JPH05277384A - 穀粒乾燥施設等の穀粒排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】貯留槽内へ貯留した穀粒を排出のときの詰りを
防止しようとするものである。 【構成】貯留槽８ａ内へ穀粒を張込のときに吹き出した
藁屑及び塵埃が、隣接の貯留槽８ｂ内に入って留るが、
この藁屑及び塵埃は排出移送装置２へ排出され、この排
出移送装置２の逆回転駆動で移送されて、排塵ファン１
２で吸引排出される。穀粒排出のときには該排出移送装
置２は正回転駆動で移送される。 【効果】貯留槽内に留った藁屑及び塵埃は排出されて清
掃後に、穀粒が供給されることにより、この穀粒排出の
ときの障害になることがなくなった。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、穀粒乾燥施設等の穀
粒排出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、穀粒乾燥施設等では、穀粒を貯
留する複数個の貯留槽下側には、この貯留槽の底部の排
出口から排出される穀粒及び混入する藁屑等の排出を排
出移送装置で受けて、この排出移送装置の正回転駆動に
より、一端部の排出昇穀機へ供給され、この排出昇穀機
で上部へ搬送されて、次行程である。例えば穀粒乾燥機
等へ供給される穀粒排出装置であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】穀粒乾燥施設の穀粒排
出装置では、荷受装置で荷受けした穀粒は、貯留槽内へ
一時貯留され、この貯留槽の底部の排出口から順次排出
される穀粒及びこの穀粒内に混入する藁屑等の排出を排
出移送装置で受けて、この排出移送装置の正回転駆動に
より、一端部の排出昇穀機へ供給され、この排出昇穀機
で上部へ搬送されて、次行程である。例えば穀粒乾燥機
等へ供給されて乾燥される。

【０００４】これら一連の作業のときに、該貯留槽内へ
穀粒供給のときに吹き上がる藁屑及び塵埃等が、隣接の
該貯留槽内に入って、この貯留槽内の底部に留ることと
なり、この留った藁屑及び塵埃等の上へ次に供給される
穀粒が供給されて一時貯留される。この穀粒をこの貯留
槽底部の排出口から穀粒排出のときは、底部に留った藁
屑及び塵埃等が障害となって、この穀粒は排出されずに
詰りが発生して、この穀粒の排出不能の原因になること
があり、これを解消しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、穀粒を貯留
する複数個の貯留槽８ａ，８ｂ……下側には、該貯留槽
８ａ，８ｂ……からの排出穀粒、及び排出藁屑を受けて
正回転駆動、又は逆回転駆動により移送する排出移送装
置２を設けると共に、該排出移送装置２の一方側端部に
は排出穀粒を受けて搬送する排出昇穀機１７を設け、他
方側端部には排出藁屑を吸引排出する排塵ファン１２を
設けたことを特徴とする穀粒乾燥施設等の穀粒排出装置
の構成とする。

【０００６】

【発明の作用】穀粒乾燥施設の穀粒排出装置では、荷受
装置で荷受けした穀粒は、この荷受装置から貯留槽８ａ
内へ張込されて一時貯留されるが、この貯留槽８ａが穀
粒で満量になると張込が停止され、排出移送装置２が逆
回転駆動されると同時に、隣接の貯留槽８ｂ内に留って
いる藁屑及び塵埃等がこの貯留槽８ｂ底部の排出口から
該排出移送装置２上へ排出され、この排出移送装置２で
移送されて、排塵ファン１２で吸引排出される。

【０００７】前記貯留槽８ｂ内の藁屑及び塵埃が移送さ
れて吸引排出が終了すると、該荷受装置からこの貯留槽
８ｂ内へ穀粒は張込されて一時貯留される。この藁屑及
び塵埃等の排出と穀粒の張込とが順次行われ、該各貯留
槽８ａ，８ｂ……の張込が終了すると、該排出移送装置
２が正回転駆動されると同時に、該貯留槽８ａ内へ貯留
された穀粒は、この貯留槽８ａの底部の排出口から該排
出移送装置２上へ排出され、この排出移送装置２で移送
されて一端部に設けた排出昇穀機１６へ供給され、この
排出昇穀機１６で上部へ搬送されて、次行程である。例
えば穀粒乾燥機等へこの穀粒は供給され、この排出行程
が該貯留槽８ａから該貯留槽８ｂへと順次行われ、該乾
燥機へ供給されて穀粒は乾燥される。

【０００８】

【発明の効果】穀粒を一時貯留する各貯留槽８ａ，８ｂ
……内へ穀粒供給のときに吹き上って隣接する該貯留槽
８ａ，８ｂ……内へ入って留った藁屑及び塵埃等は、穀
粒張込前に排出され、排出移送装置２で移送されて排風
ファンで吸引排風されることにより、これら藁屑及び塵
埃等が穀粒排出のときに障害となって穀粒の詰りが発生
することがなくなり、このため穀粒の排出が確実に行え
るようになった。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図例は、穀粒乾燥施設１の穀粒排出装置の排出
移送装置２等を記載したものである。前記穀粒乾燥施設
１は、顧客別に持ち込まれる穀粒を荷受けする下部に張
込ホッパ３′を設け、内部にバケットコンベアを内装し
た張込昇穀機３を設け、この張込昇穀機３上端部の一方
側には張込投出筒４を設け、この張込投出筒４下端部に
は、２方向へ穀粒を切換可能な張込切換弁５を設け、こ
の張込切換弁５の切換位置により穀粒は、コンベア等を
内装した張込移送装置６内へ供給され、この張込移送装
置６で所定位置まで移送されて、下側に開閉自在に設け
た張込移送切換弁７ａ，７ｂ……の開状態により、この
張込移送切換弁７ａ，７ｂ……を経て下側に設けた所定
位置の各貯留槽８ａ，８ｂ……へと順次張込されて一時
貯留される。

【００１０】前記各貯留槽８ａ，８ｂ……は、下部に開
閉自在な貯留槽切換弁９ａ，９ｂ……を設け、又内部の
上部には張込された穀粒の満量を検出する満量センサ１
０ａ，１０ｂ……を設けている。前記排出移送装置２
は、排出モータ２′の正逆転回転で正逆回転駆動するコ
ンベアを内装し、このコンベアの一方側の端部には、こ
のコンベアの逆回転駆動で移送される藁屑及び塵埃等を
受ける塵埃漏斗１１を設け、この塵埃漏斗１１と排塵フ
ァン１２とは連結筒１３で連接させて、この排塵ファン
１２で藁屑及び塵埃等を吸引排出させている。他方側の
端部には、該コンベアの正回転駆動で移送される穀粒を
受ける穀粒漏斗１４を設け、この穀粒はこの穀粒漏斗１
４から流下筒１５を経て排出昇穀機１６下部に設けた乾
燥張込ホッパ１７へ排出される。

【００１１】前記排出移送装置２は、前記貯留槽８ａの
前記満量センサ１０ａが、この貯留槽８ａ内が張込穀粒
で満量になったと検出され、この検出が中央制御装置１
８のＣＰＵ１９へ入力され、この入力によって前記排出
移送装置２は逆回転駆動制御されると同時に、前記貯留
槽８ｂの前記貯留槽切換弁９ｂが開状態に制御され、該
貯留槽８ａ内へ穀粒供給中に、この貯留槽８ａより吹き
出して該貯留槽８ｂ内へ入ってこの貯留槽８ｂ内に留っ
ている藁屑及び塵埃等は、該排出移送装置２の前記コン
ベア上へ排出され、この排出コンベアの逆回転駆動によ
って端部まで移送され、該塵埃漏斗１１及び該連結筒１
３を経て該排塵ファン１２でこの藁屑及び塵埃は吸引さ
れて機外へ排出される。該貯留槽８ａ，８ｂ……内に藁
屑センサを設け、この藁屑センサが藁屑等の検出によ
り、該排出移送装置２を逆回転駆動制御させる構成とす
るもよい。この吸引排出は該貯留室８ｂ，８ｃ……へと
順次行われる。

【００１２】前記排出昇穀機１６は、バケットコンベア
を内装し、上端部の一方側には乾燥投出筒２０を設け、
この乾燥投出筒２０下端部には、開閉自在に設けた乾燥
切換弁２１の開状態により、該排出昇穀機１６の該バケ
ットコンベアで上部へ搬送された穀粒は、この乾燥投出
筒２０のこの乾燥切換弁２１を経てコンベア等を内装し
た乾燥移送装置２２内へ供給され、この乾燥移送装置２
２下側に開閉自在に設けた乾燥移送切換弁２３ａ，２３
ｂ……の開状態により、この乾燥移送切換弁２３ａ，２
３ｂ……を経て下側に設けた所定位置の穀粒乾燥機２４
ａ，２４ｂ……へと順次張込され、これら乾燥機２４
ａ，２４ｂ……で穀粒は熱風により熱風乾燥される。

【００１３】前記乾燥機２４ａ，２４ｂ……等で乾燥さ
れた乾燥済穀粒は、籾摺機（図示せず）へ供給されて籾
摺され、籾殻と玄米とに選別され、選別済玄米は計量さ
れて袋詰めされる。図３の如く、顧客別に持ち込まれる
穀粒は、粗選装置２５内へ供給され、この粗選装置２５
内の選別網２６で穀粒と藁屑等とに選別され、この選別
網２６より漏下した選別済穀粒は、流下漏斗２７を経て
前記張込昇穀機３の前記張込ホッパ３′へ供給される。
又該選別網２６内を移送される藁屑等は、端部から流下
口２８を経て機外へ排出される。前記貯留槽８ａ，８ｂ
……へ供給の前段で藁屑等の除去処理を行ってこの藁屑
等の吹き出しを減少させるもよい。

【００１４】又前記貯留槽８ａ，８ｂ……へ供給された
穀粒を、図３の如く、再度該粗選装置２５内へ供給させ
て藁屑等の除去処理を行って、この藁屑等の吹き出しを
減少させるもよい。図４の如く、前記排出移送装置２は
一方方向の回転駆動とし、この排出移送装置２の終端部
側に受漏斗２９を設け、この受漏斗２９内には切換弁３
０を設け、この切換弁３０の開閉位置により、穀粒を流
下筒３１を経て前記張込ホッパ１７へ供給か、又藁屑等
は流下筒３２及び前記連結筒１３を経て前記排塵ファン
１２で吸引排風される構成とするもよい。

【００１５】図５〜図８の如く、前記貯留槽８ａ，８ｂ
……を複数列に配設し、これら貯留槽８ａ，８ｂ……と
８ａ，８ｂ……との間に穀粒及び藁屑等を移送するフラ
イトコンベア３３を設け、このフライトコンベア３３の
ケース３４内の上部には仕切板３５を設け、この仕切板
３５にはリタンレール３６を設け、又両端部に軸支した
スプロケット３７，３７にチエン３８を掛け渡し、この
チエン３８には移送板３９を適宜間隙に設け、該ケース
３４の横板上端部にはホッパ４０を設け、このホッパ４
０上端縁と該貯留槽８ａ，８ｂ……内側の上端縁とは連
接させている。

【００１６】前記フライトコンベア３３は、前記両側の
貯留槽８ａ，８ｂ……内へ穀粒供給中に、これら貯留槽
８ａ，８ｂ……より吹き出す藁屑及び塵埃は、該ホッパ
４０を経て該ケース３４の該仕切板３５上へ堆積し、堆
積したこれら藁屑及び塵埃は上側部に位置した該移送板
３９で移送されて、該ケース３４の一端部に設けた藁屑
排出漏斗４１の藁屑排出口４２から機外へ排出される。
又該ケース３４の一側部に設けた供給ホッパ４３へ供給
される穀粒は、該ケース３４底板上へ堆積し、堆積した
この穀粒は下側部に位置した該移送板３９で移送され
て、該ケース３４の他端部に設けた穀粒排出漏斗４４の
穀粒排出口４５から、例えば前記排出昇穀機１６の前記
乾燥張込ホッパ１７へ供給される。これにより穀粒及び
藁屑等を同時に移送が可能となり、このため移送効率が
向上すると共に、該貯留槽８ａ，８ｂ……へ穀粒供給の
ときに吹き出す藁屑及び塵埃を穀粒移送と同時に、反対
側へ移送を行うことができることにより、これら空き状
態の貯留槽８ａ，８ｂ……に藁屑が留ることがなくな
り、排出のときに穀粒の詰りが発生することがなくな
り、又衛生的な作業を行うことができる。

【００１７】以下、上記実施例の作用について説明す
る。張込昇穀機３の張込ホッパ３′内に供給された穀粒
は、この張込昇穀機３で上部へ搬送されて、張込投出筒
４及び張込切換弁５部を経て張込移送装置６内へ供給さ
れ、この張込移送装置６で移送されて張込切換弁７ａ部
を経て貯留槽８ａ内へ張込供給され、この貯留槽８ａ内
が穀粒で満量状態になると、満量センサ１０ａが満量を
検出して張込が停止される。

【００１８】この停止と同時に、排出モータ２′が逆回
転されて、排出移送装置２が逆回転駆動制御されると同
時に、貯留槽切換弁９ｂが開状態に制御されて、該貯留
槽８ａへ穀粒張込のときに吹き出し、該貯留槽８ｂ内へ
入って留っている藁屑及び塵埃は、この貯留槽切換弁９
ｂ部を経て該排出移送装置２へ排出され、この排出移送
装置２で移送されて塵埃漏斗１１内へ排出され、連結筒
１３を経て排塵ファン１２で吸引排出される。この作業
が順次該貯留槽８ａ，８ｂ……へと行われてこれら貯留
槽８ａ，８ｂ……内が清掃された後に穀粒が張込され
る。

【００１９】前記貯留槽８ａ，８ｂ……内へ貯留した穀
粒の排出は、該排出モータ２′が正回転されて、該排出
移送装置２が正回転駆動制御されると同時に、該貯留槽
切換弁９ａが開状態に制御され、該貯留槽８ａ内へ貯留
された穀粒は、この貯留槽切換弁９ａ部を経て該排出移
送装置２上へ排出され、この排出移送装置２で移送され
て穀粒漏斗１４内へ排出され、流下筒１５を経て排出昇
穀機１６の乾燥張込ホッパ１７内へ排出され、この排出
昇穀機１６で上部へ搬送されて次行程へと穀粒は供給さ
れる。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示す。

【図１】穀粒乾燥施設の一部のシステム構成図。

【図２】ブロック図。

【図３】他の実施例を示す穀粒乾燥施設の一部のシステ
ム構成図。

【図４】他の実施例を示す穀粒乾燥施設の一部のシステ
ム構成図。

【図５】他の実施例を示すフライトコンベアの拡大正断
面図。

【図６】他の実施例を示す図５のＡ−Ａ断面図。

【図７】他の実施例を示す穀粒乾燥施設の一部の平面
図。

【図８】他の実施例を示す穀粒乾燥施設の一部の側面
図。

【符号の説明】

２ 排出移送装置 ８ａ，８ｂ…… 貯留槽 １２ 排塵ファン １６ 排出昇穀機

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 穀粒を貯留する複数個の貯留槽８ａ，８
   ｂ……下側には、該貯留槽８ａ，８ｂ……からの排出穀
   粒、及び排出藁屑を受けて正回転駆動、又は逆回転駆動
   により移送する排出移送装置２を設けると共に、該排出
   移送装置２の一方側端部には排出穀粒を受けて搬送する
   排出昇穀機１７を設け、他方側端部には排出藁屑を吸引
   排出する排塵ファン１２を設けたことを特徴とする穀粒
   乾燥施設等の穀粒排出装置。