JP3093886B2 - 抗体の大量精製装置 - Google Patents

抗体の大量精製装置

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JP3093886B2 JP04256734A JP25673492A JP3093886B2 JP 3093886 B2 JP3093886 B2 JP 3093886B2 JP 04256734 A JP04256734 A JP 04256734A JP 25673492 A JP25673492 A JP 25673492A JP 3093886 B2 JP3093886 B2 JP 3093886B2
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細胞培養上清、マウス
腹水等の被処理液から抗体蛋白を大量精製するに適した
抗体の大量精製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、細胞培養上清、マウス腹水等の被
処理液から抗体を大量精製するためには、アガロース、
セルロース等の軟質ゲルを基材とするアフィニティ担体
を大量(数100mL)に用い、1〜10カラム体積/hr の低流
速で数100mg の抗体を精製していた。図2はこのための
従来の装置の示すもので、21はアフィニティカラム、22
はポンプ、23は検出器である。軟質ゲルは最大耐圧が3
Kg/cm2であって圧密を起こし易く、充填高さに応じてい
くら流入圧力を増しても液線速度が増加しなくなる操作
可能な最大の液線速度が存在する。このように軟質ゲル
では処理流速を上げるためには充填高さが制約されるた
め、アフィニティカラム21は長さ/直径=0.5 程度の大
口径カラムを使用せざるを得ず、被処理液中の抗体を完
全に吸着できるように過剰のゲルで精製を行っている。
さらに、アフィニティカラム21には、被処理液、洗浄
液、溶離液が同一の小容量のポンプ22により順次供給さ
れるようになっている。
【0003】しかしこのような従来の装置では、硫安塩
析により被処理液を予め粗精製しておいても、繰り返し
使用した際のアフィニティカラム21内の軟質ゲルの耐久
性が低いため、頻繁にゲル交換が必要であった。またア
フィニティ担体は高価であるため、これを大量に使用す
る従来の装置はランニングコストが高く付くという問題
があった。さらにまたこのような従来の装置では、1〜
10カラム体積/hr の低流速でアフィニティ操作が行われ
るため、数100mg の抗体を分取するためには何十時間も
の長い時間がかかるという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、細胞培養上清、マウス腹水等の被処
理液から抗体を経済的に、かつ短時間で大量精製するこ
とができる抗体の大量精製装置を提供するために完成さ
れたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、アフィニティカラムと、アフィ
ニティカラムに被処理液を供給する小容量の給液手段
と、アフィニティカラムを洗浄するための大容量の給液
手段とからなり、このアフィニティカラムはシリカ又は
ポリマーを基材とする高速アフィニティ担体を長さ/直
径=1以上のカラムに充填したものであることを特徴と
するものである。
【0006】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図1において、1はアフィニティカラ
ム、2はアフィニティカラム1に細胞培養上清、マウス
腹水等の被処理液を供給するための小容量ポンプのよう
な小容量の給液手段、3はこの小容量の給液手段2とア
フィニティカラム1との間に置かれた4方切替バルブの
ようなバルブである。前記したように、従来は単一のポ
ンプによって被処理液、洗浄液、溶離液の全てがアフィ
ニティカラム1に供給されていたのであるが、本発明で
は洗浄液、溶離液をアフィニティカラム1に供給するた
めに別の大容量の給液手段4が設けられ、バルブ3を介
して選択的にアフィニティカラム1に接続できるように
構成されている。また5はアフィニティカラム1から取
り出された抗体量を検出するためのUV検出器、6はそ
の記録計、7は大容量の給液手段4に接続された溶媒切
替器である。
【0007】本発明で使用されるアフィニティカラム1
は、シリカ又はポリマーを基材とする機械的強度の大き
い高速アフィニティ担体(シリカは最大耐圧が100Kg/cm
2 、ポリマーは最大耐圧が21Kg/cm2) を、長さ/直径=
1以上のカラムに充填したものである。このようなアフ
ィニティ担体は従来のアガロース、セルロース等の軟質
ゲル(最大耐圧3Kg/cm2)とは異なり、流速を上げても
圧密しにくいため、流速を従来の数十倍に向上させるこ
とができる。なお、図3に示すように長さ/直径の値が
1未満では吸着性能が低下し、4を越えると大きい流量
を得るために必要な圧力が増加するとともに吸着性能が
低下する傾向を示すので、長さ/直径=1〜4程度とす
ることが好ましい。
【0008】
【作用】このように構成された本発明の抗体の大量精製
装置により抗体の精製を行うには、まずバルブ3を操作
して小容量の給液手段2をアフィニティカラム1に接続
し、被処理液をアフィニティカラム1に供給する。これ
により被処理液中の抗体はアフィニティ担体に固定化さ
れているリガンドに吸着される。本発明では機械的強度
の大きい高速アフィニティ担体が使用されているため、
被処理液の流速を高めることができる。
【0009】次にバルブ3を切替え、大容量の給液手段
4をアフィニティカラム1に接続して洗浄液をアフィニ
ティカラム1に流し、夾雑物を除去する。本発明では吸
着性能や洗浄特性が最適となる長さ/直径=1以上のカ
ラムを使用していることと、大容量の給液手段4を使用
していることから、カラム洗浄を短時間に行うことがで
きる。また、被処理液を流した後ではカラム圧損が上昇
するために洗浄流速を高めるためのカラム(長さ/直
径)を選択する必要がある。そうすれば、耐圧の低い安
価なポンプを給液手段として選択できることになる。例
えば、長さ/直径=10のアフィニティカラムの場合に
は、10mL/minの流量で洗浄するためには60〜80psi(4.2
〜5.6kg/cm2)の圧力を必要とするが、長さ/直径=4の
アフィニティカラムの場合には、10mL/minの流量で洗浄
するために要する圧力は10psi(0.7kg/cm2) まで低下す
る。また60〜80psi の圧力で洗浄した場合にはその流量
は約20mL/minとなり、高速洗浄が可能となる。
【0010】なお、図1に示すようにアフィニティカラ
ム1に逆洗ライン8を設けておき、被処理液の供給方向
とは逆方向から洗浄を行うこともできる。一般にアフィ
ニティカラム1の上方から被処理液を流すと、夾雑物は
アフィニティカラム1の上部に濃く吸着するのが普通で
ある。この状態から従来のように上方から洗浄液を流す
と、夾雑物がきれいなアフィニティカラム1の下部に流
れて吸着されることとなるが、下部から洗浄を行えばア
フィニティカラム1の上部に濃く吸着されている夾雑物
を直ちに洗い流すことができ、洗浄液量を大幅に減少さ
せることが可能となる。この洗浄液量の減少は、工業ス
ケールにおいては重要な意味を持つ。さらには、図4に
示すようにアフィニティ担体のくり返し使用耐久性を向
上させることができる。
【0011】このようにして洗浄が終了したら、溶媒切
替器7を操作して溶離液を大容量の給液手段4からアフ
ィニティカラム1に流す。これによりリガンドに吸着さ
れていた抗体は溶離され、精製液として取り出される。
【0012】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の抗体の大
量精製装置は、シリカ又はポリマーを基材とする高速ア
フィニティ担体を長さ/直径=1以上のカラムに充填し
たものであり、また小容量の給液手段と大容量の給液手
段とをアフィニティカラムに接続して洗浄液及び溶離液
を大容量の給液手段によってアフィニティカラムに流す
ようにしたので、細胞培養上清、マウス腹水等の被処理
液から抗体を経済的に、かつ短時間で大量精製すること
ができる。さらに被処理液は夾雑物質(アルブミン、脂
質)を含むので、洗浄用ポンプを導入することにより精
製された抗体の純度を高めることができる。よって本発
明は従来の問題点を解決した抗体の大量精製装置とし
て、産業の発展に寄与するところは極めて大きいもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すフローシートである。
【図2】従来例を示すフローシートである。
【図3】高速アフィニティ担体における抗体吸着容量が
カラムの長さ/直径の値により影響を受けることを示す
グラフである。
【図4】逆洗を行って抗体を繰り返し精製した場合、吸
着性能の低下を抑制できることを示すグラフである。
【符号の説明】
1 アフィニティカラム 2 小容量の給液手段 3 バルブ 4 大容量の給液手段 5 UV検出器 6 記録計 7 溶媒切替器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−59798(JP,A) 実開 昭62−44259(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 1/22 C07K 16/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アフィニティカラムと、アフィニティカ
    ラムに被処理液を供給する小容量の給液手段と、アフィ
    ニティカラムを洗浄するための大容量の給液手段とから
    なり、このアフィニティカラムはシリカ又はポリマーを
    基材とする高速アフィニティ担体を長さ/直径=1以上
    のカラムに充填したものであることを特徴とする抗体の
    大量精製装置。
  2. 【請求項2】 アフィニティカラムに、逆洗ラインを設
    けた請求項1記載の抗体の大量精製装置。
JP04256734A 1992-09-25 1992-09-25 抗体の大量精製装置 Expired - Fee Related JP3093886B2 (ja)

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