JPH05277641A - 複層金属材の連続鋳造方法 - Google Patents
複層金属材の連続鋳造方法Info
- Publication number
- JPH05277641A JPH05277641A JP10910392A JP10910392A JPH05277641A JP H05277641 A JPH05277641 A JP H05277641A JP 10910392 A JP10910392 A JP 10910392A JP 10910392 A JP10910392 A JP 10910392A JP H05277641 A JPH05277641 A JP H05277641A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metals
- kinds
- mold
- surface layer
- boundary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 表層部と内層部の化学成分の異なる複層金属
材を溶融金属から連続的に製造する際、表内層の成分分
離を良好にし、表層厚みを均一とする。 【構成】 連鋳鋳型内に鋳片の厚みを横切る方向の直流
磁束を全幅に亙って付与し、該直流磁束によって鋳型鋳
造方向に形成される静磁場帯を境界としてその上下に組
成の異なる2種の溶融金属を供給する。鋳型内金属の電
気抵抗を測定して2種の金属の境界を推定し、該境界位
置が目標値と一致するように2種の金属の単位時間当た
り供給量を制御する。
材を溶融金属から連続的に製造する際、表内層の成分分
離を良好にし、表層厚みを均一とする。 【構成】 連鋳鋳型内に鋳片の厚みを横切る方向の直流
磁束を全幅に亙って付与し、該直流磁束によって鋳型鋳
造方向に形成される静磁場帯を境界としてその上下に組
成の異なる2種の溶融金属を供給する。鋳型内金属の電
気抵抗を測定して2種の金属の境界を推定し、該境界位
置が目標値と一致するように2種の金属の単位時間当た
り供給量を制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表層部と内層部の組
成、すなわち化学成分の異なる複層金属材を溶融金属か
ら連続的に製造する方法に関するものである。
成、すなわち化学成分の異なる複層金属材を溶融金属か
ら連続的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2に示すように、連鋳鋳型1内に鋳片
2の厚みを横切る方向の直流磁束を全幅に亙って付与
し、直流磁束によって鋳型上下方向に形成される静磁場
帯3を境界としてその上下に組成の異なる金属を供給す
る複合金属材の連続鋳造方法が特開昭63−10894
7号公報等に開示されている。
2の厚みを横切る方向の直流磁束を全幅に亙って付与
し、直流磁束によって鋳型上下方向に形成される静磁場
帯3を境界としてその上下に組成の異なる金属を供給す
る複合金属材の連続鋳造方法が特開昭63−10894
7号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の技術に
は、直流磁束により形成される静磁場帯を利用した複合
金属材の連続鋳造方法の基本概念が示されている。
は、直流磁束により形成される静磁場帯を利用した複合
金属材の連続鋳造方法の基本概念が示されている。
【0004】しかし、2種の金属の鋳型内での境界位置
の検出方法が具体的に開示されていないため、得られた
複層金属材の表層と内層の成分分離が不十分となり、あ
るいは表層厚みが不安定になり、製品の品質特性も不均
一になるため品質保証上問題があった。
の検出方法が具体的に開示されていないため、得られた
複層金属材の表層と内層の成分分離が不十分となり、あ
るいは表層厚みが不安定になり、製品の品質特性も不均
一になるため品質保証上問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、連鋳鋳
型内に鋳片の厚みを横切る方向の直流磁束を全幅に亙っ
て付与し、該直流磁束によって鋳型鋳造方向に形成され
る静磁場帯を境界としてその上下に組成の異なる2種の
溶融金属を供給する複層金属材の連続鋳造方法におい
て、鋳型内金属の電気抵抗を測定して2種の金属の境界
を推定し、該境界位置が目標値と一致するように2種の
金属の単位時間当たり供給量を制御することを特徴とす
る複層金属材の連続鋳造方法である。
型内に鋳片の厚みを横切る方向の直流磁束を全幅に亙っ
て付与し、該直流磁束によって鋳型鋳造方向に形成され
る静磁場帯を境界としてその上下に組成の異なる2種の
溶融金属を供給する複層金属材の連続鋳造方法におい
て、鋳型内金属の電気抵抗を測定して2種の金属の境界
を推定し、該境界位置が目標値と一致するように2種の
金属の単位時間当たり供給量を制御することを特徴とす
る複層金属材の連続鋳造方法である。
【0006】
【作用】以下、本発明の作用を詳細に説明する。
【0007】一般に、溶融金属の電気抵抗は、一定圧力
の下では組成と温度により決定される。したがって、組
成の異なる2種の金属を供給する複層金属材の連続鋳造
方法においては、鋳型内の鋳造方向で電気抵抗の差が生
じる。そこで、表層および内層に相当する2種の金属の
電気抵抗の測定値から鋳型内での境界位置を推定するこ
とについて検討した。
の下では組成と温度により決定される。したがって、組
成の異なる2種の金属を供給する複層金属材の連続鋳造
方法においては、鋳型内の鋳造方向で電気抵抗の差が生
じる。そこで、表層および内層に相当する2種の金属の
電気抵抗の測定値から鋳型内での境界位置を推定するこ
とについて検討した。
【0008】図1は、鋳造中に鋳型内の鋳造(深さ)方
向50mm毎に溶融金属のサンプリングを行い、電気抵
抗を測定した結果を示す。表層金属に相当するメニスカ
ス近傍では電気抵抗はほぼ一定であるが、さらに深くな
っていくと電気抵抗は急激に小さくなった後またほぼ一
定値になることが分かる。すなわち、この電気抵抗が急
激に変化する位置が境界位置に、また、遷移域の幅が濃
度の混合域に対応するものと推定される。
向50mm毎に溶融金属のサンプリングを行い、電気抵
抗を測定した結果を示す。表層金属に相当するメニスカ
ス近傍では電気抵抗はほぼ一定であるが、さらに深くな
っていくと電気抵抗は急激に小さくなった後またほぼ一
定値になることが分かる。すなわち、この電気抵抗が急
激に変化する位置が境界位置に、また、遷移域の幅が濃
度の混合域に対応するものと推定される。
【0009】つぎに、鋳造中にオンラインで電気抵抗を
測定する方法については、図3に示すように先端に2つ
の電極8を設けたセンサー10を鋳型内に挿入し、電極
間の電気抵抗を測定することで連続的に測定することが
でき、図1とほぼ同様な結果が得られる。
測定する方法については、図3に示すように先端に2つ
の電極8を設けたセンサー10を鋳型内に挿入し、電極
間の電気抵抗を測定することで連続的に測定することが
でき、図1とほぼ同様な結果が得られる。
【0010】以上の鋳型内鋳造方向の電気抵抗の測定結
果より、実際の2種金属の境界位置を推定し、境界位置
が目標位置、例えば静磁場帯の中心に一致するように2
種の金属の単位時間当たりの供給量(注入速度)を制御
することで、境界位置が操業変動等で静磁場帯からずれ
ることによる表層と内層の成分分離の不十分、表層厚み
の不安定、および、製品品質特性の不均一を解消する。
果より、実際の2種金属の境界位置を推定し、境界位置
が目標位置、例えば静磁場帯の中心に一致するように2
種の金属の単位時間当たりの供給量(注入速度)を制御
することで、境界位置が操業変動等で静磁場帯からずれ
ることによる表層と内層の成分分離の不十分、表層厚み
の不安定、および、製品品質特性の不均一を解消する。
【0011】
【実施例】表1に示すような18−8ステンレス鋼、
一般低炭鋼の2種類の溶鋼を別々のタンディッシュに
保持し、図2に示すように別々の浸漬ノズル4,4aを
用いて静磁場帯3の上部に溶鋼を、下部に溶鋼を注
入した。
一般低炭鋼の2種類の溶鋼を別々のタンディッシュに
保持し、図2に示すように別々の浸漬ノズル4,4aを
用いて静磁場帯3の上部に溶鋼を、下部に溶鋼を注
入した。
【0012】
【表1】
【0013】連鋳鋳型1の形状は250mm(厚)×1
200mm(幅)、鋳造速度は1.0m/minとし
た。静磁場帯3の位置は鋳型1内メニスカス6より45
0〜700mm下方とし、直流磁束の強度は0.5テス
ラとした。
200mm(幅)、鋳造速度は1.0m/minとし
た。静磁場帯3の位置は鋳型1内メニスカス6より45
0〜700mm下方とし、直流磁束の強度は0.5テス
ラとした。
【0014】また、鋳造中に鋳型内に図3に示すセンサ
ー10を挿入し、鋳造方向の電気抵抗を測定し、その結
果から2種金属の境界位置を推定し、境界位置が静磁場
帯の中心(メニスカス6より575mm下方)となるよ
うに2種金属の注入速度を制御した。すなわち、電気抵
抗の測定値より推定した境界位置が静磁場帯の上側の場
合には、表層金属の注入速度を増加させ内層金属の注入
速度を減少させた。また、電気抵抗の測定値より推定し
た境界位置が静磁場帯の下側の場合にはこれと逆の操作
を行い、各々の場合とも表層と内層を合わせた注入速度
は一定とした。
ー10を挿入し、鋳造方向の電気抵抗を測定し、その結
果から2種金属の境界位置を推定し、境界位置が静磁場
帯の中心(メニスカス6より575mm下方)となるよ
うに2種金属の注入速度を制御した。すなわち、電気抵
抗の測定値より推定した境界位置が静磁場帯の上側の場
合には、表層金属の注入速度を増加させ内層金属の注入
速度を減少させた。また、電気抵抗の測定値より推定し
た境界位置が静磁場帯の下側の場合にはこれと逆の操作
を行い、各々の場合とも表層と内層を合わせた注入速度
は一定とした。
【0015】表2は、2種金属の注入速度を操業変動と
は無関係に一定に制御したとき、および、本発明により
鋳造中に鋳型内の鋳造方向の電気抵抗の測定結果から2
種金属の境界位置を推定し、境界位置が目標値と一致す
るように2種金属の注入速度を制御したときの表内層の
成分分離状況と表層厚みの変動をまとめた結果を示す。
本発明により表内層の成分分離状況が改善され、かつ、
表層厚み変動も小さくなった。
は無関係に一定に制御したとき、および、本発明により
鋳造中に鋳型内の鋳造方向の電気抵抗の測定結果から2
種金属の境界位置を推定し、境界位置が目標値と一致す
るように2種金属の注入速度を制御したときの表内層の
成分分離状況と表層厚みの変動をまとめた結果を示す。
本発明により表内層の成分分離状況が改善され、かつ、
表層厚み変動も小さくなった。
【0016】
【表2】 (注) 1)分離指数=(C1−C2)/(C10 −C20 ) C1 : 鋳片表層の溶質濃度 C2 : 鋳片内層の溶質濃度 C10 : 表層への供給溶鋼の溶質濃度 C20 : 内層への供給溶鋼の溶質濃度 2)表層厚み変動:平均厚みからの偏差
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、複層金属材を連続鋳造
するに当たり、表内層の成分分離が優れ、かつ表層厚み
が均一な複層金属材の製造が可能となる。
するに当たり、表内層の成分分離が優れ、かつ表層厚み
が均一な複層金属材の製造が可能となる。
【図1】鋳型内鋳造方向の溶融金属の電気抵抗の分布を
示す図である。
示す図である。
【図2】鋳型注入を示す模式図である。
【図3】溶融金属の電気抵抗を連続的に測定するための
センサーの概略図である。
センサーの概略図である。
1 連鋳鋳型 2 鋳片 3 静磁場帯 4 表層用浸漬ノズル 4a 内層用浸漬ノズル 5 表層 5a 内層 6 メニスカス 7 表層金属と内層金属の境界 8 電極 9 抵抗計 10 センサー
Claims (1)
- 【請求項1】 連鋳鋳型内に鋳片の厚みを横切る方向の
直流磁束を全幅に亙って付与し、該直流磁束によって鋳
型鋳造方向に形成される静磁場帯を境界としてその上下
に組成の異なる2種の溶融金属を供給する複層金属材の
連続鋳造方法において、鋳型内金属の電気抵抗を測定し
て2種の金属の境界を推定し、該境界位置が目標値と一
致するように2種の金属の単位時間当たり供給量を制御
することを特徴とする複層金属材の連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10910392A JPH05277641A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 複層金属材の連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10910392A JPH05277641A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 複層金属材の連続鋳造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05277641A true JPH05277641A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=14501656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10910392A Pending JPH05277641A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 複層金属材の連続鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05277641A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009069782A1 (ja) | 2007-11-30 | 2009-06-04 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 連続鋳造中の溶融金属の成分調製方法及びその装置 |
CN112188940A (zh) * | 2018-06-08 | 2021-01-05 | 日本制铁株式会社 | 多层铸板的连续铸造工序的控制方法、装置以及程序 |
-
1992
- 1992-04-03 JP JP10910392A patent/JPH05277641A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009069782A1 (ja) | 2007-11-30 | 2009-06-04 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 連続鋳造中の溶融金属の成分調製方法及びその装置 |
JP2009148824A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-07-09 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 連続鋳造中の溶融金属の成分調製方法及びその装置 |
US8201614B2 (en) | 2007-11-30 | 2012-06-19 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Method and an apparatus of controlling chemical composition of a molten metal during continuous casting |
CN112188940A (zh) * | 2018-06-08 | 2021-01-05 | 日本制铁株式会社 | 多层铸板的连续铸造工序的控制方法、装置以及程序 |
CN112188940B (zh) * | 2018-06-08 | 2022-04-29 | 日本制铁株式会社 | 多层铸板的连续铸造工序的控制方法、装置以及记录介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0194050B1 (en) | A welding apparatus and method for depositing wear surfacing material on a substrate | |
JPWO2013080910A1 (ja) | めっき膜厚制御用ガスノズルおよびこれを用いた溶融めっき装置 | |
KR101473639B1 (ko) | 수평 맞대기 이음 대용착 용접 장치 및 그 방법 | |
US4470446A (en) | Method and apparatus for detecting molten metal surface level in a mold | |
JPH05277641A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
US4904497A (en) | Electromagnetic solder tinning method | |
JPH05285596A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JPH05277640A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JP2651767B2 (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JPH06285591A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JPH06285590A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JP3649143B2 (ja) | 連続鋳造方法 | |
JPH05285595A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JP3214374B2 (ja) | 鋼の連続鋳造法 | |
JPH07314092A (ja) | 複層金属材の連続鋳造方法 | |
JP2661797B2 (ja) | 複層鋳片鋳造方法 | |
JPH07115127B2 (ja) | 複層鋳片の連続鋳造方法 | |
JPS61289947A (ja) | クラツド鋳片の連続鋳造方法及びその装置 | |
JP3849471B2 (ja) | タンディッシュ内溶鋼の均一加熱方法 | |
JPH02303663A (ja) | 鋳型内溶鋼の湯面レベル制御方法 | |
JPH0550187A (ja) | 複合金属材の連続鋳造方法 | |
JPH0745090B2 (ja) | 薄板鋳造における溶湯流量の制御方法 | |
JPH09108822A (ja) | タンディッシュ内溶鋼の加熱方法 | |
JP2002205152A (ja) | 連続鋳造品の製造方法 | |
JPH0454540B2 (ja) |