JPH05265568A - 定水位制御方法 - Google Patents

定水位制御方法

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JPH05265568A
JPH05265568A JP6266192A JP6266192A JPH05265568A JP H05265568 A JPH05265568 A JP H05265568A JP 6266192 A JP6266192 A JP 6266192A JP 6266192 A JP6266192 A JP 6266192A JP H05265568 A JPH05265568 A JP H05265568A
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JP
Japan
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water level
control
control step
monitoring
level
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JP6266192A
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Kiyoshi Takeda
清 武田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ダムの貯水位を目的に応じた任意の設定水位の
近傍に維持する。 【構成】水位変化検出部1は貯水位を検出し、貯水位が
設定水位に対して予め定めた一定値分変化した時、監視
タイマー部2及び制御ステップカウンタ部3に貯水位の
増減を通知する。制御ステップカウンタ部3は、貯水位
増減の通知に応じて制御ステップを1ステップ増減して
放流量を調節する。水位変化検出部1及び監視タイマー
部2は、貯水位が設定水位の方向へ所定時間内に変化す
るか否かを監視し、変化が起こらないか又はさらに逆方
向へ変化した場合は、監視タイマー部2がその旨を制御
ステップカウンタ部3に通知する。制御ステップカウン
タ部3は、監視タイマー部2からの通知に応じて再度制
御ステップを1ステップ増減して、さらに放流量を増減
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム放流設備制御装置
における定水位制御の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダムは、平常時には農業用水や上水道な
どの利水補給量を確保し、洪水時には下流河川の流水の
正常な機能を維持する等の目的をもって管理される。し
たがって、その管理においては、洪水等が予想されず流
入量が安定している低水時の場合は、下流河川へ補給す
べき水量を放流できるような一定の高い貯水位を維持す
ることが要求される。また、洪水が予想される場合は、
予想される洪水の規模に応じてその洪水流入量を貯水で
きるだけの空容量を確保するために一定の低い貯水位を
維持することが要求される。
【0003】貯水位を一定に維持するためには、ダムへ
の流水量に等しい放流を行えばよいが流入量は直接測定
できないため、貯水位の変化量に応じて放流量を増減す
る方式が一般に用いられる。
【0004】この従来の定水位制御方式では、先ず、図
4に示す制御ステップテーブルが用意される。この制御
ステップテーブルは、制御する下限貯水位から上限貯水
位までS段階に分割した水位に対応する0〜SのS個の
制御ステップと、これらS個の制御ステップに対応す
る、毎秒当たり0〜最大放流量Qf(洪水調節開始量)
まで順次増加するS段階の目標放流量とが設定されてい
るものである。
【0005】この定水位制御方式について説明すると、
低水時には、まず、現在の流入量または放流量を勘案し
て、維持しようとする貯水位(Ho)と一制御ステップに
対応する貯水位の変化幅(Δhs)が設定される(図5参
照)。つぎに、その貯水位(Ho)及び変化幅(Δhs)
と、現在の流入量または放流量に基づいて上記S段階の
制御ステップテーブルから求められる現在の制御ステッ
プ(Si)とにより、制御の上限貯水位(Hs)が、「Hs=
Ho+Δhs(S−Si)」として算出され、設定される。
【0006】上記変化幅(Δhs)は、一般には、水位の
変動幅を極力小さくしたい場合は1〜3cm(センチメ
ートル)、多少の変動があってもよい場合は4〜10c
mに設定される。また、現在の制御ステップ(Si)は、
たとえば、現在の流入量(今後予想される流入量でもあ
る)が25m3 /s(立方メートル/毎秒)であれば、
これを目標流入量とする制御ステップ(Si)として
「5」が求められる(図4参照)。
【0007】また洪水が予想される場合には、まず、流
入量(または流入量)が洪水調節開始流量(Qf)に達し
たときに維持したい水位(通常、常時満水水位)が制御
の上限貯水位(Hs)として設定される。つぎに、その上
限貯水位(Hs)と、測定された現在の水位(Ha)及び低
水時と同様に現在の流入量または放流量に基づいて求め
られる現在の制御ステップ(Si)とにより、監視に必要
とされる水位変化幅(Δhs)が、「Δhs=(Hs−Ha)/
(S−Si)」として算定される。なお、予め貯水位をHo
まで下げておく必要がある場合には、そのHoが上記Haの
代りに用いられる。
【0008】このようにして設定された各値に基づい
て、つぎのように制御が行われる。まず、貯水位がΔhs
変化する毎に、そのときの貯水位(Ha)と下限水位(H
o)から水位偏差(h=Ha−Ho)を求められ、その水位
偏差(h)と変化幅(Δhs)とから、そのときの貯水位
(Ha)に対応する制御ステップ(Si=h/Δhs)が求め
られる。そして、その制御ステップ(Si)に対応する目
標放流量(Qob )が制御ステップテーブルから求めら
れ、その目標放流量(Qob )で放流を行うことにより制
御していた。
【0009】この制御方式について図6(a) を用いてさ
らに説明すると、まず制御開始時の貯水位と放流量の関
係が同図(a) に示す制御曲線A(上述の制御ステップテ
ーブル)上で、矢印′の下端にあるものとする。ま
た、その時の流入量が線Bで示された流量であるとす
る。この時点における放流量と流入量B間にはプラスの
流量差Cがあり、このため貯水位は上昇する。1制御ス
テップ分(Δhs)水位が上昇したところで(矢印′の
先端)、放流量を1制御ステップ分増加させる(矢印
′の先端)。以後、貯水位がΔhs上昇するたびに放水
量を1制御ステップ分ずつ増加させる(矢印′、
′)。やがて放水量が流入量を上回ると(矢印′の
先端)、貯水位は低下に転じ、Δhs低下したところで
(矢印′の先端)放流量を1制御ステップ分減少させ
る(矢印′の先端)。その後は、貯水位がΔhs上昇、
下降(矢印′、′)するたびに、放水量を増加、減
少(矢印′、′)させることで、貯水位がΔhsの変
動幅内に安定するというものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した方
式では、放水量の調節を貯水位の変化幅Δhs毎に行うた
め、単位流入量(秒当たり流入量)が増加又は減少し続
けた場合、貯水位の安定する位置は制御曲線に沿って上
方又は下方に移動する。図3(b) は、単位流入量が増加
し続け、0から洪水調節開始流量(Qf)まで変化した場
合の例である。このような場合、貯水位は下限水位Hoか
ら上限水位(設定水位)HsまでΔH(=Δhs×S)と大
幅に変化することになる。
【0011】このように貯水位の変化毎に放流量を増減
する従来の方式では、単位流入量の大きさによって貯水
位の安定する位置が決ってくるため、単位流入量が増加
又は減少し続けている場合は、貯水位はもとの貯水位か
ら上昇又は低下して変化する。したがって、定水位制御
とはいうものの、貯水位を任意の水位の近傍に安定させ
ておくことができないという問題があった。
【0012】本発明は、維持しようとする貯水位を任意
に指定でき、かつ単位流入量の増減や操作開始時の流入
量と放流量の差に係わらず、貯水位をその指定した水位
の近傍に維持できる定水位制御方法を実現することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の手段
(図1の本発明の原理図参照)は、ダムの貯水位を監視
し、貯水位の一定値変化とその方向を検出する水位変化
検出部1と、貯水位変化後の放流量調節により貯水位変
化の方向が所定時間内に反転し回復に向かうか否かを監
視する監視タイマー部2と、水位変化検出部1および監
視タイマー部2からの指令により、貯水位に対応する制
御ステップをカウントする制御ステップカウンタ3とに
より構成される。
【0014】そして、水位変化検出部1により検出され
た貯水位が、設定水位に対して予め定めた一定値分変化
した時、水位変化検出部1からの指令に応じて制御ステ
ップカウンタ部3により制御ステップを1ステップ増減
して放流量を調節した後、水位変化検出部1及び監視タ
イマー部2により貯水位が設定水位の方向へ所定時間内
に変化するか否かを監視し、変化が起こらないか又はさ
らに逆方向へ変化した場合は、監視タイマー部2からの
指令に応じて制御ステップカウンタ部3により、再度制
御ステップを1ステップ増減して、さらに放流量を増減
することにより、貯水位を設定水位の近傍に維持するよ
うにする。
【0015】これにより、維持しようとする貯水位を任
意に指定でき、かつ単位流入量の増減や操作開始時の流
入量と放流量の差に係わらず、貯水位をその指定した水
位の近傍に維持できるようになる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
つき説明する。図2は、一実施例の構成を示すブロック
図である。
【0017】同図に示す本実施例は、水位計が示す貯水
位を監視して、設定水位からの貯水位偏差が増す毎に制
御ステップの増加指令信号Up又は減少指令Dnを出力
すると共に増加信号「+Δh」又は減少信号「−Δh」
を出力する貯水位変化監視部11、一定時間を計数する
不図示のタイマTmを有して、設定水位からの貯水位偏
差がΔh以上の場合には一定時間が経過する毎に制御ス
テップの増加指令信号Up又は減少指令Dnを出力する
タイマー監視部12、これも不図示のカウンタCtを有
して、貯水位変化監視部11又はタイマー監視部12か
らの増加指令信号Up又は減少指令Dnにより、現在の
制御ステップSiを増減してカウントするステップカウ
ンタ部13、予め用意したステップテーブルから現在ス
テップSiに対応する目標放流量Qiならびにその目標
放流量を達成するための各放流設備毎の目標開度を算出
する制御量算出部14、及び各放流設備すなわちゲート
の放流を制御する制御部15から構成される。
【0018】次に、上記構成の本実施例における処理動
作について、図3及びふたたび上記図2を参照しながら
説明する。なお、この処理においては、設定水位Hsa
及び水位監視幅Δhは任意に設定される。また、現在の
制御ステップSiは、不図示の制御ステップテーブルS
TBL(図4の従来の制御ステップテーブルとほぼ同様
である)により現在の放流量Qiから求められる。な
お、従来例の上限水位(Hs)、下限水位(Ho)等の設定
は不用である。
【0019】初めに、貯水位が増加し続けている場合に
ついて説明する。まず、制御開始時に、貯水位変化監視
部11には、予め設定された設定水位Hsaと水位監視
幅Δhが入力される。また、ステップカウンタ13は、
制御ステップテーブルSTBLより現在の放流量Qi
(i=1、2・・・)(図3の例ではQ2)に対応する
制御ステップSiを求めこれを初期値としてカウンタC
tに設定する。
【0020】続いて、貯水位変化監視部11には、水位
計により測定された現在の貯水位Haが逐次入力され
る。それらの設定水位Hsa、水位監視幅Δh、及び貯
水位Haは、それぞれ所定の記憶領域に記憶される。
【0021】貯水位変化監視部11は、現在水位Haと
設定水位Hsaの差が、水位監視幅Δhとなった時、制
御ステップSiを1制御ステップ増加する指令信号Up
をステップカウンタ13に出力する。
【0022】ステップカウンタ13は、水位変化監視部
11(又はタイマー監視部12)から制御ステップを増
加する指令信号Upを入力する毎に制御ステップSiを
1ステップ増加し、その1ステップ増加した新たな現在
の制御ステップSiを制御量算出部14に出力すると共
に、時間監視リセット信号Rtをタイマー監視部12に
出力する。
【0023】制御量算出部14は、ステップカウンタ1
3から入力された制御ステップSiに対応する目標放流
量Qiを制御ステップテーブルSTBLに基づいて算出
し、その目標放流量Qiに対応する各放流設備毎の目標
開度を算出して制御部15に出力する。
【0024】制御部15は、制御量算出部14から入力
された各放流設備毎の目標開度に基づいて各ゲートに制
御指令を出力して、それらの放流量を制御する。これに
より、現在の放流量が1制御ステップ分増加すると共に
(図3の、かぎ型矢印参照)、タイマー監視部12に
よるリセットされてからの経過時間の監視が開始され
る。
【0025】次に、貯水位変化監視部11は、その後さ
らに貯水位Haと設定水位Hsaとの差が「Δh+1c
m」、「Δh+2cm」・・・と1cm大きくなる度
に、上記同様ステップカウンタ13に対して制御ステッ
プSiを1制御ステップ増加する指令信号Upを出力す
る(図3の、矢印参照)。
【0026】これにより、設定水位HsaよりΔh増加
した水位Hsa+1の水準において、1cm毎の増加に
対応して放流量が順次増加され現在の流入量に接近す
る。すなわち、初めのステップSiから1ステップ毎に
順次上がった現在の制御ステップSi+1の放流量(図
3矢印の先端)が現在の流入量に接近し、その上がっ
たステップSi+1と放流量とが設定水位Hsaに対応
する新たな制御量となる。つまり、制御曲線が1cmの
水位増加毎に左から右へ1制御ステップ分移動する。
(図3の、矢印、及び曲線A、B参照)。
【0027】貯水位変化監視部11は、上記制御ステッ
プの増加指令信号Upと共に、タイマー監視部12に対
して時間監視指令信号“+Δh”を出力する。タイマー
監視部12は、水位変化監視部11から信号“+Δh”
が入力されてからの経過時間を計数し、予め設定した時
間Tが経過すると、信号“+Δh”の場合は制御ステッ
プを増加する指令信号Upを、ステップカウンタ13に
出力する。
【0028】これにより、1cm毎の水位増加に対して
だけでなく、Δh増加した水位Hsa+1のまま貯水位
が減少しない場合に対しても、制御ステップを増加する
指令信号Upが出力されて放水量が増加し、貯水位Ha
が設定水位Hsaに接近する。
【0029】タイマー監視部12は、ステップカウンタ
13から、時間監視リセットの信号Rtを入力した場合
は、タイマTmをリセットし、再度計数を開始する。そ
して、水位変化監視部11から信号“+Δh”が入力さ
れている間、この動作を繰り返えす。
【0030】これにより、貯水位Hsa+1のまま、そ
の後水位が減少しない場合は、タイマー監視部12から
の指令によりステップカウンタ13が一定時間の経過毎
に制御ステップSiを増加する。したがって、設定水位
Hsaに対応する新たな制御量が1ステップずつ増加す
る。すなわち、この場合も制御曲線が右から左へ移動す
る。
【0031】貯水位変化監視部11は、貯水位Haが設
定水位HsaよりΔh以上離れた後、上記1制御ステッ
プ毎に増加する放流量により貯水位変化方向が反転した
ならば、タイマー監視部12に対する時間監視指令信号
“+Δh”の出力を停止する。
【0032】これにより、放流量の増加が停止し、現在
設定された放流量が継続する。そして、貯水位変化監視
部11は、上昇から反転した貯水位が再び設定水位Hs
aまで戻った場合には、制御ステップSiを1制御ステ
ップ減少する指令信号Dnをステップカウンタ13に出
力する(図3の、かぎ型矢印参照)。
【0033】このように、増水時には、たとえば図3の
例であれば、定水位Hsaに対して1制御ステップ上が
った放流制御量Q3が新たに対応し、この制御ステップ
を初期制御ステップ位置として、定水位Hsaに回復以
後の貯水位制御が実行される(図3の制御曲線Aの位置
及び左に移動して制御曲線A′の位置参照)。
【0034】次に、貯水位が減少し続けている場合につ
いて説明する。まず、この場合も制御開始時に、貯水位
変化監視部11には、予め設定された設定水位Hsaと
水位監視幅Δhが入力される。また、ステップカウンタ
13は、制御ステップテーブルSTBLより現在の放流
量Qi(i=1、2・・・)(図3の例ではQ2)に対
応する制御ステップSiを求めこれを初期値としてカウ
ンタCtに設定する。勿論上記水位上昇から反転して定
水位Hsaに回復した後に引き続き制御が続行される場
合は新たに初期設定の必要はなく、その場合は使用中の
設定水位Hsa、水位監視幅Δh、及び制御ステップS
iが、それぞれそのまま初期設定値となる。
【0035】上記に続いて、貯水位変化監視部11に
は、水位計により測定された現在の貯水位Haが逐次入
力され、それらの設定水位Hsa、水位監視幅Δh、及
び貯水位Haが、それぞれ所定の記憶領域に記憶され
る。
【0036】貯水位変化監視部11は、現在水位Haが
減少して設定水位Hsaとの差が水位監視幅Δhとなっ
た時、制御ステップSiを1制御ステップ減少する指令
信号Dnをステップカウンタ13に出力する。
【0037】ステップカウンタ13は、水位変化監視部
11(又はタイマー監視部12)から制御ステップを減
少する指令信号Dnを入力する毎に制御ステップSiを
1ステップ減少し、その1ステップ減少した新たな現在
の制御ステップSiを制御量算出部14に出力すると共
に、時間監視リセット信号Rtをタイマー監視部12に
出力する。
【0038】制御量算出部14は上述した減水時と同様
に各放流設備毎の目標開度を算出して制御部15に出力
する。制御部15も上述した減水時と同様に各ゲートに
制御指令を出力してそれらの放流量を制御する。
【0039】これにより、現在の放流量が1制御ステッ
プ分減少すると共に(図3の、かぎ型矢印参照)、タ
イマー監視部12によるリセットされてからの経過時間
の監視が開始される。
【0040】次に、貯水位変化監視部11は、その後さ
らに貯水位Haと設定水位Hsaとの差が「Δh−1c
m」、「Δh−2cm」・・・と1cm離れる度に、上
記同様ステップカウンタ13に対して制御ステップSi
を1制御ステップ減少する指令信号Dnを出力する(図
3の、矢印参照)。
【0041】これにより、設定水位HsaよりΔh減少
した水位Hsa−1の水準において、1cm毎の減少に
対応して放流量が順次減少され現在の流入量に接近す
る。すなわち、初めのステップSiから1ステップ毎に
順次下がった現在の制御ステップSi−1の放流量(図
3矢印の先端)が現在の流入量に接近し、その下がっ
たステップSi−1と放流量とが設定水位Hsaに対応
する新たな制御量となる。つまり、制御曲線が1cmの
水位減少毎に右から左へ1制御ステップ分移動する。
(図3の、矢印、曲線A′からA)。
【0042】貯水位変化監視部11は、上記制御ステッ
プの減少指令信号Dnと共に、タイマー監視部12に対
して時間監視指令信号“−Δh”を出力する。タイマー
監視部12は、水位変化監視部11から信号“−Δh”
が入力されてからの経過時間を計数し、予め設定した時
間Tが経過すると、上記信号“−Δh”に対応して、制
御ステップを減少する指令信号Dnを、ステップカウン
タ13に出力する。
【0043】これにより、1cm毎の水位減少に対して
だけでなく、Δh減少した水位Hsa−1のまま貯水位
が増加しない場合に対しても、制御ステップを減少する
指令信号Dnが出力されて放水量が減少し、貯水位Ha
が設定水位Hsaに接近する。
【0044】タイマー監視部12は、ステップカウンタ
13から、時間監視リセットの信号Rtを入力した場合
は、タイマTmをリセットし、再度計数を開始する。そ
して、水位変化監視部11から信号“−Δh”が入力さ
れている間、この動作を繰り返えす。
【0045】これにより、貯水位Hsa−1のまま、そ
の後水位が増加しない場合は、タイマー監視部12から
の指令によりステップカウンタ13が一定時間の経過毎
に制御ステップSiを減少する。したがって、設定水位
Hsaに対応する新たな制御量が1ステップずつ減少す
る。すなわち、この場合も制御曲線が左から右へ移動す
る。
【0046】貯水位変化監視部11は、貯水位Haが設
定水位HsaよりΔh以上下がった後、上記1制御ステ
ップ毎に減少する放流量により貯水位変化方向が上昇に
反転したならば、タイマー監視部12に対する時間監視
指令信号“−Δh”の出力を停止する。
【0047】これにより、放流量の減少が停止し、現在
設定された放流量が継続する。そして、貯水位変化監視
部11は、下降から上昇に反転した貯水位が再び設定水
位Hsaまで戻った場合には、制御ステップSiを1制
御ステップ増加する指令信号Upをステップカウンタ1
3に出力する(図3の、かぎ型矢印参照)。
【0048】このように、減水時には、たとえば図3の
例であれば、定水位Hsaに対して初期値Q3より1制
御ステップ下がった放流制御量Q2が新たに対応するよ
うになり、この場合の制御ステップを初期制御ステップ
位置として、上記定水位Hsaに回復以後の貯水位制御
が実行される。
【0049】このように、貯水位Haと設定水位Hsa
の差がΔh以上となり、放水量Qiを増減して貯水位H
aの設定水位Hsaへの回復を図ろうとした後の貯水位
(Ha′)の変化とその効果が現れるまでの時間を、水
位変化監視部11およびタイマー監視部12によって監
視し、貯水位変化(Ha′−Ha)が設定水位Hsaと
逆の方向に変化するか、あるいは一定時間以上変化が見
られない場合には、制御ステップSiをさらに増減して
制御量算出部14に指示し、放流量をさらに増減させる
ようにして、貯水位を設定水位近傍に維持することがで
きる。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の定
水位制御方法によれば、任意に設定した貯水位の近傍に
貯水位を維持することができるので、ダム管理におい
て、下流河川の流水の正常な機能維持、利水補給量の確
保、洪水調節のための貯水池容量の確保等のため、ダム
の貯水位を目的に応じた任意の水位に維持することが容
易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】一実施例のブロック図である。
【図3】実施例における制御の例を説明する図である。
【図4】従来の制御ステップテーブルの一例を示す図で
ある。
【図5】従来の水位設定について説明する図である。
【図6】(a) は従来の流入量が安定している場合の制御
状態を説明する図、(b) は従来の流入量が増加しつづけ
た場合の制御状態を説明する図である。
【符号の説明】 1 水位変化検出部 2 監視タイマー部 3 制御ステップカウンタ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダムの貯水位を監視し、貯水位の一定値
    変化とその方向を検出する水位変化検出部(1) と、 貯水位変化後の放流量調節により貯水位変化の方向が所
    定時間内に反転し回復に向かうか否かを監視する監視タ
    イマー部(2) と、 前記水位変化検出部(1) 又は前記監視タイマー部(2) か
    らの指令により、貯水位に対応する制御ステップをカウ
    ントする制御ステップカウンタ部(3) と、 を有して、前記水位変化検出部(1) により検出された貯
    水位が、設定水位に対して予め定めた一定値分変化した
    時、前記水位変化検出部(1) からの指令に応じて前記制
    御ステップカウンタ部(3) により制御ステップを1ステ
    ップ増減して放流量を調節した後、前記水位変化検出部
    (1) 及び前記監視タイマー部(2) により貯水位が設定水
    位の方向へ所定時間内に変化するか否かを監視し、変化
    が起こらないか又はさらに逆方向へ変化した場合は、前
    記監視タイマー部(2) からの指令に応じて前記制御ステ
    ップカウンタ部(3) により、再度制御ステップを1ステ
    ップ増減して、さらに放流量を増減することにより、貯
    水位を設定水位の近傍に維持するようにしたことを特徴
    とした定水位制御方法。
JP6266192A 1992-03-18 1992-03-18 定水位制御方法 Pending JPH05265568A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49106127A (ja) * 1973-02-16 1974-10-08

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49106127A (ja) * 1973-02-16 1974-10-08

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