JPH052607U - 苗継ぎカセツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 苗継ぎカセットによりい草移植機の苗載台へ
苗を供給する場合において、最適の苗継ぎカセットと苗
載台の寸法関係を有するようにし、苗継ぎカセットを多
数効率良く運搬や保管が可能な台を得るようにする。 【構成】 い草移植機に苗を補給する苗継ぎカセットに
おいて、苗継ぎカセットの長さを、苗載台の長さから苗
継ぎ時の残り苗の長さと蓋の長さを減じた長さよりも短
くし、苗継ぎカセットの高さは苗よりも低く、リブより
も高く、蓋の高さは苗継ぎカセットの高さよりも低く苗
の地下茎よりも高く構成したものである。そして、苗継
ぎカセットを載置する台を、カセット載置板をＶ字状に
構成して、支持するアングルは上下に積み重ね可能に構
成したのである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はい草移植機の苗継ぎカセットとその台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、い草をい草移植機の苗載台に供給する場合には、人手により行われてお り、箱等に入れたい草を苗載台へ移し変えて供給し、カセットのようなものは存 在しなかったのである。

【０００３】

【考案が解決すべき課題】

このように人手により供給する方法であると、移し変えるのに一人ではたいへ ん時間がかかり、もう一人補助者を必要とし、労力もかかっていていたのである 。そこで苗継ぎカセットによりい草移植機の苗載台に移し変えるように構成する ことが考えられるが、苗が崩れないようにする必要があり、スムースに苗継ぎ作 業を行えるようにする必要もあるのである。また苗継ぎカセットを移動し、保管 する台も必要になってくるのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の解決すべき課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するために、 い草移植機に苗を補給する苗継ぎカセットにおいて、苗継ぎカセットの長手方向 の長さを、少なくとも苗載台の長さから苗継ぎ時の残り苗の長さと蓋の長さを減 じた長さよりも短くし、苗継ぎカセットの高さは苗の長さよも低くリブよりも高 く構成し、前記蓋は苗継ぎカセットの高さよりも低く苗地下茎の長さよりも高く し、苗継ぎカセットの折り曲げ部の幅はリブの幅の半分の値より短く構成したも のである。

【０００５】 また、一側に回動式の蓋を設けた前記苗継ぎカセットを傾斜して収納すべく、 カセット載置板をＶ字状に構成し、該カセット載置板四隅にアングルを立設し、 該アングル間に給水及び補強を兼ねるパイプを横架し、該アングル下部に積み重 ね用及び移動具取付用の嵌合部を設けたものである。

【０００６】

【実施例】

本考案の解決すべき課題及び解決する手段は以上の如くであり、次に本考案の 具体的な構成について添付した図面により説明する。図１はい草移植機の苗載台 の長さとカセットの長さの関係を示した側面図、図２はい草移植機の苗載台の高 さとカセットの高さの関係を示した正面断面図、図３はカセットの回動式の蓋の 高さとい草苗の地下茎の高さの関係を示した斜視図、図４はカセットの回動式の 蓋と苗載台上の残り苗との関係を示した側面図、図５は苗継ぎカセット台の斜視 図、図６は同じく苗継ぎカセット台の側面図、図７は同じく苗継ぎカセット台の 分割した状態を示した拡大斜視図、図８は苗継ぎの状態を示す斜視図である。

【０００７】 図８において、い草移植機１４の後部に植付装置が配設され、該植付装置上に 苗載台２が載置され、該苗載台２上にい草苗３が載置されて順次切り取られて植 え付けられるのである。該い草苗３が苗載台２上から一定量以上減るとセンサー により検知されてオペレーターに警報を発し、オペレーターは苗継ぎを行うので ある。この苗継ぎは予めい草苗を入れておいた苗継ぎカセット１を苗載台２の上 部においてい草苗を滑り落とすことにより行うのである。

【０００８】 このような苗継ぎカセット１は図１に示すように、苗継ぎカセット１の長さを ｂ、苗載台２の長さをａとし、苗継ぎ時の残り苗の長さをｃとすると、苗継ぎカ セット１は苗継ぎ時に残り苗に当たらないように、そして苗継ぎカセット１より 出たい草苗が苗載台２よりはみださないように、少なくとも（ａ−ｃ）の長さよ りは短くなるように構成しているのである。更に、苗を滑り落とす時に回動する 蓋６が当たらないように、その蓋６の高さをｊとすると、ｂ＜（ａ−ｃ−ｊ）と なるように構成しているのである。そして、苗継ぎカセット１の高さは図２に示 すように苗の高さをｄ、苗継ぎカセット１の高さをｅ、苗載台リブ４の高さをｆ とすると、ｄ＞ｅ＞ｆとなるように構成され、苗継ぎカセット１が苗載台リブ４ 内に落ち込んだり、苗継ぎカセット１の底部が苗載台２より浮き上がらないよう にし、苗継ぎカセット１の高さが高過ぎて重量が増さないようにもしている。ま た、苗載台リブ４の幅をｇ、苗継ぎカセット１の上部の折り曲げ部５の幅をｈと すると、ｇ／２＞ｈとなるように構成して、隣接した場合であっても苗継ぎカセ ット１が隣の苗継ぎカセットと干渉しないようにし、折り曲げ部５が横苗にも当 たらないようにしているのである。

【０００９】 また、苗継ぎカセット１の出口（長手方向下部側）には回動式の蓋６が設けら れており、持ち運び時には蓋をして落ちないようにし、苗継ぎ時にはストッパー を解除して下方へ回動して苗を滑り落とせるようにしている。該蓋６の高さは図 ３に示すように、苗継ぎカセット１の蓋６の高さをｊ、苗の地下茎の高さをｉ、 苗継ぎカセット１の高さをｅとすると、ｅ＞ｊ＞ｉとなるように構成され、更に 図４に示すように、苗載台２に苗継ぎカセット１を載置した場合に、該回動式の 蓋６の高さｉをできるだけ低く構成し、苗載台２上の残り苗３とカセット内にあ る苗の連絡がスムースにいくように構成しているのである。

【００１０】 このような苗継ぎカセット１を単独で移動すると大変労力がかかってしまうの で、大量に一度に搬送するときには図５〜図７に示す苗継ぎカセット台が利用さ れるのである。即ち、本考案の苗継ぎカセット台７は、上下分割式で積み重ねる ことにより苗の量に合わせて増減でき、保管スペースも小さくて済むようにして おり、その一つの構成は図７に示すように、四隅にアングル９・９・・・を立設 し、該アングル９間に補強及び給水の為のパイプ１２が架設され、該パイプ１２ は水道等と連通され、該パイプ１２と直角方向には苗継ぎカセット載置板８が架 設されている。前記アングル９下端は他のアングル９の上端に嵌合して積み重ね られるように、アングル９の厚み分だけ内側に後退して形成した嵌合部９ａを設 け、積み重ねるときにガタが発生しないようにし、ボルト等により固定できるよ うにボルト孔９ｂを上部と下部に開口している。また、嵌合部９ａには運搬を容 易とするコマ（キャスター）１０を固設できるようにも構成している。そして、 嵌合部９ａによりカセット載置板８が浮き上がっているのでフォークリフトの爪 を容易に挿入できるのである。

【００１１】 前記苗継ぎカセット載置板８は中央部が低くなるようにＶ字状構成され、図６ に示すように、苗継ぎカセット１内に水が溜まり乾燥を防ぐように苗継ぎカセッ ト１の蓋６が外側に向いて収納するようにしている。この苗継ぎカセット載置板 ８の傾斜は、苗継ぎカセット１内に水を多く溜められるように、苗継ぎカセット １の高さをｅ、カセットの長さをｂ、カセット載置板８の傾斜角をαとすると、 その関係はｔａｎα＝ｅ／ｂとして、対角線上に水が溜まり、余分な水は蓋側か ら流れ出るのである。また、対向する苗継ぎカセット１が互いに当たらないよう に、そして苗上端が接触する程度の距離を保つために、カセット載置板８中央上 にストッパー１１が固接されており、該ストッパー１１の位置はカセット載置板 ８の中央からストッパ１１までの距離をｋ、苗の高さをｄ、カセットの傾斜角を αとすると、ｋ／ｄ≧ｔａｎαの関係となる値としている。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成したので、以下のような効果を奏するものである。即 ち、苗継ぎカセットが苗載台上の残り苗をいためることがなく、隣の条の苗とも 干渉しなくなりい草苗の姿勢を垂直に支持しながらスムースに苗継ぎができるよ うになったのである。また、苗継ぎカセット台を請求項２の如く構成したので、 室内やトラックの荷台等の小さなスペースに一度に大量のカセットを置くことが でき需要者の量に合わせることもできるのである。そして苗継ぎカセット台の最 下段にはコマを固設できるので移動及び運搬も自在に出来、更に苗継ぎカセット 載置板は傾斜しているので、カセットをＶ字型に安定して置くことができるとと もに、い草苗の乾燥をも防ぐことができ、フォークリフトによって搬送も可能で あり、苗継ぎカセットの運搬及び保管が非常に便利になり作業の能率が著しく向 上することとなったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のい草移植機の苗載台の長さとカセット
の長さの関係を示した側面図である。

【図２】本考案のい草移植機の苗載台の高さとカセット
の高さの関係を示した正面断面図である。

【図３】回動式の蓋の高さとい草苗の地下茎の高さの関
係を示した斜視図である。

【図４】回動式の蓋と苗載台上の残り苗との関係を示し
た側面図である。

【図５】苗継ぎカセット台の斜視図である。

【図６】苗継ぎカセット台の側面図である。

【図７】苗継ぎカセット台を分割した状態を示した拡大
斜視図である。

【図８】苗継ぎの状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 苗継ぎカセット ２ 苗載台 ３ 残り苗 ６ 蓋 ７ 苗継ぎカセット台 ８ カセット載置板 ９ アングル １０ コマ １１ ストッパ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 い草移植機に苗を補給する苗継ぎカセッ
   トにおいて、苗継ぎカセットの長手方向の長さを、少な
   くとも苗載台の長さから苗継ぎ時の残り苗の長さと蓋の
   長さを減じた長さよりも短くし、苗継ぎカセットの高さ
   は苗の長さよも低くリブよりも高く構成し、前記蓋は苗
   継ぎカセットの高さよりも低く苗地下茎の長さよりも高
   くし、苗継ぎカセットの折り曲げ部の幅はリブの幅の半
   分の値より短く構成したことを特徴とする苗継ぎカセッ
   ト。
2. 【請求項２】 一側に回動式の蓋を設けた苗継ぎカセッ
   トを傾斜して収納すべく、カセット載置板をＶ字状に構
   成し、該カセット載置板四隅にアングルを立設し、該ア
   ングル間に給水及び補強を兼ねるパイプを横架し、該ア
   ングル下部に積み重ね用及び移動具取付用の嵌合部を設
   けたことを特徴とする苗継ぎカセット。