JPH05263664A - 燃料噴射時期制御装置 - Google Patents
燃料噴射時期制御装置Info
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- JPH05263664A JPH05263664A JP9197392A JP9197392A JPH05263664A JP H05263664 A JPH05263664 A JP H05263664A JP 9197392 A JP9197392 A JP 9197392A JP 9197392 A JP9197392 A JP 9197392A JP H05263664 A JPH05263664 A JP H05263664A
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- JP
- Japan
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- pressure chamber
- fuel
- high pressure
- timer piston
- fuel injection
- Prior art date
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- High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】燃料噴射時期制御装置から生ずる騒音を低減す
る。 【構成】シリンダ孔11にタイマピストン30を摺動自
在に設け、タイマピストン30の両側に高圧室40と低
圧室41を形成する。高圧室40にはポンプ室内の燃料
を供給する。低圧室41をフィードポンプのサクション
側に連通する。高圧室40と低圧室41を連通路70に
よって接続する。連通路70の途中に流量制御弁60を
設ける。流量制御弁60の弁体63を電歪アクチュエー
タ62によってリフトするようにする。電歪アクチュエ
ータ62に対する印加電圧の大きさを変えることにより
弁体63のリフト量が変わり、高圧室40内の燃料圧力
の大きさが変わる。
る。 【構成】シリンダ孔11にタイマピストン30を摺動自
在に設け、タイマピストン30の両側に高圧室40と低
圧室41を形成する。高圧室40にはポンプ室内の燃料
を供給する。低圧室41をフィードポンプのサクション
側に連通する。高圧室40と低圧室41を連通路70に
よって接続する。連通路70の途中に流量制御弁60を
設ける。流量制御弁60の弁体63を電歪アクチュエー
タ62によってリフトするようにする。電歪アクチュエ
ータ62に対する印加電圧の大きさを変えることにより
弁体63のリフト量が変わり、高圧室40内の燃料圧力
の大きさが変わる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料噴射ポンプの分
配型燃料噴射ポンプ等に使用される燃料噴射時期制御装
置に関するものである。
配型燃料噴射ポンプ等に使用される燃料噴射時期制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、分配型燃料噴射ポンプ
は、フィードポンプによって加圧した燃料をポンプ室に
送出し、更にポンプ室の燃料をプランジャの往復動によ
り高圧に加圧して、噴射ノズルに高圧燃料を供給してい
る。上記フィードポンプを回転駆動するドライブシャフ
トはエンジンによって回転駆動される。したがって、ポ
ンプ室内の燃料圧力はポンプ回転数に比例する。
は、フィードポンプによって加圧した燃料をポンプ室に
送出し、更にポンプ室の燃料をプランジャの往復動によ
り高圧に加圧して、噴射ノズルに高圧燃料を供給してい
る。上記フィードポンプを回転駆動するドライブシャフ
トはエンジンによって回転駆動される。したがって、ポ
ンプ室内の燃料圧力はポンプ回転数に比例する。
【0003】上記ドライブシャフトはクロスカップリン
グを介してカムディスクに連結され、このカムディスク
がプランジャに連結されている。これによって、ドライ
ブシャフトの回転がプランジャに伝達される。上記カム
ディスクはフェイスカムを有しており、フェイスカムを
ローラ(作動子)に突き当てながら回転することによっ
て、カムディスクは回転と同時に往復動するようにな
り、プランジャも回転往復動するようになっている。つ
まり、上記ローラがプランジャの往復動のタイミングを
決定する。上記ローラは、クロスカップリングの外側に
配置されたローラホルダに取り付けられており、このロ
ーラホルダを回動し周方向の位置を変えることによっ
て、噴射時期を早めたり遅くしたりしている。
グを介してカムディスクに連結され、このカムディスク
がプランジャに連結されている。これによって、ドライ
ブシャフトの回転がプランジャに伝達される。上記カム
ディスクはフェイスカムを有しており、フェイスカムを
ローラ(作動子)に突き当てながら回転することによっ
て、カムディスクは回転と同時に往復動するようにな
り、プランジャも回転往復動するようになっている。つ
まり、上記ローラがプランジャの往復動のタイミングを
決定する。上記ローラは、クロスカップリングの外側に
配置されたローラホルダに取り付けられており、このロ
ーラホルダを回動し周方向の位置を変えることによっ
て、噴射時期を早めたり遅くしたりしている。
【0004】ところで、特開昭56−126630号公
報等に開示される電子制御式燃料噴射ポンプにおいて
は、燃料噴射時期制御装置によって上記ローラホルダの
位置制御がされている。
報等に開示される電子制御式燃料噴射ポンプにおいて
は、燃料噴射時期制御装置によって上記ローラホルダの
位置制御がされている。
【0005】燃料噴射時期制御装置は一般に次のような
構造になっている。ポンプハウジングに設けたシリンダ
孔にはタイマピストンが摺動自在に設けられており、こ
のタイマピストンによってシリンダ孔の内部が高圧室と
低圧室に離隔されている。高圧室と低圧室とは連通路に
よって連通されており、この連通路の途中に流量制御弁
が設けられている。高圧室には前記ポンプ室内の燃料が
供給されており、燃料は連通路を通って低圧室に流出
し、更に低圧室から前記フィードポンプのサクション側
に戻るようになっている。又、タイマピストンはスプリ
ングによって高圧室に接近する方向へ付勢されている。
そして、タイマピストンは、このスプリングの力と、上
記高圧室内の燃料圧力と低圧室内の燃料圧力との差圧に
よる力とが平衡する位置に移動する。タイマピストンは
前記ローラホルダに連繋されており、タイマピストンの
往復運動がローラホルダの回動運動に変換される。
構造になっている。ポンプハウジングに設けたシリンダ
孔にはタイマピストンが摺動自在に設けられており、こ
のタイマピストンによってシリンダ孔の内部が高圧室と
低圧室に離隔されている。高圧室と低圧室とは連通路に
よって連通されており、この連通路の途中に流量制御弁
が設けられている。高圧室には前記ポンプ室内の燃料が
供給されており、燃料は連通路を通って低圧室に流出
し、更に低圧室から前記フィードポンプのサクション側
に戻るようになっている。又、タイマピストンはスプリ
ングによって高圧室に接近する方向へ付勢されている。
そして、タイマピストンは、このスプリングの力と、上
記高圧室内の燃料圧力と低圧室内の燃料圧力との差圧に
よる力とが平衡する位置に移動する。タイマピストンは
前記ローラホルダに連繋されており、タイマピストンの
往復運動がローラホルダの回動運動に変換される。
【0006】上記流量制御弁は連通路を流れる燃料の流
量を変えることによって、高圧室内の燃料圧力の大きさ
を調整するものである。この流量制御弁は基本的に電磁
開閉弁と同様の構造をなしており、流量制御弁をデュー
ティ比制御することによって流量制御を行っている。そ
して、個々の運転条件に応じた最適な噴射時期となるよ
うに、換言すればタイマピストンが最適位置となるよう
に、流量制御弁をデューティ比制御して高圧室内の燃料
圧力が最適値になるように制御している。
量を変えることによって、高圧室内の燃料圧力の大きさ
を調整するものである。この流量制御弁は基本的に電磁
開閉弁と同様の構造をなしており、流量制御弁をデュー
ティ比制御することによって流量制御を行っている。そ
して、個々の運転条件に応じた最適な噴射時期となるよ
うに、換言すればタイマピストンが最適位置となるよう
に、流量制御弁をデューティ比制御して高圧室内の燃料
圧力が最適値になるように制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時におけ
る内燃機関の燃焼系の技術進歩には目覚ましいものがあ
り、アイドリング時や低中速、低中負荷時の燃焼音に対
する静粛性もかなり改善されている。一方、上記流量制
御弁はデューティ比制御を行っているため、全開状態
(デューティ比=0%)の時と全閉状態(デューティ比=
100%)の時は別として、他のデューティ比の時に
は、弁体が全開位置と全閉位置とを往復動する結果、弁
体がフルリフトストッパやシート部に衝突して衝突音が
生ずる。上述のように燃焼音の静粛性が改善された近時
においては、この流量制御弁から生ずる衝突音が騒音と
して問題となった。この発明は上述従来の技術の問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、静粛性に富む燃料噴射時期制御装置を提供しようと
するところにある。
る内燃機関の燃焼系の技術進歩には目覚ましいものがあ
り、アイドリング時や低中速、低中負荷時の燃焼音に対
する静粛性もかなり改善されている。一方、上記流量制
御弁はデューティ比制御を行っているため、全開状態
(デューティ比=0%)の時と全閉状態(デューティ比=
100%)の時は別として、他のデューティ比の時に
は、弁体が全開位置と全閉位置とを往復動する結果、弁
体がフルリフトストッパやシート部に衝突して衝突音が
生ずる。上述のように燃焼音の静粛性が改善された近時
においては、この流量制御弁から生ずる衝突音が騒音と
して問題となった。この発明は上述従来の技術の問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、静粛性に富む燃料噴射時期制御装置を提供しようと
するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上述目的を達
成するためになされたもので、その要旨は、シリンダ孔
にタイマピストンが軸線方向へ摺動自在に設けられ、こ
のタイマピストンを間に挟んでシリンダ孔の両端部に、
燃料噴射ポンプのフィードポンプによって加圧した燃料
が導入される高圧室と、燃料の低圧側に連なる低圧室と
が形成され、これら高圧室と低圧室とが流量制御弁を有
する連通路によって接続されており、上記タイマピスト
ンは弾性部材によって高圧室に接近する方向へ付勢され
ていて、この弾性部材の弾性力と、高圧室内の燃料圧力
と低圧室内の燃料圧力との差圧による力との平衡によっ
て上記タイマピストンの位置制御がなされ、これによっ
てこのタイマピストンに連繋された燃料噴射ポンプにお
けるプランジャの往復動タイミングを決定する作動子を
位置制御する燃料噴射時期制御装置において、上記流量
制御弁の弁体が電歪アクチュエータによってリフトされ
ることを特徴とする燃料噴射時期制御装置にある。
成するためになされたもので、その要旨は、シリンダ孔
にタイマピストンが軸線方向へ摺動自在に設けられ、こ
のタイマピストンを間に挟んでシリンダ孔の両端部に、
燃料噴射ポンプのフィードポンプによって加圧した燃料
が導入される高圧室と、燃料の低圧側に連なる低圧室と
が形成され、これら高圧室と低圧室とが流量制御弁を有
する連通路によって接続されており、上記タイマピスト
ンは弾性部材によって高圧室に接近する方向へ付勢され
ていて、この弾性部材の弾性力と、高圧室内の燃料圧力
と低圧室内の燃料圧力との差圧による力との平衡によっ
て上記タイマピストンの位置制御がなされ、これによっ
てこのタイマピストンに連繋された燃料噴射ポンプにお
けるプランジャの往復動タイミングを決定する作動子を
位置制御する燃料噴射時期制御装置において、上記流量
制御弁の弁体が電歪アクチュエータによってリフトされ
ることを特徴とする燃料噴射時期制御装置にある。
【0009】
【作用】電歪アクチュエータに印加する電圧の大きさを
変えることによって、流量制御弁の弁体のリフト量を変
え、高圧室から低圧室へ流れる燃料の流量を制御するこ
とができ、高圧室内の燃料圧力を所望の大きさに変える
ことができる。即ち、高圧室内の燃料圧力の大きさを制
御するためには、電歪アクチュエータに印加する電圧の
大きさを制御すればよく、流量制御弁をデューティ比制
御する必要がない。したがって、流量制御弁を全閉にす
る場合を除いて、流量制御弁から衝突音が生ずることは
ない。
変えることによって、流量制御弁の弁体のリフト量を変
え、高圧室から低圧室へ流れる燃料の流量を制御するこ
とができ、高圧室内の燃料圧力を所望の大きさに変える
ことができる。即ち、高圧室内の燃料圧力の大きさを制
御するためには、電歪アクチュエータに印加する電圧の
大きさを制御すればよく、流量制御弁をデューティ比制
御する必要がない。したがって、流量制御弁を全閉にす
る場合を除いて、流量制御弁から衝突音が生ずることは
ない。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1に基づいて
説明する。図1はこの発明に係る燃料噴射時期制御装置
の断面図である。この燃料噴射時期制御装置は分配型燃
料噴射ポンプに組み込まれており、燃料噴射ポンプのポ
ンプハウジングの下部に燃料噴射時期制御装置のケーシ
ング部10が形成されている。ケーシング部10にはシ
リンダ孔11が貫通形成されており、その両端は蓋体2
0,21によって閉塞されている。
説明する。図1はこの発明に係る燃料噴射時期制御装置
の断面図である。この燃料噴射時期制御装置は分配型燃
料噴射ポンプに組み込まれており、燃料噴射ポンプのポ
ンプハウジングの下部に燃料噴射時期制御装置のケーシ
ング部10が形成されている。ケーシング部10にはシ
リンダ孔11が貫通形成されており、その両端は蓋体2
0,21によって閉塞されている。
【0011】上記シリンダ孔11の内部には円筒状のタ
イマピストン30がその軸線方向へ摺動自在に設けられ
ている。タイマピストン30の中央部には球凹部31が
形成されている。球凹部31には球状の関節体(図示せ
ず)が回動自在に収容され、この関節体はリンク(図示せ
ず)を介して燃料噴射ポンプのローラホルダに連繋され
ている。これによって、タイマピストン30の直線運動
がローラホルダの回転運動に変換され、ローラホルダと
ともにローラ(作動子)の位置を変えて、噴射時期を変え
ることができるようになっている。
イマピストン30がその軸線方向へ摺動自在に設けられ
ている。タイマピストン30の中央部には球凹部31が
形成されている。球凹部31には球状の関節体(図示せ
ず)が回動自在に収容され、この関節体はリンク(図示せ
ず)を介して燃料噴射ポンプのローラホルダに連繋され
ている。これによって、タイマピストン30の直線運動
がローラホルダの回転運動に変換され、ローラホルダと
ともにローラ(作動子)の位置を変えて、噴射時期を変え
ることができるようになっている。
【0012】又、タイマピストン30にはその外周面か
ら球凹部31に連なる孔32が形成されている。タイマ
ピストン30の図中左側端面からは横孔33が軸線方向
に沿って上記孔32の手前まで延びており、孔32と横
孔33はオリフィス孔34によって連なっている。ケー
シング部10におけるシリンダ孔11の内周面には、孔
32のストローク域に亙って、凹部12が形成されてい
る。タイマピストン30の外周面と凹部12とで囲まれ
た空間13は図示しない通路を介して燃料噴射ポンプの
ポンプ室(図示せず)に連なっている。シリンダ孔11の
内周面とタイマピストン30の左側端面と蓋体20とで
区画された空間と、タイマピストン30の横孔33によ
って高圧室40が構成され、この高圧室40にポンプ室
の燃料が空間13、孔32、及びオリフィス孔34を介
して供給される。
ら球凹部31に連なる孔32が形成されている。タイマ
ピストン30の図中左側端面からは横孔33が軸線方向
に沿って上記孔32の手前まで延びており、孔32と横
孔33はオリフィス孔34によって連なっている。ケー
シング部10におけるシリンダ孔11の内周面には、孔
32のストローク域に亙って、凹部12が形成されてい
る。タイマピストン30の外周面と凹部12とで囲まれ
た空間13は図示しない通路を介して燃料噴射ポンプの
ポンプ室(図示せず)に連なっている。シリンダ孔11の
内周面とタイマピストン30の左側端面と蓋体20とで
区画された空間と、タイマピストン30の横孔33によ
って高圧室40が構成され、この高圧室40にポンプ室
の燃料が空間13、孔32、及びオリフィス孔34を介
して供給される。
【0013】タイマピストン30の図中右側端面からは
スプリング収納孔35が軸線方向に沿って球凹部31の
手前まで延びている。又、スプリング収納孔35には蓋
体21との間に設けられたスプリング(弾性部材)50が
収容されており、このスプリング50によってタイマピ
ストン30は高圧室40に接近する方向へ付勢されてい
る。シリンダ孔11の内周面と蓋体21とタイマピスト
ン30とで区画された空間は低圧室41を構成し、低圧
室41は図示しない通路を介して燃料噴射ポンプにおけ
るフィードポンプのサクション側に連なっている。
スプリング収納孔35が軸線方向に沿って球凹部31の
手前まで延びている。又、スプリング収納孔35には蓋
体21との間に設けられたスプリング(弾性部材)50が
収容されており、このスプリング50によってタイマピ
ストン30は高圧室40に接近する方向へ付勢されてい
る。シリンダ孔11の内周面と蓋体21とタイマピスト
ン30とで区画された空間は低圧室41を構成し、低圧
室41は図示しない通路を介して燃料噴射ポンプにおけ
るフィードポンプのサクション側に連なっている。
【0014】一方、ケーシング部10の図中上部には、
その上端面からシリンダ孔11に接近する方向に向かっ
て順に、弁取付孔14、収納孔15、小径孔16が互い
に同心に形成されている。
その上端面からシリンダ孔11に接近する方向に向かっ
て順に、弁取付孔14、収納孔15、小径孔16が互い
に同心に形成されている。
【0015】上記弁取付孔14には流量制御弁60が固
定されている。流量制御弁60は、弁取付孔14に螺合
固定されたホルダ部61と、ホルダ部61に取り付けら
れた電歪アクチュエータ62と、電歪アクチュエータ6
2の先部に取り付けられた弁体63と、弁体63に対す
るシート部となる座板64とを主要構成としている。
定されている。流量制御弁60は、弁取付孔14に螺合
固定されたホルダ部61と、ホルダ部61に取り付けら
れた電歪アクチュエータ62と、電歪アクチュエータ6
2の先部に取り付けられた弁体63と、弁体63に対す
るシート部となる座板64とを主要構成としている。
【0016】電歪アクチュエータ62は、円板状の電歪
素子を電極板と交互に積層して構成されたもので、電歪
素子に電圧を加えると伸びたり縮んだりする性質を利用
してアクチュエータとしたものであることは、周知のと
おりである。この電歪アクチュエータ62は応答性が極
めてよいことでも知られている。又、電歪素子の伸縮量
は印加された電圧の大きさによって変わる。
素子を電極板と交互に積層して構成されたもので、電歪
素子に電圧を加えると伸びたり縮んだりする性質を利用
してアクチュエータとしたものであることは、周知のと
おりである。この電歪アクチュエータ62は応答性が極
めてよいことでも知られている。又、電歪素子の伸縮量
は印加された電圧の大きさによって変わる。
【0017】上記流量制御弁60はこの電歪アクチュエ
ータ62を弁体63のリフト機構としたものであり、電
歪アクチュエータ62に印加する電圧の大きさを変える
ことによって、弁体63のリフト量を変えることができ
るようになっている。尚、この実施例においては、印加
電圧の大きさと電歪素子の歪み量(伸縮量)とがほぼ一次
関数の変化域となる部分を、電歪アクチュエータ62の
制御域として用いている。又、この実施例における電歪
アクチュエータ62は、一枚の厚さが0.5mmの電歪素子
を50枚積層して構成されており、500Vの電圧を印加した
ときに電歪素子1枚につき1μm伸長し、50枚で50μm伸長
する特性を有するものが使用されている。
ータ62を弁体63のリフト機構としたものであり、電
歪アクチュエータ62に印加する電圧の大きさを変える
ことによって、弁体63のリフト量を変えることができ
るようになっている。尚、この実施例においては、印加
電圧の大きさと電歪素子の歪み量(伸縮量)とがほぼ一次
関数の変化域となる部分を、電歪アクチュエータ62の
制御域として用いている。又、この実施例における電歪
アクチュエータ62は、一枚の厚さが0.5mmの電歪素子
を50枚積層して構成されており、500Vの電圧を印加した
ときに電歪素子1枚につき1μm伸長し、50枚で50μm伸長
する特性を有するものが使用されている。
【0018】収納孔15の底面には小径孔16とほぼ同
径の中心孔を有するガスケット65を介して座板64が
配置されている。座板64の中央部にはオリフィス孔6
4aが形成されており、このオリフィス孔64aが開口
する座板64の上端面中央部には突出部64bが形成さ
れている。これらガスケット65と座板64は、収納孔
15に螺合された円筒状のスリーブ66によって、収納
孔15の底面に押圧固定されている。
径の中心孔を有するガスケット65を介して座板64が
配置されている。座板64の中央部にはオリフィス孔6
4aが形成されており、このオリフィス孔64aが開口
する座板64の上端面中央部には突出部64bが形成さ
れている。これらガスケット65と座板64は、収納孔
15に螺合された円筒状のスリーブ66によって、収納
孔15の底面に押圧固定されている。
【0019】上記スリーブ66の内側に弁体63が図中
上下方向へ摺動可能に挿入されている。弁体63の下端
面中央部には突出部63aが形成されており、弁体63
の最大リフト時にこの突出部63aが座板64の突出部
64bに突き当たり、オリフィス孔64aを塞いで、流
量制御弁60が閉状態となるようになっている。そし
て、この閉状態のときよりも電歪アクチュエータ62に
対する印加電圧を小さくすると、弁体63のリフト量が
小さくなって、弁体63の突出部63aが座板64の突
出部64bから離間し、流量制御弁60が開状態となる
ようにされている。尚、弁体63の外周面の中間部に
は、弁体63の外周面とスリーブ66の内周面との間を
シールするシールリング67が装着されている。
上下方向へ摺動可能に挿入されている。弁体63の下端
面中央部には突出部63aが形成されており、弁体63
の最大リフト時にこの突出部63aが座板64の突出部
64bに突き当たり、オリフィス孔64aを塞いで、流
量制御弁60が閉状態となるようになっている。そし
て、この閉状態のときよりも電歪アクチュエータ62に
対する印加電圧を小さくすると、弁体63のリフト量が
小さくなって、弁体63の突出部63aが座板64の突
出部64bから離間し、流量制御弁60が開状態となる
ようにされている。尚、弁体63の外周面の中間部に
は、弁体63の外周面とスリーブ66の内周面との間を
シールするシールリング67が装着されている。
【0020】弁体63の突出部63aが座板64の突出
部64bに突き当たった状態においては、弁体63と座
板64との間に環状の隙間が形成される。この隙間と対
向するスリーブ66の下端部には切り欠き66aが形成
されている。この切り欠き66aは、ケーシング部10
の外周面から収納孔15に貫通する横孔17に連なって
いる。横孔17においてケーシング部10の外周面側の
開口端部にはキャップ22が螺合固定されている。ケー
シング部10には、一端を上記横孔17の内周面に開口
させ他端をシリンダ孔11の内周面左側端部に開口させ
た通路18が形成されている。この通路18によって横
孔17と高圧室40とが連通されている。又、ケーシン
グ部10には、一端を小径孔16に開口させ他端をシリ
ンダ孔11の内周面右側端部に開口させた通路19が形
成されている。
部64bに突き当たった状態においては、弁体63と座
板64との間に環状の隙間が形成される。この隙間と対
向するスリーブ66の下端部には切り欠き66aが形成
されている。この切り欠き66aは、ケーシング部10
の外周面から収納孔15に貫通する横孔17に連なって
いる。横孔17においてケーシング部10の外周面側の
開口端部にはキャップ22が螺合固定されている。ケー
シング部10には、一端を上記横孔17の内周面に開口
させ他端をシリンダ孔11の内周面左側端部に開口させ
た通路18が形成されている。この通路18によって横
孔17と高圧室40とが連通されている。又、ケーシン
グ部10には、一端を小径孔16に開口させ他端をシリ
ンダ孔11の内周面右側端部に開口させた通路19が形
成されている。
【0021】したがって、流量制御弁60が開状態の場
合には、高圧室40と低圧室41とが、通路18、横孔
17、切り欠き66a、弁体63と座板64との間の隙
間、小径孔16、及び通路19を介して連通する。これ
から明らかなように、この実施例においては、通路18
から通路19に至るまでの上記流路によって連通路70
が構成されている。
合には、高圧室40と低圧室41とが、通路18、横孔
17、切り欠き66a、弁体63と座板64との間の隙
間、小径孔16、及び通路19を介して連通する。これ
から明らかなように、この実施例においては、通路18
から通路19に至るまでの上記流路によって連通路70
が構成されている。
【0022】次に、上記燃料噴射時期制御装置の作用に
ついて説明する。流量制御弁60が閉状態の時には連通
路70が遮断されるため、高圧室40内の燃料は低圧室
41に流出することはない。したがって、高圧室40内
の燃料圧力はポンプ室内の燃料圧力と同じ大きさにな
る。
ついて説明する。流量制御弁60が閉状態の時には連通
路70が遮断されるため、高圧室40内の燃料は低圧室
41に流出することはない。したがって、高圧室40内
の燃料圧力はポンプ室内の燃料圧力と同じ大きさにな
る。
【0023】流量制御弁60を開状態にすると、連通路
70を介して高圧室40と低圧室41が連通するので、
高圧室40内の燃料は連通路70及び座板64のオリフ
ィス孔64aを通って低圧室41に流出し、更に低圧室
41からフィードポンプのサクション側へ流出する。こ
の燃料の流出によって、高圧室40内の燃料圧力が低下
する。すると、タイマピストン30は、高圧室40内の
燃料圧力と低圧室41内の燃料圧力との差圧による力
と、スプリング50の弾発力とが平衡する位置まで移動
する。
70を介して高圧室40と低圧室41が連通するので、
高圧室40内の燃料は連通路70及び座板64のオリフ
ィス孔64aを通って低圧室41に流出し、更に低圧室
41からフィードポンプのサクション側へ流出する。こ
の燃料の流出によって、高圧室40内の燃料圧力が低下
する。すると、タイマピストン30は、高圧室40内の
燃料圧力と低圧室41内の燃料圧力との差圧による力
と、スプリング50の弾発力とが平衡する位置まで移動
する。
【0024】そして、高圧室40から低圧室41への燃
料の流出量を変えることによって、高圧室40内の燃料
圧力の大きさを変え、タイマピストン30の位置を変え
て、燃料噴射時期を変える。
料の流出量を変えることによって、高圧室40内の燃料
圧力の大きさを変え、タイマピストン30の位置を変え
て、燃料噴射時期を変える。
【0025】上記燃料の流出量は、流量制御弁60の弁
体63のリフト量を変えることによって所望に変えるこ
とができる。このリフト量の制御は、電歪アクチュエー
タ62に対する印加電圧の大きさを連続的に変化させる
ことにより行う。そのようにすると、流量制御弁60を
全閉状態にした時に弁体63が座板64に衝突する場合
を除いて、弁体63のリフト動作に起因する衝突音は発
生しない。したがって、燃料噴射時期制御装置はその作
動中も極めて静かである。尚、電歪アクチュエータ62
に対する印加電圧の大きさは、エンジン回転数や負荷の
大きさ等に基づいて、コントロールユニットにより最適
値が決定される。
体63のリフト量を変えることによって所望に変えるこ
とができる。このリフト量の制御は、電歪アクチュエー
タ62に対する印加電圧の大きさを連続的に変化させる
ことにより行う。そのようにすると、流量制御弁60を
全閉状態にした時に弁体63が座板64に衝突する場合
を除いて、弁体63のリフト動作に起因する衝突音は発
生しない。したがって、燃料噴射時期制御装置はその作
動中も極めて静かである。尚、電歪アクチュエータ62
に対する印加電圧の大きさは、エンジン回転数や負荷の
大きさ等に基づいて、コントロールユニットにより最適
値が決定される。
【0026】この発明は上述実施例に制約されず種々の
態様が採用可能である。例えば、上述実施例では低圧室
をフィードポンプのサクション側に連通させているが、
これに限るものではなく、低圧室を燃料タンクに接続す
るようにしてもよい。
態様が採用可能である。例えば、上述実施例では低圧室
をフィードポンプのサクション側に連通させているが、
これに限るものではなく、低圧室を燃料タンクに接続す
るようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、流量制御弁の弁体を電歪アクチュエータによってリ
フトせしめるようにしたことにより、電歪アクチュエー
タに対する印加電圧を変えることによって高圧室内の燃
料圧力の大きさを変えることができるようになる。した
がって、流量制御弁をデューティ比制御しないで済むの
で、衝突音がなくなり、動作時の静粛性が極めて向上す
るという優れた効果が奏される。
ば、流量制御弁の弁体を電歪アクチュエータによってリ
フトせしめるようにしたことにより、電歪アクチュエー
タに対する印加電圧を変えることによって高圧室内の燃
料圧力の大きさを変えることができるようになる。した
がって、流量制御弁をデューティ比制御しないで済むの
で、衝突音がなくなり、動作時の静粛性が極めて向上す
るという優れた効果が奏される。
【図1】この発明に係る燃料噴射時期制御装置の断面図
である。
である。
11 シリンダ孔 30 タイマピストン 40 高圧室 41 低圧室 50 スプリング(弾性部材) 60 流量制御弁 62 電歪アクチュエータ 63 弁体 70 連通路
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダ孔にタイマピストンが軸線方向
へ摺動自在に設けられ、このタイマピストンを間に挟ん
でシリンダ孔の両端部に、燃料噴射ポンプのフィードポ
ンプによって加圧した燃料が導入される高圧室と、燃料
の低圧側に連なる低圧室とが形成され、これら高圧室と
低圧室とが流量制御弁を有する連通路によって接続され
ており、上記タイマピストンは弾性部材によって高圧室
に接近する方向へ付勢されていて、この弾性部材の弾性
力と、高圧室内の燃料圧力と低圧室内の燃料圧力との差
圧による力との平衡によって上記タイマピストンの位置
制御がなされ、これによってこのタイマピストンに連繋
された燃料噴射ポンプにおけるプランジャの往復動タイ
ミングを決定する作動子を位置制御する燃料噴射時期制
御装置において、 上記流量制御弁の弁体が電歪アクチュエータによってリ
フトされることを特徴とする燃料噴射時期制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9197392A JPH05263664A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 燃料噴射時期制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9197392A JPH05263664A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 燃料噴射時期制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05263664A true JPH05263664A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=14041473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9197392A Pending JPH05263664A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 燃料噴射時期制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05263664A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010539175A (ja) * | 2007-09-11 | 2010-12-16 | キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ | 第三級アミルエチルエーテルを製造する方法 |
-
1992
- 1992-03-18 JP JP9197392A patent/JPH05263664A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010539175A (ja) * | 2007-09-11 | 2010-12-16 | キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ | 第三級アミルエチルエーテルを製造する方法 |
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