JPH05267001A - チップ状電子部品 - Google Patents

チップ状電子部品

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JPH05267001A
JPH05267001A JP9478192A JP9478192A JPH05267001A JP H05267001 A JPH05267001 A JP H05267001A JP 9478192 A JP9478192 A JP 9478192A JP 9478192 A JP9478192 A JP 9478192A JP H05267001 A JPH05267001 A JP H05267001A
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JP
Japan
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electronic component
oil
chip
fat
sintered body
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9478192A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Takatani
稔 高谷
Junji Niihara
淳二 新原
Hisashi Kobuke
▲恒▼ 小更
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電気めっき液による特性劣化防止の面及び価格
等の面で有利となる細孔等における電解液残留防止手段
を有するチップ状電子部品を提供する。 【構成】セラミック焼結体内に導体2、5を埋設し、焼
結体の外面に前記導体の引出端に接続する外部端子電極
7を設けたチップ状電子部品aにおいて、該電子部品a
の内部細孔に油脂を充填するかもしくは表面に油脂膜を
形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チップインダクタ、チ
ップコンデンサ、LC複合チップ、積層混成集積回路部
品、積層アクチュエータ、積層バリスタ、積層サーミス
タ等のチップ状電子部品に係り、より詳しくは電気絶縁
材でなる焼結体内に導体を埋設し、焼結体の外面に前記
導体の引出端に接続する薄膜状の外部端子電極を設けた
ものにおいて、電気めっき液による部品への悪影響等を
防止する構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】前記
各種電子部品は、誘電体中に多数の膜状電極を配置して
コンデンサを構成したり、フェライト等の磁性体中にコ
イル用導体を配置してインダクタを構成したり、これら
の複合構造によりフィルタや共振器等を構成する。一般
に、これらの電子部品は印刷法、シート法等の積層法に
より積層体として製作した後、焼成され、この焼結体の
表面の導体引出端に銀等の導電ペーストを塗布し、焼き
付けて外部端子電極を形成し、その後、該外部端子電極
のはんだ付け性を良くするため、電気めっきを施す。
【0003】このような電子部品に電気めっきを施す
と、焼結体および外部端子電極などの露出表面および細
孔に電解液が付着または浸入し、水洗後にも少量残留し
て電子部品の電気特性(Q値等)を劣化させる原因とな
っていた。
【0004】また、このような電子部品にはんだ付けを
行う場合には、前もって電子部品表面の一部に接着剤を
塗布してプリント配線基板上に仮止めしておく方法が用
いられるが、その場合に、残留電解液や電解液による電
子部品表面の腐食による接着不良を起こし、工程の能率
化、自動化の障害となっていた。
【0005】このような不具合を解消するため、本出願
人は、すでに、焼結体の細孔にシリコーン樹脂、フェノ
ール樹脂あるいはエポキシ樹脂を充填することにより、
細孔への電解液の浸入を防止してめっき液による電子部
品の特性劣化を防止することを提案している(特公平1
−55566号公報)。
【0006】本発明は、前記公報記載の技術を改良し、
電気めっき液による特性劣化防止の面及び価格等の面で
有利となる手段を有するチップ状電子部品を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、電気絶縁材でなる焼結体内に内部導体を
埋設し、焼結体の外部面に前記内部導体の引出端に接続
する外部端子電極を設けたチップ状電子部品において、
該電子部品の内部細孔に油脂を充填するかもしくは表面
に油脂膜を形成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明においては、電子部品の内部細孔に油脂
を充填するかまたは表面に油脂の膜を形成したので、電
気めっきの際にめっき液が内部に浸入することが防止さ
れる。本発明において、前記油脂の細孔への充填または
油脂膜の形成は、真空含浸法により行う。表面に油脂膜
を形成するかもしくは細孔に油脂を充填した後、油脂が
プリント配線基板へ接着剤により仮止めする際の接着不
良等の不具合を生じさせる場合には、電気めっき後に溶
剤による洗浄、もしくは熱による分解により油脂を除去
する。
【0009】油脂およびその誘導体は、例えばC611
−、C107−の親油性基と、−COOH、−COON
2等の親水性基とを有しているので、溶剤中で電子部
品を処理することにより、焼結体を形成するセラミック
スおよびAg等の表面に親油性を持った吸着層を形成し、
後に施される電気めっき工程でのセラミックスおよびAg
表面の防錆、耐汚染性が付与され、チップとしての信頼
性が期待される。
【0010】
【実施例】図1(A)は本発明を適用した電子部品の一
実施例を示す断面図である。この電子部品は、磁性フェ
ライト1とコイル用導体2とからなる1以上のインダク
タ3と、誘電体4と内部電極を構成する導体5とからな
る1以上のコンデンサ6と、を、印刷法あるいはシート
法により積層して焼結後、導体2、5の側面への引出端
に導体2、5間の接続を行うか、あるいは外部接続用の
外部端子電極7を焼き付けてなる。このような構造は、
この他、圧電材料等の圧電体中に内部電極を構成する積
層型アクチュエータ、半導体材料等の半導体磁器中に内
部電極を構成する積層型バリスタ、積層型サーミスタ、
さらには内部電極がなく、両端に外部端子電極を有する
チップ状サーミスタ、バリスタについても採用される。
このような電子部品の表面にさらに他の電子部品を搭載
する場合もあり、コンデンサ3あるいはインダクタ6単
独に構成される場合もあり、また、接地膜間に誘電体を
介して、取り扱う波長の4分の1の長さのコイル用導体
を形成して共振器を構成する場合もある。また、他に焼
結型抵抗器を構成する場合もある。
【0011】このように、焼き付けにより外部端子電極
7を設けた後、油脂をこの電子部品の細孔へ充填する
か、あるいは表面に膜を真空含浸法により形成する。油
脂としては、ワックス、ワセリン、パラフィン、ステア
リン酸、オレイン酸およびそれらの誘導体のうちから選
択された1種以上のものが用いられる。図1(B)はこ
の真空含浸法を実施する装置の構成を示しており、油脂
をアルコールや灯油等の溶媒に溶解し、ビーカ8内にそ
の溶液を入れ、その中に、外部端子電極7を焼き付けた
後の電子部品aを浸漬し、これをデシケータ9内に入れ
て封じ、トラップ10を介して真空ポンプ11で吸引す
る。約30分後に真空含浸を終了して該電子部品をビー
カ8から取り出し、アルコールまたは灯油で表面を十分
に洗浄する。その後、約100℃で30分乾燥して油脂
含浸のチップ状電子部品を得る。
【0012】この電子部品では焼結体の表面の細孔に油
脂が浸入してこれらを塞いでいるが、他の表面は露出し
ていない。予め前記外部端子電極7が形成されている場
合には、下地面には油脂はほとんど付着しておらず、ま
た、多少の付着は後の電気めっきを行う上で問題ではな
く、凹凸が存在する限り電気めっき可能である。
【0013】電気めっきは、外部端子電極7のAgの下地
面の上に、Cu、Ni、Snの順で、それぞれの電解液を入れ
た3つの電解槽により行う。図1(A)の7aは焼き付
けにより形成された外部端子電極7の表面に形成された
3層のめっき層を実際の厚みより厚くして表示してい
る。この電子部品は焼結表面の細孔が油脂により充填さ
れているから、電解液が細孔内に浸入するおそれがな
く、電解液を完全除去することができる。
【0014】このように油脂としてポリエチレン系ワッ
クスを含浸した焼結体とこれを含浸しないものを図1
(A)に示した電子部品で実現し、チップ状電子部品の
表面を比較観察したところ、油脂を含浸しないものは、
電解液成分の付着が見られ、含浸したものは特に電解液
の残存物と見られるようなものは検出されなかった。
【0015】また、はんだ付けの前後のインダクタンス
を測定した例では、前記ポリエチレン系ワックスを含浸
しないものは約1%〜4%のインダクタンスの変化があ
り、ポリエチレン系ワックスを含浸しないものでは約0
%〜1%程度のインダクタンスの変化しかなかった。
【0016】また、プリント配線基板への接着剤による
付着強度の実験を前記ポリエチレン系ワックスを含浸し
たものと含浸しないものについて比較したところ、含浸
しないものでは2.5〜4.5kgで脱落を生じたが、含
浸したものでは5.5〜6.5kgではじめて脱落を生じ
た。
【0017】本発明が適用される部品は、焼結体が多孔
質でない場合にも適用される。すなわち、焼結体の表面
に電解液の付着し易い凹凸面が露出しており、電解液が
凹凸面に残留して水洗で除去し難い場合に、本発明を適
用することにより、特性劣化や腐食の進行が防止、ある
いは接着力の低下防止が図れる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、電子部品の細孔あるい
は表面に油脂を充填あるいは膜を形成したので、電解め
っき液の電子部品の細孔への浸入あるいは表面における
残留が防止され、特性の劣化やプリント配線基板へ接着
する場合の接着力の低下が防止される。また、本発明に
おいて用いる油脂は、親油性基と親水性基とを有し、電
子部品あるいは銀でなる外部端子電極の表面に親油性を
持った吸着層が形成されるので、電気めっき工程でのセ
ラミックスおよびAg表面の防錆、耐汚染性が付与され、
チップとしての信頼性が期待される。また、油脂はシリ
コーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂に比較して
安価であり、価格の面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明を適用する電子部品の一実施例
を示す断面図、(B)は本発明において油脂を含浸させ
る装置の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 磁性フェライト 2 コイル用導体 3 インダクタ 4 誘電体 5 内部電極 6 コンデンサ 7 外部端子電極 7a めっき層 8 ビーカ 9 デシケータ 10 トラップ 11 真空ポンプ a 電子部品

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックでなる焼結体の外面に外部端子
    電極を設けたチップ状電子部品において、該電子部品の
    内部細孔に油脂を充填するかもしくは表面に油脂膜を形
    成したことを特徴とするチップ状電子部品。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記油脂がワックス、
    ワセリン、パラフィン、ステアリン酸、オレイン酸およ
    びそれらの誘導体のうちから選択された1種以上のもの
    からなることを特徴とするチップ状電子部品。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記セラミッ
    クでなる焼結体が磁性体、誘電体、圧電体または半導体
    磁器のいずれかでなることを特徴とするチップ状電子部
    品。
  4. 【請求項4】セラミック焼結体内に導体を埋設し、該焼
    結体の外面に前記導体の引出端に接続する外部端子電極
    を設けたチップ状電子部品において、該電子部品の内部
    細孔に油脂を充填するかもしくは表面に油脂膜を形成し
    たことを特徴とするチップ状電子部品。
JP9478192A 1992-03-20 1992-03-20 チップ状電子部品 Withdrawn JPH05267001A (ja)

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JP9478192A JPH05267001A (ja) 1992-03-20 1992-03-20 チップ状電子部品

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JP9478192A Withdrawn JPH05267001A (ja) 1992-03-20 1992-03-20 チップ状電子部品

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114724835A (zh) * 2022-03-08 2022-07-08 天通(六安)新材料有限公司 一种金属软磁粉芯生产用自动化含浸装置

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Effective date: 19990608