JPH05262799A - 抗体の精製方法 - Google Patents

抗体の精製方法

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JPH05262799A
JPH05262799A JP4064307A JP6430792A JPH05262799A JP H05262799 A JPH05262799 A JP H05262799A JP 4064307 A JP4064307 A JP 4064307A JP 6430792 A JP6430792 A JP 6430792A JP H05262799 A JPH05262799 A JP H05262799A
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JP
Japan
Prior art keywords
antibody
washing
concentration
raw material
protein
Prior art date
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Pending
Application number
JP4064307A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Asano
慎一 浅野
Saichi Yamada
佐一 山田
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄液量を適正化することにより精製能率の
向上と精製費用の低減を図ったアフィニティーカラムを
使用した抗体の精製方法を提供する。 【構成】 夾雑蛋白を数mg/ml のレベルで含有する細胞
培養上清等の原料液を無機質の硬質ゲルを基材としプロ
ティンAを固定相としたアフィニティーカラムに通液、
洗浄、溶離して抗体を精製する。原料液中の夾雑蛋白濃
度をY(mg/ml)とし洗浄倍率をXとしたとき、Y=(0.0
44±0.005)X−1±0.5 の式で表される範囲内の量の洗
浄液を用いて精製する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アフィニティーカラム
を使用した抗体の精製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アフィニティーカラムは、図1に示すよ
うにカラムに原料液を流して必要物質を吸着させ、次に
カラムを洗浄液で洗浄して不要物質を除去したうえ、カ
ラムに吸着されている必要物質を溶離して取り出すもの
であり、このアフィニティーカラムを利用して、夾雑蛋
白を含有する原料液から抗体を精製することが知られて
いる。ところが従来は洗浄液量を経験的に定めていたた
めに安全を見て過剰量の洗浄液が使用されており、抗体
の精製能率や精製費用の点で問題が残されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、洗浄液量を適正化することにより
精製能率の向上と精製費用の低減を図ることができるア
フィニティーカラムを使用した抗体の精製方法を提供す
るために完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、抗体と夾雑蛋白とを含有する原
料液を、無機質の硬質ゲルを基材としプロティンAを固
定相としたアフィニティーカラムに通液後、洗浄、溶離
して抗体を精製するに当り、原料液中の夾雑蛋白の濃度
をY(mg/ml )とし、カラム容量に対する洗浄液量の比
として定義される洗浄倍率をXとしたとき、Y=(0.044
±0.005)X−1±0.5 の式で表される範囲内の量の洗浄
液を用いることを特徴とするものである。
【0005】本発明においては、夾雑蛋白を数mg/ml 含
有する(例えば1〜5mg/ml 程度の牛血清アルブミンを
含有する)細胞培養上清、腹水等の原料液からアフィニ
ティーカラムを使用して抗体を精製する。また本発明に
おいてはこのアフィニティーカラムとして、シリカ、ア
ルミナ等の無機質の硬質ゲルを基材とし、プロティンA
を固定相としたものを使用する。このようなアフィニテ
ィーカラムは、従来のアガロース、セルロース等の軟質
ゲルを基材としたものとは異なり流速を高めても圧密し
ないので、流速を従来の1cm/min以下から50〜80cm/min
と飛躍的に速くすることができ、精製の能率を高めるこ
とができる。
【0006】上記のような条件下において抗体を精製す
るに当り、原料液中の夾雑蛋白濃度と洗浄液量とをさま
ざまに変えて実験を行った結果、洗浄液量によって精製
液中の夾雑蛋白濃度が変化することが分かった。その結
果を示したのが図2のグラフであり、洗浄液量を横軸に
取り精製液中の夾雑蛋白濃度を縦軸に取ってある。ここ
で洗浄液量は、カラム容量に対する洗浄液量の比(洗浄
液量/カラム容量)として定義される洗浄倍率Xにより
表示してある。
【0007】この図2に示されるように、原料液中の夾
雑蛋白濃度Yが5mg/ml と比較的高い場合であっても、
洗浄倍率Xが130 を超えると精製液中の夾雑蛋白濃度を
許容濃度である10μg/ml以下にすることができる。また
原料液中の夾雑蛋白濃度Yが1mg/ml と比較的低い場合
には、洗浄倍率Xが50を越えると精製液中の夾雑蛋白濃
度を最適濃度である10μg/ml以下にすることができる。
従って原料液中の夾雑蛋白濃度をY(mg/ml )とする
と、精製液中の夾雑蛋白濃度を許容濃度以下に維持する
ためには、洗浄倍率Xと原料液中の夾雑蛋白濃度Yとの
間に図3に示すような関係が成立することとなる。図3
に示した中心線はY=0.044 X−1 の直線であり、本発
明ではその上下に許容範囲を取って、Y=(0.044±0.00
5)X−1±0.5 の式で表される範囲内の量の洗浄液を用
いることとした。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。図4は本発明
を実施するための装置の一例を示すもので、1はアフィ
ニティーカラムであり、その内部にはシリカ質の硬質ゲ
ルを基材としプロティンAを固定相としたものが充填さ
れている(たとえばクロマトップ・プロテインA:4.6
φ×100 mm)。2は送液ポンプであり、図示のように原
料液、洗浄液、溶離液を順次アフィニティーカラム1に
供給することができるようになっている。3は検出器で
あり、その出力は制御装置4に送られ、制御装置4は前
記の関係式と原料液中の夾雑蛋白濃度とに基づいて算出
された流量となるよう、バルブ5〜バルブ9を制御する
ことによってアフィニティーカラム1を流れる洗浄液の
流量を制御するとともに、原料液や溶離液の流量を制御
する。
【0009】
【作用】次に図1、図4に基づいて本発明の抗体の精製
方法を説明する。吸着工程では、原料液中の抗体濃度と
カラム容量に応じて所定量の原料液をアフィニティーカ
ラム1に送入し、基材に固定化されたプロティンAに抗
体を吸着させるとともに、夾雑蛋白をアフィニティーカ
ラム1から処理液として流出させる。
【0010】洗浄工程では、原料液中の夾雑蛋白濃度Y
を測定し、設定した関係式であるY=(0.044±0.005)X
−1±0.5 により洗浄倍率Xを逆算する。例えば、図3
から原料液中の夾雑蛋白濃度Yが3mg/ml のときは、洗
浄倍率Xは約90倍となる。このようにして算出された洗
浄倍率Xにアフィニティーカラム1のカラム容量を掛け
て算出された洗浄液量だけ洗浄液をアフィニティーカラ
ム1に流入させ、洗浄廃液をアフィニティーカラム1か
ら流出させる。なお洗浄液としてはグリシンの濃度が2
モル以上で、不活性無機塩(たとえば、Nacl、Mgcl
2 等)の濃度が3モル以上のものを使用することが好ま
しい。(PH=8程度)
【0011】溶離工程では、溶離液をアフィニティーカ
ラム1内に送入し、溶離された抗体を含有する精製液を
流出させるとともに、検出器3により精製液中の抗体濃
度を測定し、抗体濃度が所定の濃度以上のものを抗体と
して回収し、それ以下のものは排出する。そして採取さ
れた抗体中の夾雑蛋白濃度を別途測定し、測定された夾
雑蛋白濃度が許容濃度(例えば、10μg/ml) 以下である
場合にはこれを製品抗体として保存する。採取された抗
体中の夾雑蛋白の許容濃度と測定濃度とを対比し、この
偏差に応じて洗浄倍率を増減させる操作を繰り返すこと
によって、必要かつ十分な最適洗浄倍率を設定する。な
お、測定濃度が許容濃度以上の場合には採取抗体は再度
処理するものとする。また、溶離液としてはクエン酸の
濃度が0.1 モルのものを使用することが好ましい。(PH
=6程度)
【0012】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
はアフィニティーカラムの洗浄倍率XをY=(0.044±0.
005)X−1±0.5 の式により決定し、この範囲内の洗浄
液量でアフィニティーカラムの洗浄を行う。従って本発
明によれば、従来の過剰量の洗浄液を使用していた方法
に比較して洗浄液量を大幅に減少させ、精製能率の向上
と精製費用の低減を図ることができる。よって本発明は
従来の問題点を解消した抗体の精製方法として、産業の
発展に寄与するところは極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】アフィニティーカラムの原理図である。
【図2】精製液中の夾雑蛋白濃度と洗浄倍率との関係を
示すグラフである。
【図3】原料液中の夾雑蛋白濃度と洗浄倍率との関係を
示すグラフである。
【図4】本発明を実施するための装置の一例を示すフロ
ーシートである。
【符号の説明】
1 アフィニティーカラム 2 送液ポンプ 3 検出器 4 制御装置 5 バルブ 6 バルブ 7 バルブ 8 バルブ 9 バルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体と夾雑蛋白とを含有する原料液を、
    無機質の硬質ゲルを基材としプロティンAを固定相とし
    たアフィニティーカラムに通液後、洗浄、溶離して抗体
    を精製するに当り、原料液中の夾雑蛋白の濃度をY(mg
    /ml )とし、カラム容量に対する洗浄液量の比として定
    義される洗浄倍率をXとしたとき、Y=(0.044±0.005)
    X−1±0.5 の式で表される範囲内の量の洗浄液を用い
    ることを特徴とする抗体の精製方法。
JP4064307A 1992-03-23 1992-03-23 抗体の精製方法 Pending JPH05262799A (ja)

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JP4064307A JPH05262799A (ja) 1992-03-23 1992-03-23 抗体の精製方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998023645A1 (en) * 1996-11-27 1998-06-04 Genentech, Inc. Affinity purification of polypeptide on protein a matrix

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US6333398B1 (en) 1996-11-27 2001-12-25 Genentech, Inc. Protein purification
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EP1900751A1 (en) * 1996-11-27 2008-03-19 Genentech, Inc. Affinity purification of polypeptide on protein a matrix

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Effective date: 20011120