JPH05264598A - 信号入力回路 - Google Patents
信号入力回路Info
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- JPH05264598A JPH05264598A JP35231091A JP35231091A JPH05264598A JP H05264598 A JPH05264598 A JP H05264598A JP 35231091 A JP35231091 A JP 35231091A JP 35231091 A JP35231091 A JP 35231091A JP H05264598 A JPH05264598 A JP H05264598A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 オシロスコープの入力回路を小型にし、且つ
広帯域にする。減衰比の調整が容易な入力回路を提供す
る。 【構成】 オシロスコープの入力信号を高周波成分と低
周波成分に分離する。高周波成分のための第1及び第2
の減衰器23、24をスイッチS1 、S2 で選択する。
低周波成分は利得切換回路を備えた直流増幅器28に通
す。第1及び第2の減衰器23、24を通った高周波成
分と直流増幅器28を通った低周波成分を合成回路で合
成する。
広帯域にする。減衰比の調整が容易な入力回路を提供す
る。 【構成】 オシロスコープの入力信号を高周波成分と低
周波成分に分離する。高周波成分のための第1及び第2
の減衰器23、24をスイッチS1 、S2 で選択する。
低周波成分は利得切換回路を備えた直流増幅器28に通
す。第1及び第2の減衰器23、24を通った高周波成
分と直流増幅器28を通った低周波成分を合成回路で合
成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オシロスコープ等の入
力回路に関する。
力回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の典型的なオシロスコープは図1に
原理的に示すように、信号入力端子1に接続された減衰
器を含む入力回路2と、この入力回路2に接続された垂
直軸増幅回路3と、水平軸回路4と、Z軸(輝度)回路
5と、これ等の出力で駆動されるCRT6とから成る。
入力回路2は、第1及び第2のスイッチS1 、S2 と、
非減衰伝送路7、第1及び第2の減衰器8、9とから成
る。非減衰伝送路7は第1及び第2のスイッチS1 、S
2 の接点aを介して入力端子1とFET(電界効果トラ
ンジスタ)10のゲートとの間に接続される。第1の減
衰器8は第1及び第2のスイッチS1 、S2 の接点bを
介して入力端子1とFET10のゲ−トとの間に接続さ
れる。第2の減衰器9は第1及び第2のスイッチS1 、
S2 の接点cを介して入力端子1とFET10の間に接
続される。第1の減衰器8は直流及び所定周波数よりも
低い周波数成分(以下、直流成分と呼ぶ)に第1の減衰
比を与えるために逆L型に接続された抵抗Ra 、Rb
と、所定周波数より高い交流成分(以下、高周波成分と
呼ぶ)に第1の減衰比を与えるために逆L型に接続され
たコンデンサCa 、Cb とから成る。直流成分での減衰
比と高周波成分での減衰比とを等しくするために Ra Ca =Rb Cb …… (1) の関係が成立するように調整されている。第2の減衰器
9は直流成分に第2の減衰比を与えるために逆L型に接
続された抵抗Rc 、Rd と、高周波成分に第2の減衰比
を与えるために逆L型に接続されたコンデンサCc 、C
d とから成る。直流成分での減衰比と高周波成分での減
衰比を等しくするために Rc Cc =Rd Cd …… (2) に設定されている。なお、コンデンサCe 、Cf 、Cg
はスイッチS1 を切り換えた時でも入力端子1とグラン
ドとの間の静電容量をほぼ一定に保つために設けられて
いる。抵抗Ra 、Rb 、Rc 、Rd は入力端子1とグラ
ンドとの間の入力抵抗Rinが常に一定の値K(例えば1
MΩ)になるように設定されている。即ち次式を満足す
るように設定されている。 Rin=Ra +( Rb Rg)/(Rb +Rg)=K …… (3) Rin=Rc +( Rd Rg)/(Rd +Rg)=K …… (4) なお、ソースフォロワ増幅器を構成するFET10のゲ
ートとグランドとの間にバイアス用抵抗Rg が接続さ
れ、FET10のドレインが+Vの電源端子12に接続
され、ソースが抵抗13を介して−Vの電源端子14に
接続され、ソースから出力ライン15が導出されてい
る。
原理的に示すように、信号入力端子1に接続された減衰
器を含む入力回路2と、この入力回路2に接続された垂
直軸増幅回路3と、水平軸回路4と、Z軸(輝度)回路
5と、これ等の出力で駆動されるCRT6とから成る。
入力回路2は、第1及び第2のスイッチS1 、S2 と、
非減衰伝送路7、第1及び第2の減衰器8、9とから成
る。非減衰伝送路7は第1及び第2のスイッチS1 、S
2 の接点aを介して入力端子1とFET(電界効果トラ
ンジスタ)10のゲートとの間に接続される。第1の減
衰器8は第1及び第2のスイッチS1 、S2 の接点bを
介して入力端子1とFET10のゲ−トとの間に接続さ
れる。第2の減衰器9は第1及び第2のスイッチS1 、
S2 の接点cを介して入力端子1とFET10の間に接
続される。第1の減衰器8は直流及び所定周波数よりも
低い周波数成分(以下、直流成分と呼ぶ)に第1の減衰
比を与えるために逆L型に接続された抵抗Ra 、Rb
と、所定周波数より高い交流成分(以下、高周波成分と
呼ぶ)に第1の減衰比を与えるために逆L型に接続され
たコンデンサCa 、Cb とから成る。直流成分での減衰
比と高周波成分での減衰比とを等しくするために Ra Ca =Rb Cb …… (1) の関係が成立するように調整されている。第2の減衰器
9は直流成分に第2の減衰比を与えるために逆L型に接
続された抵抗Rc 、Rd と、高周波成分に第2の減衰比
を与えるために逆L型に接続されたコンデンサCc 、C
d とから成る。直流成分での減衰比と高周波成分での減
衰比を等しくするために Rc Cc =Rd Cd …… (2) に設定されている。なお、コンデンサCe 、Cf 、Cg
はスイッチS1 を切り換えた時でも入力端子1とグラン
ドとの間の静電容量をほぼ一定に保つために設けられて
いる。抵抗Ra 、Rb 、Rc 、Rd は入力端子1とグラ
ンドとの間の入力抵抗Rinが常に一定の値K(例えば1
MΩ)になるように設定されている。即ち次式を満足す
るように設定されている。 Rin=Ra +( Rb Rg)/(Rb +Rg)=K …… (3) Rin=Rc +( Rd Rg)/(Rd +Rg)=K …… (4) なお、ソースフォロワ増幅器を構成するFET10のゲ
ートとグランドとの間にバイアス用抵抗Rg が接続さ
れ、FET10のドレインが+Vの電源端子12に接続
され、ソースが抵抗13を介して−Vの電源端子14に
接続され、ソースから出力ライン15が導出されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、入力端子1
には直流から高周波までの種々の信号が入力し、且つ1
00Vを超えるような高い電圧信号が入力することがあ
る。このため、スイッチS1 、S2 には、グランドに対
して高い耐電圧を有し、且つ高い開閉電圧(開閉可能電
圧)を有する機械的スイッチが使用されている。スイッ
チの開閉電圧及び耐圧を高めるためには、接点同志の間
隙、及びグランド部材と接点との間隙を広げることが必
要になり、入力回路装置の小型化が阻害される。特に、
電流が連続して流れる直流を開閉する場合の開閉電圧は
同一振幅の交流の開閉電圧の1/10程度に低下する。
小型化が阻害されると、寄生インダクタンスや寄生容量
が増大し、広帯域化が困難になる。
には直流から高周波までの種々の信号が入力し、且つ1
00Vを超えるような高い電圧信号が入力することがあ
る。このため、スイッチS1 、S2 には、グランドに対
して高い耐電圧を有し、且つ高い開閉電圧(開閉可能電
圧)を有する機械的スイッチが使用されている。スイッ
チの開閉電圧及び耐圧を高めるためには、接点同志の間
隙、及びグランド部材と接点との間隙を広げることが必
要になり、入力回路装置の小型化が阻害される。特に、
電流が連続して流れる直流を開閉する場合の開閉電圧は
同一振幅の交流の開閉電圧の1/10程度に低下する。
小型化が阻害されると、寄生インダクタンスや寄生容量
が増大し、広帯域化が困難になる。
【0004】信号入力回路2においては、更に減衰器
8、9の減衰比を上述の(1)〜(4)式を満足するよ
うに調整することに困難を伴うという問題がある。即
ち、コンデンサCa 〜Cd として精度の良いものを揃え
ることが困難である。このため一般的には可変コンデン
サを使用し、機械的に容量を調整した。可変コンデンサ
の代りに、可変容量ダイオードを使用して電気的に容量
を調整することが考えられる。しかし、高い電圧、高い
周波数、大きな電流に対処できる可変容量ダイオードを
入手することは実際上不可能又は困難である。また、抵
抗Ra 〜Rd を(1)〜(4)式を満足するように調整
することにも困難を伴った。上述の如き問題は、アナロ
グ・ディジタル変換器、メモリを内蔵する装置において
も同様に生じる。
8、9の減衰比を上述の(1)〜(4)式を満足するよ
うに調整することに困難を伴うという問題がある。即
ち、コンデンサCa 〜Cd として精度の良いものを揃え
ることが困難である。このため一般的には可変コンデン
サを使用し、機械的に容量を調整した。可変コンデンサ
の代りに、可変容量ダイオードを使用して電気的に容量
を調整することが考えられる。しかし、高い電圧、高い
周波数、大きな電流に対処できる可変容量ダイオードを
入手することは実際上不可能又は困難である。また、抵
抗Ra 〜Rd を(1)〜(4)式を満足するように調整
することにも困難を伴った。上述の如き問題は、アナロ
グ・ディジタル変換器、メモリを内蔵する装置において
も同様に生じる。
【0005】そこで、本発明の第1番目の目的は、減衰
比を切り換えるためのスイッチの小型化とそれにともな
う広帯域化が可能な信号入力回路を提供することにあ
る。第2番目の目的は、減衰比の調整を容易に行うこと
ができる信号入力回路を提供することにある。
比を切り換えるためのスイッチの小型化とそれにともな
う広帯域化が可能な信号入力回路を提供することにあ
る。第2番目の目的は、減衰比の調整を容易に行うこと
ができる信号入力回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1番目の目的を達
成するための本発明は、入力信号を交流成分と直流及び
/又は低周波成分に分離する手段と、前記交流成分を減
衰させる交流成分減衰手段と、前記交流成分減衰手段の
減衰量を切り換える手段と、利得の切り換え機能を有し
且つ前記直流及び/又は低周波成分が印加されるように
接続されている増幅器と、前記交流成分減衰手段の出力
と前記増幅器の出力とを合成する手段とから成る信号入
力回路に係わるものである。なお、請求項2に示すよう
に所定周波数以上の高周波成分を分離する手段を設け、
ここに非減衰ラインと、第1の減衰器と、第2の減衰器
との内の少なくとも2つを選択的に接続することができ
る。また、請求項3に示すように非減衰ライン、第1及
び第2の減衰器自体に高周波成分抽出機能を持たせるこ
とができる。
成するための本発明は、入力信号を交流成分と直流及び
/又は低周波成分に分離する手段と、前記交流成分を減
衰させる交流成分減衰手段と、前記交流成分減衰手段の
減衰量を切り換える手段と、利得の切り換え機能を有し
且つ前記直流及び/又は低周波成分が印加されるように
接続されている増幅器と、前記交流成分減衰手段の出力
と前記増幅器の出力とを合成する手段とから成る信号入
力回路に係わるものである。なお、請求項2に示すよう
に所定周波数以上の高周波成分を分離する手段を設け、
ここに非減衰ラインと、第1の減衰器と、第2の減衰器
との内の少なくとも2つを選択的に接続することができ
る。また、請求項3に示すように非減衰ライン、第1及
び第2の減衰器自体に高周波成分抽出機能を持たせるこ
とができる。
【0007】上記第2番目の目的を達成するための手段
は、入力信号が与えられる入力端子と、前記入力信号を
交流成分と直流及び/又は低周波成分に分離する手段
と、前記交流成分を減衰させる交流成分減衰手段と、前
記交流成分減衰手段の減衰量を切り換える手段と、前記
直流成分及び/又は低周波成分の利得可変制御機能を有
する増幅器と、前記交流成分減衰手段の出力と前記増幅
器の出力とを合成する手段とから成る信号入力回路に係
わるものである。なお、請求項5に示すように所定周波
数以上の高周波成分を分離する手段を設け、ここに非減
衰ラインと、第1の減衰器と、第2の減衰器との内の少
なくとも2つを選択的に接続することができる。また、
請求項6に示すように非減衰ライン、第1及び第2の減
衰器自体に高周波成分抽出機能を持たせることができ
る。
は、入力信号が与えられる入力端子と、前記入力信号を
交流成分と直流及び/又は低周波成分に分離する手段
と、前記交流成分を減衰させる交流成分減衰手段と、前
記交流成分減衰手段の減衰量を切り換える手段と、前記
直流成分及び/又は低周波成分の利得可変制御機能を有
する増幅器と、前記交流成分減衰手段の出力と前記増幅
器の出力とを合成する手段とから成る信号入力回路に係
わるものである。なお、請求項5に示すように所定周波
数以上の高周波成分を分離する手段を設け、ここに非減
衰ラインと、第1の減衰器と、第2の減衰器との内の少
なくとも2つを選択的に接続することができる。また、
請求項6に示すように非減衰ライン、第1及び第2の減
衰器自体に高周波成分抽出機能を持たせることができ
る。
【0008】
【作用及び効果】各請求項の発明においては、入力信号
が高周波成分と低周波成分(直流を含む)に分けられて
減衰あるいは増幅される。この結果、交流成分又は高周
波成分の減衰量を切り換える手段(選択接続手段)に加
わる信号の低周波成分(直流成分)が除去され、この手
段の小型化又は低コスト化又は広帯域化が可能になる。
請求項4〜6の発明によれば、利得可変制御によって高
周波成分の減衰量と低周波成分(直流成分)の減衰量と
の最適設定を容易に行うことが可能になる。なお、請求
項4〜6の発明は請求項1〜3と同一の効果も有する。
が高周波成分と低周波成分(直流を含む)に分けられて
減衰あるいは増幅される。この結果、交流成分又は高周
波成分の減衰量を切り換える手段(選択接続手段)に加
わる信号の低周波成分(直流成分)が除去され、この手
段の小型化又は低コスト化又は広帯域化が可能になる。
請求項4〜6の発明によれば、利得可変制御によって高
周波成分の減衰量と低周波成分(直流成分)の減衰量と
の最適設定を容易に行うことが可能になる。なお、請求
項4〜6の発明は請求項1〜3と同一の効果も有する。
【0009】
【第1の実施例】次に、図2を参照して本発明の第1の
実施例に係わるオシロスコープの信号入力回路を説明す
る。直流から高周波までの種々の信号が入力する入力端
子1には、コンデンサ20と、第1及び第2のスイッチ
S1 、S2 と、非減衰伝送ライン22と、第1及び第2
の交流成分の減衰器23、24から成る交流成分即ち高
周波成分伝送手段が接続されていると共に、直流及び低
周波成分(以下、直流成分と呼ぶ)を抽出するための分
岐ライン27が接続されている。高周波成分伝送手段に
おける交流成分即ち高周波成分分離手段としての結合コ
ンデンサ20は入力端子1と減衰比切換用の機械的スイ
ッチから成る第1のスイッチS1 の共通可動子21との
間に接続され、所定周波数以上の高い周波数の交流成分
を分離することができる容量に設定されている。第1の
スイッチS1 は選択的にオンになる固定接点a、b、c
を有し、ここに減衰比1/1即ち非減衰ライン22、第
1の減衰比の第1の減衰器23、第2の減衰比の第2の
減衰器24が接続されている。第1及び第2の減衰器2
3、24は交流成分を減衰させるためのものであるか
ら、逆L型に接続されたコンデンサC1 、C2 、C3 、
C4 で構成され、減衰比C1 /(C1 +C2 )及びC3
/(C3 +C4 )を有している。ライン22、第1及び
第2の減衰器23、24の出力端子は減衰比切換用の機
械的スイッチから成る第2のスイッチS2 の固定接点
a、b、cに接続されている。第2のスイッチS2 の共
通の可動子25は合成回路26のFETQ0 のゲートに
接続されている。第1及び第2のスイッチS1 、S2 か
ら成る減衰比切換手段即ち選択接続手段は、入力信号の
種類に応じて非減衰ライン22、第1及び第2の減衰器
23、24を合成回路26に接続する。
実施例に係わるオシロスコープの信号入力回路を説明す
る。直流から高周波までの種々の信号が入力する入力端
子1には、コンデンサ20と、第1及び第2のスイッチ
S1 、S2 と、非減衰伝送ライン22と、第1及び第2
の交流成分の減衰器23、24から成る交流成分即ち高
周波成分伝送手段が接続されていると共に、直流及び低
周波成分(以下、直流成分と呼ぶ)を抽出するための分
岐ライン27が接続されている。高周波成分伝送手段に
おける交流成分即ち高周波成分分離手段としての結合コ
ンデンサ20は入力端子1と減衰比切換用の機械的スイ
ッチから成る第1のスイッチS1 の共通可動子21との
間に接続され、所定周波数以上の高い周波数の交流成分
を分離することができる容量に設定されている。第1の
スイッチS1 は選択的にオンになる固定接点a、b、c
を有し、ここに減衰比1/1即ち非減衰ライン22、第
1の減衰比の第1の減衰器23、第2の減衰比の第2の
減衰器24が接続されている。第1及び第2の減衰器2
3、24は交流成分を減衰させるためのものであるか
ら、逆L型に接続されたコンデンサC1 、C2 、C3 、
C4 で構成され、減衰比C1 /(C1 +C2 )及びC3
/(C3 +C4 )を有している。ライン22、第1及び
第2の減衰器23、24の出力端子は減衰比切換用の機
械的スイッチから成る第2のスイッチS2 の固定接点
a、b、cに接続されている。第2のスイッチS2 の共
通の可動子25は合成回路26のFETQ0 のゲートに
接続されている。第1及び第2のスイッチS1 、S2 か
ら成る減衰比切換手段即ち選択接続手段は、入力信号の
種類に応じて非減衰ライン22、第1及び第2の減衰器
23、24を合成回路26に接続する。
【0010】入力端子1には直流成分分離用分岐ライン
27が接続され、ここに反転型直流増幅器28が接続さ
れている。直流成分分離及び直流成分の増幅手段として
の直流増幅器28は、入力抵抗R1 と、演算増幅器即ち
オペアンプ29と、3つの帰還抵抗R2 、R3 、R4
と、第3のスイッチS3 とから成る。オペアンプ29の
非反転入力端子がグランドに接続され、反転入力端子が
入力抵抗R1 を介して信号入力端子1に接続され、3つ
の帰還抵抗R2 、R3 、R4 がスイッチS3 を介してオ
ペアンプ29の出力端子と反転入力端子との間に選択的
に接続される。利得切換手段として第3のスイッチS3
は固定接点a、b、cと共通の可動子30とを有し、可
動子30がオペアンプ29の出力端子に接続され、固定
接点a、b、cに帰還抵抗R2 、R3 、R4 が接続され
ている。直流成分の利得切換手段としての抵抗R2 、R
3 、R4 及びスイッチS3 から成る部分又はこれにオペ
アンプ29を加えた部分には信号入力端子1の電圧より
も低い信号電圧が印加される。従って、第3のスイッチ
S3 として低い耐圧且つ低い開閉電圧の小型スイッチを
使用することができる。第1、第2及び第3のスイッチ
S1 、S2 、S3 は連動するように構成されており、接
点a、b、cを順に選択する。
27が接続され、ここに反転型直流増幅器28が接続さ
れている。直流成分分離及び直流成分の増幅手段として
の直流増幅器28は、入力抵抗R1 と、演算増幅器即ち
オペアンプ29と、3つの帰還抵抗R2 、R3 、R4
と、第3のスイッチS3 とから成る。オペアンプ29の
非反転入力端子がグランドに接続され、反転入力端子が
入力抵抗R1 を介して信号入力端子1に接続され、3つ
の帰還抵抗R2 、R3 、R4 がスイッチS3 を介してオ
ペアンプ29の出力端子と反転入力端子との間に選択的
に接続される。利得切換手段として第3のスイッチS3
は固定接点a、b、cと共通の可動子30とを有し、可
動子30がオペアンプ29の出力端子に接続され、固定
接点a、b、cに帰還抵抗R2 、R3 、R4 が接続され
ている。直流成分の利得切換手段としての抵抗R2 、R
3 、R4 及びスイッチS3 から成る部分又はこれにオペ
アンプ29を加えた部分には信号入力端子1の電圧より
も低い信号電圧が印加される。従って、第3のスイッチ
S3 として低い耐圧且つ低い開閉電圧の小型スイッチを
使用することができる。第1、第2及び第3のスイッチ
S1 、S2 、S3 は連動するように構成されており、接
点a、b、cを順に選択する。
【0011】合成回路26は、FETQ0 の他に、抵抗
R5 、R6 、R7 と、オペアンプ31と、トランジスタ
32と、+Vの電源端子33と、−Vの電源端子34
と、出力ライン35とを有する。FETQ0 のドレイン
は+Vの電源端子33に接続され、ソースはトランジス
タ32を介して−Vの電源端子34に接続されている。
抵抗R5 はゲート・ソース間に接続されている。出力ラ
イン35は図1の出力ライン15と同様にソースに接続
されている。この出力ライン35の負荷は示されていな
いが、図1と同様な垂直増幅回路又は図12に示すよう
なアナログ・ディジタル変換器(ADC)等が接続され
る。オペアンプ31の反転入力端子はグランドに接続さ
れ、非反転入力端子は入力抵抗R6 を介して前段のオペ
アンプ29に接続され、出力端子はトランジスタ32の
ベースに接続されている。NPN型トランジスタ32の
エミッタは−Vの電源端子34に接続され、コレクタは
FETQ0 のソースに接続されている。帰還抵抗R7 は
出力ライン35とオペアンプ31の非反転入力端子との
間に接続されている。なお、図2では第2のオペアンプ
31及びトランジスタ32を合成回路26に含めたが、
この部分は直流増幅器28の一部として考えることもで
きる。
R5 、R6 、R7 と、オペアンプ31と、トランジスタ
32と、+Vの電源端子33と、−Vの電源端子34
と、出力ライン35とを有する。FETQ0 のドレイン
は+Vの電源端子33に接続され、ソースはトランジス
タ32を介して−Vの電源端子34に接続されている。
抵抗R5 はゲート・ソース間に接続されている。出力ラ
イン35は図1の出力ライン15と同様にソースに接続
されている。この出力ライン35の負荷は示されていな
いが、図1と同様な垂直増幅回路又は図12に示すよう
なアナログ・ディジタル変換器(ADC)等が接続され
る。オペアンプ31の反転入力端子はグランドに接続さ
れ、非反転入力端子は入力抵抗R6 を介して前段のオペ
アンプ29に接続され、出力端子はトランジスタ32の
ベースに接続されている。NPN型トランジスタ32の
エミッタは−Vの電源端子34に接続され、コレクタは
FETQ0 のソースに接続されている。帰還抵抗R7 は
出力ライン35とオペアンプ31の非反転入力端子との
間に接続されている。なお、図2では第2のオペアンプ
31及びトランジスタ32を合成回路26に含めたが、
この部分は直流増幅器28の一部として考えることもで
きる。
【0012】
【動作】周波数の高い交流成分即ち高周波成分と本実施
例で直流成分と呼ばれている直流及び周波数の低い交流
成分とを含む入力信号が入力端子1に印加されると、コ
ンデンサ20で所定周波数以上の高周波成分が分離さ
れ、これが非減衰ライン22、第1及び第2の減衰器2
3、24から選択されたものを通ってFETQ0 に入力
する。第1及び第2のスイッチS1 、S2 には高周波成
分が流れるのみであるから、図1に示す従来例の直流成
分を含むものに比べて開閉電圧及び耐圧を低くすること
ができる。これにより、スイッチS1 、S2 の小型化が
可能になり、寄生インダクタンス及び寄生容量を低減さ
せて広帯域化を図れる。
例で直流成分と呼ばれている直流及び周波数の低い交流
成分とを含む入力信号が入力端子1に印加されると、コ
ンデンサ20で所定周波数以上の高周波成分が分離さ
れ、これが非減衰ライン22、第1及び第2の減衰器2
3、24から選択されたものを通ってFETQ0 に入力
する。第1及び第2のスイッチS1 、S2 には高周波成
分が流れるのみであるから、図1に示す従来例の直流成
分を含むものに比べて開閉電圧及び耐圧を低くすること
ができる。これにより、スイッチS1 、S2 の小型化が
可能になり、寄生インダクタンス及び寄生容量を低減さ
せて広帯域化を図れる。
【0013】反転直流増幅器28を構成するオペアンプ
29の裸利得での周波数帯域は数+Hzである。オペアン
プの種類や位相補償の行ない方で負帰還をかけたときの
周波数帯域は数+Hzから数MHz 程度まで変化するが、直
流増幅器は一種のローパスフィルタとして働き、所定周
波数よりも低い周波数成分及び直流(直流成分)のみが
直流増幅器28を通過する。直流増幅器28は直流成分
分離手段としての働きも有する。直流増幅器28は複数
の帰還抵抗R2 、R3 、R4 をスイッチS3 で選択的に
接続する構成であるので、利得切換可能な増幅器であ
る。スイッチS3の接点aがオンの時の利得は−R2 /
R1 であり、接点bがオンの時の利得は−R3 /R1 で
あり、接点cがオンの時の利得は−R4 /R1 である。
R1 をR2、R3 、R4 よりも大きく設定することによ
り、直流増幅器28は直流成分の減衰器として働く。直
流成分の利得(減衰率)の切換は、帰還回路中の第3の
スイッチS3 で行うので、この第3のスイッチS3 に印
加される直流電圧を10V程度にすることができ、図1
の従来の回路で行われたように100Vを超える入力電
圧を直接扱う必要がなく、第3のスイッチS3 を小型に
することができる。
29の裸利得での周波数帯域は数+Hzである。オペアン
プの種類や位相補償の行ない方で負帰還をかけたときの
周波数帯域は数+Hzから数MHz 程度まで変化するが、直
流増幅器は一種のローパスフィルタとして働き、所定周
波数よりも低い周波数成分及び直流(直流成分)のみが
直流増幅器28を通過する。直流増幅器28は直流成分
分離手段としての働きも有する。直流増幅器28は複数
の帰還抵抗R2 、R3 、R4 をスイッチS3 で選択的に
接続する構成であるので、利得切換可能な増幅器であ
る。スイッチS3の接点aがオンの時の利得は−R2 /
R1 であり、接点bがオンの時の利得は−R3 /R1 で
あり、接点cがオンの時の利得は−R4 /R1 である。
R1 をR2、R3 、R4 よりも大きく設定することによ
り、直流増幅器28は直流成分の減衰器として働く。直
流成分の利得(減衰率)の切換は、帰還回路中の第3の
スイッチS3 で行うので、この第3のスイッチS3 に印
加される直流電圧を10V程度にすることができ、図1
の従来の回路で行われたように100Vを超える入力電
圧を直接扱う必要がなく、第3のスイッチS3 を小型に
することができる。
【0014】FETQ0 はスイッチS2 を介して供給さ
れる高周波成分に対してソースフォロワ増幅器として動
作する。第2のオペアンプ31とトランジスタ32と抵
抗R6 、R7 は、第1のオペアンプ29の出力電圧V1
と出力ライン35の電圧Vout の和が零になるように、
つまり、第1のオペアンプの出力電圧−V1 の極性反転
した値V1 と出力ライン35の電圧Vout が等しくなる
ようにFETQ0 のドレイン電流を制御する誤差増幅器
として働く。トランジスタ32は第2のオペアンプ31
の出力電圧に対応する電流を得るための電圧・電流変換
器として機能すると共に、FETQ0 のソースフォロワ
増幅器を構成するためのソース電源供給源として機能す
る。FETQ0 のゲ−トには高周波成分が、ソ−スには
トランジスタ32より低周波成分が印加され、高周波成
分と低周波成分が合成される。
れる高周波成分に対してソースフォロワ増幅器として動
作する。第2のオペアンプ31とトランジスタ32と抵
抗R6 、R7 は、第1のオペアンプ29の出力電圧V1
と出力ライン35の電圧Vout の和が零になるように、
つまり、第1のオペアンプの出力電圧−V1 の極性反転
した値V1 と出力ライン35の電圧Vout が等しくなる
ようにFETQ0 のドレイン電流を制御する誤差増幅器
として働く。トランジスタ32は第2のオペアンプ31
の出力電圧に対応する電流を得るための電圧・電流変換
器として機能すると共に、FETQ0 のソースフォロワ
増幅器を構成するためのソース電源供給源として機能す
る。FETQ0 のゲ−トには高周波成分が、ソ−スには
トランジスタ32より低周波成分が印加され、高周波成
分と低周波成分が合成される。
【0015】説明を簡単にするためにR6 =R7 に設定
して、入力端子1の入力信号に忠実な出力電圧Vout を
ライン35に得るためには、コンデンサC1 〜C4 、抵
抗R1 〜R4 を次式を満足するように設定する。 R2 /R1 =1 …… (5) R3 /R1 =C1 /(C1 +C2 ) …… (6) R4 /R1 =C3 /(C3 +C4 ) …… (7) つまり、高周波成分用減衰器の減衰比と直流成分用直流
増幅器28の利得の絶対値とが等しくなるようにコンデ
ンサC1 〜C4 の容量値及び抵抗R1 〜R4 の抵抗値を
設定する。これにより、スイッチS1 、S2 、S3 の接
点a、b、cの切換えに対応して入力端子1の信号の直
流及び高周波成分の両方を減衰比1、R3 /R1 、R4
/R1 に従うように減衰することができる。
して、入力端子1の入力信号に忠実な出力電圧Vout を
ライン35に得るためには、コンデンサC1 〜C4 、抵
抗R1 〜R4 を次式を満足するように設定する。 R2 /R1 =1 …… (5) R3 /R1 =C1 /(C1 +C2 ) …… (6) R4 /R1 =C3 /(C3 +C4 ) …… (7) つまり、高周波成分用減衰器の減衰比と直流成分用直流
増幅器28の利得の絶対値とが等しくなるようにコンデ
ンサC1 〜C4 の容量値及び抵抗R1 〜R4 の抵抗値を
設定する。これにより、スイッチS1 、S2 、S3 の接
点a、b、cの切換えに対応して入力端子1の信号の直
流及び高周波成分の両方を減衰比1、R3 /R1 、R4
/R1 に従うように減衰することができる。
【0016】R6 とR7 が同一値でない場合には、次式
を満足するようにR1 〜R7 、C1〜C4 を設定する。 R2 /R1 ・R7 /R6 =1 …… (8) R3 /R1 ・R7 /R6 =C1 /(C1 +C2 ) …… (9) R4 /R1 ・R7 /R6 =C3 /(C3 +C4 ) …… (10) 高周波成分を分離するためのコンデンサ20の容量C0
は、C1 〜C4 の値、スイッチS1 、S2 、FETQ0
の寄生容量とバイアス抵抗R5 の値とで決まるスイッチ
S1 よりも右側のインピーダンスに比較して十分に小さ
いインピーダンスになる値に決定される。
を満足するようにR1 〜R7 、C1〜C4 を設定する。 R2 /R1 ・R7 /R6 =1 …… (8) R3 /R1 ・R7 /R6 =C1 /(C1 +C2 ) …… (9) R4 /R1 ・R7 /R6 =C3 /(C3 +C4 ) …… (10) 高周波成分を分離するためのコンデンサ20の容量C0
は、C1 〜C4 の値、スイッチS1 、S2 、FETQ0
の寄生容量とバイアス抵抗R5 の値とで決まるスイッチ
S1 よりも右側のインピーダンスに比較して十分に小さ
いインピーダンスになる値に決定される。
【0017】
【第2の実施例】次に、図3に示す本発明の第2の実施
例のオシロスコープの入力回路を説明する。但し、図3
及び後述する図5〜図16において図2と共通する部分
には同一の符号を付してその説明を省略する。図3の回
路は図2の回路にコンデンサC5 、C6 、C7 を付加し
たものである。このコンデンサC5 、C6 、C7 は図1
の回路のコンデンサCe 、Cf 、Cgと同様に入力容量
を一定にするために設けられている。この様にコンデン
サC5〜C7 を設けて入力容量Cinを一定にすれば、入
力端子1にプローブを接続した時の調整が不要になる。
この効果を図4によって説明すると、オシロスコープO
Sの入力端子1に接続されたプローブPRは抵抗Rs 、
コンデンサCs 、Cp を含んでいる。一方、オシロスコ
ープOSにおける図3の第1のオペアンプ29の反転入
力端子は仮想接地(イマジナルショート)によってグラ
ンドになる。このため、オシロスコープOSの入力抵抗
Rinは次式で示される。 Rin=R1 …… (11) また、入力容量もC5 、C6 、C7 の働きで一定値Cin
になる。このためプローブPR内の抵抗Rs とコンデン
サCs 、Cp とオシロスコープOS内の入力抵抗R1 と
入力容量Cinで構成される減衰回路における直流成分の
減衰比及び高周波成分の減衰比を一定にすることができ
る。なお、直流成分と高周波成分の減衰比を同一にする
ために次式を満足するようにコンデンサCp を調整す
る。 Rs ・Cs =Rin・(Cp +Cin) …… (12) もし、コンデンサC5 、C6 、C7 が無いと、S1 、S
2 の切換えによって入力容量Cinが変化し、その都度プ
ローブPRのコンデンサCp を調整しなければならない
が、図3の構成にすることによりこの調整が不要にな
る。
例のオシロスコープの入力回路を説明する。但し、図3
及び後述する図5〜図16において図2と共通する部分
には同一の符号を付してその説明を省略する。図3の回
路は図2の回路にコンデンサC5 、C6 、C7 を付加し
たものである。このコンデンサC5 、C6 、C7 は図1
の回路のコンデンサCe 、Cf 、Cgと同様に入力容量
を一定にするために設けられている。この様にコンデン
サC5〜C7 を設けて入力容量Cinを一定にすれば、入
力端子1にプローブを接続した時の調整が不要になる。
この効果を図4によって説明すると、オシロスコープO
Sの入力端子1に接続されたプローブPRは抵抗Rs 、
コンデンサCs 、Cp を含んでいる。一方、オシロスコ
ープOSにおける図3の第1のオペアンプ29の反転入
力端子は仮想接地(イマジナルショート)によってグラ
ンドになる。このため、オシロスコープOSの入力抵抗
Rinは次式で示される。 Rin=R1 …… (11) また、入力容量もC5 、C6 、C7 の働きで一定値Cin
になる。このためプローブPR内の抵抗Rs とコンデン
サCs 、Cp とオシロスコープOS内の入力抵抗R1 と
入力容量Cinで構成される減衰回路における直流成分の
減衰比及び高周波成分の減衰比を一定にすることができ
る。なお、直流成分と高周波成分の減衰比を同一にする
ために次式を満足するようにコンデンサCp を調整す
る。 Rs ・Cs =Rin・(Cp +Cin) …… (12) もし、コンデンサC5 、C6 、C7 が無いと、S1 、S
2 の切換えによって入力容量Cinが変化し、その都度プ
ローブPRのコンデンサCp を調整しなければならない
が、図3の構成にすることによりこの調整が不要にな
る。
【0018】
【第3の実施例】図5に示す第3の実施例の入力回路
は、図2における入力抵抗R1 を3つの抵抗R1a、R1
b、R1cに分割し、これ等の接続中点に抵抗R8 、R9
を介して第1及び第2の減衰器23、24のコンデンサ
C2 、C4 の一端に接続し、コンデンサC2 、C4 の一
端とスイッチS2 の接点b、cの間にコンデンサC8 、
C9 を追加したものである。
は、図2における入力抵抗R1 を3つの抵抗R1a、R1
b、R1cに分割し、これ等の接続中点に抵抗R8 、R9
を介して第1及び第2の減衰器23、24のコンデンサ
C2 、C4 の一端に接続し、コンデンサC2 、C4 の一
端とスイッチS2 の接点b、cの間にコンデンサC8 、
C9 を追加したものである。
【0019】この新たに付加した回路は減衰器23、2
4におけるコンデンサC1 〜C4 の寄生並列抵抗の影響
を除去する働きを有する。コンデンサC1 〜C4 は常温
で10GΩ程度の寄生並列抵抗を有し、高温、高湿等環
境が悪い時には100MΩ以下になることもある。図2
の回路においてコンデンサC1 〜C4 に寄生並列抵抗が
あると、高周波成分の内の周波数の低い領域ではコンデ
ンサC1 〜C4 の寄生並列抵抗によって決定される分圧
比で減衰比が決定される。また、高い周波数領域の減衰
比はコンデンサC1 〜C4 の容量値で決定される。低い
周波数領域と高い周波数領域との境界周波数fc はコン
デンサC1 〜C4 の容量と寄生並列抵抗との時定数で決
まる。例えば第1の減衰器23においてC1 の容量が1
0pFで寄生並列抵抗が100MΩであれば境界周波数
fc は160Hzである。このように境界周波数fc があ
ると、図2において第1のオペアンプ29を含む反転増
幅器及び第2のオペアンプ31を含む誤差増幅器が境界
周波数fc に応答しない場合、つまりfc においては第
1及び第2の減衰器23、24を介して信号が伝達され
る場合、出力ライン35における周波数に対する振幅特
性が平坦でなくなる。
4におけるコンデンサC1 〜C4 の寄生並列抵抗の影響
を除去する働きを有する。コンデンサC1 〜C4 は常温
で10GΩ程度の寄生並列抵抗を有し、高温、高湿等環
境が悪い時には100MΩ以下になることもある。図2
の回路においてコンデンサC1 〜C4 に寄生並列抵抗が
あると、高周波成分の内の周波数の低い領域ではコンデ
ンサC1 〜C4 の寄生並列抵抗によって決定される分圧
比で減衰比が決定される。また、高い周波数領域の減衰
比はコンデンサC1 〜C4 の容量値で決定される。低い
周波数領域と高い周波数領域との境界周波数fc はコン
デンサC1 〜C4 の容量と寄生並列抵抗との時定数で決
まる。例えば第1の減衰器23においてC1 の容量が1
0pFで寄生並列抵抗が100MΩであれば境界周波数
fc は160Hzである。このように境界周波数fc があ
ると、図2において第1のオペアンプ29を含む反転増
幅器及び第2のオペアンプ31を含む誤差増幅器が境界
周波数fc に応答しない場合、つまりfc においては第
1及び第2の減衰器23、24を介して信号が伝達され
る場合、出力ライン35における周波数に対する振幅特
性が平坦でなくなる。
【0020】上述の問題を解決するために、図5ではR
1a、R1b、R1c、C1 〜C4 が次式を満足するように設
定されている。 R1a+R1b+R1c=R1 …… (13) R1c/R1 =C3 /(C3 +C4 ) …… (14) (R1b+R1c)/R1 =C1 /(C1 +C2 ) …… (15) これにより、図2と同様に動作し、境界周波数fc より
低い周波数領域においても平坦な振幅特性を得ることが
できる。
1a、R1b、R1c、C1 〜C4 が次式を満足するように設
定されている。 R1a+R1b+R1c=R1 …… (13) R1c/R1 =C3 /(C3 +C4 ) …… (14) (R1b+R1c)/R1 =C1 /(C1 +C2 ) …… (15) これにより、図2と同様に動作し、境界周波数fc より
低い周波数領域においても平坦な振幅特性を得ることが
できる。
【0021】なお、図5における抵抗R8 、R9 は高い
周波数領域における減衰器23、24から抵抗R1a〜R
1cとその配線による寄生素子を分離し、R1a〜R1cが高
周波で負荷とならないようにするためのものである。ま
た、コンデンサC8 、C9 は直流成分除去用のコンデン
サであり、スイッチS2 の右端のグランドに対するイン
ピーダンスよりも十分に小さいインピーダンスとなる容
量値に決定されている。
周波数領域における減衰器23、24から抵抗R1a〜R
1cとその配線による寄生素子を分離し、R1a〜R1cが高
周波で負荷とならないようにするためのものである。ま
た、コンデンサC8 、C9 は直流成分除去用のコンデン
サであり、スイッチS2 の右端のグランドに対するイン
ピーダンスよりも十分に小さいインピーダンスとなる容
量値に決定されている。
【0022】
【第4の実施例】図6に示す第4の実施例の回路は、図
2の第1及び第2の減衰器23、24に抵抗R10〜R13
とコンデンサC8 、C9 を付加したものである。抵抗R
10〜R13はコンデンサC1 〜C4 にそれぞれ並列接続さ
れている。各抵抗R10〜R13は各コンデンサC1 〜C4
の寄生並列抵抗よりも十分に小さい値を有するものであ
り、前述した境界周波数fc よりも低い周波数領域にお
いても減衰比を一定にするものである。従って、各抵抗
R10〜R13は次式を満足するように設定する。 R10・C1 =R11・C2 …… (16) R12・C3 =R13・C4 …… (17) 但し、R10〜R13はコンデンサC1 〜C4 の寄生並列抵
抗を含めた値である。図6の第1及び第2の減衰器2
3、24は図1の減衰器8、9と同様に構成されている
が、コンデンサ20、C8 、C9 によって直流成分を除
去している点で相違する。
2の第1及び第2の減衰器23、24に抵抗R10〜R13
とコンデンサC8 、C9 を付加したものである。抵抗R
10〜R13はコンデンサC1 〜C4 にそれぞれ並列接続さ
れている。各抵抗R10〜R13は各コンデンサC1 〜C4
の寄生並列抵抗よりも十分に小さい値を有するものであ
り、前述した境界周波数fc よりも低い周波数領域にお
いても減衰比を一定にするものである。従って、各抵抗
R10〜R13は次式を満足するように設定する。 R10・C1 =R11・C2 …… (16) R12・C3 =R13・C4 …… (17) 但し、R10〜R13はコンデンサC1 〜C4 の寄生並列抵
抗を含めた値である。図6の第1及び第2の減衰器2
3、24は図1の減衰器8、9と同様に構成されている
が、コンデンサ20、C8 、C9 によって直流成分を除
去している点で相違する。
【0023】
【第5の実施例】図7の第5の実施例の回路は図2の回
路の第1のオペアンプ29の反転入力端子とグランドと
の間に抵抗R11を接続したものに相当する。この抵抗R
11は第1のオペアンプ29の入力端子に対する過大電圧
の印加を防ぐためのものである。もし、第1のオペアン
プ29がすべての周波数領域に応答すれば、反転入力端
子が仮想接地が成立するので、過大電圧の印加の問題は
発生しない。しかし、第1のオペアンプ29は高い周波
数領域に対して応答しない。この応答しない周波数領域
においては仮想接地が成立しないので、この周波数の信
号が過大な電圧で印加された時にはオペアンプ29が破
壊するおそれがある。また、オペアンプ29が応答しな
い周波数領域においては、入力端子1から見た入力抵抗
RinがR1 と異なる値になる。
路の第1のオペアンプ29の反転入力端子とグランドと
の間に抵抗R11を接続したものに相当する。この抵抗R
11は第1のオペアンプ29の入力端子に対する過大電圧
の印加を防ぐためのものである。もし、第1のオペアン
プ29がすべての周波数領域に応答すれば、反転入力端
子が仮想接地が成立するので、過大電圧の印加の問題は
発生しない。しかし、第1のオペアンプ29は高い周波
数領域に対して応答しない。この応答しない周波数領域
においては仮想接地が成立しないので、この周波数の信
号が過大な電圧で印加された時にはオペアンプ29が破
壊するおそれがある。また、オペアンプ29が応答しな
い周波数領域においては、入力端子1から見た入力抵抗
RinがR1 と異なる値になる。
【0024】上述のような問題は抵抗R11の接続によっ
て解決することができる。即ち図7において、抵抗R11
をR1 に比べて十分に小さく且つ入力端子1に印加され
る入力信号の最大電圧をR1 とR11で分圧した値がオペ
アンプ29の最大許容入力電圧以下に設定すれば、過大
電圧を防ぐことができる。なお、オペアンプ29が応答
する周波数領域では、その反転入力端子が仮想接地が成
立するので、R11の付加による影響はない。抵抗R11を
図4〜図6の回路にも付加することができる。
て解決することができる。即ち図7において、抵抗R11
をR1 に比べて十分に小さく且つ入力端子1に印加され
る入力信号の最大電圧をR1 とR11で分圧した値がオペ
アンプ29の最大許容入力電圧以下に設定すれば、過大
電圧を防ぐことができる。なお、オペアンプ29が応答
する周波数領域では、その反転入力端子が仮想接地が成
立するので、R11の付加による影響はない。抵抗R11を
図4〜図6の回路にも付加することができる。
【0025】
【第6の実施例】図8に示す第6の実施例の回路では、
図7の抵抗R11の代りに逆並列接続された2つのダイオ
ードD1 、D2 がオペアンプ29の反転入力端子とグラ
ンドとの間に接続されている。図8のダイオードD1 、
D2 が導通することによってオペアンプ29の反転入力
端子の電位がダイオードD1 、D2 の順方向電圧以上に
上昇することが阻止され、図7と同様な効果が得られ
る。なお、図8のダイオードD1 、D2 を図4〜図6の
回路に付加することができる。
図7の抵抗R11の代りに逆並列接続された2つのダイオ
ードD1 、D2 がオペアンプ29の反転入力端子とグラ
ンドとの間に接続されている。図8のダイオードD1 、
D2 が導通することによってオペアンプ29の反転入力
端子の電位がダイオードD1 、D2 の順方向電圧以上に
上昇することが阻止され、図7と同様な効果が得られ
る。なお、図8のダイオードD1 、D2 を図4〜図6の
回路に付加することができる。
【0026】
【第7の実施例】図9に示す第7の実施例の回路は、図
2の増幅器28を変形したものであり、入力端子1とグ
ランドとの間に抵抗R1 とR13とが接続され、この分圧
点がオペアンプ29の非反転入力端子に接続されてい
る。また、オペアンプ29の反転入力端子に帰還を分圧
して与えるために帰還抵抗R2 、R3 、R4 の共通接続
ライン即ち反転入力端子とグランドとの間に抵抗R13が
接続されている。また、第2のオペアンプ31の反転入
力端子が第1のオペアンプ29の出力端子に接続され、
非反転入力端子は出力ライン35に接続されている。な
お、図2の回路と同一の効果を得るために抵抗R1 〜R
4 、R12、R13及びコンデンサC1 〜C4 は次式に示す
ように設定されている。 [R12/(R1 +R12)]・[(R2 +R13)/R13]=1 …… (18) [R12/(R1 +R12)]・[(R3 +R13)/R13] =C1 /(C1 +C2 ) …… (19) [R12/(R1 +R12)]・[(R4 +R13)/R13] =C3 /(C3 +C4 ) …… (20) なお、図9の第1及び第2の減衰器23、24を図4、
図5に示すように変形することができる。
2の増幅器28を変形したものであり、入力端子1とグ
ランドとの間に抵抗R1 とR13とが接続され、この分圧
点がオペアンプ29の非反転入力端子に接続されてい
る。また、オペアンプ29の反転入力端子に帰還を分圧
して与えるために帰還抵抗R2 、R3 、R4 の共通接続
ライン即ち反転入力端子とグランドとの間に抵抗R13が
接続されている。また、第2のオペアンプ31の反転入
力端子が第1のオペアンプ29の出力端子に接続され、
非反転入力端子は出力ライン35に接続されている。な
お、図2の回路と同一の効果を得るために抵抗R1 〜R
4 、R12、R13及びコンデンサC1 〜C4 は次式に示す
ように設定されている。 [R12/(R1 +R12)]・[(R2 +R13)/R13]=1 …… (18) [R12/(R1 +R12)]・[(R3 +R13)/R13] =C1 /(C1 +C2 ) …… (19) [R12/(R1 +R12)]・[(R4 +R13)/R13] =C3 /(C3 +C4 ) …… (20) なお、図9の第1及び第2の減衰器23、24を図4、
図5に示すように変形することができる。
【0027】
【第8の実施例】図10に示す第8の実施例では、直流
成分の減衰手段が合成回路26に含められている。即
ち、図10では図2の回路で第1のオペアンプ29の帰
還回路に設けた抵抗R2 、R3 、R4 とスイッチS3 に
対応するものとして第2のオペアンプ31の帰還回路に
抵抗R14、R15、R16、R17とスイッチS3 とが設けら
れている。第1のオペアンプ29によって非反転増幅器
28を構成するために、この非反転入力端子が図9の回
路と同様に抵抗R1 とR2 の分圧点に接続されている。
第1のオペアンプ29の反転入力端子は出力端子に接続
されている。第2のオペアンプ31の反転入力端子は第
1のオペアンプ29の出力端子に接続されている。第2
のオペアンプ31の非反転入力端子は抵抗R14、R15、
R16の共通接続点に接続されている。抵抗R17は非反転
入力端子とグランドとの間に接続されている。抵抗R1
4、R15、R16の右端は第3のスイッチS3 の固定接点
a、b、cに接続されている。第3のスイッチS3 の可
動子30は出力ライン35に接続されている。第2のオ
ペアンプ31とトランジスタ32と抵抗R14〜R17とス
イッチS3 から成る部分は直流増幅器28と合成回路2
6で兼用されている。図2の実施例と同一の効果を得る
ために、抵抗R1 、R12、R14〜R17及びコンデンサC
1 〜C4 は次式を満足するように設定されている。 [R12/(R1 +R12)]・[(R14/R17)]=1 …… (21) [R12/(R1 +R12)]・[(R15/R17)]=C1 /(C1 +C2 )…(22) [R12/(R1 +R12)]・[(R16/R17)]=C3 /(C3 +C4 )…(23) なお、図10の第1及び第2の減衰器23、24を図
4、図5に示すように変形することができる。この実施
例においても、抵抗R1 よりも後段に直流成分のレベル
を切換えるための手段が設けられているので、スイッチ
S3 に加わる電圧が低くなる。
成分の減衰手段が合成回路26に含められている。即
ち、図10では図2の回路で第1のオペアンプ29の帰
還回路に設けた抵抗R2 、R3 、R4 とスイッチS3 に
対応するものとして第2のオペアンプ31の帰還回路に
抵抗R14、R15、R16、R17とスイッチS3 とが設けら
れている。第1のオペアンプ29によって非反転増幅器
28を構成するために、この非反転入力端子が図9の回
路と同様に抵抗R1 とR2 の分圧点に接続されている。
第1のオペアンプ29の反転入力端子は出力端子に接続
されている。第2のオペアンプ31の反転入力端子は第
1のオペアンプ29の出力端子に接続されている。第2
のオペアンプ31の非反転入力端子は抵抗R14、R15、
R16の共通接続点に接続されている。抵抗R17は非反転
入力端子とグランドとの間に接続されている。抵抗R1
4、R15、R16の右端は第3のスイッチS3 の固定接点
a、b、cに接続されている。第3のスイッチS3 の可
動子30は出力ライン35に接続されている。第2のオ
ペアンプ31とトランジスタ32と抵抗R14〜R17とス
イッチS3 から成る部分は直流増幅器28と合成回路2
6で兼用されている。図2の実施例と同一の効果を得る
ために、抵抗R1 、R12、R14〜R17及びコンデンサC
1 〜C4 は次式を満足するように設定されている。 [R12/(R1 +R12)]・[(R14/R17)]=1 …… (21) [R12/(R1 +R12)]・[(R15/R17)]=C1 /(C1 +C2 )…(22) [R12/(R1 +R12)]・[(R16/R17)]=C3 /(C3 +C4 )…(23) なお、図10の第1及び第2の減衰器23、24を図
4、図5に示すように変形することができる。この実施
例においても、抵抗R1 よりも後段に直流成分のレベル
を切換えるための手段が設けられているので、スイッチ
S3 に加わる電圧が低くなる。
【0028】
【第9の実施例】図11に示す第9の実施例の入力回路
は図2の回路に利得制御用可変抵抗素子としてFETQ
1 、Q2 、Q3 を付加したものである。FETQ1 、Q
2 、Q3は帰還抵抗R2 、R3 、R4 に直列に接続され
ている。FETQ1 、Q2 、Q3のゲートは制御電圧が
印加される制御端子Gに接続されている。FETQ1 、
Q2 、Q3 の抵抗値r1 、r2 、r3 を固定の抵抗R2
、R3 、R4 に加算したR2 +r1 、R3 +r2 、R4
+r3 を(5)(6)(7)式または(8)(9)
(10)式のR2 、R3 、R4 となるようにFETQ1
、Q2 、Q3 を制御する。これにより、図2の回路と
同様に動作する。なお、FETQ1 、Q2 、Q3 は共通
の制御端子Gに接続されているが、スイッチS3 によっ
てFETQ1 、Q2、Q3 は選択的に動作するので何ら
の問題も生じない。
は図2の回路に利得制御用可変抵抗素子としてFETQ
1 、Q2 、Q3 を付加したものである。FETQ1 、Q
2 、Q3は帰還抵抗R2 、R3 、R4 に直列に接続され
ている。FETQ1 、Q2 、Q3のゲートは制御電圧が
印加される制御端子Gに接続されている。FETQ1 、
Q2 、Q3 の抵抗値r1 、r2 、r3 を固定の抵抗R2
、R3 、R4 に加算したR2 +r1 、R3 +r2 、R4
+r3 を(5)(6)(7)式または(8)(9)
(10)式のR2 、R3 、R4 となるようにFETQ1
、Q2 、Q3 を制御する。これにより、図2の回路と
同様に動作する。なお、FETQ1 、Q2 、Q3 は共通
の制御端子Gに接続されているが、スイッチS3 によっ
てFETQ1 、Q2、Q3 は選択的に動作するので何ら
の問題も生じない。
【0029】一例として図12に図11の入力回路の制
御方式を示す。図12の40は図11の入力回路を示
す。この入力回路40は入力端子1及び出力ライン35
の他に制御端子Gを有する。入力回路40の出力側には
利得制御増幅器41、アナログ・ディジタル変換器即ち
ADC42、ディジタルメモリ43、及び表示装置44
が順次に接続されている。メモリ43の出力ラインはC
PU(マイクロプロセッサ)45にも接続されている。
CPU45は図11のFETQ1 、Q2 、Q3 のための
3つのFET制御データを作成し、内蔵メモリ46に蓄
積する。また、利得制御増幅器41の増幅器制御データ
を作成し、同様にメモリ46に蓄積する。CPU45は
ディジタル・アナログ変換器即ちDAC47を介して入
力回路40のゲート端子Gに接続されていると共にDA
C48を介して利得制御増幅器41に接続されている。
また計測データに対応した表示を行うためにメモリ43
及び表示装置44にも接続されている。
御方式を示す。図12の40は図11の入力回路を示
す。この入力回路40は入力端子1及び出力ライン35
の他に制御端子Gを有する。入力回路40の出力側には
利得制御増幅器41、アナログ・ディジタル変換器即ち
ADC42、ディジタルメモリ43、及び表示装置44
が順次に接続されている。メモリ43の出力ラインはC
PU(マイクロプロセッサ)45にも接続されている。
CPU45は図11のFETQ1 、Q2 、Q3 のための
3つのFET制御データを作成し、内蔵メモリ46に蓄
積する。また、利得制御増幅器41の増幅器制御データ
を作成し、同様にメモリ46に蓄積する。CPU45は
ディジタル・アナログ変換器即ちDAC47を介して入
力回路40のゲート端子Gに接続されていると共にDA
C48を介して利得制御増幅器41に接続されている。
また計測データに対応した表示を行うためにメモリ43
及び表示装置44にも接続されている。
【0030】次に、図12の装置でFETQ1 、Q2 、
Q3 の制御データ及び利得制御増幅器41の制御データ
の作成方法を説明する。図11の減衰比1/1のライン
22を通る高周波成分の振幅とスイッチS3 で帰還抵抗
R2 を接続した時に得られる直流成分の振幅とが一致し
ていないと、入力端子1の入力信号の波形を忠実に再現
することができない。例えば入力端子1に平坦なステッ
プ波形を入力させ、これをADC42でディジタル信号
に変換し、メモリ43に蓄積し、しかる後このデータを
読み出して表示装置44で表示した時に前述の高周波成
分の振幅と直流成分の振幅が不一致であると、平坦な波
形が得られない。この原理を利用し、入力端子1に平坦
なステップ波形を入力させ、入力回路40と利得制御増
幅器41を通した後にAD変換し、その結果平坦なステ
ップ波形が得られるようにFETQ1 の制御信号を調整
する。減衰比1/1の調整が終了したら、第1〜第3の
スイッチS1 〜S3 の接点bをオンにし、高周波成分の
ための第1の減衰器23及び直流成分のための帰還抵抗
R3 の回路を動作させて、減衰比1/1の場合と同様に
FETQ2 のための制御データを作成する。ところで、
第1の減衰器23のコンデンサC1 、C2 の容量のバラ
ツキがあるので、目標とする減衰比を得ることができな
い。コンデンサC1 とC2 で決定される減衰比C1 /
(C1 +C2 )に合せて抵抗R3 とFETQ2 の抵抗r
2 に基づく直流成分側の減衰比を決定するため、コンデ
ンサC1 、C2 の容量値のバラツキはそのまま減衰比の
バラツキになる。そこで、この実施例では系全体で所定
減衰比になるように利得制御増幅器41の利得を制御す
る。
Q3 の制御データ及び利得制御増幅器41の制御データ
の作成方法を説明する。図11の減衰比1/1のライン
22を通る高周波成分の振幅とスイッチS3 で帰還抵抗
R2 を接続した時に得られる直流成分の振幅とが一致し
ていないと、入力端子1の入力信号の波形を忠実に再現
することができない。例えば入力端子1に平坦なステッ
プ波形を入力させ、これをADC42でディジタル信号
に変換し、メモリ43に蓄積し、しかる後このデータを
読み出して表示装置44で表示した時に前述の高周波成
分の振幅と直流成分の振幅が不一致であると、平坦な波
形が得られない。この原理を利用し、入力端子1に平坦
なステップ波形を入力させ、入力回路40と利得制御増
幅器41を通した後にAD変換し、その結果平坦なステ
ップ波形が得られるようにFETQ1 の制御信号を調整
する。減衰比1/1の調整が終了したら、第1〜第3の
スイッチS1 〜S3 の接点bをオンにし、高周波成分の
ための第1の減衰器23及び直流成分のための帰還抵抗
R3 の回路を動作させて、減衰比1/1の場合と同様に
FETQ2 のための制御データを作成する。ところで、
第1の減衰器23のコンデンサC1 、C2 の容量のバラ
ツキがあるので、目標とする減衰比を得ることができな
い。コンデンサC1 とC2 で決定される減衰比C1 /
(C1 +C2 )に合せて抵抗R3 とFETQ2 の抵抗r
2 に基づく直流成分側の減衰比を決定するため、コンデ
ンサC1 、C2 の容量値のバラツキはそのまま減衰比の
バラツキになる。そこで、この実施例では系全体で所定
減衰比になるように利得制御増幅器41の利得を制御す
る。
【0031】FETQ2 を含む回路の制御が終了した
ら、第1〜第3のスイッチS1 〜S3の接点cをオンに
し、第2の減衰器24とFETQ3 を接続し、第1の減
衰器23とFETQ2 の場合と同様な調整を行う。
ら、第1〜第3のスイッチS1 〜S3の接点cをオンに
し、第2の減衰器24とFETQ3 を接続し、第1の減
衰器23とFETQ2 の場合と同様な調整を行う。
【0032】
【第10の実施例】図13は第10の実施例の入力回路
を示す。この実施例は図11の第3のスイッチS3 、抵
抗R3 、R4 、FETQ2 、Q3 を省いたものに相当す
る。FETQ1 は第1及び第2のスイッチS1 、S2 の
接点a、b、cの切換りに応答してソース・ドレイン間
の抵抗値が3段階に変化する。FETQ1 の抵抗を3段
階に変化させるための制御は図12と同一の回路で行
う。即ち、3段階の制御データでFETQ1 を制御す
る。図13のFETQ1 を使用する方式は、図3、図5
〜図10の回路にも適用することができる。
を示す。この実施例は図11の第3のスイッチS3 、抵
抗R3 、R4 、FETQ2 、Q3 を省いたものに相当す
る。FETQ1 は第1及び第2のスイッチS1 、S2 の
接点a、b、cの切換りに応答してソース・ドレイン間
の抵抗値が3段階に変化する。FETQ1 の抵抗を3段
階に変化させるための制御は図12と同一の回路で行
う。即ち、3段階の制御データでFETQ1 を制御す
る。図13のFETQ1 を使用する方式は、図3、図5
〜図10の回路にも適用することができる。
【0033】
【第11の実施例】図14は第11の実施例の入力回路
を示す。この回路は図6の回路に可変抵抗素子としてF
ETQ4 、Q5 を付加したものである。FETQ4 、Q
5 は抵抗R11、R13に直列に接続されている。従って、
抵抗R11とFETQ4 の抵抗r4 との和を(16)式の
R11、抵抗R13とFETQ5 の抵抗r5 との和を(1
7)式の抵抗R3 となるようにFETQ4 、Q5 の抵抗
値を制御すれば図6の回路と同一の作用効果が得られ
る。なお、FETQ4 、Q5 の制御電圧は図11及び図
12で説明した方法と同一の方法で得る。
を示す。この回路は図6の回路に可変抵抗素子としてF
ETQ4 、Q5 を付加したものである。FETQ4 、Q
5 は抵抗R11、R13に直列に接続されている。従って、
抵抗R11とFETQ4 の抵抗r4 との和を(16)式の
R11、抵抗R13とFETQ5 の抵抗r5 との和を(1
7)式の抵抗R3 となるようにFETQ4 、Q5 の抵抗
値を制御すれば図6の回路と同一の作用効果が得られ
る。なお、FETQ4 、Q5 の制御電圧は図11及び図
12で説明した方法と同一の方法で得る。
【0034】
【第12の実施例】図15は第12の実施例の入力回路
を示す。この入力回路は図9の入力回路における抵抗R
13に直列に可変抵抗素子としてFETQ6 を付加したも
のである。図15における抵抗R13とFETQ6 の抵抗
r6 との和を(18)(19)(20)式のR13となる
ように設定すれば、図9と同一の作用効果が得られる。
FETQ6 にもスイッチS6 の切換に応じて3段階の制
御電圧が与えられる。この制御電圧の作成及び供給は図
11及び図12と同一の方法で行う。
を示す。この入力回路は図9の入力回路における抵抗R
13に直列に可変抵抗素子としてFETQ6 を付加したも
のである。図15における抵抗R13とFETQ6 の抵抗
r6 との和を(18)(19)(20)式のR13となる
ように設定すれば、図9と同一の作用効果が得られる。
FETQ6 にもスイッチS6 の切換に応じて3段階の制
御電圧が与えられる。この制御電圧の作成及び供給は図
11及び図12と同一の方法で行う。
【0035】
【第13の実施例】図16に示す第13の実施例の入力
回路は、図2の高周波成分分離用コンデンサ20を非減
衰ライン22に移したものに相当する。第1及び第2の
減衰器23、24はラインに直列に接続されたコンデン
サC1 、C3 を含むので、交流成分のみを減衰させる。
この様に構成しても図2と同一の効果を得ることができ
る。なお、図3、図5、図7〜図11、図13、図15
においてもコンデンサ20を非減衰ライン22に移すこ
とができる。
回路は、図2の高周波成分分離用コンデンサ20を非減
衰ライン22に移したものに相当する。第1及び第2の
減衰器23、24はラインに直列に接続されたコンデン
サC1 、C3 を含むので、交流成分のみを減衰させる。
この様に構成しても図2と同一の効果を得ることができ
る。なお、図3、図5、図7〜図11、図13、図15
においてもコンデンサ20を非減衰ライン22に移すこ
とができる。
【図1】従来のオシロスコープを示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係わるオシロスコープ
の入力回路を示す回路図である。
の入力回路を示す回路図である。
【図3】第2の実施例の入力回路を示す回路図である。
【図4】プローブと入力回路の入力インピーダンスとの
関係を示す回路図である。
関係を示す回路図である。
【図5】第3の実施例の入力回路を示す回路図である。
【図6】第4の実施例の入力回路を示す回路図である。
【図7】第5の実施例の入力回路を示す回路図である。
【図8】第6の実施例の入力回路を示す回路図である。
【図9】第7の実施例の入力回路を示す回路図である。
【図10】第8の実施例の入力回路を示す回路図であ
る。
る。
【図11】第9の実施例の入力回路を示す回路図であ
る。
る。
【図12】図11の入力回路を含んだ信号観測装置を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図13】第10の実施例の入力回路を示す回路図であ
る。
る。
【図14】第11の実施例の入力回路を示す回路図であ
る。
る。
【図15】第12の実施例の入力回路を示す回路図であ
る。
る。
【図16】第13の実施例の入力回路を示す回路図であ
る。
る。
1 入力端子 20 高周波成分分離用コンデンサ 23、24 第1及び第2の減衰器 26 合成回路 28 直流増幅器
Claims (6)
- 【請求項1】 入力信号を交流成分と直流及び/又は低
周波成分に分離する手段と、 前記交流成分を減衰させる交流成分減衰手段と、 前記交流成分減衰手段の減衰量を切り換える手段と、 利得の切り換え機能を有し且つ前記直流及び/又は低周
波成分が印加されるように接続されている増幅器と、 前記交流成分減衰手段の出力と前記増幅器の出力とを合
成する手段とから成る信号入力回路。 - 【請求項2】 入力信号が与えられる入力端子と、 前記入力端子から所定周波数以上の周波数成分を分離す
るために前記入力端子に接続された高周波成分分離手段
と、 前記高周波成分分離手段で分離された高周波成分を非減
衰で伝送するラインと前記高周波成分分離手段で分離し
た高周波成分に第1の減衰比で減衰を与える第1の減衰
器と前記高周波成分分離手段で分離した高周波成分に第
2の減衰比で減衰を与えるための第2の減衰器との内の
少なくとも2つを含み、且つこれ等を前記高周波成分抽
出手段に選択的に接続する手段を有する高周波成分伝送
手段と、 前記入力信号から前記所定周波数よりも低い周波成分及
び/又は直流成分から成る低周波成分を分離するために
前記入力端子に接続された低周波成分分離手段と、 前記低周波成分分離手段で分離された前記低周波成分が
印加される増幅手段と、 前記増幅手段の利得切換手段
と、 前記高周波成分伝送手段に接続されていると共に前記増
幅手段に接続されており、前記高周波成分伝送手段の出
力と前記増幅手段の出力とを合成する手段とから成る信
号入力回路。 - 【請求項3】 入力信号が与えられる入力端子と、 前記入力信号の所定周波数以上の高周波成分を非減衰で
伝送するラインと前記入力信号の前記所定周波数以上の
高周波成分に第1の減衰比で減衰を与えるための第1の
減衰器と前記入力信号の前記所定周波数以上の高周波成
分に第2の減衰比で減衰を与える第2の減衰器との内の
少なくとも2つを含み、且つこれ等を前記入力端子に選
択的に接続する選択接続手段を有している高周波成分伝
送手段と、 前記入力信号から前記所定周波数よりも低
い周波数成分及び/又は直流成分から成る低周波成分を
得るために前記入力端子に接続された低周波成分分離手
段と、 前記低周波成分分離手段で分離された前記低周
波成分が印加される増幅手段と、 前記増幅手段の利得
切換手段と、 前記高周波成分伝送手段に接続されていると共に前記増
幅手段に接続されており、前記高周波成分伝送手段の出
力と前記増幅手段の出力とを合成する手段とから成る信
号入力回路。 - 【請求項4】 入力信号が与えられる入力端子と、 前記入力信号を交流成分と直流及び/又は低周波成分に
分離する手段と、 前記交流成分を減衰させる交流成分減衰手段と、 前記交流成分減衰手段の減衰量を切り換える手段と、 前記直流成分及び/又は低周波成分の利得可変制御機能
を有する増幅器と、 前記交流成分減衰手段の出力と前記増幅器の出力とを合
成する手段とから成る信号入力回路。 - 【請求項5】 入力信号が与えられる入力端子と、 前記入力端子から所定周波数以上の高周波成分を分離す
るために前記入力端子に接続された高周波成分分離手段
と、 前記高周波成分分離手段で分離された高周波成分を非減
衰で伝送するラインと前記高周波成分分離手段で分離し
た高周波成分に第1の減衰比で減衰を与えるための第1
の減衰器と前記高周波成分分離手段で分離した高周波成
分に第2の減衰比で減衰を与えるための第2の減衰器と
の内の少なくとも2つを含み、且つこれ等を前記高周波
成分分離手段に選択的に接続する選択接続手段を有する
高周波成分伝送手段と、 前記入力信号から前記所定周波数よりも低い周波数成分
及び/又は直流成分から成る低周波成分を得るために前
記入力端子に接続された低周波成分分離手段と、 前記
低周波成分分離手段で分離された前記低周波成分が印加
される増幅手段と、 前記高周波伝送手段における減衰
比に対応するように前記増幅手段の利得を制御する制御
手段と、 前記高周波成分伝送手段の出力と前記増幅手段の出力と
を合成する手段とから成る信号入力回路。 - 【請求項6】 入力信号が与えられる入力端子と、 前記入力信号の所定周波数以上の高周波成分を非減衰で
伝送するラインと前記入力信号の前記所定周波数以上の
高周波成分に第1の減衰比で減衰を与えるための第1の
減衰器と前記入力信号の前記所定周波数以上の高周波成
分に第2の減衰比で減衰を与える第2の減衰器との内の
少なくとも2つを含み、且つこれ等を選択的に前記入力
端子に接続する選択接続手段を有する高周波成分伝送手
段と、 前記入力信号から前記所定周波数よりも低い周波数成分
及び/又は直流成分から成る低周波成分を分離するため
に前記入力端子に接続された低周波成分分離手段と、 前記低周波成分分離手段で分離された前記低周波成分が
印加される増幅手段と、 前記高周波成分伝送手段にお
ける減衰比に対応するように前記増幅手段の利得を制御
する制御手段と、 前記高周波成分伝送手段の出力と前記演算増幅器の出力
とを合成する手段とから成る信号入力回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35231091A JPH05264598A (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 信号入力回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35231091A JPH05264598A (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 信号入力回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05264598A true JPH05264598A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=18423187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35231091A Pending JPH05264598A (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 信号入力回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05264598A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018074587A (ja) * | 2016-10-28 | 2018-05-10 | テクトロニクス・インコーポレイテッドTektronix,Inc. | ノイズ・フィルタ及びノイズ・フィルタの利用方法 |
-
1991
- 1991-12-13 JP JP35231091A patent/JPH05264598A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018074587A (ja) * | 2016-10-28 | 2018-05-10 | テクトロニクス・インコーポレイテッドTektronix,Inc. | ノイズ・フィルタ及びノイズ・フィルタの利用方法 |
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