JPH0527559U - 太陽熱集熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間使用しても劣化することがなく、優れ
た耐圧強度を有しながら、各ユニット間で互いに連結さ
れるべきヘッダー管の開口端の位置関係が、他の部材と
の係わりでずれた場合でも、連結することが可能な太陽
熱集熱装置を提供する。 【構成】 ユニットＡの出口側ヘッダー管１１ａの端部
と、ユニットＢの入口側ヘッダー管１１ｂの端部が、各
々約９０°の角度で内方に屈曲しており、その開口端
は、オネジアダプタ１６を介して、ベローズ部を有し、
屈曲可能な金属製接続管１７によって連結されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、複数の真空式太陽熱集熱器と、ヘッダー管とを具備するユニットが 、複数連結して構成されてなり、各ユニット間で互いに連結されるべきヘッダー 管の開口端の連結を容易に行うことができる太陽熱集熱装置に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来より複数の真空式太陽熱集熱器と、ヘッダー管とを具備するユニットを複 数連結して構成されてなる太陽熱集熱装置は、各種提案されている。

【０００３】 真空式太陽熱集熱器は、内部が真空に保持されたガラス容器と、ガラス容器内 に配置された集熱体とから主に構成され、集熱体には、水を供給するための入口 側ヘッダー管と、温水を流出するための出口側ヘッダー管とが連結し、これによ って一つのユニットの主要部が構成されている。

【０００４】 太陽熱集熱装置は、通常複数のユニットが連結して構成されるが、水が供給さ れる最初のユニットの出口側ヘッダー管と、次のユニットの入口側ヘッダー管と は、接続具によって連結され、さらにその次のユニットのヘッダー管も同様に連 結される。

【０００５】 この接続具には、互いに連結されるべき各ヘッダー管の開口端の位置関係が、 他の部材との係わりで多少ずれた場合でも、連結可能であることが要求されるた め、一般にゴム製の接続具が使用されている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらゴム製の接続具は、長期間の使用によって劣化しやすく、しかも 耐圧強度が低いため、水道の圧力（１ｋｇ／ｃｍ² 以上）を直接受ける機構の太 陽熱集熱装置の場合には、使用できないという問題がある。

【０００７】 本考案は、上記事情に鑑みなされたものであり、その第一の目的は、長期間使 用しても劣化することがなく、優れた耐圧強度を有しながら、各ユニット間で互 いに連結されるべきヘッダー管の開口端の位置関係が、他の部材との係わりでず れた場合でも、連結することが可能な太陽熱集熱装置を提供することである。

【０００８】 また本考案の第二の目的は、各ユニットの間隔が狭い場合でも、各ヘッダー管 の開口端の接続距離を長くすることによって、各ヘッダー管の開口端を容易に連 結することが可能な太陽熱集熱装置を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

すなわち本考案の太陽熱集熱装置は、複数の真空式太陽熱集熱器と、ヘッダー 管とを具備するユニットが、複数連結して構成されてなる太陽熱集熱装置におい て、各ユニット間で互いに連結されるべきヘッダー管の開口端が、ベローズ部を 有し、屈曲可能な金属製接続管によって連結されてなることを特徴とする。

【００１０】 また本考案の太陽熱集熱装置は、各ユニット間で互いに連結されるべきヘッダ ー管の端部が、同じ方向に屈曲してなることを特徴とする。

【００１１】

【作用】

本考案で使用する金属製接続管は、例えば銅やステンレスから作製されるため 、長期間使用しても劣化することがなく、しかも耐圧強度が高いため、水道の圧 力を直接受ける機構の太陽熱集熱装置にも使用することが可能である。さらにこ の金属製接続管は、ベローズ部を有し、その部分で屈曲するようになっているた め、各ユニット間で互いに連結されるべきヘッダー管の開口端の位置関係が多少 ずれている場合でも、連結することが可能である。

【００１２】 金属製接続管に形成されるベローズ部は、いずれの箇所に形成しても良いが、 その長さが長いほど、大きく屈曲させることが可能となる。

【００１３】 また本考案において、各ユニット間で互いに連結されるべきヘッダー管の端部 を同じ方向に屈曲させると、各ユニットの間隔が狭い場合でも、各ヘッダー管の 開口端の接続距離を長くとることができるため、これらを連結する金属製接続管 を長い寸法にすることができる。

【００１４】 すなわち太陽熱集熱装置は、通常、架台の上に固定されて屋根や屋上等に設置 されるが、取り付け作業を容易にするために架台の軽量化を図ったり、少しでも 美観を良くする目的で、各ユニットの間隔を狭めて設置面積を小さくすることが 要望されている。各ユニット間の間隔を狭めた場合、その間で互いに連結される べきヘッダー管の位置関係が大きくずれると、金属製接続管を取り付けにくくな る。しかしながら各ヘッダー管の端部を同じ方向に屈曲すると、各ヘッダー管の 開口端の接続距離を長くとることができるため、ベローズ部が長く、大きく屈曲 させることが可能な金属製接続管を使用することができ、各ヘッダー管の開口端 への取り付けが容易になる。

【００１５】 また金属製接続管の両端は、各ヘッダー管の開口端と連結することが可能な構 造を有することがもちろん必要であり、例えば、その両端に袋ナットを取り付け 、太陽熱集熱装置の複数のユニットを屋根上等の所定位置に設置した後、各ユニ ット間のヘッダー管の開口端や、それに接続するアダプタに形成したネジ部に袋 ナットを締め付けることによって、金属製接続管を各ヘッダー管に連結する方法 が採られる。

【００１６】

【実施例】

以下、本考案の太陽熱集熱装置を実施例に基づいて詳細に説明する。

【００１７】 図１は、本考案の太陽熱集熱装置の説明図、図２は、本考案において使用する 金属製接続管の平面図である。

【００１８】 図１において、各々４本の真空式太陽熱集熱器１０とヘッダー管１１を有する ユニットＡとユニットＢから太陽熱集熱装置が構成され、各ユニットの間隔が６ ｃｍとなるように固定されている。各真空式太陽熱集熱器１０を構成するガラス 容器１２は、一端が閉塞し、他端が開口しており、その内部は、真空に保持され ている。またガラス容器１２内部には、外部から供給される水を貯めるための金 属製貯水容器１３が配置され、さらに金属製貯水容器１３内部には、金属製導水 管１４が奥方にまで挿入されている。

【００１９】 各ヘッダー管１１は、出口側ヘッダー管１１ａ内に入口側ヘッダー管１１ｂが 同軸上に配置された２重構造を有しており、入口側ヘッダー管１１ｂの側部には 、各金属製導水管１４が連結されている。また各貯水容器１３の開口端は、連結 管１５を介して、出口側ヘッダー管１１ａの側部に連結されている。

【００２０】 ユニットＡの出口側ヘッダー管１１ａの端部とユニットＢの入口側ヘッダー管 １１ｂの端部は、各々約９０°の角度で内方に屈曲しており、その開口端は、オ ネジアダプタ１６を介して金属製接続管１７によって連結されている。金属製接 続管１７には、全体に亙ってベローズ部が形成され、これによって大きく屈曲さ れている。

【００２１】 またユニットＡの入口側ヘッダー管１１ｂの他端には、水道と直結する給水管 １８が連結されており、一方、ユニットＢの出口側ヘッダー管１１ａの他端には 、太陽熱集熱装置で温められた水を外部に取り出すための出湯管１９が連結され ている。

【００２２】 尚、図２から明らかなように、金属製接続管１７は、全体に亙ってベローズ部 １７ａが形成され、それによって大きく屈曲し、両端には袋ナット１７ｂが取り 付けられており、その長さは、２２ｃｍである。

【００２３】 これを用いて、図１におけるユニットＡの出口側ヘッダー管１１ａの端部と、 ユニットＢの入口側ヘッダー管１１ｂの端部とを連結する場合、両ヘッダー管の 開口端に取り付けられたオネジアダプタ１６に形成されたネジ部に対して、金属 製接続管１７の袋ナット１７ｂを締め付けることによって連結される。

【００２４】 次に上記太陽熱集熱装置の使用例を説明する。

【００２５】 まず水道（図示せず）に直結した給水管１８から水がユニットＡの入口側ヘッ ダー管１１ｂに入ると、各金属製導水管１４、各金属製貯水容器１３及び出口側 ヘッダー管１１ａを介し、さらにユニットＢの入口側ヘッダー管１１ｂに流入し 、以下同様にしてユニットＢの全ての金属製貯水容器１３に水が充満される。

【００２６】 その後、一定時間、各金属製貯水容器１３内の水が太陽熱によって温められた 後、各金属製貯水容器１３内の温水が出湯管１９を介して外部に取り出されると 、新たな水が給水管１８からユニットＡに流入する。

【００２７】

【考案の効果】

以上のように本考案の太陽熱集熱装置は、長期間使用しても劣化することがな く、優れた耐圧強度を有する金属製接続管を用いながら、各ユニット内で互いに 連結されるべきヘッダー管の開口端の位置関係が、他の部材との係わりでずれた 場合でも、連結することが可能である。

【００２８】 また本考案の太陽熱集熱装置は、各ユニットの間隔を狭めても、各ヘッダー管 の端部を同じ方向に屈曲させることによって、金属製接続管の寸法及びベローズ 部を長くして、各ヘッダー管の開口端への取り付けを容易にすることが可能であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の太陽熱集熱装置の説明図である。

【図２】本考案の太陽熱集熱装置に使用する金属製接続
管の平面図である。

【符号の説明】

１０ 真空式太陽熱集熱器 １１ ヘッダー管 １１ａ 出口側ヘッダー管 １１ｂ 入口側ヘッダー管 １７ 金属製接続管 １７ａ ベローズ部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の真空式太陽熱集熱器と、ヘッダー
   管とを具備するユニットが、複数連結して構成されてな
   る太陽熱集熱装置において、各ユニット間で互いに連結
   されるべきヘッダー管の開口端が、ベローズ部を有し、
   屈曲可能な金属製接続管によって連結されてなることを
   特徴とする太陽熱集熱装置。
2. 【請求項２】 各ユニット間で互いに連結されるべきヘ
   ッダー管の端部が、同じ方向に屈曲してなることを特徴
   とする請求項１の太陽熱集熱装置。