JPH0527534U - 換気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の換気装置はガラリ板とフードが用いら
れ、ガラリ板だけを用いる場合と、ガラリ板とフードを
併用する場合がある。ガラリ板だけを用いる場合は、風
雨をよく防ぐために、ガラリ板の幅を広くし、傾斜を強
くしているので、通気断面積が小さく、且つ空気抵抗が
大きい。また、フードとの併用の場合は、ガラリ板の幅
と傾斜は大きくしなくてもすむが、排気の空気の流れが
フードによって妨げられる。本考案は上記のような欠点
のない、換気能力の優れた換気装置を提供するものであ
る。 【構成】本考案は、通気筒と覆蓋とからなる換気装置
で、部屋の壁からほぼ水平に突出た通気筒前面に、通気
のための間隙をおいて、ほぼ垂直に覆蓋を取つけたもの
である。本考案の通気筒にはガラリ板を取つけないので
空気抵抗が少なく、通気断面積が大きい。また、通気筒
の開口部と覆蓋との間には十分な間隙があるので、排気
の流れは妨げられない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

【０００２】 本考案は、部屋の換気を行うための換気装置の改良に関す る。

【従来の技術】

【０００３】 第６図（ａ）（ｂ）に従来の換気装置の構造を示した。（ ａ）図は換気装置の側断面を示し、（ｂ）図は正面図である。１１は換気 装置を示し１２はガラリ板、１３はガラリ枠、１４はフード、１５はフー ド裏部であり、１６はシャッター装置を示し１７は遮板、１８はシャッタ ー枠、１９は壁枠、２０は壁である。

【０００４】 部屋の換気はシャッター装置１６の遮板１７を開いて通気 状態とし、換気装置１１によって行うが、本考案は換気装置１１に関する ものである。換気装置は部屋の汚れた空気又は暑い空気などを外の新鮮な 空気と交換するのが目的であるが、一方において、吹きつける雨や強風の 侵入を防ぐ必要がある。このために従来は、ガラリ板１２とフード１４が よく用いられている。ガラリ板だけを用いる場合と、ガラリ板とフードと を併用する場合がある。

【考案が解決しようとする課題】

【０００５】 ガラリ板だけを用いる場合は、風雨をよく防ぐために、ガ ラリ板の幅を広くし、傾斜を強くしているので、通気断面積が小さく、且 つ空気抵抗が大きい。また、フードとの併用の場合は、ガラリ板の幅と傾 斜は大きくしなくてもすむが、排気の空気の流れが矢印Ａのようになり、 フードによって妨げられる。また夏期には、フードが直射日光によって熱 せられ、フード裏部１５の空気が暖められ、空気の流れが矢印Ｂのように 部屋内に逆流したり、また逆流しないまでも、矢印Ａの排気の流れを妨げ る。本考案は上記のような欠点のない、換気能力の優れた換気装置を提供 するものである。

【課題を解決するための手段】

【０００６】 本考案は、通気筒と覆蓋とからなる換気装置で、部屋の壁 からほぼ水平に突出た通気筒の前面に、通気のための間隙をおいて、ほぼ 垂直に覆蓋を取りつけたものである。

【作用】

【０００７】 本考案の通気筒にはガラリ板を取りつけてないので空気抵 抗が少なく、通気断面積が大きい。また、通気筒の開口部と覆蓋との間に は十分な間隙があるので、排気の流れは妨げられることなく、上下左右い ずれの方向にも、自由に放出される。

【実施例】

【０００８】 第１，２図は本考案に係わる換気装置の一実施例を示し、 第１図（ａ）は換気装置の断面図、（ｂ）は正面図の半分を示し、第２図 は通気筒斜視図である。図において、１は通気筒、２は取付鍔、３は水切 鍔、４は支持柱、５は覆蓋、６は固定ねじ、７は壁、矢印Ａ、Ｂは排気の 流れを示す。本実施例の通気筒１は円筒形をなしており、取付鍔２によっ て壁７の孔に取つけられる。通気筒１の４本の支持柱４に覆蓋５が固定ね じ６で固定される。覆蓋５は鍋状に湾曲し、通気筒１の前面を覆い、その 外縁８は水切鍔３の後まで覆っている。

【０００９】 次に、上記のように構成された換気装置の作用を説明する と、第１図（ａ）に示すように、部屋の排気は矢印Ａ及びＢのように、通 気筒１を通り、水切鍔３と覆蓋５との間隙を通って屋外に排出される。図 では記されていないが、部屋の排気は矢印Ａ，Ｂばかりでなく、左右の方 向にも排出される。

【００１０】 以上のような本考案の換気装置においては、通気筒１にガ ラリ板が取りつけてないので、空気抵抗が極めて少なく、通気断面積は大 きいので、排気効率が高い。また、覆蓋５と通気筒の水切鍔３との間隙が 十分にとってあるので、通気筒１から出た空気は、ほとんど抵抗を受ける ことなく屋外に排出される。吹つける雨は、通気筒出口を大きく覆った覆 蓋５によって、通気筒１への侵入を阻止される。通気筒１の外側に吹つけ る雨は水切鍔３によって阻止されるので、通気筒内に侵入することはない 。

【００１１】 第３図は第１図の覆蓋５の他の実施例である。（ａ）は背 面図で、（ｂ）は断面図である。５は覆蓋で５ａは覆蓋５の背面の中央突 起部である。通気筒１からの排気は矢印Ａ，Ｂのように中央突起部５ａで 滑らかに分流して屋外に排出されるので、空気抵抗が少なく、排気効率が 良い。

【００１２】 第４図および第５図は本考案に係わる換気装置の他の実施 例であり、第４図は断面図、第５図は分解斜視図である。本実施例は第１ ，２図の第１実施例の通気筒１と覆蓋５を角形にしたもので、他は変わら ない。従って、各構成部分の符号も、第１，２図と全く同一符号としたの で、説明は省略する。また、換気装置としての機能も、丸形と角形とでは ほとんど変わらないので説明を省略する。

【考案の効果】

本考案は、通気筒にガラリ板がなく、また通気筒出口と覆蓋との間に十 分な間隙があるので、通気断面積が十分にあり、空気抵抗が小さく、換気 効率が高い。また、覆蓋が通気出口を十分に覆っているので、吹きつける 雨や強風の侵入を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる換気装置の一実施例を示し、
（ａ）図は側面図で（ｂ）図は正面図である。

【図２】図１における通気筒１の斜視図である。

【図３】図１の覆蓋５の他の実施例を示す。

【図４】本考案に係わる換気装置の他の実施例を示し、
その側面図である。

【図５】図４の実施例の分解斜視図である。

【図６】従来の換気装置を示し、（ａ）は側断面図で
（ｂ）は正面図である。

【符号の説明】

１…通気筒 ２…取付鍔 ３…水切鍔 ４…支持柱 ５…覆蓋 ８…外縁 １１…換気装置 １２…ガラリ板 １３…ガラリ枠 １４…フード １６…シャッター装置

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】通気筒と覆蓋とからなる換気装置におい
   て、部屋の壁から外側にほぼ水平に突出た該通気筒の前
   面に、通気のための間隙をおいて、ほぼ垂直に該覆蓋を
   取付けたことを特徴とする換気装置。
2. 【請求項２】通気筒は円筒形で、該通気筒の前面の縁に
   は、雨滴の侵入を防ぐための水切鍔を設けたことを特徴
   とする請求項１記載の換気装置。
3. 【請求項３】通気筒は角筒形であることを特徴とする請
   求項２記載の換気装置。
4. 【請求項４】覆蓋は湾曲し、該覆蓋の外縁が通気筒の水
   切鍔を間隙をおいて覆っていることを特徴とする請求項
   ２又は３記載の換気装置。