JPH05268626A - ダビング防止方法とそれに用いる映像信号処理装置 - Google Patents

ダビング防止方法とそれに用いる映像信号処理装置

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JPH05268626A
JPH05268626A JP4093872A JP9387292A JPH05268626A JP H05268626 A JPH05268626 A JP H05268626A JP 4093872 A JP4093872 A JP 4093872A JP 9387292 A JP9387292 A JP 9387292A JP H05268626 A JPH05268626 A JP H05268626A
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JP
Japan
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signal
color difference
amplitude
dubbing
video
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Application number
JP4093872A
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English (en)
Inventor
Keitaro Yamashita
啓太郎 山下
Kyoko Suzuki
京子 鈴木
Takehito Ishida
雄仁 石田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示される映像信号に影響を与えないで,違
法なダビングを有効に防止できるダビング防止方法を提
供する。 【構成】 映像信号発生装置1で発生させた正規の波形
を有する映像信号に対して,ダビング防止信号付加装置
3において輝度信号Yに付加される水平同期信号H−S
YNCの色差信号Cは変化させずに,第1の色差信号P
B または第2の色差信号PR のいずれか一方または両者
に対してこれらの色差信号に印加される水平同期信号H
−SYNCの振幅を変化させる。この色差信号がビデオ
テープ記録装置に入力されると,自動利得調整回路が変
化する同期信号の振幅に応じて色差信号の振幅を変化さ
せてビデオテープに記録するから,その再生画像は暗く
なったり,明るくなったりして見るに耐えない画像とな
り,ダビングしても意味のないものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は違法に複写(コピーまた
はダビング)することを防止するダビング防止方法とそ
れに使用される映像信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,ビデオテープ記録再生装置におい
て,あるいは,映像信号を提供する際に,違法なダビン
グを有効に防止するための種々のダビング防止方法が試
みられている。そのダビング防止方法の1つにマクロビ
ジョン社が提案するコピー防止方法(以下,マクロビジ
ョン方式と呼ぶ)が知られている(たとえば,特開昭6
3−107281号公報,参照)。マクロビジョン方式
の概要について述べる。図13に示したように,ビデオ
信号の帰線期間内に,破線で示した通常の振幅レベルを
越える過大な振幅の信号を印加させる。ビデオテープ記
録・再生装置には自動利得調整(制御)(AGC)回路
が設けられているが,通常,破線のレベルの3値同期信
号について自動利得調整を行っているビデオテープ記録
・再生装置内の自動利得調整回路の利得調整を上記過大
振幅信号に基づいて行わせ,故意に自動利得調整を狂わ
せる。その結果,過大振幅信号に続く映像信号の振幅が
自動利得調整によって本来のレベルよりも低く振幅制限
されることになる。その映像信号を記録しても,その再
生画像は暗くなり見えにくい画像となるから,ダビング
しても意味のないものになり,ダビング防止に効果的に
寄与する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したマクロビジョ
ン方式は,通常の映像信号には影響を与えないように帰
線(ブランキング)期間内に過大振幅信号を印加してい
る。そのため,マクロビジョン方式は上記過大振幅信号
がビデオテープ記録・再生装置内で除去されることなく
印加されたまま使用されることが前提となる。したがっ
て,印加された帰線期間の信号を除去して使用せず,入
力された映像信号を色差線順次方式の信号処理を行う方
式のビデオテープ記録・再生装置においてはマクロビジ
ョン方式は適用できないという問題に遭遇している。
【0004】上述した色差線順次方式の映像信号処理の
具体例を図14図および図15を参照して詳細に述べ
る。図14(A)はハイビジョン用ビデオテープ装置内
の記録系(装置)200の回路構成,図14(B)はハ
イビジョン用ビデオテープ装置内の再生系(装置)40
0Aの回路構成を示す。図15は図14に示した記録装
置200および再生装置400Aにおいて信号処理され
るハイビジョン用映像信号の波形を示す。
【0005】図14(A)に示した記録装置200は,
自動利得調整回路ブロック21,A/D変換回路ブロッ
ク22,ノンリニア・エンファシス信号処理回路23,
TDMエンコード信号処理回路24,D/A変換回路ブ
ロック27,エンファシス回路ブロック29,FM変調
回路ブロック30,増幅回路ブロック32を有してい
る。図14(B)に示した再生装置400Aは,増幅回
路ブロック40,FM復調回路ブロック41,デエンフ
ァシス回路ブロック42,A/D変換回路ブロック4
4,TDMメモリ回路45A,TDMデコード回路45
B,垂直フィルタ回路ブロック48,D/A変換回路ブ
ロック49を有している。磁気ヘッド31A,31Bが
記録装置200および再生装置400Aに共通に接続さ
れている。
【0006】図15(A)はハイビジョン用映像信号と
して,記録装置200に入力される映像信号としての,
1H毎にそれぞれ3値水平同期信号H−SYNCに続け
て時系列的に,輝度信号Y,第1の色差信号PB ,第2
の色差信号PR の波形を示す図である。図15(B)
は,記録装置200内では上記水平同期信号H−SYN
Cを削除し,ブランキング期間内の信号を除去し,TD
Mエンコード信号処理回路24において時間軸圧縮・伸
長(TCI)信号に変換し,色差線順次に並べかえてA
チャネル信号AchとBチャネル信号Bchとにした信
号形態を示す図である。図15(C)は,上記色差線順
次信号に水平同期信号H−SYNC,バースト信号BU
RST,インデックス信号IDなどを記録装置200内
で付加し,FM変調回路ブロック30においてFM変調
して磁気ヘッド31A,31Bを介して実際にビデオテ
ープに記録するA,Bチャネルの信号波形を示す図であ
る。図15(C)に示した水平同期信号H−SYNC,
バースト信号BURST,インデックス信号IDなどは
ビデオテープ記録装置内で付加される。図15(A)に
示した段階で,かりにマクロビジョン方式による過大振
幅信号が帰線(ブランキング)期間内に印加されていて
も,図15(B)の信号に処理する段階で帰線期間内の
信号は除去されるから,ダビング防止を目的としたマク
ロビジョン方式による過大振幅信号の印加は意味のない
ものとなる。本発明は上述した色差線順次方式の信号処
理を行う映像信号処理装置にも適用可能なダビング防止
方法とそれに使用する映像信号処理装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め,本発明の第1の観点によれば,ダビング防止信号と
して,色差信号に付加する同期信号の振幅を時間の経過
とともに変化させるダビング防止信号発生方法が提供さ
れる。特定的には,上記ダビング防止信号を映像信号初
期発生時に印加する。また特定的には,上記ダビング防
止信号を再生信号発生時に印加する。好適には,上記ダ
ビング防止信号の再生は記録媒体の表示対象外の映像信
号が格納される領域またはインデックス信号記憶領域な
どに記録された特殊信号を検出して行う。
【0008】本発明の第2の観点によれば,輝度信号お
よび色差信号を入力してそれぞれ自動利得調整し,色差
線順次信号変換して記録媒体に記録する映像信号記録装
置であって,輝度信号に対する自動利得調整回路手段は
同期自動利得調整回路およびピーク自動利得調整回路を
有し,色差信号に対する自動利得調整回路手段はピーク
自動利得調整回路を有し,上記色差信号に印加される同
期信号の振幅が時間の経過とともに変化するとき,その
色差信号の振幅を上記同期信号の振幅に応じて変化させ
て記録媒体に記録する映像信号記録装置が提供される。
【0009】
【作用】ダビング防止信号として,色差信号に印加する
同期信号の振幅を時間の経過とともに変化させると,こ
の同期信号が付加された色差信号を自動利得調整して記
録媒体に記録すると振幅が変化する同期信号の振幅変化
に応じて本来の意図する振幅とは異なる振幅変化で利得
調整された色差信号となる。つまり,色差信号に対する
自動会得調整回路を故意に誤動作させてダビング防止信
号として機能する色差信号を記録する。この振幅が変化
する同期信号の振幅に応じて利得変化させられた色差信
号を再生してTVモニタに表示すると画面の明るさが変
化する非常に劣悪な画像となり,ダビングしても意味が
ない。一方,色差信号に付加する同期信号の振幅を時間
とともに変化させても,TVモニタにおいては輝度信号
のみ同期信号に基づく利得調整を行っており,色差信号
についての利得調整は行ってないないので,問題はな
い。
【0010】上記ダビング防止信号としての色差信号に
付加する振幅が変化する同期信号は,(1)オリジナル
の映像信号初期発生時,または,(2)再生信号発生時
に印加する。後者について,好適には,記録媒体の表示
対象外の映像信号が格納される領域またはインデックス
信号記憶領域などに記録された特殊信号を検出して,振
幅が変化する3値同期信号を付加する。表示対象外の映
像信号が印加される領域とは,たとえば,ハイビジョン
用TVモニタにおいて,映像信号が格納される最大ライ
ンとしては,たとえば,1125ライン存在するが,映
像信号が有効に表示される有効表示領域は1035ライ
ンであり,その周囲に数%程度のオーバースキャン領
域,さらにオーバースキャン領域の外周に存在する予備
領域に該当する位置を意味する。これらのオーバースキ
ャン領域または予備領域に映像信号が存在しても有効表
示領域に表示されないので,TVモニタに表示する際も
問題がない。
【0011】本発明の第2の観点においては,輝度信号
および色差信号を入力してそれぞれ自動利得調整し,色
差線順次信号に変換して記録媒体に記録する映像信号記
録装置に設けられる自動利得調整回路手段として,輝度
信号に対する自動利得調整回路手段は同期自動利得調整
回路およびピーク自動利得調整回路を有し,色差信号に
対する自動利得調整回路手段はピーク自動利得調整回路
を有する。上記色差信号に印加される同期信号の振幅が
時間の経過とともに変化するとき,その色差信号の振幅
を変化する同期信号の振幅に応じて変化させて,上記ピ
ーク自動利得調整回路を故意に誤動作させて色差信号の
振幅を変化させて記録媒体に記録する。その結果,その
記録媒体に記録された色差信号を再生してもその振幅が
本来の振幅変化とは無関係に変化しているから,再生し
ても意味のない画像となる。
【0012】
【実施例】図1は本発明のダビング防止方法を実現する
概略構成を示すダビング防止装置のブロック図である。
以下本発明の実施例として,ハイビジョン用ビデオテー
プ記録・再生装置に適用する例について述べる。図1に
示したダビング防止装置は映像信号発生装置1,ダビン
グ防止信号付加装置3,映像信号記録媒体の1例として
のビデオテープ5,および,ハイビジョン用映像信号記
録・再生装置(または映像信号処理装置)7を有する。
【0013】図2に図15(A)に示したと同様の正規
の波形を有する映像信号,すなわち,輝度信号Y,第1
の色差信号PB および第2の色差信号PR の波形を示
す。図解した映像信号の波形においては,1Hごと,正
常に3値水平同期信号H−SYNCが輝度信号Y,第1
の色差信号PB ,第2の色差信号PR にそれぞれ付加さ
れている。この映像信号は,3値水平同期信号H−SY
NC,バースト信号BURST(図示せず),インデッ
クス信号ID(図示せず)の後に,クロマ(色差)信号
Cおよび輝度信号Yが続いている。正規のクロマ信号C
は正規の最大振幅100%以内に振幅制限されて挿入さ
れている。図2に示した映像信号の発生は図1に示した
映像信号発生装置1において行われる。
【0014】図1に示したダビング防止信号付加装置3
において,図2に示した正常な第1の色差信号PB また
は第2の色差信号PR ,あるいは,両者の色差信号の3
値水平同期信号H−SYNCの振幅を時間とともに変化
させる。図3に第1の色差信号PB に付加される3値水
平同期信号H−SYNCの振幅を変化させた波形例を示
す。水平同期信号HS1の振幅は正規の振幅を有し,水
平同期信号HS2および水平同期信号HS3は正規の振
幅よりやや低く,水平同期信号HS4および水平同期信
号HS5はさらに低い振幅に変化させられている。水平
同期信号HS6および水平同期信号HS7は急激に正規
の振幅よりも非常に大きな振幅に変化させられている。
このような3値水平同期信号の振幅変化はランダムに行
うことが好適であるが,所定の周期,たとえば,後述す
る記録装置200内の自動利得調整回路の時定数とハン
チングするような時間間隔で変化させてもよい。
【0015】図2に示した輝度信号Y,図3に示した第
1の色差信号PB ,および,図2に示した第2の色差信
号PR がそのまま,ハイビジョン用TVモニタに印加さ
れた場合,ハイビジョン用TVモニタにおいては輝度信
号Yに付加された3値水平同期信号H−SYNCのみを
参照するから,第1の色差信号PB に付加された3値水
平同期信号H−SYNCの振幅が変化しても,第1の色
差信号PB そのものの成分が正常であれば,問題なく表
示される。第1の色差信号PB に代えて第2の色差信号
R に印加される3値水平同期信号H−SYNCの振幅
を変化させてもハイビジョン用TVモニタには正常な画
像が表示される。
【0016】ダビング防止信号付加装置3において第1
の色差信号PB に付加される3値水平同期信号H−SY
NCの振幅を図3に示したように変化させてビデオテー
プ5に記録し,ビデオテープ5の内容を映像信号記録・
再生装置7において再生し映像信号記録・再生装置7を
用いてさらに他のビデオテープ10にダビングする場
合,あるいは,ダビング防止信号付加装置3からの上記
映像信号を直接,映像信号記録・再生装置7においてビ
デオテープ10に記録し,その記録映像信号を映像信号
記録・再生装置7を用いて再生する場合について述べ
る。まず,後者について述べる。
【0017】図4は図14(A)に示した記録装置20
0と同様の記録装置200Aおよび記録装置200Bの
回路構成を示す。図4(A)に示した記録装置200A
は,図2および図3に示した輝度信号Y,第1の色差信
号PB および第2の色差信号PR を入力して,低周波成
分を通過させるローパスフィルタブロック20,ローパ
スフィルタブロック20の出力信号をじど利得調整する
自動利得調整回路ブロック21,自動利得調整回路ブロ
ック21の出力信号をディジタル信号に変換するA/D
変換回路ブロック22を有している。自動利得調整回路
ブロック21はA/D変換回路ブロック22の後段に配
置してもよい。記録装置200Aはさらに,垂直方向フ
ィルタ回路ブロック23A,垂直方向ノンリニア・エン
ファシス回路ブロック23Bおよび水平方向ノンリニア
・エンファシス回路ブロック23Cからなるノンリニア
・エンファシス信号処理回路23,図2および図3に示
した映像信号を図15(B)に示した色差線順次信号に
変換するTDMエンコード信号処理回路24,色差線順
次信号に図15(C)に示したように3値水平同期信号
H−SYNCおよびバースト信号BURSTを印付加す
る信号加算回路25および同期信号・バースト信号発生
回路26を有している。記録装置200Aは,D/A変
換回路ブロック27,ローパスフィルタブロック28,
エンファシス回路ブロック29,および,FM変調回路
ブロック30を有している。FM変調回路ブロック30
においてFM変調された図15(C)に示した映像信号
が磁気ヘッド31A,31Bを介してビデオテープ10
に記録される。
【0018】図4(B)に示した記録装置200Bは,
図4(A)に示した水平方向ノンリニア・エンファシス
回路ブロック23CをTDMエンコード信号処理回路2
4の後段に配置したものであり,図4(A)に示した3
系統の水平方向ノンリニア・エンファシス回路ブロック
23Cが2系統の水平方向ノンリニア・エンファシス回
路ブロック23C’となる。記録装置200Bのその他
の構成は記録装置200Aと同じであり,その動作原理
も記録装置200Aと同じである。
【0019】図4に示した自動利得調整回路ブロック2
1について考察する。ハイビジョン用AGCのベースバ
ンド信号は上記のとおり,輝度信号Y,第1の色差信号
Bおよび第2の色差信号PR があるが,これの全てに
同期自動利得調整およびピーク自動利得調整をかけるこ
とは必要なく,価格的にも不利益である。したがって,
図5に示すように,輝度信号Y用の自動利得調整(AG
C)回路21Aは,同期AGC回路21A1と,ピーク
AGC回路21A2として構成され,図6に示すよう
に,第1の色差信号PB または第2の色差信号PR 用の
自動利得調整回路21B,21Cは,同期AGC回路と
して構成される。
【0020】以下,その理由について図7および図8を
参照して考察する。図7(A)は同期AGCの動作を説
明する図であり,図7(B)はピークAGCの動作を説
明する図である。図8(A)は輝度信号Yに付加された
3値水平同期信号H−SYNCの負極(下側)振幅がレ
ベルLaだけが喪失された時の波形を示し,図8(B)
は第1の色差信号PB に付加された3値水平同期信号H
−SYNCの負極(下側)振幅がレベルLbだけ喪失さ
れた時の波形を示す。ビデオテープ記録装置におけるA
GCとしては,図7(A)に示すように,水平同期信号
H−SYNCの負極レベルとその直後のペデスタルレベ
ルとの差,L1を一定にする同期AGCと,図7(B)
に示すように,水平同期信号H−SYNCの負極レベル
と映像信号のピークとのレベル差L2を一定にするピー
ク映像信号とがある。伝送系の影響で生ずる信号レベル
の異常が原信号に対して線形な変化であれば,輝度信号
Y,第1の色差信号PB ,第2の色差信号PR ともに同
期AGCの働きだけで原信号を再現できるはずである。
しかしながら,その変形が非線形のとき,あるレベル以
下で信号の情報が喪失した場合には事情が異なる。
【0021】輝度信号Yについては,図8(A)に示す
ように,水平同期信号H−SYNCの負極レベルがLa
だけが喪失してもペデスタルレベル以下に信号成分は存
在しないから,信号自体のピーク・ピーク値は影響を受
けない。そのため,図5に示した同期AGC回路21A
1を通すと信号レベルは正規のレベルよりも高くなり,
「白つぶれ現象」を起こすおそれがある。そのため,さ
らにピークAGC回路21A2において信号のピーク値
を規定値以内に収めるピークAGCが必要になる。第1
の色差信号PB および第2の色差信号PR については,
水平同期信号H−SYNCの負極レベルがLbだけ喪失
したとき,信号自体のピーク・ピーク値も同様に小さく
なる。そのため,図6に示した同期AGC回路21Bま
たは21Cの出力信号のピーク・ピーク値は正規な値と
なるから,ピークAGC回路を必要としない。
【0022】図3に示したように,水平同期信号H−S
YNCの振幅を変化させた第1の色差信号PB を上記し
た同期AGC回路21Bを通すと,その水平同期信号H
−SYNCの負極レベルの変化に応じて,第1の色差信
号PB の成分が同期AGCされ,図9に示すように変化
する。たとえば、図3における水平同期信号HS1は正
規の振幅であるから図9に示す第1番目の色差信号PB
1の振幅は正規な値であるが,図3に示す水平同期信号
HS4のように振幅が小さくなると図9に示す第4番目
の色差信号PB4の振幅は大きくなり,図3の水平同期
信号HS6は振幅が大きいから図9に示す第6番目の色
差信号PB6の振幅は小さくなる。このように第1の色
差信号PB の振幅は,自動利得調整回路21Bにおい
て,図3に示したように水平同期信号H−SYNCの振
幅の変化に応じて変化させられ,ビデオテープ10に記
録される。
【0023】ビデオテープ10に記録された上記映像信
号を図14(B)に示した再生装置400Aにおいて再
生し,ハイビジョン用TVモニタに印加すると,第1の
色差信号PB の振幅が本来の振幅とは全く無関係に変化
しているから,その再生画像は意味のないものとなる。
特に,水平同期信号H−SYNCの変化に応じて再生画
像も変化するから非常に見にくい画像となる。その結
果,ダビングしても意味のない映像信号として機能す
る。上記水平同期信号H−SYNCの振幅変化タイミン
グとしては,自動利得調整回路21Bまたは21Cの時
定数はハンチングを起こすようなタイミング,あるい
は,ランダムなタイミングで行うことができる。
【0024】以上,図1に示したダビング防止信号付加
装置3からの上記映像信号を直接,映像信号記録・再生
装置7においてビデオテープ10に記録し,その記録映
像信号を映像信号記録・再生装置7を用いて再生する場
合について述べた。ダビング防止信号付加装置3におい
て第1の色差信号PB に付加される3値水平同期信号H
−SYNCの振幅を図3に示したように変化させてビデ
オテープ5に記録し,その後,ビデオテープ5の内容を
映像信号記録・再生装置7において再生し映像信号記録
・再生装置7を用いてさらに他のビデオテープ10にダ
ビングする場合も,記録装置200において上記同様に
色差信号に付加される水平同期信号H−SYNCの振幅
変化に応じて振幅変化させられた第1の色差信号PB
ビデオテープ10に記録されることになる。
【0025】上記色差信号に付加される水平同期信号H
−SYNCの振幅を変化させる他の方法について述べ
る。上記実施例においては図1に示したように映像信号
を生成直後にダビング防止信号としての水平同期信号H
−SYNCの振幅を変化させたが,再生段階において水
平同期信号H−SYNCを付加するときにその水平同期
信号H−SYNCの振幅を変化させることができる。そ
のように処理を行わせるか否かを,ハイビジョン用映像
信号の有効表示映像信号が格納される領域以外の映像信
号格納部分を用いて行う。図11にハイビジョン用TV
モニタ画面11の正面図を示す。このハイビジョン用T
Vモニタ画面11は,中央の有効映像表示領域11A,
その周囲のオーバースキャン領域11B,さらにその周
囲の予備領域11Cからなる。図12にハイビジョン用
映像信号のビデオテープへの記録フォーマットを示す。
この映像信号フォーマットは,プリアンプルPRE A
MBLEにつついて,色差線順次に配列された映像信号
が格納されることを示している。ハイビジョン用映像信
号としては最大,たとえば,1125ライン準備されて
いるが,有効映像表示領域11Aに表示されるのは,た
とえば,1035ラインであり,その周囲に数%程度の
オーバースキャン領域11B用のラインが準備されてい
る。さらに予備領域11Cに対応する予備格納領域があ
る。この例においては,予備格納領域は第1フィールド
については,17番目から始まり,第2フィールドにつ
いては579番目から始まる。またオーバースキャン領
域は第1フィールドについては41番目から始まり,第
2フィールドについては603番目から始まる。
【0026】オーバースキャン領域予備格納領域に映像
信号を挿入してもハイビジョン用TVモニタ画面11に
は表示されない。したがって,これらの領域に,ダビン
グ防止信号を示すパターンデータを格納しておき,再生
段階でダビング防止信号を検出して,上述したように,
再生段階で色差信号に付加する水平同期信号H−SYN
Cの振幅を変化させる。その回路構成を図2を参照して
述べる。図12に図解した再生装置400は図14
(B)に示した再生装置400Aと同様な回路構成を有
しているが,図12の再生装置400にはダビング禁止
信号検出回路55,このダビング禁止信号検出回路55
に応答して第1の色差信号P B または第2の色差信号P
R の水平同期信号H−SYNCの振幅を変化させた水平
同期信号H−SYNCおよびバースト信号BURSTを
発生する色差用同期信号・バースト信号発生回路53が
配設されている。輝度信号用同期信号・バースト信号発
生回路54は従来の同期信号・バースト信号発生回路と
同様,振幅が固定の水平同期信号H−SYNCとバース
ト信号BURSTを発生する。なお,図14(B)に示
した再生装置400AはD/A変換回路ブロック49ま
でしか示していないが,信号加算回路ブロック50,輝
度信号用同期信号・バースト信号発生回路54,およ
び,ローパスフィルタブロック52に対応する回路を有
している。
【0027】図12に示した再生装置400は,ビデオ
テープ10から色差線順次方式の映像記録信号を検出す
る磁気ヘッド31A,31B,FM復調回路ブロック4
1,デエンファシス回路ブロック42,ローパスフィル
タブロック43,A/D変換回路ブロック44を有して
いる。再生装置400はまた,色差線順次信号を輝度信
号Y,記録用色差信号PBおよび第2の色差信号PR
成分に戻すTDM・デシャフリング処理回路45,水平
ノンリニア・デエンファシス回路ブロック46,垂直ノ
ンリニア・デエンファシス回路ブロック47,垂直フィ
ルタ回路ブロック48,D/A変換回路ブロック49,
信号加算回路ブロック50,ローパスフィルタブロック
52,色差信号用同期信号・バースト信号発生回路5
3,輝度信号用同期信号・バースト信号発生回路54,
および,ダビング禁止信号検出回路55を有している。
【0028】たとえば,図1に示したダビング防止信号
付加装置3において,図11に示したオーバースキャン
領域に該当する位置または予備格納領域に該当する位置
に自然界では存在しえないような信号パターンのデータ
を記録する。そのデータパターンの例を下記に示す。 表−1 青色=+50%,かつ,赤色=+50%,または, 青色=+50%,かつ,赤色=−50%,または, 青色=−50%,かつ,赤色=+50%,または, 青色=−50%,かつ,赤色=−50%
【0029】ダビング禁止信号検出回路55は上記デー
タパターンの映像信号を検出したら,色差信号用同期信
号・バースト信号発生回路53を駆動する。色差信号用
同期信号・バースト信号発生回路53は上記データパタ
ーンの検出に応答して,図3に示したように第1の色差
信号PB または第2の色差信号PR に付加する水平同期
信号H−SYNCの振幅を変化させる。
【0030】このような色差信号に付加する水平同期信
号H−SYNCの振幅を変化させた再生輝度信号Y,第
1の色差信号PB および第2の色差信号PR は上述した
ように,正常にハイビジョン用TVモニタに表示され
る。しかしながら,この再生映像信号を図4に示した再
生装置400でダビングすると上述した色差信号の振幅
変化が発生し,意味のないダビングとなる。
【0031】上述した映像信号格納領域にダビング禁止
を意味するデータパターンを挿入することに代えて,図
11に示したプリアンプルPRE AMBLEのインデ
ックス信号ID格納部分にダビング禁止を示すデータを
記録してもよい。ダビング禁止信号検出回路55はイン
デックス信号格納部分からダビング禁止信号を検出し
て,上記同様,色差信号用同期信号・バースト信号発生
回路53を駆動する。
【0032】以上,本発明の実施例して,ハイビジョン
用映像信号に関連づけて本発明の実施例を述べたが,本
発明はハイビジョン用映像信号の処理に限らず,そのタ
イミングの映像信号のダビング母子に適用できる。また
上述した例は,水平同期信号H−SYNCとして3値水
平同期信号を例示し,映像信号として輝度信号Y,第1
の色差信号PB および第2の色差信号PRからなる場合
を例示したが,本発明の映像信号はかかる映像信号の構
成に限定されない。
【0033】
【発明の効果】上述したように,本発明によれば,表示
される映像信号には影響を与えないで,ダビングを有効
に禁止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダビング防止方法に適用するダビング
防止装置の概略構成図である。
【図2】図1における映像信号発生装置によって生成さ
れる映像信号の波形を示す図である。
【図3】図1に示すダビング防止信号付加装置によって
生成される色差信号の波形図である。
【図4】本発明のダビング防止方法に適用される映像信
号記録装置の回路構成図である。
【図5】図4に示す映像信号記録装置における輝度信号
用自動利得調整回路の構成図である。
【図6】図4に示す映像信号記録装置における色差信号
用自動利得調整回路の構成図である。
【図7】図5および図6における同期自動利得調整回路
およびピーク自動利得調整回路の動作特性を示す映像信
号の波形図である。
【図8】図5および図6における同期自動利得調整回路
およびピーク自動利得調整回路による自動利得調整特性
を示す映像信号の波形図である。
【図9】図3に示した水平同期信号の振幅が変化する色
差信号が図4に示した映像信号記録装置において信号処
理された色差信号の波形図である。
【図10】本発明のダビング防止方法に適用されるハイ
ビジョン用映像表示装置の表示画面の平面図である。
【図11】本発明のダビング防止方法に適用されるハイ
ビジョン用映像信号の記録フォーマットを示す図であ
る。
【図12】本発明のダビング防止方法に適用する映像信
号処理装置の第2実施例しての映像信号再生装置におい
て図3に示したと同様の色差信号を印加する回路構成を
示す図である。
【図13】従来のダビング防止信号の波形を示す図であ
る。
【図14】従来の映像信号記録装置および映像信号再生
装置の回路構成図である。
【図15】図14に示した映像信号記録装置によって行
われる映像信号に対する信号処理による映像信号の波形
を示す図である。
【符号の説明】
1・・映像信号発生装置, 3・・ダビング防止信号付加装置, 5・・ビデオテープ, 7・・映像信号処理装置(映像信号記録・再生装置), 10・・ビデオテープ, 11・・ハイビジョン用TVモニタ画面, 11A・・有効映像表示領域, 11B・・オーバースキャン領域, 11C・・予備領域, 20・・ローパスフィルタブロック, 21・・自動利得調整回路ブロック, 21A・・輝度信号用AGC回路, 21B,21C・・色差信号用AGC回路, 22・・A/D変換回路ブロック, 23・・ノンリニア・エンファシス信号処理回路, 23A・・垂直方向フィルタ回路ブロック, 23B・・垂直方向ノンリニア・エンファシス回路ブロ
ック, 23C・・水平方向ノンリニア・エンファシス回路ブロ
ック, 24・・TDMエンコード信号処理回路, 25・・信号加算回路, 26・・同期信号・バースト信号発生回路, 27・・D/A変換回路ブロック, 28・・ローパスフィルタブロック, 29・・エンファシス回路ブロック, 30・・FM変調回路ブロック, 31A,31B・・磁気ヘッド, 41・・FM復調回路ブロック, 42・・デエンファシス回路ブロック, 43・・ローパスフィルタブロック, 44・・A/D変換回路ブロック, 45・・TDM・デシャフリング処理回路, 46・・水平ノンリニア・デエンファシス回路ブロッ
ク, 47・・垂直ノンリニア・デエンファシス回路ブロッ
ク, 48・・垂直フィルタ回路ブロック, 49・・D/A変換回路ブロック, 50・・信号加算回路ブロック, 51・・同期信号・バースト信号発生回路, 52・・ローパスフィルタブロック, 53・・色差信号用同期信号・バースト信号発生回路, 54・・輝度信号用同期信号・バースト信号発生回路, 55・・ダビング禁止信号検出回路, 200・・記録装置, 400・・再生装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダビング防止信号として,色差信号に付加
    する同期信号の振幅を時間の経過とともに変化させるダ
    ビング防止信号発生方法。
  2. 【請求項2】上記ダビング防止信号を映像信号初期発生
    時に印加する請求項1記載のダビング防止信号発生方
    法。
  3. 【請求項3】上記ダビング防止信号を再生信号発生時に
    印加する請求項1記載のダビング防止信号印加方法。
  4. 【請求項4】上記ダビング防止信号の再生は記録媒体の
    表示対象外の映像信号が格納される領域またはインデッ
    クス信号記憶領域などに記録された特殊信号を検出して
    行う,請求項3記載のダビング防止信号発生方法。
  5. 【請求項5】輝度信号および色差信号を入力してそれぞ
    れ自動利得調整し,色差線順次信号変換して記録媒体に
    記録する映像信号記録装置であって, 輝度信号に対する自動利得調整回路手段は同期自動利得
    調整回路およびピーク自動利得調整回路を有し, 色差信号に対する自動利得調整回路手段はピーク自動利
    得調整回路を有し, 上記色差信号に付加される同期信号の振幅が時間の経過
    とともに変化するとき,その色差信号に付加された同期
    信号の振幅変化に応じて色差信号の振幅を変化させて記
    録媒体に記録する映像信号記録装置。
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