JPH05271154A - ジアルキルスクシニルコハク酸エステルの合成方法とそのエステルをジアルキル−2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルへ変換する方法 - Google Patents

ジアルキルスクシニルコハク酸エステルの合成方法とそのエステルをジアルキル−2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルへ変換する方法

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JPH05271154A
JPH05271154A JP4260461A JP26046192A JPH05271154A JP H05271154 A JPH05271154 A JP H05271154A JP 4260461 A JP4260461 A JP 4260461A JP 26046192 A JP26046192 A JP 26046192A JP H05271154 A JPH05271154 A JP H05271154A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】有機溶剤に対して高い溶解度を有する、混合ジ
1−C6−アルキルスクシニルコハク酸エステルを製造
する方法を提供する。 【構成】(1)エステル交換触媒の存在下において、コ
ハク酸ジメチルをC2−C6−アルカノールでエステル交
換し、 (2)工程(1)で生成した混合ジアルキルコハク酸エ
ステルの2モルを、100乃至160℃の温度、ナトリ
ウムC1−C6−アルキレートとアルコールとの存在下に
おいて縮合して混合ジC1−C6−アルキルスクシニルコ
ハク酸エステルまたはその二ナトリウム塩を生成させ、 (3)その縮合生成物を回収する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】有機溶剤中において、ジアルキルコハク酸
エステルとアルカリ金属アルコラートとからジアルキル
スクシニルコハク酸エステルを製造する方法は公知であ
る。この化合物は、キナクリドン顔料の製造用の中間体
である。コハク酸のジアルキルエステルは、入手容易な
ジメチルエステルおよびジエチルエステルによって代表
されるのが通常であるが、より高級なアルキル基、たと
えばイソプロピル(EP第128489号)およびn−
ブチル(JP82−第183744号)も使用されてい
る。また、使用されるアルカリ金属アルコラートは、通
常そのコハク酸ジアルキル中のアルキル基に対応するア
ルコールのナトリウム塩またはカリウム塩であるが、し
かし混合系も公知である(たとえばEP第128489
号公報に記載されているメチルとイソプロピルとの混合
系)。アルカリ金属アルコラートは、アルカリ金属とア
ルコールとからその場で製造することも、または市場で
入手可能な試薬を使用することもできる。いずれの場合
においても、アルコールは補助溶剤としても働かせるた
めに通常は過剰に使用される。この製造方法のための溶
剤を例示すれば、ジオキサン(米国特許第280364
4号)、デカリン(米国特許第2782220号)、D
owtherm A(ジフェニルエーテルの73.5%とジフェ
ニルの26.5%との混合物;米国特許第282154
1号および第3024268号)、キシレン(JP77
−第59135号)、ジメチルホルムアミド(米国特許
第3045040号)、メタノール(米国特許第443
5589号)などである。
【0002】収率の点からみた製造方法の改良が、反応
混合物へ次のような化合物を添加することによって達成
されたと記載されている:ジメチルスルホキシドのごと
き硫黄化合物(JP77−第59135号、JP−69
−第27577号)、ポリアルキレングリコール、アル
キレングリコールアルキルエステルまたはポリアルキレ
ングリコールアルキルエーテル(JP86−第2863
43号)、リン酸アミド、リン酸エステルおよび/また
は環式N−アルキルアミド(JP87−第106062
号)。これらのすべての方法においては、最初に形成さ
れるジアルキルコハク酸エステルのアルカリ金属塩が酸
によってスクシニルコハク酸ジアルキルエステルへ加水
分解される。
【0003】これらの方法の多くは80%程度のジアル
キルスクシニルコハク酸エステルの収率が達成される旨
主張されているが、そのような収率は全体的に反応試薬
および/または助剤のコスト上昇という犠牲を払って達
成されている(欧州特許第128489号、JP86−
第286343号、JP87−第106062号)。メ
チルのみの系の使用は、溶解性の低いエステルを与え
る。このために、商業規模の生産へ移した場合に生産率
が制限される。さらに、一般に補助溶剤を使用するか
(JP77−第59135号)または圧力を使用する
(米国特許第4435589号)かしない限り、スクシ
ニルコハク酸ジメチルの収率は一般に低い。
【0004】誠に驚くべきことながら、上記の欠陥が最
も容易に入手可能でありかつ経済的でもあるコハク酸ジ
アルキルエステル、すなわちコハク酸ジメチルを別途
に、またはその場で2乃至6個の炭素原子を有する脂肪
族アルコールでエステル交換し、そして得られた混合ジ
アルキルコハク酸エステルのスクシニルコハク酸の混合
ジアルキルエステルの二ナトリウム塩への縮合を有機溶
剤中においてアルカリ金属アルコラートを使用して実施
することによって克服されうることが見いだされた。す
なわち、これらの反応試薬を使用しそして反応条件を適
当に選択すれば、混合ジアルキルスクシニルコハク酸エ
ステルが理論値の80%以上の収率で(酸性化後)得ら
れる。さらに加えて、これらのエステルは純粋なジメチ
ルスクシニルコハク酸エステルに比較して有機溶剤への
高い溶解性を示し、そして混合ジアルキル2,5−ジア
リールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステル
へ変換された場合には大幅に向上された有機溶剤溶解性
を示す。この混合ジアルキル2,5−ジアリールアミノ
−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルは、公知の方
法(たとえば米国特許第2821529号および第30
09916号)によってジヒドロキナクリドンに変換す
ることができる。この際、この中間体混合エステルの向
上された溶解性は大幅な生産性向上を達成する。このジ
ヒドロキナクリドンは、酸化して塗料、インク、プラス
チックの工業分野において有用な赤色およびバイオレッ
ト色のキナクリドン顔料を得るために使用することがで
きる。
【0005】本発明の方法は、エステル交換触媒の存在
下において、2乃至6個の炭素原子を有する脂肪族アル
コール(アルカノール)を使用してコハク酸ジメチルを
エステル交換することによって実施される。本方法は、
その脂肪族アルコールを溶剤として使用してあるいは付
加的な有機溶剤を併用して実施することができる。
【0006】適当なアルコールの例は、エタノール、イ
ソブタノール、n−ヘキサノールのごとき直鎖状または
分枝状C2−C6−アルカノールであり、エタノールおよ
びイソブタノールが特に好ましい。付加的な有機溶剤の
例は、芳香族溶剤たとえばトルエンまたはキシレン、ジ
フェニルエーテル、複数のアルキル化ジフェニルエーテ
ルの混合物、ジフェニルエーテルまたはアルキル化ジフ
ェニルエーテルとビフェニルまたはアルキル化ビフェニ
ルとの混合物[たとえば、Dowtherm A(商品名)(ジ
フェニルエーテルの73.5%とビフェニルの26.5
%の混合物)]などである。エステル交換触媒は当技術
分野において公知の任意の触媒でありうるが、好ましく
はアルカリ金属アルコラートたとえばナトリウムメチラ
ートである。この触媒自体はアルコールとのエステル交
換の過程においてナトリウムメチラートとナトリウムア
ルコラートとの混合物に変換される。
【0007】触媒の使用量は、コハク酸ジメチルの0.
01乃至5重量%、好ましくは0.1乃至2重量%であ
る。アルコールは、コハク酸ジメチルの1モルにつき1
乃至10モル、好ましくは2乃至5モルの量で存在す
る。
【0008】エステル交換反応は、付加的溶剤を使用し
てまたは使用しないで環境温度乃至100℃において実
施される。反応進行中に生成されるメタノールを除去す
る場合には、さらに(a)環境温度下において減圧とす
るか、(b)反応混合物からメタノールが留出されるま
で混合物を加熱するか、または(c)上記2つの方法の
組合せによって行なわれる。生成されたコハク酸の混合
エステルは、常用方法によって単離することができる。
あるいは好ましくは、対応するスクシニルコハク酸エス
テルの製造のために直接的に使用される。
【0009】反応は、生成物エステル(コハク酸のジメ
チルエステル、メチル−アルキルエステル、ジアルキル
エステル)を分離しうる方法によって監視することがで
き、そして生成物の割合は、冷却またはメタノールの再
循環によってコントロールすることができる。分析の方
法は、気−液クロマトグラフィーおよび高速液体クロマ
トグラフィーなどである。
【0010】エステル交換されたジアルキルコハク酸エ
ステル混合物のジアルキルスクシニルコハク酸エステル
混合物(H2 DASSと略す)への変換は下記反応式に
従って進行する。
【化1】 少なくとも2分子のナトリウムアルコラートの存在下に
おけるジアルキルコハク酸エステルの2分子のジアルキ
ルスクシニルコハク酸エステルの二ナトリウム(Na2
DASSと略す)の1分子への縮合は85%までの収率
で進行する。この反応は、すでに記載されて(たとえば
米国特許第3024268号)いる。この反応は、Na
2 DASSの不均質混合物の最終温度を100乃至16
0℃、好ましくは120乃至140℃にすることによっ
てより迅速かつより高収率で進行する。
【0011】試薬の使用量(ジアルキルコハク酸エステ
ルの1モル当り)は、ナトリウムアルキレートが1乃至
3モル、好ましくは1乃至1.5モル、そしてアルコー
ルは、溶剤中のナトリウムアルコラートを可溶化するた
めに、1乃至10モル、好ましくは2乃至5モルであ
る。外来溶剤の量は、最終的ジアルキルスクシニルコハ
ク酸エステル生成物がその溶剤中で10乃至50重量%
溶液、好ましくは20乃至40重量%溶液を形成するよ
うに選択される。
【0012】Na2 DASS塩混合物は、濾過しそして
洗浄によって溶剤と副生成物とを除去することによって
単離されうる。あるいはまた、すべてのナトリウム塩
(Na2 DASSと過剰のナトリウムアルキレート)を
中和しうる量の水性酸(たとえば酢酸、硫酸、塩酸)ま
たは非水性酸(たとえば氷酢酸、ギ酸)と反応させてH
2 DASSへ直接的に変換することができる。
【0013】このようにして得られた固体または溶液の
2 DASSは、当技術分野でよく知られた方法(たと
えば、米国特許第2821541号、第3372184
号)によって、過剰のアリールアミン(たとえばアニリ
ン)と縮合してジアルキル2,5−ジアリールアミノ−
3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルに変換すること
ができる。かかる公知技術は本明細書中に十分開示され
ている。H2 DASSエステル混合物は向上された溶解
度を有しているので、単一エステルを使用した場合に比
較してより高濃度で縮合反応を(同じ温度で)実施する
ことが可能である。過剰のアリールアミンと縮合触媒
(たとえばトリフルオロ酢酸)とを除去した後、溶剤中
に高濃度で溶解されたジアルキル2,5−ジアリールア
ミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルの溶液が
得られる。このような高濃度溶液は、本中間体の収率を
向上し、それに対応してキナクリドン顔料の生産率をも
向上する。
【0014】以上のごとく、本発明の方法は、高純度の
ジアルキル2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒド
ロテレフタル酸エステルを濃厚溶液として高収率で製造
する。この濃厚溶液をさらに反応させて、ジヒドロキナ
クリドンが得られ(たとえば、米国特許第300991
6号)、そしてこれからさらに酸化によってキナクリド
ンが得られる(たとえば、米国特許第2969399号
および第3287457号)。
【0015】以下、本発明をさらに実施例によって説明
する。実施例中の部とパーセントとは、特に別途記載の
ない限り重量ベースである。
【0016】実施例1 反応器に無水エタノール(138g、3モル)とナトリ
ウムメチラート(1.0g、0.0185モル)とを装
填し、そしてこの混合物を均質になるまで窒素雰囲気下
において攪拌する。コハク酸ジメチル(146g、1モ
ル)を添加し、この混合物を30分間25℃に保持す
る。濾過後のこの混合物の分析は、コハク酸エステルの
比がジメチル19.6%、メチルエチル49.9%、ジ
エチル30.5%であることを示した。この混合物中の
コハク酸エステルの濃度は、58.3%であった。
【0017】実施例2 無水エタノール(138g、3モル)中のナトリウムメ
チラート(1.0g、0.0185モル)の溶液を、2
5℃においてコハク酸ジメチル(146g、1モル)と
混合する。25℃、25mmHgにおいて2時間ストリ
ッピングしてアルコールをほぼ完全に除去する。この混
合物の濾過後の分析は、コハク酸エステルの比がジメチ
ル10.4%、メチルエチル44.2%、ジエチル4
5.4%であることを示した。この混合物中のコハク酸
エステルの濃度は97.4%であった。
【0018】実施例3 無水イソブタノール(222g、3モル)、ナトリウム
メチラート(0.54g、0.01モル)およびコハク
酸ジメチル(146g、1モル)を室温(25℃)にお
いて混合した後、ただちに分析した。コハク酸エステル
の比は、ジメチル16.0%、メチルイソブチル43.
1%、ジイソブチル40.9%であった。この混合物を
100℃まで加熱し、そしてアルコールを蒸留によって
集めた。3時間後、生成物を濾過してコハク酸エステル
の比を分析して調べた。ジメチル4.6%、メチルイソ
ブチル37.6%、ジイソブチル57.8%であった。
【0019】ジアルキルスクシニルコハク酸エステル製
造のための一般的方法 実施例4 Dowtherm A(商品名)(100g、0.6モル;ビフ
ェニル26.5%と酸化ビフェニル73.5%との共融
混合物)を乾燥ナトリウムメチラート(64.8g、
1.2モル)と混合し、そしてこれをよく攪拌してスラ
リーとし、これに窒素雰囲気下25℃において同定され
た無水アルコール(3.5モル)を添加する。おだやか
な発熱反応が始まり、ナトリウムメチラートがほとんど
溶液に溶けこんでしまうまでこの反応を続ける。50℃
以下の温度においてコハク酸ジアルキルエステル(1モ
ル)をゆっくりと添加し、添加完了後、この混合物をよ
く攪拌しながら徐々に加熱する。アルコールを大気圧下
で蒸留し、そして蒸留の間Dowtherm A(商品名)を徐
々に添加して不均質反応混合物の流動性を保持する。反
応の終了は、最終温度が140℃に到達すること、ある
いは濾過試料の濾液を分析して残留コハク酸エステルの
量(初期導入量の2%以下)を調べることによって確認
される。反応終了後、そのスクシニルコハク酸エステル
二ナトリウムのスラリーを70℃まで冷却し、70℃に
おいて酢酸の45%水溶液(酢酸1.25モル含有)で
処理し、そしてすべての固体が溶解するまで攪拌する。
この時、70℃において層分離が起こる。上層のDowth
erm A(商品名)層を70℃において塩化ナトリウムの
22%水溶液で2回抽出し、90℃/25mmHg圧で
脱水して乾燥し、そして濾過して残留塩類を除去する。
70℃のDowtherm A(商品名)に溶解したこのスクシ
ニルコハク酸エステルの透明な淡黄色溶液は、ジアルキ
ル2,5−ジアリールアミノ−3,6−テレフタル酸エ
ステルの製造に直接的に使用することができる。また、
冷却時に結晶物質として沈殿するこの混合スクシニルコ
ハク酸エステルは、濾過し、次に適当な溶剤でDowther
m A(商品名)を洗浄除去し、そして乾燥することによ
って単離することもできる。
【0020】実施例5(比較例) 実施例4の方法において、メタノールとコハク酸ジメチ
ルとを使用した場合には、61%の収率で、スクシニル
コハク酸ジメチルを得た。そのDowtherm A(商品名)
中の溶解度は75℃で約10%そして125℃で50%
程度であった。
【0021】実施例6 実施例4の方法において、エタノールとコハク酸ジメチ
ルとを使用した場合には、80%の収率で、そのエステ
ル比がジメチル35%、メチルエチル49%、ジエチル
16%である生成物を得た。この混合エステルは、オー
ルメチルの系に比較してDowtherm A(商品名)中の溶
解度がかなりの上昇を示した。すなわち、75℃の溶解
度は40%、そして90℃の溶解度は60%に達した。
【0022】実施例7 実施例4の方法において、エタノールと実施例1のエス
テル交換されたコハク酸エステルとを使用した場合に
は、そのエステル比がジメチル25%、メチルエチル5
0%、ジエチル25%である生成物を78%の収率で得
た。この生成物は、比較例5の生成物よりも、Dowther
m A(商品名)中の溶解度が高い。
【0023】実施例8 実施例4の方法において、エタノールと実施例2のエス
テル交換されたコハク酸エステルとを使用した場合に
は、そのエステル比がジメチル4.3%、メチルエチル
32.7%、ジエチル63.0%である生成物を81%
の収率で得た。この生成物は、比較例5の生成物より
も、Dowtherm A(商品名)中の溶解度が高い。
【0024】実施例9 実施例4の方法において、イソブタノールと実施例3の
エステル交換されたコハク酸エステルとを使用した場合
には、そのエステル比がジメチル6.0%、メチルイソ
ブチル35.0%、ジイソブチル50.0%である生成
物を75%の収率で得た。この生成物は、比較例5の生
成物よりも、Dowtherm A(商品名)中の溶解度が高
い。
【0025】エタノールによるコハク酸ジメチルのプレ
−エステル交換とそれに続くスクシニルコハク酸エステ
ルへの変換 実施例10 反応器に無水エタノール(161g、3.5モル)およ
びナトリウムメチラート(1.0g、0.0185モ
ル)を装填し、そして25℃において攪拌して溶液とす
る。コハク酸ジメチル(146g、1モル)を添加し、
この混合物を80℃まで加熱する。この時にアルコール
の蒸留が始まる。72乃至76℃で蒸留するアルコール
を捕集して温度をさらに徐々に120℃まで上昇させ
る。この混合物を60℃に冷却し、60℃においてDow
therm A(商品名)(92ml)を添加し、その後さら
に無水エタノール(100ml)を添加し、そして40
℃においてナトリウムメチラート(64.8g、1.2
モル)を加える。55乃至60℃の温度で均質となるこ
の混合物をよく攪拌しながら、かつまたアルコールを連
続的に除去しながら、4時間かけて125℃までゆっく
りと加熱する。この間にDowtherm A(商品名)(12
8ml)をゆっくりと添加する。得られた暗色物を70
℃まで冷却し、そして水性酢酸の45%水溶液(165
ml)で中和する。Dowtherm A(商品名)層を分離
し、塩化ナトリウムの22%水溶液で二回洗浄し、90
℃かつ25mmHg圧で脱水し、濾過して、30%濃度
で混合スクシニルコハク酸エステル(ジメチル15%、
メチルエチル47%、ジエチル38%)を80%の収率
で得る。
【0026】エタノールを用いるその場でのコハク酸ジ
メチルのエステル交換 実施例11 Dowtherm A(商品名)(92ml)とナトリウムメチ
ラート(64.8g、1.2モル)とを容器に装填し、
そしてこれを窒素雰囲気下でよく攪拌したスラリーに
し、無水エタノール(200ml)を添加する。温度が
62℃まで上昇するのが認められる。これを50℃まで
冷却してコハク酸ジメチル(146g、1モル)を10
分間かけて添加する。この際に混合物が均質になる。こ
の均質混合物を加熱する。60℃以上の温度において混
合スクシニルコハク酸エステルのナトリウム塩の沈殿が
始まる。90乃至100℃において、アルコールがいく
らかの混合エーテル副生成物と一緒に蒸留し始める。ア
ルコール(沸点70乃至75℃)を蒸留により捕集しな
がらそしてその蒸留の速度とほぼ同じ速度でDowtherm
A(商品名)(115ml)を添加する。この反応混合
物の温度が130℃に到達したら(3時間を要する)、
この混合物を70℃まで冷却し、そして攪拌しながら酢
酸の45%水溶液(165ml)を慎重に添加する。完
全に溶液となったら、下層の暗色水性層(pH6.4)
を捨て、そして上層のDowtherm A(商品名)層を70
℃において塩化ナトリウムの22%水溶液で2回抽出す
る。この有機相を90℃/25mmHg圧で脱水して濾
過する。生成物を分析した結果、Dowtherm A(商品
名)中30.5%濃度のジアルキルスクシニルコハク酸
エステルが理論値の81%の収率で得られたことが判明
した。このスクシニルコハク酸エステルのエステル比
は、ジメチル28.2%、メチルエチル49.0%、ジ
エチル22.8%であった。Dowtherm A(商品名)中
の残存コハク酸エステルは0.4%であった。
【0027】実施例12 実施例11を繰り返した。ただし、今回は蒸留の間のD
owtherm A(商品名)の添加量を60mlに減少させ
た。仕上げ操作を同様に実施して上記と同様なエステル
比を有する、ただしDowtherm A(商品名)中スクシニ
ルコハク酸エステルの濃度が37.5%である生成物を
得た。
【0028】ジアルキル2,5−ジアリールアミノ−
3,6−ジヒドロテレフタル酸エステル(DAT)の一
般的製造方法 実施例13 50℃のDowtherm A(商品名)(1.2モル)中のア
リールアミン(2.25モル)とトリフルオロ酢酸
(0.01モル)との混合物を、Dowtherm A(商品
名)(2乃至4モル)中の混合スクシニルコハク酸エス
テル(1.0モル)の溶液と、窒素雰囲気下70乃至9
0℃において混合する。125mmHg圧下において9
0℃に1時間保持し、そして縮合水(2モル)を蒸留
し、その後、圧力を10乃至20mmHgまで下げ、温
度を120℃まで上げて過剰のアミンとアミン−トリフ
ルオロ酢酸塩とを留去する。この蒸留段階で生成物の濃
度を適当なレベル(25乃至45%)に保持するために
Dowtherm A(商品名)を追加する。終了後、窒素雰囲
気で真空を置換する。ジアルキル2,5−ジアリールア
ミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルは、この
Dowtherm A(商品名)溶液を冷却し、濾過して生成物
を集め、そして適当な有機溶剤で(たとえばメタノール
または石油スピリット)洗浄することによって単離する
ことができる。または、窒素雰囲気下の生成物の溶液を
熱分解によって対応するジヒドロキナクリドンに直接的
に変換することができる。
【0029】実施例14(比較例) 実施例5で得られたスクシニルコハク酸ジメチルを、実
施例13に記載のごとくアニリンと反応させて、96%
の収率で2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフ
タル酸ジメチルを得た。そのDowtherm A(商品名)中
の溶解度曲線は、120℃における7.5%から190
℃における50%まで推移していた。
【0030】実施例15 実施例6の生成物を実施例13に記載した方法でアニリ
ンと反応させて、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒド
ロテレフタル酸混合メチル−エチルエステルを93%の
収率で得た(単離)。そのDowtherm A(商品名)中の
溶解度は、120℃で17%、165℃で50%であ
り、オールメチルの系よりもはるかに溶解度が大きかっ
た。
【0031】実施例16 実施例7で製造された混合エステル系を、実施例13に
記載した方法でアニリンと反応させてDTAエステルに
変換した。生成物は92%の収率で得られた。そのDow
therm A(商品名)中の溶解度曲線は、比較実施例14
の生成物よりもはるかに溶解性がすぐれていることを示
した。
【0032】実施例17 同様にして、実施例8乃至12で製造された混合エステ
ル系を、実施例13に記載した方法でアニリンと反応さ
せて混合DTAエステルに変換した。総ての生成物が比
較実施例14の生成物よりもはるかに優れたれたDowth
erm A(商品名)中溶解度を示した。
【0033】実施例18(比較例) 実施例6で得られたスクシニルコハク酸混合エステルを
実施例13に記載した方法で、アニリンの代わりにp−
トルイジンを使用して、2,5−ジ−p−トリル−3,
6−ジヒドロテレフタル酸混合エステルに変換した。こ
れにより得られた生成物のDowtherm A(商品名)中の
溶解度は、160℃において18%であった。これに対
して、対応するジメチルエステルの溶解度は9%にすぎ
なかった。 以上から明らかなごとく、本発明はジアルキルスクシニ
ルコハク酸エステルを製造するための新規な混合エステ
ル法を提供するものである。なお、上記実施例は特許の
請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱すること
なく比率、操作法、材料などに関して各種の変更が可能
であることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード イー.ジャフ アメリカ合衆国,19810 デラウエア,ウ ィルミントン,クレンショウ ドライヴ 3

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合ジC1−C6−アルキルスクシニルコ
    ハク酸エステルの製造方法において、(1)エステル交
    換触媒の存在下において、コハク酸ジメチルをC2−C6
    −アルカノールでエステル交換し、(2)工程(1)で
    生成した混合ジアルキルコハク酸エステルの2モルを、
    100乃至160℃の温度、ナトリウムC1−C6−アル
    キレートとアルコールとの存在下において縮合して混合
    ジC1−C6−アルキルスクシニルコハク酸エステルまた
    はその二ナトリウム塩を生成させ、(3)その縮合生成
    物を回収することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 アルカノールがエタノールまたはイソブ
    タノールである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 触媒が金属アルコラートである請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(1)を環境温度乃至100℃にお
    いて実施する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(1)においてアルカノールがコハ
    ク酸ジメチルの1モルにつき1乃至10モルの量で存在
    し、そして触媒がコハク酸ジメチルの0.01乃至5重
    量%の量で存在する請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(1)および(2)の間、該アルカ
    ノール以外の有機溶剤が存在する請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(2)においてナトリウムアルキレ
    ートが混合ジアルキルコハク酸エステルの1モルにつき
    1乃至3モルの量で存在し、そしてアルコールが混合ジ
    アルキルコハク酸エステルの1モルにつき1乃至10モ
    ルの量で存在する請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(1)および(2)を、その場で実
    施する請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の方法の工程(2)で生成
    された混合ジC1−C6−アルキルスクシニルコハク酸エ
    ステルを過剰のアリールアミンと縮合することを特徴と
    するジC1−C6−アルキル2,5−ジアリールアミノ−
    3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルの製造方法。
JP4260461A 1991-09-30 1992-09-30 ジアルキルスクシニルコハク酸エステルの合成方法とそのエステルをジアルキル−2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸エステルへ変換する方法 Pending JPH05271154A (ja)

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