JPH05263573A - 横型ブラインド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スラット群を畳み上げる昇降コードを、筒状
に設けたスラット群を傾動させる回転操作棒の中を通し
てヘッドボックスの外部に引き出す形式の横型ブライン
ドにおいて、インテリア性の向上を図る。 【構成】 ヘッドボックスの内部に、昇降コードの移動
を拘束する移動拘束位置Ａと、昇降コードの移動を許容
する移動許容位置Ｂとで転移できる部材を設け、この部
材を、ヘッドボックスから回転操作棒の中空を通して外
部に引き出した昇降停止紐で強制的に移動拘束位置ある
いは移動許容位置に転移させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は横型ブラインドに関し、
詳しくは、近時においてインテリア性が重要視されるよ
うになってきたブラインドの設計自由度をより広く与え
ることができる構成を持つ横型ブラインドに関する。

【０００２】

【従来の技術】横型ブラインドは従来から種々提案され
また実際に様々な実施形のものが提供されているが、基
本的には、遮光のために多数のスラットからなるスラッ
ト群を、窓の全面に展開した状態からこれを畳み上げた
状態に操作できることと、更に窓の全面等に展開したス
ラット群の遮光状態を調節操作できることの二つの操作
機能が必要とされている。

【０００３】このような基本的な機能は既存の横型ブラ
インドにおいて殆ど例外なく満足されており、ここでの
詳細な説明は省略するが、ヘッドボックスから吊下した
昇降コードによってスラット群の畳み上げを可能とする
機構と、スラット群の傾動によって遮光状態を調節でき
る機構とを備えた構成が必須とされている。

【０００４】ところで、従来の横型ブラインドに必要な
機構を各々満足するように設けた既存の構成では、昇降
コードによってスラット群の畳み上げを可能とする機構
と、遮光状態を調節する機構とが各々別々に設けるのが
普通であるため、近時のインテリア性が求められる要望
に対応できない場合がある。

【０００５】このようなインテリア性に対処するため
に、例えば、スラット群畳み上げ機構と遮光状態調節機
構を、外観的には共通する部材内に収納することを主眼
とした提案もされている（特公平５８−２７３９９
号）。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の一般的
な横型ブラインドは、昇降コードをヘッドボックスから
外部に引き出した部分にローレットローラを有する昇降
停止装置を設けて、昇降コードを牽引する方向や緩める
方向を変えることで、このローレットローラによる昇降
コードの移動拘束状態を与えたり解除したりするように
切り替えるため、斜め下方にコードを牽引する場合に、
窓枠等が邪魔になることがあった。

【０００７】また前記のようなインテリア性を考慮した
横型ブラインドにあっては、例えばスラット群を傾動さ
せる回転操作棒を通して昇降コードを外部に引き出すと
共に、この回転操作棒に昇降停止装置を組み込むように
しているため、回転操作棒が全体にあるいは昇降停止装
置の組み込み部分が太くなってしまい、昇降コードを隠
すことでのインテリア性の向上の反面で、回転操作棒の
外観が見苦しくなる欠点があった。

【０００８】本発明は、以上のような従来の横型ブライ
ンドの欠点を解消するためになされたものであり、その
目的は、操作性に優れている上に、昇降コードを回転操
作棒で目隠ししてインテリア性を向上させると共に、し
かも回転操作棒が太くなるような外観上の不具合を招く
ことがない新規な昇降停止装置を有する横型ブラインド
を提供するところにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
する本発明の横型ブラインドの特徴は、ヘッドボックス
と、このヘッドボックスの下方においてラダーコードに
より上下間隔を空けて吊り下げ支持された多数のスラッ
トからなるスラット群と、このスラット群の下端に位置
するボトムレールと、一端がヘッドボックスから吊下さ
れて前記ボトムレールに連結され、かつ他端はヘッドボ
ックス内を通ってその長尺方向端部付近から引き出し，
引き込み可能に外部に延出されていて、前記他端をヘッ
ドボックスから引き出す方向に牽引することでボトムレ
ールの上昇と共にスラット群を畳み上げる昇降コード
と、前記ヘッドボックス内に設けられていて前記昇降コ
ード他端がヘッドボックス内に引き込まれる一方向への
移動は拘束可能であるが、前記引き出される反対方向へ
の移動は自由に許す昇降停止装置とを備えた横形ブライ
ンドにおいて、前記昇降停止装置は、ヘッドボックス内
の固定部材と、この固定部材との間で昇降コードを挾む
ことで前記一方向への昇降コードの移動を拘束する移動
拘束位置、該昇降コードの前記一方向及び反対方向の両
方向の移動を自由に許す移動許容位置の間を転位できる
挾持部材と、この挾持部材を前記移動拘束位置あるいは
移動許容位置に強制的に転位させるように動作する転位
機構と、一端がこの転位機構に連結されかつ他端がヘッ
ドボックスの長尺方向端部付近から外部に引き出されて
いて、該他端をヘッドボックスから引き出す方向に牽引
することによって前記転位機構の動作を行わせる昇降停
止紐とを有するように設けたところにある。

【００１０】本発明は、特には、ラダーコードの前後一
対の垂直紐の相対的な上下動で遮光状態を変化させるス
ラット群傾動用の回転軸を前記ヘッドボックス内に設
け、この回転軸を回転操作する軸方向に中空筒状の回転
操作棒をヘッドボックスの長尺方向端部付近に連結して
設けた横型ブラインドにおいて、昇降コードを回転操作
棒の中空を通してヘッドボックスから外部に引き出すよ
うに設けたこと、さらには、前記昇降停止紐をヘッドボ
ックスから外部に引き出し、これを回転操作棒に軸方向
移動可能に組み付けたつまみに連結した構成を採用する
ことによってより好ましく実現される。

【００１１】

【実施例】以下本発明を図１〜図８の図面に示す実施例
に基づいて説明する。

【００１２】これらの図において、１はヘッドボックス
であり、例えば図示しない窓枠の上縁に沿って固定され
る。

【００１３】２はこのヘッドボックス１の下方に吊下さ
れたスラット群であり、本例では二組のラダーコード
３，３によって上下に適当な間隔を空けて各スラットが
吊持されている。４はラダーコードの下端に支持されて
いるボトムレールである。

【００１４】５は昇降コードであり、一端がヘッドボッ
クス１から吊下されて各スラットの穴を通し下端のボト
ムレール４に連結されており、他端は、ヘッドボックス
１内に設けられた転回ローラにより該ヘッドボックス１
の長尺方向端部付近から、本例では回転操作棒６の中空
を通して外部に引き出されている。７は昇降コードの他
端に組み付けられたクリップである。

【００１５】６はスラット群の遮光状態を調節するため
に既知の方法でラダーコード３を傾動させる軸回りに回
転可能の回転操作棒であり、ヘッドボックスの長尺方向
に延設されている回転軸（図示せず）にラダーコード３
の上端が繋着されていて、この回転軸に対してギア等で
回転力を伝えるように連結されている。なお本例の回転
操作棒６は、後述する如く中空の筒状に設けられてお
り、この点において従来のブラインドとその構成を異に
するが、他は従来のブラインドと同様の構成を採用する
ことができる。

【００１６】次に、本例の特徴的な構成である昇降コー
ドの昇降停止装置を図２〜図８に基づいて説明する。

【００１７】本例の昇降停止装置は、ヘッドボックス１
内の所定位置に昇降コード５の軌道の上側に設けられた
固定部材としての固定ローラ１１と、この固定ローラ１
１との間で昇降コード５を挾むことで昇降コードのスラ
ット群畳み上げ方向（図２の右方向）の移動を拘束する
挾持部材であるローレットローラ１２とを有していて、
このローレットローラ１２を、前記の移動拘束位置Ａ
（図３及び図４の位置）から、昇降コード５の前記スラ
ット群畳み上げ方向及び反対方向（スラット群を降ろす
図２の左方向）の両方向の移動を自由に許す移動許容位
置Ｂ（図２の位置）の間を転位できるように設けられ、
また、このローレットローラ１２を前記移動拘束位置Ａ
に強制的に転位させる転位機構１３が設けられている。

【００１８】この転位機構１３は、図５〜図７に示すよ
うに、ハウジング１４内に、常時はスプリング１５によ
って先端が引き込まれ、かつリンク機構１６によって押
圧された時には先端が前進して前記ローレットローラ１
２を移動拘束位置Ａに転位させる制御棒１７を有してい
る。１８は制御棒の引き込み限界を与えるストッパ壁で
ある。

【００１９】そして前記リンク機構１６は、昇降停止紐
１９の一端に連結されており、この昇降停止紐の他端
は、ヘッドボックス１の内部を通り、図８に示すように
回転操作棒６の下端に外装されている「つまみ」２０に
連結されている。この「つまみ」２０は、回転操作棒６
に対して軸方向に移動可能に設けられていて、この「つ
まみ」２０を下方に引くことによって昇降停止装置のリ
ンク機構１６が動作し、制御を前進突出させてローレッ
トローラ１２を移動拘束位置Ａに転位させることができ
る。

【００２０】なお、上記の実施例においては、転位機構
１３は昇降停止紐１９を「つまみ」２０により引くこと
によって、ロ−レットロ−ラ１２が移動許容位置Ｂから
移動拘束位置Ａに転位するように構成されているが、ロ
−レットロ−ラ１２を常に移動拘束位置Ａに付勢するス
プリング等を設けておいて、昇降停止紐１９を引くこと
によってロ−レットロ−ラを移動許容位置Ｂに転位する
ように構成することもできる。

【００２１】次に以上の構成の横型ブラインドの操作に
つき説明する。

【００２２】図１の状態から、スラット群２の畳み上げ
のために、回転操作棒６の下方に位置する昇降コード５
を下方に牽引すると、昇降停止装置のローレットローラ
１２は例えば移動拘束位置Ａにあっても、この昇降コー
ド５の牽引は支障されずに自由に行うことができ、かつ
この際、ローレットローラ１２は昇降コード５の動きで
移動許容位置Ｂに転位する。

【００２３】次に、所定の畳み上げ状態でスラット群２
を停止させようとする場合は、まず回転操作棒の下端の
「つまみ」２０を下方に引くことで、昇降停止装置の制
御棒１７を移動拘束位置Ａに転位させる。そしてこの状
態で昇降コード５の牽引を解除すると、この昇降コード
５に作用しているボトムレール４の重量で該昇降コード
５はヘッドボックス１内に引き込まれようとするが、ロ
ーレットローラ１２が固定ローラ１１との間でこの昇降
コードを挾持しているため、昇降コードの移動は拘束さ
れ、スラット群２はその位置で停止する。

【００２４】以上によって本例の横型ブラインドは、ス
ラット群２の畳み上げ操作が容易に行われる。

【００２５】なお、昇降停止装置の昇降停止紐のヘッド
ボックス外部への引き出しは、回転操作棒の中空を通し
て行うことに限定されるものではなく、回転操作棒とは
別個にヘッドボックス外部に引き出してもよい。

【００２６】

【発明の効果】従来の一般的な横型ブラインドにあって
は、昇降停止装置のローレットローラによる昇降コード
の移動拘束状態を与えたり解除したりする切り替えのた
めに、昇降コードを斜め下方に昇降コードを牽引する際
に、窓枠等が邪魔になることがあり、またスラット群を
傾動させる回転操作棒を通して昇降コードを外部に引き
出すようにした従来の横型ブラインドでは、回転操作棒
に昇降停止装置を組み込むようにしているため、回転操
作棒がが太くなってしまい、昇降コードを隠すことでの
インテリア性の向上の反面で、回転操作棒の外観が見苦
しくなる欠点があったが、本発明の横型ブラインドは、
操作性に優れている上に、昇降コードを回転操作棒で目
隠ししてインテリア性を向上でき、しかも昇降停止装置
の本体はヘッドボックスの内部に設置されていて、これ
を操作する昇降停止紐のみがヘッドボックスから外部に
引き出された構成であるため、回転操作棒が太くなるよ
うな外観上の不具合を招くことがないという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の横型ブラインドの一実施例を示す斜視
図、

【図２】同実施例の昇降コードの昇降停止装置の動きを
説明する図、

【図３】同実施例の昇降コードの昇降停止装置の動きを
説明する図、

【図４】同実施例の昇降コードの昇降停止装置の動きを
説明する図、

【図５】同の昇降停止装置の内部構造と動きを説明する
図、

【図６】同の昇降停止装置の内部構造と動きを説明する
図、

【図７】同の昇降停止装置の内部構造を示す部品展開
図、

【図８】同実施例の昇降停止紐のヘッドボックス外側に
引き出された端部と回転操作棒の組み付け関係を示した
図である。

【符号の説明】

１：ヘッドボックス、２：スラット群、３：ラダーコー
ド、４：ボトムレール、５：昇降コード、６：回転操作
棒、１１：固定ローラ、１２：ローレットローラ、１
３：昇降停止装置、１４：ハウジング、１５：スプリン
グ、１６：リンク機構、１７制御棒：、１８：ストッパ
壁、１９：昇降停止紐、２０：つまみ。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘッドボックスと、このヘッドボックス
   の下方においてラダーコードにより上下間隔を空けて吊
   り下げ支持された多数のスラットからなるスラット群
   と、このスラット群の下端に位置するボトムレールと、
   一端がヘッドボックスから吊下されて前記ボトムレール
   に連結され、かつ他端はヘッドボックス内を通ってその
   長尺方向端部付近から引き出し，引き込み可能に外部に
   延出されていて、前記他端をヘッドボックスから引き出
   す方向に牽引することでボトムレールの上昇と共にスラ
   ット群を畳み上げる昇降コードと、前記ヘッドボックス
   内に設けられていて前記昇降コード他端がヘッドボック
   ス内に引き込まれる一方向への移動は拘束可能である
   が、前記引き出される反対方向への移動は自由に許す昇
   降停止装置とを備えた横型ブラインドにおいて、 前記昇降停止装置は、ヘッドボックス内の固定部材と、
   この固定部材との間で昇降コードを挾むことで前記一方
   向への昇降コードの移動を拘束する移動拘束位置、該昇
   降コードの前記一方向及び反対方向の両方向の移動を自
   由に許す移動許容位置の間を転位できる挾持部材と、こ
   の挾持部材を前記移動拘束位置あるいは移動許容位置に
   強制的に転位させるように動作する転位機構と、一端が
   この転位機構に連結されかつ他端がヘッドボックスの長
   尺方向端部付近から外部に引き出されていて、該他端を
   ヘッドボックスから引き出す方向に牽引することによっ
   て前記転位機構の動作を行わせる昇降停止紐とを有する
   ように設けたことを特徴とする横型ブラインド。
2. 【請求項２】 請求項１において、ラダーコードの前後
   一対の垂直紐の相対的な上下動で遮光状態を変化させる
   スラット群傾動用の回転軸を前記ヘッドボックス内に設
   けると共に、該回転軸を回転操作する回転操作棒をヘッ
   ドボックスの長尺方向端部付近に連結して設けたことを
   特徴とする横型ブラインド。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記回転操作棒は、
   軸方向に中空な筒状に設け、この中空を通して昇降コー
   ドをヘッドボックスから外部に引き出したことを特徴と
   する横型ブラインド。
4. 【請求項４】 請求項２において、前記回転操作棒は、
   軸方向に中空な筒状に設け、この中空を通して昇降停止
   紐をヘッドボックスから外部に引き出したことを特徴と
   する横型ブラインド。
5. 【請求項５】 請求項３又は４において、回転操作棒の
   軸方向に移動可能のつまみを該回転操作棒に組み付け、
   このつまみに前記昇降停止紐を連結したことを特徴とす
   る横型ブラインド。