JPH05268586A - 画像圧縮装置 - Google Patents

画像圧縮装置

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JPH05268586A
JPH05268586A JP9475392A JP9475392A JPH05268586A JP H05268586 A JPH05268586 A JP H05268586A JP 9475392 A JP9475392 A JP 9475392A JP 9475392 A JP9475392 A JP 9475392A JP H05268586 A JPH05268586 A JP H05268586A
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浩 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリフィルタ処理による不都合を解消しつつ
良好に圧縮処理を行って画質の向上を図る。 【構成】 画像の情報量が少ない場合は、帯域圧縮処理
装置20における圧縮歪はあまり目立たないが、プリフ
ィルタ12の情報量削減による空間解像度の劣化は目立
つようになるので、フィルタ制御回路32によって投入
スイッチ14がOFFとなり、プリフィルタ12の投入
は行われない。逆に、画像の情報量が多い場合は、帯域
圧縮処理装置20による圧縮歪が目立つようになる。他
方、プリフィルタ12による情報量削減によって再生画
のシャープネスは減少するが、圧縮歪による劣化も減少
するようになる。見る側にとっては圧縮歪の方が強く感
じられるので、フィルタ制御回路32によって投入スイ
ッチ14がONとなり、プリフィルタ12の投入が行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データの圧縮を行
う画像圧縮装置にかかり、更に具体的には、圧縮処理の
前段で雑音除去などのプリ処理を行う画像圧縮装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】画像データの圧縮装置では、図8(A)
に示すように、帯域圧縮処理装置100による圧縮処理
を良好に行うためにプリフィルタ200によって何らか
の前処理が行なわれることがある。たとえば、ノイズが
重畳した画像,必要以上の周波数帯域を持つ画像,水平
又は垂直相関部分の少ない画像などは、いずれも情報量
の多い画像であると考えられる。このような場合、前処
理によって不要な画像情報量をあらかじめ削ることで圧
縮処理における圧縮歪を減らすことができる。
【0003】このようなプリフィルタ200を用いる従
来技術としては、次のようなものがある。まず、特開昭
61−141289号公報に開示されているものは、同
図(B)に概略示すように、フレーム間符号化装置10
2の前段に雑音除去回路202が設けられた構成となっ
ている。雑音除去回路202では、フレーム間の同一位
置にある信号差分が正負に振動するときには平滑化が行
なわれ、正又は負に偏って連続するときはその差分が出
力される。
【0004】次に、特開昭62−198269号公報に
開示されているものは、同図(C)に概略示すように、
冗長度抑圧符号化処理装置104の前段に高空間周波数
減少前処理回路204が設けられており、復号処理装置
106の後段に高空間周波数強調後処理回路206が設
けられた構成となっている。高空間周波数減少前処理回
路204では画像データ中の高空間周波数成分を減らす
前処理が行われ、高空間周波数強調後処理回路206で
は伸長過程で高空間周波数成分の強調処理が行なわれ
る。
【0005】次に、特開昭62−226383号公報に
開示されているものは、同図(D)に概略を示すよう
に、帯域圧縮処理装置108の前段に平滑化回路208
が設けられた構成となっている。平滑化回路208で
は、隣接画素間で画素データが所定以上離れている場合
には平均値を用い、所定以上離れていない場合には中央
値を用いるようにして平滑化が行われる。
【0006】次に、特開昭63−158972号公報に
開示されているものは、同図(E)に概略を示すよう
に、圧縮符号化回路110の前段に雑音除去フィルタ2
10が設けられており、復号伸長化回路112の後段に
歪除去フィルタ212,輪郭強調フィルタ214が各々
設けられた構成となっている。伸長復号化回路112で
伸長復号化された画像データに含まれる過負荷歪や量子
化歪などは、歪除去フィルタ212で除去され、その後
歪除去フィルタ212の逆に作用する輪郭強調フィルタ
214で輪郭強調が行われる。
【0007】次に、特開平2−29179号公報に開示
されているものは、同図(F)に概略を示すように、適
応的可変サンプリング装置114の前段にノイズ除去回
路216が設けられた構成となっている。適応的可変サ
ンプリング装置114によるサンプリング処理の前に、
非線形フィルタによって構成されたノイズ除去回路21
6でノイズ成分が除去される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの従
来技術では、いずれも入力画像データに対して同一のノ
イズ除去などのフィルタ処理が施されるようになってお
り、不要なノイズなどの情報を削って必要な映像情報の
みを残すことを目的としている。しかしながら、いずれ
の技術においてもフィルタ処理エラーが必ず生じ、映像
情報が100%伝達されることはない。特に、入力画像
の情報量が少ない場合に前記従来技術を適用してプリフ
ィルタ200による処理を行うと、却って解像度や画質
が劣化するなどの不都合が生ずる。
【0009】詳述すると、画像データの帯域圧縮は、い
ずれの方式においても画像の相関性又は冗長性を利用し
ている。従って、例えば図4(A)に示すような水平又
は垂直方向に相関性の強い面積の多い画像の場合は、全
体として画像情報量が少なく、圧縮しやすい。また、圧
縮歪も発生しにくい。しかし、同図(B)に示すような
画像の場合は、逆に画像情報量が多く、歪も発生しやす
い。また、同図(A)の画像にランダムノイズが重畳し
ている場合も、このノイズが見かけの画像情報量を増大
させることになる。ノイズは相関性が弱い信号であるの
ため、同図(B)に示す画像と同様の結果になる。すな
わち、不要な情報によって本来の映像信号に歪(変化)
が生じることになる。
【0010】上述した帯域圧縮技術では、このような種
々の画像に対して全て一定量の符号長に圧縮することが
一般に行われている。例えば、1フレーム当りを一定量
とするなどである。従って、入力情報量の差によって、
同図(A)のような場合には再生画と原画とはほとんど
違いが現われないが、同図(B)のような場合には大き
な歪が生じて再生画が劣化することになる。本発明は、
これらの点に着目したもので、プリフィルタ処理による
不都合を解消しつつ良好に圧縮処理を行って画質の向上
を図ることができる画像圧縮装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、入力画像の帯域圧縮を行う帯域圧縮手段
と、入力画像の情報量削減を行うプリフィルタ手段とを
含む画像圧縮装置において、前記帯域圧縮手段の前段
に、入力画像の情報量に対応して適応的に前記プリフィ
ルタ手段を投入するフィルタ制御手段を備えたことを特
徴とする。
【0012】他の発明は、前記帯域圧縮手段とプリフィ
ルタ手段とを含む画像圧縮装置におて、前記プリフィル
タ手段は、情報量削減を多段階で行う複数のフィルタを
有するとともに、前記帯域圧縮手段の前段に、入力画像
の情報量に対応して適応的に前記フィルタのいずれかを
選択投入するフィルタ制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0013】
【作用】本発明によれば、プリフィルタが用意されると
ともに、画像の情報量が検知される。そして、この情報
量に応じて適応的にプリフィルタが帯域圧縮手段の前段
に投入される。プリフィルタが他段に用意されていると
きは、少なくとも1つが画像情報量に応じて選択投入さ
れる。これによって、画像の情報量が多いときはそれに
対応したプリフィルタによる情報量削減の後に帯域圧縮
が行われるようになる。
【0014】
【実施例】以下、本発明による画像圧縮装置の実施例に
ついて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。 <第1実施例>最初に、図1乃至図4を参照しながら本
発明の第1実施例について説明する。図1には、第1実
施例の主要部が示されている。同図において、圧縮処理
の対象となる画像データの入力端子10は、一方におい
てプリフィルタ12の入力側に接続されており、他方に
おいて投入スイッチ14の一方の切換入力側に接続され
ている。そして、この投入スイッチ14の他方の切換入
力側には、前記プリフィルタ12の出力側が接続されて
いる。
【0015】投入スイッチ14の出力側は、帯域圧縮処
理装置20に接続されている。この帯域圧縮処理装置2
0の入力側には面内冗長度抽出回路22が設けられてお
り、その入力側が投入スイッチ14の出力側に接続され
ている。面内冗長度抽出回路22の出力側には可変情報
削減回路24が接続されており、その出力側には符号化
回路26が接続されている。この符号化回路26の出力
側が帯域圧縮装置20の出力側となっており、これが出
力端子28に接続されている。
【0016】また、可変情報削減回路24と符号化回路
26の他の入力側には符号量制御回路30が各々接続さ
れている。この符号量制御回路30には前記面内冗長度
抽出回路22の出力側が接続されており、再量子化レベ
ルの出力側はフィルタ制御回路32に接続されている。
このフィルタ制御回路32にはメモリ34から後述する
比較値THD1,THD2が各々入力されており、フィルタ制御
回路32の出力側は前記投入スイッチ14の制御入力側
に接続されている。
【0017】以上の各部のうち、入力端子10には、例
えばディジタルビデオテープレコーダ(VTR)の画像
データが入力されるようになっている。次に、プリフィ
ルタ12としては、画像情報量を削減することができる
ようなもの,例えば前記従来技術で示したノイズ除去フ
ィルタなどどのような方式でもよいが、本実施例では水
平ローパスフィルタが用いられている。すなわち、画像
データがこのプリフィルタ12によるフィルタリングを
受けると、水平方向の高周波成分が除去されて周波数帯
域が狭くなり、画像情報量が少なくなる。
【0018】次に、帯域圧縮処理装置20としては、同
様にどのような手法のものを用いてもよいが、アナログ
VTRと同様の特殊再生を考慮すると画内画像相関性を
用いた手法が有利となり、また編集時の処理を考慮する
と1画面をある固定長の符号量に圧縮する手法が一般的
である。これは、従来のアナログVTRが1フィールド
=1トラックであることと同意である。そこで、本実施
例では、フィールド又はフレームのいずれか1画面を1
トラック長に符号量制御する圧縮手法が用いられてい
る。
【0019】帯域圧縮処理装置20のうちの面内冗長度
抽出回路22は、フィールド又はフレームを単位として
冗長度の抽出を行う機能を有している。可変情報削減回
路24は、1画面の情報量が一トラックに相当するよう
に符号量の一定化を行う機能を有している。例えば、コ
サイン変換を用いた直交符号化における再量子化プロセ
スなどが該当する。符号化回路26は、入力データに所
定の符号化処理を行う機能を有している。そして、符号
量制御回路30は、一定符号量とするための可変情報削
減回路24の制御を行うためのものである。
【0020】次に、フィルタ制御回路32は、符号量制
御回路30から得られる画像情報量とメモリ34から入
力される比較値とを比較し、その結果に応じて投入スイ
ッチ14の切換制御を行う機能を有している。なお、本
実施例では、符号量制御回路30によって1画面=1ト
ラックとなるように,すなわち符号量一定となるように
制御が行われるが、この場合には可変情報削減回路24
における再量子化レベルが画像情報量に対応している。
【0021】すなわち、符号量を一定とするためには、
入力画像情報量が多い場合は多くの情報量を削減する必
要がある。このため、再量子化レベルは荒くなる。ま
た、入力画像情報量が少ない場合は逆に再量子化レベル
は細かくなる。フィルタ制御回路32では、このような
関係を利用して符号量制御回路30から供給される再量
子化レベルから画像情報量が得られるようになってい
る。
【0022】また、メモリ34から出力される比較値TH
D1,THD2は、予め実験的に求められた画像情報量,すな
わち再量子化レベルと圧縮歪との関係から設定された値
である。図2には、これら比較値THD1,THD2と投入スイ
ッチ14の開閉制御との関係が示されている。投入スイ
ッチ14がOFFの状態で画像情報量がTHD1以上となっ
た場合には、矢印FAのように投入スイッチ14はON
となる。そして、投入スイッチ14がONの状態で画像
情報量がTHD2以下となった場合には、矢印FBのように
投入スイッチ14はOFFとなる。
【0023】次に、以上のように構成された第1実施例
の動作について、図3及び図4も参照しながら説明す
る。図3には、入力画像の変化とフィルタ投入の有無と
の関係が示されており、図4には、入力画像の例が示さ
れている。
【0024】最初に、図4(A)に示すような比較的情
報量の少ない画像が入力されたとする(図3TA参
照)。この場合、画像情報量は比較的少なく比較値THD1
よりも少ないので、投入スイッチ14はOFFであり、
入力画像は直接帯域圧縮処理装置20に入力されて圧縮
処理が行われる。すなわち、入力画像に対して、面内冗
長度抽出回路22,可変情報削減回路24,符号化回路
26による前記処理が順に行われ、圧縮データが出力端
子28から出力される。
【0025】ここで、例えばシーンチェンジなどで入力
画像が図4(B)に示すように変化したとする(図3T
B参照)。すると、最初はこの画像が帯域圧縮処理装置
20に入力される。この画像は情報量が多いために、符
号量制御回路30における再量子化レベルが荒くなるこ
とになる。これに基づいて、フィルタ制御回路32で画
像情報量が比較値THD1を越えたと判断されると、図2に
矢印FAで示すように投入スイッチ14がONとなる。
すなわち、図3に示すように、入力画像が図4(A)か
ら同図(B)に変化したとき、符号量制御回路30から
の情報量によるスイッチコントロールがフィードバック
制御によって行われているために1画面分遅れて投入ス
イッチ14がONとなる。従って、入力画像に対して、
まずプリフィルタ12による処理が行われるようにな
る。
【0026】次に、シーンチェンジなどで入力画像が図
4(B)から同図(A)に変化したとする(図3TC参
照)。すると、最初はこの画像が帯域圧縮処理装置20
に入力される。この画像は情報量が少ないために、符号
量制御回路30における再量子化レベルが細かくなるこ
とになる。このため、フィルタ制御回路32で画像情報
量が比較値THD2よりも小さくなったと判断されると、図
2に矢印FBで示すように投入スイッチ14がOFFと
なる。すなわち、図3に示すように、入力画像が図4
(B)から同図(A)に変化したとき、同様に1画面分
遅れて投入スイッチ14がOFFとなる。従って、入力
画像はプリフィルタ12を介することなく直接帯域圧縮
処理装置20に供給されるようになる。
【0027】このように、本実施例では、画像情報量が
少ない場合は投入スイッチ14がOFFとなってプリフ
ィルタ12は投入されない。しかし、画像情報量が多い
場合は投入スイッチ14がONとなってプリフィルタ1
2が投入される。以下、各場合について更に詳述する。
【0028】a,情報量の少ない画像の場合 まず、図4(A)のような情報量の少ない画像の場合
は、再量子化レベルが細かいために量子化ノイズは少な
く、従って圧縮歪はあまり目立たない。他方、プリフィ
ルタ12の情報量削減による空間解像度の劣化の方は目
立つようになる。そこで、本実施例では、フィルタ制御
回路32によって投入スイッチ14がOFFとなり、プ
リフィルタ12の投入は行われない。
【0029】b,情報量の多い画像の場合 これに対し、図4(B)のような情報量の多い画像の場
合は、再量子化レベルが荒いため、その際に生じる量子
化ノイズが圧縮歪となって現われる。他方、プリフィル
タ12による情報量削減後の画像は、画像情報量は少な
くなって再生画のシャープネスは減少するが、圧縮歪に
よる劣化も減少するようになる。ここで、シャープネス
の減少はカメラのピントボケに類似しており、画質劣化
としてみたときそれほどの不自然さは感じさせない。こ
れに対し、圧縮歪による劣化は、モスキートノイズに見
られるように不自然な性質のものが多く、見る側にとっ
て画質劣化の印象が強い。従って、プリフィルタ12の
投入によって空間解像度が犠牲になっても、圧縮歪を減
少させた方が再生画としての品位はよいと考えられる。
また、ノイズの重畳した画像においても、プリフィルタ
12によるノイズ除去効果の方が視覚的には効果が大き
い。
【0030】このように、画像情報量が多く圧縮歪が発
生する場合は、プリフィルタ12による情報量削減の効
果は大きい。そこで、本実施例では、フィルタ制御回路
32によって投入スイッチ14がONとなり、プリフィ
ルタ12の投入が行われる。
【0031】なお、投入スイッチ14の開閉制御の基準
となる比較値THD1,THD2の値は、上述した圧縮歪や空間
解像度などを考慮して実験的に求められる。また、両者
は異なる値に設定されているため、投入スイッチ14の
開閉と画像情報量とは図2に示すようにヒステリシスを
持つことになる。プリフィルタ12が投入されると、こ
れによる情報量削減の影響で帯域圧縮処理装置20にお
ける再量子化レベルが細かくなる。すると、フィルタ制
御回路32では、見かけ上画像情報量が少なくなったよ
うに判断される。しかし、投入スイッチ14のOFF
は、圧縮歪が目立たない程度に画像の本来の情報量が下
がった時点で行われた方がよい。このような理由によ
り、OFF制御の比較値THD2は、図2に示すようにON
制御の比較値THD1よりも低く設定されている。
【0032】また、フィルタ制御回路32による投入ス
イッチ14の開閉制御は、帯域圧縮処理装置20におけ
る符号量制御よりも前段で行われることから、上述した
ようにフィードバックの形でしか制御を行うことはでき
ない。このため、図1に示す本実施例では入力画像の情
報量変化と投入スイッチ14の開閉制御との間に1画面
分の時間差が生ずる。しかし、連続する2画面の画像情
報量は経験的にほぼ等しいこと、1画面が短時間(フィ
ールド単位では1/60sec,フレーム単位では1/3
0sec)であるために圧縮歪は目立たないと考えられる
ことから、この時間遅れが視覚的に支障が生ずるものと
はならない。
【0033】更に、図2において、ヒステリシス幅(TH
D2−THD1)は適宜設定してよいが、狭すぎると入力画像
が比較値THD付近を前後するような場合にハンチングが
起きる可能性があるので、適度に広くとるようにすると
よい。
【0034】このように、本実施例によれば、入力画像
の情報量が少ない場合はプリフィルタ12は投入され
ず、帯域圧縮処理のみが行われる。このため、プリフィ
ルタ12の情報量削減による空間解像度の劣化は生じな
い。他方、入力画像の情報量が多い場合はプリフィルタ
12が投入されて情報量削減が行われる。このため、帯
域圧縮処理の圧縮歪による劣化が減少する。従って、全
体としてみると、プリフィルタ処理による不都合を解消
しつつ良好に圧縮処理が行なわれて画質が向上するよう
になる。また、フィルタ制御回路やメモリなどを設ける
のみという簡便な構成なため、IC化も容易である。
【0035】<第2実施例>次に、図5及び図6を参照
しながら本発明の第2実施例について説明する。前記第
1実施例では、入力画像の情報量に応じてプリフィルタ
12の投入制御が行われたため、フィルタON時とOF
F時との画質の差が多少大きくなる。そこで、本実施例
では、多段階にフィルタ開閉動作を行うことによって、
あらゆる種類の画像に対してフィルタ開閉前後で画質が
滑らかに変化するようになっている。
【0036】図5には、第2実施例の主要構成が示され
ている。なお、上述した第1実施例と同様の構成部分又
は第1実施例に対応する構成部分には、同一の符号が用
いられている。同図において、入力端子10は、一方に
おいて第1乃至第3プリフィルタ50,52,54の入
力側に各々接続されており、他方において切換スイッチ
56の切換入力側に接続されている。そして、この切換
スイッチ56の他の切換入力側には、前記第1乃至第3
プリフィルタ50,52,54の出力側が各々接続され
ている。
【0037】投入スイッチ56の出力側は、帯域圧縮処
理装置20に接続されている。この帯域圧縮処理装置2
0の符号量制御回路30(図1参照)の再量子化レベル
の出力側はフィルタ制御回路58に接続されている。こ
のフィルタ制御回路58にはメモリ60から図6に示す
比較値THD1〜THD6が各々入力されており、フィルタ制御
回路58の出力側は前記切換スイッチ56の制御入力側
に接続されている。
【0038】前記第1乃至第3プリフィルタ50,5
2,54は、その順にフィルタ効果が深くなるように、
すなわち情報量削減効果が高くなるように特性が各々設
定されている。
【0039】次に、以上のように構成された第2実施例
の動作について図6を参照しながら説明する。基本的な
動作は前記第1実施例と同様であり、入力画像の情報量
に応じてフィルタ制御回路58による切換スイッチ56
の切換制御が行われる。まず、入力画像の情報量が比較
的少ない場合は、切換スイッチ56は切換端子T0とな
っていずれのプリフィルタも投入されない。この状態で
画像情報量が増大して比較値THD1となると、切換スイッ
チ56が切換端子T1に切り換えられ、第1プリフィル
タ50が投入される(図6矢印FC参照)。
【0040】次に、この状態で更に画像情報量が増大し
て比較値THD3を越えると、切換スイッチ56は切換端子
T2に切り換えられ、第1プリフィルタ50から第2プ
リフィルタ52に切り換えられる(同図矢印FD参
照)。逆に、画像情報量が減少して比較値THD2以下とな
ると、切換スイッチ56が切換端子T0に切り換えら
れ、プリフィルタが投入されない状態となる(同図矢印
FE参照)。
【0041】また、第2プリフィルタ52が投入されて
いる状態で更に画像情報量が増大して比較値THD5を越え
ると、切換スイッチ56は切換端子T3に切り換えら
れ、第2プリフィルタ52から第3プリフィルタ54に
切り換えられる(同図矢印FF参照)。逆に、画像情報
量が減少して比較値THD4以下となると、切換スイッチ5
6が切換端子T1に切り換えられ、第2プリフィルタ5
2から第1プリフィルタ50に切り換えられる(同図矢
印FG参照)。
【0042】更に、第3プリフィルタ54が投入されて
いる状態で画像情報量がTHD6以下となると、切換スイッ
チ56が切換端子T2に切り換えられ、第3プリフィル
タ54から第2プリフィルタ54に切り換えられる(同
図矢印FH参照)
【0043】このように、本実施例によれば、入力画像
の情報量の多さに対応した深さのプリフィルタが適応的
に選択されて投入される。このため、フィルタ開閉に伴
う画質差が良好に低減されるようになり、ハンチングも
含めて視覚的に非常に滑らかに変化する再生画像とな
る。
【0044】<第3実施例>次に、図7を参照しながら
本発明の第3実施例について説明する。この実施例は、
カメラ一体型ディジタルVTRに本発明を適用した例で
ある。同図において、CCDなどによる撮像素子70の
画像信号出力側はカメラ信号処理部72に接続されてお
り、このカメラ信号処理部72の出力側にプリフィルタ
部74が設けられている。このプリフィルタ部74は、
図1に示したプリフィルタ12と投入スイッチ14とが
含まれており、その出力側に帯域圧縮処理装置20が接
続されている。
【0045】カメラ信号処理部72の他の出力側は明る
さ検知部76に接続されており、この明るさ検知部76
の出力側はフィルタ制御部78及びモータ80に各々接
続されている。そして、フィルタ制御部78の出力側が
前記プリフィルタ部74に接続されている。モータ80
は、レンズ部82の絞り84を駆動するためのもので、
カメラ信号処理部72,明るさ検知部76を含むループ
によって自動絞り機構が構成されている。
【0046】一般にビデオカメラでは、暗部撮影時のカ
メラノイズ(CCDアンプノイズ)によって見かけ上の
画像情報量が増大する。そこで、本実施例では、カメラ
の自動絞り回路の明るさ検知部76から出力される明る
さ情報に基づいてフィルタ制御部78によるプリフィル
タ投入の制御が行われる。すなわち、フィルタ制御部7
8において、明るさ検知部76の検知出力から暗部撮影
時であることが判断されると、プリフィルタ部74にお
いてプリフィルタの投入が行われる。このため、カメラ
ノイズによって情報量が増大した画像の情報量がプリフ
ィルタによって削減されるようになる。これによって画
像のシャープネスは損なわれる傾向にあるが、S/Nが
向上して視覚的には良好な画像が得られるようになる。
【0047】<他の実施例>なお、本発明は、何ら上記
実施例に限定されるものではなく、例えば次のようなも
のも含まれる。 (1)帯域圧縮装置としては、DPCM,VQなどどの
ような方式のものを用いてもよい。プリフィルタについ
ても同様である。例えば、前記従来技術として示したも
のなどを適宜用いてよい。前記実施例では1画面内で帯
域圧縮を行うようにしたが、この1画面はフィールドで
もよいしフレームでもよい。また、前記第2実施例で
は、複数のプリフィルタとしてフィルタ深さ(情報量削
減量)が異なるものを用いたが、方式の異なるものを用
いるようにしてもよいし、それらを組み合わせるように
してもよい。更に、複数のプリフィルタの切換方法も、
いずれか1つを選択する方法の他、投入フィルタ数を増
減するような切換方法でもよい。
【0048】(2)前記実施例では、入力画像の情報量
が少ない場合にはプリフィルタを投入しないこととして
いるが、比較的フィルタ深さの浅いプリフィルタなどを
投入するようにしてもよい。 (3)前記第3実施例において、プリフィルタ投入の代
わりにカメラのアパーチャ(絞り84)補正をOFFと
するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0049】(4)前記実施例では再量子化レベルから
入力画像情報量を得たが、これも種々の方法で得るよう
にしてよい。 (5)本発明の適用対象としては、ディジタルVTRの
他、ビデオディスクやテレビジョンの信号の送信など種
々の画像が可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による画像
圧縮装置によれば、画像の情報量に対応して適応的にプ
リフィルタの投入制御を行うこととしたので、プリフィ
ルタ処理による不都合を解消しつつ良好に圧縮処理を行
って画質の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像圧縮装置の第1実施例を示す
構成図である。
【図2】前記第1実施例の動作を示す説明図である。
【図3】前記第1実施例の動作例におけるフィルタ制御
の例を示す説明図である。
【図4】情報量が異なる入力画像の例を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例を示す構成図である。
【図6】前記第2実施例の動作を示す説明図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す構成図である。
【図8】従来の画像圧縮装置の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…入力端子、12,50,52,54…プリフィル
タ(プリフィルタ手段)、14…投入スイッチ(フィル
タ制御手段)、20…帯域圧縮処理装置(帯域圧縮手
段)、22…面内冗長度抽出回路、24…可変情報削減
回路、26…符号化回路、28…出力端子、30…符号
量制御回路、32,58…フィルタ制御回路(フィルタ
制御手段)、34,60…メモリ(フィルタ制御手
段)、56…切換スイッチ(フィルタ制御手段)、70
…撮像素子、72…カメラ信号処理部、74…プリフィ
ルタ部(プリフィルタ手段)、76…明るさ検知部、7
8…フィルタ制御部(フィルタ制御手段)、80…モー
タ、82…レンズ、84…絞り(プリフィルタ手段)、
FA〜FH…矢印。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像の帯域圧縮を行う帯域圧縮手段
    と、入力画像の情報量削減を行うプリフィルタ手段とを
    含む画像圧縮装置において、前記帯域圧縮手段の前段
    に、入力画像の情報量に対応して適応的に前記プリフィ
    ルタ手段を投入するフィルタ制御手段を備えたことを特
    徴とする画像圧縮装置。
  2. 【請求項2】 入力画像の帯域圧縮を行う帯域圧縮手段
    と、入力画像の情報量削減を行うプリフィルタ手段とを
    含む画像圧縮装置において、前記プリフィルタ手段は、
    情報量削減を多段階で行う複数のフィルタを有するとと
    もに、前記帯域圧縮手段の前段に、入力画像の情報量に
    対応して適応的に前記フィルタのいずれかを選択投入す
    るフィルタ制御手段を備えたことを特徴とする画像圧縮
    装置。
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