JPH05255285A - 環状アミンの立体選択的製造方法 - Google Patents

環状アミンの立体選択的製造方法

Info

Publication number
JPH05255285A
JPH05255285A JP4089370A JP8937092A JPH05255285A JP H05255285 A JPH05255285 A JP H05255285A JP 4089370 A JP4089370 A JP 4089370A JP 8937092 A JP8937092 A JP 8937092A JP H05255285 A JPH05255285 A JP H05255285A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
optically active
formula
cyclic amine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4089370A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Hayashi
民生 林
Yasuhiro Uozumi
泰広 魚住
Asako Tanahashi
亜抄子 棚橋
Takao Kiyoi
孝夫 清位
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP4089370A priority Critical patent/JPH05255285A/ja
Publication of JPH05255285A publication Critical patent/JPH05255285A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下式 (式中、R1はベンジル基、ベンゾイル基、p-トルエン
スルホニル基又は炭素数10以下のアルキル基、R2
炭素数1〜4の低級アルキル基、Xは酸素原子又は原子
団NR2をそれぞれ表わす。)で示される環状アミン
(3)の立体選択的製造方法。 【効果】 本発明によれば、環状アミン(3)を立体選
択的に製造することができるので、本発明の製造方法は
医薬、農薬等の生理活性物質の原料製造法として有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は環状アミンの立体選択的
製造方法に関する。さらに詳しくは、医薬あるいは農薬
等の生理活性物質の製造原料に有用な下式(3)
【0002】
【化3】 (式中、Xは酸素原子または原子団NR1を示し、R1
ベンジル基、ベンゾイル基、p−トルエンスルホニル基
又は炭素数10以下のアルキル基を示す。)で表わされ
る環状アミンの立体選択的製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】医薬、農薬等の生理活性物質には、ピペ
ラジン誘導体あるいはモルホリン誘導体等の環状アミン
を原料に製造されるものが多い。一方、分子内に不斉炭
素を有する生理活性物質はその立体配置により、その生
理活性あるいは毒性が大きく異なることは稀でない。従
って、光学活性な環状アミノ基を有する生理活性物質の
製造には環状アミンの立体選択的な製造方法が要望され
る。
【0004】さて、2−ビニルピペラジン誘導体(ある
いは2−ビニルモルホリン誘導体)の一般的な製造方法
として、(Z)−2−ブテン−1,4−ジオール誘導体
とエチレンジアミン誘導体(あるいはエタノールアミン
誘導体)とを、ゼロ価パラジウム錯体の存在下に反応さ
せる方法が津田らにより報告されている〔 J.Org.Che
m.,55 巻,3388-3390頁(1990年)参照〕。
【0005】この方法は、環状アミンの製造方法として
優れたものであるが、その生成物はラセミ体であるの
で、光学活性体を得るべくさらに光学分割処理すると光
学活性体の収率は低くならざるを得ない。収率良く光学
活性環状アミンを得るには、立体選択的な環状アミンの
製造方法が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記文
献に記載の方法を改良し、環状アミンの立体選択的な製
造方法を提供すべく検討を加えた。本発明の目的は前記
式(3)で示される環状アミンの立体選択的な製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】検討を重ねた結果、本発
明者らは下式(1)
【0008】
【化1】 (式中、Xは酸素原子または原子団NR1を示し、R1
ベンジル基、ベンゾイル基、p−トルエンスルホニル基
又は炭素数10以下のアルキル基を示す。)で表わされ
る化合物と、下式(2)
【0009】
【化2】 (式中、R2は炭素数1〜4の低級アルキル基を示
す。)で表わされる化合物とを、不活性有機溶媒中で、
光学活性ホスフィンの配位したパラジウム錯体の存在下
に反応させるか、又は下式(1)
【0010】
【化1】 (式中、XおよびR1は前記に同じ。)で表わされる化
合物と、下式(4)
【0011】
【化4】 (式中、R2は前記に同じ。)で表わされる化合物と
を、不活性有機溶媒中で、光学活性ホスフィンの配位し
たパラジウム錯体および塩基の存在下に反応させと、下
式(3)
【0012】
【化3】 (式中、XおよびR1は前記に同じ。)で示される環状
アミンが立体選択的に生成することを見い出し、本発明
を完成した。以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】前記式(I)で示される化合物の具体例と
しては、例えばN,N′−ジメチルエチレンジアミン、
N,N′−ジエチルエチレンジアミン、N,N′−ジイ
ソブチルエチレンジアミン、N,N′−ジアミルエチレ
ンジアミン、N,N′−ジ(2−ヘプチル)エチレンジ
アミン、N,N′−ジオクチルエチレンジアミン、N,
N′−ジデシルエチレンジアミン、N,N′−ジ(p−
トルエンスルホニル)エチレンジアミン、N,N′−ジ
ベンジルエチレンジアミン、N,N′−ジベンゾイルエ
チレンジアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エ
チルエタノールアミン、N−イソブチルエタノールアミ
ン、N−アミルエタノールアミン、N−2−ヘプチルエ
タノールアミン、N−オクチルエタノールアミン、N−
デシルエタノールアミン、N−ベンジルエタノールアミ
ン、N−ベンゾイルエタノールアミン、N−p−トルエ
ンスルホニルエタノールアミン等が挙げられる。これら
の化合物は公知であるか、又は文献〔J.Org.Chem.,55
巻,3388-3390頁(1990年)〕記載の方法により容易に得る
ことができる。
【0014】化合物(2)又は(4)において炭素数1
〜4の低級アルキル基とは例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、sec−ブチル基等
の直鎖又は分枝鎖を有する炭素数1〜4のアルキル基を
意味する。従って、化合物(2)の具体例としては例え
ば(Z)−2−ブテン−1,4−ジイルビス(メチルカ
ーボネート)、(Z)−2−ブテン−1,4−ジイルビ
ス(エチルカーボネート)、(Z)−2−ブテン−1,
4−ジイルビス(イソブチルカーボネート)等が挙げら
れる。又、化合物(4)の具体例としては例えば(Z)
−2−ブテン−1,4−ジイルジアセテート、(Z)−
2−ブテン−1,4−ジイルジプロピオネート、(Z)
−2−ブテン−1,4−ジイルジイソブチレート等を挙
げることができる。これらはいずれも公知化合物である
〔J.Org.Chem.,55巻,3388-3390頁(1990年)〕か、又は常
法に従って調製することができる。
【0015】本願発明でいう不活性溶媒とは例えばベン
ゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン(THFと略記する。)等のエーテ
ル系溶媒の他、化合物(1)、(2)、(3)又は
(4)と実質的に反応しない有機溶媒を意味する。
【0016】本願発明の製造方法において用いる光学活
性ホスフィンの配位したパラジウム錯体とは、ゼロ価も
しくは二価のパラジウム化合物と光学活性ホスフィンと
を反応させて形成される光学活性ホスフィンの配位した
パラジウム錯体を意味し、ゼロ価又は二価のパラジウム
化合物と光学活性ホスフィンとを不活性溶媒中で反応さ
せその生成物を単離することなく、あるいはその生成物
を単離して使用することができる。
【0017】ゼロ価のパラジウム化合物としては、溶液
中で第三ホスフィンと容易に交換しうる配位子を有する
パラジウム(0)錯体が好ましく、具体例としてはトリ
ス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラ
ジウム(0)・〔Pd2(dba)3・CHCl3〕を挙げることがで
きる。
【0018】二価のパラジウム化合物とは第三ホスフィ
ン共存下において容易に還元されゼロ価のパラジウム錯
体を与えるパラジウム(II)化合物を意味し、具体例と
しては酢酸パラジウム(II)・〔Pd(OAc)2〕、ジ−μ−
クロロビス(η3−アリル)二パラジウム(II)・
〔[(η3-Allyl)PdCl]2〕等を挙げることができる。
【0019】光学活性ホスフィンとしては例えば以下の
第三ホスフィン誘導体を挙げることができる。 ・(R)−2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−
1,1′−ビナフチル又は(S)−2,2′−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチル〔それぞ
れ(R)-BINAP又は(S)-BINAPと略記する。〕 ・(2R,3R)−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン又は(2S,3S)−ビス(ジフェニルホスフィノ)
ブタン〔それぞれ(R,R)-CHIRAPHOS又は(S,S)-CHIRAPHOS
と略記する。〕 ・(R)−N,N−ジメチル−1−〔(S)−1′,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル〕エチル
アミン又は(S)−N,N−ジメチル−1−〔(R)−
1′,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニ
ル〕エチルアミン〔それぞれ(R)-(S)-BPPFA又は(S)-(R)
-BPPFAと略記する。〕 ・(R)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル
−1−〔(S)−1′,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)フェロセニル〕エチルアミン又は(S)−N−(2
−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1−〔(R)−
1′,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニ
ル〕エチルアミン〔それぞれ(R)-(S)-FcP又は(S)-(R)-F
cPと略記する。〕 ・(R)−2−ジフェニルホスフィノ−2′−メトキシ
−1,1′−ビナフチル又は(S)−2−ジフェニルホ
スフィノ−2′−メトキシ−1,1′−ビナフチル〔そ
れぞれ(R)-MeO-MOP又は(S)-MeO-MOPと略記する。〕
【0020】化合物(1)と(2)との反応あるいは化
合物(1)と(4)との反応において、光学活性ホスフ
ィンの配位したパラジウム錯体の使用量は化合物(1)
1モルに対しパラジウム換算で0.005〜0.20倍
モル、好ましくは0.01〜0.05倍モルである。
【0021】従って光学活性ホスフィンの配位したパラ
ジウム錯体を単離しないで使用する場合は、相当する量
のゼロ価又は二価のパラジウム化合物と該パラジウム化
合物1モル(パラジウム換算)に対し1.0〜4.0当
量、好ましくは1.5〜2.5当量の光学活性ホスフィ
ンを不活性溶媒中で0.5〜2時間室温で撹拌した後そ
の反応溶液を本発明の製造方法に使用する。ここで生成
する光学活性ホスフィンの配位したパラジウム錯体は前
述の通り単離することなく本発明の製造方法に使用可能
であるが、例えばビス〔(R)−2,2′−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチル〕・パラジ
ウム(0)・〔Pd[(R)-BINAP]2〕は公知の方法により単
離し使用することができる。
【0022】次に化合物(1)と化合物(2)との反応
条件について説明する。化合物(1)と化合物(2)と
の反応は、光学活性ホスフィンの配位したパラジウム錯
体の存在下、不活性溶媒中で、好ましくは窒素又はアル
ゴン等の不活性気体の雰囲気下に行う。
【0023】化合物(1)に対する化合物(2)の使用
量は化合物(1)1モルに対して0.5〜2.0倍モ
ル,好ましくは0.8〜1.2倍モルである。反応温度
は室温〜溶媒の沸点温度であり、反応時間は通常0.5
〜96時間である。
【0024】次に、化合物(1)と化合物(4)との反
応条件について説明する。化合物(1)と化合物(4)
との反応は塩基の存在下で行う以外は、上記の化合物
(1)と化合物(2)との反応と同様に行う。塩基とし
ては例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルア
ミン等の三級アミンが好ましい。塩基の使用量は用いる
塩基の種類により異なるが、通常、化合物(1)に対し
2.0〜3.0倍モル、好ましくは2.0〜2.4倍モ
ルである。
【0025】本願発明の製造方法によれば環状アミン
(3)の一方の鏡像異性体を立体選択的に製造可能であ
る。環状アミン(3)の対応する他方の鏡像異性体を立
体選択的に得るには光学活性ホスフィンの他方の鏡像体
〔例えば(R)-BINAPに対しては(S)-BINAP、(R,R)-CHIRAP
HOSに対しては(S,S)-CHIRAPHOS、(R)-(S)-BPPFAに対し
ては(S)-(R)-BPPFA、(R)-(S)-FcPに対しては(S)-(R)-Fc
P、(R)-MeO-MOPに対しては(S)-MeO-MOP〕を用いればよ
い。
【0026】上記反応で生成する環状アミン(3)は、
通常の精製方法、例えばカラムクロマトグラフィー、蒸
留又は再結晶により容易に精製でき、要すれば塩酸塩等
の酸付加塩とした後再結晶することもできる。本願発明
により得られる環状アミン(3)の鏡像異性体過剰率は
通常20〜70%eeであり、更に通常の光学分割処理
を行うことにより光学純度100%の精製物を高収率で
得ることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、環状アミン
(3)を立体選択的に製造することができるので光学活
性な環状アミン(3)を高収率で得ることができる。従
って本法は種々の医薬、農薬等の生理活性物質の原料製
造法として有用である。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1光学活性4−p−トルエンスルホニル−2−ビニルモル
ホリンの製造: 反応容器(容量25ml)にPd2(dba)3・CH
Cl36.5mgおよび(R)-BINAP7.8mgを入れ窒素置換を
行った後THF(精製THF:乾燥剤を加えて蒸留し
た。以下同様。)2.5mlを加え室温で1時間撹拌し
た。その後、N−p−トルエンスルホニルエタノールア
ミン53.8mg、次いで(Z)−2−ブテン−1,4−
ジイルビス(メチルカーボネート)51mgを室温で加え
40℃にて24時間反応を行った。溶媒を減圧留去した
後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢
酸エチル)を行い、更に中圧液体カラムクロマトグラフ
ィー(溶出液:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に
て精製し、白色結晶21.5mg(収率53%)を得た。
このものの鏡像異性体過剰率をHPLC分析(DAIC
EL OD,溶出液:n−ヘキサン/i−プロパノール
=9/1)したところ50%eeであった。
【0029】1H−NMR(270MHz,CDCl3)δ:2.39(1H,d
d,J=11.6Hz,J=3.6Hz),2.44(3H,s),3.49〜3.79(4H,m),3.
95(1H,ddd,J=11.6Hz,J=3.3Hz,J=1.7Hz),4.02〜4.08(1H,
m),5.21(1H,dt,J=10.6Hz,J=1.3Hz),5.33(1H,dt,J=17.5H
z,J=1.3Hz),5.72(1H,ddd,J=17.5Hz,J=10.6Hz,J=5.3Hz),
7.34(2H,d,J=7.9Hz),7.63(2H,d,J=8.3Hz).
【0030】実施例2光学活性4−ベンジル−2−ビニルモルホリンの製造:
反応容器(容量25ml)にPd2(dba)3・CHCl36.5mgと
(R)-BINAP7.8mgを入れ、THF2.5ml、トリエチ
ルアミン0.070mlを窒素雰囲気下で加えた。室温に
て1時間撹拌した後、N−ベンジルエタノールアミン3
8.1mgを加えた。次いで(Z)−2−ブテン−1,4
−ジイルジアセテート43.2mgを室温にて滴下し、4
0℃にて14時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮
し、得られた残査を中圧液体カラムクロマトグラフィ−
(シリカゲル、溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=1/
1)精製し、35.7mgの4−ベンジル−2−ビニルモ
ルホリンを得た。このものの鏡像異性体過剰率をHPL
C分析(DAICEL OJ,溶出液:ヘキサン/イソ
プロパノール=59/1)により決定したところ、61
%eeであった。1 H−NMR:CDCl3を溶媒とし270MHzのNMR装置
で測定した結果、δ値は文献〔J.Org.Chem.,55巻,3388-
3390頁(1990年)〕記載のそれと一致した。
【0031】実施例3光学活性4−ベンジル−2−ビニルモルホリンの製造:
反応容器(容量25ml)にPd[(R)-BINAP]216.9mgを
入れ、THF2.5ml、トリエチルアミン0.070m
l、N−ベンジルエタノールアミン38.1mgを窒素雰
囲気下で加えた。次いで(Z)−2−ブテン−1,4−
ジイルジアセテート43.2mgを室温にて滴下し、40
℃にて1時間撹拌した。以下、実施例2と同様の処理を
行って22.4mgの4−ベンジル−2−ビニルモルホリ
ンを得た。鏡像異性体過剰率は64%eeであった(分
析条件は実施例2と同様。)。1 H−NMR:実施例2と同様。
【0032】実施例4光学活性1,4−ビス(p−トルエンスルホニル)−2
−ビニルピペラジンの製造: 反応容器(容量25ml)に
Pd2(dba)3・CHCl36.5mgと(R)-BINAP7.8mgを入れ、
乾燥剤を加え蒸留したTHF2.5mlを窒素雰囲気下で
加えた。室温にて1時間撹拌した後、N,N′−ジ(p
−トルエンスルホニル)エチレンジアミン92.0mgを
加えた。次いで(Z)−2−ブテン−1,4−ジイルビ
ス(メチルカーボネート)49.4mgを室温にて滴下
し、40℃にて56時間撹拌した。反応混合物を減圧下
濃縮し、得られた残査をジエチルエーテルに溶解し、不
溶物を濾取し、12.7mgの1,4−ジ(p−トルエン
スルホニル)−2−ビニルピペラジンを得た。このもの
の鏡像異性体過剰率をHPLC分析(DAICEL O
J,溶出液:ヘキサン/イソプロパノール=9/1)
により決定したところ、70%ee以上であった。1 H−NMR:CDCl3を溶媒とし270MHzのNMR装置
で測定した結果、δ値は文献〔J.Org.Chem.,55巻,3388-
3390頁(1990年)〕記載のそれと一致した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(1) 【化1】 (式中、Xは酸素原子または原子団NR1を示し、R1
    ベンジル基、ベンゾイル基、p−トルエンスルホニル基
    又は炭素数10以下のアルキル基を示す。)で表わされ
    る化合物と下式(2) 【化2】 (式中、R2は炭素数1〜4の低級アルキル基を示
    す。)で表わされる化合物とを、不活性有機溶媒中、光
    学活性ホスフィンの配位したパラジウム錯体の存在下に
    反応させることを特徴とする下式(3) 【化3】 (式中、XおよびR1は前記に同じ。)で示される環状
    アミンの立体選択的製造方法。
  2. 【請求項2】下式(1) 【化1】 (式中、Xは酸素原子または原子団NR1を示し、R1
    ベンジル基、ベンゾイル基、p−トルエンスルホニル基
    又は炭素数10以下のアルキル基を示す。)で表わされ
    る化合物と、下式(4) 【化4】 (式中、R2は炭素数1〜4の低級アルキル基を示
    す。)で表わされる化合物とを、不活性有機溶媒中、光
    学活性ホスフィンの配位したパラジウム錯体および塩基
    の存在下に反応させることを特徴とする下式(3) 【化3】 (式中、XおよびR1は前記に同じ。)で示される環状
    アミンの立体選択的製造方法。
JP4089370A 1992-03-14 1992-03-14 環状アミンの立体選択的製造方法 Pending JPH05255285A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4089370A JPH05255285A (ja) 1992-03-14 1992-03-14 環状アミンの立体選択的製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4089370A JPH05255285A (ja) 1992-03-14 1992-03-14 環状アミンの立体選択的製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05255285A true JPH05255285A (ja) 1993-10-05

Family

ID=13968812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4089370A Pending JPH05255285A (ja) 1992-03-14 1992-03-14 環状アミンの立体選択的製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05255285A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110452183A (zh) * 2019-09-04 2019-11-15 中国科学院上海有机化学研究所 一种手性杂环化合物的制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110452183A (zh) * 2019-09-04 2019-11-15 中国科学院上海有机化学研究所 一种手性杂环化合物的制备方法
CN110452183B (zh) * 2019-09-04 2023-03-14 中国科学院上海有机化学研究所 一种手性杂环化合物的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6191284B1 (en) Ligands and complexes for enantioselective hydrogenation
JP6002133B2 (ja) Nep阻害剤の製造に有用な中間体の新規調製方法
JP2007182459A (ja) 2−オキソ−1−ピロリジン誘導体、それらの製造法、およびそれらの使用
JPH0623150B2 (ja) 光学活性3−ヒドロキシブタン酸類の製造方法
US5420306A (en) Process for producing optically active γ-butyrolactone derivatives
KR101130818B1 (ko) 이작용성 비스 신코나 알칼로이드 티오우레아 유기 키랄 촉매 화합물을 이용한 아즈락톤으로부터의 키랄 아미노산 제조방법
CN113636950B (zh) 一种手性4-芳基-β-氨基酸衍生物的制备方法
JPH04187674A (ja) (―)―1―ベンジル―4―〔(5,6―ジメトキシ―1―インダノン)―2―イル〕メチルピペリジンの製造方法
JP3032110B2 (ja) 光学活性なジアミノヘキサノン誘導体の製造方法
US6316620B1 (en) Electronically tuned ligands
JP3598277B2 (ja) エタンスルホニルピペリジン誘導体の製造方法
JPH05255285A (ja) 環状アミンの立体選択的製造方法
WO2019204477A1 (en) Pd(ii)-catalyzed enantioselective c-h arylation of free carboxylic acids
JP2503994B2 (ja) オキサゾリンカルボン酸誘導体及びその製造法
WO2021002407A1 (ja) フルオロアルキル基含有化合物とその製造方法
KR101239795B1 (ko) 피로글루타메이트 염 및 덱스트로세티리진 및레보세티리진을 합성하기 위한 중간체의 광학 분리에서의이들의 용도
KR101057304B1 (ko) 키랄 촉매를 이용한 아스파르트산 유도체의 제조방법
WO2008154743A1 (en) Methods for the synthesis of 4-hydroxyisoleucine, stereoisomers and analogs thereof
JP3159800B2 (ja) 光学異性体の分離法
JPH0641444B2 (ja) 光学活性スレオニンの製造法
KR101506297B1 (ko) 2-치환된 몰포린 입체 이성질체의 선택적 제조방법
JP4576501B2 (ja) エナンチオマー豊富化オキサゾロン類およびα,α−ジ置換アミノ酸の調製
JP2002255933A (ja) 光学活性7−アミノ−5−アザスピロ[2.4]ヘプタンの製造法
JP2004099609A (ja) 光学活性7−アミノ−5−アザスピロ[2.4]ヘプタンの製造法
WO1984001577A1 (en) A process for preparing a cycloaddition compound