JPH05283304A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH05283304A
JPH05283304A JP4103621A JP10362192A JPH05283304A JP H05283304 A JPH05283304 A JP H05283304A JP 4103621 A JP4103621 A JP 4103621A JP 10362192 A JP10362192 A JP 10362192A JP H05283304 A JPH05283304 A JP H05283304A
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foil
mother metal
metal foil
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JP4103621A
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English (en)
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Kenichi Hitosugi
健一 一杉
Wataru Tashiro
亘 田代
Satoru Okubo
哲 大久保
Manabu Kazuhara
学 数原
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Elna Co Ltd
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Elna Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性高分子物質よりなる固体電解質を一連
の流れ作業で形成する。 【構成】 シート状のマザー金属箔10にコ字状の切込
溝により複数個のコンデンサ素子箔12を形成し、その
各素子箔12にレジスト層14を形成して陽極引出部1
2aと陽極箔部12bとに分離し、同陽極箔部12bに
モノマー溶液を塗布し、次いで酸化剤溶液を塗布して化
学酸化重合膜を形成した後、電解重合膜を形成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体電解コンデンサの製
造方法に関し、さらに詳しく言えば、導電性高分子物質
からなる固体電解質を備えた固体電解コンデンサの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解コンデンサにおいては、その固
体電解質として導電性高分子物質(例えばポリピロー
ル)を用いることにより、二酸化マンガンなどを固体電
解質とする固体電解コンデンサに比べて等価直列抵抗お
よび漏れ電流をより小さくすることができる。
【0003】この種の固体電解コンデンサを製造するに
際しては、図7に例示されているように、まず、誘電体
酸化皮膜を形成できる金属板、例えば帯状をなすアルミ
ニウム箔1を用意し、同アルミニウム箔1を櫛歯状に形
成してその片側にコンデンサ素子箔となる複数の突起部
2…を連設する。
【0004】次ぎに、この各突起部2の基部側に電気絶
縁性を有する樹脂コートもしくは樹脂テープよりなるレ
ジスト層3を設けて、同突起部2を陽極引出部2aと陽
極箔部2bとに区分する。
【0005】そして、その各陽極箔部2bに次ぎのよう
にして化学酸化重合膜を形成する。まず、同陽極箔部2
bを例えばピロールモノマーを含む溶液中に浸漬し、次
いで所定の酸化剤溶液に浸漬することにより、陽極箔部
2b上に化学酸化重合膜を形成する。
【0006】しかる後、電解重合液中に浸漬して電解重
合法により同化学酸化重合膜上に導電性高分子物質より
なる電解重合膜を形成する。すなわち、電解重合槽側を
陰極とし、化学酸化重合膜に陽極側給電端子を接触させ
て重合電圧を印加する。
【0007】そして、図示されていないが、電解重合膜
上に陰極引出層としてのカーボン層および銀層を順次形
成する。このように、実際の製造工程においては、1枚
のアルミニウム箔1から突起部2の数に相当する、例え
ば50個のコンデンサ素子を得るようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、突起
部2の基部側にレジスト層3を設けて同突起部2を陽極
引出部2aと陽極箔部2bとに区分し、化学重合時にそ
の化学重合液が陽極引出部2a側に這い上がらないよう
にしている。
【0009】しかしながら、そのためにはかなり精度が
高い液面管理が要求され、これが生産性を悪くしてい
る。また、酸化剤液中に浸漬する際、余剰のモノマーの
混入により酸化剤液中に余剰のポリマーが生成し、酸化
剤液の老廃が早くなるため、頻繁にその溶液を交換しな
ければならない。
【0010】したがって、その交換に要する手間がかか
るばかりでなく、酸化剤の消費量が多くなりコスト的に
も好ましくない。
【0011】また、電解重合を行なうにあたって、陽極
側給電端子の先端部を鉤形に曲げてその端部を化学酸化
重合膜に接触させるようにしているが、これによると局
部的に大きな機械的ストレスがかけられ陽極酸化皮膜に
損傷を与えることになるとともに、電解重合終了後に給
電端子を引き離す際、その周辺の電解重合膜が剥離する
現象を呈するため、ショート不良が多発する。
【0012】さらには、化学重合および電解重合工程な
どにおいては、上記のように櫛歯状に形成されたアルミ
ニウム箔1の所定枚数をキャリング用の枠に保持させ、
それを1ロット単位として処理しているため、各工程を
自動機による一連の流れ作業工程とすることが困難であ
った。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の事情
に鑑みなされたもので、その構成上の特徴は、予めエッ
チング処理された弁作用金属からなるシート状のマザー
金属箔に誘電体酸化被膜を形成し、同マザー金属箔にほ
ぼ直角に交わる三辺を有するコ字状の切込溝により複数
個のコンデンサ素子箔を形成し、再化成によりその切口
部に誘電体酸化被膜を形成した後、上記各コンデンサ素
子箔の所定部位にレジスト層を形成して同コンデンサ素
子箔を陽極引出部と陽極箔部とに分離し、同陽極箔部に
複素環式化合物のモノマー溶液を塗布し、次いで酸化剤
溶液を塗布して化学酸化重合膜を形成した後、上記マザ
ー金属箔全体を所定の電解重合液中に浸漬し、その電解
重合槽側をマイナスとし各化学酸化重合膜にプラス側給
電端子を接触させて重合電圧を印加してその化学酸化重
合膜上に導電性高分子物質よりなる電解重合膜を形成す
るようにしたことにある。
【0014】この場合、モノマー溶液の塗布および酸化
剤溶液の塗布は、マザー金属箔をほぼ水平とした状態
で、それらの溶液をノズルにて陽極箔部に向けて滴下す
ることにより行なうことが好ましい。
【0015】また、マザー金属箔においてコンデンサ素
子箔はその各々が複数行、複数列のマトリクス状配列に
沿って設けられているとともに、給電端子はマザー金属
箔と対向する電気絶縁性基板上にコンデンサ素子箔の各
々に対応するように配置されていることが好ましい。
【0016】そして、給電端子は化学酸化重合膜に対す
る接触部が所定の湾曲面に形成されているとともに、各
陽極箔部上の化学酸化重合膜に対応するようにその複数
個が電気絶縁性基板に取り付けられていることが好まし
い。
【0017】化学重合は、まず陽極箔部にモノマーと非
水溶媒を含む水溶液を所定量滴下し、同陽極箔部の細孔
内にモノマーを導入する。このモノマー液としては、例
えば10〜50wt%のピロールを含む水・エタノール
の混合水溶液などが用いられ、その滴下量は、陽極箔部
の大きさが縦横ともに3mmの場合、0.1〜5μl
(リットル)、好ましくは0.3〜2μlの範囲とされ
る。液温は0〜50℃、好ましくは5〜25℃の範囲と
される。
【0018】次いで、同陽極箔部上に酸化剤と支持電解
質を含む水溶液を所定量滴下し、同陽極箔部表面および
細孔内のモノマーを導電性高分子に重合する。酸化剤と
しては、例えば0.05〜0.5mol/lの支持電解
質を含む(NH,FeClもしくはH
などから選択することができる。
【0019】その滴下量は、0.5〜10μl、好まし
くは1〜5μlの範囲とされる。液温はモノマー液と同
じく0〜50℃、好ましくは5〜25℃の範囲とされ
る。
【0020】また、電解重合液はモノマーと支持電解質
と溶媒からなる。モノマーの濃度は0.01〜5.0m
ol/l、好ましくは0.05〜3.0mol/lが良
い。支持電解質の濃度は0.01〜5.0mol/l、
好ましくは0.05〜3.0mol/lが良い。
【0021】モノマーとしては、ピロールのほかに、チ
ォフェン、フランなどの複素環式化合物を用いることが
できる。
【0022】また、酸化剤としては、上記の過硫酸アン
モニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素などのほかに、ヨ
ウ素、臭素、ヨウ化臭素などのハロゲン、五フッ化ヒ
素、五フッ化アンチモン、四フッ化ケイ素、五塩化リ
ン、五フッ化リン、塩化アルミニウム、塩化モリブデン
などの金属ハロゲン化物、硫酸、硝酸、フルオロ硫酸、
トリフルオロメタン硫酸、クロロ硫酸などのプロトン
酸、三酸化イオウ、二酸化窒素などの含酸素化合物、過
酢酸、ジフルオロスルホニルパーオキサイドなどの過酸
化物、硝酸第2鉄、硫酸第2鉄などの鉄化合物、硝酸第
2銅、硫酸銅などの銅化合物などが用いられる。
【0023】支持電解質には、P−トルエンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの
スルホン酸、安息香酸、アジピン酸、シュウ酸、フタル
酸などのカルボン酸、フェニルリン酸、ナフチルリン酸
などのリン酸、フェニルホウ酸などのホウ酸が単独でも
しくは混合して用いられる。
【0024】溶媒としては、水のほかに非水溶媒として
エタノール、メタノールなどのプロトン性溶媒と、アセ
トニトリル、プロピレンカーボネイト、N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどの非プロトン性溶媒が単独でもしく
は混合して用いられる。溶媒の種類は支持電解質により
適宜選択される。
【0025】用いられる弁作用金属箔としては、アルミ
ニウム、タンタル、チタンもしくはニオブなどの20〜
300μmの薄箔が好ましい。
【0026】
【作用】シート状のマザー金属箔にほぼ直角に交わる三
辺を有するコ字状の切込溝により複数個のコンデンサ素
子箔を形成し、その各々の陽極箔部にモノマー溶液およ
び酸化剤溶液を滴下して塗布するようにしたことによ
り、特に化学重合工程をシート状のマザー金属箔を1単
位として流れ作業的に行なうことができる。
【0027】また、滴下方式としたことにより、液面管
理が不要になるとともに、特に酸化剤の無駄な消費が抑
えられる。
【0028】他方、シート状のマザー金属箔にコンデン
サ素子箔の各々を複数行、複数列のマトリクス状配列に
沿って設けるとともに、電解重合時に使用される給電端
子をマザー金属箔と対向する電気絶縁性基板上にコンデ
ンサ素子箔の各々に対応するように配置することによ
り、生産性がより高められる。
【0029】そして、給電端子の化学酸化重合膜に対す
る接触部を湾曲面状とすることにより、陽極箔部への局
部的なストレスが緩和されるとともに、電解重合終了後
において給電端子を電解重合膜の剥離を殆ど伴うことな
く引き離すことができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。まず、図1に示されているように、縦60
mm×横50mmのアルミニウムエッチド箔(厚さ90
〜100μm)を33Vにて陽極酸化し、その表面に誘
電体酸化皮膜を形成し、これをマザー金属箔10とし
た。
【0031】このマザー金属箔10の周縁に治具として
のフレーム11を取り付け、プレス工程において同マザ
ー金属箔10に複数のコンデンサ素子箔12…を形成し
た。
【0032】このコンデンサ素子箔12は、ほぼ直角に
交わる三辺を有するコ字状の切込溝13をプレスにて打
ち抜くことにより形成され、この例では一枚のマザー金
属箔10に5行5列の計25個のコンデンサ素子箔12
を形成した。
【0033】そして、マザー金属箔10全体を化成液中
に浸漬し、33Vにて再度陽極酸化を行ない、その切り
口部分を含めて誘電体酸化皮膜を形成した。
【0034】次ぎに、図2に示されているように、各コ
ンデンサ素子箔12の基部側の表裏両面にレジスト層1
4を形成し、同コンデンサ素子箔12を陽極引出部12
aと陽極箔部12bとに分離した。この場合、陽極箔部
12bの大きさは縦横ともに3mmとした。
【0035】レジスト層14にはエポキシ樹脂を用いた
が、シリコン樹脂などの撥水性樹脂であれば良い。ま
た、塗布はスクリーン印刷によったが、オフセット印刷
でも良い。
【0036】しかる後、図3に示されている自動機にて
化学酸化重合膜を形成した。すなわち、この装置はレジ
スト層14が形成されたマザー金属箔10をストックす
る製品供給部20、モノマー液滴下部21、酸化剤滴下
部22、シャワー洗浄槽23、乾燥炉24および製品収
納部25を備えている。
【0037】まず、マザー金属箔10を製品供給部20
から図示しない搬送手段により水平状態としてモノマー
液滴下部21に搬送した。同モノマー液滴下部21に
は、図4に示されているようなディスペンサーノズル2
1aが用意されていて、同ノズル21aによりモノマー
液を陽極箔部12bの各々に滴下した。なお、裏面側に
対する滴下は、図示しない反転装置によりマザー金属箔
10を裏返しにして行なった。
【0038】モノマー液としては、例えば10〜50w
t%のピロールを含む水・エタノールの混合水溶液など
が用いられるが、この例ではそのピロール含有率を40
wt%とした。また、その滴下量は0.1〜5μl、好
ましくは0.3〜2μlの範囲であるが、この例ではそ
の滴下量を1μlとした。液温は0〜50℃、好ましく
は5〜25℃であるが、この例ではその液温を10℃と
した。
【0039】この実施例では、X−Y方向に移動し得る
1つのディスペンサーノズル21aにて25箇所の陽極
箔部12bにモノマー液を滴下するようにしているが、
コンデンサ素子箔12の1列(もしくは1行)に対応し
て、5個並べて配置しても良いし、また、その全部に対
応して25個配置しても良い。
【0040】引き続いて、マザー金属箔10を酸化剤滴
下部22に搬送し、各陽極箔部12bに対して酸化剤を
滴下した。この酸化剤滴下部22にもモノマー滴下部2
1と同様のディスペンサーノズルが設けられており、こ
の実施例では同ノズルより酸化剤として過硫酸アンモニ
ウムを0.3mol/l、支持電解質としてP−トルエ
ンスルホン酸を0.1mol/lを含む酸化剤液を一つ
の陽極箔部12bあたり6μl滴下した。裏面に対する
滴下は、図示しない反転装置によりマザー金属箔10を
裏返すことにより行なった。
【0041】上記のようにして陽極箔部12b上に化学
酸化重合膜を形成した後、洗浄槽23にて余剰のポリマ
ーを洗い落とし、次いで乾燥炉24で乾燥し、マザー金
属箔10を製品収納部25に回収した。
【0042】なお、化学酸化重合膜の付着量が少ない場
合には、上記処理を数回繰り返せば良い。酸化剤、支持
電解質をともに上記以外のものを使用しても、同様な導
電性高分子物質からなる化学酸化重合膜が得られる。
【0043】次ぎに、マザー金属箔10をアジピン酸ア
ンモニウム水溶液および燐酸アンモニウム水溶液にて再
化成した後、図5に示されているように、給電治具30
にセットした。
【0044】この給電治具30は電気絶縁性の基板31
を備え、同基板31には各陽極箔部12bに対応する
数、すなわち25個の給電端子32…が設けられてい
る。給電端子32はステンレスもしくは白金よりなる
が、この場合、各給電端子32は図6に拡大して示され
ているように、陽極箔部12b上の化学酸化重合膜に対
して所定の曲率を有する湾曲面で接触するようにほぼU
字状に形成されている。
【0045】この実施例において、各給電端子32は基
板31の裏面側において直列に配線されているととも
に、図示しない直流電源のプラス側端子に接続されてい
る。
【0046】マザー金属箔10を給電治具30に組み合
わせることにより、陽極箔部12b上の化学酸化重合膜
に対して各給電端子32が接触し、このようにした状態
で電解重合液に浸漬し、その電解重合槽側をマイナス、
給電端子32側をプラスとして定電流(電流密度;10
mA/平方ミリメートル)にて電解重合を行ない、化学
酸化重合膜上に電解重合膜を形成した。
【0047】電解重合液には、導電性高分子単量体とし
てのピロールモノマーを0.2mol/l、支持電解質
としてアルキルナフタレンスルホン酸を0.2mol/
lを含む水溶液中を用いた。なお、導電性高分子単量体
および支持電解質を上記以外のものとしても、同様の導
電性高分子物質よりなる電解重合膜17が得られる。
【0048】十分に洗浄および乾燥を行なった後、電解
重合膜上に陰極引出層としてのカーボン層およびコート
銀層を形成し、所定幅の陽極引出部12aを残してコン
デンサ素子箔12をマザー金属箔10から切り離した。
【0049】そして、陽極引出部12aをリードフレー
ムの陽極端子板に溶接するとともに、コート銀層側に同
リードフレームの陰極端子板を導電性接着剤にて取り付
け、成型金型内においてモールド外装を施し、チップ形
固体電解コンデンサを得た。
【0050】このようにして得られたチップ形固体電解
コンデンサ100個について、固体電解質の這い上がり
に起因する漏れ電流不良を調べたところ、結果は0/1
00、すなわち不良率0%であった。また、給電端子に
起因する漏れ電流不良に関しては2/100で、不良率
は2%であった。
【0051】これに対して、先に図7に関連して説明し
た従来例によるチップ形固体電解コンデンサ100個に
ついて調べたところ、固体電解質の這い上がりに起因す
る漏れ電流不良は5/100で、不良率5%を示し、給
電端子に起因する漏れ電流不良に関しては7/100
で、不良率は7%であった。
【0052】また、総合的な生産性については、従来例
の場合を100とすると、上記実施例ではその10倍の
1000という評価が得られた。参考までに、上記実施
例と従来例の比較結果を表1に示す。
【0053】
【表1】 なお、上記実施例では給電端子の一例としてほぼU字状
にした例しか示されていないが、化学酸化重合膜に接触
する部位を例えば球状体もしくは半球体などとしても良
い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シート状のマザー金属箔に複数個のコンデンサ素子箔を
形成し、その各々の陽極箔部にモノマー溶液および酸化
剤溶液を塗布するようにしたことにより、特に化学重合
工程をシート状のマザー金属箔を1単位として流れ作業
的に行なうことができ、従来に比べてその生産性を飛躍
的に向上させることができる。
【0055】また、液面管理が不要になるとともに、特
に酸化剤の無駄な消費が抑えられ、さらには給電端子の
化学酸化重合膜に対する接触部を湾曲面状とすることに
より、陽極箔部への局部的なストレスが緩和され、しか
も電解重合終了後において給電端子を電解重合膜の剥離
を殆ど伴うことなく引き離すことができるため、漏れ電
流不良の発生をも防止することができる、という効果が
奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関するもので、シート状のマ
ザー金属箔に複数のコンデンサ素子箔を形成した状態を
示した正面図。
【図2】図1の各コンデンサ素子箔にレジスト層を形成
した状態を示した正面図。
【図3】本発明に用いられる化学酸化重合膜形成用自動
装置の斜視図。
【図4】ノズルからコンデンサ素子箔にモノマー液を滴
下する状態を示した斜視図。
【図5】給電治具とマザー金属箔とを分離して示した斜
視図。
【図6】化学酸化重合膜に対する給電端子の接触状態を
示した要部拡大斜視図。
【図7】従来の化学酸化重合膜の形成方法を説明するた
めの概略図。
【符号の説明】
10 マザー金属箔 11 フレーム 12 コンデンサ素子箔 13 切込溝 14 レジスト層 21 モノマー的か部 22 酸化剤滴下部 30 給電治具 31 基板 32 給電端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 哲 神奈川県藤沢市辻堂新町2丁目2番1号 エルナー株式会社内 (72)発明者 数原 学 神奈川県藤沢市辻堂新町2丁目2番1号 エルナー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予めエッチング処理された弁作用金属か
    らなるシート状のマザー金属箔に誘電体酸化被膜を形成
    し、同マザー金属箔にほぼ直角に交わる三辺を有するコ
    字状の切込溝により複数個のコンデンサ素子箔を形成
    し、再化成によりその切口部に誘電体酸化被膜を形成し
    た後、上記各コンデンサ素子箔の所定部位にレジスト層
    を形成して同コンデンサ素子箔を陽極引出部と陽極箔部
    とに分離し、同陽極箔部に複素環式化合物のモノマー溶
    液を塗布し、次いで酸化剤溶液を塗布して化学酸化重合
    膜を形成した後、上記マザー金属箔全体を所定の電解重
    合液中に浸漬し、その電解重合槽側をマイナスとし各化
    学酸化重合膜にプラス側給電端子を接触させて重合電圧
    を印加してその化学酸化重合膜上に導電性高分子物質よ
    りなる電解重合膜を形成するようにしたことを特徴とす
    る固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記モノマー溶液の塗布および上記酸化
    剤溶液の塗布は、上記マザー金属箔をほぼ水平とした状
    態で、それらの溶液をノズルにて上記陽極箔部に向けて
    滴下することにより行なわれることを特徴とする請求項
    1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記マザー金属箔において上記コンデン
    サ素子箔はその各々が複数行、複数列のマトリクス状配
    列に沿って設けられているとともに、上記給電端子は上
    記マザー金属箔と対向する電気絶縁性基板上に上記コン
    デンサ素子箔の各々に対応するように配置されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 上記給電端子は上記化学酸化重合膜に対
    する接触部が所定の湾曲面に形成されていることを特徴
    とする請求項1または3に記載の固体電解コンデンサの
    製造方法。
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