JPH0526513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） 本考案は、転てつ器の基本レールとトングレー
ルの間の密着度を測定する密着測定器の改良に関
するものである。

（考案の背景） 従来、転てつ器の密着度の測定には、油圧方式
を用いた密着測定器が使用されていた。この従来
の密着測定器を第３図に示す。また、転てつ器の
一部を第４図に示す。密着測定器は、本体部Ｍと
プツシヤー部Ｐが、パイプ１で接続された構造に
なつており、本体部Ｍにはハンドル２とメータ３
が設けられている。密着度の測定には、まずプツ
シヤー部Ｐを、第４図に示した固定レールである
基本レール４と、可動レールであるトングレール
５の間のすきま６に挿入する。次いで、ハンドル
２を上下させると、油圧力によりプツシヤー部Ｐ
が基本レール４とトングレール５を圧迫する。油
圧力がある程度高くなると、この圧迫により転て
つ器が開口する。この時の油圧力をメータ３で読
みとることによつて、密着度が測定できる。とこ
ろが、この種の従来の密着測定器は、測定に時間
がかかつて面倒である、油圧力をメータ３で読み
取る際などに生じる誤差が比較的大きい、などの
欠点が生じていた。

（考案の目的） 本考案の目的は、前述した問題点を改善し、測
定が容易で、読み取り誤差の小さい密着測定器を
提供することである。

（考案の特徴） この目的を達成するために、本考案は、先端が
基本レールとトングレールとの間にこじ入れられ
るトルクバーと、トルクバーに作用するひずみ量
を測定するストレンゲージと、ストレンゲージの
アナログ測定値をデイジタル値の密着度に変換
し、表示する表示部とを備え、以て、トルクバー
により転てつ器を開口する際にトルクバーに作用
するひずみ量を測定し、密着度に変換するように
したことを特徴とする。

（考案の実施例） 以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に
説明する。

第１図は、本考案の一実施例の表示部Ｉを示す
図で、Ａが正面図、Ｂが底面図、Ｃが側面図を表
している。また、第２図は、本考案の同じ実施例
のトルクバーを示す図で、Ａが平面図、Ｂが正面
図を表している。

密着度の測定に際しては、まず第１図に示した
表示部Ｉにおいて、測定のための調整を行う。そ
の手順を説明する。まず、電池ホルダー７の蓋を
外し、電池をソケツトに差しこみ、電池ホルダー
７の中に入れて、蓋をする。そして、入力コネク
タ８にコネクタ（図示せず）を接続する。次に電
源スイツチ９をオンにする。バツテリー電圧チエ
ツク用スイツチ１０を押し、デイジタル表示器１
１の表示が約6.0以上であることを確認する。表
示が約6.0以下になると、電圧不足で測定誤差が
増大するため、電池を交換する必要がある。さら
に、零点調整器１２で表示を000にする。次いで
較正スイツチ１３を押した際の表示が100になる
よう、スバン調整器１４で調整する。これは、測
定値の最大値を調整するものである。さらに、管
理値切換スイツチ１５を、密着度を測定したい転
てつ器の密着度管理値にあわせる。以上で調整は
完了し、次いで、密着度の測定にうつる。

前述の、入力コネクタ８に接続されたコネク
タ（図示せず）の他端は、第２図に示したトルク
バー１６のレセプタクル１７に接続される。トル
クバー１６の先端部１６ａは、第４図に示した、
基本レール４とトングレール５との間のすきま６
に挿入可能なように、断面が三角形の、先細りの
形状となつている。先端部１６ａの根元には支点
部１６ｂが形成される。トルクバー１６の中空部
１６ｃには、点線で示されるストレンゲージ１８
が内蔵され、トルクバー１６に荷重が加わつた時
の、Ｘ点におけるひずみ量を測定することができ
る。

密着度の実際の測定動作は次の通りである。ト
ルクバー１６の先端部１６ａを、密着度を測定し
たい転てつ器の基本レール４とトングレール５と
の間のすきま６に水平方向に挿入し、トルクバー
１６の支点部１６ｂを支点としてＹ点に荷重を加
える。この時，先端部１６ａのＺ点には、Ｙ点に
加えた荷重に比例した反力が発生し、さらに、Ｘ
点には、Ｚ点に発生した反力に比例したひずみ量
が発生する。Ｙ点に加える荷重がある程度高くな
ると、転てつ器が開口する。この、転てつ器が開
口した時点でＺ点に発生していた反力、すなわち
その時点でのＸ点に発生していたひずみ量によ
り、転てつ器の密着度を知ることができる。その
時点でのＸ点に発生していた応力が、ストレンゲ
ージ１８によりひずみ量を発生し、コネクタ（図
示せず）を介して表示部Ｉに伝達される。表示部
Ｉにおいては、トルクバー１６のＸ点におけるひ
ずみ量を表すアナログ測定値が、デイジタル値の
密着度に変換され、デイジタル表示器１１に表示
される。これによつて、転てつ器の密着度を知る
ことができる。なお、密着度が、転てつ器の密着
度管理値（管理値切換スイツチ１５により設定さ
れた値）を下まわつた場合、第１図のブザー１９
により、そのことが確認できる。

本考案による密着測定器は、従来転てつ器をこ
じあけるために用いているこじレバーと使用方法
が類似しているため、測定方法がわかりやすく、
測定に要する時間、手間も、従来の油圧方式のも
のに比べ減少した。

また、密着度をデイジタル表示したため、夜間
の測定などの際にも、容易に密着度の直読が可能
となつた。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、先端が
基本レールとトングレールとの間にこじ入れられ
るトルクバーと、トルクバーに作用するひずみ量
を測定するストレンゲージと、ストレンゲージの
アナログ測定値をデイジタル値の密着度に変換
し、表示する表示部とを備え、以て、トルクバー
により転てつ器を開口する際にトルクバーに作用
するひずみ量を測定し、密着度に変換するように
したから、測定を容易にすると共に、読み取り誤
差を小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂ，Ｃは本考案の一実施例の表示部
を示す図、第２図Ａ，Ｂは本考案の同一の実施例
のトルクバーを示す図、第３図は従来の密着測定
器を示す斜視図、第４図は転てつ器の一部を示す
一部断面側面図である。 ４……基本レール、５……トングレール、１１
……デイジタル表示器、１６……トルクバー、１
８……ストレンゲージ、Ｉ……表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 転てつ器の基本レールとトングレールとの間の
   密着度を測定する密着測定器において、先端が基
   本レールとトングレールとの間にこじ入れられる
   トルクバーと、トルクバーに作用するひずみ量を
   測定するストレンゲージと、ストレンゲージのア
   ナログ測定値をデイジタル値の密着度に変換し、
   表示する表示部とを備えたことを特徴とする密着
   測定器。