構成員である単量体と
の共重合体、並びにポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂およびエポキシ樹脂等がある。
【0010】ガリウム粒子の粒径としては150ミクロ
ン以下、さらに好ましくは50ミクロン以下が合成樹脂
体とのなじみがよいことを確認している。混合比率は合
成樹脂100重量部に対してガリウム粒子0.001〜
30重量部が適当でありさらに好ましくは0.05〜1
0重量部である。
【0011】炭素粒子の粒径としては、Ga粒子と同様
に150ミクロン以下、さらに好ましくは50ミクロン
以下が合成樹脂体とのなじみがよく、混合比率は合成樹
脂100重量部に対して0.01〜20重量部が適当で
ありさらに好ましくは0.5〜10重量部である。
【0012】本発明の滑走具用滑走面材としての用途と
しては、主としてスキー用滑走面材として用いるが、こ
の場合、分子量10万以上の高分子合成樹脂材に150
ミクロン以下、好ましくは50ミクロン以下のガリウム
粒子と炭素粒子とを均一に混合せしめた樹脂材が、十分
な撥水性、耐磨耗性のほか、優れたすべり特性を示し、
好ましいことが確認された。
【0013】更に本発明の大きな特徴として、氷点下の
低温においては、滑走面材表面部にあるガリウム粒子ま
たは炭素粒子のうち、その極く一部は表面上にとけ出し
た後こすられて平らに広げられているが大部分は表面下
に埋没している状態となり、これらのガリウムまたは炭
素粒子自体がそれ自体膨脹するため表面に露出した部分
は滑走面材である樹脂材表面を薄く覆い、これに連接し
た埋没部分は膨脹してますます滑走面から脱落分離し難
い状態になるという効果がある。
【0014】この場合、市販のワックスを塗布すると、
ワックスが薄い層に伸ばされたガリウムまたは炭素露出
部分によく合体すると共に、これらの粒子の中にも若干
浸透する為、滑走面上にはガリウム−ワックスまたは炭
素−ワックスの混合体が安定に存在する状態となり、こ
れにより、撥水性がよくなり、滑走性が一段と向上する
と共に、ガリウム−ワックスまたは炭素−ワックス混合
体が滑走面から容易に離脱しないという効果が発揮され
ることがわかった。
【0015】即ち、例えば、スキー用滑走面材にワック
シングを行なう場合、滑走面材中その表面部に存在する
ガリウム粒子または炭素粒子の表面が一部融解して、滑
走面に沿って広がる。一方、ワックス自体も融解状態あ
るいは固体状態でその上に塗布され加熱されて均一にさ
れるため、滑走面材の中に浸透すると共に、ガリウム粒
子の表面ではガリウム−パラフィンの混合体が、一方、
炭素粒子の表面では炭素−パラフィンの混合体が生成す
る。常温以下においては該滑走面材表面では、上述の状
態でワックスが固まるので、雪上のスキー操作時には従
来パラフィン単独のワックシングでは、パラフィン剥離
が早かったのに対し、本発明混合物は従来例に比較し数
培の耐剥離性を有することが確認された。すなわち、ガ
リウム粒子と炭素粒子とを用いて得られた大きな効果の
一つとして、低温になるとガリウム自体が膨脹すること
により一層剥離し難くなることが判明した。このため1
/100秒を競うプロの大会や、温度変化の大きいスキ
ー場においてガリウム粒子や炭素粒子の有する滑性が生
かされ驚異的な効果が発揮されるのである。
【0016】本発明品の樹脂組成物の利用品として、プ
ラスチック歯車材や、優れたすべり性を生かした引戸、
襖、敷居などの室内用建築材あるいは撥水性の要求され
る屋外用部材等の建築用材の他、水中で使用されるモー
ターボート等の船舶用材が上げられる。
【0017】以下、実施例をもって詳細に本発明を説明
するが、本発明の範囲はこの範囲に限定されるものでは
ない。
【0018】
【実施例1】合成樹脂としてポリエチレンを用い、該ポ
リエチレン100重量部に対して、第1表に示す組成の
平均5ミクロンのガリウム粒子と炭素粒子とを5重量部
混入し、通常の攪拌機によって混合した後、押し出し成
形機で巾50cm、長さ100cm、厚さ2cmのシー
ト状成形物をつくった。この場合、ガリウム粒子と炭素
粒子とは該成形物中に均一に分散混合されており、成形
物はすべり性、撥水性、耐磨耗性の優れたものであるこ
とが確認できた。
【0019】
【表1】
【0020】
【実施例2】高密度ポリエチレン(分子量10〜30
万)50重量部を加熱・溶融し、これに平均粒径5ミク
ロン以下のガリウム粒子を1重量部と5ミクロン以下の
炭素粒子を2重量部添加して十分混練し、常法によりシ
ート状に押し出し成形して、スキー用滑走面材をつくっ
た。このスキー用滑走面材には、ガリウム粒子と炭素粒
子とが均一に分散されていることが確認された。この表
面に融解したパラフィンワックスを塗布したところ、ワ
ックスの一部は滑走面材の中に浸透すると共に、ガリウ
ム粒子表面でガリウム−ワックス混合物となり、一方、
炭素粒子表面で炭素−ワックス混合物となっていること
が判明した。
【0021】上記滑走面材からなるスキー板とガリウム
粒子のみを添加した従来のスキー板とを用いて、滑走時
速と滑走持続距離とを測定したところ、本発明品に係る
スキー板の方が、滑走時、例えば20〜100Km/時
として1〜2Km/時速く、滑走レース所要タイム約1
00秒とすると0.5〜1秒速くなる。また、滑走持続
距離(伸び)も0.5〜5.0%向上することが確認で
きた。さらに本発明品は従来のスキー板より超低温から
高温迄滑りがよかった。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明にかかる合成樹脂組
成物あるいはそれを用いて得られるスキー用滑走面材等
の成形物は、従来のガリウム粒子単独添加物より、更に
すべり特性が向上しており一瞬のスピードを競うスキー
等の素材として好ましいのもである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂中に金属ガリウム粒子またはガ
    リウム合金粒子0.01〜30wt%と炭素粒子0.0
    1〜20wt%とを均一に混合分散させたものからなる
    ガリウム粒子含有樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 合成樹脂中に金属ガリウム粒子またはガ
    リウム合金粒子を0.001〜30wt%と炭素粒子
    0.01〜20wt%とを均一に混合分散させた合成樹
    脂成形体からなる滑走具用滑走面材。
JP11810192A 1992-04-10 1992-04-10 ガリウム粒子含有樹脂組成物および滑走具用滑走面材 Pending JPH05285250A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0373177A (ja) * 1989-04-27 1991-03-28 Dowa Mining Co Ltd ガリウム粒子含有合成樹脂組成物及びそのスキー用滑走面材その他への利用

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0373177A (ja) * 1989-04-27 1991-03-28 Dowa Mining Co Ltd ガリウム粒子含有合成樹脂組成物及びそのスキー用滑走面材その他への利用

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