JPH0526472A - 天井埋込形空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第１の発明は本体の高さを高くすることな
く、冷房用コイルと暖房用コイルと空調用送風部を大き
くし、効率的に冷暖房能力をアップすることを目的とす
るものである。第２の発明は天井埋込形空気調和機本体
と冷暖房用熱源との接続を容易にすることで作業性を良
くし、断熱性を確実にできることを目的とするものであ
る。 【構成】 第１の発明は送風部２内に設けた空調用送風
部６と、空調部３内に設けた冷房用コイル８と暖房用コ
イル９を互いに平行にかつ本体１の天面４に対し角度を
つけて設けることにより、空調用送風部６からの風を効
率的に冷房用コイル８と暖房用コイル９へ通過させるこ
とができる。第２の発明は送風部２と空調部３を仕切る
仕切板５と冷房用コイル８との間に接続空間を設け、接
続空間内で配管接続することにより、施工性を容易にし
断熱を確実にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、集合住宅や戸建住宅な
どの天井裏に据付けられる天井埋込形空気調和機に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】近年の空気調和機は、住宅の高気密・高
断熱化が進むにつれ快適な住空間の創造が追究されると
ともに、空調に対する意識の高まりにより、健康的な空
調ができることが求められている。

【０００３】従来のこの種の天井埋込形空気調和機の一
般的な構成について図４〜図６を参照しながら説明す
る。

【０００４】図に示すように、本体１０１の内部に換気
部１０２と送風部１０３と空調部１０４を設け、前記換
気部１０２には前記本体１０１の一側面に取付けた外気
導入口１０５より吸込まれた外気を送風部１０３へ送風
するための換気吸気用送風部１０６と、送風部１０３よ
り室外へ室内空気を排出するための換気吐出用送風部１
０７と、前記換気吸気用送風部１０６からの外気と前記
換気吐出用送風部１０７からの室内空気を熱交換させる
ための熱交換素子１０８を有し、前記換気吐出用送風部
１０７より室外へ排出される室内空気を排出するための
室内空気排出口１０９を前記本体１０１の一側面に備え
ている。

【０００５】前記送風部１０３は外気を前記空調部１０
４へ送風するための空調用送風部１１０を有し、前記空
調用送風部１１０は前記本体１０１の長手軸方向とほぼ
平行に送風するように備えられている。前記本体１０１
の両側面には室内空気を吸込むための室内空気吸込口１
１１を備えている。前記空調部１０４は冷房用コイル１
１２と、暖房用コイル１１３を前記本体１０１の垂直方
向に備え、前記暖房用コイル１１３の風下にはドレン水
を排出するためのドレンポンプ１１４を備え、前記冷房
用コイル１１２と、前記暖房用コイル１１３と前記ドレ
ンポンプ１１４の下方には前記本体の１０１の底板１１
５に取付けたドレンパン１１６を有している。

【０００６】前記送風部１０３と前記空調部１０４は仕
切板１１７で仕切られており、前記仕切板１１７は前記
冷房用コイル１１２と暖房用コイル１１３と同様に前記
本体１０１の垂直方向に備えている。前記冷房用コイル
１１２と前記仕切板１１７の間には前記空調用送風部１
１０の吐出口１１８から吐出する空気を整流させるため
の空間１１９を設け、前記暖房用コイル１１３の風下に
は前記ドレンポンプ１１４を備えるためと前記本体１０
１の一側面に有し室内へ送風するための室内吐出口１２
０へ空気を整流するための空間１２１を設けている。

【０００７】前記冷房用コイル１１２の入口管１２２と
前記冷房用コイル１１２の出口管１２３と前記暖房用コ
イル１１３の入口管１２４と前記暖房用コイル１１３の
出口管１２５はハーフユニオン１２６で前記本体１０１
に固定され、前記冷房用コイル１１２の入口管１２２と
前記冷房用コイル１１２の出口管１２３と前記暖房用コ
イル１１３の入口管１２４と前記暖房用コイル１１３の
出口管１２５へそれぞれ接続するフレアナット１２７で
前記本体１０１と冷房用熱源（図示せず）を接続し、接
続部周辺を断熱材１２８で巻きつけている。

【０００８】上記構成において、外気は外気導入口１０
５から本体１０１内へ換気吸気用送風部１０６により吸
込まれ、熱交換素子１０８を通って矢印Ａに示すように
送風部１０３へ導入される。送風部１０３へ導入された
外気は、空調用送風部１１０により吐出口１１８から空
調部１０４へ送風される。吐出口１１８より吐出された
外気は、そのままでは冷房用コイル１１２と暖房用コイ
ル１１３の上半分に直角に送風されるが、空間１１９が
設けてあるため冷房用コイル１１２と暖房用コイル１１
３の下半分へも多少なりとも送風され、冷房コイル１１
２と暖房用コイル１１３を通過した外気は、冷やされ又
は暖められたのちに空間１２１で整流され室内吐出口１
２０より室内へ送風される。

【０００９】一方、室内からの環境空気は、室内空気吸
込口１１１から空調用送風部１１０により本体１０１へ
吸込まれ、その大部分の空気は外気と混合し空調用送風
部１１０により吐出口１１８から吐出され、冷房用コイ
ル１１２と暖房用コイル１１３を通過後、冷やされ又は
暖められた空気が室内吐出口１２０より室内へ送風され
る。

【００１０】また、室内空気吸込口１１１から吸込まれ
た一部の空気は、換気吐出用送風部１０７により送風部
１０３から換気部１０２へ吸込まれ熱交換素子１０８を
通って矢印Ｂに示すように室内空気排出口１０９から室
外に排出される。

【００１１】このとき、熱交換素子１０８を通る外気と
排出空気は熱交換されることになる。また、冷房用コイ
ル１１２から滴り落ちたドレン水はドレンパン１１６に
溜りドレンポンプ１１４により吸い上げられ本体１０１
の外へ排出される（排出方法は図示せず）。

【００１２】また、冷房用コイル１１２の入口管１２２
と冷房用コイル１１２の出口管１２３と暖房用コイル１
１３の入口管１２４と暖房用コイル１１３の出口管１２
５はそれぞれハーフユニオン１２６へ接続し、ハーフユ
ニオン１２６を本体１０１へ固定している。冷房用熱源
（図示せず）からの配管をフレアナット１２７でハーフ
ユニオンと接続し、接続部周辺を結露水が滴下するのを
防ぐため断熱材１２８を本体１０１と密着させ貼りつけ
ている。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の天井
埋込形空気調和機では、空調用送風部１１０により吐出
口１１８から吐出する風が、空間１１９で整流されると
はいえ、冷房用コイル１１２と暖房用コイル１１３の上
半分をほとんど通過し下半分には充分通らないため、コ
イルの大きさの割には冷房能力または暖房能力が充分出
せないという課題があった。

【００１４】また、空調用送風部１１０を、吐出口１１
８から吐出する風が本体１０１の長手軸と水平方向に吐
出するように置いたのでは空調用送風部１１０の最大寸
法Ｃが本体１０１の高さの制限を受けるという課題があ
った。

【００１５】さらに、冷房用コイル１１２の入口管１２
２と冷房用コイル１１２の出口管１２３と暖房用コイル
１１３の入口管１２４と暖房用コイル１１３の出口管１
２５と接続したハーフユニオン１２６は本体１０１の側
壁に固定してあるので、冷暖房用熱源（図示せず）と本
体１０１を接続するのにフレアナット１２７で止めた後
に結露防止の断熱材を貼るのが凹凸があって非常にはり
にくい。貼っても断熱が不充分のため断熱材１２８と本
体１０１とのわずかな隙間から結露水がにじみ出てくる
ため、最悪の場合には接続部下方に補助ドレンパン（図
示せず）を設ける必要があるという課題があった。

【００１６】本発明は上記課題を解決するもので、本体
の大きさに影響することなく、冷暖房能力を充分に出せ
るようにすることを第１の目的とする。

【００１７】第２の目的は冷房用コイルと暖房用コイル
の各々の出入口管と冷暖房用熱源との接続をするのに容
易に接続出来、断熱材をはり易くするとともに断熱不充
分による結露水の滴下を防止することにある。

【００１８】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の目的を達
成するための第１の手段は、本体内に送風部と空調部を
設け、前記送風部内に空調用送風部を前記空調用送風部
の吐出口からの風が前記本体の天面に対しθの角度で吐
出するように設け、前記空調部内には冷房用コイルと暖
房用コイルを互いに前記吐出口と平行にかつ前記本体の
天面に対し９０−θの角度で設け、前記暖房用コイルと
本体の１側面との間にドレンポンプを設け、前記送風部
と前記空調部とを仕切り前記吐出口を有する仕切板を備
えた構成としたものである。

【００１９】また、第２の目的を達成するための第２の
手段は、本体内に送風部と空調部を設け、前記送風部と
前記空調部を仕切る仕切板を備え、前記空調部内に冷房
用コイルと暖房用コイルを備え、前記冷房用コイルと前
記仕切板との間にコ形状の仕切板を備え、前記空調部内
に接続空間を設け、前記接続空間内に前記冷房用コイル
の入口管と前記冷房コイルの出口管と前記暖房コイルの
入口管と前記暖房コイルの出口管の各々の先端に冷暖房
用熱源と接続されたハーフユニオンと接続するフレアナ
ットを備え、前記冷暖房用コイルと前記接続空間の下方
にドレンパンを備えた構成としている。

【００２０】

【作用】本発明は上記した第１の手段の構成により、空
調用送風部より吐出す風が天面とθの角度でコイルに吹
出し、コイル全体に均一に当たることや、空調用送風部
の最大寸法を本体の高さとずらすのでわずかではあるが
空調用送風部を大きく出来、冷房能力または暖方能力を
最大限に出すことができるものである。

【００２１】また、第２の手段の構成により、本体内部
に設けた溝部においてコイルの配管接続を行ない断熱材
を巻き付けるので、容易に配管接続が行なえ断熱の効果
が充分にできるものである。

【００２２】

【実施例】以下、本発明の第１実施例について、図１を
参照しながら説明する。

【００２３】図に示すように、本体１の内部に送風部２
と空調部３を設け、送風部２と空調部３とは本体１の天
面４に対しαの角度で傾斜している仕切板５で仕切られ
ている。送風部２には空調用送風部６が、この空調送風
部６の吐出口７が仕切板５に面するように、すなわち吐
出口７より吐出する風が天面４に対し９０−α（以後θ
で表す）分だけ傾いて備えられている。

【００２４】空調部３には冷房用コイル８と暖房用コイ
ル９がそれぞれ傾斜した仕切板５と並行に、すなわち天
面４とαの角度でθ分だけ傾斜して備えられている。暖
房用コイル９の風下側には本体１の１側面に取付けた金
具１０にてドレンポンプ１１を固定している。

【００２５】空調用送風部６の高さＨは、この空調用送
風部６の最大高さ（従来の設置をしたときの高さに相
当）ｈをθだけずらしているためケーシングの形状特性
よりＨ＜ｈである。

【００２６】上記構成により、空調用送風部６に吹込ま
れた空気は吐出口７より吐出されるが、吐出方向は空調
用送風部６の傾きにより天面に対しθの角度で吹き出さ
れる。一方冷房用コイル８と暖房用コイル９が天面に対
しαの角度で傾いて備えられているので、吐出口７より
θの角度で吹き出した空気は冷房用コイル８と暖房用コ
イル９のほぼ全面を効率的に通ることとなる。

【００２７】さらに、冷房用コイル８と暖房用コイル９
を天面に対し直角に備える場合に比べ、本体１の高さが
同じでも冷房用コイル８と暖房用コイル９の大きさを大
きくできる。すなわち、コイルを通る風量面積が大きく
とれるので能力は大となるのである。また、空調送風部
もθの角度で傾けているので、従来の取付け寸法ｈは本
体１の高さ分より多少長くても本体１内に納まるのでわ
ずかではあるが空調用送風部６を大きく出来、送風量が
増やせ能力アップができる。

【００２８】ドレンポンプの取付ける位置については、
冷房用コイル８と暖房用コイル９を傾けて取付けても空
いた空間に従来通りの位置に固定可能であるので、本体
１の大きさを変えることなく冷房用コイル８と暖房用コ
イル９を傾けることができるのである。

【００２９】このように本発明の第１実施例の天井埋込
形空気調和機によれば、空調用送風部６と冷房用コイル
８と暖房用コイル９をお互いに平行に設け、かつ各々を
天面４に対してαの角度だけ傾けることにより、能力を
容易にアップさせることができる。

【００３０】つぎに本発明の第２実施例について図１〜
図３を参照しながら説明する。図に示すように、本体１
の内部に送風部２と空調部３を設け、送風部２と空調部
３とは仕切板５で仕切られている。送風部２には空調用
送風部６が、この空調用送風部６の吐出口７が仕切板５
に面するように備えられている。送風部３には冷房用コ
イル８と暖房用コイル９がそれぞれ仕切板５と並行に備
えられている。暖房用コイル９の風下側には本体１の１
側面に取付けた金具１０にてドレンポンプ１１を固定し
ている。

【００３１】仕切板５と冷房用コイル８の間には、空調
部３の内部とはコ形状の保護１２で仕切られ、冷房用コ
イル８の入口管１３と、冷房用コイル８の出口管１４
と、冷房用コイル９の入口管１５と、暖房用コイル９の
出口管１６の各々と冷暖房用熱源（図示せず）とを接続
するための接続空間１７を設けている。

【００３２】冷房用コイル８の入口管１３と、冷房用コ
イル８の出口管１４と、暖房用コイル９の入口管１５
と、暖房用コイル９の出口管１６の各々の先端にはフレ
アナット１８が取付けられており、冷暖房用熱源（図示
せず）からの配管ハーフユニオン１９と接続空間１７内
で接続されており、前記各ハーフユニオンは断熱材２０
にて接続部を巻付けている。

【００３３】冷房用コイル８、ドレンポンプ１１、接続
空間１７の下方には底板２１に固定されたドレンパン２
２を備えている。

【００３４】上記構成により、本体１と冷暖房用熱源
（図示せず）を配管接続するとき、冷房用コイル８の入
口管１３と、冷房用コイル８の出口管１４と、暖房用コ
イル９の入口管１５と、暖房用コイル９の出口管１６の
各々のフレアナット１８と冷暖房用熱源（図示せず）か
らの配管のハーフユニオン１９とを本体１内の接続空間
１７内において十分に接続することができる。さらに、
本体１の外枠にハーフユニオン１９を固定すると、フレ
アナット１８を接続するためのスペースを確保するため
に本体１の下面より大きな点検口を天井にあける必要が
あるが、接続空間１７内において接続することにより天
井における点検口の開口寸法を大きくせずにすむ。

【００３５】また、断熱材２０を巻付けるときもハーフ
ユニオン１９とフレアナット１８のまわりに巻付け、凹
凸のない部分に断熱材をはれるので容易にかつ確実に断
熱が行え施工性の向上となる。さらに、冷房用コイル８
の下方に設けたドレン水のためのドレンパン２２を延長
するだけで、配管接続部の接続が仮に不充分であったと
きや断熱不充分のときの水もれがそのまま対処できるの
で補助ドレンパンをわざわざ設けることが不必要とな
る。

【００３６】なお、接続空間１７は仕切板５と冷房用コ
イル８の間に設け、空調用送風部６の吐出口７からの風
が冷房用コイル８と暖房用コイル９を通過するのに影響
のないスペースに設けるので、接続空間１７を設けるこ
とにより本体１を大きくする必要もないのである。

【００３７】このように本発明の第２実施例の天井埋込
形空気調和機によれば、本体１と冷暖房用熱源（図示せ
ず）の接続をするのに、本体１内の接続空間１７内で行
うので容易に接続または断熱を行うことができる。

【００３８】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば空調用送風部と、冷房用コイルと暖房用コイ
ルを互いに平行に、かつ本体天面に対し角度をつけて設
けることにより、通風のコイル通過面積を大きくできる
ので冷暖房能力を効率良くアップさせることができる効
果のある天埋埋込形空気調和機が提供できる。

【００３９】また、本体と冷暖房用熱源との接続を本体
内に接続空間を設けその接続空間内で接続するようにし
たので、施工がし易くまた断熱が確実にできる効果のあ
る天埋埋込形空気調和機が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例および第２実施例の天埋埋
込形空気調和機の縦断面図

【図２】同第１実施例および第２実施例の天井埋込形空
気調和機の平断面図

【図３】同第２実施例の天井埋込形空気調和機の配管断
熱を示す要部断面図

【図４】従来の天井埋込形空気調和機の縦断面図

【図５】同天井埋込形空気調和機の平断面図

【図６】同天井埋込形空気調和機の配管断熱を示す要部
断面図

【符号の説明】

１ 本体 ２ 送風部 ３ 空調部 ４ 天面 ５ 仕切板 ６ 空調用送風部 ７ 吐出口 ８ 冷房用コイル ９ 暖房用コイル １１ ドレンポンプ １２ コ形状の仕切板 １３ 冷房用コイルの入口管 １４ 冷房用コイルの出口管 １５ 暖房用コイルの入口管 １６ 暖房用コイルの出口管 １７ 接続空間 １８ フレアナット １９ ハーフユニオン ２０ 断熱材 ２２ ドレンパン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体内に送風部と空調部を設け、前記送
   風部内に空調用送風部を、前記空調用送風部の吐出口か
   らの風が前記本体の天面に対してθの角度で吐出するよ
   うに設け、前記空調部内には冷房用コイルと暖房用コイ
   ルを互いに前記吐出口と平行に、かつ、前記本体の天面
   に対し９０−θの角度で設け、前記暖房用コイルと本体
   の１側面との間にドレンポンプを設け、前記送風部と前
   記空調部とを仕切り前記吐出口を有する仕切板を備えた
   天井埋込形空気調和機。
2. 【請求項２】 本体内に送風部と空調部を設け、前記送
   風部と前記空調部を仕切る仕切板を備え、前記空調部内
   に冷房用コイルと暖房用コイルを備え、前記冷房用コイ
   ルと前記仕切板との間にコ形状の仕切板を備え、前記空
   調部内に接続空間を設け、前記接続空間内に前記冷房用
   コイルの入口管と前記冷房コイルの出口管と前記暖房コ
   イルの入口管と前記暖房コイルの出口管の各々の先端に
   冷暖房用熱源と接続されたハーフユニオンと接続するフ
   レアナットを備え、前記冷房用コイルと前記接続空間の
   下方にドレンパンを備えた天井埋込形空気調和機。