JPH05282593A - 車頭検出装置 - Google Patents

車頭検出装置

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JPH05282593A
JPH05282593A JP8072392A JP8072392A JPH05282593A JP H05282593 A JPH05282593 A JP H05282593A JP 8072392 A JP8072392 A JP 8072392A JP 8072392 A JP8072392 A JP 8072392A JP H05282593 A JPH05282593 A JP H05282593A
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image
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vehicle
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JP8072392A
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Kenji Kato
健司 加藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】路上の所定領域をカメラ装置で撮影して、画像
のエッジ部を取り出すと(a) のような輪郭画像が得られ
る。画像Eは路上に形成された道路標識などのような不
動の異物に対応する画像である。この輪郭画像を水平方
向xに沿って走査し、各走査線上の輪郭画素数を計数す
ると、(b) に示す垂直プロファイルが得られる。垂直プ
ロファイルは、画像Eに対応するピーク51を含んでい
る。カメラ装置の視野内に車両が存在しない場合には、
垂直プロファイルにはピーク51のみが現れる。そこ
で、一定時間間隔で得られた一対の垂直プロファイルの
差分である差分プロファイルが求められる。この差分プ
ロファイルは、ピーク51を含まず、車両の画像Cに対
応する部分のみから構成される。 【効果】差分プロファイルを用いることにより、不動の
異物の影響を受けることなく車頭位置yheadを正確に検
出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行中の車両のプレー
トナンバーを自動識別する車番自動読取装置などで用い
られ、走行中の車両の先頭部分である車頭を検出するた
めの車頭検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】制限速度違反車両などの取り締りのため
に、路上に設置したテレビカメラで車両のナンバープレ
ートを光学的にとらえ、画像処理によってプレートナン
バーを識別する車番自動読取装置が、従来から開発され
ている。例えば、道路の所定位置に車両の存在を検出す
る位置センサを設置し、その設置場所よりも離れた下流
位置に照明装置と車番自動読取装置とを設置して、位置
センサが車両の通過を検出したことに応答して、照明装
置を点灯させた後、車番自動読取装置で車両を撮影する
技術が提案されている。撮影された画像はプレート切出
し処理によりナンバープレートの部分であるプレート部
分が切り出され、文字切出し処理によりその中の文字部
分が切り出され、文字認識処理により、文字の認識が行
われる。
【0003】しかし、この技術では、車番自動読取装置
とは別に位置センサを設置しなければならないという欠
点がある。そこで、位置センサを省略するために、路上
の所定領域を車番自動読取装置で常時撮影しておき、得
られた画像から、車両の有無にかかわらずプレート部分
を切り出す手法も開発されている。しかし、撮影が60
コマ/秒で行われる場合に、車両の進行方向に対応した
垂直方向の視野を3.2mとすると、例えば時速120
kmで走行する車両を捕らえた画面は約5.8コマであ
る。したがって、車両の有無にかかわらず全ての画像に
対してプレート切出し処理を行う上記の技術では、5コ
マの時間内すなわち1/12秒の間にこの5コマ分の画
面を高速で調べなければならない。すなわち、非常に高
速な画像処理によるプレート切出しが必要となる。この
ため、プレート切出し処理を簡略化せざるを得なくな
り、プレート切出しの精度を落としてまで、高速化する
ことが必要になる。
【0004】この問題を解決した先行技術は、特開平3
−265999号公報に開示されている。この先行技術
では、撮影された画像を処理することによって、車頭が
検出される。そして、車頭が検出された場合にのみプレ
ート切出し処理が行われ、車頭が検出されないときには
プレート切出し処理は行われない。したがって、プレー
ト切出し処理期間が車頭が検出されない期間に及んでも
よいから、プレート切出しの精度を落とす必要がない。
もちろん車両を検出するための位置センサも不要であ
る。
【0005】車頭の検出は、次のようにして行われる。
すなわち、先ずデジタル化された画像信号に基づいて撮
影された画像のエッジ部が検出され、画像の輪郭が抽出
される。この輪郭を抽出して得た輪郭画像の一例は本願
の図13(a) に示されている。この輪郭を構成する輪郭
画素の数が画面の水平方向xに沿って走査して計数さ
れ、各走査線毎の計数値に基づいて、画面の垂直方向y
に関する垂直プロファイルが作成される。この垂直プロ
ファイルは図13(b) に示されている。なお、垂直方向
yは車両の走行方向に沿う方向である。
【0006】さらに、垂直プロファイルが車両の走行方
向とは反対の方向Rに沿って走査され、この走査の過程
で垂直プロファイルが閾値Aを超えた位置yheadが
車頭位置と判定される。車頭が存在しないときには垂直
プロファイルが閾値Aを超えることがないので、車頭位
置yheadが存在しないことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな車頭検出技術では、車番自動読取装置の設置位置に
よっては、車頭の検出が不良となる場合がある。このこ
とを以下に詳述する。アスファルトやコンクリートによ
り舗装されている道路では、カメラの視野内に車両など
が存在しない限りにおいて、輪郭画像中に有意なエッジ
を出現させることはないと考えられる。すなわち、通常
では、カメラの視野内での各部の輝度は平均化されてお
り、エッジを生成させるような特異な点は無視し得る程
度しか存在しない。
【0008】ところが、路面には、たとえば道路標識が
形成されていたり、マンホールの蓋が設置されていたり
する場合もあり、この場合には、アスファルトなどの舗
装面とは明確なコントラストが形成されることになる。
もしも、このような不動の異物が存在している路面がカ
メラの視野内に入っている場合には、図4(a) に示すよ
うに、輪郭画像において車両以外の上記の不動の異物の
輪郭画像Eが現れることになる。これに対応して、垂直
プロファイルには、図4(b) に示すように、不動の異物
に対応したピーク51が形成されることになる。
【0009】したがって、この場合には、不動の異物の
輪郭画像Eに対応した位置yeが、車頭位置と誤認され
る。そして、この誤認された位置yeに基づいてプレー
ト部分の画像切出し処理が行われる。しかも、不動の異
物の輪郭画像Eは、視野内に車両が存在していない場合
にも形成されるから、この場合には車頭位置と誤認され
た位置yeに基づいて、プレート切出し処理が全く無駄
に行われることになる。
【0010】この不具合を避けるために閾値Aを大きく
とって、不動の異物の影響を抑制することが考えられる
が、この場合には車頭の検出自体が困難になるおそれが
ある。また、一定時間差で取り込んだ画像の差分である
差分画像を求めることも考えられるが、この場合には二
次元画像である差分画像の情報量が多いため、車番読取
のために一次的に差分画像を記憶しておこうとすると、
大記憶容量のメモリを要するという新たな問題が生じる
ことになる。しかも、2枚の画像の差分画像を得るため
には計算量が相当に増加することが予想され、例えば1
コマごとに差分画像を求めようとすると、高速処理のた
めに特別な差分演算回路が必要となる。したがって、構
成が複雑化し、またコスト高ともなるという欠点があ
る。
【0011】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、簡単でかつ安価な構成で走行中の車両の車
頭を正確に検知することができる車頭検出装置を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の車頭検出装置は、路上の所定領域を撮影す
る撮影手段により撮影された画像に基づいて、路上を走
行中の車両の車頭を検出する車頭検出装置であって、上
記撮影手段で撮影された画像の濃度変化率が所定値以上
であるエッジ部の画素を輪郭画素として抽出する輪郭抽
出手段と、上記輪郭画素により構成される輪郭画像を所
定方向に走査し、各走査線上に存在する輪郭画素をそれ
ぞれ計数して、この計数値の組からなる輪郭プロファイ
ルを作成する輪郭プロファイル作成手段と、この輪郭プ
ロファイル作成手段で作成された輪郭プロファイルを記
憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された輪郭プロ
ファイルに対応する画像の撮影時刻から所定時間経過後
における上記撮影手段での撮影画像に対応する上記輪郭
プロファイルと、上記記憶手段に記憶された輪郭プロフ
ァイルとの差分である差分プロファイルを演算する差分
演算手段と、この差分演算手段で演算された差分プロフ
ァイルと所定の閾値とを比較して、上記撮影手段により
撮影される所定の領域内に車頭が存在しているか否かを
判定する判定手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】撮影手段が撮影する路上の所定領域に道路標識
やマンホールの蓋のような不動の異物が存在している
と、この不動の異物のエッジ部が輪郭画素として輪郭画
素抽出手段により抽出される。もちろん、この輪郭抽出
手段は、撮影手段の視野内に車両が存在している場合に
は、この車両のエッジ部も輪郭画素として抽出する。
【0014】輪郭プロファイル作成手段は、輪郭画素に
より構成される輪郭画像を所定方向に走査し、各走査線
上に存在する輪郭画素をそれぞれ計数して、この計数値
の組からなる輪郭プロファイルを作成する。ところが、
この輪郭プロファイルには、上記のように撮影手段の視
野内に不動の異物が存在している場合には、上記の視野
内に車両が存在しているか否かによらずに、当該不動の
異物に対応した一定の部分が存在する。
【0015】車両が撮影手段の視野内に進入する以前の
期間には、たとえば、輪郭画像は不動の異物に対応する
輪郭画素のみを含む。この場合には、上記の輪郭プロフ
ァイルは、上記不動の異物に対応した一定の部分のみを
含む。このような輪郭プロファイルが記憶手段に記憶さ
れている場合を想定する。そして、一定時間の経過後に
車頭が撮影手段の視野内に進入すると、輪郭プロファイ
ル作成手段が作成する輪郭プロファイルは、車頭に対応
する部分と、上記不動の異物に対応した一定の部分とか
ら構成されることになる。この輪郭プロファイルと記憶
手段に記憶された輪郭プロファイルとの差分が差分演算
手段で演算され、差分プロファイルが作成される。
【0016】ところが、この差分演算の対象となる2つ
の輪郭プロファイルには、不動の異物に対応する一定の
部分が共通に含まれているので、差分演算手段での差分
演算により、当該不動の異物に対応する部分が消去され
ることになる。この結果、差分プロファイルは、車両の
輪郭画像のみに対応することになる。上記一定時間の間
に車両が撮影手段の視野内に進入しなかった場合には、
差分演算の対象となる各輪郭プロファイルは、いずれも
上記不動の異物に対応する一定の部分のみを含むことに
なる。したがって、上記の差分プロファイルは零とな
る。
【0017】そこで、判定手段では、差分プロファイル
と所定の閾値とを比較することにより、撮影手段の視野
内に車頭が進入したか否かを判定することとしている。
このようにして、路上の不動の異物の影響を排除して、
車頭を良好に検知することができる。なお、差分演算の
対象となる垂直プロファイルは画像情報のような二次元
情報ではなく、いわば一次元情報であるので情報量も少
ない。したがって差分演算の計算量も少なくて済み、ま
たその演算は十分高速に行える。
【0018】さらに、差分プロファイルは、画像情報の
ような二次元情報ではなく、いわば一次元情報であるか
ら、この差分プロファイル一次的に記憶して、たとえば
車番認識のために用いる場合であっても、過度に大容量
の記憶装置が必要となることがない。
【0019】
【実施例】以下では、添付図面を参照して、本発明の実
施例について詳細に説明する。図2は、本発明の一実施
例の車頭検出装置が適用される車番自動読取装置の設置
例を示す平面図であり、図3はその正面図である。車番
自動読取装置は、車番自動読取装置本体1、照明装置2
a,2b、カメラ装置3等からなるものであり、カメラ
装置3は、照明装置2a,2bとともに道路脇の設置ポ
ール4のアームの上部に取り付けられている。車番自動
読取装置本体1は設置ポール4の側部に取付けられてい
る。なお設置ポールの代わりに信号機、歩道橋等を流用
してもよい。
【0020】カメラ装置3は、カメラ装置3の視野が路
上の所定領域R(図2において斜線を付して示す。)に
設定されるように、所定の伏角をもって取り付けられて
いる。図1は、車番自動読取装置本体1の内部の回路構
成を示すブロック図である。カメラ装置3からの画像信
号は、アナログ/デジタル(A/D)変換回路11によ
りデジタルデータに変換される。このデジタルデータは
エッジ検出回路12に与えられる。エッジ検出回路12
は、画像の濃度変化のある部分(エッジ部)を検出し、
濃度変化率に対応したデータを出力する。エッジ検出回
路12の出力信号は二値化回路13に与えられ、所定の
閾値を基準として二値化される。二値化された信号は前
処理画像として画像メモリ14に蓄えられる。上記のエ
ッジ検出処理および二値化処理によって、画像の濃度変
化率が所定値以上となるような画素、すなわち撮影領域
内における画像の輪郭を構成する輪郭画素が抽出される
ことになる。したがって、画像メモリ14には、輪郭画
素で構成された輪郭画像が記憶されることになる。上記
エッジ検出回路12および二値化回路13は、輪郭抽出
手段を構成している。
【0021】画像メモリ14に蓄えられたデータは、輪
郭プロファイル作成手段である画像処理プロセッサ15
に供給される。画像処理プロセッサ15は、1コマの輪
郭画像毎に後述する垂直プロファイル(垂直投影図)を
作成する。この画像処理プロセッサ15ではさらに、時
間的に隣接する垂直プロファイル間の差分が演算され、
この差分が差分プロファイルとして、プロファイルメモ
リ16に蓄えられる。このプロファイルメモリ16に蓄
えられたデータは、汎用プロセッサ17に入力され、こ
こにおいて車頭検出処理、プレート切出し処理、文字切
出し処理、文字認識処理が行われる。
【0022】さらに詳説すると、エッジ検出回路12
は、車両等が映っている画像に二次元微分を施すことに
より、車両の輪郭だけを抽出するものである。エッジ検
出回路12の出力を二値化回路13で二値化することに
より、車両の輪郭がさらに明瞭になり、図4(a) に示す
ような輪郭画像が得られる。この輪郭画像に基づいて、
画像処理プロセッサ15は上記の垂直プロファイルを作
成することになる。この垂直プロファイルを図4(b) に
示す。図4(b) の縦軸yは車両の走行方向にとってい
る。
【0023】この垂直プロファイルは、図4(a) に示す
輪郭画像を車両の走行方向に交差する方向である水平方
向xに沿って走査し、各走査線毎の輪郭画素数を計数す
ることによって、その計数値の組として得られる。すな
わち、垂直プロファイルは、いわば輪郭画像の垂直方向
yに関するヒストグラムである。画像処理プロセッサ1
5は、少なくとも1枚の画像に対応する垂直プロファイ
ルを記憶することができる記憶手段である内部メモリ2
0(図1参照。)を有している。そして、2枚の時間的
に隣接する画像に対応する各垂直プロファイルの差分で
ある差分プロファイルが演算される。たとえば、画像の
取り込みが1/30秒周期で行われる場合には、1/3
0秒毎に差分プロファイルが演算され、この差分プロフ
ァイルがプロファイルメモリ16に記憶されることにな
る。
【0024】図4(a) に示された輪郭画像中には、車両
の先頭部分の輪郭画像Cと、路上に形成された道路標識
などのような路上の不動の異物の輪郭画像Eとが含まれ
ている。この場合の垂直プロファイルは、図4(b) に示
すとおりであり、不動の異物の輪郭画像Eに対応したピ
ーク51が現れている。図5(a) には車両がカメラ装置
3の視野内に入っていない場合の輪郭画像が示されてお
り、図5(b) には図5(a) の画像に対応する垂直プロフ
ァイルが示されている。この場合の垂直プロファイルに
は、不動の異物の輪郭画像Eに対応したピーク51のみ
が現れることになる。
【0025】上記のように画像処理プロセッサ15で
は、時間的に隣接している2枚の輪郭画像の各垂直プロ
ファイルの差分が演算されるのであるから、たとえば図
4(a)および図5(a) の各輪郭画像が差分演算の対象と
なる場合には、画像処理プロセッサ15で演算される差
分プロファイルは、図6(a) の垂直プロファイルPa(y)
(図4に対応)から図6(b) の各垂直プロファイルPb
(y)(図5に対応)を減算して得られる図6(c) のプロ
ファイルPc(y)(=Pa(y)−Pb(y))となる。この差分
プロファイルがプロファイルメモリ16に記憶される。
【0026】図6(a) の垂直プロファイルPa(y)と図6
(c) の差分プロファイルPc(y)との比較から明らかなよ
うに、差分プロファイルPc(y)は垂直プロファイル中の
不動の異物に対応したピーク51を除去した形状とな
る。また、もしも差分演算の対象となる各垂直プロファ
イルに対応した画像中に車両の画像が存在していなけれ
ば、差分は零となることになる。このようにして、差分
プロファイルは、カメラ装置3の視野内の不動の異物に
対応したに対応したピーク51を除去したものとなる。
【0027】次に、汎用プロセッサ17が行う処理を図
7のフローチャートを用いて説明する。まず、図6(c)
の差分プロファイルPc(y)を基にして車頭を検出する
(ステップn1)。この車頭検出処理は、上記プロファ
イルPc(y)を図6の下から上へスキャンし、輪郭画素数
が閾値Aを超えた位置yheadを車頭位置と判定する処理
である。図6(c) のような差分プロファイルPc(y)が得
られているときには、車頭が有るものと判定されるが、
画像処理プロセッサ15の差分演算の対象となる2つの
垂直プロファイルに対応した画像中に車両の画像が含ま
れていないときには、差分プロファイルは零となるか
ら、車頭がないものと判定される。
【0028】車頭が検出されると(ステップn2)、プ
レート切出し範囲を計算する(ステップn3)。プレー
ト切出し範囲は、たとえば図8において斜線を付して示
すように、画像全体21のうちの車頭位置yheadの前α
の範囲および後ろβの範囲を含む範囲Δである。このよ
うにプレート切出し範囲Δを設定するのは、ナンバープ
レートの画像は通常車頭位置yheadの前後に存在してい
るからである。次に、この限定されたプレート切出し範
囲Δでプレート枠を切出すプレート切出し処理が行われ
る(ステップn4)。
【0029】このプレート切出し処理は、図9に示すよ
うに、文字用画像前処理41、文字候補抽出処理42、
文字領域候補判定処理43、プレート枠用画像前処理4
4、横線分抽出処理45、縦線分抽出処理46、プレー
ト枠候補判定処理47、プレート位置判定処理48から
なるものである。プレート枠用画像前処理44は、例え
ば撮影した画像をデジタル化してエッジ検出し、二値化
する処理である。もちろん前述のエッジ検出回路12、
二値化回路13における処理を流用してもよい。
【0030】横線分抽出処理45、縦線分抽出処理46
では、プレート枠用前処理画像に水平な線分あるいは垂
直な線分が含まれていることを前提として、プレート枠
用前処理画像をx方向に走査して線分を抽出し、x方向
の長さhが一定範囲にあり、かつy方向の間隔vが一定
範囲にある線分のペア(横線ペア)を捜し(図10(a)
参照)、画像をy方向に走査して線分を抽出し、y方向
の長さvが一定範囲にあり、かつ、x方向の間隔hが一
定範囲にある線分のペア(縦線ペア)を探す(図10
(b) 参照)。この場合、上記線分の抽出方法は、例えば
特開昭62-123583号公報に開示されている方法を採用す
ればよい。
【0031】そして、プレート枠候補判定処理47で
は、縦線ペアを基準にして、横線ペアでx方向、y方向
のずれが少なく最もプレート枠らしいものを探し、もし
あればそれをプレート枠候補Bとする(図10(c) 参
照)。もしなければ縦線ペアを基準にして、1本の横線
でx方向、y方向のずれが少なくプレート枠らしいもの
を探し、それをプレート枠候補Bとする(図10(d) 参
照)。それがなければ横線ペアを基準にして、1本の縦
線でx方向、y方向のずれが少なくプレート枠らしいも
のを探し、それをプレート枠候補Bとする(図10(e)
参照)。縦線ペアに対して横線が見付からなかった場合
には、縦線ペアのみでプレート枠候補Bを決定する(図
10(f) 参照)。横線ペアに対して縦線が見付からなか
った場合、横線ペアのみでプレート枠候補Bを決定する
(図10(g) 参照)。
【0032】このような処理の結果得られた複数のプレ
ート枠候補B1,B2,・・・・を真のプレート枠である確
率の高い順に並べ、それぞれ評価値N1,N2,…を与え
る。文字用画像前処理41は、撮影した画像をデジタル
化する処理であり、文字候補抽出処理42は、文字用前
処理画面に表われた文字部分を背景から抽出する処理で
ある(抽出方法については例えば特開昭62-126486 号公
報参照)。各処理の対象となる文字は、緑文字、白文字
のいずれかとする。ただし、緑文字は、白地プレートに
緑の文字、または黄地プレートに黒の文字をいう。白文
字は緑地プレートに白の文字、または黒字プレートに黄
の文字をいうものとする。
【0033】文字領域候補判定処理43は、緑文字、白
文字のそれぞれについて、最低2個の文字からなる文字
候補の組み合わせのうちからナンバープレート規格にほ
ぼ一致する組み合わせを、プレート枠の決定の有無とは
無関係に探す処理である。例えば文字候補抽出処理42
により抽出された文字の中心点の座標(x1,y1),(x2,y2),
(x3,y3),…とする。まず、最も左の中心点の座標(x1,y
1) から右、所定区間X内に入る座標であって、y座標
のずれが2Y以内にある文字の組合わせを探す(図11
(a) 参照)。
【0034】次に、上記探し出された文字の組合わせの
中から、プレートナンバーらしいものを見付ける。例え
ば文字の高さ、幅が大きく違っているもの(図11(b)
参照)、3つの文字間隔が等間隔であってプレートナン
バーとして考えられないもの(図11(c) 参照)は除
く。この判断は、ナンバープレートの規格を規律する法
令を基準にしてフォーマットチェックを行えばよい。最
後に、残った文字の組合わせの文字を基準にして、文字
領域候補A1,A2,・・・・を決定する。例えば4つの文
字が残れば、その4つの文字を含む文字領域候補A1を
決定する(図11(d) 参照)。もし3つの文字が残れば
その3つの文字から文字領域候補A2,A3を決定する
(図11(e),(f) 参照)。
【0035】以上の決定(図11(d) 〜(f) )に対し
て、文字領域候補A1,A2,・・・・を真の文字領域であ
る確率の高い順に並べ、それぞれ評価値M1,M2,…を与
える。プレート位置判定処理48では、上記2つの処理
により求めたプレート枠候補と文字領域候補とを重ね合
わせ、重なる部分の面積を演算する。プレート枠候補、
文字領域候補が複数ある場合、それぞれ重なる部分の面
積を測定する。そして、面積の大きな組合せから順に評
価値H1,H2,…を与える。
【0036】最後に、上記評価値の最も大きいプレート
枠候補と文字領域候補との組合せをプレート候補とす
る。もし、評価値H1,H2,…が全て基準値よりも小さけ
れば、文字領域候補を単独でプレート候補とする。この
場合、評価値M1,M2,…の最も高いものをプレート候補
に決定する。
【0037】評価値M1,M2,…が全て基準値よりも小さ
ければ、プレート枠候補を単独でプレート候補とする。
この場合、評価値N1,N2,…の最も高いものをプレート
候補に決定する。図12(a) 〜(c) は、このようにして
決定されたプレート候補を示す。図12(a) は、4つの
文字による文字領域候補A1と4本の線分に囲まれたプ
レート枠候補B1とを基にして作った最も確からしいプ
レート候補を示す。図12(b) は、3つの文字による文
字領域候補A2と3本の線分に囲まれたプレート枠候補
B2とを基にして作ったプレート候補、図12(c) は、
3つの文字による文字領域候補A3と2本の線分に囲ま
れたプレート枠候補B3とを基にして作ったプレート候
補を示す。
【0038】以上のプレート候補決定の可否をまとめる
と、下記表1のとおりである。
【0039】
【表1】
【0040】このように、プレート切出し処理では、プ
レート枠候補判定処理47と、文字領域候補判定処理4
3をそれぞれ独立して行い、両方の結果を組み合わせて
プレート候補を決定することにより、プレート枠候補判
定処理47、または文字領域候補判定処理43単独でプ
レート切出しを行う場合に比べて、プレート切出し率の
向上を図ることができる。
【0041】プレート切出しを行うと、次は、文字領域
を抽出する文字切出し処理(図7のステップn5)を行
い、最後に文字認識処理(図7のステップn6)を行
い、番号を識別する。以上のように本実施例の車番自動
読取装置では、時間的に隣接する2枚の画像に対応した
垂直プロファイルの差分である差分プロファイルに基づ
いて車頭位置を検出することとしている。このため、路
上に道路標識やマンホールの蓋などのような不動の異物
が存在している場合であっても、この不動の異物の影響
を除去して、カメラ装置3の視野内における車頭の有無
の判定、および車頭位置の検出を正確に行うことができ
る。
【0042】これによって、車頭が存在しないにもかか
わらずプレート切出し処理が行われたり、不動の異物の
位置が車頭位置として誤認されてプレート切出し処理が
行われたりすることがない。この結果、車番読取処理を
効率的にかつ正確に行わせることができるようになる。
また、差分演算の対象となる垂直プロファイルはいわば
一次元情報であるので、この差分演算は少ない計算量で
十分に高速に行える。したがって、差分演算のために特
別の回路が必要となることがないので、構成を簡単にす
ることができ、また装置を安価に構成することができ
る。
【0043】さらに、差分プロファイルもまた一次元情
報であるから、この差分プロファイルを記憶するプロフ
ァイルメモリ16の記憶容量は少なくてすみ、したがっ
て、車番自動読取装置を安価に構成できる。なお、本発
明は上記の実施例に限定されるものではない。例えば上
記の実施例では、時間的に隣接する画像の各垂直プロフ
ァイルの差分を演算することとしたが、たとえば所定コ
マ数だけ間隔を開けて撮影される2枚の画像の各垂直プ
ロファイルの差分を差分プロファイルとすることとして
もよい。ただし、差分演算の対象となる垂直プロファイ
ルに対応する2枚の画像間の時間間隔は、車頭の検出が
可能な程度に短く設定する必要があるのは言うまでもな
い。すなわち、2枚の画像間の時間間隔は、画面内にお
ける車両の存在時間に比較して十分に短く設定すればよ
い。
【0044】また、上記の実施例では、車頭位置の検出
を行っているが、撮影領域内に車頭が存在しているか否
かのみを判定する構成としてもよい。この場合には、上
記の垂直プロファイルが用いられる必要はない。すなわ
ち、たとえば輪郭画像を垂直方向yに沿って走査して各
走査線上の輪郭画素数を計数することとし、この計数値
の組で表されるいわば水平プロファイルを、差分プロフ
ァイルの演算のために用いてもよい。
【0045】また、上記の実施例では、車番自動読取装
置に適用される例について説明したが、本発明の車頭検
出装置は車番自動読取装置の他にたとえば画像処理式車
両感知器などにも適用することもできる。その他本発明
の要旨を変更しない範囲内において、種々の設計変更を
施すことが可能である。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明の車頭検出装置によ
れば、たとえ撮影手段の視野内に不動の異物が存在して
いたとしても、この異物の影響を受けることなく良好に
車頭の進入を検知することができる。また、差分演算の
対象となる垂直プロファイルは画像情報のような二次元
情報ではなく、いわば一次元情報であるので情報量が少
ない、したがって差分演算のための計算量も少なくて済
み、またその演算は十分に高速に行える。このため、全
体の構成が複雑になることもなく、またコストが過度に
増加することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車頭検出装置を適用した車
番自動読取装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】車番自動読取装置の設置例を示す平面図であ
る。
【図3】車番自動読取装置の設置例を示す正面図であ
る。
【図4】車両がカメラ装置の視野内に入っている場合の
垂直プロファイルの抽出処理を説明するための図であ
り、(a) はエッジ検出後二値化して得られた輪郭画像を
示し、(b) は垂直プロファイルを示す。
【図5】車両がカメラ装置の視野内に入っていない場合
の垂直プロファイルの抽出処理を説明するための図であ
り、(a) はエッジ検出後二値化して得られた輪郭画像を
示し、(b) は垂直プロファイルを示す。
【図6】差分プロファイルの演算を説明するための図で
あり、(a) は車両が入っている画像の垂直プロファイル
を示し、(b) は車両が入っていない画像の垂直プロファ
イルを示し、(c) は差分プロファイルを示す。
【図7】汎用プロセッサでの処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図8】プレート切出し範囲を示す図である。
【図9】プレート切出し処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図10】プレート枠候補を判定する方法を示す図であ
る。
【図11】文字領域候補を判定する方法を示す図であ
る。
【図12】プレート枠候補と文字領域候補とを組み合わ
せてプレートを切出す方法を示す図である。
【図13】従来技術を説明するための図であり、(a) は
輪郭画像を示し、(b) は垂直プロファイルを示す。
【符号の説明】
1 車番自動読取装置 3 カメラ装置 12 エッジ検出回路 13 二値化回路 15 画像処理プロセッサ 16 プロファイルメモリ 17 汎用プロセッサ 20 内部メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】路上の所定領域を撮影する撮影手段により
    撮影された画像に基づいて、路上を走行中の車両の車頭
    を検出する車頭検出装置であって、 上記撮影手段で撮影された画像の濃度変化率が所定値以
    上であるエッジ部の画素を輪郭画素として抽出する輪郭
    抽出手段と、 上記輪郭画素により構成される輪郭画像を所定方向に走
    査し、各走査線上に存在する輪郭画素をそれぞれ計数し
    て、この計数値の組からなる輪郭プロファイルを作成す
    る輪郭プロファイル作成手段と、 この輪郭プロファイル作成手段で作成された輪郭プロフ
    ァイルを記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶された輪郭プロファイルに対応する
    画像の撮影時刻から所定時間経過後における上記撮影手
    段での撮影画像に対応する上記輪郭プロファイルと、上
    記記憶手段に記憶された輪郭プロファイルとの差分であ
    る差分プロファイルを演算する差分演算手段と、 この差分演算手段で演算された差分プロファイルと所定
    の閾値とを比較して、上記撮影手段により撮影される所
    定の領域内に車頭が存在しているか否かを判定する判定
    手段とを含むことを特徴とする車頭検出装置。
JP8072392A 1992-04-02 1992-04-02 車頭検出装置 Pending JPH05282593A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001175845A (ja) * 1999-12-16 2001-06-29 Nec Corp 車両端検出装置
JP2013239165A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 Palo Alto Research Center Inc 近視野のカメラの障害物の検出

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001175845A (ja) * 1999-12-16 2001-06-29 Nec Corp 車両端検出装置
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