JPH0526765B2 - - Google Patents

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JPH0526765B2
JPH0526765B2 JP13869983A JP13869983A JPH0526765B2 JP H0526765 B2 JPH0526765 B2 JP H0526765B2 JP 13869983 A JP13869983 A JP 13869983A JP 13869983 A JP13869983 A JP 13869983A JP H0526765 B2 JPH0526765 B2 JP H0526765B2
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JP
Japan
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threo
acid
adrenergic
dibenzyloxyphenyl
mixture
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JP13869983A
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JPS59112914A (ja
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Hamao Umezawa
Toshiharu Nagatsu
Hirotaro Narabayashi
Tomio Takeuchi
Shuichi Iwadare
Ikuo Matsumoto
Junji Yoshizawa
Hajime Morishima
Koji Tomimoto
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Microbial Chemistry Research Foundation
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Microbial Chemistry Research Foundation
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Publication date
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はL−スレオ−3−(3,4−ジヒドロ
キシフエニル)−N−メチルセリン(以下、L−
スレオ−アドレナリン酸という)を有効成分とす
る抗パーキンソン薬に関する。パーキンソン病は
振せん、筋強剛、無動寡動、精神症状、自律神経
症状などの症状を示す進行性の病気であり、脳内
のカテコールアミンの減少により起こる病気であ
ることが知られている。パーキンソン病の治療薬
としてL−DOPAが良く知られているが、長期
投与を行なうと多くの症例で歩行、会話、書くこ
とにおいて“freejing”現象が認められ新しい治
療薬の開発が望まれている。また、うつ病は精神
神経疾患の中で最も発生率が高く、現代社会の持
つ大きな問題のひとつである。うつ病の約10%は
躁転を伴う躁うつ病であるが、残りは躁病を伴な
わないうつ病であり、この中には環境および心因
性のものも含まれている。一慨にうつ病といつて
もさまざまなものがあり、これらの亜系分離の研
究が進められているが、現在のところ脳内のセロ
トニン、カテコールアミンの両方がうつ病に関係
しており亜系によつてセロトニンと強く関連して
いるうつ病と、カテコールアミンと強く関連して
いるうつ病があると考えられている。うつ病の治
療薬としては、現在、三環性化合物治療薬が広く
用いられているが、この三環性化合物は不整脈や
肝障害などの副作用が問題となつており、より副
作用の少ない薬剤、および難治性うつ病にも効果
ある薬剤の開発が望まれている。 本発明者等は、これらの疾病が生体内カテコー
ルアミン量と深く関係することに注目して、鋭意
研究した結果、本発明者らが初めて収得したL−
スレオ−アドレナリン酸(three−
adrenalinecarboxylicacid)即ち、L−スレオ−
3−(3,4−ジヒドロキシフエニル)−N−メチ
ルセリンがこれらの疾病に有効であることを見出
した。すなわち、L−スレオ−アドレナリン酸は
ハルマリン誘発性振せんに対して抑制効果を示
し、またレセルピン投与によるマウスの体温下降
を抑制した。これらの効果を示したことは医薬品
開発基礎講座V、6薬効の評価(1)薬理試験法
〈上〉地人書院発行昭和46年175ページ〜177ペー
ジ、および56ページ〜57ページに記載されている
ように、L−スレオ−アドレナリン酸が抗パーキ
ンソン薬、抗うつ薬として有用であることを示し
ている。 本発明に用いるL−スレオ−アドレナリン酸は
次式 で表わされるが、DL−体の形で使用してもよい。
DL−スレオ−アドレナリン酸、すなわちDL−ス
レオ−3−(3,4−ジヒドロキシフエニル)−N
−メチルセリンの物理化学的性質及び製造法は本
出願人の出願に係る特開昭58−225044号(特公平
2−7306号)明細書に、またL−スレオ−アドレ
ナリン酸、すなわちL−スレオ−3−(3,4−
ジヒドロキシフエニル)−N−メチルセリンの物
理化学的性質及び製造法は本出願人の出願に係る
特開昭59−112949号(特公平3−41459号)明細
書に詳しく記載されてある。 本発明で用いる上記の有効成分化合物と化学構
造の類似するL−スレオ−3,4−ジヒドロキシ
フエニルセリン(以下、L−スレオ−DOPSとい
う)が抗パーキンソン薬又は抗うつ薬として使用
しうると特開昭52−125630号(特公昭56−42563
号)公報及び特開昭55−20747号公報に記載があ
るけれども、これらに比べて、本発明で有効成分
として用いられるL−スレオアドレナリン酸又は
その製薬学的に許容できる塩、例えばナトリウム
塩、カリウム塩および塩酸塩などの酸付加塩は効
果が高い。また、本発明によるL−スレオ−アド
レナリン酸は動物試験で腹腔内投与した場合に脳
内に移行することが認められているが、L−スレ
オ−DOPSはそのような脳内移行が認められてい
ない。 すなわち、本発明は、L−スレオ−3−(3,
4−ジヒドロキシフエニル)−N−メチルセリン
又はその製薬学的に許容できる塩を有効成分とす
る抗パーキンソン薬を要旨とするものである。 本発明で有効成分として用いるL−スレオ−3
−(3,4−ジヒドロキシフエニル)−N−メチル
セリンは毒性が極めて低いので安全に投与でき
る。すなわち、L−スレオ−3−(3,4−ジヒ
ドロキシフエニル)−N−メチルセリンを経口投
与されたマウス、ラツト及びイヌに於ける急性毒
性試験、ラツト、イヌに於ける亜急性毒性試験、
抗原性試験、突然変異原性試験あるいはラツトお
よびウサギに於ける器官形成期投与試験等の毒性
試験を行つた結果、極めて毒性は低いもの
(LD50>5000〜8000mg/Kg,p.o.)であると認め
られ、そしてラツトに於ける亜急性毒性試験
(2000mg/Kg/日)でのみ血清Alb.、GPT及び
CPKの軽度上昇が認められた以外には特記すべ
き毒性作用はなかつた。 以下に、本発明の有効成分化合物の生理学的活
性を実施例で示す。 実験例 1 ddY系マウス(体重20〜30g、雄性)を1群5
匹として使用し、DL−スレオ−アドレナリン酸
の400mg/Kg又は、600mg/Kgをそれぞれ腹腔内投
与し、30分後にさらにハルマリン10mg/Kgを腹腔
内投与して生じる振せんの持続時間の短縮を観察
した。そしてその振せん持続時間の短縮率を次式
で計算した。 短縮率=対照の振せん持続時間−薬物投
与の振せん持続時間/対照の振せん持続時間×100 結果は第一表の如くであり、明らかにスレオ−
アドレナリン酸投与群において振せん持続時間の
短縮が認められ抗パーキンソン薬として有用であ
ることを示した。 表 1 供試薬剤(投与量) 短縮率(%) ハルマリン(10mg/Kg)(対照) 0 DL−スレオ−アドレナリン酸(400mg/Kg) 34 +ハルマリン(10mg/Kg) DL−スレオ−アドレナリン酸(600mg/Kg) +ハルマリン(10mg/Kg) 37 実験例 2 ddY系マウス(体重20〜30g、雄性)を1群5
匹として使用し、これにレセルピン4mg/Kgを腹
腔内に投与し、24時間後体温下降を観察したのち
DL−スレオ−アドレナリン酸の1500mg/Kg又は
2000mg/Kgを腹腔内投与した。薬物投与1時間
後、2時間後の体温を測定し、その結果を第2表
に示したがDL−スレオ−アドレナリン酸はレセ
ルピン投与による体温下降に明らかに拮抗作用を
有する(従つて抗うつ剤としても有効である)こ
とを示した。
【表】 実験例 3 ddY系マウス(体重20〜30g、雄性)1群5匹
にレセルピン25mg/Kgを皮下投与し、24時間後体
温降下を観察した後、本発明のL−スレオ−アド
レナリン酸800mg/Kg又は同様にして合成された
D−スレオ−アドレナリン酸あるいはDL−スレ
オ−アドレナリン酸800mg/Kgを腹腔内投与し、
その1時間後の体温の測定および筋強剛の改善を
観察した。結果は表3のとおりである。
【表】 表3より、L−スレオ−アドレナリン酸はレセ
ルピンによる体温降下に拮抗し、またパーキンソ
ン病の主症状の一つである筋強剛を改善した。し
たがつて、本発明化合物が抗パーキンソン薬とし
て有用であることは明らかである。 本発明に用いるL−スレオ−アドレナリン酸の
急性毒性が極めて低いことを調べるために以下の
実験を行なつた。 実験例 4 1群6匹、体重23〜28gDDB4系雄性マウスに
L−スレオ−アドレナリン酸を0.5%CMC水溶液
に懸濁させ、濃度は20mg/mlとし、投与液量は
0.5ml/マウスとして腹腔内投与を行なつた。投
与後7日間の観察期間中、スレオ−アドレナリン
酸投与群および無投与群の体重および摂飼、摂水
量を測定したが投与群、無投与群との間の差は認
められなかつた。また剖検、臓器重量、血液生化
学検査および病理組織学検査についても投与群、
無投与群との間に有意な差は認められなかつた。 本発明に用いるL−スレオ−アドレナリン酸は
両性物質であるため、酸および塩基により塩を生
成することができるので、製薬学的に許容できる
酸および塩基の付加塩としても用いることができ
る。これらの塩の例には、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、塩酸、硫酸塩などがある。L−スレオ−ア
ドレナリン酸はたとえば、製薬学的に適合し得る
担体と配合することにより、L−スレオ−アドレ
ナリン酸を有効成分として含む医薬組成物の形態
に調製して用いることができる。この担体は経口
または非経口投与に適した有機または無機の不活
性担体物質であることができ、たとえば水、ゼラ
チン、ラクトース、殿粉、ステアリン酸マグネシ
ウム、タルク、植物油、アラビアゴム、ポリアル
キレングリコール、黄色ワセリン等である。この
医薬組成物は固型の形態(たとえば錠剤、顕粒
剤、糖衣丸、坐薬またはカプセル剤)あるいは液
体の形態(たとえば溶液、懸濁液または乳剤)に
することができる。この医薬組成物は無菌にする
ことができ、および補助剤(たとえば保存剤、安
定剤、湿潤剤、もしくは乳化剤、浸透圧を変える
ための塩または緩衝剤)を含むことができる。ま
たこの調剤には治療上価値のある他の物質を含ま
せることもできる。本発明に用いるL−スレオ−
アドレナリン酸の用量として、経口投与では成人
につき1日当たり10mg〜2000mgを投与するのが好
ましいが、年齢、症状に応じて適宜増減しても良
い。 以下に実施例をあげて本発明にかかる製剤の具
体例を示す。また参考例をあげて本発明で用いる
有効成分化合物の製造例を示す。 実施例 1 DL−スレオ−アドレナリン酸100mg、アビセル
(セルロースが本体である物質の登録商標名)40
mg、カルボキシメチルセルロース8mg、ヒドロキ
シプロピルセルロース3mg、ステアリン酸マグネ
シウム2mgを混ぜ湿式造粒法にて直径9mm、厚さ
4mmの錠剤とする。 実施例 2 L−スレオ−アドレナリン酸200mg、乳糖52mg、
ステアリン酸マグネシウム8mgを混ぜ充填機にて
3号カプセルに充填しカプセル剤とする。 参考例 1 DL−スレオ−アドレナリン酸の製造 (a) エタノール83ml中に3,4−ジベンジルオキ
シベンズアルデヒド20.4gを懸濁させ、室温で
よく撹拌しながらグリシン2.4gおよび水酸化ナ
トリウム3.21gを含む水溶液10mlを一度に加え
た。約15分間かけて浴温を77℃まで加熱して縮
合反応を行う。溶液が透明になつた後、直ちに
加熱を止めた。約1時間かけて37℃まで撹拌し
ながら放冷すると半油状沈澱が生じた。37℃以
上に内温が昇らないように注意して2N塩酸75
mlを約15分間かけて滴下した。この間に半油状
沈澱はなくなり懸濁状態になつた。上記の反応
に当つては、グリシン1分子が上記アルデヒド
化合物1分子と先づ反応してシツフ塩基型の化
合物になり、後者がアルデヒド化合物の別の1
分子と更に反応してアルドール縮合し、更に塩
酸で加水分解して3−(3,4−ジベンジルオ
キシフエニル)セリンを生成する一連の反応が
起きた。さらに室温にて3時間撹拌した後沈澱
物を取し固形物を3N塩酸5mlとエタノール
5mlの混液にて洗い洗液を合わせ室温にて撹
拌下、酢酸ナトリウム三水和物11.5gを徐々に
加えると操作中にアミノ酸が沈澱し始めた。氷
冷下に2日間放置した後アミノ酸粗結晶を取
し水20mlで洗つた後、この結晶を水40ml、濃塩
酸2.5mlおよびエタノール60mlの混液中に、室
温にて撹拌しながら徐々に加え、透明な溶液に
なつた後、活性炭1.5gを加え、20分間室温にて
撹拌して過した。液にジエチルアミン約3
mlを徐々に加えてPH4にするとアミノ酸が徐々
に沈澱し始めた。この混合物を0℃で一夜放置
して結晶を別した後、五酸化リン上にて一晩
減圧下乾燥して、DL−スレオ−3−(3,4−
ジベンジルオキシフエニル)セリンとDL−エ
リスロ−3−(3,4−ジベンジルオキシフエ
ニル)セリンとの混成物(m.p.138℃)の3.89g
を得た。 (b) 上記のDL−スレオ−及びDL−エリスロ−3
−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)セリ
ン混成物の1.4gをエタノール8.4mlおよび3N塩
酸2.8mlの混液に加えて溶解させ、減圧下溶媒
を留去し残渣をジエチルエーテルでよく洗つて
乾燥させて対応の塩酸塩1.5gを得た。 このDL−スレオ−/DL−エリスロ−3−
(3,4−ジベンジルオキシフエニル)セリン
塩酸塩の混成物の1.5gをイソプロパノールより
再結晶化してDL−スレオ−3−(3,4−ジベ
ンジルオキシフエニル)セリン塩酸塩の0.846g
(融点:145〜149℃)を得た。また、母液を減
圧濃縮し生じた沈澱を取して、DL−エリス
ロ−3−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)
セリン塩酸塩の0.327g(融点:130〜137℃)を
得た。 (c) 上記のDL−スレオ−3−(3,4−ジベンジ
ルオキシフエニル)セリン21.0gをメタノール
500mlと水250mlの混液に溶解し、氷冷撹拌下に
ベンズアルデヒド16.0gおよび1N水酸化ナトリ
ウム水溶液150mlを加え、室温にて3時間撹拌
して反応させた。続いて氷冷撹拌下に水素化ホ
ウ素ナトリウム5.70gを15分間を要して添加し
た後、室温でさらに1時間撹拌を続けて還元反
応を行つた。反応液を再び氷冷し、酢酸を加え
て過剰の水素化ホウ素ナトリウムを分解すると
共に中和を行うと、沈澱が生じた。氷冷下に2
時間撹拌した後、沈澱を取し、水およびメタ
ノールにて順次洗浄し、減圧乾燥してDL−ス
レオ−3−(3,4−ジベンジルオキシフエニ
ル)−N−ベンジルセリン21.0gを白色粉末とし
て得た。 融 点 :173〜174℃(分解) 元素分析:C30H29O5Nとして 計算値:C74.53%,H6.00%,N2.90% 実測値:C74.25%,H6.09%,N2.74% (d) 前項(c)で得たDL−スレオ−3−(3,4−ジ
ベンジルオキシフエニル)−N−ベンジルセリ
ンの10.0gを75%含水エタノール300mlに懸濁
し、撹拌下に1N水酸化ナトリウム水溶液60ml
および37%ホルマリン水溶液4.8mlを加えて室
温で3時間撹拌を続けると、ホルムアルデヒド
との反応が行われ、反応液は透明になつた。続
いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム3.80gを加
えて1時間撹拌して還元反応を行つた後、反応
液を氷冷し、酢酸を加えて酸性にすると、生成
物が沈澱した。氷冷下に2時間撹拌した後、沈
澱を取し水およびメタノールにて順次洗浄
し、減圧乾燥してDL−スレオ−3−(3,4−
ジベンジルオキシフエニル)−N−ベンジル−
N−メチルセリンの9.05gを白色結晶として得
た。 融 点 :133〜135℃ 元素分析:C31H31O5Nとして 計算値:C74.85%,H6.24%,N2.82% 実測値:C74.79%,H6.22%,N2.70% (e) 前項(d)で得たDL−スレオ−3−(3,4−ジ
ベンジルオキシフエニル)−N−ベンジル−N
−メチルセリン5.00gを酢酸150mlとエタノール
150mlの混液に溶解し、10%パラジウム−炭素
1.50gを加えて室温水素気流下に3時間撹拌し
て加水素分解した(ベンジル基の脱離)。反応
液から触媒を去後、液を減圧濃縮し、残渣
をメタノール50mlに溶解して放置すると、生成
物が析出した。析出晶を取し、減圧乾燥し
て、粗生成物2.12gを得た。上記の粗生成物を
50%含水メタノールから再結晶して目的のDL
−スレオ−3−(3,4−ジヒドロキシフエニ
ル)−N−メチルセリンすなわちDL−スレオ−
アドレナリン酸を得た。 融 点 :163〜165℃(分解) NMR(δ値,重水−重塩酸、TMSを外部標準
とする): 3.05(s,3H)、4.07(d,/H,J=7Hz) 5.52(d,/H)、7.23〜7.42(m,3H) 元素分析:C10H13O5N・H2Oとして 計算値:C48.99%,H6.12%,N5.71% 実測値:C48.91%,H6.24%,N5.54% 参考例 2 L−スレオ−アドレナリン酸の製造 (a) 前記の参考例1(b)で得られたDL−スレオ−
3−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)セ
リンをアミノ基保護試薬としてのN−p−メト
キシベンジルオキシカルボニルオキシサクシン
イミド
【式】)と 常法で反応させて調製されたDL−スレオ−3
−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)−N−
p−メトキシベンジルオキシカルボニルセリン
の20gを、エタノール380mlに溶解した。この
溶液に光学活性の(−)−エフエドリンの4.18g
(0.7当量)を溶解した。この混合物、すなわち
両者の化合物より形成された塩を含む溶液を室
温にて3日間放置した。塩の溶解度の差により
光学的分割が起る。その後、析出した結晶を
別し、エタノールにて洗浄した。得られた粗結
晶は、メタノール:クロロホルム(2:1)混
液により2度再結晶を行ない、D−スレオ−3
−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)−N−
p−メトキシベンジルオキシカルボニルセリン
と(−)−エフエドリンとの塩8.6gを得た。こ
の化合物の分析値は次のとおりであつた。 融 点 :170〜171℃ 〔α〕26 D:−35°(c10,ジメチルホルムアミド) 元素分析:C42H46N2O9として 計算値:C69.79,H6.41,N3.88% 実測値:C69.78,H6.48,N3.72% 他方、析出した結晶を別した残りの母液は
濃縮乾固し、残渣を酢酸エチル100mlに溶解し、
3N塩酸60mlにて洗浄した。酢酸エチル層を水
30mlにて洗浄し、水洗液を酢酸エチル100mlに
て抽出した。酢酸エチル層を合わせ、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾固した。得られ
た固形物をクロロホルム−ヘキサンの混液から
再結晶を2度行ない、L−スレオ−3−(3,
4−ジベンジルオキシフエニル)−N−p−メ
トキシベンジルオキシカルボニルセリン7.54g
を得た。得られた化合物の分析値は次のとおり
であつた。 融 点 :129.5〜131.0℃ 〔α〕27 D:−17°(c0.91,クロロホルム:メタノ
ール=10:1) 元素分析:C32H31NO3として 計算値:C68.93,H5.60,N2.51% 実測値:C68.71,H5.62,N2.40% (b) D−スレオ−3−(3,4−ジベンジルオキ
シフエニル)−N−p−メトキシベンジルオキ
シカルボニルセリン・(−)−エフエドリン塩
8.6gを酢酸エチル100ml及び3N塩酸60mlに加え
て抽出を行ない、酢酸エチル層をさらに3N塩
酸60ml、次いで水30mlにて洗浄した。水洗液を
酢酸エチル100mlにて抽出し、酢酸エチル層を
合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮
乾固した。得られた固形物をクロロホルム−ヘ
キサンの混液より再結晶を行ない、D−スレオ
−3−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)−
N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルセ
リン6.35gを得た。得られた化合物の分析値は
次のとおりである。 融 点 :130.5〜131.5℃ 〔α〕25 D:+18°(c0.91,クロロホルム:メタノ
ール=10:1) 元素分析:C32H31NO3として 計算値:C68.93,H5.60,N2.51% 実測値:C68.98,H5.67,N2.40% (c) 前項(b)で得られたL−スレオ−3−(3,4
−ジベンジルオキシフエニル)−N−p−メト
キシベンジルオキシカルボニルセリン4.7gをイ
ソプロパノール180mlに溶解し、濃塩酸18mlを
加え、一晩室温にて放置して加水分解した(p
−メトキシベンジルオキシカルボニル基の脱
離)。約100mlになるまで減圧下濃縮した後、氷
冷下3時間撹拌した。析出した結晶を取し、
減圧乾燥してL−スレオ−3−(3,4−ジベ
ンジルオキシフエニル)セリン塩酸塩3.0gを得
た(収率83%)。得られた化合物の物性値は次
のとおりであつた。 融 点 :148.5〜151℃ 〔α〕27 D:−5.3°(c1.0,エタノール) 元素分析:C23H23NO5・HClとして 計算値:C64.26,H5.67,N3.26% 実測値:C64.29,H5.63,N3.16% (d) こうして得たL−スレオ−3−(3,4−ジ
ベンジルオキシフエニル)セリン塩酸塩6.74g
を室温にて無水アセトン52mlに懸濁し、無水炭
酸カリウム10.8gを加え、室温にて約10分間撹
拌した後、ジメチル硫酸5.93mlを加え、室温に
て一晩撹拌したN−メチル化反応を行つた。こ
れによつてL−スレオ−3−(3,4−ジベン
ジルオキシフエニル)−N−メチルセリン・メ
チルエステルが生成し、この化合物を含む反応
液から無水炭酸カリウムを去し、アセトンで
洗浄した後、洗液に1N塩酸52mlを加え、室
温にて75分間撹拌した。L−スレオ−3−(3,
4−ジベンジルオキシフエニル)−N−メチル
セリンを含む反応液を過し、洗液は30℃以
下にてアセトンを留去し、エタノール54mlと
4N水酸化ナトリウム27mlを加え、室温にて約
30分間撹拌した後、氷冷下にて1N塩酸により
中和してPH5〜6にすると結晶が析出した。析
出した結晶を取し、減圧下乾燥してL−スレ
オ−3−(3,4−ジベンジルオキシフエニル)
−N−メチルセリン6.05gが得られた(収率95
%)。得られた化合物の物性値は次のとおりで
ある。 融 点 :162〜164℃ 〔α〕27 D:+8.0°(c1.0,エタノール:N塩酸=
1:1) 元素分析:C24H25NO5として 計算値:C70.74,H6.18,N3.44% 実測値:C70.26,H6.20,N3.24% (e) 前項で得られたL−スレオ−3−(3,4−
ジベンジルオキシフエニル)−N−メチルセリ
ン1.53gを10%濃塩酸含有エタノール溶液3.1ml
に懸濁し、さらに10%パラジウム炭素150mgを
加えて常圧水素気流下にて一晩撹拌して加水素
分解反応を行つた(ベンジル基の脱離)。反応
溶液を過し、液を氷冷下にて40%ジエチル
アミン含有エタノール溶液にて中和した。−15
℃にて3時間放置した後、過を行ない、少量
のエタノールにて洗浄してL−スレオ−3−
(3,4−ジヒドロキシフエニル)−N−メチル
セリン、即ちL−スレオ−アドレナリン酸の
850mgを得た。得られたL−スレオ−アドレナ
リン酸850mgは、アスコルピン酸1.7mgを含む水
8.5mlにて再結晶を行ない、L−スレオ−アド
レナリン酸の精製品611mgを得た(収率72%)。
得られた化合物の物性値は次のとおりであつ
た。 融 点 :205〜208℃(分解) 〔α〕27 D:−18°(c1.0,1N塩酸) 元素分析:C10H13NO5・1/4H2Oとして 計算値:C51.83,H5.87,N6.04% 実測値:C52.23,H5.90,N5.92%

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 L−スレオ−3−(3,4−ジヒドロキシフ
    エニル)−N−メチルセリン又はその製薬学的に
    許容できる塩を有効成分とする抗パーキンソン
    薬。
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