JPH05270837A - 粒径の整ったマグネタイト粒子の製造方法 - Google Patents

粒径の整ったマグネタイト粒子の製造方法

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JPH05270837A
JPH05270837A JP4066425A JP6642592A JPH05270837A JP H05270837 A JPH05270837 A JP H05270837A JP 4066425 A JP4066425 A JP 4066425A JP 6642592 A JP6642592 A JP 6642592A JP H05270837 A JPH05270837 A JP H05270837A
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JP
Japan
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magnetite
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particles
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magnetite particles
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JP4066425A
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Fumihiko Hasegawa
史彦 長谷川
Koji Watanabe
宏二 渡邉
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G49/00Compounds of iron
    • C01G49/02Oxides; Hydroxides
    • C01G49/08Ferroso-ferric oxide [Fe3O4]

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 粒径の整ったマグネタイト粒子の製造方法を
提供する。 【構成】 0.1〜1.5mol/I の第一鉄イオンを含む
水溶液をpH8以上とし、マグネタイト生成に対する等
量(溶液中に含む第一鉄イオン量の2/3)以下の酸化
剤を添加した後、160〜300℃に加熱して加水分解
反応により化学量論組成の酸化率でかつ粒径の整ったマ
グネタイト粒子を製造する方法。 【効果】 顔料、磁性材料等に広範に利用されるマグネ
タイト粒子を用途に応じ、0.3〜2μmで任意の粒径
に整え、製造することを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料、磁性材料等に広
範に利用できるマグネタイト粒子の湿式製造法における
粒径および酸化組成制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、乾式粉の大粒子を粉砕して得ら
れる粒子は粒度分布が広く、粒度の揃った粒子を得たい
場合には湿式法が用いられる。マグネタイト粒子の湿式
製造法としては、共沈法、湿式酸化法、水熱法の三種類
が知られている。しかし、従来の技術では、酸化組成が
制御された粒径の整った0.3μm以上の大粒子を安定
的に製造することはできていない。
【0003】共沈法は、70℃以下のアルカリ溶液中で
第一鉄イオンと第二鉄イオンを1:2の割合で混合する
ことによってマグネタイト粒子を製造する方法である
が、この方法で得られるマグネタイト粒子は粒径は整っ
ているが、粒径制御範囲は概ね0.01〜0.05μm
であり、大粒子は得られない。
【0004】湿式酸化法は、60〜90℃のアルカリ溶
液中で第一鉄イオンを空気等の酸化性ガスで酸化するこ
とによってマグネタイト粒子を製造する方法であるが、
この方法で得られるマグネタイト粒子は粒径は整ってい
るが、粒径制御範囲は概ね0.05〜0.3μmであ
り、大粒子を得ようとすると、反応所要時間が極端に長
く必要であり、粒度分布も悪化する。高濃度溶液の使用
においても反応所要時間の長さと粒度分布の悪化から適
当でない。また、上記二法で得られるマグネタイト粒子
の酸化組成は理論値に比較すると、過酸化状態になりや
すく理論酸化組成値のものは得られない。
【0005】水熱法は、オートクレーブを使用して16
0〜300℃のアルカリ溶液中で(1)式に示す第一鉄
イオンのSchikorr反応と呼ばれる酸化加水分解
反応によってマグネタイト粒子を製造する方法であり、
天然マグネタイトの生成条件に近似しており、温度、圧
力、アルカリ濃度等の違いによって大きさが変化し、1
μm以上の大粒子も得られると言われている(特願平3
−84100号)。 3Fe(OH)2 →Fe3 4 +H2 +2H2 O ………(1)
【0006】しかし、Schikorr反応はマグネタ
イトと共にα−Feを副生するため、従来の水熱法では
理論酸化組成値のものは得られない。また、水熱法にお
いて、第一鉄イオンと第二鉄イオンの割合を変えてアル
カリ中和したものを原料とした場合、得られるマグネタ
イト粒子の大きさが変化し、1μm以上の大粒子も得ら
れるが、低温で第一鉄イオンと第二鉄イオンを一気にア
ルカリ中和することによって得られるマグネタイト粒子
は、共沈法で得られるものと同等の0.05μm以下の
微粒子である。
【0007】この粒子が一次核粒子として、共存する第
一鉄イオンのSchikorr反応により成長するわけ
であるが、α−Feの副生は避けられず、微粒子である
ために成長比が小さいと大粒子化せず、成長比を高くし
て大粒子化を図ると均一成長が行われにくく粒径の整っ
たマグネタイト粒子は得られがたい。成長比とは、一次
核粒子が共存する第一鉄イオンのSchikorr反応
により、新しい核発生なしに成長するとした時の成長割
合を示し、Schikorr反応に供される第一鉄イオ
ン濃度/一次核粒子の鉄濃度で表される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の方法では製造できない粒径の整った、かつ任意に大き
さおよび酸化組成値を制御された分散性の良い0.3μ
m以上のマグネタイト粒子を効率よく製造する方法を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は0.1〜1.5
mol/l の第一鉄イオンを含むpH8以上の水溶液を16
0〜300℃に加熱して加水分解反応を起こさせること
を特徴とするマグネタイト粒子の製造法において、硝酸
ソーダあるいは硝酸カリ等の酸化剤を添加することによ
り、粒径の整ったマグネタイト粒子を製造する方法であ
る。
【0010】更に本発明は加水分解反応によってマグネ
タイト粒子の生成が開始される温度未満でマグネタイト
生成に対する等量(溶液中に含む第一鉄イオン量の2/
3)以下の酸化剤を添加することにより、粒径の整った
マグネタイト粒子を製造する方法であり、添加する酸化
剤の量を変えることにより、得られるマグネタイト粒子
の酸化組成および大きさを制御する製造方法である。ま
た、溶液中のアルカリ濃度を変えることにより、得られ
るマグネタイト粒子の大きさを制御する製造方法であ
る。
【0011】なお、アルカリ溶液中における第一鉄イオ
ンは、酸化性ガスまたは酸化剤によって極めて酸化され
やすいため、取扱いに注意を要する。原料に含まれる第
二鉄イオンは、マグネタイト粒子の粒度分布および酸化
組成制御に悪影響を及ぼすため、全て第一鉄イオンに還
元されていることが望ましく、例えば酸性溶液中におけ
る鉄片等との共存による還元操作を加える。
【0012】使用水、アルカリ溶液は窒素等の不活性ガ
スにより完全に脱酸素する。第二鉄イオンの混入、残留
はフェロシアン化カリウムまたはチオシアン化カリウム
により検出される。
【0013】
【作用】pH8以上、0.1〜1.5mol/l に調整され
た第一鉄溶液を大気の接触、混入を防ぎながら、不活性
ガスを満たしたオートクレーブ中で昇温すると160℃
以上の温度において系内で均一にSchikorr反応
と呼ばれる水酸化第一鉄の酸化加水分解反応が起こり、
まずマグネタイトの核が生成し、その核が続いて起こる
Schikorr反応により均一に成長することによ
り、粒径の整った0.3μm以上のマグネタイト粒子が
得られる。
【0014】この反応において、加水分解反応によって
マグネタイトの核生成が開始される温度未満でマグネタ
イト生成に対する等量(溶液中に含む第一鉄イオン量の
2/3)以下の酸化剤を添加することにより、第一鉄イ
オンを酸化しマグネタイトの一次核粒子を生成し、添加
する酸化剤の量を変えることにより、一次核粒子と成長
に供される第一鉄イオンとの割合を制御することによっ
て、得られるマグネタイト粒子の大きさおよび酸化組成
を制御することができる。
【0015】得られるマグネタイト粒子の酸化組成は添
加する酸化剤の量がマグネタイト生成に対する等量に近
づくにつれ、つまりは、Schikorr反応に供され
る第一鉄イオンの量が少なくなるにつれ理論値に近づ
き、等量添加の際には理論酸化組成のマグネタイト粒子
が得られる。
【0016】酸化剤の添加量は等量の10%から等量ま
でが望ましく、等量の1%〜10%であると成長反応が
不均一となり粒度分布の悪化をもたらす。等量以上の酸
化剤の添加は過酸化組成の粒子を生成する。また、アル
カリ濃度の増加は効果的に粒子を大きいものにする。
【0017】なお、水酸化第一鉄のSchikorr反
応は160℃以上で開始され、温度の上昇は酸化速度を
大きくするが、酸化剤添加による一次核生成反応は16
0℃未満で一様に起こるため粒子の大きさへの影響は少
ない。300℃を超えると高強度の容器が必要になり経
済的でない。また、pH7未満ではSchikorr反
応は進行せずpH7以上に保つことが必要であり反応速
度が高くなるpH8以上に保つことが望ましい。
【0018】以上の製造法によると均一な粒度分布を有
する0.3〜2μmのマグネタイト粒子が得られること
が確かめられた。本発明で得られた粒子は、乾式法に比
べると粒子間の焼結がないこと、従来の湿式法に比べる
と粒径が大きいことから、分散性にすぐれていることが
確認された。
【0019】
【実施例】図1は、1mol/l の第一鉄イオンを含むpH
10の水溶液を常温から2.5℃/min で昇温し、60
℃に達したところで酸化剤を添加した後にそのまま昇温
を続け、250℃で1時間保持した際に得られたマグネ
タイト粒子の粒子径を示す。
【0020】酸化剤を添加しないときは約2μmの粒径
を示すが、酸化剤の添加量に応じて得られる粒子の粒径
が小さくなり、マグネタイト生成に対する等量(溶液中
に含む第一鉄イオン量の2/3)を添加した場合には、
約0.3μmの粒子が得られた。60℃で酸化剤を添加
したのは、それ以下の温度ではゲーサイトの一時的な混
生が懸念されるためである。
【0021】図2は、1mol/l の第一鉄イオンを含むp
H10の水溶液を常温から2.5℃/min で昇温し、6
0℃に達したところで酸化剤を添加した後にそのまま昇
温を続け、250℃で1時間保持した際に得られたマグ
ネタイト粒子の酸化組成値を示す。酸化剤を全く添加し
ないもの、あるいは酸化剤の添加量がマグネタイト生成
に対する等量(溶液中に含む第一鉄イオン量の2/3)
に満たないものは、α−Feの共存が認められ理論酸化
組成値まで達しない。
【0022】また、酸化剤の添加量がマグネタイト生成
に対する等量を超える場合には、ヘマタイトの共存が認
められ過酸化状態になっている。これらの結果に対し
て、酸化剤の添加量がマグネタイト生成に対する等量
(溶液中に含む第一鉄イオン量の2/3)のものは、マ
グネタイト単相を示し酸化組成値はマグネタイトの理論
組成値を示した。
【0023】図3は、1mol/l の第一鉄イオンを含むp
H10の水溶液を常温から2.5℃/min で昇温し、S
chikorr反応による一次核生成が開始する温度で
ある160℃未満の各温度において酸化剤を添加した後
にそのまま昇温を続け、250℃で1時間保持した際に
得られたマグネタイト粒子の粒子径を示す。
【0024】酸化剤の添加量はマグネタイト生成に対す
る1/2等量(溶液中に含む第一鉄イオン量の1/3)
で一定とした。酸化剤の添加によって生成する一次核の
大きさは約0.1〜0.2μmと添加温度による影響は
小さく、Schikorr反応による一次核の成長割合
も同一であることから得られた粒子は酸化剤の添加温度
によらず、ほぼ一定の約0.5μmを示した。
【0025】図4は、1mol/l の第一鉄イオンを含む水
溶液のアルカリ濃度を変化して常温から2.5℃/min
で昇温し、60℃に達したところでマグネタイト生成に
対する等量(溶液中に含む第一鉄イオン量の2/3)の
酸化剤を添加した後にそのまま昇温を続け、250℃で
1時間保持した際に得られたマグネタイト粒子の粒子径
を示す。
【0026】過剰アルカリ濃度0(中和点)のpHはほ
ぼ10であり、過剰アルカリ濃度を2mol/l ,4mol/l
と増大すると得られるマグネタイト粒子の粒径は0.3
〜2μmへと顕著に増大した。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、顔料、磁性材料等に広
範に利用できる均一な粒度を持ち、かつ任意に大きさ及
び酸化組成値を制御された分散性の良い0.3μm〜2
μmのマグネタイト粒子を高濃度の溶液から効率良く製
造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒径への酸化剤添加量の効果を示す図表であ
る。
【図2】酸化組成値への酸化剤添加量の効果を示す図表
である。
【図3】粒径への酸化剤添加温度の効果を示す図表であ
る。
【図4】粒径への酸化剤添加時の過剰アルカリ濃度の効
果を示す図表である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1〜1.5mol/l の第一鉄イオンを
    含む水溶液をpH8以上とし、マグネタイト生成に対す
    る等量(溶液中に含む第一鉄イオン量の2/3)以下の
    酸化剤を添加した後、160〜300℃に加熱して加水
    分解反応により粒径の整ったマグネタイト粒子を製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造法において、マグネ
    タイト生成に対する等量(溶液中に含む第一鉄イオン量
    の2/3)の酸化剤を添加することにより、化学量論組
    成の酸化率でかつ粒径の整ったマグネタイト粒子を製造
    する方法。
JP4066425A 1992-03-24 1992-03-24 粒径の整ったマグネタイト粒子の製造方法 Withdrawn JPH05270837A (ja)

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