JPH0525638B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トルク及び／又は回転角度を測定す
るための測定値信号発生器であつて、モータから
ねじ回し工具への駆動経路に動力伝達手段として
介在されたねじれ弾性的な部材を備えており、互
いに反対方向に回転する２つのスリーブのそれぞ
れ一方が該ねじれ弾性的な部材の両端部に回動不
能に結合されており、これらのスリーブがスリツ
トを有していて、互いの種種異なる相対位置で無
接触で、これらのスリーブの近くに形成された電
磁場に種種異なる影響を与える形式のものに関す
る。

〔従来の技術〕

このような形式の測定値信号発生器はドイツ連
邦共和国特許出願公開第2959148号明細書により
公知である。しかしながらこの公知の測定値信号
発生器は伝動装置又は機械ケーシングに組み込む
場合の問題点を解決していない。特にこのような
測定値信号発生器をモータ駆動されるねじ回しに
取りつける場合には、製造技術的ひいては経済的
に不都合な問題点が生じる。また、その他の測定
値信号発生器において生じる、電気信号を測定値
信号発生器から適当な指示装置に伝達する際の問
題点はこの公知例においても解決されていない。

〔発明が解決しようとする課題〕

そこで本発明の課題は、このような従来技術に
おける問題点を解決することである。

〔課題を解決するための手段〕

この課題を解決した本発明によれば、測定値信
号発生器は、組立て構成群ケーシングを備えた一
個の組立て構成群内にまとめられており、該組立
て構成群は、機械ケーシング又は歯車ケーシング
に組み込むための連結手段を備えるとともに、前
記ねじれ弾性的な部材を取り外し可能に収容して
おり、前記ねじれ弾性的な部材がトルク棒であつ
て、該トルク棒の駆動側端部と被駆動側端部とに
各１つの導電材料より成るスリツト付きの前記ス
リーブが固定されていて、これらのスリーブは互
いに重なり合つていて、そして前記トルク棒の応
力除去された状態でこれらのスリーブに設けられ
たスリツトは相互に重複しており、前記スリーブ
は、前記組立て構成群ケーシングに固定されたコ
イル体によつて取り囲まれている。

〔発明の効果〕

このように構成した本発明による測定値信号発
生器は、機械又は伝動装置の基本構造を変える必
要なしに、機械又は伝動装置に組み込むことがで
きるか若しくは備え付けることができるという利
点を有している。本発明の構成によれば、トルク
棒がねじれるとスリツトは互いにずれてその位置
を変化させ、この位置変化に基づいてトルクが測
定されるようになつているので、スリツトの幅を
適宜設定することによつて、スリーブの測定に有
効な回動行程を大きくすることができる。したが
つて、トルクを測定するための、非常に大きい測
定範囲が得られる。またこれらのスリーブが互い
に回動することによる、巻線による磁界コイルに
おけるインピーダンス変化は、スリーブ及びスリ
ツトの面積、並びに、スリツトの数に基づいて十
分に大きく設定することができ、それゆえ測定精
度を十分に高くすることができる。また、スリー
ブが互いに衝突することはありえないので、セン
サが破壊される危険性はない。測定値信号発生器
に個有のケーシングと、機械ケーシングに及び機
械の伝動装置の終端部材にあらかじめ設けられて
いる連結機構とを備えることによつて、存在する
機械又は伝動装置に本発明による測定信号発生器
を補足的に設けることが簡単な形式で可能であ
る。

また、トルク棒のねじれた範囲をおおう、スリ
ツトの設けられたスリーブを２つ設けたことによ
つて、所要空間の節約された構造が可能である。
特に、手動工具として構成された、モータ駆動さ
れるねじ回しに本発明による測定値信号発生器を
設けた場合は、測定値信号発生器を備えているに
もかかわらずこのねじ回しは細くかつ持ち運び便
利に構成される。このねじ回しのような工具にお
いては、本発明によつて得られた、電気信号を妨
げるかたなく伝達するための簡単な解決策は、ケ
ーブルガイド及びケーブル保護のために使用され
る管が同時に作業員の手を保護するために役立つ
という付加的な利点を有している。測定値信号発
生器を組み立て構成群として構成したことによつ
て、長さの許容誤差をこの組立て構成群内で合わ
せることができ、測定値信号発生器システムが軸
方向で移動することによる測定ミスは完全に避け
られる。

〔実施例〕

次に図面に示した実施例について本発明の構成
を具体的に説明する。

第１図、第３図及び第４図に示した本発明の第
１実施例によるねじ回し１は測定値信号発生器組
立て構成群２を備えている。ねじ回し１の歯車ケ
ーシング３内には遊星歯車４が配置されている。
内歯車列６を備えたスリーブ５はこの遊星歯車４
の端部を形成している。内歯列６はトルク棒９の
歯付き端部８を受容する。このトルク棒９の他方
の端部は内歯列１１を備えた円筒形のヘツド１０
を有している。内歯列１１はスリーブ５の内歯列
６と同一形状である。トルク棒９の円筒形の付加
部１２はスリツトの設けられたスリーブ１３を有
している。この場合、スリーブ１３は円筒形の付
加部１２に接着されていて、スリーブ１３の、ス
リツト１４を備えた部分がトルク棒９の、ねじれ
範囲１５をブリツジしている。スリーブ１３と同
様の形式でスリツトの設けられたスリーブ１６は
トルク棒９のヘツド１０に密着されていて、スリ
ツト１７を備えた部分がスリーブ１３の、スリツ
トの設けられた部分をブリツジするように配置さ
れている。トルク棒９が負荷を受けていない場
合、スリツト１７間のウエブがスリツト１４をカ
バーする位置にある。スリツトの設けられたスリ
ーブ１６自体はスリツト１７の範囲で、巻線１９
を備えたスリーブ１８によつて取り囲まれてい
る。スリーブ１８と巻線１９とより構成されたコ
イル体は組立て構成群ケーシング２１の円筒形状
の内室内に接着されている。組立て構成群ケーシ
ング２１はケーブル２３用のガイドスリーブ２２
を有している。このケーブル２３内で案内された
ワイヤのワイヤ端部２４，２５はスリーブ１８に
設けられた巻線１９に接続されている。ガイドス
リーブ２２は管２７用の受容孔２６を有してい
る。ガイドスリーブ２２内のねじ山付き孔内に設
けられたねじ２８は受容孔２６内で管２７を緊締
するために使用される。ケーブル２３は管２７を
通つてさらにスリーブ２９にまでガイドされてい
る。スリーブ２９は舌片３０によつて機械ケーシ
ング３１の端部に固定されている。しかも、スリ
ーブ２９は、さらにガイドされているケーブル用
の差込み接続部として使用される。

このスリーブ２９側のワイヤ端部３３，３４は
コンセント３２の対応する接触スリーブ３５，３
６に接続されている。ガイドスリーブ２２とスリ
ーブ２９との間では、管２７が緊締保持体３７に
よつて付加的に支承されている。緊締保持体３７
とスリーブ２９との間の管片は、作業員のハンド
グリツプとして構成された、機械ケーシング３１
の範囲３８をブリツジしており、この範囲３８内
には操作ハンドル３９が配置されている。それ故
この緊締保持体３７とスリーブ２９との間の管片
は作業員の手を保護するために役立つ。

歯車ケーシング３と組立て構成群ケーシング２
１とは、連結歯列４０，４１及びこの連結歯例４
０，４１をブリツジする、ねじ山付きスリーブ４
２と安全リング４３と雄ねじ４４とから成るねじ
接続部を介して歯車ケーシング３の外側で結合さ
れる。同様に連結歯列４０，４１とねじ山付きス
リーブ４２と安全リング４３及び雄ねじ４４（図
面では組立て構成群ケーシング２１の端部）とか
ら成るねじ接続部によつて組立て構成ケーシング
２１と、ねじ回し１のスピンドルケーシング４５
との間の結合が行なわれる。スピンドルケーシン
グ４５内ではころ軸受４６とスラスト軸受４７と
によつてスピンドル４８が軸受される。スラスト
軸受４７はスピンドルケーシング４５内でナツト
４９によつて保持される。スピンドルケーシング
４５内にねじ込まれるナツト４９によつて、スピ
ンドル４８の歯付きピン５０が内歯列１１にかみ
合う。スピンドル４８の他端部は図示していない
歯車装置を介してねじ回し１の被駆動部材５１に
接続されている。被駆動部材５１の４角ピン５２
は外側へ突き出ていて任意の工具を受容できる。
スリツトの設けられたスリーブ１３と１６とは第
３図及び第４図で、特にスリツト１４と１７との
配置がよく解るように図示されている。接続ナツ
ト５３は空気チユーブを接続するために使用され
る。この空気チユーブを介して、機械ケーシング
３１内に設けられた図示していない空気モータに
圧縮空気が供給される。

ねじ回し１を操作する際に、モータの力はトル
ク棒９を介して被駆動軸５１に伝達される。ねじ
込み作業が行なわれる場合に、伝達されたトルク
がトルク棒９の両端部を互いに逆方向に回転させ
る。これによつて、スリツト付きのスリーブ１３
及び１６が互いに逆方向に回転させられて、渦電
流場が変化することによつて巻線１９を有するコ
イルのインピーダンスが変化する。この変化は測
定値として、詳しく図示していない対応する測定
装置に伝達されて、この測定装置で評価される。

測定値信号発生器を測定値信号発生器組立て構
成群２として構成したことによつて、この測定値
信号発生器組立て構成群２は、従来このような測
定値信号発生器を有することなしに作業していた
ねじ回し１内に設けることができる。管２７によ
つて、測定値の妨げられることのない伝達が保証
されると共に作業員の手が効果的に保護される。

第２図の実施例においては、第１図の実施例と
同様のスリツト付きのスリーブ１３，１６と、同
様の巻線１９を備えたスリーブ１８とが使用され
ている。トルク棒１９のかわりに、被駆動部材で
あると同時にスピンドルであつて４角ピン５５を
有しているトルク棒５４が使用されている。この
トルク棒５４のヘツド５６内には６角縁部５７が
形成されている。この６角縁部５７内には、図示
していない、ねじ回しの伝達装置端部が係合する
ようになつている。スリツトの設けられたスリー
ブ１３，１６は第１図によるトルク棒９における
のと同様の形式でトルク棒５４に接着されてい
る。球軸受５８はトルク棒５４をスリーブ１３と
共に組立て構成群ケーシング５９内で軸受けす
る。組立て構成群ケーシング５９はねじ回しの方
に向かつてシール部材６０，６１，６２によつて
シールされており、このシール部材６０，６１，
６２は組立て構成群ケーシング５９内の中空室６
３内に設けられていて、トルク棒５４のヘツド５
６の周囲に当てつけられている。組立て構成群ケ
ーシング５９内の半径方向孔６４はケーブル６５
のための通路として用いられる。このケーブル６
５は構造群ケーシング５９の外側でねじ６６とク
ランプ６７によつて緊締されている。ケーブル６
５から出ているワイヤ端部６８，６９は単層の巻
線１９に接続されている。ケーブル６５の他端部
はプラグ接続部７０に案内されていて、このプラ
グ接続部７０を介してケーブルによつて伝達され
る信号が公知の形式でさらに測定装置に伝達され
る。

この組立て構成群ケーシング５９を備えた測定
値信号発生器はねじ付加部７１を介して機械ケー
シングに又はねじ回しの歯車ケーシングに接続さ
れる。ここでは測定値信号発生器はアダプタとし
て使用される。

【図面の簡単な説明】

第１図は測定値信号発生器を備えた本発明によ
るねじ回しの第１実施例の部分的な縦断面図、第
２図は第２実施例の部分的な縦断面図、第３図は
内側に配置されたスリツト付きスリーブの側面
図、第４図は外側に配置されたスリツト付きスリ
ーブの側面図である。 １……ねじ回し、２……測定値信号発生器組立
て構成群、３……歯車ケーシング、４……遊星歯
車、５……スリーブ、６……内歯列、７……球軸
受、８……端部、９……トルク棒、１０……ヘツ
ド、１１……内歯列、１２……付加部、１３……
スリーブ、１４……スリツト、１５……範囲、１
６……スリーブ、１７……スリツト、１８……ス
リーブ、１９……巻線、２１……組立て構成群ケ
ーシング、２２……ガイドスリーブ、２３……ケ
ーブル、２４，２５……ワイヤ端部、２６……受
容孔、２７……管、２８……ねじ、２９……スリ
ーブ、３０……舌片、３１……機械ケーシング、
３２……コンセント、３３，３４……ワイヤ端
部、３５，３６……接触スリーブ、３７……緊締
保持体、３８……範囲、３９……操作ハンドル、
４０，４１……連結歯列、４２……ねじ山付きス
リーブ、４３……安全リング、４４……雄ねじ、
４５……スピンドルケーシング、４６……ころ軸
写、４７……スラスト軸受、４８……スピンド
ル、４９……ナツト、５０……ピン、５１……被
駆動軸、５２……４角ピン、５３……接続ナツ
ト、５４……トルク棒、５５……４角ピン、５６
……ヘツド、５７……６角縁部、５８……球軸
受、５９……組立て構成群ケーシング、６０，６
１，６２……シール部材、６３……中空室、６４
……半径方向孔、６５……ケーブル、６６……ね
じ、６７……クランプ、６８，６９……ワイヤ端
部、７０……プラグ接続部、７１……ねじ付加
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ トルク及び／又は回転角度を測定するための
   測定値信号発生器であつて、モータからねじ回し
   工具への駆動経路に動力伝達手段として介在され
   たねじれ弾性的な部材を備えており、互いに反対
   方向に回転する２つのスリーブのそれぞれ一方が
   該ねじれ弾性的な部材の両端部に回動不能に結合
   されており、これらのスリーブがスリツトを有し
   ていて、互いの種種異なる相対位置で無接触で、
   これらのスリーブの近くに形成された電磁場に種
   種異なる影響を与える形式のものにおいて、前記
   測定値信号発生器は、組立て構成群ケーシング２
   １，５９を備えた一個の組立て構成群２内にまと
   められており、該組立て構成群２は、機械ケーシ
   ング３１又は歯車ケーシング３に組み込むための
   連結手段を備えるとともに、前記ねじれ弾性的な
   部材９，５４を取り外し可能に収容しており、前
   記ねじれ弾性的な部材がトルク棒９，５４であつ
   て、該トルク棒９，５４の駆動側端部と被駆動側
   端部とに各１つの導電材料より成るスリツト付き
   の前記スリーブ１３，１６が固定されていて、こ
   れらのスリーブ１３，１６は互いに重なり合つて
   いて、そして前記トルク棒９，５４の応力除去さ
   れた状態でこれらのスリーブ１３，１６に設けら
   れたスリツト１４，１７は相互に重複しており、
   前記スリーブ１３，１６は、前記組立て構成群ケ
   ーシング２１，５９に固定されたコイル体１８，
   １９によつて取り囲まれていることを特徴とす
   る、トルク及び／又は回転角度を測定するための
   測定値信号発生器。 ２ 前記組立て構成群ケーシング２１，５９がケ
   ーブル２３，６５を収容するための開口６４及び
   （又は）接続部分を有している、特許請求の範囲
   第１項記載の測定値信号発生器。 ３ 前記組立て構成群ケーシング２１が、連結歯
   列４０，４１と、歯車ケーシング３にねじによつ
   て結合するための部分とを有している、特許請求
   の範囲第１項記載の測定値信号発生器。 ４ 前記組立て構成群ケーシング２１にケーブル
   ２３を受容するための管２７が固定されていて、
   該管２７が作業員のためのハンドルとして構成さ
   れた、機械１の範囲３８を間隔を保つてブリツジ
   して作業員の手を保護するようになつている、特
   許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１
   項記載の測定値信号発生器。 ５ 前記管２７がスリーブ２９内で終つており、
   該スリーブ２９が舌片３０によつて機械ケーシン
   グ３１の端部に固定されていて、ガイドされたケ
   ーブルを備えた差し込み接続部用のコンセント３
   ２を受容するようになつている、特許請求の範囲
   第４項記載の測定値信号発生器。 ６ 前記管２７が、機械１の、ハンドルとして構
   成された範囲３８の付近で緊締保持体３７によつ
   て付加的に支持されている、特許請求の範囲第４
   項記載の測定値信号発生器。 ７ 前記組立て構成群ケーシング５９が同時にね
   じ回し工具軸のための軸受けとして構成されてい
   る、特許請求の範囲第１項から第６項までのいず
   れか１項記載の測定値信号発生器。 ８ コイル体としてのかつ巻線１９の支持体とし
   てのスリーブ１８が設けられていて、該スリーブ
   １８が前記組立て構成群ケーシング２１，５９内
   に接着されている、特許請求の範囲第１項から第
   ７項までのいずれか１項記載の測定値信号発生
   器。 ９ スリツトを有する２ちのスリーブ１３，１６
   が設けられていて、これらの２つのスリーブ１
   ３，１６のうちのそれぞれ一方がトルク棒９，５
   ４の１端部に堅く接着されている、特許請求の範
   囲第１項から第８項までのいずれか１項記載の測
   定値信号発生器。 １０ トルク棒９，５４の少なくとも１端部が差
   し込み結合部分として構成されている、特許請求
   の範囲第１項から第９項までのいずれか１項記載
   の測定値信号発生器。 １１ トルク棒５４自体がねじ回し軸の端部とし
   て構成されていて、このトルク棒５４の両端部が
   キー面５５，５７を有している、特許請求の範囲
   第１項から第１０項までのいずれか１項記載の測
   定値信号発生器。 １２ 前記組立て構成群ケーシング５９が機械ケ
   ーシングに対してシールされている、特許請求の
   範囲第１項から第１１項までいずれか１項記載の
   測定値信号発生器。 １３ 前記組立て構成群ケーシング及びねじれ弾
   性的の部材の連結手段が、ねじ回し工具軸及びね
   じ回し工具軸の軸受の連結手段若しくは機械ケー
   シング及び電動装置の終端部材の連結手段と同じ
   である、特許請求の範囲第１項から第１２項まで
   のいずれか１項記載の測定値信号発生器。