JPH05262643A - トロンボキサンa2拮抗剤 - Google Patents
トロンボキサンa2拮抗剤Info
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- JPH05262643A JPH05262643A JP851093A JP851093A JPH05262643A JP H05262643 A JPH05262643 A JP H05262643A JP 851093 A JP851093 A JP 851093A JP 851093 A JP851093 A JP 851093A JP H05262643 A JPH05262643 A JP H05262643A
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- compound
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来に比べ優れた作用を有するトロンボキサ
ンA2拮抗剤を提供すること。 【構成】 式 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基またはニトロ基を示す。)で表さ
れるスルホンアミド誘導体またはそれらの製薬学的に許
容される塩を有効成分とするトロンボキサンA2拮抗
剤。本発明の有効成分はトロンボキサンA2拮抗作用が
優れ毒性が低いので、血小板凝集抑制剤、虚血性疾患、
クモ膜下出血後の脳血管戀縮およびこれに伴う脳虚血症
状、冠血管戀縮、喘息などの予防および治療剤などに用
いることができる
ンA2拮抗剤を提供すること。 【構成】 式 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基またはニトロ基を示す。)で表さ
れるスルホンアミド誘導体またはそれらの製薬学的に許
容される塩を有効成分とするトロンボキサンA2拮抗
剤。本発明の有効成分はトロンボキサンA2拮抗作用が
優れ毒性が低いので、血小板凝集抑制剤、虚血性疾患、
クモ膜下出血後の脳血管戀縮およびこれに伴う脳虚血症
状、冠血管戀縮、喘息などの予防および治療剤などに用
いることができる
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスルホンアミド誘導体を
有効成分とするトロンボキサンA2拮抗剤に関する。
有効成分とするトロンボキサンA2拮抗剤に関する。
【0002】
【従来の技術】トロンボキサンA2拮抗作用を有するス
ルホンアミド誘導体としては特公昭57−35910号
公報に記載されている化合物が知られているが、未だそ
の作用は充分ではない。
ルホンアミド誘導体としては特公昭57−35910号
公報に記載されている化合物が知られているが、未だそ
の作用は充分ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
に比べ優れた作用を有するトロンボキサンA2拮抗剤を
提供することにある。
に比べ優れた作用を有するトロンボキサンA2拮抗剤を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的に
鑑み鋭意検討した結果、新たに合成したスルホンアミド
誘導体が優れたトロンボキサンA2拮抗作用を有するこ
とを見出し、本発明を完成した。
鑑み鋭意検討した結果、新たに合成したスルホンアミド
誘導体が優れたトロンボキサンA2拮抗作用を有するこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0005】本発明は、式[1]
【0006】
【0007】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基またはニトロ基を示
す。)で表されるスルホンアミド誘導体またはそれらの
製薬学的に許容される塩を有効成分とするトロンボキサ
ンA2拮抗剤である。
級アルキル基、低級アルコキシ基またはニトロ基を示
す。)で表されるスルホンアミド誘導体またはそれらの
製薬学的に許容される塩を有効成分とするトロンボキサ
ンA2拮抗剤である。
【0008】本発明において、低級アルキル基とは炭素
原子数1〜4個の直鎖または分枝したアルキル基を示
し、低級アルコキシ基とは炭素原子数1〜4個の直鎖ま
たは分枝したアルコキシ基を示す。製薬学的に許容され
る塩とは、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アン
モニウムなどとの塩であり、それらは、たとえばナトリ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、
アルミニウム塩などである。
原子数1〜4個の直鎖または分枝したアルキル基を示
し、低級アルコキシ基とは炭素原子数1〜4個の直鎖ま
たは分枝したアルコキシ基を示す。製薬学的に許容され
る塩とは、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アン
モニウムなどとの塩であり、それらは、たとえばナトリ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、
アルミニウム塩などである。
【0009】本発明の式[1]の化合物は、以下に示す
方法によって製造することができる(反応式中のRは低
級アルキル基を示し、Xは前記と同意義である)。
方法によって製造することができる(反応式中のRは低
級アルキル基を示し、Xは前記と同意義である)。
【0010】
【0011】式[2]の化合物と式[3]の化合物を塩
基の存在下反応させて、式[4]の化合物とする。ここ
で塩基としては、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、水素化ナトリウム、ナトリウム
アミドなどの無機塩基類、ナトリウムメチラート、t−
ブトキシカリウムなどのアルコラート類、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミン類
などを用いることができる。この際反応促進剤として、
たとえばトリメチルベンジルアンモニウムクロリドのよ
うな相関移動触媒や、ヨウ化ナトリウムなどを用いるこ
とができる。反応溶媒としては、たとえば塩化メチレ
ン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトン、エタノール、イソプロ
パノール、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、水などの反応に不活性な溶媒を用いることがで
きる。
基の存在下反応させて、式[4]の化合物とする。ここ
で塩基としては、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、水素化ナトリウム、ナトリウム
アミドなどの無機塩基類、ナトリウムメチラート、t−
ブトキシカリウムなどのアルコラート類、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミン類
などを用いることができる。この際反応促進剤として、
たとえばトリメチルベンジルアンモニウムクロリドのよ
うな相関移動触媒や、ヨウ化ナトリウムなどを用いるこ
とができる。反応溶媒としては、たとえば塩化メチレ
ン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトン、エタノール、イソプロ
パノール、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、水などの反応に不活性な溶媒を用いることがで
きる。
【0012】次いで、式[4]の化合物を一般に知られ
ているスルホン化、次いでハロゲン化することによって
式[5]の化合物とする。この際スルホン化剤として
は、たとえば硫酸、発煙硫酸、無水硫酸、クロロスルホ
ン酸などを用いることができ、ハロゲン化剤としては、
たとえば塩化オキザリル、塩化チオニル、三塩化燐、五
塩化燐、オキシ塩化燐、クロロスルホン酸などを用いる
ことができる。また、スルホン化反応促進剤として食塩
を用いることができる。反応溶媒としては、たとえば四
塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、1,1,2,
2−テトラクロロエタンなどの反応に不活性な溶媒を用
いることができる。
ているスルホン化、次いでハロゲン化することによって
式[5]の化合物とする。この際スルホン化剤として
は、たとえば硫酸、発煙硫酸、無水硫酸、クロロスルホ
ン酸などを用いることができ、ハロゲン化剤としては、
たとえば塩化オキザリル、塩化チオニル、三塩化燐、五
塩化燐、オキシ塩化燐、クロロスルホン酸などを用いる
ことができる。また、スルホン化反応促進剤として食塩
を用いることができる。反応溶媒としては、たとえば四
塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、1,1,2,
2−テトラクロロエタンなどの反応に不活性な溶媒を用
いることができる。
【0013】次に、式[5]の化合物を一般的に行われ
る方法(たとえば酸性条件下、錫、亜鉛、塩化第1錫な
どを用いる方法)により還元することによって、式
[6]の化合物を得ることができる。
る方法(たとえば酸性条件下、錫、亜鉛、塩化第1錫な
どを用いる方法)により還元することによって、式
[6]の化合物を得ることができる。
【0014】次いで、式[6]の化合物と式[7]の化
合物を塩基の存在下反応させ、更に、エステル部分を一
般的に知られている方法により加水分解を行うことによ
って、式[1]の本発明化合物とする。このときの塩基
としては、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド
などの無機塩基類、ナトリウムメチラート、t−ブトキ
シカリウムなどのアルコラート類、トリエチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミン類などを
用いることができる。また、反応溶媒としては、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセ
トン、エタノール、イソプロパノール、メタノール、テ
トラヒドロフラン、アセトニトリル、水などの反応に不
活性な溶媒を用いることができる。
合物を塩基の存在下反応させ、更に、エステル部分を一
般的に知られている方法により加水分解を行うことによ
って、式[1]の本発明化合物とする。このときの塩基
としては、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド
などの無機塩基類、ナトリウムメチラート、t−ブトキ
シカリウムなどのアルコラート類、トリエチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミン類などを
用いることができる。また、反応溶媒としては、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセ
トン、エタノール、イソプロパノール、メタノール、テ
トラヒドロフラン、アセトニトリル、水などの反応に不
活性な溶媒を用いることができる。
【0015】
【発明の効果】このようにして得た式[1]の化合物
は、トロンボキサンA2拮抗作用が優れ毒性が低いの
で、血小板凝集抑制剤、虚血性疾患の予防および治療
剤、クモ膜下出血後の脳血管戀縮およびこれに伴う脳虚
血症状の予防および治療剤、冠血管戀縮の予防および治
療剤、喘息の治療剤などに用いることができる。この目
的のためには、式[1]の化合物を常用の増量剤、結合
剤、崩壊剤、pH調節剤、溶解剤などを添加し、常用の
製剤技術によって錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉
剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤などに調製することが
できる。式[1]の化合物は、成人の患者に対して0.
1〜5000mg/日を数回に分けて経口または非経口
で投与することができる。この投与量は疾病の種類、患
者の年齢、体重、症状により適宜増減することができ
る。以下、試験例を挙げて式[1]の化合物のトロンボ
キサンA2拮抗作用を説明する。 試験例1[ウサギ in vitro試験] ニュージーランド種雄性家ウサギの頸動脈よりクエン酸
採血(3.2%クエン酸ナトリウム液1容:血液9容)
を行い、この血液を室温で1200rpmで15分間遠
沈して得た上清を多血小板血漿(PRP)とし、300
0rpmで10分間遠沈して得た上清を乏血小板血漿
(PPP)とした。PRPの血小板数をPPPで希釈す
ることにより40〜60×104個/μlに調製した。
血小板凝集測定は、ボーンの方法[Born,G.V.
R.,Nature,第194巻,第927ページ(1
962年)]に基づいて、凝集惹起物質としてトロンボ
キサンA2アゴニスト作用を有する(15S)−15−
ヒドロキシ−11,9−(エポキシメタノ)プロスタ−
5(Z),13(E)−ジエノイックアシッド(U−4
6619;シグマ社製)を用いて行った。すなわち、被
験薬として式[1]の化合物をジメチルスルホキシドの
所要濃度に溶解し、その1μlをPRP275μlに加
え、37℃で3分間インキュベートし、これにU−46
619(終濃度5μM)25μlを添加し、血小板凝集
能測定装置(PAM−8C,メバニクス製)により5分
間測定し、最大凝集を50%抑制する被験薬濃度(IC
50)を算出した。
は、トロンボキサンA2拮抗作用が優れ毒性が低いの
で、血小板凝集抑制剤、虚血性疾患の予防および治療
剤、クモ膜下出血後の脳血管戀縮およびこれに伴う脳虚
血症状の予防および治療剤、冠血管戀縮の予防および治
療剤、喘息の治療剤などに用いることができる。この目
的のためには、式[1]の化合物を常用の増量剤、結合
剤、崩壊剤、pH調節剤、溶解剤などを添加し、常用の
製剤技術によって錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉
剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤などに調製することが
できる。式[1]の化合物は、成人の患者に対して0.
1〜5000mg/日を数回に分けて経口または非経口
で投与することができる。この投与量は疾病の種類、患
者の年齢、体重、症状により適宜増減することができ
る。以下、試験例を挙げて式[1]の化合物のトロンボ
キサンA2拮抗作用を説明する。 試験例1[ウサギ in vitro試験] ニュージーランド種雄性家ウサギの頸動脈よりクエン酸
採血(3.2%クエン酸ナトリウム液1容:血液9容)
を行い、この血液を室温で1200rpmで15分間遠
沈して得た上清を多血小板血漿(PRP)とし、300
0rpmで10分間遠沈して得た上清を乏血小板血漿
(PPP)とした。PRPの血小板数をPPPで希釈す
ることにより40〜60×104個/μlに調製した。
血小板凝集測定は、ボーンの方法[Born,G.V.
R.,Nature,第194巻,第927ページ(1
962年)]に基づいて、凝集惹起物質としてトロンボ
キサンA2アゴニスト作用を有する(15S)−15−
ヒドロキシ−11,9−(エポキシメタノ)プロスタ−
5(Z),13(E)−ジエノイックアシッド(U−4
6619;シグマ社製)を用いて行った。すなわち、被
験薬として式[1]の化合物をジメチルスルホキシドの
所要濃度に溶解し、その1μlをPRP275μlに加
え、37℃で3分間インキュベートし、これにU−46
619(終濃度5μM)25μlを添加し、血小板凝集
能測定装置(PAM−8C,メバニクス製)により5分
間測定し、最大凝集を50%抑制する被験薬濃度(IC
50)を算出した。
【0016】また、比較薬として4−[2−(フェニル
スルホニルアミノ)エチル]フェノキシ酢酸(特公昭5
7−35910号公報に記載されている化合物、以下、
BMと称する)および5(Z)−1RS,2SR,3S
R,4SR−7−(3−フェニルスルホニルアミノビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン−2−イル]ヘキサン酸
(以下S145と称する)を用い、前記と同様に試験液
を調製し、これについて前記と同様の試験を行った。そ
の結果を表1に示した。ただし、表中の化合物番号は製
造例に示す化合物番号と同一である。
スルホニルアミノ)エチル]フェノキシ酢酸(特公昭5
7−35910号公報に記載されている化合物、以下、
BMと称する)および5(Z)−1RS,2SR,3S
R,4SR−7−(3−フェニルスルホニルアミノビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン−2−イル]ヘキサン酸
(以下S145と称する)を用い、前記と同様に試験液
を調製し、これについて前記と同様の試験を行った。そ
の結果を表1に示した。ただし、表中の化合物番号は製
造例に示す化合物番号と同一である。
【表1】
【0017】
【0018】試験例2[マウス急性血小板数減少試験] 試験動物は、6週令のICR系マウスを使用した(1群
7〜11匹)。血小板数の減少は、トロンボキサンA2
様作用を示す凝集惹起物質(U−46619:シグマ社
製)25μg/kgを試験動物の尾静脈に注射すること
によって惹起した。U−46619注射30秒後に大腿
動脈より血液20μlを採取し、直ちに自動血球計数装
置(CC−180A,東亜医用電子製)を使用し血小板
数を計数した。式[1]の化合物は5%アラビアゴム溶
液に懸濁し、U−46619注射30分前に試験動物に
腹腔内投与した。また、比較薬としてBMを用い、前記
と同様に試験液を調製し、これについて前記と同様の試
験を行った。
7〜11匹)。血小板数の減少は、トロンボキサンA2
様作用を示す凝集惹起物質(U−46619:シグマ社
製)25μg/kgを試験動物の尾静脈に注射すること
によって惹起した。U−46619注射30秒後に大腿
動脈より血液20μlを採取し、直ちに自動血球計数装
置(CC−180A,東亜医用電子製)を使用し血小板
数を計数した。式[1]の化合物は5%アラビアゴム溶
液に懸濁し、U−46619注射30分前に試験動物に
腹腔内投与した。また、比較薬としてBMを用い、前記
と同様に試験液を調製し、これについて前記と同様の試
験を行った。
【0019】血小板数の減少抑制率を、5%アラビアゴ
ム投与群の血小板数減少率に対する試験動物投与群の血
小板数減少率の比率から求め、下記の基準により活性を
調べた。 +;1.0mg/kgで50%以上の抑制率を示す ++;0.3mg/kgで50%以上の抑制率を示す +++;0.1mg/kgで50%以上の抑制率を示す 結果を表2に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
ム投与群の血小板数減少率に対する試験動物投与群の血
小板数減少率の比率から求め、下記の基準により活性を
調べた。 +;1.0mg/kgで50%以上の抑制率を示す ++;0.3mg/kgで50%以上の抑制率を示す +++;0.1mg/kgで50%以上の抑制率を示す 結果を表2に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
【表2】
【0020】
【0021】試験例3[ラット ex vivo試験] 試験動物は7週令のウィスター系ラットを使用した(一
群6例)。被験薬を5%アラビアゴム溶液に懸濁し、採
血の2時間または8時間前に試験動物に経口投与した。
ペントバルビタールナトリウム(ネンブタール;アボッ
ト製)40mg/kgの腹腔内投与で麻酔した試験動物
の腹部大動脈からクエン酸採血(3.2%クエン酸ナト
リウム1容:血液9容)を行い、この血液を室温で90
0rpmで10分間遠沈して得た上清を多血小板血漿
(PRP)とし,3000rpmで10分間遠沈して得
た乏血小板血漿(PPP)とした。PRPの血小板数を
PPPで希釈することにより40〜60×104 個/μ
lに調製した。
群6例)。被験薬を5%アラビアゴム溶液に懸濁し、採
血の2時間または8時間前に試験動物に経口投与した。
ペントバルビタールナトリウム(ネンブタール;アボッ
ト製)40mg/kgの腹腔内投与で麻酔した試験動物
の腹部大動脈からクエン酸採血(3.2%クエン酸ナト
リウム1容:血液9容)を行い、この血液を室温で90
0rpmで10分間遠沈して得た上清を多血小板血漿
(PRP)とし,3000rpmで10分間遠沈して得
た乏血小板血漿(PPP)とした。PRPの血小板数を
PPPで希釈することにより40〜60×104 個/μ
lに調製した。
【0022】血小板凝集測定は、ボーンの方法[Bor
n,G.V.R.,Nature,第194巻,第92
7ページ(1962年)]に基づいて、凝集惹起物質と
してコラーゲン(京都第一化学製)を用いて行った。す
なわち、被験薬を投与した試験動物のPRP275μl
を37℃に3分間インキュベートし、これにコラーゲン
(終濃度7.5μg/ml)25μlを添加し、血小板
凝集測定装置(PAM−8C;メバニクス製)により5
分間測定し、被験薬を含まない5%アラビアゴム溶液を
投与した対照群の最大凝集に対する抑制率を算出し、下
記の基準により活性を調べた。
n,G.V.R.,Nature,第194巻,第92
7ページ(1962年)]に基づいて、凝集惹起物質と
してコラーゲン(京都第一化学製)を用いて行った。す
なわち、被験薬を投与した試験動物のPRP275μl
を37℃に3分間インキュベートし、これにコラーゲン
(終濃度7.5μg/ml)25μlを添加し、血小板
凝集測定装置(PAM−8C;メバニクス製)により5
分間測定し、被験薬を含まない5%アラビアゴム溶液を
投与した対照群の最大凝集に対する抑制率を算出し、下
記の基準により活性を調べた。
【0023】 −:1.0mg/kgで50%以上の抑制作用を示さな
い +:1.0mg/kgで50%以上の抑制作用を示す 結果を表3に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
い +:1.0mg/kgで50%以上の抑制作用を示す 結果を表3に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
【表3】
【0024】
【0025】試験例4[マウスコラーゲン/エピネフリ
ン誘発肺血栓塞栓抑制試験] 試験動物は5週令のICR系マウスを使用した(一群2
0〜21例)。コラーゲン/エピネフリン誘発肺血栓塞
栓は、DiMinno,G.とSilver,M.J.
の方法[DiMinno,G.and Silver,
M.J.;J.Pharmacol.Exp.The
r.,第225巻,第57ページ(1983年)]に準
じて、コラーゲン(ホルモンケミ製)とエピネフリン
(ボスミン;第一製薬製)の混液を用いて行った。すな
わち、コラーゲン(500μg/kg)/エピネフリン
(60μg/kg)混液を試験動物の尾静脈に注射する
ことによって惹起した。被験薬は5%アラビアゴム溶液
に懸濁し、コラーゲン/エピネフリン混液の注射2時間
前に試験動物に経口投与した。肺血栓塞栓抑制率をコラ
ーゲン/エピネフリン混液の後、30分以内の死亡およ
び後肢麻痺を示した匹数を求め,被験薬を含まない5%
アラビアゴム溶液を投与した対照群の死亡および後肢麻
痺を示した匹数から算出し、下記の基準により活性を調
べた。
ン誘発肺血栓塞栓抑制試験] 試験動物は5週令のICR系マウスを使用した(一群2
0〜21例)。コラーゲン/エピネフリン誘発肺血栓塞
栓は、DiMinno,G.とSilver,M.J.
の方法[DiMinno,G.and Silver,
M.J.;J.Pharmacol.Exp.The
r.,第225巻,第57ページ(1983年)]に準
じて、コラーゲン(ホルモンケミ製)とエピネフリン
(ボスミン;第一製薬製)の混液を用いて行った。すな
わち、コラーゲン(500μg/kg)/エピネフリン
(60μg/kg)混液を試験動物の尾静脈に注射する
ことによって惹起した。被験薬は5%アラビアゴム溶液
に懸濁し、コラーゲン/エピネフリン混液の注射2時間
前に試験動物に経口投与した。肺血栓塞栓抑制率をコラ
ーゲン/エピネフリン混液の後、30分以内の死亡およ
び後肢麻痺を示した匹数を求め,被験薬を含まない5%
アラビアゴム溶液を投与した対照群の死亡および後肢麻
痺を示した匹数から算出し、下記の基準により活性を調
べた。
【0026】−:50%以上の抑制作用を示さない +:50%以上の抑制作用を示す ++:75%以上の抑制作用を示す 結果を表4に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
例に示す化合物番号と同一である。
【表4】
【0027】
【0028】試験例5[モルモット即時型喘息モデル] 試験動物は200〜400gのハートレー系モルモット
を使用した(一群9〜35匹)。モルモット即時型喘息
モデルは、Ishii,A.の方法[Ishii,
A.;Int.Arch.Allergy Appl.
Immunol.,第92巻,第404ページ(199
0年)]に準じて行った。すなわち、試験動物に抗卵白
アルブミン(OA)血清(1ml/kg)を静脈内投与
し、1日後に実験を行った。Mead,J.の方法[M
ead,J.;J.Appl.Pysiol.,第15
巻,第325ページ(1960年)]に準じたforc
ed oscillation法にて初期呼吸抵抗を測
定した後、抗ヒスタミン薬であるメピラミン10mg/
kgを腹腔内投与し、30分後に超音波ネブライザーを
用いて0.1mg/mlのOA溶液を5分間face
maskを通じて吸入曝露した。その3分後呼吸抵抗を
測定した。1mg/ml,10mg/mlのOA溶液に
ついても順次同様に曝露、測定した。被験薬は5%アラ
ビアゴム溶液に懸濁し、OA曝露の1時間前に試験動物
に経口投与した。また、比較薬として2−[4−(イミ
ダゾール−1−イル)メチル]フェニルプロペン酸(以
下、OKYと称する)を用い、前記と同様に試験液を調
製し、これについて前記と同様の試験を行った。呼吸抵
抗上昇の抑制率を、被験薬を含まない5%アラビアゴム
溶液を投与した対照群の呼吸抵抗上昇から、下記の基準
により活性を調べた。 −:50%以上の抑制作用を示さない +:50%以上の抑制作用を示す ++:75%以上の抑制作用を示す 結果を表5に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
を使用した(一群9〜35匹)。モルモット即時型喘息
モデルは、Ishii,A.の方法[Ishii,
A.;Int.Arch.Allergy Appl.
Immunol.,第92巻,第404ページ(199
0年)]に準じて行った。すなわち、試験動物に抗卵白
アルブミン(OA)血清(1ml/kg)を静脈内投与
し、1日後に実験を行った。Mead,J.の方法[M
ead,J.;J.Appl.Pysiol.,第15
巻,第325ページ(1960年)]に準じたforc
ed oscillation法にて初期呼吸抵抗を測
定した後、抗ヒスタミン薬であるメピラミン10mg/
kgを腹腔内投与し、30分後に超音波ネブライザーを
用いて0.1mg/mlのOA溶液を5分間face
maskを通じて吸入曝露した。その3分後呼吸抵抗を
測定した。1mg/ml,10mg/mlのOA溶液に
ついても順次同様に曝露、測定した。被験薬は5%アラ
ビアゴム溶液に懸濁し、OA曝露の1時間前に試験動物
に経口投与した。また、比較薬として2−[4−(イミ
ダゾール−1−イル)メチル]フェニルプロペン酸(以
下、OKYと称する)を用い、前記と同様に試験液を調
製し、これについて前記と同様の試験を行った。呼吸抵
抗上昇の抑制率を、被験薬を含まない5%アラビアゴム
溶液を投与した対照群の呼吸抵抗上昇から、下記の基準
により活性を調べた。 −:50%以上の抑制作用を示さない +:50%以上の抑制作用を示す ++:75%以上の抑制作用を示す 結果を表5に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
【0029】
【表5】
【0030】試験例6[モルモット気道過敏性亢進モデ
ル] 試験動物は200〜400gのハートレー系モルモット
を使用した(一群5匹)。モルモットの呼吸抵抗をMe
ad,J.の方法[Mead,J.;J.Appl.P
ysiol.,第15巻,第325ページ(1960
年)]に準じたforced oscillation
法にて測定し、初期値とした。次に、超音波ネブライザ
ーを用いて10μg/mlのヒスタミン溶液をface
maskを通じて1分間吸入させ、直後の呼吸抵抗を
測定した。呼吸抵抗が初期値の200%を越えるまで順
次低濃度から2倍希釈系列のヒスタミン溶液吸入を繰り
返した。ヒスタミン用量を決定したモルモットに抗卵白
アルブミン(OA)血清(1ml/kg)を静脈内投与
し、1日後に0.5mg/mlのOA溶液を同様に2分
間吸入曝露した。その3時間後にヒスタミン用量反応を
同様に測定し、PC200(呼吸抵抗を初期値から20
0%上昇させるのに必要なヒスタミン濃度)を抗原曝露
の前後で比較した。被験薬は5%アラビアゴム溶液に懸
濁し、OA曝露の30分前に試験動物に経口投与した。
PC200の低下の抑制率を、被験薬を含まない5%ア
ラビアゴム溶液を投与した対照群のPC200から、下
記の基準により活性を調べた。 −:50%以上の抑制作用を示さない +:50%以上の抑制作用を示す ++:75%以上の抑制作用を示す 結果を表6に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
ル] 試験動物は200〜400gのハートレー系モルモット
を使用した(一群5匹)。モルモットの呼吸抵抗をMe
ad,J.の方法[Mead,J.;J.Appl.P
ysiol.,第15巻,第325ページ(1960
年)]に準じたforced oscillation
法にて測定し、初期値とした。次に、超音波ネブライザ
ーを用いて10μg/mlのヒスタミン溶液をface
maskを通じて1分間吸入させ、直後の呼吸抵抗を
測定した。呼吸抵抗が初期値の200%を越えるまで順
次低濃度から2倍希釈系列のヒスタミン溶液吸入を繰り
返した。ヒスタミン用量を決定したモルモットに抗卵白
アルブミン(OA)血清(1ml/kg)を静脈内投与
し、1日後に0.5mg/mlのOA溶液を同様に2分
間吸入曝露した。その3時間後にヒスタミン用量反応を
同様に測定し、PC200(呼吸抵抗を初期値から20
0%上昇させるのに必要なヒスタミン濃度)を抗原曝露
の前後で比較した。被験薬は5%アラビアゴム溶液に懸
濁し、OA曝露の30分前に試験動物に経口投与した。
PC200の低下の抑制率を、被験薬を含まない5%ア
ラビアゴム溶液を投与した対照群のPC200から、下
記の基準により活性を調べた。 −:50%以上の抑制作用を示さない +:50%以上の抑制作用を示す ++:75%以上の抑制作用を示す 結果を表6に示した。ただし、表中の化合物番号は製造
例に示す化合物番号と同一である。
【0031】
【表6】
【0032】試験例7[ラット反復投与毒性試験] 6週令のウィスター系ラット(一群7匹)に500mg
/kg/日または1000mg/kg/日の化合物1を
5%アラビアゴム液に懸濁して14日間経口投与した結
果、両群に軽度な貧血、1000mg/kg/日投与群
に体重増加抑制が認められたが死亡例は認められなかっ
た。
/kg/日または1000mg/kg/日の化合物1を
5%アラビアゴム液に懸濁して14日間経口投与した結
果、両群に軽度な貧血、1000mg/kg/日投与群
に体重増加抑制が認められたが死亡例は認められなかっ
た。
【0033】
【実施例】以下、本発明実施例を挙げて本発明を詳細に
説明する。 製造例1 (1)2,6−ジフルオロフェノール(25g)、炭酸
カリウム(39.5g)アセトン(100ml)の混合
物中に室温、攪拌下ブロモ酢酸メチル(17.8ml)
のアセトン(100ml)溶液を滴下した。室温で一晩
攪拌した後反応混合物を濃塩酸(40ml)/氷水(5
00ml)の混合物にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を飽和食塩水洗浄、無水硫酸マグネシウム乾
燥した後溶媒を減圧留去して無色油状の2,6−ジフル
オロフェノキシ酢酸メチル(38g)を得た。1 H−NMR δ:(CDCl3) 3.80(3H,s) 4.77(2H,s) 6.8−7.1(3H,m)
説明する。 製造例1 (1)2,6−ジフルオロフェノール(25g)、炭酸
カリウム(39.5g)アセトン(100ml)の混合
物中に室温、攪拌下ブロモ酢酸メチル(17.8ml)
のアセトン(100ml)溶液を滴下した。室温で一晩
攪拌した後反応混合物を濃塩酸(40ml)/氷水(5
00ml)の混合物にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を飽和食塩水洗浄、無水硫酸マグネシウム乾
燥した後溶媒を減圧留去して無色油状の2,6−ジフル
オロフェノキシ酢酸メチル(38g)を得た。1 H−NMR δ:(CDCl3) 3.80(3H,s) 4.77(2H,s) 6.8−7.1(3H,m)
【0034】(2)2,6−ジフルオロフェノキシ酢酸
メチル(7.6g)、塩化メチレン(50ml)の混合
物にクロルスルホン酸(5.0ml)を滴下した。反応
混合物を室温で1.5時間攪拌した後、反応混合物中に
塩化チオニル(4.1ml)を加え40分間加熱還流し
た。反応混合物を放冷後氷水(200ml)にあけ、塩
化メチレン層を水、飽和食塩水洗浄して無水硫酸マグネ
シウム乾燥した後、溶媒を減圧留去して無色油状の
(2,6−ジフルオロ−4−クロロスルホニル)フェノ
キシ酢酸メチル(11.1g)を得た。1 H−NMR δ:(CDCl3) 3.80(3H,s) 4.96(2H,s) 7.63(2H,m)
メチル(7.6g)、塩化メチレン(50ml)の混合
物にクロルスルホン酸(5.0ml)を滴下した。反応
混合物を室温で1.5時間攪拌した後、反応混合物中に
塩化チオニル(4.1ml)を加え40分間加熱還流し
た。反応混合物を放冷後氷水(200ml)にあけ、塩
化メチレン層を水、飽和食塩水洗浄して無水硫酸マグネ
シウム乾燥した後、溶媒を減圧留去して無色油状の
(2,6−ジフルオロ−4−クロロスルホニル)フェノ
キシ酢酸メチル(11.1g)を得た。1 H−NMR δ:(CDCl3) 3.80(3H,s) 4.96(2H,s) 7.63(2H,m)
【0035】(3)(2,6−ジフルオロ−4−クロロ
スルホニル)フェノキシ酢酸メチル(11.1g)、塩
化第一錫二水和物(29g)、メタノール(100m
l)および濃塩酸(21.5ml)の混合物を1時間加
熱攪拌した後放冷し、反応液を不溶物をデカントしなが
ら氷水(200ml)にあけ、トルエンで抽出した。ト
ルエン層を10%塩酸水、飽和食塩水で洗浄して無水硫
酸マグネシウム乾燥した後、溶媒を減圧留去し黄色油状
の(2,6−ジフルオロ−4−メルカプト)フェノキシ
酢酸メチル(8.0g)を得た。
スルホニル)フェノキシ酢酸メチル(11.1g)、塩
化第一錫二水和物(29g)、メタノール(100m
l)および濃塩酸(21.5ml)の混合物を1時間加
熱攪拌した後放冷し、反応液を不溶物をデカントしなが
ら氷水(200ml)にあけ、トルエンで抽出した。ト
ルエン層を10%塩酸水、飽和食塩水で洗浄して無水硫
酸マグネシウム乾燥した後、溶媒を減圧留去し黄色油状
の(2,6−ジフルオロ−4−メルカプト)フェノキシ
酢酸メチル(8.0g)を得た。
【0036】(4)(2,6−ジフルオロ−4−メルカ
プト)フェノキシ酢酸メチル(8.0g)、炭酸カリウ
ム(5.6g)およびアセトン(20ml)の混合物を
アルゴン雰囲気下、室温で20分間攪拌した後反応混合
物中にN−(2−ブロモエチル)−4−クロロフェニル
スルホニンアミド(10.4g)のアセトン(30m
l)溶液を10分間かけて滴下し、その後室温で1時間
攪拌した。反応液を濃塩酸(8ml)と氷水(200m
l)の混合物中にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層を水、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウ
ム乾燥した後、溶媒を減圧留去し残渣を含水メタノール
で再結晶して4−[2−(4−クロロフェニルスルホニ
ルアミノ)エチルチオ]−2,6−ジフルオロフェノキ
シ酢酸メチル(12.7g)を得た。 融点79.5−80.5℃
プト)フェノキシ酢酸メチル(8.0g)、炭酸カリウ
ム(5.6g)およびアセトン(20ml)の混合物を
アルゴン雰囲気下、室温で20分間攪拌した後反応混合
物中にN−(2−ブロモエチル)−4−クロロフェニル
スルホニンアミド(10.4g)のアセトン(30m
l)溶液を10分間かけて滴下し、その後室温で1時間
攪拌した。反応液を濃塩酸(8ml)と氷水(200m
l)の混合物中にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層を水、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウ
ム乾燥した後、溶媒を減圧留去し残渣を含水メタノール
で再結晶して4−[2−(4−クロロフェニルスルホニ
ルアミノ)エチルチオ]−2,6−ジフルオロフェノキ
シ酢酸メチル(12.7g)を得た。 融点79.5−80.5℃
【0037】(5)2,6−ジフルオロ−4−[2−
(4−クロロフェニルスルホニルアミノ)エチルチオ]
フェノキシ酢酸メチル(1.5g)およびメタノール
(12ml)の混合物に 10%水酸化ナトリウム(3
ml)を加え、室温で 30分間攪拌した。反応液を3
%塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去して残渣を含水アセトンから再
結晶して2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−クロロ
フェニルスルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢
酸(化合物1)(1.3g)を得た。 融点 110−111℃ (なお、本化合物には結晶多形が存在し、n−ヘキサン
−塩化メチレン混液で再結晶する場合は97−98℃、
また再結晶しない場合は90−91℃の融点を示す。)
(4−クロロフェニルスルホニルアミノ)エチルチオ]
フェノキシ酢酸メチル(1.5g)およびメタノール
(12ml)の混合物に 10%水酸化ナトリウム(3
ml)を加え、室温で 30分間攪拌した。反応液を3
%塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去して残渣を含水アセトンから再
結晶して2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−クロロ
フェニルスルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢
酸(化合物1)(1.3g)を得た。 融点 110−111℃ (なお、本化合物には結晶多形が存在し、n−ヘキサン
−塩化メチレン混液で再結晶する場合は97−98℃、
また再結晶しない場合は90−91℃の融点を示す。)
【0038】同様の操作を行い以下の化合物を得た。 2,6−ジフルオロ−4−[2−(フェニルスルホニル
アミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合物2) 融点 91−93℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−メチルフェニル
スルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合
物3) 融点 93−95℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−フルオロフェニ
ルスルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化
合物4) 融点 84.8−87.7℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−ブロモフェニル
スルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合
物5) 融点 113.4−116.5℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−ニトロフェニル
スルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合
物6) 融点 115.6−119℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−メトキシフェニ
ルスルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化
合物7)1 H−NMR δ:(CDCl3) 2.9−3.2(4H,m) 3.87(3H,s) 4.78(2H,s) 5.2(1H,brs) 6.7−7.0(4H,m) 7.6−7.8(2H,m) 8.5(1H,brs)
アミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合物2) 融点 91−93℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−メチルフェニル
スルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合
物3) 融点 93−95℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−フルオロフェニ
ルスルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化
合物4) 融点 84.8−87.7℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−ブロモフェニル
スルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合
物5) 融点 113.4−116.5℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−ニトロフェニル
スルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化合
物6) 融点 115.6−119℃ 2,6−ジフルオロ−4−[2−(4−メトキシフェニ
ルスルホニルアミノ)エチルチオ]フェノキシ酢酸(化
合物7)1 H−NMR δ:(CDCl3) 2.9−3.2(4H,m) 3.87(3H,s) 4.78(2H,s) 5.2(1H,brs) 6.7−7.0(4H,m) 7.6−7.8(2H,m) 8.5(1H,brs)
【0039】実施例1 200gの化合物1、ヒドロキシプロピルセルロース1
60g、結晶セルロース100g、乳糖100g、軽質
無水ケイ酸40gおよびタルク40gを常法により混合
した後打錠し、直径9mm、1錠の重量250mgの錠
剤を製造した。
60g、結晶セルロース100g、乳糖100g、軽質
無水ケイ酸40gおよびタルク40gを常法により混合
した後打錠し、直径9mm、1錠の重量250mgの錠
剤を製造した。
【0040】実施例2 200gの化合物7、結晶セルロース200g、乳糖3
00gおよび軽質無水ケイ酸40gを常法により混合し
た後、1カプセル当たり300mgずつ1号ゼラチンカ
プセルに充填しカプセル剤を製造した。
00gおよび軽質無水ケイ酸40gを常法により混合し
た後、1カプセル当たり300mgずつ1号ゼラチンカ
プセルに充填しカプセル剤を製造した。
【0041】実施例3 400gの化合物6、乳糖400g、ヒドロキシプロピ
ルセルロース40gおよびタルク20gを湿式造粒法に
より顆粒剤に調整した。
ルセルロース40gおよびタルク20gを湿式造粒法に
より顆粒剤に調整した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 323/49 7419−4H (72)発明者 五藤 准 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 佐竹 幹雄 東京都八王子市北野町559−6 日本水産 株式会社中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】式 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基またはニトロ基を示す。)で表さ
れるスルホンアミド誘導体またはそれらの製薬学的に許
容される塩を有効成分とするトロンボキサンA2拮抗
剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP966992 | 1992-01-23 | ||
JP4-9669 | 1992-01-23 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05262643A true JPH05262643A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=11726621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP851093A Pending JPH05262643A (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-21 | トロンボキサンa2拮抗剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05262643A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7265130B2 (en) | 1999-11-26 | 2007-09-04 | Shionogi & Co., Ltd. | NPY Y5 antagonist |
-
1993
- 1993-01-21 JP JP851093A patent/JPH05262643A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7265130B2 (en) | 1999-11-26 | 2007-09-04 | Shionogi & Co., Ltd. | NPY Y5 antagonist |
US7781461B2 (en) | 1999-11-26 | 2010-08-24 | Yasuyuki Kawanishi | NPY Y5 antagonist |
US8115027B2 (en) | 1999-11-26 | 2012-02-14 | Shionogi & Co., Ltd. | NPY Y5 antagonist |
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