JPH0526571Y2

JPH0526571Y2 -

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Publication number: JPH0526571Y2
Application number: JP1985046643U
Authority: JP
Priority date: 1985-03-28
Filing date: 1985-03-28
Publication date: 1993-07-06
Anticipated expiration: 2000-03-28
Also published as: JPS61162830U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の技術分野］本考案は干渉縞の発生を防止した表示移動機構
を備えた内視鏡に関する。

［考案の技術的背景とその問題点］近年、細長の挿入部を挿入することによつて体
腔内の患部の診断とか、処置具を用いて治療処理
のできる内視鏡が広く用いられるようになつた。

ところで、上記内視鏡を用いて接眼部後方から
患部等を観察した場合、より詳しく調べたりする
ことができるように写真撮影等で保存することが
広く行われる。

上記写真等の撮影を行う場合、その拡大率が異
ると、後に患部の大きさを調べる場合不都合にな
るので、内視鏡の像伝送用イメージガイドの画像
上に目盛りとか数字とか記号等の表示手段を設け
て拡大率あるいは単位長さ等が分るようにしたも
のがある。

しかしながら、上記目盛等の表示は、固定され
ていると、患部を診断する場合、邪魔になること
がある。

ところで、特開昭49−12675号公報においては、
供覧用内視鏡の操作部側に移動可能な視野内表示
手段を設けて主観察者が観察している部分をこの
表示によつて従観察者に指示することができるよ
うにしたものがある。

しかし、上記先行技術では、表示と視野を光学
系を使つて結合するため、構造が大きく複雑とな
る。また、IG上に直接表示を近接させる方法が
ある。この方法は、構造が簡単になるが、上記表
示を移動するものとした場合イメージガイド端面
と接近しすぎて干渉縞が発生する場合があつた。
このため患部を診断することが難しくなつてしま
うという欠点があつた。

［考案の目的］本考案は上述した点にかんがみてなされてもの
で、装置全体を小型にし、且つ干渉縞の発生する
ことなく目盛りとか記号，数字等の表示を形成で
きるようにした表示移動機構を備えた内視鏡を提
供することを目的とする。

［考案の概要］本考案は内視鏡のイメージガイドの端面から適
量離間して目盛り，数字等の表示手段が形成され
た指標を可動可能に設けて干渉縞の発生を防止し
ている。

［考案の実施例］以下、図面を参照して本考案を具体的に説明す
る。

第１図ないし第４図は本考案の第１実施例に係
り、第１図は第１実施例における観察光学系を示
し、第２図は第１実施例の内視鏡を示し、第３図
は指標が形成された部分を拡大して示し、第４図
は第３図のＡ−Ａ線拡大断面である。

第２図に示すように第１実施例の内視鏡１は、
体腔内等に挿入できる様に細長で可撓性の挿入部
２と、該挿入部２の先端側に連設された太径の操
作部３と、該操作部３後端側に形成された接眼部
４と、操作部３側部から外部に延出され、光源装
置５に装着可能となるコネクタを端部に取り付け
た可撓性のユニバーサルコード（ライトガイドケ
ーブル）６とより構成されている。

上記挿入部２の先端側には、観察及び照明手段
が収容された硬性の先端構成部８と、該先端構成
部８に隣接する後方に湾曲部９とが順次連設され
ており、上記操作部３に形成された湾曲操作ノブ
１０を回動することによつて、前記湾曲部９を左
右あるいは上下方向に湾曲できるようになつてい
る。

上記ユニバーサルコード６内及び挿入部２内に
は照明光を伝達する可撓性のフアイババンドルで
形成されたライトガイド１１が挿通され、該ライ
トガイド１１は、光源装置５に装着された入射端
面に照射された（図示しない）照明ランプの光を
伝送し、第１図に示すように先端構成部８に固着
された先端面（出射端面）から前方の対象物側に
向けて出射して、対象物を照明できる照明光学系
が形成されている。

上記ライトガイド１１の先端側を固着した先端
構成部８には、ライトガイド１１固着用の透孔に
平行して例えば上部側に設けた透孔の前端をカバ
ーガラス１３で閉塞し、その奥に観察手段を形成
する対物光学系１４が配設されている。この対物
光学系１４の結像位置に、その前端面（入射側端
面）１５ａが臨むようにしてフアイババンドルで
形成したイメージガイド１５の先端側が口金１６
を介して先端構成部８に固着され、その前端面に
結ばれた像を後方の操作部３ないし接眼部４側の
後端面（出射側端面）１５ｂに伝送し、接眼部４
内の接眼レンズ１７を介して接眼部４後方から拡
大観察できるようにしてある。

ところで、上記先端構成部８は、対物光学系１
４の後方で、イメージガイド１５の入射端面１５
ａに隣接する部分が光軸と直交する方向に略円板
状に切欠かれると共に、例えば第１図に示すよう
に、上部側に開口し、第３図又は第４図に示すよ
うにガラス板等の円板状の透明板２１の一方の面
（イメージガイド１５に近接する側の面）に表示
２２を設け、この表示２２が設けられた一方の面
の周縁に金属製等のリング２３を固定した指標部
材２４が対物光学系１４の光軸と直交する面内
（あるいは入射端面１５ａと平行な面内）で上下
とか左右方向に移動可能に収納されている。

上記指標部材２４は、その外周がリング状の枠
体２５に固定され、この枠体２５は例えば側方
（第３図の紙面垂直面内）から対物光学系１４の
光軸方向に向かう３箇所からのねじ（第４図で符
号２６，２６，２６で示す。）における光軸方向
への突出量を変えることによつて、第１図又は第
３図で（光軸と直交する面に沿つて）上下方向Ｂ
とか左右方向に所望の位置に固定したり（勿論収
納スペースによりある程度制約される）、光軸方
向への突出量を少くすることによつて、上下方向
Ｂに移動して第１図に示す上部側の開口から取り
出すこともできるようにしてある。

上記対物光学系１４の光軸と直交する面内で、
移動可能な指標部材２４は、透明板２１に彫刻あ
るいは金属蒸着等によつて第４図に示すように数
字と共に単位長さ等を表わす目盛りによる表示２
２が形成されている。この表示２２の面はリング
２３の厚みによる間隔（すき間）G₁だけイメー
ジガイド１５の入射端面１５ａから離間し、この
間隔G₁は目盛り等の表示２２とイメージガイド
１５の配列とで干渉縞を生じない値に設定すると
共に、目盛りとか数字のコントラストが悪化しな
い値に設定してある。

上記間隔G₁の値は、イメージガイド１５を形
成するフアイバ（光学繊維）素線（直）径の値に
依存して異るが、最小５［μｍ］程度からフアイ
バ素線径の2.5本程度までとすれば良い。

このように構成された第１実施例によれば、表
示２２が設けられた面がイメージガイド１５の入
射端面１５ａから適量離間して設けてあるので、
入射端面１５ａでのイメージガイド１５のフアイ
バの配列とで干渉縞が生じることを有効に防止で
きる。従つて、指標部材２４を装着した状態で使
用しても、患部等が干渉縞によつて見にくくなつ
たり、写真撮影の際に干渉縞が邪魔になつて診断
しにくくなることを防止でき、写真撮影の場合拡
大撮影等を行つても表示２２が形成してあるので
単位長さあるいは拡大率を知ることができる。
又、上記指標部材２４は、移動できるので、患部
の撮影等に支障がない位置に移動して使用するこ
とができる。さらに、上記目盛等が異る指標部材
２４を複数組用意して、患部に応じて適当な指標
部材２４を用いることもできる。又、拡大撮影等
を行わない場合とか、表示２２を必要としない場
合には指標部材２４を取り外して使用することも
できる。尚、指標部材２４を収納するスペースの
上部側開口は、蓋等で閉塞する様にすることが望
ましい。

第５図及び第６図は本考案の第２実施例におけ
る指標部材周辺部を示す。

この第２実施例における指標部材３１は、透明
板２１のイメージガイド１５側の面の中心寄り部
分に金属蒸着等で表示３２を形成すると共に、こ
の表示３２の周囲で透明板２１の周縁に沿つて、
金属蒸着リング３３を、上記表示３２よりも厚く
形成して、表示３２とイメージガイド１５の入射
端面１５ａとに適量の間隔G₂を形成したもので
ある。その他の構成は上記第１実施例と同様であ
る。

この実施例は、表示３２とリング３３を（単一
工程で）同時に形成できるので、部品を削減でき
るし、低コスト化できる。

尚、上記表示３２とリング３３を同時に蒸着で
形成する場合、表示３２は途中でマクスしたり、
表示３２側に届く量を少くすることによつて実現
できる。

また、上記指標部材周辺部は、第７図および第
８図に示すように構成してもよい。即ち、この例
においては、指標部材４１は表示４２が形成され
る面が凹面４３ａとなる透明部材４３を用いて形
成されている。

このようにして、上記凹面４３ａによつて表示
４２が形成された面とイメージガイド１５の入射
端面１５ａとに適量の間隔G₃を設けてある。そ
の他の構成は上記第１実施例と同様であり、作
用，効果は上記第２実施例と略同様である。ま
た、上記凹面４３ａはイメージガイド１５の入射
端面１５ａ側に設けても良い。

第９図は本考案の第３実施例の指標部材周辺部
を示す。

この実施例では、指標部材２４が挿入部の先端
側のイメージガイド１５の入射端面１５ａではな
く、手元側接眼部４の出射端面１５ｂ側に設けて
ある。

即ち、接眼レンズ１７前方で、口金を介装して
固定されたイメージガイド１５の出射端面１５ｂ
に隣接する部分を切欠き、第１実施例の指標部材
２４を収納できる略板状のスペースが設けてあ
る。

上記スペースに収納された指標部材２４は接眼
レンズ１７の光軸と直交する平面（換言すればイ
メージガイド１５の出射端面１５ｂと平行な面）
内で上下方向及び左右方向に移動でき、ねじ等で
所望の位置で固定できる様にしてある。しかし
て、上記スペースに収納された場合、指標部材２
４のイメージガイド１５側の面に形成した表示２
２はイメージガイド１５の出射端面１５ｂと適宜
間隔G₄離間し、出射端面１５ｂにおけるフアイ
バの配列と目盛り等の表示２２とで干渉縞ができ
ない様にしてある。

この第３実施例の作用効果は上記第１実施例と
略同様であるが、表示２２を設けた指標部材２４
を手元側に形成してあるので、観察している途中
で指標部材２４を着脱したり、交換したり、移動
調整したりできるという利点を有する。

尚、上記各実施例を組合わせたものも本考案に
属する。

尚、透明板２１の着脱で光路長が変化すること
を防ぐために、指標部材を取り外して使用する場
合には、表示が形成されていない透明板等を装着
するようにしても良い。

［考案の効果］以上述べたように本考案によれば、表示を移動
できる指標部材をイメージガイドの端面から適量
離して、移動自在に形成してあるので、干渉縞の
発生を防止できる。又、簡単な構成で、且つ低コ
ストで実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の第１実施例に係
り、第１図は第１実施例における観察光学系を示
す説明図、第２図は第１実施例を示す斜視図、第
３図は表示が形成された指標部材周辺部を示す断
面図、第４図は第３図のＡ−Ａ線拡大断面図、第
５図は本考案の第２実施例における指標部材周辺
部を示す断面図、第６図は第５図のＡ−Ａ線拡大
断面図、第７図は本考案の変形例における指標部
材周辺部を示す断面図、第８図は第７図のＡ−Ａ
線拡大断面図、第９図は本考案の第３実施例にお
ける指標部材周辺部を示す断面図である。１……内視鏡、２……挿入部、４……接眼部、
１１……ライトガイド、１４……対物光学系、１
５……イメージガイド、２１……透明板、２２，
３２，４２……表示、２３……リング、２４……
指標部材、２５……枠体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 対物レンズによつて、像伝送用イメージガイ
ドの入射端の端面に結ばれた対象物の像を、そ
の出射側の端面に伝送し、接眼レンズを経て前
記対象物の像を観察可能とする内視鏡におい
て、前記イメージガイドの両端面の少なくとも一
方に、前記端面と対向して位置調節可能な目盛
り等の表示を有する透明部材と、前記イメージガイド端面と前記透明部材の間
に両者の接触を防止する間隔部材と、を有することを特徴とする表示移動機能を備え
た内視鏡。 (2) 前記間隔部材は、5μｍないし前記イメージ
ガイドのフアイバー素線の直径の2.5本分以内
であることを特徴とする実用新案登録請求の範
囲第１項記載の表示移動機能を備えた内視鏡。