JP3093885B2 - カラムの洗浄方法 - Google Patents

カラムの洗浄方法

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JP3093885B2 JP04251368A JP25136892A JP3093885B2 JP 3093885 B2 JP3093885 B2 JP 3093885B2 JP 04251368 A JP04251368 A JP 04251368A JP 25136892 A JP25136892 A JP 25136892A JP 3093885 B2 JP3093885 B2 JP 3093885B2
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弘之 堀北
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  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アフィニティカラムを
利用した抗体の分取・精製工程で使用されるカラムの洗
浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マウス腹水中もしくは細胞培養上清中か
ら抗体の分取・精製を行うには、従来から図2に示すよ
うな装置が使用されていた。この装置による抗体の分取
・精製工程は次の通りである。 抗体を含むマウス腹水等を吸着液バッファーに溶解
させる。 ポンプ12により所定量の吸着液を流し、カラム11内
のリガンドに抗体を吸着させる。 ポンプ12により、カラム11内に洗浄液を流す。洗浄
液量はカラム11の容量の90倍程度である。 ポンプ12により、カラム11内に溶離液を流し、リガ
ンドに吸着されていた抗体を溶離させて回収する。
【0003】ところがこのような従来法においては、カ
ラム容量の90倍という多量の洗浄液を必要とするため、
特に工業的スケールにおいては洗浄液量の増加が大きい
問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、リガンドに吸着されない夾雑蛋白
等の不純物をカラム内から十分に除去することができ、
しかも洗浄液量を従来よりも大幅に減少させることがで
きるカラムの洗浄方法を提供するために完成されたもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のカラムの洗浄方法は、抗体を分取
・精製するためのアフィニティカラムの入口側と出口側
にそれぞれシリンジを接続し、カラムに吸着液を流して
抗体をカラムのリガンドに吸着させた後、洗浄液をこれ
らのシリンジを利用してカラム内に交互に流しながら洗
浄することを特徴とするものである。
【0006】
【実施例】以下に本発明を図1に示す実施例とともに更
に詳細に説明する。図1において、1はマウス腹水中も
しくは細胞培養上清中から抗体を分取・精製するための
アフィニティカラム、2は吸着液と溶離液をカラム1に
供給するためのポンプである。実施例においては、カラ
ム1の入口側と出口側にバルブ3、4を介してそれぞれ
シリンジ5、6が設けられている。これらのシリンジ
5、6をバルブ7、8と洗浄液供給用のポンプ9とによ
って動かすことにより、洗浄液をカラム1に正逆交互に
流せるようになっている。
【0007】まず、従来と同様にポンプ2からカラム1
に対して抗体を含む吸着液が供給され、吸着液中の抗体
はカラム1内のリガンドに吸着される。次にカラム1の
洗浄を行うのであるが、最初にシリンジ5、6に洗浄液
を供給する。このときに使用される洗浄液量は、カラム
容量の2〜10倍としておくことが好ましい。
【0008】次に、バルブ7、8とポンプ9とを使って
一方のシリンジ5のピストンを前進させると同時に、他
方のシリンジ6のピストンを後退させる。これによって
洗浄液はカラム1の上方から下方へ流れ、カラム1内は
洗浄される。このようにして一方のシリンジ5内の洗浄
液がシリンジ6側に移動したら、次にシリンジ6のピス
トンを前進させると同時に、他方のシリンジ5のピスト
ンを後退させる。この結果、洗浄液はカラム1の下方か
ら上方へ流れ、カラム1内は逆方向に洗浄される。
【0009】以上の工程を繰り返して行えば、カラム1
内は交互に何度も洗浄されることとなり、洗浄液の量が
カラム容量の2〜10倍であっても、カラム容量の90倍の
洗浄液を使用していた従来と同様に、リガンドに吸着さ
れない夾雑蛋白等の不純物をカラム内から十分に除去す
ることができる。なお、洗浄液量がカラム容量の2倍未
満では洗浄液中の夾雑蛋白等の濃度が高くなって洗浄効
果が上がらず、洗浄液量がカラム容量の10倍を越えても
洗浄効果の向上は認められない。
【0010】以上のようにしてカラム1の洗浄を終了し
たら、再びポンプ2を作動させて溶離液をカラム1に送
り、リガンドに吸着されている後退を溶離させて分取す
ればよい。
【0011】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のカラム
の洗浄方法によれば、アフィニティカラムの入口側と出
口側に接続したシリンジを交互に動かすことにより洗浄
液をカラム内に交互に流しながらカラムを洗浄するの
で、カラム容量の2〜10倍の洗浄液を使用するのみで従
来と同様に十分にカラム内の洗浄を行うことができ、し
かも洗浄液の使用量を大幅に減少させることができる。
従って本発明は工業的スケールで抗体の分取・精製を行
う場合に大きい価値を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を説明する配管系統図である。
【図2】従来の工程を説明する配管系統図である。
【符号の説明】
1 カラム 5 シリンジ 6 シリンジ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−59798(JP,A) 実開 昭62−44259(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 16/00 C07K 1/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体を分取・精製するためのアフィニテ
    ィカラムの入口側と出口側にそれぞれシリンジを接続
    し、カラムに吸着液を流して抗体をカラムのリガンドに
    吸着させた後、洗浄液をこれらのシリンジを利用してカ
    ラム内に交互に流しながら洗浄することを特徴とするカ
    ラムの洗浄方法。
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