JPH05255324A - 4−シアノキヌクリジンの製造方法 - Google Patents

4−シアノキヌクリジンの製造方法

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JPH05255324A
JPH05255324A JP9164492A JP9164492A JPH05255324A JP H05255324 A JPH05255324 A JP H05255324A JP 9164492 A JP9164492 A JP 9164492A JP 9164492 A JP9164492 A JP 9164492A JP H05255324 A JPH05255324 A JP H05255324A
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JP
Japan
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cyanopiperidine
haloethyl
added
cyanoquinuclidine
alkali metal
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JP9164492A
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English (en)
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Hideji Hirota
秀児 廣田
Sadahiro Masumura
禎大 増村
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 N−(2−ハロエチル)−4−シアノピペリ
ジンから、簡単な操作で、安全にかつ収率良く4−シア
ノキヌクリジンを得る。 【構成】 N−(2−ハロエチル)−4−シアノピペリ
ジンの有機溶媒混合液に、N−(2−ハロエチル)−4
−シアノピペリジンに対し1.3〜2モル倍のアルカリ
金属アミドを添加する。前記有機溶媒混合液として、例
えば、N−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリジ
ンの塩酸塩のテトラヒドロフラン懸濁液に、水層のアル
カリ濃度が2重量%以上となるアルカリ水溶液を混合
し、分液した有機層を用いる。アルカリ金属アミドとし
て、ナトリウムアミドなどを用いる。 【効果】 4−アミジノキヌクリジンなどの副生が著し
く抑制されるため、高い収率で4−シアノキヌクリジン
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】セフ
ァロスポリン系抗生物質の修飾剤の中間体としての用途
が期待されている4−シアノキヌクリジンは、N−(2
−クロロエチル)−4−シアノピペリジン又はその塩酸
塩を原料として合成されている。特開昭62−1646
2号公報、及び特開昭62−16481号公報には、4
−シアノキヌクリジンの製造方法として、ナトリウムア
ミドとヨウ化ナトリウムをジメトキシエタンに懸濁させ
た懸濁液に、N−(2−クロロエチル)−4−シアノピ
ペリジン塩酸塩を添加して反応させ、4−シアノキヌク
リジンを得る方法が開示されている。
【0002】しかし、前記公報の方法では、4−シアノ
キヌクリジンの収率が低い。すなわち、前記方法により
4−シアノキヌクリジンを製造すると、多量のナトリウ
ムアミドを使用しているため、4−アミジノキヌクリジ
ンが多く副生する。また、前記方法では、ナトリウムア
ミドを含む懸濁液にN−(2−クロロエチル)−4−シ
アノピペリジン塩酸塩を添加しているため、高濃度のナ
トリウムアミドによりタール状物質が生成し易くなり、
その結果、目的化合物を高い収率で得ることができな
い。
【0003】さらに、前記方法では、未反応のナトリウ
ムアミドが多量に残存することから、後処理工程におい
て、操作が煩雑になるだけでなく、大量のアンモニアガ
スが発生するため、安全上及び環境上好ましくない。
【0004】したがって本発明の目的は、N−(2−ハ
ロエチル)−4−シアノピペリジンから、簡単な操作
で、安全にかつ収率良く4−シアノキヌクリジンを製造
する方法を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭
意検討の結果、N−(2−ハロエチル)−4−シアノピ
ペリジンの有機溶媒混合液に、N−(2−ハロエチル)
−4−シアノピペリジンに対し1.3〜2モル倍のアル
カリ金属アミドを添加する場合には、4−アミジノキヌ
クリジンやタール状物質の副生を抑制でき、簡単な操作
で、安全にかつ収率よく4−シアノキヌクリジンが得ら
れることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、N−(2−ハロエチ
ル)−4−シアノピペリジンの有機溶媒混合液に、N−
(2−ハロエチル)−4−シアノピペリジンに対し1.
3〜2モル倍のアルカリ金属アミドを添加して4−シア
ノキヌクリジンを得る4−シアノキヌクリジンの製造方
法を提供する。
【0007】本明細書において、アルカリ金属アミドの
「モル倍数」は、遊離のN−(2−ハロエチル)−4−
シアノピペリジンに対する値を意味する。
【0008】原料として用いられるN−(2−ハロエチ
ル)−4−シアノピペリジンには、N−(2−フルオロ
エチル)−4−シアノピペリジン、N−(2−クロロエ
チル)−4−シアノピペリジン、N−(2−ブロモエチ
ル)−4−シアノピペリジン、N−(2−ヨードエチ
ル)−4−シアノピペリジンが含まれる。これらのう
ち、N−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリジン
及びN−(2−ブロモエチル)−4−シアノピペリジ
ン、特にN−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリ
ジンが繁用される。
【0009】また、反応原料として、遊離のN−(2−
ハロエチル)−4−シアノピペリジンのほか、その塩を
用いてもよい。N−(2−ハロエチル)−4−シアノピ
ペリジンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩などの
鉱酸塩、酢酸塩などの有機酸塩、p−トルエンスルホン
酸塩などのスルホン酸塩等が挙げられる。好ましい塩に
は、塩酸塩などの鉱酸塩が含まれる。
【0010】本発明における有機溶媒としては、反応条
件下不活性な溶媒であれば特に限定されず、テトラヒド
ロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサンな
どの環状エーテル類;ジメトキシエタン、ジエチルエー
テル、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテルなどの鎖状エーテル類;ヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類など、又はこ
れらの混合溶媒が挙げられる。好ましい有機溶媒には、
テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、ジメトキシ
エタンなどの鎖状エーテル類が含まれる。
【0011】前記N−(2−ハロエチル)−4−シアノ
ピペリジンの有機溶媒混合液中の有機溶媒の量は、混合
液が流動性を有する程度でよいが、原料であるN−(2
−ハロエチル)−4−シアノピペリジン100重量部に
対して、通常50重量部以上、好ましくは80〜800
重量部、さらに好ましくは80〜300重量部程度であ
る。
【0012】前記有機溶媒混合液としては、前記したよ
うに、遊離のN−(2−ハロエチル)−4−シアノピペ
リジン又はN−(2−ハロエチル)−4−シアノピペリ
ジンの塩の有機溶媒混合液を用いることができる。これ
らのうち、遊離のN−(2−ハロエチル)−4−シアノ
ピペリジンの環状エーテル混合液は、例えば、次の方法
により調製することができる。
【0013】すなわち、N−(2−ハロエチル)−4−
シアノピペリジンの塩の環状エーテル混合液に、水層の
アルカリ濃度が2重量%以上となるようにアルカリ水溶
液を混合し、分液した有機層より、遊離のN−(2−ハ
ロエチル)−4−シアノピペリジンの環状エーテル溶液
を得ることができる。以下、この方法について説明す
る。
【0014】N−(2−ハロエチル)−4−シアノピペ
リジンの塩として、前記したいずれのものも使用できる
が、好ましくは、例えば、N−(2−クロロエチル)−
4−シアノピペリジンの塩酸塩などの鉱酸塩である。
【0015】また、この場合に用いる環状エーテルとし
て、前記のいずれのものも使用できるが、特にテトラヒ
ドロフランが繁用される。使用する環状エーテルの量は
任意に選択できるが、操作性を良くするため、N−(2
−ハロエチル)−4−シアノピペリジンの塩100重量
部に対し、通常50重量部以上、好ましくは80〜80
0重量部、さらに好ましくは80〜300重量部程度で
ある。
【0016】前記N−(2−ハロエチル)−4−シアノ
ピペリジンの塩の環状エーテル混合液に混合するアルカ
リ水溶液として、有機アルカリの水溶液を用いることも
できるが、通常、無機アルカリの水溶液が用いられる。
無機アルカリとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属の水酸化物;水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロン
チウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属の水酸
化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムな
どのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウムなどのアルカリ土類金属の炭酸
塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩などが挙げら
れる。これらのアルカリは、一種又は二種以上組み合わ
せて用いられる。
【0017】前記アルカリのうち、アルカリ金属の水酸
化物、又はアルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。特
に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムなどのアルカリ金属の水酸化物、とりわけ水酸化ナト
リウム及び水酸化カリウムが繁用される。
【0018】前記アルカリ水溶液の濃度は、N−(2−
ハロエチル)−4−シアノピペリジンの塩を遊離化する
のに消費されるアルカリの量を考慮し、混合後の水層の
アルカリ濃度が2重量%以上、好ましくは5重量%以
上、さらに好ましくは10%重量以上となるように決定
する。水層のアルカリ濃度を2重量%以上とすることに
より、有機層より、純度の高いN−(2−ハロエチル)
−4−シアノピペリジンの環状エーテル溶液が高収率で
得られる。また、アルカリ金属アミドによる閉環反応に
供するために、有機層の水分を同時に除去する場合に
は、水層のアルカリ濃度を30%以上とするのが好まし
い。水層のアルカリ濃度を30%以上とすることによ
り、有機層の水分を、例えば0.1%以下にすることが
できる。
【0019】N−(2−ハロエチル)−4−シアノピペ
リジンのアルカリ水溶液に対する溶解度は、アルカリ濃
度によって大きく変化し、アルカリ濃度が2重量%以上
になると著しく低下する。一方、テトラヒドロフランな
どの環状エーテルは、N−(2−ハロエチル)−4−シ
アノピペリジンを極めて容易に溶解し、しかも、アルカ
リ水溶液と混和しない。従って、前記塩の環状エーテル
混合液に、水層のアルカリ濃度が2重量%以上となるよ
うにアルカリ水溶液を混合することにより、遊離化した
N−(2−ハロエチル)−4−シアノピペリジンが効率
的に有機層に移行し、その結果、有機層より、純度の高
いN−(2−ハロエチル)−4−シアノピペリジンの環
状エーテル溶液が高収率で得られるものと思われる。
【0020】前記アルカリ水溶液の添加量は、任意に選
択できるが、操作性を良くするため、用いる環状エーテ
ル100重量部に対して、通常5〜300重量部、好ま
しくは10〜150重量部である。
【0021】前記塩の環状エーテル混合液にアルカリ水
溶液を混合する場合、予め調製したアルカリ水溶液を添
加、混合してもよく、また、前記アルカリと水またはア
ルカリ水溶液とを別個に添加してもよい。また、アルカ
リ水溶液又はアルカリは、分割して添加することもでき
る。
【0022】混合は、慣用の方法で行うことができる。
混合後、混合液を分液させ、有機層を分取する。得られ
た有機層に対し、さらに前記アルカリ水溶液との混合、
分取を繰り返すこともできる。また、得られた有機層
は、必要に応じて、通常用いられる乾燥剤、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カルシウム、無
水硫酸ナトリウム等を加えることにより、水分を除去
し、閉環反応に供することもできる。
【0023】こうして得られる前記有機層は、N−(2
−ハロエチル)−4−シアノピペリジンを高純度で含む
ため、反応に付される前記N−(2−ハロエチル)−4
−シアノピペリジンの有機溶媒混合液として好適に用い
られる。また、上記方法によれば、N−(2−ハロエチ
ル)−4−シアノピペリジンの塩の遊離化を、入手し易
く、取り扱い易いアルカリによって行うため、工業的に
有利である。
【0024】本発明では、アルカリ金属アミドを含む懸
濁液にN−(2−ハロエチル)−4−シアノピペリジン
を添加するのではなく、前記有機溶媒混合液に、アルカ
リ金属アミドを添加する。前記の添加順序を採ることに
より、タール状物質の副生が著しく抑制され、4−シア
ノキヌクリジンの収率が向上する。
【0025】すなわち、アルカリ金属アミドを含む有機
溶媒混合液にN−(2−ハロエチル)−4−シアノピペ
リジンを添加する場合には、タール状物質が多量に副生
する。例えば、ナトリウムアミドのテトラヒドロフラン
懸濁液に、N−(2−クロロエチル)−4−シアノピペ
リジンの塩酸塩を室温で逐次添加して反応させると、ナ
トリウムアミドをN−(2−クロロエチル)−4−シア
ノピペリジンに対して1.7モル倍使用した場合、ター
ル状物質が約50%副生する。
【0026】これに対し、N−(2−ハロエチル)−4
−シアノピペリジンの有機溶媒混合液にアルカリ金属ア
ミドを添加する場合には、タール状物質の副生は著しく
抑制される。例えば、N−(2−クロロエチル)−4−
シアノピペリジンの塩酸塩のテトラヒドロフラン懸濁液
に、ナトリウムアミドのテトラヒドロフラン懸濁液を室
温で逐次添加して反応させると、ナトリウムアミドをN
−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリジンに対し
て1.7モル倍使用した場合、タール状物質はほとんど
副生しない。
【0027】アルカリ金属アミドとしては、例えば、ナ
トリウムアミド、カリウムアミド、リチウムアミドなど
が例示される。これらのうち、特に、ナトリウムアミド
が繁用される。
【0028】アルカリ金属アミドの添加方法については
特に制限されず、アルカリ金属アミドを固体のままある
いは有機溶媒に懸濁させて仕込むことができる。また、
アルカリ金属アミドは一度に添加してもよいが、反応を
制御するために、好ましくは逐次添加する。
【0029】アルカリ金属アミドを逐次添加する場合、
連続的、間欠的のいずれの方法で行ってもよい。また、
添加時間は、原料の種類や反応温度などにより異なる
が、室温で反応する場合、通常、約2時間以上である。
【0030】本発明において、前記有機溶媒混合液に添
加するアルカリ金属アミドの量は、N−(2−ハロエチ
ル)−4−シアノピペリジンに対して1.3〜2モル倍
である。なお、原料として、N−(2−ハロエチル)−
4−シアノピペリジンの塩を用いる場合には、塩を遊離
化するため、アルカリ金属アミドをさらに1モル倍添加
すればよい。
【0031】アルカリ金属アミドの添加量を前記の範囲
とすることにより、4−アミジノキヌクリジン等の副生
物の生成が抑制され、高い収率で4−シアノキヌクリジ
ンを得ることができる。また、未反応アルカリ金属アミ
ドの残存量が少ないため、反応後の後処理が容易であ
り、安全上及び環境上からも好ましい。
【0032】前記アルカリ金属アミドの添加量が2モル
倍を越える場合には、生成した4−シアノキヌクリジン
がさらにアルカリ金属アミドと逐次的に反応するため
か、4−アミジノキヌクリジンが副生し、収率が著しく
低下する。実際、4−シアノキヌクリジン溶液に2モル
倍のナトリウムアミドを添加すると、室温で約5時間経
過後には、4−シアノキヌクリジンの約50%が4−ア
ミジノキヌクリジンに変化する。一方、前記アルカリ金
属アミドの添加量が1.3モル倍未満の場合には、ター
ル状の物質が副生し、しかも未反応のN−(2−クロロ
エチル)−4−シアノピペリジンが残存するため、収率
及び品質が低下する。
【0033】添加温度は、用いる原料や塩基の種類によ
り適宜選択できるが、通常−80℃〜100℃、好まし
くは−10℃〜50℃程度である。アルカリ金属アミド
の添加後、必要に応じて熟成する。
【0034】こうして得られた反応混合物から、慣用の
分離手段により4−シアノキヌクリジンを取得すること
ができる。例えば、前記反応混合物に水を添加し、有機
層から、蒸留乾固、濃縮、晶析、濾過、再結晶、昇華、
カラムクロマトグラフィーやこれらを組み合わせた簡便
な方法により、4−シアノキヌクリジンを得ることがで
きる。
【0035】
【発明の効果】本発明の方法により、N−(2−ハロエ
チル)−4−シアノピペリジンから、簡単な操作で、安
全にかつ収率良く4−シアノキヌクリジンを製造するこ
とができる。
【0036】
【実施例】以下に、実施例に基いて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0037】なお、4−シアノキヌクリジンの収率は、
高速液体クロマトグラフィーにより求めた。分離条件は
次の通りである。
【0038】カラム :ASAHI PACK ODP
−50 4.6mmφ×150mm 移動相 :アセトニトリル(350容量部)−50mM
KH2 PO4 水溶液(KOH水溶液によりpH9に調
整)(650容量部) 流 速:0.5ml/分 検出波長:205nm 注入量 :20μl 温 度:40℃ 保持時間:6.9分 定量法 :絶対検量線法 実施例1 N−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリジン塩酸
塩105g(0.5モル)をテトラヒドロフラン160
gに懸濁し、25%水酸化ナトリウム水溶液120g
(0.75モル)を添加して室温で30分撹拌した。分
液後、水層中の水酸化ナトリウムの濃度を測定すると
9.1%であった。有機層に、さらに40%水酸化ナト
リウム水溶液40gを添加し、室温で30分撹拌した。
水層を廃棄し、N−(2−クロロエチル)−4−シアノ
ピペリジンのテトラヒドロフラン溶液240gを得た。
【0039】N−(2−クロロエチル)−4−シアノピ
ペリジン(0.5モル)のテトラヒドロフラン溶液24
0gに、室温で撹拌しながらナトリウムアミド33g
(0.85モル)を2時間かけて逐次添加し、さらに室
温で6時間熟成した。反応混合液を高速液体クロマトグ
ラフィーで分析した結果、4−シアノキヌクリジンの収
率は86%であった。
【0040】比較例1 ナトリウムアミドの添加量を117g(3.0モル)と
する以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応混合
液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、4−
シアノキヌクリジンの収率は46%であった。
【0041】比較例2 ナトリウムアミドの添加量を20g(0.52モル)と
する以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応混合
液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、4−
シアノキヌクリジンの収率は44%であった。
【0042】実施例2 N−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリジン塩酸
塩210g(1.0モル)をテトラヒドロフラン320
gに懸濁し、n−ブタノール15gを添加して室温で1
時間撹拌した。次にナトリウムアミド105g(2.7
モル)とテトラヒドロフラン160gの懸濁液を室温で
3時間かけて逐次添加し、さらに室温で6時間熟成し
た。反応混合液を高速液体クロマトグラフィーで分析し
た結果、4−シアノキヌクリジンの収率は82%であっ
た。
【0043】比較例3 ナトリウムアミド105g(2.7モル)をテトラヒド
ロフラン1000gに懸濁し、室温で1時間攪拌した。
次いで、N−(2−クロロエチル)−4−シアノピペリ
ジン塩酸塩210g(1.0モル)を室温で3時間かけ
て逐次添加し、さらに室温で5時間熟成した。反応混合
液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、4−
シアノキヌクリジンの収率は53%であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−(2−ハロエチル)−4−シアノピ
    ペリジンの有機溶媒混合液に、N−(2−ハロエチル)
    −4−シアノピペリジンに対し1.3〜2モル倍のアル
    カリ金属アミドを添加して4−シアノキヌクリジンを得
    る4−シアノキヌクリジンの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属アミドを逐次添加する請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 N−(2−ハロエチル)−4−シアノピ
    ペリジンの有機溶媒混合液として、N−(2−ハロエチ
    ル)−4−シアノピペリジンの塩の環状エーテル混合液
    に、水層のアルカリ濃度が2重量%以上となるアルカリ
    水溶液を混合し、分液した有機層を用いる請求項1記載
    の製造方法。
JP9164492A 1992-03-16 1992-03-16 4−シアノキヌクリジンの製造方法 Pending JPH05255324A (ja)

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