JPH05280830A - 吸収式冷凍装置における発生器 - Google Patents

吸収式冷凍装置における発生器

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JPH05280830A
JPH05280830A JP7422692A JP7422692A JPH05280830A JP H05280830 A JPH05280830 A JP H05280830A JP 7422692 A JP7422692 A JP 7422692A JP 7422692 A JP7422692 A JP 7422692A JP H05280830 A JPH05280830 A JP H05280830A
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JP
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liquid
working fluid
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JP7422692A
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Inventor
Yuji Watabe
裕司 渡部
Shiro Yakushiji
史朗 薬師寺
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精留器部つき発生器を有する吸収式冷凍装置
において、低出力時に、循環する作動液量が少なくなっ
て精留器部において作動液と作動液蒸気との接触ができ
なくなるのを防止し、それによって、低出力時において
も吸収式冷凍装置の連続運転ができるようにする。 【構成】 発生器の精留器部13に設けられる貯液部D
1〜D5内に、低出力時に、該貯液部D1〜D5の底部材2
1〜25に形成した小孔21a〜25aから作動液B1
5が流出するのを制限する作動液流出制御部材76〜
80を設けて、貯液部D1〜D5内での作動液の液面が過
度に低下しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、吸収式冷凍装置の発
生器に関し、さらに詳しくは内部に精留器部を有する形
式の吸収式冷凍装置の発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発生器内に精留器部を有する吸収式冷凍
装置は、従来公知である(たとえば特開昭49−887
78号公報)。該吸収式冷凍装置においては発生器内で
作動液(冷媒と溶液の混合液で、アンモニア水溶液が多
用される)を加熱して発生させた作動液蒸気を、同発生
器内に設けた精留器部で精留して次第に冷媒蒸気の濃度
を高めるようにされている。
【0003】図11には、上記のような冷媒精留型吸収
式冷凍装置における発生器の一般的な構造例が示されて
いる。
【0004】図11の発生器1は、容器11内に、多段
(この従来例では5段)の貯液部D1,D2・・・を有する
精留器部13と、濃縮された冷媒ガスを冷却して分縮す
る分縮器部14とを有している。各貯液部D1〜D5はそ
れぞれ貯液棚(21〜25)とバッフルプレート(71〜
75)とを有しており、貯液棚(21〜25)の上方に冷
媒吸収液(B1〜B5)を貯留する。
【0005】発生器1では、蒸気発生部12に貯留され
ている作動液(希溶液)Baを吸収器へ送給する一方、吸
収器内で冷媒を吸収して高濃度となった作動液(濃溶液)
Bcを精留器部13の最上段の貯液部D5の上方から回収
して、各段の貯液部(D5〜D1)を通って下方へ落下さ
せ、その間に下方の蒸気発生部12から上昇してくる冷
媒と吸収液の混合作動液蒸気(G0〜G5)と接触させて該
作動液蒸気の冷媒濃度を上昇させるものである。
【0006】冷媒と吸収液の混合作動液蒸気(G0,G1
・・)は、図12に示すように、各段の貯液部における
貯液棚(21,22・・・)に形成した小孔(21a,22a
・・・)を通って気泡(F1,F2・・・)となって上昇し、
一方、作動液は、正常運転時は、各段の貯液部(D1,D2
・・・)におけるバッフルプレートの上端(71a,72a
・・・)をこえて下方へオーバーフローする。
【0007】ところで、吸収式冷凍装置全体が一定以上
の高出力状態で運転されている場合は、精留器部13の
各段の貯液部D1,D2・・・において、上段側からの作
動液流入量と下段側への作動液流下量とがバランスして
それぞれの貯液部において所要の液面位が保持される、
すなわち、各段の貯液部D1,D2・・・において小孔2
1a,22a・・・を通って上昇してくる作動液蒸気G0,
1・・・と作動液B1,B2・・・との接触が維持される
が、吸収式冷凍装置の運転出力が一定以下に低下する
と、作動液の循環量が減少して、各段の貯液部D1,D2
・・・において貯液棚21,22・・・上に作動液B1,
2・・・が貯留されなくなる、すなわち、作動液と作
動液蒸気との接触が維持できなくなる(冷媒蒸気の濃縮
作用が得られない)という不都合が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、内部に精
留器部を有する吸収式冷凍装置の発生器における上記の
ような問題点に鑑みてなされたもので、発生器に対する
作動液の循環量が減少した場合でも精留器部の各貯液部
における適正液面位が維持されるようにし、もって低出
力運転時でも吸収式冷凍装置の継続運転が可能となるよ
うにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の特許請求の範囲の
各請求項記載の発明は、上記の課題を達成すべくなされ
たもので、それぞれ次の如く構成されている。
【0010】請求項1記載の発明の構成 請求項1記載の発明の吸収式冷凍装置における発生器
は、図1ないし図4に例示されるように、冷媒と吸収液
とを混合した作動液から発生させた作動液蒸気Gを精留
して冷媒成分を濃縮する精留器部13を有する発生器1
と、前記濃縮ガス冷媒成分を凝縮させる凝縮器2と、該
凝縮器で凝縮させた液冷媒を蒸発させる蒸発器3と、該
蒸発器3で蒸発した冷媒蒸気を作動液中に吸収する吸収
器4とをそなえた吸収式冷凍装置における発生器1であ
って、前記精留器部13おいては容器状の貯液部Dにお
いて貯留される作動液Bと該貯液部Dの底部材20に多
数形成した小孔20aから導入される作動液蒸気Gとを
接触させて該作動液蒸気Gの精留を行うようにされてい
るとともに、前記貯液部Dには発生器1における前記作
動液蒸気Gの発生量の減少時に前記小孔20aからの前
記作動液Bの流出を制限する作動液流出制御部材70が
設けられていることを特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の発明の構成 請求項2記載の発明の吸収式冷凍装置における発生器
は、図2に例示されているように、前記請求項1記載の
発生器において、貯液部Dの底部材20に形成した小孔
20aと重合しない位置に形成された穿孔70bと前記小
孔20aと重合する位置にある非穿孔部分70aとを有す
る板状の作動液流出制御部材70が貯液部Dに収容され
ており、該作動液流出制御部材70が前記貯液部Dの小
孔20aを通過する作動液蒸気Gの発生量の減少時に該
貯液部D内で下動し、それによって該貯液部Dの小孔2
0aからの前記作動液Bの流出が制限されるようにされ
ていることを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明の構成 請求項3記載の発明の吸収式冷凍装置における発生器
は、図3に例示されているように、前記請求項1記載の
発生器において、貯液部Dの底部材20に形成した小孔
20aと重合する位置において形成した多数の舌状片7
0cと該舌状片形成跡の開口70dとを有する板状の作動
液流出制御部材70が前記貯液部Dの底部に積層されて
おり、前記貯液部Dの小孔20aを通過する作動液蒸気
Gの発生量の減少時に前記各舌状片70cによって前記
各開口70dが閉塞され、それによって前記貯液部Dの
小孔20aからの前記作動液Bの流出が制限されるよう
にされていることを特徴とするものである。
【0013】請求項4記載の発明の構成 請求項4記載の発明の吸収式冷凍装置における発生器
は、図4に例示されているように、前記請求項1記載の
発生器において、貯液部Dの底部材20上に該底部材2
0に形成した小孔20aを閉塞する小球70eが作動液流
出制御部材として多数分散載置されており、前記貯液部
Dの底板20に形成した小孔20aを通過する作動液蒸
気Gの発生量の減少時に前記各小球70eによって前記
各小孔20aが閉塞され、それによって該小孔20aから
の前記作動液Bの流出が制限されるようにされているこ
とを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本願各請求項記載の発明にかかる吸収式冷凍装
置における発生器については、以下先ずその全体構成で
ある吸収式冷凍装置としての基本的作用について説明す
る。本願各請求項記載の発明の作用を説明するにあた
り、吸収式冷凍装置の一例として図1に示す吸収式冷凍
装置の基本サイクル図を使用する。
【0015】図1において、符号1は発生器、2は凝縮
器、3は蒸発器、4は吸収器を示している。
【0016】この吸収式冷凍装置は、発生器1において
作動液(たとえばアンモニア水溶液)B(Ba)を加熱する
と、該作動液から冷媒(たとえばアンモニア)と吸収液
(たとえば水)の作動液蒸気Gが発生し、この作動液蒸気
Gが発生器1の容器11内に形成されている精留器部1
3を通って上昇する。
【0017】精留器部13では、下方から上昇する冷媒
と吸収液の混合作動液蒸気Gが吸収器4から供給される
濃溶液B(Bc)と接触して同作動液蒸気中の冷媒濃度が
上昇し、そして該精留器部13で濃縮されたガス冷媒R
a1は凝縮器2へ供給される。凝縮器2では、冷媒ガスR
a1が液化して液冷媒Rbとなる。
【0018】この液冷媒Rbは蒸発器3において蒸発
し、再度ガス冷媒Ra2となる。このガス冷媒Ra2は吸収
器4へ送給される。
【0019】吸収器4は、このガス冷媒Ra2を発生器1
から供給される作動液B(Ba)中に再度吸収する作用を
行う。
【0020】次に各請求項記載の発生器の作用について
説明すると、各請求項記載の発生器では図2ないし図4
に例示するように、精留器部13を構成する適数段の貯
液部Dにおいて作動液Bを貯留し、該作動液Bと、下方
から上昇してくる冷媒と吸収液の混合蒸気(作動液蒸気)
Gとを接触させて同作動液蒸気G中の冷媒成分を濃縮さ
せる。
【0021】このとき、作動液蒸気Gは貯液部Dの底部
材20に形成されている小孔20aを通って貯液部D内
に導入され、同貯液部D内に貯留されている作動液B中
を気泡Fとなって上昇し、その間に作動液蒸気G中の冷
媒成分の濃縮作用が行なわれる。
【0022】一方、貯液部Dには上方から作動液B(濃
溶液Bc)が連続的に流下してきて同貯液部D内に一時的
に滞留し、さらにその全部又は大部分が貯液部Dからオ
ーバーフローして連続的に下方に流出する。
【0023】貯液部Dに対する作動液の上方からの流入
量と下方への流出量とがバランスしていれば(流入量に
対して流出量が同量か、あるいは少量)、貯液部D内は
常に作動液Bが充満状態で維持され、貯液部底部材20
の小孔20aから導入される作動液蒸気Gは常に作動液
Bと接触せしめられて、その冷媒成分濃縮作用は継続し
て維持される。これに対して、貯液部Dに対する作動液
Bの流入量減少状態が一定時間以上続く場合は、やがて
貯液部D内は作動液Bがなくなり、該貯液部D内に導入
される作動液蒸気Gはそのまま素通り状態となり、吸収
式冷凍サイクル維持のために必要な冷媒の濃縮作用が得
られなくなる。
【0024】本願発明では、上記のような状態を未然に
防止するために、各請求項に記載するように、貯液部D
内に、発生器1内における作動液蒸気Gの発生量の減少
時に貯液部D底部の小孔20aからの作動液流出を制限
する作動液流出制御部材70を設けており、発生器1内
における作動液蒸気Gの発生量が少ない(すなわち、低
出力状態)ときには、貯液部Dからの作動液Bの流出を
制限して、貯液部Dにおける作動液Bの液面位が維持さ
れるようにしている。
【0025】作動液流出制御部材70の具体例として
は、請求項2ないし同4の各請求項記載のものがある。
【0026】以下、順次これを説明すると、請求項2記
載の発生器においては、図1及び図2に例示するよう
に、吸収式冷凍装置が定常運転状態にあるときは、貯液
部Dの底部材20に形成されている小孔20aから貯液
部D内に導入される作動液蒸気Gの気泡Fが板状の作動
液流出制御部材70の非穿孔部分70aと衝突して該作
動液流出制御部材70を貯液部Dの底面から所定高さt
だけ上方に持ち上げる。そして上記気泡Fは貯液部D内
の作動液Bと接触したあと作動液流出制御部材70の穿
孔70bを通って上方へ抜ける。一方、上方から流下し
てくる作動液は、作動液蒸気Gの発生量が十分である間
は、貯液部底部材20の小孔20aからはほとんど流出
せず、その全部又は大部分が貯液部Dをオーバーフロー
して下方へ流下する。そのため、貯液部Dでの液面位が
維持され、それによって該貯液部Dにおける作動液蒸気
Gと作動液Bとの接触が維持される。
【0027】次に請求項3記載の発生器においては、図
3に例示するように、吸収式冷凍装置が定常運転状態に
あるときは、貯液部Dの底部材20の小孔20aから貯
液部D内に導入される作動液蒸気Gの気泡Fが作動液流
出制御部材70の舌状片70cを押し上げ、開口70dの
開度を所定開度に維持する。そして上記気泡Fは貯液部
D内の作動液Bと接触して上方へ抜ける。一方、発生器
1内における作動液蒸気Gの発生量が少なくなって貯液
部底部材20の小孔20aから作動液が流出するように
なると、舌状片70cが開口70dを閉塞して、作動液の
流出を制限するようになる。それによって、貯液部Dで
の作動液Bの液面位が維持される。
【0028】次に請求項4記載の発生器の場合は、図4
に例示するように、貯液部Dの底部材20に、小孔20
aを閉塞する小球70eが作動液Bの流出を制限する作動
液流出制御部材70の作用をするものである。すなわ
ち、発生器1内での作動液蒸気Gの発生量が多ければ
(作動液Bの循環量が多い)、貯液部Dの小孔20aを通
って上昇する同作動液蒸気Gの運動エネルギーが大き
く、それにしたがって小球70eを高位置まで押し上
げ、各小孔20aからの作動液蒸気Gの流入を許容す
る。これに対して発生器1内での作動液蒸気Gの発生量
が少なくなれば、小球70eによって各小孔20aが閉塞
され、作動液Bの流出を制限する。それによって貯液部
Dにおける作動液Bの液面位が維持される。
【0029】
【発明の効果】本願発明の吸収式冷凍装置における発生
器は、上記のように、発生器1内の精留器部13を構成
する貯液部D内に、作動液流出制御部材70を設けて、
常に該貯液部D内での作動液Bの液面位を維持するもの
であるから、吸収式冷凍装置の出力減少時でも精留器部
13での作動液蒸気Gと作動液Bとの接触作用が継続的
に行われ、吸収式冷凍装置の連続運転が可能となるもの
である。
【0030】この場合、請求項2記載の発明のように、
穿孔を有する板状の作動液流出制御部材70を使用すれ
ば、同作動液流出制御部材70の上下浮動時にも貯液部
Dの各小孔20aが全て同等の開度に制御され、貯液部
D全体に対して混合蒸気Gが平均的に分散導入される効
果がある。
【0031】又、請求項3記載の発明のように個別の舌
状片70cの上下傾動によって、あるいは、請求項4記
載の発明のように、小球70eをもって作動液流出制御
部材とするものでは貯液部底部材20の各小孔20aの
開閉をそれぞれ対応する舌状片70c又は小球70eによ
ってコントロールできるので、貯液部底部材20の各小
孔20aのうちで何らかの理由で局部的に作動液の流出
が生じた場合でも、各小孔20aごとに作動液流出を適
正に制限し得るようになる。
【0032】
【実施例】図9及び図10には、本願発明の実施例にか
かる冷暖房運転用の吸収式冷凍装置における溶液及び冷
媒の回路構成が示されている。図9及び図10において
符号1は発生器、2は図9に示す冷房運転時には凝縮器
となり、図10に示す暖房運転時には蒸発器となる第1
の熱交換器、3は同じく冷房運転時には蒸発器となり、
暖房運転時には凝縮器となる第2の熱交換器、4は吸収
器を示している。
【0033】ところで、吸収式冷凍サイクルの原理それ
自体は既に周知であるため、図9及び図10の吸収式冷
凍装置において同冷凍サイクルがどのようにして実行さ
れるかについては以下簡略に説明する。
【0034】先ず、図9に示す冷房運転時について説明
すると、冷房運転時には、発生器1においてヒータ(バ
ーナ)19によって作動液(この実施例ではアンモニア水
溶液)を加熱すると、該作動液から冷媒(アンモニア)と
吸収液(水)の混合蒸気(作動液蒸気)が発生し、この混合
蒸気が発生器1の容器11内に形成されている精留器部
13を通って上昇する。
【0035】精留器部13では、適宜段数(この実施例
では5段)の貯液部D1〜D5が形成されていて、後述す
る吸収器4側から発生器1に供給される作動液濃溶液B
cが上段の貯液部D5から順次下段の貯液部D4,D3,D2,
1へ流下するようにされている。
【0036】精留器部13では、下方から上昇するアン
モニアと水の混合作動液蒸気が各貯液棚(D1〜D5)を通
過するたびに、温度降下と、上方からの濃溶液との接触
とにより同作動液蒸気中のアンモニア濃度が上昇し、そ
して該精留器部13で濃縮されたアンモニア−水混合蒸
気は、さらに上段の分縮器部(詳しくは後述する)14で
水分が分離されて約99.8%のアンモニアガス(ガス冷媒)
となる。このガス冷媒は図9において矢印A11,A12
示すように第1の四路切換弁31を経て凝縮器となる第
1の熱交換器2へ供給される。第1の熱交換器2では、
ファン68により空冷されて凝縮熱を放出しアンモニア
ガスが液化してアンモニア液(液冷媒)となる。
【0037】この液冷媒は図9において矢印A13で示す
ように冷媒間熱交換器(詳しくは後述する)32を通って
減圧器33で減圧された後、二重管構造の第2の熱交換
器(蒸発器)3で室内機からの循環水(循環水配管路35
内を循環流通する)と熱交換して蒸発し(循環水は冷却さ
れて冷房用冷熱源となる)、再度ガス冷媒(アンモニアガ
ス)となる。このガス冷媒は図9において矢印A14で示
すように第2の四路切換弁36を通って前述の冷媒間熱
交換器32へ送られ、そこで熱交換器2からの液冷媒
(コイル32C内を通る)を予冷却した後、前述の第1の
四路切換弁31及び第2の四路切換弁36を経て(図9
中の矢印A15、A16)、吸収器4へ送給される。
【0038】吸収器4は、このガス冷媒を発生器1から
供給される作動液中に再度吸収する作用を行うもので、
次のような方法で同作用を実行する。
【0039】すなわち、吸収器4の容器41内の最上段
部には作動液の散布器42が設けられており、該散布器
42に対して矢印L1で示すように発生器1の蒸気発生
部12から精留器内熱交換器27及び減圧器28を介し
て作動液(3%希溶液)Baが供給される。この希溶液Ba
は吸収器容器41内で散布器42から散布されて同吸収
器容器41内に供給されるガス冷媒を吸収して容器底部
液溜り49に落下する。
【0040】この容器底部液溜り49に貯留される作動
液(濃溶液)Bcは、ポンプ51により、図9中の矢印
2,L3,L4,L5で示すように圧送され、その間分縮器
内熱交換器29及び第1の吸収器内熱交換器46で熱交
換(吸熱)したあと、発生器1内の最上段の貯液棚D5
供給される。吸収器4内には、上記の第1の吸収器内熱
交換器4(吸収器4内で発生する吸収熱の一部を作動液
中に回収するための熱交換器)のほか、第2及び第3の
2つの吸収器内熱交換器47,48が設けられている。
すなわち、上段にある第2の吸収器内熱交換器47は必
要に応じてポンプ54によって給送される水を加熱す
る、すなわち給湯加熱用として作用する熱交換器であ
り、又、その下段にある第3の吸収器内熱交換器48
は、吸収器4内で発生する吸収熱を大気中に放出するた
めのもので、該第3の吸収器内熱交換器48にはポンプ
53により空冷の熱交換器(放熱器)5から矢印S1〜S3
で示すように冷却水配管路60を通して冷却水が供給さ
れ、この冷却水により残余の吸収熱を放出する。放熱器
5は、ファン69によって送風され、空冷される。
【0041】なお、上記冷却水配管路60中には、2個
の三方切換弁62,63が設けられていて、この三方切
換弁62,63の切換えにより放熱器5と第3の吸収器
内熱交換器48との間の冷却水配管路60が開閉され
る。
【0042】次に、図10に示す暖房運転時について説
明すると、暖房運転時には、先ず、図9に示す冷房運転
時の冷凍回路のうち、第1及び第2の四路切換弁31,
36が切換り、同冷凍回路を流通するガス冷媒(アンモ
ニアガス)の流れ方向が切換えられる(矢印A21
28)。又、それと同時に、冷却水配管路60中の2つ
の三方切換弁62,63が切換えられて、放熱器5と第
3の吸収器内熱交換器48の間の冷却水流通が遮断さ
れ、それにかわって、循環水配管路35中の三方切換弁
61の切換えにより、上記第3の吸収器内熱交換器48
が循環水配管路35と接続される(矢印C22〜C23)。
【0043】図10の冷凍回路においては、発生器1の
分縮器部14で生成されたガス冷媒(濃度99.8%)は、矢
印A21〜A23で示すように第1の四路切換弁31及び第
2の四路切換弁36を通って凝縮器として作用する第2
の熱交換器3へ流入し、ここで循環水配管路35を通っ
て室内機から供給される循環水と熱交換して凝縮する。
循環水はこれにより加熱され、室内機での暖房用熱源と
なる。なお、この実施例では、室内機への循環水は、3
つの三方切換弁61,62,63の切換えにより、矢印C
22,C23で示すように第3の吸収器内熱交換器48を出
たあと凝縮器となる第2の熱交換器3を通り室内機へ還
流する。すなわち、図10の吸収式冷凍装置では、暖房
運転時には、第3の吸収器内熱交換器48で得られる吸
収熱と第2の熱交換器3で得られる凝縮熱とをもって暖
房用熱源としている。
【0044】凝縮器として作用する第2の熱交換器3で
液化した冷媒は、矢印A24で示すように減圧器33で減
圧されたあと、蒸発器として作用する第1の熱交換器2
で蒸発し(ファン68による空気熱交換蒸発)、さらに第
1の四路切換弁31、冷媒間熱交換器32、第2の四路
切換弁36を経て吸収器4へ供給される(矢印A25〜A
28)。
【0045】なお、発生器1での水−アンモニア混合作
動液蒸気の発生・精留・分縮作用と、吸収器4における
アンモニアガス冷媒の吸収作用とは、図9に示す冷房運
転時の場合と同様であり、又、その間の作動液(濃溶液
と希溶液)の流れも図9の場合と同様であるのでその説
明は省略する。
【0046】次に図5及び図6により本願発明の第1の
実施例にかかる発生器の構造及びその作用を説明する。
【0047】この実施例の発生器は図2に示す請求項2
記載の発明に対応するもので、先ずその全体構成を図5
により説明すると、この発生器1は、円筒状の容器11
内の中段部に5段の貯液部D1〜D5からなる精留器部1
3を有している。精留器部13の上方には分縮器内熱交
換器29を有する分縮器部14が設けられている。
【0048】精留器部13における各段の貯液部(D1
5)は、容器11の内壁面に内接する(角度約270°)
底部材(21〜25)と堰板(71〜75)とで作動液(B1
〜B5)の貯留部を構成している。
【0049】各貯液部底部材(21〜25)には下方から
の作動液蒸気(G0〜G4)の流入口となり且つ各貯液部
(D1〜D5)内の作動液(B1〜B5)の流出口となる小孔
(21a〜25a)が多数、均等分散形成されている。
【0050】図5において符号27で示すものは、図9
および図10の冷凍装置冷媒回路中に示されている精留
器内熱交換器27で、この精留器内熱交換器27は蒸気
発生部12内の作動液(希溶液)Baを吸収器4へ供給す
るパイプを第1段ないし第3段の貯液部D1〜D3を通過
させ、それらの貯液部D1〜D3内の作動液B1〜B3を加
熱して熱回収するものである。
【0051】この発生器1では最上段の貯液部D5の上
方から作動液B(吸収器4で冷媒ガスを吸収して濃溶液
Bcとなったもの)が供給され、該作動液が容器11最下
部の蒸気発生部12へ流下する間に下方から上昇してく
る冷媒と吸収液の混合作動液蒸気G0〜G5と接触して該
混合作動液蒸気の精留を行う。そして最上段の貯液部D
5を通過した蒸気G5は(アンモニア濃度46%)、その上
方の分縮器部14で冷却されて水分を除去され、冷媒ガ
ス(アンモニア濃度99.8%)Aとなって凝縮器2へ供給さ
れる。
【0052】次に、この実施例で採用されている貯液部
1〜D5中の作動液流出制御部材を第1段の貯液部D1
内の作動液流出制御部材76について説明すると、同作
動液流出制御部材76としては、図6に示すように、多
数の穿孔76bと非穿孔部76aを有する板状の作動液流
出制御部材76が使用されている。この作動液流出制御
部材76は貯液部D1における貯液部底部材21とほぼ
同じ外形を有していて、該作動液流出制御部材76が貯
液部D1内で上下方向に浮動しても同作動液流出制御部
材76がほとんど水平方向に移動しないようになってお
り、さらに該作動液流出制御部材76は、その非穿孔部
76a,76・・・が下方の貯液部底部材21における小
孔21a,21a・・・上に位置し、作動液流出制御部材
76の穿孔76b,76b・・・と貯液部底部材21にお
ける小孔21a,21aとが直接相互に重合することのな
いように、各穿孔76b,76b・・・の位置決めがなさ
れている。
【0053】図6に示す発生器1では、蒸気発生部12
で発生した冷媒と吸収液の混合作動液蒸気G0は、貯液
部D1内に導入されて、そのエネルギーに応じて作動液
流出制御部材76を上方へ押し上げる(高さt1)。一方、
貯液部D1内の作動液B1は、高出力時で作動液Bの循環
量が多いときは、貯液部をオーバーフローして下方に流
出する。他方、低出力時で作動液Bの循環量が少ないと
きは、作動液流出制御部材76が下降して貯液部底部材
21の小孔21a,21a・・・からの作動液の流出も制
限され、貯液部D1内での作動液の液面位を一定以上に
維持する。
【0054】それにより、吸収式冷凍装置の低出力時に
も各貯液部D1〜D5内での冷媒と吸収液の混合作動液蒸
気G0〜G5と作動液B1〜B5との接触を維持して吸収式
冷凍装置の連続運転を可能にするものである。
【0055】図7には、本願発明の第2実施例の発生器
で使用される作動液流出制御部材が示されている。この
実施例は請求項3記載の発明に対応するもので、図5に
示す発生器1において、図6に示す作動液流出制御部材
76にかえて、図3に示す作動液流出制御部材70と同
構成の作動液流出制御部材81を使用したものである。
この図7の実施例に示す作動液流出制御部材81の作用
は図3に示す作動液流出制御部材70と同様であるので
その詳細な説明は省略する。
【0056】図8には、本願発明の第3実施例の発生器
で使用される作動液流出制御部材が示されている。この
実施例は請求項4記載の発明に対応するもので、図5に
示す発生器1において、図6に示す作動液流出制御部材
76に加えて、図4に示す小球70(70e)と同様の小
球82,82・・・を作動液流出制御部材として使用し
たものである。小球82,82・・の作動液流出制御部
材としての作用は図4に示す小球70(70e)と同様で
あるのでその詳細な説明は省略する。
【0057】なお、この図8に示す実施例の場合は、貯
液部底部材21上に多数の小球82,82・・が分散載
置されているが、これらの小球のうち、作動液に対して
流出制限作用を行うのは、小孔21aの上方に位置する
もの(82a,82a・・・)で小孔21aの上方に位置して
いないもの(82b,82b・・・)は特に作動液流出制御
作用は行わない。
【0058】一方、これらの小球82,82・・は貯液
部底部材21上で自由に転動自在であるため、ある特定
の小孔21aからの作動液流出が特に多くなったような
場合には、その液流に誘引されて、周囲の小球82がそ
の小孔21aの周囲に集合し、作動液に対する素早い流
出制限作用を行うことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の対象である吸収式冷凍装置の基本回
路説明図である。
【図2】本願の請求項2に対応する吸収式冷凍装置の発
生器の説明図である。
【図3】本願の請求項3に対応する吸収式冷凍装置の発
生器の説明図である。
【図4】本願の請求項4に対応する吸収式冷凍装置の発
生器の説明図である。
【図5】本願発明の実施例にかかる吸収式冷凍装置の発
生器の内部構造説明図である。
【図6】図5記載の発生器の底部縦断面図である。
【図7】図5記載の発生器の変形構造例を示す縦断面図
である。
【図8】図5記載の発生器の他の変形構造例を示す縦断
面図である。
【図9】本願発明の実施例にかかる冷暖房用吸収式冷凍
装置の冷房運転時の冷凍回路図である。
【図10】図9に示す冷凍回路の暖房運転時の変化状態
説明図である。
【図11】本願発明実施前の発生器1の内部構造説明図
である。
【図12】図11記載の発生器の底部縦断面図である。
【符号の説明】
1は発生器、2および3は凝縮器又は蒸発器となる熱交
換器、4は吸収器、5は放熱器、11は発生器容器、1
2は蒸気発生部、13は精留器部、14は分縮器部、1
9はヒータ、20は貯液部底部材、20aは小孔、27
は精留器内熱交換器、29は分縮器内熱交換器、70は
作動液流出制御部材、70aは非穿孔部分、70bは穿
孔、70cは舌状片、70dは開口、70eは小球、Bは
作動液、Dは貯液部、Gは作動液蒸気である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒と吸収液とを混合した作動液から発
    生させた作動液蒸気(G)を精留して冷媒成分を濃縮する
    精留器部(13)を有する発生器(1)と、前記濃縮ガス冷
    媒成分を凝縮させる凝縮器(2)と、該凝縮器(2)で凝縮
    させた液冷媒を蒸発させる蒸発器(3)と、該蒸発器(3)
    で蒸発した冷媒蒸気を作動液中に吸収する吸収器(4)と
    をそなえた吸収式冷凍装置における発生器(1)であっ
    て、前記精留器部(13)は容器状の貯液部(D)において
    貯留される作動液(B)と該貯液部(D)の底部材(20)に
    多数形成した小孔(20a)から導入される作動液蒸気
    (G)とを接触させて該作動液蒸気(G)の精留を行うよう
    にされているとともに、前記貯液部(D)には発生器(1)
    における前記作動液蒸気(G)の発生量の減少時に前記小
    孔(20a)からの前記作動液(B)の流出を制限する作動
    液流出制御部材(70)が設けられていることを特徴とす
    る吸収式冷凍装置における発生器。
  2. 【請求項2】 貯液部(D)の底部材(20)に形成した小
    孔(20a)と重合しない位置に形成された穿孔(70b)と
    前記小孔(20a)と重合する位置にある非穿孔部分(70
    a)とを有する板状の作動液流出制御部材(70)が貯液部
    (D)に収容されており、該作動液流出制御部材(70)が
    前記貯液部(D)の小孔(20a)を通過する作動液蒸気
    (G)の発生量の減少時に該貯液部(D)内で下動し、それ
    によって該貯液部(D)の小孔(20a)からの前記作動液
    (B)の流出が制限されるようにされていることを特徴と
    する請求項1記載の吸収式冷凍装置における発生器。
  3. 【請求項3】 貯液部(D)の底部材(20)に形成した小
    孔(20a)と重合する位置において形成した多数の舌状
    片(70c)と該舌状片形成跡の開口(70d)とを有する板
    状の作動液流出制御部材(70)が前記貯液部(D)の底部
    材(20)に積層されており、前記貯液部(D)の小孔(2
    0a)を通過する作動液蒸気(G)の発生量の減少時に前記
    各舌状片(70c)によって前記各開口(70d)が閉塞さ
    れ、それによって前記貯液部(D)の小孔(20a)からの
    前記作動液(B)の流出が制限されるようにされているこ
    とを特徴とする請求項1記載の吸収式冷凍装置における
    発生器。
  4. 【請求項4】 貯液部(D)の底部材(20)上に該底部材
    (20)に形成した小孔(20a)を閉塞する小球(70e)が
    作動液流出制御部材として多数分散載置されており、前
    記貯液部(D)の底板(20)に形成した小孔(20a)を通
    過する作動液蒸気(G)の発生量の減少時に前記各小球
    (70e)によって前記各小孔(20a)が閉塞され、それに
    よって該小孔(20a)からの前記作動液(B)の流出が制
    限されるようにされていることを特徴とする請求項1記
    載の吸収式冷凍装置における発生器。
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