JPH05278320A - サインパネルおよびそれを用いたカード - Google Patents

サインパネルおよびそれを用いたカード

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JPH05278320A
JPH05278320A JP4077933A JP7793392A JPH05278320A JP H05278320 A JPH05278320 A JP H05278320A JP 4077933 A JP4077933 A JP 4077933A JP 7793392 A JP7793392 A JP 7793392A JP H05278320 A JPH05278320 A JP H05278320A
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JP
Japan
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sign panel
card
base material
sign
layer
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JP4077933A
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Yukio Hasegawa
幸雄 長谷川
Takao Kondo
貴夫 近藤
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、カードに用いられるサインパネル自
体の厚さを薄くすると共に隠蔽性を著しく向上させるこ
とが可能なサインパネルおよびそれを用いたカードを提
供することを最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、所望の印刷パターンが筆記面上に形
成されたサインパネル基材間、またはサインパネル基材
下部に隠蔽層を設け、サインパネル基材下部に接着層を
備えてなり、サインパネルの薄型化による、カードへの
熱圧着時のカード表面の歪みやサインパネルのカール発
生の防止、さらに隠蔽性の向上によるカード基材の下地
の色や地紋、絵柄、デザイン等が透過して見えることが
なくなることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばクレジットカー
ド、キャッシュカード、身分証明書、会員証等のカード
面上に設けられるサインパネルおよびそれを用いたカー
ドに係り、特にサインパネルの薄型化に適し、かつ隠蔽
性に優れたサインパネルおよびそれを用いたカードに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、機械的に読取りが可能な磁気記録
部、光記録部、電子情報記録部、光学情報記録部等の情
報記録部を形成したカードとして、磁気カード、光カー
ド、ICカード等が開発され、例えばクレジットカー
ド、キャッシュカード、IDカード、プリペイドカー
ド、デイビットカード等として使用されている。
【0003】ところで、カードは財産的価値を有するも
のが多く、そのカードが真正であるかどうかを判別する
照合手段が必要である。上記のカードは、一般的に、情
報記録部に、そのカードの真偽を判別するデータが記録
されているが、このようなカードは、機械的にデータが
読取られるため、リーダライタ等の読取り手段および判
別手段を有する装置が必要である。すなわち、前述の装
置が無い場合は、カードの照合は事実上不可能である。
【0004】そこで、カードを人間が視覚的に見て即時
に判断可能な情報として、カードデザインによる細紋の
利用、ホログラム、サインパネル等を形成することが行
なわれている。特に、サインパネルは、カードの所有者
個人を特定できる効果(個人毎に名前が記入されるた
め)があり、従来より判別手段として利用されてきてい
る。
【0005】例えば、図3の平面図に示すように、サイ
ンパネル2はカード1の面上の一部に、サイン欄として
設けられている。
【0006】ところで、この種のサインパネルは、従来
より主に白色多孔質顔料を主成分とした箔に接着層を付
与した転写箔タイプのものが用いられており、このタイ
プのものは非面一であるため、次のような問題がある。
【0007】すなわち、剥離・改ざんされやすい、汚れ
やすい、写真画像印字を行なう場合に、印字ヘッドがサ
インパネルに接触するため、画像形成するエリアが制限
される、ICモジュールを嵌め込む凹部を形成する場合
に、カードの裏面に非面一状態でサインパネルが存在す
ると、凹部のザグリ加工時にカードの傾きが生じるた
め、正確な深さとすることができないという問題があ
り、また筆記面に、万年筆、ボールペン等のインクで記
載されたサインを、インク消し、アルコール類、有機溶
剤類、漂白剤および界面活性剤類で容易に消去して、書
き換えることができ、またサインパネル自体を剥離し、
偽のサインパネルと換えてしまうことができるという問
題があった。
【0008】そこで、本出願人は、“特開平2−249
756号”において、上記のようなサインの消去、書き
換えを困難とし、しかもサインパネルのカード基材への
接着時に、サインパネルに変質を起こさせることのない
サインパネルを提案してきている。
【0009】このサインパネルは、サインの消去、書き
換えを防止するために、サインパネルの筆記面に、アル
コール類、有機溶剤類、漂白剤および界面活性剤類に変
化を示す絵柄を形成しており、サインを改ざんしようと
すると、同時に絵柄が溶解、消失、膨潤、色相退色、変
色等、何らかの変化を示すため、改ざんを即座に見破る
ことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カード上へ
のサインパネルの形成方式としては、例えば図4(a)
に示すように、カード1表面と面一状態となるよう、カ
ード1のオーバーシート1a上に、サインパネル2を接
着層により設ける方式が採られ、加熱によりカード1表
面に圧着されるため、サインパネル2がカールした状態
で接着されたり、あるいは図4(b)に示すように、カ
ード1のオーバーシート1aのサインパネル2周辺部に
伸びが生じ、その周辺下層部、例えばカード基材1b上
に形成された絵柄,文字,模様等の印刷絵柄3が歪むこ
とがある。
【0011】そこで、サインパネル2自体の厚さを薄く
することにより、サインパネル2の熱圧着によるオーバ
ーシート1a等のカード表面、オーバーシート1aの伸
びを抑えることができ、下層部に存在する印刷絵柄3に
生じる歪みを解消することができる。
【0012】しかしながら、サインパネル2の厚さを薄
くすると、それ自体が隠蔽性を有していないために、カ
ード1の下地の色、すなわちカード基材1b上の色が、
サインパネル2を通してサインパネル2の色相に影響を
与え、例えば図5(c)に示すように、カード1の下地
の色が濃い場合は、サインパネル2の色がくすんで見え
たり、さらに地紋、絵柄、デザインがサインパネル2を
透過して見えることがあり、例えば図5(a),(b)
に示すように、サインパネル2の上から文字等の連続地
紋(無効 無効 無効……、VOID VOID VO
ID……)4が見えることがある。
【0013】本発明は、上記のような問題点を解決する
ために成されたものであり、その目的は、サインパネル
自体の厚さを薄くすると共に隠蔽性を著しく向上させる
ことが可能な極めて実用的なサインパネルおよびそれを
用いたカードを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に記載の発明では、クレジットカ
ード等のカード面上に設けられ、サイン欄として使用さ
れるサインパネルにおいて、所望の印刷パターンが筆記
面上に形成された第1のサインパネル基材と、第2のサ
インパネル基材と、第1のサインパネル基材と第2のサ
インパネル基材との間に設けられた隠蔽層と、第2のサ
インパネル基材上に隠蔽層と反対面に設けられた接着層
とを備えて構成している。
【0015】また、請求項2に記載の発明では、クレジ
ットカード等のカード面上に設けられ、サイン欄として
使用されるサインパネルにおいて、所望の印刷パターン
が筆記面上に形成されたサインパネル基材と、サインパ
ネル基材の筆記面と反対面に設けられた隠蔽層と、隠蔽
層上に設けられた接着層とを備えて構成している。
【0016】ここで、特に上記第1のサインパネル基材
上に形成される印刷パターンが、アルコール類、有機溶
剤類、漂白剤および界面活性剤類に対して変性を示すも
のである。
【0017】また、上記サインパネル基材上に形成され
る印刷パターンが、アルコール類、有機溶剤類、漂白剤
および界面活性剤類に対して変性を示すものである。
【0018】さらに、上記接着層としては、熱可塑性樹
脂層からなる。
【0019】また、上記熱可塑性樹脂層としては、ウレ
タン樹脂、塩化ビニル、およびそれらの混合物または共
重合体である。
【0020】さらに、上記熱可塑性樹脂層としては、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、およ
びそれらと粘着付与剤の混合物、またはそれらと粘着付
与剤、ワックスの混合物である。
【0021】一方、請求項8に記載の発明では、カード
所有者等を特定するサインを記入するサイン欄が形成さ
れたカードにおいて、少なくとも上記のいずれかに記載
のサインパネルを、接着層を介してカード基材と接着し
て成っている。
【0022】
【作用】従って、本発明のサインパネルおよびそれを用
いたカードにおいては、所望の印刷パターンが筆記面上
に形成されたサインパネル基材間、またはサインパネル
基材下部に隠蔽層を設けることにより、サインパネル自
体を薄型化することができ、サインパネル下層部に存在
する地紋、絵柄、デザイン等を透過することがない。
【0023】さらに、上記サインパネルを形成すること
により、サインパネルを通してカード下地の色や地紋等
が透過して見えることがない。
【0024】
【実施例】以下、本発明の第1の発明の実施例について
図面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の第1の発明によるサイン
パネルの構成例を示す断面図である。
【0026】本実施例のサインパネルは、所望の印刷絵
柄(例えば、ロゴマーク等)11が筆記面上に形成され
た第1のサインパネル基材12と、第1のサインパネル
基材12の裏面上に設けられた隠蔽層13と、隠蔽層1
3上に設けられた第2のサインパネル基材14と、第2
のサインパネル基材14上に設けられ、サインパネル本
体と図示しないカード(例えば、クレジットカード)と
を接着する接着層15とから構成している。
【0027】ここで、印刷絵柄11は、薬剤類に変性を
示すものとし、例えば溶剤類に溶け易いオイル染料(ソ
ルベントダイ)類、酸化還元漂白に弱い染料類を使用し
たインキ類によるもの、溶剤類に侵され易い結合剤を用
いたインキ類によるもの等があり、特に上記したものに
限定されるものではなく、各種薬剤類に変化を容易に示
すものであれば種類を問わない。
【0028】その使用可能な商品としては、前述したア
メリカンバンクノート社製、マックコーデル社製、トー
マス・デ・ラル社製、ハリソン社製等が知られている
が、詳細は明らかにされない。
【0029】また、第1のサインパネル基材12は、そ
の厚さを10〜15μm程度とし、筆記用具として使用
される万年筆、ボールペン、サインペン等のインクを吸
着し易く、かつカード基材に接着し易く、本サインパネ
ルへの偽造、改竄が判明し易い材質のものを用いてい
る。
【0030】さらに、隠蔽層13は、金属(例えば、ア
ルミニウム)を蒸着して形成している。
【0031】一方、第2のサインパネル基材14は、そ
の厚さを10〜15μm程度としている。
【0032】また、接着層15は、その厚さを10〜1
5μmとし、例えば熱可塑性樹脂により形成される。
【0033】例えば、熱可塑性樹脂層としては、ウレタ
ン樹脂、塩化ビニル、およびそれらの混合物または共重
合体、またエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体、およびそれらと粘着付与剤の混合物、またはそ
れらと粘着付与剤、ワックスの混合物、さらには共重合
ポリエステル樹脂、共重合ポリアミド樹脂、さらにはポ
リエチレン、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体にマ
レイン酸等の不飽和カルボン酸グラフト重合物が良好な
接着性を示し、この中でも特にウレタン樹脂、塩化ビニ
ル、およびそれらの混合物または共重合体が、サインパ
ネルの接着力、耐性の点で良好である。また、従来公知
の熱硬化性接着剤、感圧性接着剤を用いてもよい。
【0034】例えば、 *アクリル系、ウレタン系、SBR・NBR・イソブチ
レン・塩化ゴム等の合成ゴム系、天然ゴム系等の溶剤溶
解系の接着剤 *アクリル樹脂、エチレンビニルアセテート共重合体、
ゴムラテックス系等のエマルジョン系の接着剤 *エチレンビニルアセテート共重合体、SBS樹脂、S
IS樹脂等のエラストマー系の接着剤 等を、単体または混合したものがある。
【0035】以上のように構成した本実施例のサインパ
ネルは、サインパネル自体の厚さを従来のサインパネル
に比較して薄くすることが可能となり、厚さが50〜6
5μm程度であったものが、40〜55μm程度とする
ことができ、さらに薄型化が可能である。
【0036】これにより、サインパネル2をカード1に
熱圧着して取り付けると、前述のように、カード表面の
オーバーシート1aに、伸びによる歪みや、サインパネ
ル2にカールを発生することがなく、さらに隠蔽性の向
上により、カード基材1bの下地の色や地紋、絵柄、デ
ザイン等がサインパネルを透過して見えるようなことが
なくなる。
【0037】以上により、サインパネル自体の厚さを薄
くしつつ、かつ隠蔽性を著しく向上させることができ
る。
【0038】次に、本発明の第2の発明の実施例につい
て説明する。
【0039】図2は、本発明の第2の発明によるサイン
パネルの構成例を示す断面図である。
【0040】本実施例のサインパネルは、所望の印刷絵
柄(例えば、ロゴマーク等)21が筆記面上に形成され
たサインパネル基材22と、サインパネル基材22の裏
面上に設けられた隠蔽層23と、隠蔽層23上に設けら
れ、サインパネル本体と図示しないカード(例えば、ク
レジットカード)とを接着する接着層24とから構成し
ている。
【0041】ここで、印刷絵柄21は、薬剤類に変性を
示すものとし、例えば溶剤類に溶け易いオイル染料(ソ
ルベントダイ)類、酸化還元漂白に弱い染料類を使用し
たインキ類によるもの、溶剤類に侵され易い結合剤を用
いたインキ類によるもの等があり、特に上記したものに
限定されるものではなく、各種薬剤類に変化を容易に示
すものであれば種類を問わない。
【0042】その使用可能な商品としては、前述したア
メリカンバンクノート社製、マックコーデル社製、トー
マス・デ・ラル社製、ハリソン社製等が知られている
が、詳細は明らかにされない。
【0043】また、サインパネル基材22は、その厚さ
を30〜40μm程度とし、筆記用具として使用される
万年筆、ボールペン、サインペン等のインクを吸着し易
く、かつカード基材に接着し易く、本サインパネルへの
偽造、改竄が判明し易い材質のものを用いている。
【0044】さらに、隠蔽層23は、金属(例えば、ア
ルミニウム)を蒸着して形成している。
【0045】さらにまた、接着層24は、その厚さを1
0〜15μmとし、例えば熱可塑性樹脂により形成され
る。
【0046】例えば、熱可塑性樹脂層としては、ウレタ
ン樹脂、塩化ビニル、およびそれらの混合物または共重
合体、またエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体、およびそれらと粘着付与剤の混合物、またはそ
れらと粘着付与剤、ワックスの混合物、さらには共重合
ポリエステル樹脂、共重合ポリアミド樹脂、さらにはポ
リエチレン、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体にマ
レイン酸等の不飽和カルボン酸グラフト重合物が良好な
接着性を示し、この中でも特にウレタン樹脂、塩化ビニ
ル、およびそれらの混合物または共重合体が、サインパ
ネルの接着力、耐性の点で良好である。また、従来公知
の熱硬化性接着剤、感圧性接着剤を用いてもよい。
【0047】例えば、 *アクリル系、ウレタン系、SBR・NBR・イソブチ
レン・塩化ゴム等の合成ゴム系、天然ゴム系等の溶剤溶
解系の接着剤 *アクリル樹脂、エチレンビニルアセテート共重合体、
ゴムラテックス系等のエマルジョン系の接着剤 *エチレンビニルアセテート共重合体、SBS樹脂、S
IS樹脂等のエラストマー系の接着剤 等を、単体または混合したものがある。
【0048】以上のように構成した本実施例のサインパ
ネルは、サインパネル自体の厚さを従来のサインパネル
に比較して薄くすることが可能となり、厚さが50〜6
5μm程度であったものが、40〜55μm程度とする
ことができ、薄型化が可能である。
【0049】これにより、サインパネル2をカード1に
熱圧着して取り付けると、前述のように、カード表面の
オーバーシート1aに、伸びによる歪みや、サインパネ
ル2にカールを発生することがなく、さらに隠蔽性の向
上により、カード基材1bの下地の色や地紋、絵柄、デ
ザイン等がサインパネルを透過して見えるようなことが
なくなる。
【0050】以上により、前記第1の実施例の場合と同
様に、サインパネル自体の厚さを薄くしつつ、かつ隠蔽
性を著しく向上させることができる。
【0051】図6(a)および(b)は、前述した第1
の発明および第2の発明によるサインパネルをそれぞれ
カードに埋め込んだ場合の構成例を示す断面図であり、
図1、図2、図3乃至図5と同一部分には同一符号を付
して示している。
【0052】図6(a)および(b)にそれぞれ示すよ
うに、第1の発明および第2の発明によるサインパネル
を、それぞれカード1のオーバーシート1aの凹部内に
埋め込み、前記接着層15および24を介して、オーバ
ーシート1aの凹部内の底部と接着して成っている。
【0053】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、次のようにしても同様に実施できるもので
ある。
【0054】(a)上記各実施例では、隠蔽層13,2
3としては、アルミニウムを蒸着して形成する場合につ
いて説明したが、これに限らずその他の金属を蒸着する
ようにしてもよい。
【0055】(b)上記各実施例では、隠蔽層13,2
3としては、アルミニウム等の金属を蒸着して形成する
場合について説明したが、これに限らず例えばチタン系
等の白色顔料を含む接着剤を塗布加工するようにしても
よい。
【0056】(c)上記各実施例では、サインパネルの
隠蔽性を向上させるための方法として、隠蔽層13,2
3を設ける場合について説明したが、これに限らず例え
ば前記接着層15,24として、熱可塑性樹脂層を設け
るようにしてもよい。この場合には、熱可塑性樹脂層が
隠蔽性を持つと共に、接着性を持つことから、隠蔽層1
3,23を省略することができるため、サインパネル自
体の厚さをより一層薄くすることが可能となる。
【0057】ここで、熱可塑性樹脂層としては、例えば
ウレタン樹脂、塩化ビニルおよびそれらの混合物または
共重合体、さらには酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体およびそれらと粘着付与剤の混合物、またはそれらと
粘着付与剤、ワックス類の混合物、さらには共重合ポリ
エステル樹脂、共重合ポリアミド樹脂、さらにはポリエ
チレンまたはエチレン・酢酸ビニル共重合体に無水マレ
イン酸等の不飽和カルボン酸グラフト重合物が良好な接
着性を示し、このうち特にウレタン樹脂、塩化ビニルお
よびそれらの混合物または共重合体が、接着力、耐性の
点でより良好なものである。
【0058】(d)上記各実施例では、カードがクレジ
ットカードである場合について説明したが、これに限ら
ずカードとして、同様の使い方をするその他のカード、
例えばキャッシュカード、身分証明書、会員証等につい
ても、本発明を同様に適用して前述と同様の効果が得ら
れるものである。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ク
レジットカード等のカード面上に設けられ、サイン欄と
して使用されるサインパネルにおいて、所望の印刷パタ
ーンが筆記面上に形成された第1のサインパネル基材
と、第2のサインパネル基材と、第1のサインパネル基
材と第2のサインパネル基材との間に設けられた隠蔽層
と、第2のサインパネル基材上に隠蔽層と反対面に設け
られた接着層とを備えて構成するか、または所望の印刷
パターンが筆記面上に形成されたサインパネル基材と、
サインパネル基材の筆記面と反対面に設けられた隠蔽層
と、隠蔽層上に設けられた接着層とを備えて構成したの
で、サインパネル自体の厚さを薄くすると共に隠蔽性を
著しく向上させることが可能な極めて実用的なサインパ
ネルおよびそれを用いたカードが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明によるサインパネルの第1
の実施例を示す断面図。
【図2】本発明の第2の発明によるサインパネルの第2
の実施例を示す断面図。
【図3】サインパネルが設けられたカードの構成例を示
す平面図。
【図4】従来のサインパネルにおける問題点を説明する
ための概要図。
【図5】従来のサインパネルにおける問題点を説明する
ための概要図。
【図6】同第1の発明および第2の発明によるサインパ
ネルをそれぞれカードに埋め込んだ場合の構成例を示す
断面図。
【符号の説明】
1…カード、1a…オーバーシート、1b…カード基
材、2…サインパネル、3…印刷絵柄、4…地紋、11
…印刷絵柄、12…第1のサインパネル基材、13…隠
蔽層、14…第2のサインパネル基材、15…接着層、
21…印刷絵柄、22…サインパネル基材、23…隠蔽
層、24…接着層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレジットカード等のカード面上に設け
    られ、サイン欄として使用されるサインパネルにおい
    て、 所望の印刷パターンが筆記面上に形成された第1のサイ
    ンパネル基材と、 第2のサインパネル基材と、 前記第1のサインパネル基材と前記第2のサインパネル
    基材との間に設けられた隠蔽層と、 前記第2のサインパネル基材上に前記隠蔽層と反対面に
    設けられた接着層と、 を備えて成ることを特徴とするサインパネル。
  2. 【請求項2】 クレジットカード等のカード面上に設け
    られ、サイン欄として使用されるサインパネルにおい
    て、 所望の印刷パターンが筆記面上に形成されたサインパネ
    ル基材と、 前記サインパネル基材の前記筆記面と反対面に設けられ
    た隠蔽層と、 前記隠蔽層上に設けられた接着層と、 を備えて成ることを特徴とするサインパネル。
  3. 【請求項3】 前記第1のサインパネル基材上に形成さ
    れる印刷パターンが、アルコール類、有機溶剤類、漂白
    剤および界面活性剤類に対して変性を示すことを特徴と
    する請求項1に記載のサインパネル。
  4. 【請求項4】 前記サインパネル基材上に形成される印
    刷パターンが、アルコール類、有機溶剤類、漂白剤およ
    び界面活性剤類に対して変性を示すことを特徴とする請
    求項2に記載のサインパネル。
  5. 【請求項5】 前記接着層としては、熱可塑性樹脂層か
    らなることを特徴とする請求項1または2に記載のサイ
    ンパネル。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂層としては、ウレタン
    樹脂、塩化ビニル、およびそれらの混合物または共重合
    体であることを特徴とする請求項5に記載のサインパネ
    ル。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂層としては、エチレン
    −酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
    体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、およびそ
    れらと粘着付与剤の混合物、またはそれらと粘着付与
    剤、ワックスの混合物であることを特徴とする請求項5
    に記載のサインパネル。
  8. 【請求項8】 カード所有者等を特定するサインを記入
    するサイン欄が形成されたカードにおいて、少なくとも
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のサインパネル
    を、前記接着層を介してカード基材と接着して成ること
    を特徴とするカード。
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