JPH05266975A - ドライプロセスライン用誘導加熱装置 - Google Patents
ドライプロセスライン用誘導加熱装置Info
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- JPH05266975A JPH05266975A JP4092387A JP9238792A JPH05266975A JP H05266975 A JPH05266975 A JP H05266975A JP 4092387 A JP4092387 A JP 4092387A JP 9238792 A JP9238792 A JP 9238792A JP H05266975 A JPH05266975 A JP H05266975A
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- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/02—Induction heating
- H05B6/10—Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
- H05B6/101—Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications for local heating of metal pieces
- H05B6/103—Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications for local heating of metal pieces multiple metal pieces successively being moved close to the inductor
- H05B6/104—Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications for local heating of metal pieces multiple metal pieces successively being moved close to the inductor metal pieces being elongated like wires or bands
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/02—Induction heating
- H05B6/36—Coil arrangements
- H05B6/365—Coil arrangements using supplementary conductive or ferromagnetic pieces
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- Power Engineering (AREA)
- General Induction Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 連続イオンプレ−ティング装置等のドライプ
ロセスラインにおいて帯板の幅が変動する場合であって
も帯板のエッヂ部の温度と板幅中心部の温度を設定温度
範囲内に保持し、真空中を連続して通過する帯板を全体
として略均一に加熱する。 【構成】 電磁誘導加熱装置において、互いに対向する
ように配置された磁極21a,21bに帯板Sの送り方向に沿
って直列にコイル22a1〜22a2、22b1〜22b2を巻回し、対
向し合う磁極間21a,21bに帯板Sを間にして互いに対向
するように絶縁板23a,23b及びその内側に断熱板24a,2
4bを配設し、直列に配置された隣り合うコイル間に帯板
Sを間にして互いに対向するように遮蔽板25a,25bを設
ける。
ロセスラインにおいて帯板の幅が変動する場合であって
も帯板のエッヂ部の温度と板幅中心部の温度を設定温度
範囲内に保持し、真空中を連続して通過する帯板を全体
として略均一に加熱する。 【構成】 電磁誘導加熱装置において、互いに対向する
ように配置された磁極21a,21bに帯板Sの送り方向に沿
って直列にコイル22a1〜22a2、22b1〜22b2を巻回し、対
向し合う磁極間21a,21bに帯板Sを間にして互いに対向
するように絶縁板23a,23b及びその内側に断熱板24a,2
4bを配設し、直列に配置された隣り合うコイル間に帯板
Sを間にして互いに対向するように遮蔽板25a,25bを設
ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオンプレ−ティン
グ、スパッタリング、プラズマCVD(chemic-al vapo
r deposition)などのいわゆるドライコ−ティング法
を、帯板に連続的に施すドライプロセスライン用誘導加
熱装置に関するものである。
グ、スパッタリング、プラズマCVD(chemic-al vapo
r deposition)などのいわゆるドライコ−ティング法
を、帯板に連続的に施すドライプロセスライン用誘導加
熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】真空中で帯板等を加熱する手段として
は、従来以下の方法が提案されている。輻射加熱による
方法であり、例えば特開昭62−284058号公報に
開示されている。これは、チタンおよびチタン合金など
のストリップ、線材などのコイルを展開して熱処理する
連続真空熱処理装置に関するものであり、真空容器内に
加熱ヒ−タ−を設け、該加熱ヒ−タ−は予熱用加熱ヒ−
タ−と熱処理ヒ−タ−に分割する。再加熱ヒ−タ−は被
処理材料の速度変動のばらつきに追従できるよう熱応答
性の良い抵抗加熱方式が用いられ、熱処理加熱ヒ−タ−
における加熱温度は700〜850℃程度で、チタン,
チタン合金などの被処理材料種類によって変えられる構
造となっているものである。また、特開昭62−222
080号公報には、帯板の表面にドライコ−ティングを
連続的に施すための帯板連続複合コ−ティング設備が開
示されている。この設備は、2基の巻出巻取装置の間に
イオンプレ−ティング装置とスパッタリング装置が直列
に設けられており、これら各装置は連通した真空容器内
に収容され、予熱ヒ−タ−および所望の装置内のヒ−タ
−により帯板を所定温度に加熱しつつ通板させ、コ−テ
ィングを行うものである。
は、従来以下の方法が提案されている。輻射加熱による
方法であり、例えば特開昭62−284058号公報に
開示されている。これは、チタンおよびチタン合金など
のストリップ、線材などのコイルを展開して熱処理する
連続真空熱処理装置に関するものであり、真空容器内に
加熱ヒ−タ−を設け、該加熱ヒ−タ−は予熱用加熱ヒ−
タ−と熱処理ヒ−タ−に分割する。再加熱ヒ−タ−は被
処理材料の速度変動のばらつきに追従できるよう熱応答
性の良い抵抗加熱方式が用いられ、熱処理加熱ヒ−タ−
における加熱温度は700〜850℃程度で、チタン,
チタン合金などの被処理材料種類によって変えられる構
造となっているものである。また、特開昭62−222
080号公報には、帯板の表面にドライコ−ティングを
連続的に施すための帯板連続複合コ−ティング設備が開
示されている。この設備は、2基の巻出巻取装置の間に
イオンプレ−ティング装置とスパッタリング装置が直列
に設けられており、これら各装置は連通した真空容器内
に収容され、予熱ヒ−タ−および所望の装置内のヒ−タ
−により帯板を所定温度に加熱しつつ通板させ、コ−テ
ィングを行うものである。
【0003】その他の加熱方法として、イオン衝撃によ
る方法、ヒ−トロ−ルによる方法、電磁誘導加熱による
方法が提案されている。このうち、電磁誘導加熱による
方法については、種々の技術が開示されている。この種
の電磁誘導加熱装置は、互いに対向する磁極間を通過す
るように薄板を定速で供給して電磁誘導加熱を行うもの
であり、様々な改良が施されたものが多数開示されてい
る(特公昭62−20674号公報、特公昭63−27
836号公報、特開平3−214588号公報等参
照)。
る方法、ヒ−トロ−ルによる方法、電磁誘導加熱による
方法が提案されている。このうち、電磁誘導加熱による
方法については、種々の技術が開示されている。この種
の電磁誘導加熱装置は、互いに対向する磁極間を通過す
るように薄板を定速で供給して電磁誘導加熱を行うもの
であり、様々な改良が施されたものが多数開示されてい
る(特公昭62−20674号公報、特公昭63−27
836号公報、特開平3−214588号公報等参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来技
術には様々な問題点が指摘されている。まず第1に、輻
射加熱による方法は、加熱ヒ−タ−を真空中に導入する
構造であるため、加熱ヒ−タ−自体が劣化してしまうこ
とがある。例えば、加熱ヒ−タ−の熱線として用いられ
る黒鉛の昇華やタングステンの酸化等である。この場合
劣化した加熱ヒ−タ−を交換する必要があるが、加熱ヒ
−タ−が真空容器内に導入されているため交換作業時に
ラインの真空度を落とさざるを得ない。また、イオン衝
撃による方法は、衝撃エネルギ−の大きさが印加電圧に
より決まるため、雰囲気に制限がある。ヒ−トロ−ルに
よる方法は、ヒ−トロ−ルとの接触時間により帯板の加
熱温度が決まってくるため、ライン速度が高速となった
場合には、所定の加熱温度を得ることができない。
術には様々な問題点が指摘されている。まず第1に、輻
射加熱による方法は、加熱ヒ−タ−を真空中に導入する
構造であるため、加熱ヒ−タ−自体が劣化してしまうこ
とがある。例えば、加熱ヒ−タ−の熱線として用いられ
る黒鉛の昇華やタングステンの酸化等である。この場合
劣化した加熱ヒ−タ−を交換する必要があるが、加熱ヒ
−タ−が真空容器内に導入されているため交換作業時に
ラインの真空度を落とさざるを得ない。また、イオン衝
撃による方法は、衝撃エネルギ−の大きさが印加電圧に
より決まるため、雰囲気に制限がある。ヒ−トロ−ルに
よる方法は、ヒ−トロ−ルとの接触時間により帯板の加
熱温度が決まってくるため、ライン速度が高速となった
場合には、所定の加熱温度を得ることができない。
【0005】また、電磁誘導加熱による方法の従来の装
置は、元々ドライプロセスライン用に設計されたもので
はないため、真空容器内で帯板を連続して誘導加熱する
にあたって、コアから発生する磁場をロスなく透過さ
せ、かつ容器内を所定の真空度に維持する、という課題
を解決するための手段は開示されていない。
置は、元々ドライプロセスライン用に設計されたもので
はないため、真空容器内で帯板を連続して誘導加熱する
にあたって、コアから発生する磁場をロスなく透過さ
せ、かつ容器内を所定の真空度に維持する、という課題
を解決するための手段は開示されていない。
【0006】本発明は、従来技術の上記の問題点に鑑み
てなされたもので、連続イオンプレ−ティング装置等の
ドライプロセスラインにおいて帯板の幅が変動する場合
であっても帯板のエッヂ部の温度と板幅中心部の温度を
設定温度範囲内に保持し、真空中を連続して通過する帯
板を全体として略均一に加熱することを目的とする。
てなされたもので、連続イオンプレ−ティング装置等の
ドライプロセスラインにおいて帯板の幅が変動する場合
であっても帯板のエッヂ部の温度と板幅中心部の温度を
設定温度範囲内に保持し、真空中を連続して通過する帯
板を全体として略均一に加熱することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】真空容器内に巻き出しリ
−ルと冷却装置と巻き取りリ−ルを設け、真空容器外に
巻き出しリ−ルと巻き取りリ−ルにより定められた方向
に送られる帯板を間にして互いに対向するように磁極を
配置した電磁誘導加熱装置を設けてドライプロセスライ
ンを構成する。さらに、ドライプロセスライン用誘導加
熱装置は、互いに対向するように配置された磁極に帯板
の送り方向に沿って直列にコイルを巻回し、対向し合う
磁極間に前記帯板を間にして互いに対向するように絶縁
板及びその内側に断熱板を配設し、直列に配置された隣
り合うコイル間に前記帯板を間にして互いに対向するよ
うに遮蔽板を設けるのが好ましい。なお、絶縁板は耐熱
ガラスで構成するのが好ましい。
−ルと冷却装置と巻き取りリ−ルを設け、真空容器外に
巻き出しリ−ルと巻き取りリ−ルにより定められた方向
に送られる帯板を間にして互いに対向するように磁極を
配置した電磁誘導加熱装置を設けてドライプロセスライ
ンを構成する。さらに、ドライプロセスライン用誘導加
熱装置は、互いに対向するように配置された磁極に帯板
の送り方向に沿って直列にコイルを巻回し、対向し合う
磁極間に前記帯板を間にして互いに対向するように絶縁
板及びその内側に断熱板を配設し、直列に配置された隣
り合うコイル間に前記帯板を間にして互いに対向するよ
うに遮蔽板を設けるのが好ましい。なお、絶縁板は耐熱
ガラスで構成するのが好ましい。
【0008】
【作用】図1を参照して本発明の作用を説明する。巻き
出しリ−ル1に帯板Sのコイルを装着し、帯板Sの一端
を巻き取りリ−ル2に装着して真空容器A内を排気す
る。次に、ドライコ−ティング装置3に不活性ガス等を
導入し、各ポンプ(図示しない)により各装置内の所定
の真空度に維持する。ついで、真空容器A外に設けた電
磁誘導加熱装置2により帯板Sを所定温度に加熱しつつ
通板させ、ドライコ−ティングを行う。
出しリ−ル1に帯板Sのコイルを装着し、帯板Sの一端
を巻き取りリ−ル2に装着して真空容器A内を排気す
る。次に、ドライコ−ティング装置3に不活性ガス等を
導入し、各ポンプ(図示しない)により各装置内の所定
の真空度に維持する。ついで、真空容器A外に設けた電
磁誘導加熱装置2により帯板Sを所定温度に加熱しつつ
通板させ、ドライコ−ティングを行う。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本発明に係るドライプロセスラインの
概略側面図である。真空容器A内に巻き出しリ−ル1、
ドライコ−ティング装置3、冷却装置4及び巻き取りリ
−ル5が設けられ、真空容器A外に電磁誘導加熱装置2
が設けられている。このような真空容器A内において、
帯板Sは巻き出しリ−ル1から繰り出され、電磁誘導加
熱装置2による加熱工程、ドライコ−ティング装置3に
よるコ−ティング工程、冷却装置4による冷却工程を経
て、巻き取りリ−ル5により連続的に巻き戻される。
明する。図1は、本発明に係るドライプロセスラインの
概略側面図である。真空容器A内に巻き出しリ−ル1、
ドライコ−ティング装置3、冷却装置4及び巻き取りリ
−ル5が設けられ、真空容器A外に電磁誘導加熱装置2
が設けられている。このような真空容器A内において、
帯板Sは巻き出しリ−ル1から繰り出され、電磁誘導加
熱装置2による加熱工程、ドライコ−ティング装置3に
よるコ−ティング工程、冷却装置4による冷却工程を経
て、巻き取りリ−ル5により連続的に巻き戻される。
【0010】なお、コ−ティング装置3によるコ−ティ
ング工程は、通常の蒸着、RF電子ビ−ムイオンプレ−
ティング法、ホロ−カソ−ド放電法、電子ビ−ム蒸着等
の種々のコ−ティング方法が考えられ、特に限定される
ものではない。どのコ−ティング方法であってもコ−テ
ィング前の予備加熱が必要となるからであり、その加熱
温度は400〜500℃程度である。工業的に必要なラ
イン速度は最高で10〜20m/分と考えられ、従来の
加熱方法である輻射加熱、イオン衝撃、ヒ−トロ−ルに
よる方法では、このレベルのライン速度を実現するため
には加熱工程を長くせざるを得ないので、ライン全体と
して冗長となることは自明である。
ング工程は、通常の蒸着、RF電子ビ−ムイオンプレ−
ティング法、ホロ−カソ−ド放電法、電子ビ−ム蒸着等
の種々のコ−ティング方法が考えられ、特に限定される
ものではない。どのコ−ティング方法であってもコ−テ
ィング前の予備加熱が必要となるからであり、その加熱
温度は400〜500℃程度である。工業的に必要なラ
イン速度は最高で10〜20m/分と考えられ、従来の
加熱方法である輻射加熱、イオン衝撃、ヒ−トロ−ルに
よる方法では、このレベルのライン速度を実現するため
には加熱工程を長くせざるを得ないので、ライン全体と
して冗長となることは自明である。
【0011】次に、図2及び図3に基づいて本発明に係
る電磁誘導加熱装置2について説明する。図2は図1の
電磁誘導加熱装置2に係る部分拡大図、図3は図2のA
−A線に沿う断面図である。本発明による電磁誘導加熱
装置2は帯板Sを間にして互いに対向して配置した磁極
21aと21bとを備えている。これらの磁極21a,21bには、
帯板Sの送り方向に沿って直列にそれぞれ、コイル22a1
〜22a2、22b1〜22b2を巻回しており、磁極21aと21bとの
間には、帯板Sを間にして互いに対向して配設した絶縁
板23a,23b及びその内側に断熱板24a,24bが備えられて
いる。直列に配置された隣り合うコイル間に帯板Sを間
にして互いに対向するように遮蔽板25a,25bを設けてい
る。
る電磁誘導加熱装置2について説明する。図2は図1の
電磁誘導加熱装置2に係る部分拡大図、図3は図2のA
−A線に沿う断面図である。本発明による電磁誘導加熱
装置2は帯板Sを間にして互いに対向して配置した磁極
21aと21bとを備えている。これらの磁極21a,21bには、
帯板Sの送り方向に沿って直列にそれぞれ、コイル22a1
〜22a2、22b1〜22b2を巻回しており、磁極21aと21bとの
間には、帯板Sを間にして互いに対向して配設した絶縁
板23a,23b及びその内側に断熱板24a,24bが備えられて
いる。直列に配置された隣り合うコイル間に帯板Sを間
にして互いに対向するように遮蔽板25a,25bを設けてい
る。
【0012】図3を参照して、磁極21a,21bはそれぞれ
帯板Sの幅方向に互いに並列に配列された複数の磁極セ
グメント21am,21bmからなり、これらの磁極セグメント
を取り囲むようにコイル21a1,21b2を巻回してある。こ
れらの磁極セグメントは、例えば特公昭63−2783
6号公報に開示されているように、各磁極セグメントを
帯板Sの厚み方向に、他の磁極セグメントとは独立に移
動させるための駆動機構(図示せず)により、帯板Sの
寸法の変化に容易に対処でき、しかも帯板Sの幅方向に
おける温度分布を速やかに調整できるように構成されて
いる。なお、磁極21a,21bはケイ素鋼板を接着剤により
多層に重ね合わせたものである。
帯板Sの幅方向に互いに並列に配列された複数の磁極セ
グメント21am,21bmからなり、これらの磁極セグメント
を取り囲むようにコイル21a1,21b2を巻回してある。こ
れらの磁極セグメントは、例えば特公昭63−2783
6号公報に開示されているように、各磁極セグメントを
帯板Sの厚み方向に、他の磁極セグメントとは独立に移
動させるための駆動機構(図示せず)により、帯板Sの
寸法の変化に容易に対処でき、しかも帯板Sの幅方向に
おける温度分布を速やかに調整できるように構成されて
いる。なお、磁極21a,21bはケイ素鋼板を接着剤により
多層に重ね合わせたものである。
【0013】断熱板24a,24bは、セラミック板で構成す
るのが好ましく、その内側に位置する帯板Sの加熱効率
の向上を図り、その外側に位置する絶縁板23a,23bの保
護を目的とするものである。
るのが好ましく、その内側に位置する帯板Sの加熱効率
の向上を図り、その外側に位置する絶縁板23a,23bの保
護を目的とするものである。
【0014】絶縁板23a,23bは、側板26とにより筒状
の真空容器Aの一部を構成する部材であり、磁極21a,2
1bから発生する磁場を透過させ、かつ真空を維持するた
めに設置するものである。絶縁板は、真空への対応及び
耐熱性の要請から耐熱ガラス(例えば、パイレックスガ
ラス(パイレックスは登録商標である、以下同様))で
構成するのが好ましい。なお、耐熱ガラスは厚さ方向の
熱膨張差により破壊するおそれがあるため、絶縁板23
a,23bの内面、外面の温度差が生じないように前述の断
熱板24a,24bが設けられている。
の真空容器Aの一部を構成する部材であり、磁極21a,2
1bから発生する磁場を透過させ、かつ真空を維持するた
めに設置するものである。絶縁板は、真空への対応及び
耐熱性の要請から耐熱ガラス(例えば、パイレックスガ
ラス(パイレックスは登録商標である、以下同様))で
構成するのが好ましい。なお、耐熱ガラスは厚さ方向の
熱膨張差により破壊するおそれがあるため、絶縁板23
a,23bの内面、外面の温度差が生じないように前述の断
熱板24a,24bが設けられている。
【0015】磁極21a,21bのa寸法(図2参照)は、一
般的な電磁誘導加熱装置では約700〜1000mmであ
る。また、帯板Sの板幅を1000mmとすると磁極21
a,21bのb寸法(図3参照)は1000〜1200mm程
度となる。この程度の磁極寸法にて、すべての磁場を透
過させるため、絶縁板23a,23bの寸法は例えば1000
mm×1000mmとする。この時、絶縁板23a,23bがパイ
レックスガラス製とすると、破壊しないためには約60
mmの厚みが必要である。ガラス特性として、厚みが厚く
なると厚さ方向の熱膨張差も大きくなるため、絶縁板は
なるべく薄くする必要がある。そこで、1000mmとし
た磁極21a,21bの送り方向の寸法を4分割し、磁極21
a,21bの凸部を帯板Sの送り方向に直列に配置するよう
にすれば(図2は磁極を4分割したうちの2つ分が図示
されている)、絶縁板23a,23bは約300mm×1000
mm程度となり、厚みを25〜30mmと薄くすることがで
きる。ガラス厚さを薄くすることができれば、磁極21
a,21bから帯板Sまでの距離が短くなるので、加熱効率
は向上する。なお、コイルの励磁電源は磁極を4分割し
ても分割前と同じもので足りる。
般的な電磁誘導加熱装置では約700〜1000mmであ
る。また、帯板Sの板幅を1000mmとすると磁極21
a,21bのb寸法(図3参照)は1000〜1200mm程
度となる。この程度の磁極寸法にて、すべての磁場を透
過させるため、絶縁板23a,23bの寸法は例えば1000
mm×1000mmとする。この時、絶縁板23a,23bがパイ
レックスガラス製とすると、破壊しないためには約60
mmの厚みが必要である。ガラス特性として、厚みが厚く
なると厚さ方向の熱膨張差も大きくなるため、絶縁板は
なるべく薄くする必要がある。そこで、1000mmとし
た磁極21a,21bの送り方向の寸法を4分割し、磁極21
a,21bの凸部を帯板Sの送り方向に直列に配置するよう
にすれば(図2は磁極を4分割したうちの2つ分が図示
されている)、絶縁板23a,23bは約300mm×1000
mm程度となり、厚みを25〜30mmと薄くすることがで
きる。ガラス厚さを薄くすることができれば、磁極21
a,21bから帯板Sまでの距離が短くなるので、加熱効率
は向上する。なお、コイルの励磁電源は磁極を4分割し
ても分割前と同じもので足りる。
【0016】遮蔽板25a,25bは磁極21a,21bの凸部の端
の部分に発生する漏れ磁場により帯板Sが局所的に加熱
され、温度ムラが発生するのを防止するものである。従
って、この漏れ磁場を遮蔽板25a,25bにより低減するこ
とは加熱温度分布の均一化に有効である。
の部分に発生する漏れ磁場により帯板Sが局所的に加熱
され、温度ムラが発生するのを防止するものである。従
って、この漏れ磁場を遮蔽板25a,25bにより低減するこ
とは加熱温度分布の均一化に有効である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば真
空容器外に電磁誘導加熱装置を設けて、帯板を連続的に
加熱することとしたので、加熱装置による真空容器内の
真空雰囲気の汚染が全く生じない。また、真空容器外に
加熱装置があるため、真空容器内の真空度を維持したま
ま加熱装置のメインテナンスが可能となる。また、誘導
加熱方法を採用し、磁極を送り方向に直列に分割して配
置したので、ドライプロセスラインの長さが短くなり、
絶縁板の厚みも薄くすることができるので、帯板と磁極
との間の距離を短くすることができ、このことにより帯
板に対する加熱効率を向上させることができる。なお、
本発明に係る装置は非磁性材の帯板のドライコ−ティン
グ前の予備加熱を目的としているが、ドライプロセスラ
インのみならず、ストリップの加熱用として、例えばス
テンレス鋼材の光輝焼鈍、銅材の雰囲気加熱等にも応用
できる。
空容器外に電磁誘導加熱装置を設けて、帯板を連続的に
加熱することとしたので、加熱装置による真空容器内の
真空雰囲気の汚染が全く生じない。また、真空容器外に
加熱装置があるため、真空容器内の真空度を維持したま
ま加熱装置のメインテナンスが可能となる。また、誘導
加熱方法を採用し、磁極を送り方向に直列に分割して配
置したので、ドライプロセスラインの長さが短くなり、
絶縁板の厚みも薄くすることができるので、帯板と磁極
との間の距離を短くすることができ、このことにより帯
板に対する加熱効率を向上させることができる。なお、
本発明に係る装置は非磁性材の帯板のドライコ−ティン
グ前の予備加熱を目的としているが、ドライプロセスラ
インのみならず、ストリップの加熱用として、例えばス
テンレス鋼材の光輝焼鈍、銅材の雰囲気加熱等にも応用
できる。
【図1】本発明に係るドライプロセスラインの概略側面
図。
図。
【図2】図1の電磁誘導加熱装置2に係る部分拡大図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
1 巻き出しリ−ル 2 電磁誘導加熱装
置 3 ドライコ−ティング装置 4 冷却器 5 巻き取りリ−ル 21a,21b 磁極 22b1,22b2 コイル 23a,23b 絶縁板 24a,24b 断熱板 25a,25b 遮蔽板 26 側板 A 真空容器 S 帯板
置 3 ドライコ−ティング装置 4 冷却器 5 巻き取りリ−ル 21a,21b 磁極 22b1,22b2 コイル 23a,23b 絶縁板 24a,24b 断熱板 25a,25b 遮蔽板 26 側板 A 真空容器 S 帯板
Claims (3)
- 【請求項1】 真空容器内に巻き出しリ−ルと冷却装置
と巻き取りリ−ルを設け、真空容器外に電磁誘導加熱装
置を設けると共に、該電磁誘導加熱装置を巻き出しリ−
ルと巻き取りリ−ルにより定められた方向に送られる帯
板を間にして互いに対向するように磁極を配置して構成
したドライプロセスライン用誘導加熱装置。 - 【請求項2】 請求項1のドライプロセスライン用誘導
加熱装置において、互いに対向するように配置された磁
極に帯板の送り方向に沿って直列にコイルを巻回し、対
向し合う磁極間に前記帯板を間にして互いに対向するよ
うに絶縁板及びその内側に断熱板を配設し、直列に配置
された隣り合うコイル間に前記帯板を間にして互いに対
向するように遮蔽板を設けたことを特徴とするドライプ
ロセスライン用誘導加熱装置。 - 【請求項3】 絶縁板を耐熱ガラスで構成した請求項2
のドライプロセスライン用誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4092387A JPH05266975A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | ドライプロセスライン用誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4092387A JPH05266975A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | ドライプロセスライン用誘導加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05266975A true JPH05266975A (ja) | 1993-10-15 |
Family
ID=14053015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4092387A Pending JPH05266975A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | ドライプロセスライン用誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05266975A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014063692A (ja) * | 2012-09-24 | 2014-04-10 | Meidensha Corp | 誘導加熱装置 |
EP2538749A4 (en) * | 2010-02-19 | 2015-07-29 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | TRANSVERSE FLOW INDUCTION HEATING DEVICE |
EP2538748A4 (en) * | 2010-02-19 | 2015-12-02 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | TRANSVERSE FLOW INDUCTION HEATING DEVICE |
-
1992
- 1992-03-19 JP JP4092387A patent/JPH05266975A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2538749A4 (en) * | 2010-02-19 | 2015-07-29 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | TRANSVERSE FLOW INDUCTION HEATING DEVICE |
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US9578693B2 (en) | 2010-02-19 | 2017-02-21 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Transverse flux induction heating device |
US10085306B2 (en) | 2010-02-19 | 2018-09-25 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Transverse flux induction heating device |
US10292210B2 (en) | 2010-02-19 | 2019-05-14 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Transverse flux induction heating device |
US10327287B2 (en) | 2010-02-19 | 2019-06-18 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Transverse flux induction heating device |
JP2014063692A (ja) * | 2012-09-24 | 2014-04-10 | Meidensha Corp | 誘導加熱装置 |
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