JPH05277000A - 蔗糖の晶析方法 - Google Patents

蔗糖の晶析方法

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JPH05277000A
JPH05277000A JP7684892A JP7684892A JPH05277000A JP H05277000 A JPH05277000 A JP H05277000A JP 7684892 A JP7684892 A JP 7684892A JP 7684892 A JP7684892 A JP 7684892A JP H05277000 A JPH05277000 A JP H05277000A
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JP
Japan
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crystallizer
crystallization
white
sucrose
crystals
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JP7684892A
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English (en)
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Takatsugu Uchida
隆次 内田
Hirohiko Ubukata
浩彦 生方
Kota Shinagawa
広太 品川
Ikuo Takahashi
亥久夫 高橋
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Nisshin Seito KK
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Nisshin Seito KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続晶析法により高品質の蔗糖を合理的かつ
経済的に有利に製造する方法を提供する。 【構成】 晶析装置2基を連設し、第1晶析装置による
1次晶析と、第2晶析装置による2次晶析とを連続的に
行うこと、第1晶析装置の白下温度を第2晶析装置の白
下温度より低温度に保持すること、及び第2晶析装置の
晶析に伴う蒸発蒸気を圧縮して第1晶析装置の加熱蒸気
として使用することにより、高品質の蔗糖結晶を経済的
に有利に得る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蔗糖の連続晶析方法、さ
らに詳しくは連続晶析により高品質の蔗糖を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来技術】周知のように蔗糖の晶析方法としては、連
続式と回分式がある。連続式は、白下の排出及び蔗糖溶
液の供給操作を結晶育成操作と重ねて行うことが出来る
など操作が簡便であるばかりでなく、生産効率上も好ま
しいのであるが、得られる製品(精製糖)の結晶粒径に
大きなバラツキがあり、品質上の難点がある。
【0003】一方回分式は、蔗糖溶液の張り込み−濃縮
−起晶−結晶育成−煎き締め、という一連の工程を1サ
イクルとして行う方式であり、操作及び制御上の難点は
あるが、均一な結晶粒が得られる特徴を有する。従って
高品質の精製糖を意図する場合は、一般に回分式晶析法
が重用されている。
【0004】最近では連続晶析と回分晶析とを併用した
2段階晶析法(特許第1279128 号)も提案されている。
すなわち、連続晶析装置において一定の平均粒径まで成
長させた蔗糖溶液を含む白下を、連続晶析装置から連続
的に抜き取り、一旦タンクに貯留した後、回分晶析装置
に導入して更に結晶を成長させる構成であり、謂わば連
続式と回分式との複合式2段階晶析法である。
【0005】このような方法によれば、回分晶析で得ら
れる製品と同程度の品質を有する製品が得られると共
に、晶析の効率化及び安定化が図れる点好ましいのであ
るが、回分式を併用しているので、回分式における操作
の煩雑さは免れず、晶析操作の抜本的な合理化は達成さ
れない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は回分式晶析に
依存することなく、連続晶析装置のみで回分式晶析で得
られる品質と遜色のない製品を合理的に得る方法、特に
省エネルギー下でこれを達成すべくなされたものであ
る。
【0007】すなわち晶析工程においては、晶析の熱源
として多量の蒸気が使用されるが、その量は精製糖の全
製造工程で使用される蒸気量の60〜70%を占めてい
る。従って晶析工程における蒸気の節減は精製糖製造コ
ストの低減に有用であるばかりでなく、省エネルギーの
見地からも極めて有用である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、2基の晶析装置を連設して、第1晶析装
置による1次晶析と、第2晶析装置による2次晶析と
を、連続的に行うこと、この連続晶析工程において1次
晶析の白下温度を2次晶析の白下温度より低温度に保持
すること、及び2次晶析に伴い発生する蒸発蒸気を加圧
・昇温して1次晶析の加熱用蒸気として使用することを
特徴とする。
【0009】本発明に適用される晶析装置としては、精
糖工業で一般に使用される蒸気による間接加熱型の真空
晶析装置2基を連設して構成され、白下部分は負圧で運
転される。図1はその構成例を示す概略図である。
【0010】図示するように、第1晶析装置10には前
工程である濃縮工程からの糖液と共に粒径が数ミクロン
の種晶が連続的に供給される。第1晶析装置10で1次
晶析されて得られた中間白下は、ポンプP1 により第2
晶析装置20に供給される。第2晶析装置20に導入さ
れた中間白下に含まれる微結晶は溶解され、その他の結
晶は糖液の濃縮に伴って成長する。所定の粒径に成長し
た結晶はポンプP2 によって排出され、分離工程に移さ
れる。
【0011】晶析装置に供給される加熱用蒸気は、運転
初期においてはボイラーから夫々第1及び第2晶析装置
20へ直接供給されるが、定常運転に入った後、つまり
第2晶析装置20内の白下温度が所定温度に達し蒸発が
開始した段階で、バルブV1を開放、バルブV2 及びV
3 を閉塞する。このとき第2晶析装置20内白下の蒸発
蒸気は圧縮器30により加圧・昇温され、第1晶析装置
10における1次晶析の加熱用蒸気として供給される。
この場合、蒸発蒸気の加圧・昇温に用いられる圧縮器と
しては、通常の機械式圧縮器が用いられる。また圧縮器
30に導入される蒸発蒸気は圧縮器及び加熱装置の損傷
防止のため予めフィルター等により清浄化される。
【0012】本発明において1次晶析は2次晶析より低
温度で行われるが、その時の白下温度差は、約10〜2
0℃範囲が好ましい。これは図2に示すように、両晶析
工程の白下温度差が約10℃になると製品結晶中65メ
ッシュ以下の微結晶の占める割合が急減し約2%以下に
なるからであり、一方両晶析工程間の温度差が約20℃
を越えても、得られる結晶の品質に格別の向上が見られ
ず、エネルギー消費に見合う効果が得られないからであ
る。なお本発明において、製品結晶中65メッシュ以下
の微結晶が2%以下を製品の品質レベルとしたのは、回
分式晶析で得られるグラニュー糖を目安としたものであ
る。
【0013】また本発明において第1及び第2晶析装置
の役割、換言すれば1次晶析から2次晶析に移す時機
は、生成する結晶の平均粒径が基準となる。通常は1次
晶析において平均粒径が目的とする製品粒径の約60%
まで成長させた段階で2次晶析に移すことが望ましい。
この場合結晶の成長は各晶析装置内白下の滞留時間に依
存する。
【0014】
【実施例の説明】
実施例1 白下容量140l 、伝熱面積1.6 m2 の撹拌機を具備し
た間接加熱型の真空晶析装置2基を連設して図1に略示
したように構成された装置を用い、第1及び第2晶析装
置共に0.2 m/mの種晶を含む白下140l を装填しボ
イラーから120℃の蒸気を供給して初期運転を行い、
第2晶析装置の白下温度が67℃(160Torr)になっ
た段階で、弁V1 を開放、弁V2 ,V3 を閉塞すると共
に、圧縮機30を作動させ定常運転に移す。
【0015】160Torrに保持された第2晶析装置20
内の白下は67℃で沸騰して61℃の蒸気を発生する。
この蒸発蒸気を圧縮機30を通して約80℃まで昇温し
第1晶析装置10の加熱用蒸気として供給する。このと
き第1晶析装置は白下温度が約48℃(60 Torr.)に
保持され、Brix66の糖液及び粒径が数ミクロンの種晶
を連続的に供給する。
【0016】第1晶析装置10で1次晶析された白下
は、ポンプP1 を介して第2晶析装置20へ連続的に供
給される。同時に糖液(Brix66)も連続的に共に供給
される。第2晶析装置20に導入された白下は2次晶析
され、白下の液面レベルが一定に維持されるようにポン
プP2 を介して連続的に次工程の分離工程に移され、遠
心分離機により結晶と糖液とが分離される。このときの
分離条件はバスケット100φ、4000rpm 、66メ
ッシュ網、30秒とした。
【0017】得られた結晶中65メッシュ以下の微結晶
は、約2.0 wt%であった。また本実施例において蔗糖
結晶1kgを得るために要したボイラーからの蒸気は0.
47kgであった。
【0018】比較例1 第1晶析装置10の白下温度を60℃(108Torr. )
とした以外は実施例1と同様に処理して得られた蔗糖結
晶中65メッシュ以下の微結晶は約4.8 wt%、蔗糖結
晶1kgを得るために要したボイラーからの蒸気は0.49
kgであった。
【0019】比較例2 図1において、弁V1 を閉塞、弁V2 ,V3 を開放し、
第1及び第2晶析装置共に、熱源はボイラーから120
℃の蒸気を使用し、白下温度は第1,2晶析装置共に4
8℃(60Torr. )とした他は実施例1と同様に処理し
て蔗糖結晶を得た。得られた蔗糖結晶中65メッシュ以
下の微結晶は約5wt%、蔗糖結晶1kg当りのボイラ
ー蒸気消費量は0.95kgであった。なお本比較例の分離
工程では実施例1の約3倍の時間をかけて遠心分離操作
を行った。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によれば終始連続晶析により、回分晶析で得られる品
質と遜色のない製品が得られる。しかも第2晶析装置か
ら排出される白下は、微結晶の含有量が少ないので分離
処理も円滑かつ短時間に行われる。さらに本発明におい
ては、第2晶析装置の蒸発蒸気を第1晶析装置の加熱用
蒸気として再利用するので、エネルギーの大幅な節減が
図れる。
【0021】なお、本発明の原理にしたがえば晶析装置
を3基以上連設して連続的に晶析を行うことも出来る
が、エネルギー効率、設備投資に見合う効果は期待でき
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る晶析装置の構成を示す概略図であ
る。
【図2】本発明における第1及び第2晶析装置内の白下
温度差と、製品結晶中に含まれる微結晶の割合との関係
を示す図である。
【符号の説明】
10 第1晶析装置 20 第2晶析装置 30 圧縮機 P1 ,P2 ポンプ V1 ,V2 ,V3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 亥久夫 東京都中央区日本橋小網町14番1号 日新 製糖株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空晶析装置2基を連設し、第1晶析装
    置の白下温度を第2晶析装置の白下温度より低温度に保
    持し、第1晶析装置で1次晶析を行い、得られた中間白
    下を第2晶析装置に連続的に供給して2次晶析を行うこ
    とを特徴とする蔗糖の晶析方法。
  2. 【請求項2】 第2晶析装置の晶析に伴う蒸発蒸気を加
    圧・昇温して第1晶析装置の加熱用蒸気として使用する
    請求項1記載の晶析方法。
  3. 【請求項3】 第1晶析装置と第2晶析装置における白
    下温度差が10〜20℃である請求項1記載の晶析方
    法。
JP7684892A 1992-03-31 1992-03-31 蔗糖の晶析方法 Withdrawn JPH05277000A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019532085A (ja) * 2016-10-28 2019-11-07 テイト アンド ライル イングレディエンツ アメリカス リミテッド ライアビリティ カンパニーTate & Lyle Ingredients Americas Llc アルロース結晶の製造方法
US11746392B2 (en) 2020-11-23 2023-09-05 Savanna Ingredients Gmbh Drying of allulose crystals

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019532085A (ja) * 2016-10-28 2019-11-07 テイト アンド ライル イングレディエンツ アメリカス リミテッド ライアビリティ カンパニーTate & Lyle Ingredients Americas Llc アルロース結晶の製造方法
US11548907B2 (en) 2016-10-28 2023-01-10 Tate & Lyle Solutions Usa Llc Method for producing allulose crystals
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