JPH05266101A - 検体の検査方法およびそれに用いる検査装置 - Google Patents

検体の検査方法およびそれに用いる検査装置

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JPH05266101A
JPH05266101A JP6044592A JP6044592A JPH05266101A JP H05266101 A JPH05266101 A JP H05266101A JP 6044592 A JP6044592 A JP 6044592A JP 6044592 A JP6044592 A JP 6044592A JP H05266101 A JPH05266101 A JP H05266101A
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JP6044592A
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English (en)
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Yoichi Koike
陽一 小池
Toyohiro Kono
豊廣 河野
Tamio Mano
民男 眞野
Hiroyuki Genban
博之 玄番
Tatsuo Sano
達夫 佐野
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ナース、患者及び検査技師に過度の負担をかけ
ないで、多数の患者の検体を迅速かつ誤りなく検査する
ことのできる検体の検査方法等を提供する。 【構成】患者ごとに検査統合依頼伝票を発行し、検査統
合依頼伝票を読取った結果に基づいて検査指示票La〜
Lcを発行し、前記検査指示票La〜Lcに指定された
種類の容器に患者から採取された検体を用意し、検査指
示票La〜Lcを添付し、容器中の検体について、その
検査指示票La〜Lcに指示されている検査を行い検査
報告書を発行する。 【効果】検査統合依頼伝票の記入形式が統一され、カル
テからの転記が容易になる。ナースは、発行された検査
指示票La〜Lcを参照しながら適切で分かりやすい検
体の採取ができる。検体の入った容器を移動させて、検
査指示票La〜Lcの指示のみに基づいて検査を行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多人数の血液、尿、
便、精子、髄液などの検体を迅速に検査することのでき
る検査方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、毎日多数の患者の検体を取り
扱う病院の臨床検査部門は、次のような手順で検査を行
っていた。ドクターが患者のカルテに検査項目の指示を
し、ドクターあるいはナースが検査部門(例えば「血清
・生化学」「尿」「血液」等の各検査部門)ごとに発行
された受付伝票(患者と検査項目の特定をする検査依頼
伝票のことをいう)に、患者名、性別、生年月日、血液
型などの属性を記入し、検査項目をその都度カルテから
転記していた。
【0003】患者は、受付伝票を持って、該当する検査
部門の受付へ行くと、検査技師又はナースが採血管を選
択し採血管に受付番号、患者属性を記入し、受付伝票に
基づいて必要採血量を概算し採血していた。そして採血
された検体は、通常は外来終了後まとめて検査室に届け
られていた(バッチ方式という)。さらに、検査技師は
ワークシートと呼ばれる用紙(受付伝票に基づいてコン
ピュータにより作成されるもの。)に印字された情報に
基づいて、自分の担当の検査を行う検体が入った試験管
だけを探し出し、必要な分量だけ血液を採って検査を行
い、残りは元の位置に戻していた。すると、他の検査技
師がワークシートに印字された情報に基づいて、自分の
担当の検査を行う検体の入った試験管だけを探し出し、
必要な分量だけ血液を採って検査を行い、残りは元に戻
すといったことを繰り返していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の処理では、受付
伝票が全検査部門にわたり、多い場合は10−30種類
も存在し、検査種類ごとに伝票の記入形式が異なるのが
普通なので、受付伝票の絶対数が多いこととあいまって
転記時にドクターあるいはナースに大きな負担をかけて
いた。
【0005】また、受付伝票が検査部門ごとに発行され
ることから、採血も検査部門ごとになる。したがって、
伝票をまたがっての検査依頼ができず、血液等の2重取
りが避けられなくなり、採血量が必然的に多くなり患者
に負担を強いていた。またナースは採血管を選択し採血
量の計算を行う時に、採血管に患者属性を再度記載する
必要があった。
【0006】検体は、外来が終了する時刻が過ぎてから
まとめて検査室に運ばなければならず、至急のものがあ
れば検査室へ個別に搬送することになるため、緊急検体
の搬送に手間取っていた。検査室では、検体と伝票との
照会、各検査技師への分配、台帳の作成、材料整理、外
注検査、ラベル書きと事務作業がかなり存在する。検査
技師は検査をするのに、検体の入った試験管とワークシ
ートとを合わせて持ち歩かなければならないので、検査
作業が煩雑となり、誤検査の原因となっていた。
【0007】また、通常は、報告が翌日になり、治療の
タイミングに合わないことがあった。そこで、本発明の
目的は、上述の技術的課題を解決し、ドクター、ナー
ス、患者及び検査技師に過度の負担をかけないで、多数
の患者の検体を迅速かつ誤りなく検査することのできる
検体の検査方法及び装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】 (1) 前記の目的を達成するための請求項1記載の検体の
検査方法は、患者ごとに検査統合依頼伝票を発行し、患
者の属性とともに、複数の検査部門にまたがることのあ
る検査項目を検査統合依頼伝票に記入し、前記検査統合
依頼伝票を読取り、検査統合依頼伝票を読取った結果に
基づいて患者の属性、検体番号、容器の種類、検査部門
が記入された検査指示票を発行し、前記検査指示票に指
定された種類の容器に患者から採取された検体を用意
し、発行された検査指示票を添付された容器中の検体に
ついて、その検査指示票に指示されている検査を行い、
検査結果に基づいて当該患者の検査報告書を発行する方
法である。
【0009】前記の方法によれば、統一された様式の検
査依頼票を患者ごとに発行するので、複数の検査部門に
またがっても、伝票の記入形式が統一され、カルテから
の転記が容易になる。また、前記検査統合依頼伝票を自
動的に読取り、検査指示票を同時に発行するので、ナー
スは、発行された検査指示票を参照しながら適切で分か
りやすい検体の採取ができる。
【0010】また、検査指示票を容器に添付することに
より、検体の入った容器のみを移動させて、検査指示票
の指示のみに基づいて検査を行うことができる。 (2) 請求項2記載の検体の検査方法は、検査統合依頼伝
票には、関連する検査項目をセットで記入できる欄が設
けられ、このセットの検査内容が予め設定できる方法で
ある。
【0011】この方法によれば、ドクター等が、常用す
る検査項目を簡単かつ間違いなく指定できるようにな
る。 (3) 請求項3記載の検体の検査装置は、検査統合依頼伝
票を読み取ったデータに基づいて、患者の属性、検体番
号、容器の種類、検査部門が記入された検査指示票を発
行する検査指示票発行装置と、検体が入れられ、かつ発
行された検査指示票が添付された容器について、その検
査指示票に指示されている検査を行う各種の自動検査機
器と、自動検査機器とオンラインで結ばれ、検査データ
を一時蓄積する通信制御用の処理装置と、各処理装置と
オンラインで結ばれ、検査データを記憶し処理する中央
処理装置と、中央処理装置とオンラインで結ばれ、検査
データに基づいて検査報告書を発行する報告書発行装置
とを有するものである。
【0012】この装置によって、請求項1記載の検体の
検査方法を効率的に実施することができる。 (4) 請求項4記載の検体の検査装置は、検体番号に、負
荷試験を行うための枝番が付き、検査指示票が枝番ごと
に発行されるので、負荷試験が簡単に行えるようにな
る。 (5) 請求項5記載の検体の検査装置は、報告書発行装置
により発行される検査報告書には、同項目についての過
去の検査値も記載されているので、対比しながら検査結
果を読み取ることができる。
【0013】
【実施例】以下血液検査の実施例を示す添付図面によっ
て詳細に説明する。図1は、本発明の検体の検査装置を
実施するコンピュータシステムのハードウェア構成図で
あり、システムは、中央受付・採血室、各検査部門、各
科外来、医事課などにまたがって設置される。
【0014】中央受付・採血室には、ホストコンピュー
タ(CPU)1、統合伝票を光学的に読み取るマークシ
ートリーダ(OMR)2、ワークラベル発行用のプリン
タ3、報告書発行用のプリンタ4、検査結果を照会した
り報告書を発行させたりするデータ端末(X端末)5、
病院でできない特殊な項目の検査を依頼する外注センタ
ーにつながったモデム6などが設置されている。
【0015】各検査部門(中央受付・採血室と同じ室に
入っていてもよく、受付と別の室に入っていてもよい。
また、複数の室に分けられていてもよい)には、CPU
1とつながったパーソナルコンピュータ7が設置されて
あり、パーソナルコンピュータ7には各種検査分析器8
が接続されている。またX端末5も設置されている。パ
ーソナルコンピュータ7は、検査結果を一時蓄え、検査
分析器8のデータ様式をCPU1のデータ様式に変換す
る機能を有するものである。
【0016】各科外来には、報告書を発行するプリンタ
4やX端末5が設置されている。医事課は患者の属性を
管理する医事ホスト9を有し、CPU1とつながってい
る。患者が外来に来ると、診察が行われる。ドクターが
患者のカルテに検査項目の指示をすると、ナースがカル
テから、1つの検査統合依頼伝票に、必要項目を転記す
る。図2に検査統合依頼伝票の例を示す。図2によれ
ば、検査統合依頼伝票は、患者の属性(エンボスカード
の情報)を記載する欄、「診療科」「病棟」等の検査依
頼元の識別を記す欄、複数項目の検査をセットで行う場
合にセット名(例えば肝炎セットであれば、GOT,G
PT,LAP,LDH,TP,HCV抗体の検査項目が
自動的に指定される。)を記入する「セット」欄、セッ
トへの追加項目、削除項目を記す「その他」欄、セット
以外の個別検査を行う場合に検査すべき項目を個別に記
す「単品項目」欄、採血後一定時間おきに負荷検査した
い場合に記入する「負荷テスト」欄(図示せず)、及び
「コメント」欄を有している。図2から分かるように、
検査項目は、「生化学・血清」「尿」「血液型」「生理
検査」など複数検査部門に関係するものが同じ用紙に掲
載されている。
【0017】なお、図2の検査統合依頼伝票には設けら
れていないが、ドクター専用のセットや診療科別のセッ
トを予めCPU1に登録しておいて、それを記入する欄
を別に設けてもよい。あるいは、既存のセットから不要
の検査項目を抜いたり、追加して登録することもでき
る。患者は、診察が終わると、必要項目が記載された検
査統合依頼伝票を持って中央受付に行く。受付では、患
者の属性をチェックして、初めての患者のときはCPU
1に属性を手で打ち込む。医事ホスト9に患者の属性デ
ータがあれば、医事ホスト9からデータを取得する。そ
して、検査統合依頼伝票の検査項目をOMR2に読み取
らせる。なお、OMRを備えていない場合は、CPU1
に検査項目データを手入力してもよい。
【0018】CPU1は、読み取られた結果に基づき、
プリンタ3を通じて、それぞれの検査部門ごとに検査指
示票を発行する。検査指示票は検査部門ごとに発行され
る。検体を分注する必要があれば、分注ラベルをも発行
する。図3は、発行された検査指示票を示す図である。
図3では4枚セットになったものを示す。各ラベルは、
図4に示すように、9つの項目が文字記号などで表示さ
れてあるとともに、バーコードが印刷されている。項目
(1) は検体番号、項目(2) は注意マーク(肝炎、エイズ
などの表示)、項目(3) は患者氏名、項目(4)は診療科
(内科、外科等の依頼元)コード、項目(5) は採取月
日、項目(6) はラベルコメント(そのラベルに固有のコ
メント、例えば遠心分離の有無)、項目(9) はその他の
コメント(ラベルをまたがったコメント,例えば至急の
有無)を示す。
【0019】項目(7) は検査項目に対応する容器を指定
するためのものである。例えば「茶大」とは茶色のキャ
ップの大きな真空採血管を意味する。茶色は、特定の検
査部門の色と決めておけば、茶色を指定することによっ
て検査部門を指定することができる。採血管には例えば
真空採血管が使用される。採血量はその採血管に固有の
量であって、例えば5ccとされている。
【0020】項目(8) は作業区分コメントを示し、どの
検査分析器で検査するかをしていするためのものであ
る。例えば「ACD」とあれば、まず所定の検査分析器
でAの検査を行い、次に所定の検査分析器でBの検査を
行い、次に所定の検査分析器でCの検査を行うことを指
示している。バーコードは、検体番号を符号化したもの
である。
【0021】ナースは、検査指示票を見ながら、検査指
示票に指示された患者に対して、予め用意された採血管
ホルダーを取り出して真空採血管に採血する。そして、
採血管に検査指示票を貼付する。このようにして処理さ
れた採血管は、まとまった数が集まるかどうかにかかわ
らず、随時検査部門に持ち込まれる。すなわち、従来で
は、各採血管を1つのラックに立てて、まとまった数が
たまると(例えば午前中の外来が終了すると)、検査部
門に持ち込まれていた。しかし、実施例では、採血管に
ラベルが貼付されており、このラベルに基づいて作業を
すればよいので1つ1つ切り離した作業が可能になる。
例えば至急の表示のある採血管ならば、割り込みで検査
することもできる。
【0022】技師は、遠心分離が必要な容器(容器の色
で決まっている)があれば、その容器を遠心分離にかけ
る。この場合は、分注ラベルが発行されるので、技師は
遠心分離された採血管から分注を行い、それぞれの分注
された管ごとに分注ラベルを貼付する。検査部門の中に
は、単数又は複数の検査分析器8が設置されている。各
検査分析器8には検査技師が張りついている。そのうち
の任意の一人の検査技師のところに持ち込まれる。
【0023】検査技師は、採血管が来れば、たとえその
採血管が1本でも、検査を始めることができる。検査技
師は、検査指示票の項目(8) の作業区分コメントを見な
がら、自分の担当の項目に係る採血管のみを選り分けて
検体の一部を取り出し検査分析器8にかける。検査分析
器8の分析データは、パーソナルコンピュータ7に取り
込まれ、ここでデータの様式が統一され、自動的にCP
U1に送られる。
【0024】検査技師は、担当の検査が終わると、検査
指示票の項目(8) の作業区分A,C,Dのうち終わった
もの例えばAにマーク付けをして、採血管を戻す。採血
管を戻すとき、必ずしも所定の位置に整然と並べる必要
はない。次の検査技師は、返された採血管の検査指示票
の項目(8) の作業区分コメントを見ながら、自分の担当
の項目に係る採血管のみを選り分けて検体の一部を取り
出し検査分析器8にかける。このとき、項目(9) に至急
のコメントがあれば、優先的に行うのは勿論である。検
査技師は、担当の検査が終わると、検査指示票の項目
(8) の作業区分のうち終わったもの例えばCにマーク付
けをして、採血管を戻す。
【0025】以上の作業を繰り返すことによって、全項
目の検査を終了する。以上の作業において、よく行われ
るように、精度管理(結果の分かっている検体を流れに
挿入して検査結果を確認すること)をしてもよい。図5
は、検査指示票に従って採血管ごとに検査分析を行う流
れを例示する図である。La〜Lcは分注ラベルでない
検査指示票を、Lc1〜Lc4は分注ラベルを示す。図
5に従って説明すると、採血管a,b,cのうち、採血
管aの中の検体は、血球分析Aと網状赤血球測定Bが行
われる。採血管bの中の検体は、遠心を行いそのままグ
ルコースCの分析が行われる。採血管cの中の検体は、
遠心分離が行われ、4つの試験管c1,c2,c3,c
4に分けられる。試験管c1の検体は生化学分析D,E
が行われる。試験管c2の検体は免疫血清分析Fが行わ
れる。試験管c3の検体は用手法の作業Gへ移行する。
試験管c4の検体は外注作業Hへ移行する。
【0026】一連の検査の間に、CPU1は、測定デー
タを結果ファイルの中に取り込む。CPU1は、各種の
検査項目に対する検査データの有無、検査技師による容
認(後述)の有無、報告書が発行済みかどうかを常に把
握しているので、検査技師の要求に従って、X端末5
に、検査報告・問合せリストなる画面を表示させる。こ
の検査報告・問合せリストは、図6に示すように、各検
査部門ごとについて、各検査項目のデータが入力済かど
うか、容認済かどうかを示すテーブルである。図6にお
ける黒丸はデータ未入力、白丸はデータ未容認、二重丸
はデータ容認済みを示している。検査技師は、この検査
報告・問合せリストを見て自分の担当項目が未容認であ
るかどうかを知ることができる。未容認であれば、検歴
照会リスト(後述)を参照しながら、検査データが容認
できるものかどうかを判断し、容認できればその旨を画
面で入力する。
【0027】また、各検査部門ごとについて、それぞれ
の検体のデータが、入力済かどうか、容認済かどうかを
示す未完検体管理リストも画面に表示することができる
(図7参照)。図7における黒丸はデータ未入力、白丸
はデータ未容認、二重丸はデータ容認済みを示してい
る。CPU1は、容認済のデータが揃った時点で検査報
告書(正式報告書)を作成する。正式報告書の様式は、
例えば図8に示すようなものである。図8から分かるよ
うに、今日の測定値と,検歴データベースに入った前回
の測定値とが同時に掲載される。このようにして、前回
の測定値と対比することができるので診療に役立てるこ
とができる。また、検査報告書の様式は、本システムに
おいて統一されているので、従来のように検査部門別検
査報告書ごとに様式が異なるといった不都合が回避され
る。
【0028】なお、検体についての検査が全部終わらな
くても、あるいは未容認であっても、いずれかの検査項
目(例えば容認がなくてもすぐに知りたい検査項目を予
め決定しておくとよい)の結果が出次第、作成される迅
速報告書がある。図9は迅速報告書の例を示す。測定値
の空白部分は、検査結果が出ていないことを示す。いず
れかの検査結果が出た時点で、測定値の入った迅速報告
書が再び打ち出されるので、同じ患者、同じ検体につい
ての迅速報告書が1日数回打ち出されることもある。
【0029】いずれの報告書も、依頼元である各科外来
の検査報告書発行用のプリンタ4から自動的に打ち出さ
れる。したがって、各科外来は検査結果をいち早く知る
ことができ、治療のタイミングに合わせて治療内容の適
正化を図ることができる。図8,9の検査報告書は、患
者ごとの、全検査部門にわたる検査報告書であったが、
検査部門ごと、すなわち検体ごとに発行された正式報告
書を打ち出すこともできる(図10参照)。また、検体
ごとの即時結果報告書(迅速報告書と同じ意味である)
を作成して打ち出すこともできる(図11参照)。
【0030】また、同じ患者について、過去の検査結果
をデータベースに蓄えておいて、必要な時に検歴照会リ
スト(例えば過去6ヵ月分のデータを一覧にしたもの、
図12参照)として画面に呼び出すこともできる。この
リストを利用すれば、検査結果が過去の値と大きく掛け
離れているかどうかをチェックすることができるので、
データの容認に活用することができる。
【0031】次に、負荷試験を行う場合の手順について
説明する。負荷試験とは、同じ検査項目でありながら、
患者からの採血時間の異なる検査をいう。例えば、糖尿
病患者にある薬を投与し、投与後30分、60分、90
分のそれぞれの血液を採血し検査する。この場合は、図
13に示すように、複数の検査指示票が検査時刻に対応
して発行される。そして、検査指示票には、検査時刻が
項目(6) にラベルコメントとして表示され、項目(1) の
検体番号には枝番がつく。例えば、0010という検体
番号に対応して、負荷前には00、負荷30分には0
1、負荷60分には02、負荷90分には03というコ
ードが付く。図13は、このようにして発行された一連
の検査指示票を示す。ナースは決められた時刻に、この
検査指示票が貼付された採血管に採血すればよい。検査
部門に持ち込まれると、検査技師は、その採血管の血液
を検査すればよいことになる。負荷コード番号は、CP
U1においては、検体番号に取り込まれた形で処理され
る。例えば、0010という検体番号に対して、負荷前
は0010、負荷30分には0011、負荷60分には
0012、負荷90分には0013というコードを付け
ることによって、コード番号数を増加させないでも自動
分析機器との完全自動オンラインが可能になる。
【0032】以上、採血の実施例に基づいて、本発明を
説明してきたが、本発明は前記実施例に限られるもので
はなく、例えば、血液以外に尿、便、精子、髄液などの
検体を検査する場合にも採用できるものである。その他
本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更を施すこと
が可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の検体の検査
方法及び請求項3記載の検体の検査装置によれば、ナー
スにとって、検査統合依頼伝票を利用して事務作業の削
減を図ることができる。また、検査指示票に従って分か
りやすい誤りのない採血を行うことができる。
【0034】患者にとって、採血のための院内移動の回
数が減るとともに、採血が1回かつ最少量で済み採血量
の無駄が生じない。また、検査結果を即日入手すること
もできる。検査技師にとって、検査指示票に従った効率
的な検査を行うことができる。従来のように、検体がま
とまってから短時間で集中的に検査するということがな
くなるので、機器、人材の配分基準がゆるやかになり、
機器の処理能力を最大限に発揮できる。また、緊急検査
が入ってきても容易に対応できる。
【0035】また医師にとって、検査結果をリアルタイ
ムで見ることができ、最新の検査結果に基づいてタイム
リーで適切な診療と治療を実現することができる。請求
項2記載の検体の検査方法によれば、検査統合依頼伝票
には関連する検査項目を予め設定したセットで記入でき
るので、検査統合依頼伝票への記入の手間が省け、か
つ、記入ミスを防止できる。
【0036】請求項4記載の検体の検査装置によれば、
負荷試験を迅速正確に行うことができるようになる。請
求項5記載の検体の検査装置によれば、過去の検査値と
照合して、診療・治療に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検体の検査装置を実施するコンピュー
タシステムのハードウェア構成図である。
【図2】図2に検査統合依頼伝票の様式を示す図であ
る。
【図3】4枚セットで発行された検査指示票を示す図で
ある。
【図4】検査指示票の詳細図である。
【図5】検査指示票に従って採血管ごとに検査分析を行
う流れを示す図である。
【図6】画面に表示された検査報告・問合せリストの図
である。
【図7】画面に表示された未完検体管理リストの図であ
る。
【図8】データが全て容認された場合に発行される正式
報告書の様式を示す図である。
【図9】データが全て容認されていない場合でも発行さ
れる迅速報告書の様式を示す図である。
【図10】検査部門ごとに発行される正式報告書の様式
を示す図である。
【図11】検査部門ごとに発行される迅速報告書の様式
を示す図である。
【図12】画面に表示された検歴照会リストの図であ
る。
【図13】負荷試験を行う場合、検査時刻に対応して発
行される複数の検査指示票を示す図である。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ(CPU) 2 マークシートリーダ(OMR) 3 ワークラベル発行用のプリンタ 4 検査報告書発行用のプリンタ 5 データ端末(X端末) 7 パーソナルコンピュータ 8 各種検査分析器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 達夫 徳島県徳島市福島1−8−53 ガーデンハ ウス2−203号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者ごとに検査統合依頼伝票を発行し、 患者の属性とともに、複数の検査部門にまたがることの
    ある検査項目を検査統合依頼伝票に記入し、 前記検査統合依頼伝票を読取り、 検査統合依頼伝票を読取った結果に基づいて患者の属
    性、検体番号、容器の種類、検査部門が記入された検査
    指示票を発行し、 前記検査指示票に指定された種類の容器に患者から採取
    された検体を用意し、 発行された検査指示票を容器に添付し、 前記容器中の検体について、その検査指示票に指示され
    ている検査を行い、 検査結果に基づいて当該患者の検査報告書を発行するこ
    とを特徴とする検体の検査方法。
  2. 【請求項2】検査統合依頼伝票には、関連する検査項目
    をセットで記入できる欄が設けられ、このセットの検査
    内容が予め設定できることを特徴とする請求項1記載の
    検体の検査方法。
  3. 【請求項3】検査統合依頼伝票を読み取ったデータに基
    づいて、患者の属性、検体番号、容器の種類、検査部門
    が記入された検査指示票を発行する検査指示票発行装置
    と、 検体が入れられ、かつ発行された検査指示票が添付され
    た容器について、その検査指示票に指示されている検査
    を行う各種の自動検査機器と、 自動検査機器とオンラインで結ばれ、検査データを一時
    蓄積する通信制御用の処理装置と、 各処理装置とオンラインで結ばれ、検査データを記憶し
    処理する中央処理装置と、 中央処理装置とオンラインで結ばれ、検査データに基づ
    いて検査報告書を発行する報告書発行装置とを有するこ
    とを特徴とする検体の検査装置。
  4. 【請求項4】検体番号に、負荷試験を行うための枝番が
    付き、検査指示票が、枝番ごとに発行されることを特徴
    とする請求項3記載の検体の検査装置。
  5. 【請求項5】報告書発行装置により発行される検査報告
    書では、同項目、同一患者についての過去の検査値が参
    照できる請求項3記載の検体の検査装置。
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